JP2001130152A - 平版印刷版、平版印刷版加工方法及び平版印刷版加工装置 - Google Patents

平版印刷版、平版印刷版加工方法及び平版印刷版加工装置

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JP2001130152A
JP2001130152A JP31276999A JP31276999A JP2001130152A JP 2001130152 A JP2001130152 A JP 2001130152A JP 31276999 A JP31276999 A JP 31276999A JP 31276999 A JP31276999 A JP 31276999A JP 2001130152 A JP2001130152 A JP 2001130152A
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lithographic printing
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flat
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JP31276999A
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English (en)
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Yuji Asakura
勇二 朝倉
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 斜めに立て掛けても倒れるおそれがないよう
にする。 【解決手段】 平版印刷版110には、支持辺112の
中央の位置に、平版印刷版110を板厚方向に湾曲させ
た山部114が形成されている。山部114の高さは、
平版印刷版110を平台上に置いたときに平台からのク
リアランス220の最大値が所定値になるように0.3
mm以上3.0mm以下の範囲内で所定の高さとされ
る。山部114の高さを0.3mm以上とすることで、
平版印刷版110を斜めに立て掛けた状態の平版印刷版
110が倒れなくなる。山部114の高さを3.0mm
以下としているので、平版印刷版110の使用時に不都
合が発生することもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷版と、こ
の平版印刷版を加工によって得るための平版印刷版加工
装置及び平版印刷版加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版(以下、適宜「PS版」とい
う)は、一般にシート状或いはコイル状のアルミニウム
板等の支持体に、例えば、砂目立て、陽極酸化、シリケ
ート処理、その他化成処理等の表面処理を単独又は適宜
組み合わせて行い、次いで、感光液の塗布、乾燥処理を
行った後に所望のサイズに切断されることで製造され
る。このPS版は、露光、現像処理、ガム引き等の製版
処理が行われ、印刷機にセットされ、インクが塗布され
ることで、紙面に文字、画像等が印刷される。
【0003】このようなPS版には、例えば、特開平1
0−100556号に記載されているものが含まれる
が、これ以外にも、例えば、本願出願人が特願平10−
42014号において提案しているように、いわゆる捨
版として使用されるものも含まれる。このように捨版と
して使用される場合には、感光層は不要若しくは無いほ
うが好ましいため、感光層が塗布されていないものもこ
こでいうPS版に含まれる。また、感光層がアルミニウ
ムの支持体の両面に塗布されているものであってもよ
い。さらに、フォトポリマーやサーマル等のデジタル刷
版に使用されるPS版も含まれる。
【0004】ところで、PS版は、図14に示す形状の
立て掛け部材(ウマ台と称される)310に立て掛けて
支持されることがある。
【0005】この立て掛け部材310は、略水平の支持
板312と、端面が三角形状とされ支持板312に対し
て概ね80°以上90°未満の傾斜角θ1で傾斜した傾
斜面316を有する傾斜板314と、で構成されてい
る。そして、工場からユーザー(印刷所等)への搬送時
や、ユーザーでの製版前及び製版後等に、PS版330
の一辺を支持板312に載せ、傾斜面316に接触する
ように斜めに立て掛ける。これにより、PS版330を
略水平に積載した場合と比較して、少ない面積に多くの
PS版330を保管できると共に、取り扱い易くなる。
【0006】しかし、PS版330は一般に、平板状あ
るいは、二次曲線状に湾曲したカール形状に形成されて
いる。従って、例えば平板状のPS版330の場合、図
14(A)に示すように、PS版330の上端部分が傾
斜面316から離間する方向へと湾曲し、立て掛け部材
310から倒れるおそれがある。また、カール形状のP
S版330の場合には、図14(B)に示すように、上
下方向の中間部分が傾斜面316から離間する方向へと
湾曲したり、PS版330の下端部分が支持板312上
と傾斜面316から離間する方向へ湾曲したりして、平
板状のPS版330と同様に立て掛け部材310から倒
れるおそれがある。
【0007】このようなPS版330の倒れを防止する
ためには、例えば傾斜面316の傾斜角θ1を小さくす
ることが考えられる。しかし、傾斜角θ1を大きくする
と、PS版330の保管により多くの面積が必要になっ
たり、取り扱いが面倒になったりすることがある。ま
た、PS版330が支持板312上を滑って倒れてしま
うおそれも生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮し、斜めに立て掛けても倒れるおそれのない平版印
刷版と、このような平版印刷版を加工によって得るため
の平版印刷版加工装置及び平版印刷版加工方法を得るこ
とを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、水平な平台上に置かれた状態で平面状となる平面部
と、少なくとも一辺の近傍に形成され、前記平台上に置
かれた状態でこの平面部からの板厚方向の高さが0.3
〜3.0mmとされた曲面部と、を有することを特徴と
する。
【0010】この平版印刷版では、曲面部が形成された
辺が下端に位置するように斜めに立て掛けると、この辺
が、平版印刷版の荷重を支持する支持辺として作用す
る。
【0011】また、この平版印刷版には平面部及び曲面
部が形成されており、平版印刷版が立て掛けられている
部材(立て掛け部材)と支持辺の接触領域が実質的に狭
くなっている。このため、平版印刷版が立て掛け部材上
を滑って倒れてしまうことが防止される。また、平版印
刷版が支持辺を中心として回転したときには、曲面部が
立て掛け部材に当たることで、その回転が一定範囲に制
限される。さらに、曲面部によって、平版印刷版は斜め
に立て掛けた状態での高さ方向の曲げ剛性が向上してい
る。これらにより、平版印刷版が斜めに立て掛けられた
状態から倒れてしまうことが阻止される。しかも、この
ように倒れを防止することで、傾斜角を大きくして立て
掛けることができるので、少ない面積に多くの平版印刷
版を保管できると共に、取り扱いにも優れる。
【0012】なお、単に平版印刷版が倒れることを防止
するためであれば、曲面部の高さをより高くする方がよ
い。しかし、平版印刷版はその用途等から、曲面部の高
さをあまりに高くすると、以下のような不都合が生じ
る。
【0013】(1)平版印刷版をコンベヤ等を使用して
製版機、現像機あるいは自動製版装置等に搬送する際
に、コンベヤ等と平版印刷版との接触面積が少なくなる
ので、平版印刷版が蛇行する。
【0014】(2)殖版機等にセットする際には吸盤で
平版印刷版を吸着することがあるが、曲面部の高さが高
い場合には吸盤と平版印刷版とに隙間が生じてしまい、
吸着できなかったり吸着力が弱くなったりする。
【0015】(3)1つの印刷紙面に対して複数の平版
印刷版を順次重ね合わせて印刷する場合(例えばカラー
印刷の場合等)では、複数の平版印刷版を正確に位置合
わせするために平版印刷版表面の所定位置に針等を使用
して印を付けるが、曲面部の高さが高いと針が曲面部に
も接触して平版印刷版が傷付くおそれがある。針と曲面
部との接触を防止するために例えば曲面部を回避するよ
うに針を移動させると、針を移動させる装置の構造が複
雑になり、平版印刷版の製造コストも高くなる。
【0016】(4)平版印刷版を印刷機にセットする場
合には、平版印刷版にいわゆるパンチ穴を空けることが
あるが、曲面部の高さが高い場合には、パンチ穴の位置
が定まらず、印刷機にセットしづらくなる。
【0017】(5)印刷機によってフィルムに画像を焼
き付ける場合に、曲面部の高さが高いと平版印刷版とフ
ィルムとの隙間が大きくなり、いわゆる焼ボケ現象が生
じる。
【0018】これに対し、本発明の平版印刷版では、平
台上に置かれた状態での平面部から測った曲面部の高さ
を0.3〜3.0mmとしている。このように、3.0
mm以下とすることで、上記した不都合が全て解消され
る。また、0.3mm以上とすることで、平版印刷版の
倒れを確実に防止できる。
【0019】なお、この曲面部の高さは、平台上に置か
れた状態で、この平台と曲面部との間に生じたクリアラ
ンスの最大高さをいい、平版印刷版自体の厚みは含まな
い。
【0020】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記平面部が、前記曲面部が形成さ
れた辺の端部に形成されていることを特徴とする。
【0021】従って、立て掛け部材に平版印刷版を立て
掛けた状態で、支持辺(曲面部が形成された辺)の端部
近傍を立て掛け部材に対して線接触させることができ
る。支持辺の端部(平版印刷版の角部)が立て掛け部材
に対して局所的に接触しないため、平版印刷版の不用意
な変形を防止できる。
【0022】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の平版印刷版を加工によって得るための
平版印刷版加工方法であって、平版印刷版に局所的な張
力を作用させて前記曲面部を形成する張力付与工程、を
有することを特徴とする。
【0023】このように、張力付与工程によって局所的
な張力を平版印刷版に作用させるだけで、平版印刷版に
曲面部を形成できる。張力が付与されていない部分は変
形しないので平面部となる。一般的な平版印刷版の加工
工程に張力付与工程を追加するだけなので、低コストで
平版印刷版を加工できる。また、従来から行われている
カール矯正工程において局所的な張力を作用させること
で、実質的にカール矯正工程と張力付与工程とを同時に
行うこともでき、さらに低コストで平版印刷版を加工で
きる。
【0024】請求項4に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の平版印刷版を加工によって得るための
平版印刷版加工装置であって、平版印刷版に局所的な張
力を作用させて前記曲面部を形成する張力付与手段、を
有することを特徴とする。
【0025】このように、張力付与手段によって局所的
な張力を平版印刷版に作用させるだけで、平版印刷版に
曲面部を形成できる。張力が付与されていない部分は変
形しないので平面部となる。一般的な平版印刷版の加工
装置に張力付与手段を追加するだけなので、低コストで
平版印刷版を加工できる。また、従来から使用されてい
る平版印刷版加工装置のカール矯正装置において局所的
な張力を作用させることで、実質的にカール矯正装置を
張力付与手段とすることができ、さらに低コストで平版
印刷版を加工できる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の第1実施形態
の平版印刷版110が、立て掛け部材210に立て掛け
られた状態で示されている。
【0027】立て掛け部材210は、平板状の支持板2
12と、この支持板212に立設された傾斜板214
と、で構成されている。傾斜板214は端面が三角形状
とされており、支持板212に対して所定の傾斜角θで
傾斜する傾斜面216を有している。平版印刷版110
は、傾斜面216に接触した状態で支持板212に支持
され、斜めに立て掛けられる。このため、平版印刷版1
10を水平に置いた場合と比較して、より少ない面積で
平版印刷版110を置くことができと共に、ユーザーが
平版印刷版110を取り扱いやすくなる。なお、傾斜角
θの値は特に限定されないが、このように平版印刷版1
10を置く場合の面積効率を高めると共に、ユーザーの
取り扱いやすさを確保するためには、例えば80°以上
89°以下とすることが好ましい。
【0028】平版印刷版110は、長方形の板状に形成
された薄いアルミニウム製の支持体上に、感光層(感熱
性印刷版の場合には感熱層)を塗布して形成されてい
る。平版印刷版110の形状等は特に限定されず、例え
ば、厚み0.12〜0.5mm、長辺(幅)300〜1
500mm、短辺(長さ)200〜1200mmのアル
ミニウム板の片面又は両面に感光層又は感熱層が塗布さ
れたもの等とすることができる。
【0029】平版印刷版110の4辺のうちの1辺は、
平版印刷版110が立て掛け部材210に立て掛けられ
たときに、支持板212に接触して平版印刷版110を
実質的に支持する支持辺112となっている。
【0030】平版印刷版110には、支持辺112の中
央の位置に、平版印刷版110を板厚方向に湾曲させた
山部114が形成されると共に、山部114以外の部分
は平板状の平面部116とされている。山部114の高
さは、図2に示すように平版印刷版110を平台218
上に置いたときに、この平台218からのクリアランス
220(すなわち、平面部116からの板厚方向の高
さ)の最大値が所定値になるように、0.3mm以上
3.0mm以下の範囲内で所定の高さH1とされてい
る。なお、以下の説明において、山部の高さとは、この
ように平版印刷版を平台218上に置いたときに生じ
る、平台218からのクリアランスの最大値をいうもの
とする。
【0031】また、山部114は、支持辺112と直交
する方向(図1に示すように立て掛けた状態での高さ方
向)へは平版印刷版110の中央近傍に至る位置まで、
次第に高さが低くなると共に幅が狭くなり、平面部11
6へと滑らかに連続するように形成されている。
【0032】平版印刷版110の平面部は、図2に示す
ように、平版印刷版110を平台218上に置いたとき
に平台218に面接触している。そして、山部114を
支持辺112の中央に形成したため、支持辺112の端
部近傍に平面部116が形成されていることになる。こ
のように、支持辺112の端部近傍に平面部116が存
在することで、立て掛け部材210に平版印刷版110
を立て掛けた状態で、支持辺112の端部近傍は立て掛
け部材210に対して線接触する。平版印刷版110の
角部が立て掛け部材210に対して局所的に接触しない
ため、平版印刷版110の不用意な変形を防止できる。
【0033】このような構成とされた第1実施形態の平
版印刷版110は、支持辺112が支持板212に接触
すると共に、山部114と反対側の面が傾斜面216に
面接触して、立て掛け部材210に斜めに立て掛けられ
る。立て掛け状態では、平版印刷版110の荷重の多く
が支持辺112によって支持されている。
【0034】平版印刷版110には、平面部116及び
山部114が形成されており、支持板212との接触領
域が狭くなっている。すなわち、図3(B)に示すよう
に、山部114が形成されることなく、支持辺112が
直線状に形成された平版印刷版100では、支持辺11
2の全体が支持板212に接触するが、本実施形態の平
版印刷版110では、図3(A)に示すように、支持辺
112のうち山部114に対応する部分は支持板212
から離間しており、平面部116に対応する部分のみが
接触している。このため、平版印刷版110の荷重がよ
り大きな圧力で支持板212に作用することになるた
め、支持板212上で支持辺112が傾斜面216から
離間する方向に滑ることが阻止され、平版印刷版110
が倒れてしまうことはない。
【0035】また、支持辺112を中心として、平版印
刷版110が傾斜面216から離間する方向(矢印A方
向)に回転したときには、山部114に対応する部分の
支持辺112が支持板212に接触して、平版印刷版1
10がそれ以上回転することを阻止する。このため、平
版印刷版110が矢印A方向に回転して倒れることもな
い。
【0036】さらに、平版印刷版110は、山部114
が形成されていることで、支持辺112と直交する方向
(すなわち、斜めに立て掛けられた状態での高さ方向)
での曲げ剛性が向上している。このため、平版印刷版1
10の上端近傍が傾斜面216から離間する方向へ湾曲
したり(図14(A)参照)、中央部分及び下端近傍が
傾斜面216から離間する方向へ湾曲したり(図14
(B)及び(C)参照)することがなく、平版印刷版1
10は立て掛け部材210から倒れない。
【0037】しかも、山部114の高さH1は3.0m
m以下とされているので、平版印刷版110を使用する
ときに、上記した(1)〜(5)の不都合が生じること
もない。
【0038】図4には、本発明の第2実施形態の平版印
刷版120が立て掛け部材210に立て掛けられた状態
で示されている。以下、第1実施形態と同一の構成要
素、部材等については同一符号を付して説明を省略す
る。
【0039】第2実施形態の平版印刷版120では、山
部124が支持辺112の略中央に2つ形成され、山部
124の間に谷部122が形成されている。また、山部
124は支持辺112と対向する辺28まで連続して形
成されており、支持辺112と直交する方向に沿って略
一定の高さH2(0.3mm以上3.0mm以下)を維
持している。平版印刷版120の、山部124及び谷部
122が形成されていない部分(幅方向両端近傍の部
分)は平面部126とされている。なお、谷部122
は、立て掛け部材210に斜めに立て掛けられた状態
で、傾斜面216に接触していてもよいし、傾斜面21
6との間に隙間が構成されていてもよいが、平面部12
6が傾斜面216から浮き上がることがないような形状
とされていることが好ましい。
【0040】このような構成とされた第2実施形態の平
版印刷版120においても、第1実施形態の平版印刷版
110と同様、支持辺112と支持板212との接触領
域が狭くなっているので、支持辺112が支持板212
上で滑ることがない。また、支持辺112を中心として
平版印刷版120が矢印A方向へ回転したときには、山
部124に対応する部分の支持辺112が支持板212
に接触し、平版印刷版120の回転を阻止する。
【0041】さらに、山部124によって平版印刷版1
20は高さ方向での曲げ剛性が向上しているので、平版
印刷版120は立て掛けられた状態で湾曲しない。特
に、第1実施形態の平版印刷版110と比較して、山部
124が立て掛け状態で高さ方向の全体にわたって形成
されているので曲げ剛性が高くなり、湾曲をより確実に
防止できる。
【0042】以上により、平版印刷版120も第1実施
形態の平版印刷版110と同様、立て掛け部材210か
ら倒れない。
【0043】また、第1実施形態の平版印刷版110と
同様、山部124の高さH2は3.0mm以下とされて
いるので、平版印刷版120を使用するときに上記した
(1)〜(5)の不都合が生じることもない。
【0044】なお、第2実施形態の平版印刷版120の
ように、実質的に辺128にも山部124を形成する
と、この辺128が下端に位置するように立て掛けるこ
ともでき、平版印刷版120を立て掛けるときに方向を
考慮する必要がなくなるので、好ましい。
【0045】図5には、本発明の第3実施形態の平版印
刷版130が、立て掛け部材210に立て掛けられた状
態で示されている。以下、第2実施形態と同一の構成要
素、部材等については同一符号を付して説明を省略す
る。
【0046】第3実施形態の平版印刷版130は、第2
実施形態の平版印刷版120と比較して、山部124
(高さH3は0.3mm以上3.0mm以下)が支持辺1
12の中央に1つのみ形成されている点が異なってい
る。従って、第3実施形態の平版印刷版130では、第
2実施形態の谷部122に相当する部分は形成されてい
ない。これ以外は、第2実施形態の平版印刷版120と
同様の構成とされている。
【0047】従って、第3実施形態の平版印刷版130
においても第2実施形態の平版印刷版120と全く同様
に、立て掛け部材210からの倒れが防止される。
【0048】また、第1実施形態の平版印刷版110及
び第2実施形態の平版印刷版120と同様、山部124
の高さは3.0mm以下とされているので、平版印刷版
130を使用するときに上記した(1)〜(5)の不都
合が生じることもない。
【0049】図6(A)には、本発明の第4実施形態の
平版印刷版140が3次元立体図で示されている。ま
た、図6(B)には、この平版印刷版140が等高線で
示されている。
【0050】この平版印刷版140は長方形状に形成さ
れ、長辺140Lに沿った方向の両端に、山部142が
形成されている。この山部142は、平版印刷版140
の長辺140Lの近傍(短辺140Sに沿った方向の両
端近傍)で最も高さが高くなっているが(高さH3)、
短辺140Sに沿った方向にも連続して形成されてい
る。
【0051】また、長辺140Lの略中央にも、短辺1
40Sに対して1つづつ、合計2つの山部144が形成
されている。この山部144も長辺140Lの近傍で最
も高さが高くなっているが(高さH4)、山部142と
は異なり短辺140Sに沿った方向には連続していな
い。従って、2つの山部144の間に、後述する平面部
146が形成されていることになる。
【0052】山部142及び山部144の高さH3、H
4は、第1実施形態と同様に所定範囲内(0.3mm以
上3.0mm以下)とされている。また、平版印刷版1
40のうち、山部142及び山部144が形成されてい
ない部分は平面部146とされている。
【0053】このような構成とされた第4実施形態の平
版印刷版140では、2つの長辺140Lのいずれにも
山部142、144及び平面部146が形成されてい
る。従って、いずれの長辺140Lを支持辺とすること
もできる。
【0054】いずれかの長辺140Lを支持辺として立
て掛け部材210(図1〜図3参照)に立て掛けると、
山部142、144に対応する部分は支持板212から
離間し、平版印刷版140の荷重がより大きな圧力で支
持板212に作用することになるため、支持板212上
で支持辺112が傾斜面216から離間する方向に滑っ
て、平版印刷版140が倒れてしまうことはないまた、
長辺140Lを中心として、平版印刷版140が傾斜面
216から離間する方向(図1〜図3に示す矢印A方
向)に回転したときには、山部142、144に対応す
る部分の支持辺(長辺140L)が支持板212に接触
して、平版印刷版110の回転を阻止するため、平版印
刷版140がこの方向にさらに回転して倒れることもな
い。
【0055】さらに、平版印刷版140は、山部14
2、144が形成されていることで、短辺140Sに沿
った方向での曲げ剛性が向上しているため、平版印刷版
140の湾曲が防止され、平版印刷版140は立て掛け
部材210から倒れない。
【0056】また、第1実施形態の平版印刷版110、
第2実施形態の平版印刷版120及び第3実施形態の平
版印刷版130と同様、山部142、144の高さH
3、H4はそれぞれ3.0mm以下とされているので、
平版印刷版140を使用するときに上記した(1)〜
(5)の不都合が生じることもない。
【0057】図7及び図8には、平板状の平版印刷版を
加工して、本発明の平版印刷版を得るためのレベラ15
及び歪形成装置50がそれぞれ示されている。また、図
9には、これらのレベラ15及び歪形成装置50を備え
た加工ライン90が示されている。レベラ15は、本発
明の張力付与工程として、長尺状のウエブ12又はシー
ト状に裁断された平版印刷版30に局所的な張力を作用
させてカールさせ、主に幅方向に連続した山部(第2実
施形態及び第3実施形態の山部124や、第4実施形態
の山部142)を形成するものである。これに対し歪形
成装置50は、本発明の張力付与工程として、長尺状の
ウエブ12又はシート状に裁断された平版印刷版30に
局所的な張力を作用させることで歪を発生させ、主に幅
方向に不連続な山部(第1実施形態の山部114や第4
実施形態の山部144)を形成するものである。
【0058】この加工ライン90の上流側(図9右上
側)には、あらかじめロール状に巻かれたウエブを順次
巻き出す送出機14が配設されている。送出機14から
送り出された長尺状のウエブ12がレベラ15でカール
矯正され、送りローラ16に至ると、合紙18が貼り合
わされ、帯電により密着されて、ノッチャー20に至
る。
【0059】ノッチャー20は、ウエブ12に打ち抜き
部を設け、裁断ローラ24の上刃及び下刃が、打ち抜き
位置でウエブ12の幅方向へ移動できるようにする。こ
れにより、ウエブ12と合紙18とをまとめて連続裁断
しながら、ウエブ12の裁断幅を変更することが可能と
なる。以下、単に「幅方向」、「搬送方向」というとき
はウエブ12の幅方向、搬送方向をそれぞれいい、「内
側」、「外側」というときは、ウエブ12の幅方向内
側、外側をそれぞれいうものとする。
【0060】裁断ローラ24による裁断で生じた裁断屑
86は、図示しないチョッパへ送られて細かく切断され
た後、回収コンベヤ82によって回収箱84に回収さ
れ、合紙18は吸引パイプ23で吸引処理される。
【0061】なお、本実施形態の加工ライン90では、
裁断ローラ24と周辺部材(図示省略)とで裁断ユニッ
ト21が構成されると共に、この裁断ユニット21が2
組用意されている。これにより、刃交換等の段取作業
を、ライン外の使用していない裁断ユニット21で行う
ことができ、加工ライン90のライン停止時間を最小限
にすることが可能となっている。
【0062】このようにして、所定の裁断幅に裁断され
たウエブ12は、測長装置26で送り長が検出され、指
示されたタイミングで走間カッタ28により切断され
る。これにより、設定されたサイズの平版印刷版30が
製造される。
【0063】次に、平版印刷版30は、コンベア32に
よって集積部34に送られ、所定枚数積み重ねられて、
集積束31が構成される。なお、集積部34では、この
集積束31の上下若しくは片側に、厚紙等からなる保護
シート(一般に「当てボール」と称される)を配置する
ことも可能である。
【0064】そして、集積束31は、搬送部35を経て
パレット33に積み重ねられる。その後、ラック倉庫等
の保管庫あるいは包装工程に送られ、包装材料(テー
プ、内装剤、外装材等)によって包装される。また、自
動製版機用のスキッド(平台スキッド、縦型スキッド
等)に積み重ねることも可能である。なお、これらのス
キッドに積み重ねて包装する場合には、加工ライン90
に、集積束31をスキッドに集積するための集積装置を
設け、加工ライン90内において直接スキッドに集積す
るようにしてもよい。
【0065】このようにして、平版印刷版30は包装さ
れて出荷されるが、包装形態によっては、合紙18や、
その他の包装材料を省略してもよい。
【0066】レベラ15は、上側に配置され傷防止のた
めウレタンゴム等で被覆された金属製のローラ36と、
下側に配置されるローラ38とで構成されている。この
ローラ36とローラ38のそれぞれのローラ軸は、ウェ
ブ12の搬送方向に沿ってズレており、ローラ36とロ
ーラ38の間を通過する金属ウェブ12のカールを矯正
する。ローラ36とローラ38のそれぞれのローラ径
は、カールを平版印刷版30の使用上問題が無い程度に
矯正すると共に、搬送方向に沿った所定の位置で局所的
な張力をウエブ12に作用させて山部142を形成でき
る寸法、例えばφ30〜φ150の任意の径が選択でき
る。
【0067】すなわち、このようにローラ36とローラ
38で金属ウェブ12を互い違いにかみこみながら搬送
させ、いわゆる繰り返し曲げによって金属ウエブ12を
変形させることで、巻きくせによる内部応力を低下細分
化させて平坦化させると共に局所的な張力によって所定
の方向にカールさせて、幅方向に連続した山部(山部1
24又は山部142)を形成するものである。
【0068】ここで、ローラ38を支持する軸受け(図
示省略)をハンドル操作して持ち上げ、ローラ38がロ
ーラ36の間に食い込む量を大きくすることでカールの
矯正量を大きくすることができる。また、下流側のロー
ラの食い込み量を上流側にかけて徐々に小さくする量で
(チルト量を変化させる)で矯正量を変えることができ
る。
【0069】このように、矯正の方法は色々あるが、矯
正量は金属ウェブの状態(厚み、履歴、処理方法、コイ
ルの外周部側か巻き芯部側か)を考慮して調整する必要
がある。
【0070】例えば、カッタ28で金属ウェブ12を切
断した後のPS版30のエッジ部の浮き上がり(カール
量R)を、R=2mmを目標としたい場合において、金
属ウエブ12の厚みを0.24mmとすると、ローラ3
6が5本、ローラ38が6本の組み合わせの場合、上流
側のローラ38Aの食い込み量は3.5mm、下流側の
ローラ38Bの食い込み量は1.5mmとする。なお、
ローラ38の食い込み量と裁断された後のPS版30の
カール量との相関関係は、コイル毎に確認するのが好ま
しい。
【0071】また、図10に示すように、ロールのピッ
チを広げ、ロール51へのラップ量を大きくしたデカー
ラ52と呼ばれる装置を用いることもできる。ロール5
2はロール51の撓みを防止するためのバックアップロ
ールである。これらは対になって上下動し、ロール51
へのラップ量を変えることで矯正量を変えることができ
る。
【0072】さらに、矯正量は、ロールへのラップ角度
が板厚、ロール径、テンション等で決まるある値以上に
なると一定となる。複数本の組み合わせではその配置
で、矯正量を変更するロールを決めることになるが、図
10に示す例では、3本目のロール51A、52Aの位
置を変えることで矯正量を変える。この例では、矯正の
ためのロールを4本連続して並べているが、ウエブパス
中に適宜配置して使用することもできる。
【0073】図8には、主に山部144(図6参照)を
形成するために必要な歪をウエブ12に形成する歪形成
装置50が示されている。
【0074】この歪形成装置50では、ウエブ12の搬
送方向の上流側及び下流側に、一定の径を有するローラ
54が配置されると共に、これらのローラ54の間に、
軸方向中央から外側に向かって径が漸増された逆クラウ
ンローラ56が複数(図8では3本)配置されている。
ローラ54及び逆クラウンローラ56は、搬送方向に沿
って互いに上下に配置されており、これらのローラ54
及び逆クラウンローラ56にウエブ12が所定のラップ
角αでラップされながら搬送される。そして、逆クラウ
ンローラ56によって、ウエブ12は幅方向両側の搬送
長が長くなって局所的な張力が作用する。これにより、
ウエブ12の幅方向両端に歪を発生し、加工ライン90
で得られる平版印刷版に、幅方向に不連続な山部(山部
114又は山部144)が形成される。
【0075】なお、歪形成装置50を加工ライン90に
設ける位置は特に限定されない。例えば、送出機14の
直後であってもよいし、レベラ15の後であってもよ
い。
【0076】また、1つの加工ライン90に、本発明に
係るレベラ15(又はデカーラ52)と、歪形成装置5
0の双方が設けられている必要はない。例えば、レベラ
15のみ設けられ、歪形成装置50は設けられていない
加工ライン90であってもよい。この場合、従来からカ
ール矯正に使用されているレベラの条件を変更すること
で、図7に示すレベラ15を構成できるので、低コスト
で平版印刷版を加工できる。これに対し、レベラ15と
異なる一般的なレベラ(ウエブ12のカールを矯正する
が、山部142は形成しない)と、歪形成装置50とが
設けられた加工ラインでもよく、この場合であっても、
従来から使用されている平版印刷版の加工ラインに歪形
成装置50を設けるだけなので、低コストで平版印刷版
を加工できる。
【0077】また、本発明の張力付与手段としては上記
したものに限定されず、要するに、ウエブ12又は平版
印刷版30に局所的な張力を作用させてカール又は歪を
生じさせ、このカール又は歪によって結果的に平版印刷
版30に山部が形成されるものであればよい。例えば、
図11(A)及び(B)に示すように、加工ライン90
の任意のパスロール56のうち、特定のパスロール56
Aをウエブ12の幅方向に対して傾斜させて配置しても
よい。これにより、パスロール56のロール間距離が、
ウエブ12の幅方向で異なることになるため、局所的な
張力がウエブ12に作用して歪が発生し、結果的に平版
印刷版に山部が形成される。
【0078】また、図12に示すテンションレベラ60
において、例えば、伸長ローラ62の少なくとも1つ
を、図8に示したものと略同様の逆クラウンローラとし
たり、伸長ローラ62又はローラ64の少なくとも1つ
を、図11に示すパスローラ56Aと同様に、ウエブ1
2の幅方向に対して傾斜させて配置し、ロール間距離が
ウエブ12の幅方向で異なるようにしてもよい。これに
より、ウエブ12の伸び率が部分的に変化するため、こ
のように引き伸ばされた部分が結果的に山部になる。
【0079】さらに、図8に示す逆クラウンローラ56
に代えて、軸方向中央から両端に向かって径が漸減され
たクラウンローラを使用してもよい。この場合には、ウ
エブ12の幅方向中央部分に局所的な張力が作用して歪
が発生するので、ウエブ12を裁断すると、この歪の部
分が結果的に山部になる。
【0080】本発明の平版印刷版としても、上記した形
状のものに限定されず、要するに、水平な平台上に置か
れた状態で平面状となる平面部と、少なくとも一辺の近
傍に、平台上に置かれた状態で高さが0.3〜3.0m
mとなる山部(曲面部)が形成されていれば、曲面部が
形成された辺を下端側にして立て掛け部材210に立て
掛けることで、立て掛け部材210から倒れることを確
実に防止できると共に、上記した不都合(1)〜(5)
が生じないようにすることができる。
【0081】なお、平版印刷版の倒れを防止することが
可能であれば、山部(曲面部)の高さの下限値は特に限
定されないが、倒れを確実に防止する観点からは、0.
3mm以上とされていることが好ましい。
【0082】また、この山部の高さは、本発明において
はあくまで平台上に平面部が面接触した状態で特定され
る。従って、立て掛け状態では、高さが上記した範囲外
となっていてもよい。
【0083】加えて、平版印刷版の湾曲を確実に防止す
るためには、山部は、立て掛け状態での高さ方向におい
て、平版印刷版の高さの10%以上の長さとされている
ことが好ましい。かかる観点からは、第2実施形態及び
第3実施形態の山部124は、平版印刷版の高さ方向に
100%の長さを有しているので、湾曲を防止する効果
が高く好ましい。
【0084】
【実施例】次に、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されないこ
とはもちろんである。
【0085】本実施例では、以下に示す条件のレベラ1
5及び歪形成装置50を加工ライン90に設け、同じく
以下に示す構成のウエブ12を加工して、図6に示す第
4実施形態と同様の平版印刷版140(図13参照)を
得た。
【0086】[ウエブ12の構成] ・支持体の材質:アルミニウム ・幅:1000mm ・厚み:0.24mm [レベラ15の条件] ・ウエブ12の搬送速度:50m/min ・ウエブ12に作用する張力:800N/巾 ・ローラ38Aの食い込み量:3.5mm ・ローラ38Bの食い込み量:1.5mm [歪発生装置50の条件] ・ウエブ12の搬送速度:50m/min ・ウエブ12に作用する張力:3000N/巾 ・逆クラウンローラ56の最大径:φ240 ・逆クラウンローラ56の逆クラウン率:0.3% ・逆クラウンローラ56に対するウエブ12のラップ角
α:180° ・逆クラウンローラ56の高低差L1:1m ・逆クラウンローラ56の搬送方向間隔L2:0.5m なお、「逆クラウンローラ56の逆クラウン率」とは、
逆クラウンローラ56の最大径をD1、最小径をD2と
したとき、(D1−D2)/D2×100として計算さ
れる。
【0087】以上の条件で加工した平版印刷版140を
平台218上に置き(図2参照)、上方から変位センサ
ーによって平版印刷版140との距離を測定した。図1
3の括弧内に示す数値は、このように得られた各山部1
42、144の高さである。いずれの山部142、14
4も、高さが0.3mm以上3.0mm以下となってい
ることが分かる。
【0088】そして、この平版印刷版140を、図1に
示す立て掛け部材210(傾斜面216の傾斜角θは8
3°とした)に立て掛けたところ、立て掛け部材210
から倒れることはなかった。
【0089】また、この平版印刷版140を実際に使用
したところ、上記(1)〜(5)に示すような不都合は
全く発生しなかった。
【0090】次に、レベラ15の条件を変更し、山部1
42、144の高さH3、H4の最大値が3.0mmの
平版印刷版を製造し、立て掛け部材210に立て掛けた
が、倒れることは無かった。また、使用時に上記した
(1)〜(5)の不都合が生じることもなかった。
【0091】さらにレベラ15の条件を変更し、山部1
42の高さH3の最大値が3.1mmの平版印刷版を製
造した。この平版印刷版は、立て掛け部材210から倒
れることは無かったが、使用時に上記した(1)〜
(5)の不都合が生じることがあった。
【0092】同様に、歪発生装置50の条件を変更し、
山部142、144の高さH3、H4の最小値が0.3
mmの平版印刷版を製造し、立て掛け部材210に立て掛
けたが、倒れることは無かった。また、使用時に上記し
た(1)〜(5)の不都合が生じることもなかった。
【0093】さらに歪発生装置50の条件を変更し、、
山部144の高さH4の最小値が0.2mmの平版印刷
版を製造した。この平版印刷版は、使用時に上記した
(1)〜(5)の不都合が生じることはなかったが、こ
の山部144が形成された辺を支持辺として立て掛け部
材210に立て掛けたところ、平版印刷版が倒れてしま
う場合があった。
【0094】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、水平な平台
上に置かれた状態で平面状となる平面部と、少なくとも
一辺の近傍に形成され、前記平台上に置かれた状態でこ
の平面部からの板厚方向の高さが0.3〜3.0mmと
された曲面部と、を有するので、平版印刷版が斜めに立
て掛けられた状態から倒れてしまうことはなく、平版印
刷版を使用する際に不都合も生じない。
【0095】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記平面部が、前記曲面部が形成さ
れた辺の端部に形成されているので、平版印刷版の不用
意な変形を防止できる。
【0096】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の平版印刷版を加工によって得るための
平版印刷版加工方法であって、平版印刷版に局所的な張
力を作用させて前記曲面部を形成する張力付与工程、を
有するので、低コストで平版印刷版を加工できる。
【0097】請求項4に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の平版印刷版を加工によって得るための
平版印刷版加工装置であって、平版印刷版に局所的な張
力を作用させて前記曲面部を形成する張力付与手段、を
有するので、低コストで平版印刷版を加工できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の平版印刷版を立て掛け
部材に立て掛けた状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態の平版印刷版を平台上に
置いた状態を示す正面図である。
【図3】(A)本は図1のIII−III線断面図であ
り、(B)は山部が形成されていない平版印刷版を立て
掛け部材に立て掛けた状態で(A)と同様の断面にて示
す断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態の平版印刷版を立て掛け
部材に立て掛けた状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の第3実施形態の平版印刷版を立て掛け
部材に立て掛けた状態を示す斜視図である。
【図6】(A)は本発明の第4実施形態の平版印刷版を
示す3次元立体図であり、(B)は本発明に第4実施形
態の平版印刷版の高さを等高線によって示した平面図で
ある。
【図7】本発明の平版印刷版を加工によって得るための
レベラの概略構成を示す側面図である。
【図8】本発明の平版印刷版を加工によって得るための
歪形成装置の概略構成を示す側面図である。
【図9】本発明の平版印刷版を加工する加工ラインの概
略構成を示す側面図である。
【図10】本発明の平版印刷版を加工によって得るため
のデカーラの概略構成を示す側面図である。
【図11】本発明の平版印刷版を加工によって得るため
のパスローラの概略構成を示し(A)は平面図、(B)
は側面図である。
【図12】本発明の平版印刷版を加工によって得るため
のテンションレベラーの概略構成を示す側面図である。
【図13】本発明の実施例の平版印刷版を等高線によっ
て示す平面図である。
【図14】(A)〜(C)は従来の平版印刷版を立て掛
け部材に立て掛けた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
15 レベラ(張力付与手段、平版印刷版加工装置) 50 歪形成装置(張力付与手段、平版印刷版加工装
置) 52 デカーラ(張力付与手段、平版印刷版加工装
置) 56 パスロール(張力付与手段) 60 テンションレベラー(張力付与手段、平版印刷
版加工装置) 110 平版印刷版 112 支持辺 114 山部(曲面部) 116 平面部 120 平版印刷版 124 山部(曲面部) 126 平面部 130 平版印刷版 140 平版印刷版 142 山部(曲面部) 144 山部(曲面部)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月2日(1999.12.
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】第2実施形態の平版印刷版120では、山
部124が支持辺112の略中央に2つ形成され、山部
124の間に谷部122が形成されている。また、山部
124は支持辺112と対向する辺128まで連続して
形成されており、支持辺112と直交する方向に沿って
略一定の高さH2(0.3mm以上3.0mm以下)を
維持している。平版印刷版120の、山部124及び谷
部122が形成されていない部分(幅方向両端近傍の部
分)は平面部126とされている。なお、谷部122
は、立て掛け部材210に斜めに立て掛けられた状態
で、傾斜面216に接触していてもよいし、傾斜面21
6との間に隙間が構成されていてもよいが、平面部12
6が傾斜面216から浮き上がることがないような形状
とされていることが好ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】いずれかの長辺140Lを支持辺として立
て掛け部材210(図1〜図3参照)に立て掛けると、
山部142、144に対応する部分は支持板212から
離間し、平版印刷版140の荷重がより大きな圧力で支
持板212に作用することになるため、支持板212上
で支持辺112が傾斜面216から離間する方向に滑っ
て、平版印刷版140が倒れてしまうことはない。ま
た、長辺140Lを中心として、平版印刷版140が傾
斜面216から離間する方向(図1〜図3に示す矢印A
方向)に回転したときには、山部142、144に対応
する部分の支持辺(長辺140L)が支持板212に接
触して、平版印刷版140の回転を阻止するため、平版
印刷版140がこの方向にさらに回転して倒れることも
ない。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平な平台上に置かれた状態で平面状と
    なる平面部と、 少なくとも一辺の近傍に形成され、前記平台上に置かれ
    た状態でこの平面部からの板厚方向の高さが0.3〜
    3.0mmとされた曲面部と、 を有することを特徴とする平版印刷版。
  2. 【請求項2】 前記平面部が、前記曲面部が形成された
    辺の端部に形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の平版印刷版。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の平版印刷
    版を加工によって得るための平版印刷版加工方法であっ
    て、 平版印刷版に局所的な張力を作用させて前記曲面部を形
    成する張力付与工程、 を有することを特徴とする平版印刷版加工方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の平版印刷
    版を加工によって得るための平版印刷版加工装置であっ
    て、 平版印刷版に局所的な張力を作用させて前記曲面部を形
    成する張力付与手段、 を有することを特徴とする平版印刷版加工装置。
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