JPH11130851A - ボトル用ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂及びそれからなる成形品 - Google Patents

ボトル用ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂及びそれからなる成形品

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JPH11130851A
JPH11130851A JP29848397A JP29848397A JPH11130851A JP H11130851 A JPH11130851 A JP H11130851A JP 29848397 A JP29848397 A JP 29848397A JP 29848397 A JP29848397 A JP 29848397A JP H11130851 A JPH11130851 A JP H11130851A
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JP
Japan
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polyethylene
bottle
amount
polymer
naphthalenedicarboxylate
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Minoru Suzuki
稔 鈴木
Masami Umeda
雅己 梅田
Kimihiko Sato
公彦 佐藤
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/80Packaging reuse or recycling, e.g. of multilayer packaging

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  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色相、透明性、熱安定性及び成形性に優れる
ボトル用PENを提供し、特にリサイクル使用可能なボ
トルに好適なボトル用PENを提供すること。 【解決手段】 ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
ルボキシレート樹脂であって、下記式(1)〜(4)を
同時に満たすボトル用ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレート樹脂。 0.55≦[η]≦0.75 ([η]は固有粘度を示す) (1) ポリマー中のカルボキシル末端数≦32eq/T (2) ポリマー中のアセトアルデヒド量≦8ppm (3) 0.8≦ポリマー中のジエチレングリコール含有量≦3.0wt% (4)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエチレン−2,
6−ナフタレンジカルボキシレート(以下、PENと略
記する場合がある)樹脂及びそれからなる成形品に関
し、更に詳しくは、色相、透明性、熱安定性及び成形性
に優れたボトル用PEN及びそれからなる成形品、特に
プリフォーム及びボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックボトルは、主にジュース、
水、ビールなどの飲料用ボトルとして使用される。そし
て、このボトルの材料として、色相、透明性、ガスバリ
ア性及びフレーバー性に優れる材料が強く要求される。
ボトル及び内容物を一体としてみたときの商品価値を高
くする観点からである。
【0003】近年、省資源等を目的として、プラスチッ
クボトルのリサイクル、すなわちボトルの再使用が検討
されている。このボトルのリサイクルシステムには高温
でのアルカリ洗浄工程があり、この工程に耐える耐加水
分解性がボトルに要求される。
【0004】PENは基本的にポリエチレンテレフタレ
ート(以下、PETと略記する場合がある)と同様の触
媒を用いて製造することができるが、色相の観点から、
重合触媒として特に二酸化ゲルマニウムが用いられてい
る。
【0005】本発明者らの検討では、PENはPETと
比べるとボトル成形時のブロー延伸等で白化が起こりや
すく、従来の技術では透明性について十分に満足なボト
ルを得ることができない。
【0006】本発明者らは、さらに、ボトルの白化の要
因を検討し、ボトルの白化はポリマー中の触媒に由来す
る触媒析出物粒子に起因する、との知見を得た。すなわ
ち、この触媒析出物粒子が結晶化を誘発して内部へーズ
の増加をもたらしている。特にPENの場合、PETに
比べてボトル成形(延伸)時の応力が大きく結晶化の影
響が大きく現れる。
【0007】それ故、ボトルの白化を抑制するために
は、触媒等に由来する析出物の量を低減する必要があ
る。
【0008】この析出物の低減の方法として特定の触媒
種を特定の量及び比率で用いる方法が提案されている。
この方法により、PENの透明性は確かに向上する。
【0009】しかし、この方法によっても、色相及び熱
安定性の面で充分な性能を備えたPENを得ることはで
きなかった。これは、従来の技術では析出物の生成を抑
制すべく、エステル交換触媒を失活させるために用いる
リン化合物の添加量を少なくしているが、これにより触
媒作用が完全に失活されていないことからポリマーの溶
融成形等に際し、その分解速度が大きくなる、ことによ
る。
【0010】また、PENの溶融成形時にポリマーの溶
融粘度が適切でないとボトル表面の平滑性、均一な肉厚
分布が確保出来なかったり、へーズが著しく悪化し、く
もり発生の原因になったり、再生アセトアルデヒド量が
多くなったりする問題が生じることが明らかになった。
【0011】成形時の再生アセトアルデヒド量に加え、
原料ポリマー中のアセトアルデヒド量が多いと、プリフ
ォーム及びボトル中のアセトアルデヒド量が多く、ボト
ルに充填したものにアセトアルデヒドによる異臭が発生
する。
【0012】また、PENは衝撃強度が低く、ボトル落
下時に割れ又はデラミが発生しやすい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
点を解決するためになされたものであり、その目的は、
色相、透明性、熱安定性及び成形性に優れるボトル用P
ENを提供することである。本発明の他の目的はこのボ
トル用PENからなるプリフォーム及びボトルを提供す
ることにあり、特リサイクル使用可能なボトルを提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、固有粘度、カルボキシル末端数、アセトアルデ
ヒド含有量、ジエチエングリコール含有量について特定
の条件を満たすポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
ルボキシレートが上記課題を解決し、ボトル用として有
用であることを見出し、本発明に至った。
【0015】即ち本発明は、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレンジカルボキシレート樹脂であって、下記式
(1)〜(4)を同時に満たすボトル用ポリエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂 0.55≦[η]≦0.75 ([η]は固有粘度を示す) (1) ポリマー中のカルボキシル末端数≦32eq/T (2) ポリマー中のアセトアルデヒド量≦8ppm (3) 0.8≦ポリマー中のジエチレングリコール含有量≦3.0wt% (4) である。
【0016】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシ
レートは、ナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分と
し、エチレングリコールを主たるグリコール成分として
なるポリエステルである。
【0017】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートは、ナフタレンジカルボン酸を主
たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコー
ル成分としてなるポリエステルである。
【0018】ここで主たる成分とは70モル%を超える
成分、好ましくは80モル%を超える成分を言う。そこ
で、30モル%以下の他の共重合成分が共重合されてい
る共重合体も本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートに含まれる。同様に30モル%以
下の他の高分子を含有する混合物も本発明のポリエチレ
ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートに含まれ
る。
【0019】本発明におけるポリエチレンー2,6ーナ
フタレンジカルボキシレートは、ポリエチレン−2,6
−ナフタレンジカルボキシレートのホモポリマーを主た
る対象とする。
【0020】このポリエチレンー2,6ーナフタレンジ
カルボキシレートは、2,6ーナフタレンジカルボン酸
成分の30モル%以下、好ましくは20モル%以下を他
の酸成分で置き換えたコポリマーであってもよい。
【0021】この場合、コポリマーを構成する共重合成
分は、酸成分として例えば、2,7ーナフタレンジカル
ボン酸、1,5ーナフタレンジカルボン酸、1,7ーナフ
タレンジカルボン酸、その他のナフタレンジカルボン酸
の異性体;テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジ
カルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカル
ボン酸等のごとき芳香族ジカルボン酸;ヘキサヒドロテ
レフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の如き脂環属
族ジカルボン酸;アジピン酸、セバチン酸、アゼライン
酸等の如き脂肪族ジカルボン酸;p−βーヒドロキシエ
トキシ安息香酸、εーオキシカプロン酸等の如きオキシ
酸等の二官能性カルボン酸の1種以上であることができ
る。
【0022】このポリエチレンー2,6ーナフタレンジ
カルボキシレートは、エチレングリコール成分の30モ
ル%以下、好ましくは20モル%以下を他のジオール成
分で置き換えたコポリマーであってもよい。
【0023】この場合、コポリマーを構成する共重合成
分は、グリコール成分として例えば、トリメチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、ジエチレングリコール、1,1ーシクロヘキサ
ンジメタノール、1,4ーシクロヘキサンジメタノー
ル;2,2ービス(4‘ーβーヒドロキシフェニル)プ
ロパン、ビス(4’ーβーヒドロキシエトキシフェニ
ル)スルホン等のジオールの1種以上であることができ
る。
【0024】本発明においてはコポリマーを構成する共
重合成分として、また、多官能基化合物を実質的に線状
である範囲の量、例えば全酸成分に対して2モル%以下
の量で用いることもできる。このような多官能基化合物
として、例えば3官能以上のポリカルボン酸またはポリ
ヒドロキシ化合物、例えばトリメリット酸、ペンエリス
リトールが例示される。
【0025】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートは常法によって製造することがで
きる。このポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボ
キシレートは溶融重合後にさらに固相重合されたものが
好ましく、好ましい固有粘度[η]は0.55〜0.75
である。固有粘度が0.55より低いと、ポリマーは成
形中に結晶化しやすく、白化を生ずるばかりか溶融粘度
が低すぎてブロー成形性が悪く、心ズレ及び偏肉の原因
となる。一方、固有粘度が0.75より高いと、通常の
成形温度でプリフォームを成形する場合に成形不良を起
こしたり、シェア発熱によってアセトアルデヒドの生成
量が増加したり、固有粘度の大幅な低下の原因となる。
【0026】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートはポリマー中のアセトアルデヒド
量が8ppm以下であることが必要である。この量が8
ppmを超えると、溶融成形により生じるアセトアルデ
ヒドと成形前から存在するアセトアルデヒドの合計アセ
トアルデヒド量が、プリフォーム及びボトル中において
過剰になり、ボトル充填物中にアセトアルデヒドが溶出
し、内容物に異臭を与える。
【0027】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートはポリマー中のカルボキシル末端
数が32eq/Ton以下であることが必要である。カ
ルボキシル基末端数が32eq/Tonを超えると、ア
ルカリ洗浄時などでの加水分解が促進され、ボトルの強
度低下又は透明性低下などの外観不良の原因となる。
【0028】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートはポリマー中のジエチレングリコ
ール成分量が0.8〜3.0wt%であることが必要で
ある。この量が0.8wt%未満であると、結晶化促進
による透明性の低下及びボトル強度の低下の原因とな
る。一方、この量が3.0wt%を超えると熱分解によ
る熱安定性の低下の原因となる。
【0029】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートは好ましくは、触媒としてコバル
ト化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物及び
ゲルマニウム化合物を含有し、安定剤としてリン化合物
を含有し、それらの含有量が下記式(5)〜(9)を同
時に満足する。 0.12≦Co≦1.2 (5) 2.0≦(Mg+Ca)≦6.0 (6) 1.3≦(Mg/Ca)≦6.0 (7) 1.0≦P/(Co+Ca+Mg)≦1.5 (8) 1.0≦Ge≦3.0 (9) [但し、上記式中の各金属元素量はポリエチレン−2,
6−ナフタレンジカルボキシレートを構成する酸成分1
6g当たりのモル数である]
【0030】ここで、コバルト化合物を添加する目的
は、エステル交換反応触媒の効果に加えて、色相悪化の
原因である黄色化を抑制するものであリ、その添加量が
0.12モル未満では効果が発現せず、一方、1.2モ
ルを超えると色相が灰色化し、色相の悪化をもたらした
り、析出により透明性の低下をもたらす。
【0031】カルシウム化合物とマグネシウム化合物に
ついては、その合計量が6.0モルを超えると触媒残さ
による析出粒子の影響によって、成形した際に白化現象
がみられ、透明性がそこなわれる。一方、2.0モル未
満ではエステル交換反応が不十分になるばかりか、その
後の重合反応も遅くなる。
【0032】前述のカルシウム化合物に対するマグネシ
ウム化合物の添加量のモル比は1.3〜6.0の範囲で
ある。モル比が6.0を超えても1.3未満でもやはり
触媒残さによる粒子の析出が生じ、成形した場合に白化
現象が見られ、透明性が損なわれる。
【0033】さらに、エステル交換触媒を失活させるた
めにリン化合物を添加するものであるが、リン化合物の
添加量をコバルト化合物、カルシウム化合物及びマグネ
シウム化合物の合計添加量に対するモル比で1.0〜
1.5の範囲とすることが好ましい。このモル比が1.
0未満であると、エステル交換触媒が完全に失活せず、
熱安定性が悪く、その影響でポリマーが着色したり、成
形時の物性低下をもたらす不都合がある。一方、このモ
ル比が1.5を超えても熱安定性が低下する。
【0034】本発明において用いられるカルシウム化合
物及びマグネシウム化合物は例えば酸化物、塩化物、炭
酸塩、カルボン酸塩として用いることができる。就中、
酢酸塩すなわち酢酸カルシウム及び酢酸マグネシウムが
好ましい。
【0035】リン化合物としては例えば有機リン酸、無
機リン酸が挙げられる。有機リン酸としては例えばトリ
メチルホスフェート、トリエチレンホスフェート及びト
リ−n−ブチルホスフェートといったリン酸エステルが
挙げられる。無機リン酸としては例えば次亜リン酸、亜
リン酸及び正リン酸といった無機リン酸が挙げられる。
【0036】本発明においては、重合反応触媒としてゲ
ルマニウム化合物を持ちいる。色相の面からゲルマニウ
ム化合物として、二酸化ゲルマニウムを用いるのが好ま
しく、就中、結晶形態を有しないいわゆる非晶性二酸化
ゲルマニウムが特に好ましい。この非晶性二酸化ゲルマ
ニウムを用いた場合、通常の結晶性二酸化ゲルマニウム
に比べ、ポリマー中の析出粒子が少なく、より透明性の
高いポリマーを得ることができる。
【0037】ゲルマニウム化合物の添加量としては好ま
しくは1.0〜3.0モルの範囲である。1.0モルよ
り少ないと重合反応性が低くなって生産性が悪く、3.
0モルより多いと熱安定性が劣るポリマーとなり、成形
時の物性低下及び色相悪化が発生する。
【0038】前述の種々の触媒系の添加時期としては、
コバルト化合物、カルシウム化合物及びマグネシウム化
合物をエステル交換反応開始時点からその初期の間にす
べてを添加するのが好ましい。
【0039】他方、リン化合物はエステル交換反応が実
質的に終了した後、固有粘度が0.3に達する迄に添加
出来る。また、アンチモン化合物はリン化合物を添加す
る10分以上前に、更に固有粘度が0.2に達する迄に
添加する。
【0040】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートは溶融重合によって得られるプレ
ポリマーの固有粘度[η]eが下記式(14)を満足する
ことが好ましい。 0.40≦[η]e≦0.60 (10)
【0041】固有粘度が0.40より低いとチップ化す
る際に割れ等を引き起す。一方0.60より高いとそれ
だけ重合時間が長くなり色相が悪化する。
【0042】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートは、そのまま、或はシート状、板
状、管状、中空状、容器等の形状で用いることができ、
一般の成形法、例えば射出ブロー成形、配向ブロー、押
出ブロー法等が適用される。
【0043】配向ブロー法の適当な例としては、まずポ
リマーを適当な形状の中空円筒有底上のプリフォーム
(非晶成形品)とする(例えば、長さ15cm、内径2
cm,外径2.5cm)。これをそのポリマーのガラス
転移点(Tg)以上に予熱し、その容器の胴部相当部分
の表面積を約1.5〜16倍程度まで延伸させる。な
お、容器の熱処理は適宜に行なうことができる。
【0044】得られたプリフォーム及びボトル中のアセ
トアルデヒド量は40ppm以下であることが好まし
い。この量が40ppmを超えるとボトル充填物中に溶
出するアセトアルデヒドによる臭気によってフレーバー
性が低下する。
【0045】得られたボトルの透明性はボトルヘーズで
5%以下であることが好ましい。これを超えると透明性
が悪く外観上好ましくない。
【0046】かくして、製造されたボトルは透明性、外
観に優れているので種々の用途に利用することが出来、
例えば、調味料、油、酒類、化粧品、洗剤、清涼飲料容
器、炭酸飲料、ジュース、水、ビールの容器として使用
することが出来る。特にリサイクル容器(ボトル)とし
て有用である。
【0047】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。なお、例中の「部」は重量部である。また、
物性は下記の方法で測定した。
【0048】(1)固有粘度[η](IV):テトラク
ロロエタン:フェノ−ル=4:6の混合溶媒として35
℃での測定値から算出した。
【0049】(2)Col−L、a,b(色相):ポリ
マーを160℃×90分乾燥機中で熱処理し結晶化させ
た後、カラーマシン社製CM−7500型カラーマシン
で測定した。
【0050】(3)ヘーズ:ポリマーを160℃で5時
間乾燥した後、名機制作所製の射出成形機100DMを
用い成形温度305℃、成形サイクル40秒で63gの
プリフォームを成形し、これをブロー延伸し内容積1.
0l、胴部肉厚400μmのボトルとした。このボトル
胴部のヘーズを日本電色工業社製濁度計にて測定した。
【0051】(4)アセトアルデヒド量:サンプルを凍
結粉砕した後、HS−GC(日立社製)にて測定した。
ボトルのアセトアルデヒド量については(3)にて成形
したボトルの口部をサンプルとして測定した。
【0052】(5)カルボキシル末端数:サンプルをベ
ンジルアルコールにて溶解し、指示薬としてフェノール
レッドを使用し、カセイソーダにて滴定し測定した。
【0053】(6)落下強度試験 (3)にて成形したサンプル使用し、ボトルに4vo
l.の炭酸水を充填し、1mの高さからコンクリート面
に落下させ、10本中のわれボトル本数を測定した。
【0054】(7)耐アルカリ性試験 (3)にて成形したサンプル使用し、85℃×6hr、
NaOH3%水溶液にて処理した後、ボトル重量の変化
を測定し、及び(6)の落下強度試験を行った。
【0055】[実施例1]2、6ーナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルエステル100部とエチレングリコール
(EGと略記する)51部とを酢酸コバルト四水塩0.
005部(0.02mmol)、酢酸カルシウム一水塩
0.014部(0.08mmol)及び酢酸マグネシウ
ム四水塩0.044部(0.2mmol)をエステル交
換触媒として用い、常法に従ってエステル交換反応さ
せ、非晶性二酸化ゲルマニウムのEG1%溶液1.6部
(0.16mmol)添加したのち、トリメチルフォス
フェート0.048部(0.34mmol)を添加し、
エステル交換反応を終了せしめた。
【0056】次に引き続き常法通り高温高真空下で重縮
合反応を行い、その後ストランド型のチップとした。得
られたポリマーの固有粘度は0.5で有り、重合時間は
70分であった。更に、常法によりこのプレポリマーを
固相重合した。得られたポリマーの固有粘度は0.65
で、アセトアルデヒド量は4ppm、カルボキシル末端
数は25eq/T、ジエチレングリコール含有量は1.4w
t%であった。
【0057】[実施例2〜4、比較例1〜3]酢酸コバ
ルト四水塩、酢酸マグネシウム四水塩、酢酸カルシウム
一水塩、トリメチルフォスフェート、二酸化ゲルマニウ
ムの量及び比率を表1に記載の量及び比率に変更する以
外は実施例1と同様にしてポリマーを得た。得られたポ
リマー品質及び各評価結果を併せて表1及び2に示し
た。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタ
レンジカルボキシレートは色相、熱安定性や透明性に優
れ、しかもボトル形成時の白化(くもり)が小さく商品
価値の高いボトル製品となる。さらに、このポリエチレ
ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートから成形さ
れるボトルはリサイクル可能なボトルとして好適な性質
を備える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 63/86 B65D 1/00 A // B29K 67:00 B29L 22:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
    ルボキシレート樹脂であって、下記式(1)〜(4)を
    同時に満たすボトル用ポリエチレン−2,6−ナフタレ
    ンジカルボキシレート樹脂。 0.55≦[η]≦0.75 ([η]は固有粘度を示す) (1) ポリマー中のカルボキシル末端数≦32eq/T (2) ポリマー中のアセトアルデヒド量≦8ppm (3) 0.8≦ポリマー中のジエチレングリコール含有量≦3.0wt% (4)
  2. 【請求項2】 触媒としてコバルト化合物、マグネシウ
    ム化合物、カルシウム化合物及びゲルマニウム化合物を
    含有し、安定剤としてリン化合物を含有し、それらの含
    有量が下記式(5)〜(9)を同時に満足することを特
    徴とする請求項1に記載のボトル用ポリエチレン−2,
    6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂。 0.12≦Co≦1.2 (5) 2.0≦(Mg+Ca)≦6.0 (6) 1.3≦(Mg/Ca)≦6.0 (7) 1.0≦P/(Co+Ca+Mg)≦1.5 (8) 1.0≦Ge≦3.0 (9) [但し、上記式中の各金属元素量はポリエチレン−2,
    6−ナフタレンジカルボキシレートを構成する酸成分1
    6g当たりのモル数である]
  3. 【請求項3】 溶融重合後のプレポリマーの固有粘度
    ([η])が下記式(10)を満足する請求項1に記載の
    ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート
    樹脂。 0.40≦[η]≦0.60 (10)
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のポリエチレン−2,6
    −ナフタレンジカルボキシレートを用いて成形されたプ
    リフォームであり、プリフォーム中のアセトアルデヒド
    量が40ppm以下であるボトル用プリフォーム。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のポリエチレン−2,6
    −ナフタレンジカルボキシレートを用いて成形され、ボ
    トルのヘーズが5%以下のボトル。
JP29848397A 1997-02-03 1997-10-30 ボトル用ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂及びそれからなる成形品 Pending JPH11130851A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000141571A (ja) * 1998-11-12 2000-05-23 Teijin Ltd 多層ボトル及びその製造方法
JP2001129876A (ja) * 1999-11-02 2001-05-15 Teijin Ltd ポリエステル製中空成形体、その再生方法および製造方法
JP2013234248A (ja) * 2012-05-08 2013-11-21 Teijin Ltd 共重合ポリエステルおよびそれからなる光学シート

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