JP2001129876A - ポリエステル製中空成形体、その再生方法および製造方法 - Google Patents
ポリエステル製中空成形体、その再生方法および製造方法Info
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Abstract
る繰返し使用によっても、良好な透明性を維持し、表面
に実質的に傷の無い状態で再利用することができるPE
N系中空成形体を提供する。提供する。 【解決手段】 ポリエステルのコート層を外面に備える
ポリエステル製中空成形体であって、該コート層は35
℃以下の水では除去することができず60〜100℃の
熱水またはpH10以上のアルカリ性水溶液で除去する
ことができることを特徴とする、ポリエステル製中空成
形体。
Description
成形体、その再生方法および製造方法に関する。
ート(以下、PENと略称することがある)系中空成形
体は、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略
称することがある)系中空成形体に比べて優れた特性を
持ち、回収して再利用可能な中空成形体として期待され
ている。再利用には、中空成形体の洗浄が必要であり、
通常は、50〜100℃の水酸化ナトリウム水溶液(1
〜6%)を用いて洗浄を行う。ところが、使用後に回収
したPEN系中空成形体にアルカリ洗浄を施すと中空成
形体の透明性が低下する。そして、透明性の低下の程度
は、回収再利用というリサイクルの回数が多いほど顕著
になる。
中空成形体の表面を被覆しただけでは、耐水性はあるも
のの、再利用するときの被覆層の除去が困難であり、例
えば、熱水で洗浄しても除去できない。また、被覆層を
設けることなく、中空成形体の素材に紫外線吸収性化合
物を配合すると、ブリードアウトにより内容物を汚染す
る問題が懸念される。さらに、PEN系中空成形体は表
面硬度が高いために表面に傷が付きやすく、回収再利用
のためには、表面の傷の発生を抑制することが必要であ
る。本発明は、内容物の汚染の懸念がなく、回収再利用
によっても、良好な透明性を維持し、表面に実質的に傷
の無い状態で再利用することができるPEN系中空成形
体を提供することを課題とする。発明者は次のことを知
見して本発明に至った。すなわち、PEN系中空成形体
の表面は、市場で流通している間および回収後の保管の
間に紫外線により劣化し、劣化した部分がアルカリ水溶
液洗浄にて剥離され易くなり、この劣化および剥離は、
中空成形体の回収再利用の回数が増えるほど著しくな
り、大幅に透明性を低下させることを知見して、本発明
に至った。
リエステルのコート層を外面に備えるポリエステル製中
空成形体であって、該コート層は35℃以下の水では除
去することができず60〜100℃の熱水またはpH1
0以上のアルカリ性水溶液で除去することができること
を特徴とする、ポリエステル製中空成形体である。
発明は、上記のポリエステル製中空成形体であるが、こ
れは、ポリエステル製中空成形体本体と、その外表面に
形成されたポリエステル樹脂組成物のコート層とからな
る。
35℃以下の水では除去することができない。これは、
35℃以下のpH6〜8の水に2時間浸漬したときのコ
ート層の減少率が重量で0〜3%、好ましくは0〜2%
であることを意味し、または厚みで0〜3%であること
を意味する。この条件を満たせば、ポリエステル製中空
成形体が容器として市場で流通し使用され、この間に水
と接触することがあっても、コート層は実質的に保持さ
れる。この範囲を超えて減少率が大きいとコート層が実
質的に剥落ないし剥離して外観の点で問題がある。
たはpH10〜14のアルカリ性水溶液で除去すること
ができる。熱水のpHは5.5〜8.5、好ましくは6
〜8である。アルカリ性水溶液は、好ましくはpH10
〜12であり、温度は、好ましくは70〜95℃であ
る。コート層がこの条件を満足すると、洗浄工程におい
てポリエステル製中空成形体から外表面のコート層を容
易に除くことができる。
必要であるが、これは、コート層として、下記の表面コ
ート用ポリエステルを使用することにより、好ましく達
成することができる。
ジカルボン酸単位およびテレフタル酸単位から選択され
る少なくとも1種の単位を全ジカルボン酸成分あたり9
2.99〜60モル%、イソフタル酸単位を全ジカルボ
ン酸成分あたり0.01〜20モル%ならびにスルホン
酸金属塩基を有するイソフタル酸単位を全ジカルボン酸
成分あたり7〜20モル%のジカルボン酸成分とし、エ
チレングリコ−ル単位を全ジオール成分あたり65〜9
5モル%およびジエチレングリコ−ル単位を全ジオール
成分あたり5〜35モル%のジオール成分としてなるポ
リエステルである。
2,6−ナフタレンジカルボン酸および2,7−ナフタ
レンジカルボン酸が例示され、就中、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸が好ましい。
タル酸単位は、エステル誘導体に由来してもよい。エス
テル誘導体として、メチルエステル、エチルエステル、
プロピルエステル、ブチルエステルが例示され、就中、
メチルエステルが好ましい。
タル酸単位から選択される少なくとも1種の単位は、全
ジカルボン酸成分あたり60〜92.99モル%であ
る。60モル%未満であるとポリエステルの耐水性が低
下し、92.99モル%を超えると熱水可溶性が低下す
る。さらに熱水可溶性の観点から、ナフタレンジカルボ
ン酸単位は、全ジカルボン酸成分の50モル%以下であ
ることが好ましい。
な熱水可溶性を得るためには、全ジカルボン酸成分あた
り、好ましくは0〜50モル%、さらに好ましくは0〜
30モル%、特に好ましくは0〜10モル%である。
およびその誘導体としてのメチル、エチル、プロピル、
ブチル等のエステルが例示される。
あたり、0.01〜20モル%、好ましくは0.01〜
15モル%、特に好ましくは5〜10モル%である。
0.01モル%未満であるとポリエステルの結晶性が高
すぎる。20モル%を超えると重合反応性の低下及び結
晶性の低下が大きくなる。
単位としては、5−リチウムスルホイソフタル酸、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイ
ソフタル酸が例示され、就中、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸が好ましい。
としては、例えばエステルであり、メチルエステル、エ
チルエステル、プロピルエステル、ブチルエステルが例
示され、就中、メチルエステルが好ましい。
単位は、全ジカルボン酸成分あたり、7〜20モル%、
好ましくは8〜15モル%、特に好ましくは9〜13モ
ル%である。7モル%未満であると熱水可溶性が不十分
であり、20モル%を越えると重合時の反応性が悪く、
さらに溶融粘度が高くなりすぎ生産性が悪化する。
分あたり65〜95モル%である。
成分あたり5〜35モル%、好ましくは10〜35モル
%、特に好ましくは10〜25モル%である。5モル%
未満であると熱水溶解性が低下し、35モル%を超える
と熱分解による劣化が大きい。
加したジエチレングリコール成分に由来してもよく、重
合反応で生成したものであってもよい。
度が、好ましくは0.2〜0.5、更に好ましくは0.
25〜0.45である。固有粘度が0.2未満であると
重合時のチップ化が困難であり、強度も低く好ましくな
い。0.5を超えると重合時の生産性が悪く、熱水溶解
性も悪く好ましくない。
る方法で製造することができる。例えば、テレフタル酸
またはそのエステル形成性誘導体(好ましくは、ジメチ
ルエステル)、イソフタル酸またはそのエステル形成性
誘導体(好ましくは、ジメチルエステル)、スルホン酸
金属塩基を有するイソフタル酸またはそのエステル形成
性誘導体(好ましくは、ジメチルエステル)、2,6−
ナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
体(好ましくは、ジメチルエステル)と、エチレングリ
コ−ル(場合により、ジエチレングリコールを添加す
る)とを、加熱下にエステル化またはエステル交換反応
させる。
バルト、マンガン、カルシウム、マグネシウムおよび/
またはチタン化合物を用いるとよい。
をコントロールするため、アルカリ金属を添加すること
が好ましい。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウムが好ましく、なかでもナトリウムが好ま
しい。添加量は、全ジカルボン酸成分に対して、好まし
くは10〜400mmol%、さらに好ましくは100
〜250mmol%である。
び/またはチタン触媒とリン化合物との存在下で、加熱
真空下にて重縮合反応を行う。
酸、亜リン酸等の無機リン酸およびトリメチルホスフェ
−トなどの有機リン酸が好ましく用いられる。
またはペレット状にするか、ブロック状にして粉砕して
用いる。
ルを液状のコート液として、ポリエステル中空成形体本
体の少なくとも外面に塗付して乾燥することにより形成
することができる。
テルを、コート液全重量あたり1〜40重量%含有する
ことが好ましい。
ープ、バーコートを適用することができ、必要であれば
造膜してもよく、強制乾燥または自然乾燥を適用でき
る。
溶媒または水に溶解または分散化する方法を適用するこ
とができる。有機溶媒としては、エタノ−ル、メタノ−
ル、イソプロピルアルコ−ル、クロロホルム、アセト
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチルを例示することが
できる。水を用いる場合、好ましくは60〜100℃に
加熱された水を用いる。
ことが好ましい。界面活性剤を含有することにより、中
空成形体本体へのコート時に、ヌレ性が良好になるとと
もに、コート層を除去するときに、熱水またはアルカリ
性水溶液を用いて効率的に除去できるようになる。
ール、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレ−トが例
示される。界面活性剤は数種類を併用してもよい。界面
活性剤の添加量はコート液の0.1〜5重量%が好まし
く、0.1〜3重量%がさらに好ましい。
200〜1000の液状低粘度のものが好ましく、ポリ
オキシエチレンソルビタンアルキレ−トとしてはポリオ
キシエチレンソルビタンオレエ−ト、ポリオキシエチレ
ンソルビタンステアレ−ト、ポリオキシエチレンソルビ
タンパルミテ−トが例示され、就中、ポリオキシエチレ
ンソルビタンオレエ−トが好ましい。
の発生を防止し、微少のキズを埋め、外観を損なうのを
防止する効果を奏する。さらに、紫外線吸収能を有し、
使用時、回収および保管時に、ポリエステル製中空成形
体のポリエチレンナフタレンジカルボキシレートが紫外
線により劣化するのを抑制する効果を奏する。
ル中空成形体は、その胴部のヘーズが好ましくは5%以
下、さらに好ましくは2%以下である。ヘーズが5%を
超えると透明性が低くポリエステル中空成形体に飲料等
を充填するボトルとして用いたときに商品としたの価値
の外観を損ない好ましくない。
0μm、さらに好ましくは0.1〜5μm、より好まし
くは0.2〜2μmである。0.1μm未満であると中
空成形体の表面のコートによる光劣化抑制効果が低く好
ましくなく、10μmを超えると熱水またはアルカリ性
水溶液によるコート層の除去に長時間を要し好ましくな
い。
は、ポリエステル製中空成形体本体と、その外表面に形
成されたポリエステルのコート層とからなり、ポリエス
テル製中空成形体本体は、エチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレ−ト単位を、好ましくは5重量%以
上、さらに好ましくは10重量%以上、さらに好ましく
は50重量%以上、特に好ましくはは85重量%以上の
繰返し単位として含有する、熱可塑性ポリエステルから
なる。
−ナフタレンジカルボキシレ−ト単位は、共重合ポリエ
ステルの構成成分として熱可塑性ポリエステル中に存在
してもよく、ポリエステルの混合物(ブレンド)を構成
するポリマーの構成成分として用いられるポリマ−の構
成成分として存在してもよい。すなわち、熱可塑性ポリ
エステルは、エチレンテレフタレ−ト単位とエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレ−ト単位からなる共
重合ポリエステルであってもよく、ポリエチレンテレフ
タレ−トとポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボ
キシレ−トとの混合物であってもよい。
しくは0.5〜1.0、更に好ましくは0.55〜0.
8、特に好ましくは0.55〜0.75である。固有粘
度が0.5未満であるとブロー性が悪く、均一な肉厚の
成形体を得ることが困難であり、1.0を超えると延伸
応力が高く、ヘーズ化の原因となりうるため好ましくな
い。
ステル製中空成形体本体は、一般的に公知の通常の成形
方法を適用して成形することにより製造することができ
る。適用できる成形方法として、二軸延伸ブロー法(コ
ールドパリソン法、ホットパリソン法)、インジェクシ
ョンブロー法、ダイレクトブロー法が例示される。この
他、熱可塑性ポリエステルをシート状の成形品とした
後、中空成形体に加工する成形方法を適用してもよい。
熱可塑性ポリエステル製中空成形体はボトルであること
ができる。
ステル製中空成形体を繰り返し使用する毎に、除去し、
再生することにより更新される。
ステル製中空成形体からコート層を除去し再度コート層
を形成するポリエステル製中空成形体の再生方法であっ
て、該ポリエステル製中空成形体が上述のポリエステル
製中空成形体であることを特徴とする、ポリエステル製
中空成形体の再生方法である。
テル製中空成形体からコート層を除去する工程およびそ
の後にコート層を形成する工程を含む、ポリエステル製
中空成形体の製造方法であって、該ポリエステル製中空
成形体が上述のポリエステル製中空成形体であることを
特徴とする、ポリエステル製中空成形体の製造方法であ
る。
またはアルカリ性水溶液による洗浄と、その後の水によ
る洗浄を含む工程であることが好ましい。
る洗浄における、コート層の除去に用いる水またはアル
カリ性水溶液の温度は、好ましくは60〜100℃、さ
らに好ましくは65〜95℃である。これより低いと充
分な洗浄ができず、コート層を充分に除去できず、さら
に殺菌効果を期待できず、好ましくない。これより高い
とポリエステル製中空成形体の熱変形を引き起こし好ま
しくない。アルカリ性水溶液を用いる場合、好ましくは
水酸化ナトリウムを、1〜6%の濃度で用いる。
る洗浄においては、ポリエステル製中空成形体を、上記
の加温された水またはアルカリ性水溶液に浸漬して行う
方法をとることが好ましい。場合により、上記の加温さ
れた水または水溶液を、ポリエステル製中空成形体に、
噴射する方法を用いてもよい。
る洗浄の後の水による洗浄では、好ましくは95℃以下
の水を用いる。この洗浄は、アルカリ性水溶液を十分洗
い流す程度の洗浄でよい。
ポリエステル製中空成形体に、コート層を形成してコー
ト層を更新することにより、ポリエステル製中空成形体
を再生する。このときのコート層の形成方法は、ポリエ
ステル製中空成形体を製造するときに用いるコート層の
形成方法を適用することができる。
形体を繰返し使用する毎に行うことが好ましい。すなわ
ち、再使用の都度、上記の再生方法によりポリエステル
製中空成形体を再生する、ポリエステル製中空成形体の
再生方法が好ましく適用される。
法でコート層を更新して、繰り返し使用することがで
き、20回の繰り返し使用時点の胴部のヘ−ズを5%以
下、さらに好ましくは2%以下とすることができる。通
常、繰返使用において、ポリエステル製中空成形体は、
太陽光の紫外線に被曝し、その量は1回の繰返し使用
で、310nm〜400nmの波長領域の紫外線で7,
500mJ/cm2〜90,000mJ/cm2であると推
定される。
説明する。評価は次の方法で実施した。 (1)試験片の作成 ボトル胴部(厚み約300μm)から4cm×4cmの
試験片を切り出した。表面コート層がある場合には、表
面コート層ごと切り出した。 (2)紫外線の照射 試験片に、キセノンテスタ(島津キセノンテスタ XW
−150)を使用し紫外線をを4時間照射した。 (3)紫外線の被爆量 試験片の紫外線(250〜310nm、310〜400
nm)の被爆量を、MINORUTA製紫外線強度計U
M−10(受光部UM−250、360)にて測定し
た。 (4)洗浄 浸漬法にて1.8%NaOH水溶液(pH11.6)に
75℃で9分間浸浸することにより洗浄し、さらに水洗
して、これを乾燥した。 (5)ヘ−ズ 試験片を、濁度計(日本電色工業製、Color and color
diference meter 、MODEL 1001DP)にセットしてヘーズ
を測定した。 (6)固有粘度 試験片を粉砕した試料180mgをフェノール:テトラ
クロロエタン=3:2の混合溶媒に溶解して、ウベロー
デ型粘度管で25℃で測定した。
参考例1から5の方法で製造した。
ン酸ジメチルエステル100重量部とエチレングリコー
ル70重量とを、酢酸コバルト、酢酸カルシウム及び酢
酸マグネシウムをエステル交換触媒として用い、副生す
るメタノールを系外に留去させかつ250℃まで加熱昇
温しながらエステル交換反応させ、メタノールの留去が
ほぼ終了した段階で重合触媒として酢酸ゲルマニウムを
添加し、引き続き安定剤としてトリメチルフォスフェー
トを添加して、エステル交換反応を終了せしめた。次い
で、反応生成物を高温高真空下で重縮合反応させて固有
粘度(テトラクロロエタン2重量部とフェノール3重量
部の混合溶媒、25℃)0.50のプレポリマーを得
た。このプレポリマーをストランド型のチップとした
後、更に、加熱真空下で固相重合させて固有粘度(トリ
クロロフェノール2重量部とフェノール3重量部の混合
溶媒、35℃)0.65の固相重合ポリマーである熱可
塑性ポリエステルを得た。
ン酸ジメチルエステル93重量部とテレフタル酸ジメチ
ル5.4重量部とエチレングリコール70重量とを、酢
酸コバルト及び酢酸マンガンをエステル交換触媒として
用い、副生するメタノールを系外に留去させかつ250
℃まで加熱昇温しながらエステル交換反応させ、メタノ
ールの留去がほぼ終了した段階で重合触媒として三酸化
アンチモンを添加し、引き続き安定剤として正リン酸を
添加して、エステル交換反応を終了せしめた。次いで、
反応生成物を高温高真空下で重縮合反応させて固有粘度
(テトラクロロエタン2重量部とフェノール3重量部の
混合溶媒、25℃)0.50のプレポリマーを得た。こ
のプレポリマーをストランド型のチップとした後、更
に、加熱真空下で固相重合させて固有粘度(トリクロロ
フェノール2重量部とフェノール3重量部の混合溶媒、
35℃)0.70の固相重合ポリマーである熱可塑性ポ
リエステルを得た。
ン酸ジメチルエステル10重量部とテレフタル酸ジメチ
ル71.7重量部とエチレングリコール70重量とを、
酢酸コバルト及び酢酸マンガンをエステル交換触媒とし
て用い、副生するメタノールを系外に留去させかつ25
0℃まで加熱昇温しながらエステル交換反応させ、メタ
ノールの留去がほぼ終了した段階で重合触媒として三酸
化アンチモンを添加し、引き続き安定剤として正リン酸
を添加して、エステル交換反応を終了せしめた。次い
で、反応生成物を高温高真空下で重縮合反応させて固有
粘度(テトラクロロエタン2重量部とフェノール3重量
部の混合溶媒、25℃)0.57のプレポリマーを得
た。このプレポリマーをストランド型のチップとした
後、更に、加熱真空下で固相重合させて固有粘度(テト
ラクロロエタン2重量部とフェノール3重量部の混合溶
媒、25℃)0.83の固相重合ポリマーである熱可塑
性ポリエステルを得た。
ジカルボン酸ジメチルエステル88重量部とテレフタル
酸ジメチル9.6重量部とエチレングリコール70重量
とを、酢酸コバルト及び酢酸マンガンをエステル交換触
媒として用い、副生するメタノールを系外に留去させか
つ250℃まで加熱昇温しながらエステル交換反応さ
せ、メタノールの留去がほぼ終了した段階で重合触媒と
して三酸化アンチモンを添加し、引き続き安定剤として
トリメチルホスフェートを添加して、エステル交換反応
を終了せしめた。次いで、反応生成物を高温高真空下で
重縮合反応させて固有粘度(テトラクロロエタン2重量
部とフェノール3重量部の混合溶媒、25℃)0.44
のプレポリマーを得た。このプレポリマーをストランド
型のチップとした後、更に、加熱真空下で処理し、固有
粘度(トリクロロフェノール2重量部とフェノール3重
量部の混合溶媒、35℃)0.45のポリマー(ブレン
ド用)を得た。ポリマー(ブレンド用)とPET(帝人
(株)製 TR8580(IV=0.83))とを下記
の割合で溶融混練し、ブレンドポリマーである熱可塑性
ポリエステルを得た。 ポリマー(参考例4);ポリマー(ブレンド用)/PE
T=30/70(重量部) ポリマー(参考例5);ポリマー(ブレンド用)/PE
T=50/50(重量部)
ルの製造 表面コート用ポリエステルA〜Cを、以下の参考例6〜
8の方法で製造した。
スルホイソフタル酸ジメチル19重量部、ジメチルイソ
フタレート12.5重量部とエチレングリコール72重
量部とを、酢酸マンガン及び酢酸ナトリウムとを用い、
副生するメタノールを系外に留去させかつ250℃まで
加熱昇温しながらエステル交換反応させ、メタノールの
留去がほぼ終了した段階で重合触媒として三酸化アンチ
モンを添加し、引き続き安定剤としてトリメチルフォス
フェートを添加して、エステル交換反応を終了せしめ
た。得られた反応生成物を高温高真空下で重縮合反応さ
せて、固有粘度(テトラクロロエタン2重量部とフェノ
ール3重量部の混合溶媒、25℃)0.40のポリマー
を得た。このポリマーをストランド型のチップとして、
表面コート用ポリエステルAを得た。
ムスルホイソフタル酸ジメチル19重量部、ジメチルイ
ソフタレート12.5重量部とエチレングリコール72
重量部、2,6−ナフタレンジメチルカルボキシレート
15.7重量部とを、酢酸マンガン及び酢酸ナトリウム
とを用い、副生するメタノールを系外に留去させかつ2
50℃まで加熱昇温しながらエステル交換反応させ、メ
タノールの留去がほぼ終了した段階で重合触媒として三
酸化アンチモンを添加し、引き続き安定剤としてトリメ
チルフォスフェートを添加して、エステル交換反応を終
了せしめた。得られた反応生成物を高温高真空下で重縮
合反応させて、固有粘度(テトラクロロエタン2重量部
とフェノール3重量部の混合溶媒、25℃)0.35の
ポリマーを得た。このポリマーをストランド型のチップ
として、表面コート用ポリエステルBを得た。
ルホイソフタル酸ジメチル25重量部、ジメチルイソフ
タレート19重量部とエチレングリコール72重量部、
2,6−ナフタレンジメチルカルボキシレート55重量
部とを、酢酸マンガン及び酢酸ナトリウムとを用い、副
生するメタノールを系外に留去させかつ250℃まで加
熱昇温しながらエステル交換反応させ、メタノールの留
去がほぼ終了した段階で重合触媒として三酸化アンチモ
ンを添加し、引き続き安定剤としてトリメチルフォスフ
ェートを添加して、エステル交換反応を終了せしめた。
得られた反応生成物を高温高真空下で重縮合反応させて
固有粘度(テトラクロロエタン2重量部とフェノール3
重量部の混合溶媒、25℃)0.30のポリマーを得
た。このポリマーをストランド型のチップとして、表面
コート用ポリエステルCを得た。
を用いて、中空成形体のプリフォ−ムを射出成形し、次
いでこのプリフォ−ムを加熱してから配向ブロ−してボ
トルを成形した。なお、プリフォ−ムは名機製作所製M1
00DM成形機にて成形(シリンダ−設定290℃、スクリ
ュ−回転数160rpm、成形サイクル30sec)
し、該プリフォ−ムの平均胴部厚みは4.2mm、重量
は約55gとした。また、ボトルはKRUPPCORPOPLAST社
製LB01にて成形し、ボトルは内容積約1.5L(リット
ル)で平均胴部厚みは約300μm、ヘーズ0.7%で
あった。
た。上記のボトルの外表面に、塗布液1〜8のいずれか
を塗布して風乾し、約1μmの厚みの表面コート層を形
成して、表面コート層を備えるボトルを作成した。この
ボトルから上記試験片を切り出した。試験片に、上記の
方法で紫外線を照射し、さらに上記の方法で洗浄して表
面コート層を除去した。この状態の試験片にさらに、当
初の表面コート層の作成と同様にして、再度表面コート
層を形成し、紫外線を照射し、洗浄する操作を合計20
回繰り返した。20回繰り返し時点の、表面コート後の
ヘーズおよび洗浄後のヘーズを測定した。結果を表2に
示す。また、最初の紫外線照射のとき、紫外線照射1回
あたりの紫外線の被爆量を測定した。この結果を表2に
示す。
の表面コート層および試験片の表面コート層は25℃
(35℃以下)の水(pH6.5)では除去することが
できなかったが、上記の洗浄においては完全に除去する
ことができた。
として参考例2〜5のポリエステルを用いて、実施例1
と同様して、ボトルを作成し、表面コート層を備えるボ
トルを作成して、同様に評価した。結果を表1および2
に示す。なお、当初の表面コート層を備えるボトルの表
面コート層および試験片の表面コート層は25℃(35
℃以下)の水(pH6.3)では除去することができな
かったが、上記の洗浄においてはほぼ完全に(約90
%)除去することができた。
ムを射出成形し、次いでこのプリフォ−ムを加熱してか
ら配向ブロ−してボトルを成形した。なお、プリフォ−
ムは名機製作所製M100DM成形機にて成形(シリンダ−設
定290℃、スクリュ−回転数160rpm、成形サイ
クル30sec)し、該プリフォ−ムの平均胴部厚みは
4.2mm、重量は約55gとした。また、ボトルはKR
UPP CORPOPLAST社製LB01にて成形し、ボトルは内容積
約1.5L(リットル)で平均胴部厚みは約300μ
m、ヘーズ0.7%であった。コート層は形成しなかっ
た。試験片に、上記の方法で紫外線を照射しさらに上記
の方法で洗浄する操作を20回繰り返した。20繰り返
し時点のヘーズを測定した。結果を表2に示す。また、
最初の紫外線照射のとき、紫外線照射1回あたりの紫外
線の被爆量を測定した。この結果を表2に示す。
なく、回収再利用による繰返し使用によっても、良好な
透明性を維持し、表面に実質的に傷の無い状態で再利用
することができるPEN系中空成形体を提供することが
できる。
Claims (9)
- 【請求項1】 ポリエステルのコート層を外面に備える
ポリエステル製中空成形体であって、該コート層は35
℃以下の水では除去することができず60〜100℃の
熱水またはpH10以上のアルカリ性水溶液で除去する
ことができることを特徴とする、ポリエステル製中空成
形体。 - 【請求項2】 ヘーズが5%以下である請求項1記載の
ポリエステル製中空成形体。 - 【請求項3】 コート層の厚みが、0.1〜10μmで
ある請求項1記載のポリエステル製中空成形体。 - 【請求項4】 回収されたポリエステル製中空成形体か
らコート層を除去し再度コート層を形成するポリエステ
ル製中空成形体の再生方法であって、該ポリエステル製
中空成形体が請求項1記載のポリエステル製中空成形体
であることを特徴とする、ポリエステル製中空成形体の
再生方法。 - 【請求項5】 回収されたポリエステル製中空成形体か
らコート層を除去する工程およびその後にコート層を形
成する工程を含む、ポリエステル製中空成形体の製造方
法であって、該ポリエステル製中空成形体が請求項1記
載のポリエステル製中空成形体であることを特徴とす
る、ポリエステル製中空成形体の製造方法。 - 【請求項6】 コート層を除去する工程が、加温された
水またはアルカリ性水溶液による洗浄と、その後の水に
よる洗浄を含む工程である、請求項5記載のポリエステ
ル製中空成形体の製造方法。 - 【請求項7】 再使用の都度、請求項4記載の再生方法
によりポリエステル製中空成形体を再生する、ポリエス
テル製中空成形体の再生方法。 - 【請求項8】 ポリエステル製中空成形体が、ポリエス
テル製中空成形体本体と、その外表面に形成されたポリ
エステルのコート層とからなり、ポリエステル製中空成
形体本体が、エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキ
シレ−ト単位を5重量%以上の繰返し単位として含有す
る熱可塑性ポリエステルからなる、請求項1記載のポリ
エステル製中空成形体。 - 【請求項9】 ボトルである請求項1記載のポリエステ
ル製中空成形体。
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- 1999-11-02 JP JP31217599A patent/JP3809040B2/ja not_active Expired - Fee Related
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