JP2007090441A - スリッタ装置およびスリット方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 金属シート材の表側の面における切断縁近傍には大きなダレを形成でき、しかも裏側の面におけるバリの発生を効果的に抑制できるスリッタ装置およびスリット方法の提供。
【解決手段】 金属シート材を所定方向に搬送しつつ、所定の幅にスリットするスリッタ装置であって、円板状の上刃と、刃先部において部分的に前記上刃に重なり合うとともに、前記上刃とともに回転して前記金属シート材をスリットする下刃と、前記上刃と下刃とでスリットする前に、前記金属シート材の上刃側を下方に屈曲させる曲げモーメント付与手段とを備えるスリッタ装置、およびスリット方法。
【選択図】 図3

Description

本発明は、スリッタ装置およびスリット方法に係り、特に、平版印刷原版のような金属シート材の切断縁における表側面には大きなダレを形成できるにも係わらず、裏側面においては、品質故障の原因になるバリの生成を抑制できるスリッタ装置およびスリット方法に関する。
新聞の印刷には平版印刷版が広く使用されるが、新聞用の刷版は実際に使用する紙よりも大きさが小さいので、刷版における切断縁(周囲の部分)に付着したインクが印刷紙面に転写して汚れになり、新聞の商品価値を損ねることがある。
これは、前記刷版のもとになる平版印刷原版を切断した面である切断面に角があると、この部分からインクが転写してしまうためであり、これを避けるためには、切断面の角が曲面状になるようにダレを成形すればよい。
このような方法として、平版印刷原版をスリットするスリッタ刃において上刃と下刃との間隔を大きくとることにより、平版印刷原版の切断縁に丸みを持たせ、言い換えればダレを形成することが提案された(特許文献1)。
特開平10−100556号公報
しかしながら、只単に、スリッタ刃において上刃と下刃との間隔を大きくとっただけでは、表側の面における切断縁近傍には大きなダレを形成できるものの、裏側の面には大きなバリが発生し、品質上問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、平版印刷原版のような金属シート材の表側の面における切断縁近傍には大きなダレを形成でき、しかも裏側の面におけるバリの発生を効果的に抑制できるスリッタ装置およびスリット方法の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、金属シート材を所定方向に搬送しつつ、所定の幅にスリットするスリッタ装置であって、円板状の上刃と、刃先部において部分的に前記上刃に重なり合うとともに、前記上刃とともに回転して前記金属シート材をスリットする下刃と、前記上刃と下刃とでスリットする前に、前記金属シート材の上刃に当接する側を下方に屈曲させる曲げモーメント付与手段とを備えてなることを特徴とするスリッタ装置に関する。
前記スリッタ装置においては、曲げモーメント付与手段で金属シート材の上刃に当接する側を下方に屈曲させることにより、金属シート材における上刃と下刃とでスリットされる部分にダレを形成してから上刃と下刃とでスリットしている。
したがって、曲げモーメント付与手段で金属シート材を大きく屈曲させれば切断縁近傍の表側の面に大きなダレを形成できる。そして、上刃と下刃とのクリアランスを最小限に設定すれば、裏側の面にバリが発生するのを効果的に抑制できる。
請求項2に記載の発明は、前記曲げモーメント付与手段が、前記上刃における前記下刃に対峙しない側に隣接して配設され、前記上刃よりも大きな外径を有する円板状のシート材押圧部材である請求項1に記載のスリッタ装置に関する。
前記スリッタ装置においては、金属シート材が回転する上刃と下刃との間に挿入されると、先ず、シート材押圧部材によって、前記上刃と下刃とでスリットされるカッティングポイントを中心に前記金属シート材の上刃側に下向きの曲げモーメントが付与されて下方に屈曲される。これにより、前記金属シート材においてスリットされる部分の表側の面にダレが形成される。
前記金属シート材料は、このようにして表側の面にダレが形成されてから上刃と下刃とでスリットされる。したがって、上刃と下刃との間隔を最小限に設定することにより、金属シート材料の表側の面に大きなダレを形成しつつ、裏側の面にバリが形成されるのを抑制できる。
請求項3に記載の発明は、前記上刃が、前記下刃と重なり合う側に向かって前記下刃に近接するように配設されてなるとともに、前記曲げモーメント付与手段として機能する請求項1に記載のスリッタ装置に関する。
前記スリッタ装置においては、前記上刃が、前記下刃と重なり合う側に向かって前記下刃に近接するように配設されているから、前記上刃と下刃とからなるスリッタ刃に金属シート材料が近接すると、前記金属材料は、先ず、刃側が上刃の外周面によって下向きの曲げモーメントを受けて下方に屈曲してから下刃と上刃とでスリットされる。
したがって、請求項2に記載のスリット装置と同様に、前記スリット装置においても、先ず最初に、前記金属シート材においてスリットされる部分の表側の面にダレが形成されるから、上刃と下刃との間に十分な剪断力が作用する限りにおいて上刃の下刃に対する傾きを大きく取ることにより、金属シート材の表側の面に大きなダレを形成できる。一方、バリについては、上刃と下刃とのクリアランスを最小限に設定することで発生を抑制できる。
請求項4に記載の発明は、前記上刃が、前記上刃において切断に寄与する刃先面と金属シート材の搬送経路である搬送面に直交する面との角度θが5〜15度になるように配設されてなる請求項3に記載のスリッタ装置に関する。
前記スリッタ装置においては、前記角度θが5〜15度に設定されているから、金属シート材の切断縁近傍における表側の面に大きなダレを形成できる上、上刃と下刃との間には十分大きな剪断力が作用し、滑らかな切断縁が得られる。
請求項5に記載の発明は、前記金属シート材が長尺帯状のウェブである請求項1〜4に記載のスリッタ装置に関する。
前記スリッタ装置は、本発明のスリッタ装置を、ウェブを所定の幅にスリットするのに適用した例である。
請求項6に記載の発明は、前記金属シートが枚葉体である請求項1〜4に記載のスリッタ装置に関する。
前記スリッタ装置は、本発明のスリッタ装置を枚葉シートをスリットするのに適用した例である。
請求項7に記載の発明は、円板状の上刃と、刃先部において部分的に前記上刃に重なり合うとともに、前記上刃とともに回転する下刃とを用いて金属シート材を所定方向に搬送しつつ、所定の幅にスリットするスリッタ装置において、前記金属シート材に、前記上刃と下刃とでスリットされるカッティングポイントを中心に下向きの曲げモーメントを付してから、前記上刃と下刃とでスリットするスリット方法に関する。
前記スリット方法においては、金属シート材は、下向きの曲げモーメントを付与されてカッティングポイントを中心に下方に屈曲してから上刃と下刃とでスリットされる。
したがって、上刃と下刃とのクリアランスを極小に設定すれば、金属シート材の切断縁における表側の面には大きなダレを形成しつつ、裏面におけるバリの形成を効果的に抑制できる。
以上説明したように本発明によれば、金属シート材の表側の面における切断縁近傍には大きなダレを形成でき、しかも裏側の面におけるバリの発生を効果的に抑制できるスリッタ装置およびスリット方法が提供される。
1.実施形態1
アルミニウム板等の支持体の表面に感光層を形成したウェブを切断して平版印刷原版を製造する加工ラインの一例を図1に示す。図1に示す加工ラインにおいては、本発明のスリッタ装置が用いられている。尚、図1は、前記加工ラインにおいて平版印刷版ウェブ12を切断加工している状態を示す。前記加工ラインにおけるスリッタ装置の構成の詳細を図2に示す。
図1に示すように、加工ライン90の最も上流側、即ち平版印刷版ウェブ12が送り出される側、換言すれば図1における右上側には、あらかじめロール状に巻かれた平版印刷版ウェブ12を順次巻き出す送出機14が配設され、送出機14の下流側、即ち平版印刷版ウェブ12が送り出される方向にはレベラ15が配設されている。レベラ15の下流側には、送りローラ16が配設されている。
送りローラ16の下流側には、平版印刷版ウェブ12に打ち抜き部を設けるノッチャー20が配設され、ノッチャー20の下流側には、平版印刷版ウェブ12を所定の幅にスリットするスリッタ装置10が配設されている。スリッタ装置10には、平版印刷版ウェブ12を、送出方向、言い換えれば搬送方向に沿って所定の幅に切断するスリット部24及び25が設けられている。
スリッタ装置10の下流側には、測長装置26、走間カッタ28、コンベア32、集積部34、及び搬送部35が順次配設されている。
送出機14により送出された平版印刷版ウェブ12は、レベラ15においてカール矯正され、送りローラ16において、合紙18と静電的に貼り合わされる。
外紙18が貼り合わされた平版印刷版ウェブ12は、ノッチャー20において、スリッタ装置10におけるスリット部24及び25を所定の切断位置に誘導する打ち抜き部が設けられ、スリッタ装置10で所定の幅にスリットされる。
スリッタ装置10で平版印刷版ウェブ12を所定の幅にスリットして生じた切断屑は、チョッパ(図示せず。)に送られて細かく切断された後、回収コンベア82によって回収箱84に回収され、合紙18は吸引パイプ23で吸引処理される。
このようにして、所定の切断幅に切断された平版印刷版ウェブ12は、測長装置26で送り長が検出され、指示されたタイミングで走間カッタ28により切断される。これにより、設定されたサイズの平版印刷原版30が製造される。
次に、平版印刷原版30は、コンベア32によって集積部34に送られて所定枚数だけ積み重ねられ、搬送部35を経てパレット33に積み重ねられ、保管庫又は包装工程に送られる。尚、図1において、31は、平版印刷原版30を所定枚数だけ積み重ねた集積束を示す。
スリッタ装置10は、図2に示すように、平版印刷版ウェブ12が搬送される経路により形成される仮想面である搬送面Tを囲むように設けられた横長なロの字型の枠体10Aと、枠体10Aの開口部における中央部に位置するスリット部24と両端部に位置する2つのスリット部25を有する。スリッタ装置10において、搬送面Tは、水平方向に伸びる平面である。
スリット部25は、図2に示すように、搬送面Tの上方において、搬送面Tに対して平行に、しかも平版印刷版ウェブ12の搬送方向に対して直角方向に延在する回転軸78に固定された回転刃である上刃48と、搬送面Tを挟んで回転軸78の反対側に位置し、回転軸78に対して平行に延在する回転軸80に固定された回転刃である下刃54とを有する。回転軸78と回転軸80とは、枠体10Aの下端の枠に設けられたレール44に沿って平版印刷版ウェブ12の搬送方向に対して直角の方向に移動可能な基台46から、枠体10Aにおける開口部の中央部に向かって延在する。回転軸78と回転軸80とは、何れも適宜の駆動手段(図示せず。)により、搬送方向に同じ速さで軸線の周りに回転する。したがって、回転軸78と回転軸80とは、互いに反対方向に回転する。
図2および図3に示すように、上刃48は円板状乃至基台46に向かって縮小する円錐台状である。
回転軸78には、上刃48における下刃54に接する側とは反対側に隣接してウェブ押圧部材49が上刃48と同心に軸着されている。ウェブ押圧部材49は、本発明におけるシート材押圧部材に相当し、上刃48よりも大きな外径を有する。ウェブ押圧部材49における上刃48に隣接する側の縁は円く面取りされている。
上刃48とウェブ押圧部材49との段差をa、上刃48の厚みをb、ウェブ押圧部材49の面取り部の曲率半径r、平版印刷版ウェブ12の厚みをtとすると、a、b、r、tの間に、
t/2<a<t、t<b<2t、t/2<r<t
の関係が成り立つように、厚みa、厚みb、および曲率半径rを設定することが好ましいが、厚みa、厚みb、および曲率半径rは、上の関係式とは関係なく、平版印刷版ウェブ12の切断縁に形成したいダレの大きさに応じて設定すればよい。
上刃48の刃先角は、図7においてθAで示される角度であり、90〜95度の範囲が好ましい。
一方、下刃54は、図2及び図3に示すように円盤状に形成され、基台46に臨む側の面が上刃48における大径側の面の周縁部に当接するように、回転軸80に同心に固定されている。下刃54の外周から上刃48の外周までの距離、言い換えれば下刃54と上刃48との重なり量、更に換言すれば噛み込み量Kは、0.1mm〜1mmの範囲が好ましく、特に0.2〜0.5mmの範囲が好ましい。
図2に示すように、回転軸80における下刃54と基台46との間には、下刃54に隣接して下刃54と同心に受けローラ42が回転自在に設けられている。
回転軸80における下刃54を挟んで受けローラ42と反対側には、支持ローラ40が、下刃54及び受けローラ42と同心に、しかも回転自在に設けられている。したがって、支持ローラ40及び受けローラ42は、平版印刷版ウェブ12の切断時においては、平版印刷版ウェブ12の裏面12Bに当接しつつ、平版印刷版ウェブ12の搬送方向と同一の方向に平版印刷版ウェブ12の搬送速度と同一の周速で回転する。
一方、枠体10Aの中央部に位置する切断ローラ部24は、図2に示すように、回転軸78と同一の軸線を有し、適宜の駆動手段(図示せず。)により平版印刷版ウェブ12の搬送方向に回転する回転軸79と、回転軸79に同心に固定された一対の上刃50と、回転軸80と同一の軸線を有し、適宜の駆動手段(図示せず。)により、平版印刷版ウェブ12の搬送方向に、回転軸79と同一の速さで軸線の周りに回転する回転軸81と、上刃50に対応して回転軸81に同心に固定された一対の下刃56と、下刃56における枠体10Aの両端部に向かう側の面に隣接して回転軸81に同心に設けられた回転自在な一対の支持ローラ41とを備える。
回転軸79と回転軸81とは、搬送面Tを挟んで互いに反対側に位置する。
一対の上刃50の間には、1対のウェブ押圧部材51が上刃50と同心に固定されている。上刃50およびウェブ押圧部材51は、上刃48およびウェブ押圧部材49と同様の構成を有している。また、上刃50の刃先角θAも、上刃48の刃先角θAと同様90〜95度の範囲である。
下刃56も、図2に示すように、厚さがより薄いことを除いて下刃54と同様に形成されている。下刃56は、上刃50を両側から挟むように位置し、内側、即ち枠体10Aの中央部に向かう側の面において、上刃50における大径側の面に噛み込み量Kで当接している。
以下、上刃48と下刃54、および上刃50と下刃56とにおいて平版印刷版ウェブ12がどのようにしてスリットされるかについて上刃48と下刃54とを例にとって説明する。
図4の点Aにおいては、図5において(A)に示すように、ウェブ押圧部材49が平版印刷版ウェブ12の表側面12Aに当接する。
図4の点Bにおいては、図5において(B)に示すように、平版印刷版ウェブ12における下刃54側が裏側面12Bにおいて下刃54の側面に当接するから、平版印刷版ウェブ12の上刃48に当接する側のみが、ウェブ押圧部材49によって下方に押圧され、上刃48と下刃54とで切断、言い換えればスリットされるカッティングポイントを中心にして下方に屈曲する。カッティングポイントは切断縁の位置とも換言できる。
そして、図4の点Cにおいては、図5において(C)に示すように、上刃48の刃先が平版印刷版ウェブ12の表側面12Aに当接し、切断が開始される。
図4における点Dにおいては、図6において(D)に示すように、上刃48が平版印刷版ウェブ12に食い込み、切断が終了に近づく。
図6の(E)は、平版印刷版ウェブ12の切断が終了した状態、即ち図4におけるE点の状態である。
上刃48(50)と下刃54(56)とで平版印刷版ウェブ12を裁断すると、図7に示すように平版印刷版ウェブ12は、ウェブ押圧部材49(51)に押圧されてカッティングポイントを中心にして下方に屈曲するが、そのとき、表側面12Aにおける上刃48(50)が食い込んだ部分の近傍が下方に湾曲し、ダレが形成される。したがって、スリッタ装置10でスリットした平版印刷版ウェブ12の切断縁近傍には、図8に示すように、表側面12Aにダレが、裏側面12Bにバリが形成される。そして、図9において(A)および(B)に示すように、上刃48(50)と下刃54(56)とのクリアランスが大きなときは大きなバリが生じ、上刃48(50)と下刃54(56)とのクリアランスが小さなときは、バリは生じないか、生じてもきわめて小さい。
したがって、スリッタ装置10においては、上刃48(50)と下刃54(56)とのクリアランスを殆ど0に設定することにより、裏側面12Bにおける切断縁近傍に実質的にバリが生じないようにすることができる。
以上、スリッタ装置10を加工ライン90に組み込み、平版印刷版ウェブ12をスリットする場合について述べてきたが、スリッタ装置10は、枚葉状の平版印刷原版を所定の幅にスリットするのにも好適に使用できる。
2.実施形態2
スリッタ装置10のスリット部24およびスリット部25で使用できる上刃および下刃の別の例について以下に説明する。
図10に示すように、実施形態2に係る上刃148は、外周面148Bにおける刃先先端面148Aに隣接する側が略円筒面状であり、前記円筒面状の部分に連続して円錐状に縮小する部分が形成されている。また、刃先先端面148Aと外周面148Bとの成す角度である刃先角θAは90〜95度の範囲である。
下刃154は、外周面154Bが回転軸80に対して平行な円筒面状に形成されている。下刃154の刃先先端面154Aは、上刃148の刃先Aが接触しないように中心部に向かって凹陥している。
下刃154が軸着されている回転軸80は、平版印刷版ウェブ12の搬送面Tに対して平行であるが、上刃148が軸着されている回転軸78は搬送面Tに近接するように配設されている。
上刃148は、下刃154と重なり合う側に向かって下刃154に近接するように配設されている。そして、平版印刷版ウェブ12の切断に寄与する刃先先端面148Aと平版印刷版ウェブ12の搬送面Tに直交する面との角度θは5〜15度の範囲が好ましい。なお、前記角度θは、回転軸78の軸線と搬送面Tとのなす角度に等しい。前記角度θが5度より小さいと、平版印刷版ウェブ12の表側面12Aに十分な大きさのダレを形成することができず、15度より大きいと、上刃148と下刃154との間で十分な剪断力を得ることができないが、前記角度θが5〜15度の範囲内であれば、このような問題はない。
実施形態2に記載の上刃148と下刃154を有するスリット機10においては、支持体ウェブ12が上刃148と下刃154との間に挿入されると、先ず、上刃148が図10におけるAの位置からBの位置まで下刃154に近接し、上刃148の外周面148Bにおける略円筒面状の部分が平版印刷版ウェブ12の表側面12Aに当接し、平版印刷版ウェブ12を下方に押圧する。これにより、平版印刷版ウェブ12における上刃148側の部分は、カッティングポイントを中心に下向きに屈曲され、平版印刷版ウェブ12の表側面12Aが下方に湾曲してダレが形成される。そして、上刃148が図10におけるBの位置からCの位置まで下刃154に更に近接して平版印刷版ウェブ12が切断される。したがって、図12に示すように、平版印刷版ウェブ12の切断面は、表側面12Aおよび裏側面12Bに対して斜めになるとともに、表側面12Aの切断面近傍にはダレが、裏側面12Bの切断面近傍にはバリが形成される。ただし、上刃148と下刃154とのクリアランスを殆ど0に設定することにより、実質上バリが発生しないようにすることができる。
3.実施形態3
スリッタ装置10のスリット部25で使用できる上刃および下刃の更に別の例について以下に説明する。
図11に示すように、実施形態3に係る上刃248は回転軸78に軸着され、下刃254は回転軸80に軸着されている。
回転軸78と回転軸80とは互いに平行に配設されているが、軸線は、平版印刷版ウェブ12の搬送面Tに対して所定の角度を成している。
上刃248は、実施形態2の上刃158と同様の形態を備えている。
一方、下刃254は、外周面254Bが上刃248から遠ざかる方向に向かって縮小する円錐状に形成されている。下刃254において平版印刷版ウェブ12の切断に実質的に与る刃先先端面254Aは、上刃248の刃先先端面248Aに対して平行であり、回転軸80の軸線に直交する。
上刃248もまた、上刃148と同様に、刃先先端面248Aと平版印刷版ウェブ12の搬送面Tに直交する面との角度θが5〜15度になるように配設されている。また、上刃248において刃先先端面248Aと外周面248Bとの成す角度である刃先角θAは90〜95度の範囲である。
実施形態3に係る上刃248および下刃254を有するスリッタ装置10においても、実施形態2の場合と同様に、上刃248が図11におけるAの位置からBの位置まで下刃254に近接し、上刃248の外周面248Bにおける略円筒面状の部分が平版印刷版ウェブ12の表側面12Aに当接し、平版印刷版ウェブ12を下方に押圧する。これにより、平版印刷版ウェブ12における上刃248側の部分は、カッティングポイントを中心に下向きに屈曲され、平版印刷版ウェブ12の表側面12Aが下方に湾曲してダレが形成される。そして、上刃248が図11におけるBの位置からCの位置まで下刃254に更に近接して平版印刷版ウェブ12が切断される。
前記スリッタ装置10においても、平版印刷版ウェブ12を裁断して得られる断面は図12に示すとおりである。
本発明のスリッタ装置およびスリット方法は、平版印刷原版ウェブや枚葉状の平版印刷原版を所定の幅にスリットするのに使用できるだけでなく、アルミニウムやステンレス鋼などの各種金属材料のシート材をスリットするのにも好適に使用できる。
図1は、本発明のスリット装置を備え、ウェブを切断して平版印刷原版を製造する第1実施形態の加工ラインにつき、構成の概要を示す斜視図である。 図2は、図1に示す加工ラインにおけるスリッタ装置の詳細を示す正面図である。 図3は、図2に示すスリッタ装置が備える上刃と下刃とウェブ押圧部材との詳細を示す部分図である。 図4は、図2に示すスリッタ装置が備える上刃と下刃とウェブ押圧部材との相対的な位置関係を示す説明図である。 図5は、図3および図4に示す上刃、下刃、およびウェブ押圧部材で平版印刷版ウェブにダレが形成されてから切断が開始されるまでの上刃と下刃とウェブ押圧部材と平版印刷版ウェブとの位置関係を示す流れ図である。 図6は、前記上刃、下刃、およびウェブ押圧部材で平版印刷版ウェブの切断が開始されてから終了するまでの上刃と下刃とウェブ押圧部材と平版印刷版ウェブとの位置関係を示す流れ図である。 図7は、前記上刃、下刃、およびウェブ押圧部材で平版印刷版ウェブが下方に屈曲されてダレが形成されるところを示す説明図である。 図8は、実施形態1に示すスリット装置でスリットした平版印刷版ウェブの切断縁近傍の断面を示す断面図である。 図9は、上刃および下刃の間のクリアランスと発生するバリとの大きさとの概略的な関係を示す説明図である。 図10は、実施形態2にスリット装置の有する係る上刃と下刃との構成を示す部分断面図である。 図11は、実施形態3にスリット装置の有する係る上刃と下刃との構成を示す部分断面図である。 図12は、実施形態2および3のスリット装置でスリットした平版印刷版ウェブの切断縁近傍の断面を示す断面図である。
符号の説明
10…スリット装置、12…平版印刷版ウェブ、14…送出機、15…レベラ、16…送りローラ、18…合紙、20…ノッチャー、21…切断ユニット、23…吸引パイプ、24、25…切断ローラ部、26…測長装置、28…走間カッタ、30…平版印刷原版、32…コンベア、34…集積部、35…搬送部、40、41…支持ローラ、44…レール、46…基台、48、50…上刃、49、51…ウェブ押圧部材、54、56…下刃

Claims (7)

  1. 金属シート材を所定方向に搬送しつつ、所定の幅にスリットするスリッタ装置であって、
    円板状の上刃と、
    刃先部において部分的に前記上刃に重なり合うとともに、前記上刃とともに回転して前記金属シート材をスリットする下刃と、
    前記上刃と下刃とでスリットする前に、前記金属シート材の上刃に当接する側を下方に屈曲させる曲げモーメント付与手段とを
    備えてなることを特徴とするスリッタ装置。
  2. 前記曲げモーメント付与手段は、前記上刃における前記下刃に対峙しない側に隣接して配設され、前記上刃よりも大きな外径を有する円板状のシート材押圧部材である請求項1に記載のスリッタ装置。
  3. 前記上刃は、前記下刃と重なり合う側に向かって前記下刃に近接するように配設されてなるとともに、前記曲げモーメント付与手段として機能する請求項1に記載のスリッタ装置。
  4. 前記上刃は、前記上刃において切断に寄与する刃先先端面と金属シート材の搬送経路である搬送面に直交する面との角度θが5〜15度になるように配設されてなる請求項3に記載のスリッタ装置。
  5. 前記金属シート材は長尺帯状のウェブである請求項1〜4に記載のスリッタ装置。
  6. 前記金属シートは枚葉体である請求項1〜4に記載のスリッタ装置。
  7. 円板状の上刃と、刃先部において部分的に前記上刃に重なり合うとともに、前記上刃とともに回転する下刃とを有するスリッタ装置を用いて金属シート材を所定方向に搬送しつつ、所定の幅にスリットするスリット方法であって、
    前記金属シート材に、前記上刃と下刃とでスリットされるカッティングポイントを中心に下向きの曲げモーメントを付して前記金属シート材の上刃側を下方に屈曲させる曲げモーメント付与工程と、
    前記曲げモーメント付与工程で上刃側を下方に屈曲させた金属シート材を前記上刃と下刃とでスリットするスリット工程とを
    有することを特徴とするスリット方法。
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