JP2001127439A - 配線基板及びその製造方法 - Google Patents

配線基板及びその製造方法

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JP2001127439A
JP2001127439A JP30517499A JP30517499A JP2001127439A JP 2001127439 A JP2001127439 A JP 2001127439A JP 30517499 A JP30517499 A JP 30517499A JP 30517499 A JP30517499 A JP 30517499A JP 2001127439 A JP2001127439 A JP 2001127439A
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conductor
hole
center
resin
main surface
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JP30517499A
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English (en)
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Masao Kuroda
正雄 黒田
Koji Nishiura
光二 西浦
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合同軸スルーホール導体を小型化すること
のできる配線基板及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 配線基板1は、中心基板2の主面間を貫
通し、中心軸9を有する外側スルーホール導体8と、こ
れより内側に位置し、これと略同軸の中心導体16とを
有する複合同軸スルーホール導体5を備える。さらに、
配線基板1は、中心基板2上の第1樹脂絶縁層3及び第
2樹脂絶縁層4に形成され、中心軸9上で中心導体16
とそれぞれ接続する第1ビア導体26及び第2ビア導体
27を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スルーホール導体
を備える配線基板及びその製造方法に関し、特に、外側
スルーホール導体と、この外側スルーホール導体と略同
軸で、これよりも内側に位置する中心導体とを有する複
合同軸スルーホール導体を備える配線基板及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、外側スルーホール導体とこれ
と略同軸の中心スルーホール導体とからなる複合同軸ス
ルーホール導体を備える配線基板が知られている。この
複合同軸スルーホール導体は、入力側のスルーホール導
体と出力側のスルーホール導体との間のアイソレーショ
ンを向上させたり、スルーホール導体の特性インピーダ
ンスを層間の配線層と整合させるなど、電気特性を向上
させるために研究開発されたものである。
【0003】具体的には、図8(a)に部分拡大断面図
を示す配線基板101が挙げられる。この配線基板10
1は、中心絶縁層102の上面102Aに上側樹脂絶縁
層103が積層され、下面102Bに下側樹脂絶縁層1
04が積層されたものである。中心絶縁層102には、
上面102Aと下面102Bとの間を貫通し中心軸10
9を有する外側貫通孔107が形成され、その内周面に
は、略筒状の外側スルーホール導体108が形成されて
いる。この外側スルーホール導体108は、中心絶縁層
102の上面102A及び下面102Bにそれぞれ形成
された上側配線層111及び下側配線層112と導通し
ている。
【0004】外側スルーホール導体108と中心絶縁層
102の上面102A及び下面102Bとの間(外側ス
ルーホール導体108内)には、樹脂絶縁体114が形
成されている。この樹脂絶縁体114には、上面102
A及び下面102Bの間を貫通し外側貫通孔107と略
同軸の内側貫通孔117が形成され、その内周面には、
略筒状の中心スルーホール導体118が形成されてい
る。この中心スルーホール導体118は、ビア導体接続
用に、上面102A及び下面102Bに略舌状に形成さ
れた上側ビア受けパッド121及び下側ビア受けパッド
122とそれぞれ導通している。一方、上側樹脂絶縁層
103には、上側ビア受けパッド121と接続する上側
ビア導体124が形成され、中心スルーホール導体11
8と導通している。同様に、下側樹脂絶縁層104に
は、下側ビア受けパッド122と接続する下側ビア導体
125が形成され、中心スルーホール導体118と導通
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな外側スルーホール導体108と中心スルーホール導
体118とからなる複合同軸スルーホール導体105
は、図8(b)に図8(a)のPP’部分拡大断面図を
示すように、中心スルーホール導体118から略舌状に
延びた上側ビア受けパッド121及び下側ビア受けパッ
ド122が形成されているために、外側スルーホール導
体108の径RTが大きくなっている。つまり、外側ス
ルーホール導体108を上側ビア受けパッド121及び
下側ビア受けパッド122から絶縁するために、これら
のビア受けパッドが径方向に突出した分だけ、外側スル
ーホール導体108の径RTが大きくなっている。この
ように外側スルーホール導体108の径RTが大きい
と、複合同軸スルーホール導体105全体の寸法が大き
くなり、このため、配線基板101の小型化の要求に十
分に対応することができなかった。
【0006】本発明はかかる現状に鑑みてなされたもの
であって、複合同軸スルーホール導体を小型化すること
のできる配線基板及びその製造方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】その解決
手段は、第1主面及び第2主面を有し、少なくとも1以
上の絶縁層を有する中心基板と、上記第1主面に形成さ
れた第1樹脂絶縁層と、上記第2主面に形成された第2
樹脂絶縁層と、上記中心基板の第1主面と第2主面との
間を貫通し、中心軸を有する外側貫通孔と、上記外側貫
通孔の内周面に略筒状に形成された外側スルーホール導
体と、上記外側スルーホール導体と上記第1主面及び第
2主面に囲まれた位置に形成された樹脂絶縁体と、上記
樹脂絶縁体の上記第1主面と第2主面との間を貫通し、
上記外側貫通孔と略同軸の内側貫通孔と、上記内側貫通
孔内に形成された中心導体と、を備える配線基板であっ
て、上記第1樹脂絶縁層に形成され、上記中心軸上で上
記中心導体に接続する第1ビア導体と、上記第2樹脂絶
縁層に形成され、上記中心軸上で上記中心導体に接続す
る第2ビア導体と、を備えることを特徴とする配線基板
である。
【0008】本発明では、配線基板は、外側スルーホー
ル導体及びこれと略同軸の中心導体を備える、即ち、外
側スルーホール導体及び中心導体を有する複合同軸スル
ーホール導体を備える。このうち中心導体には、第1ビ
ア導体及び第2ビア導体が、その中心軸上でそれぞれ接
続されている。このように、第1ビア導体及び第2ビア
導体が、中心導体の中心軸上に接続されていれば、従来
のように、中心スルーホール導体から径方向に舌状に突
出したビア受けパッドを設け、これにビア導体を接続さ
せる必要がない。従って、舌状のビア受けパッドをなく
すことにより、その分だけ、中心導体と外側スルーホー
ル導体との間隔を小さくすることができる。つまり、外
側スルーホール導体の径、即ち、複合同軸スルーホール
導体の径を小さく、小型化することができる。
【0009】ここで、中心基板としては、少なくとも1
以上の絶縁層を有するものであれば良く、樹脂製の絶縁
層の他、セラミック製等の絶縁層を有するものが挙げら
れる。また、例えば金属製のコア基板の両面に絶縁層が
積層されたものや、さらには、その絶縁層の表面や内部
に配線層等が形成されたものであっても良い。樹脂絶縁
体としては、外側スルーホール導体と中心導体とを絶縁
することができるものであれば良く、中心基板の材質や
その熱膨張率等を考慮して適宜選択することができる。
さらに、複合同軸スルーホール導体と層間の配線層等と
の特性インピーダンスの整合などを考慮して、誘電率を
適切な値とするために、樹脂に他の物質(セラミック粉
末、金属粉末等)を含有させたものであっても良い。
【0010】さらに、上記の配線基板であって、前記中
心導体は、前記内側貫通孔の内周面に略筒状に形成され
た中心スルーホール導体と、上記中心スルーホール導体
内に充填された導電性または非導電性の樹脂体と、上記
中心スルーホール導体の第1主面側に形成された第1蓋
導体層と、上記中心スルーホール導体の第2主面側に形
成された第2蓋導体層と、を備えることを特徴とする配
線基板とすると良い。
【0011】本発明によれば、中心導体は、内部に樹脂
が充填された略筒状の中心スルーホール導体と、この中
心スルーホール導体の第1主面側及び第2主面側に形成
された第1蓋導体層及び第2蓋導体層とを有する。従っ
て、略円柱形状をなす中心導体の第1主面側及び第2主
面側の各端面(第1蓋導体層の外表面及び第2蓋導体層
の外表面)は、全面に導電性を有する。一方、中心導体
の中心軸上に形成された第1ビア導体及び第2ビア導体
は、これらの各底面が中心導体の各端面に接続されるこ
とにより、中心導体と導通している。このように全面に
導電性を有する端面と底面とが接続していることによ
り、中心導体と第1ビア導体及び第2ビア導体とは、そ
の接続面積が十分に大きくなっている。このため、本発
明の配線基板は、中心導体とビア導体との間で、断線な
どの接触不良を生じにくく、接続抵抗も低く、接続信頼
性が高い。
【0012】あるいは、前記の配線基板であって、前記
中心導体は、前記内側貫通孔内に導電性樹脂が充填され
てなることを特徴とする配線基板とすると良い。
【0013】本発明によれば、中心導体は、内側貫通孔
内に充填された略円柱形状をなす導電性樹脂からなるの
で、このような中心導体も、第1主面側及び第2主面側
の各端面は、全面に導電性を有する。一方、中心導体の
中心軸上に形成された第1ビア導体及び第2ビア導体
は、上記の配線基板と同様、これらの各底面が中心導体
の各端面に接続されることにより、中心導体と導通して
いる。このため、中心導体と第1ビア導体及び第2ビア
導体とは、その接続面積が十分に大きくなっているか
ら、本発明の配線基板も、中心導体とビア導体との間
で、断線などの接触不良を生じにくく、接続抵抗も低
く、接続信頼性が高い。
【0014】あるいは、前記の配線基板であって、前記
中心導体は、前記内側貫通孔の内周面に略筒状に形成さ
れた中心スルーホール導体と、上記中心スルーホール導
体内に充填された導電性樹脂と、を備えることを特徴と
する配線基板とするのが好ましい。
【0015】このような中心導体は、略筒状の中心スル
ーホール導体の内部に導電性の樹脂が充填されてなるの
で、上記の中心導体と同様、略円柱形状をなす中心導体
の第1主面側及び第2主面側の各端面は、全面に導電性
を有する。一方、中心導体とこの中心軸上に形成された
第1ビア導体及び第2ビア導体とは、上記した配線基板
と同様、これらの端面と底面とが接続されている。この
ため、中心導体と第1ビア導体及び第2ビア導体とは、
その接続面積が十分に大きくなっているから、本発明の
配線基板も、中心導体とビア導体との間で、断線などの
接触不良を生じにくく、接続抵抗も低く、接続信頼性が
高い。しかも、この中心導体は、比較的高抵抗となりや
すい導電性樹脂のみでなく、中心スルーホール導体をも
有しているので、中心導体の抵抗をより低くすることが
できる。
【0016】また、他の解決手段は、第1主面及び第2
主面を有し、少なくとも1以上の絶縁層を有する中心基
板の所定の位置に、上記第1主面と第2主面との間を貫
通し、中心軸を有する外側貫通孔をドリルで穿孔するド
リル穿孔工程と、上記外側貫通孔の内周面に、略筒状の
外側スルーホール導体を形成する外側スルーホール導体
形成工程と、上記外側スルーホール導体内に非導電性樹
脂を充填し、樹脂絶縁体を形成する樹脂絶縁体形成工程
と、上記樹脂絶縁体の上記第1主面と第2主面との間を
貫通し、上記外側貫通孔と略同軸の内側貫通孔をレーザ
で穿孔するレーザ穿孔工程と、上記内側貫通孔内に中心
導体を形成する中心導体形成工程と、上記第1主面に上
記第1樹脂絶縁層を形成し、上記第2主面に上記第2樹
脂絶縁層を形成する樹脂絶縁層形成工程と、上記第1樹
脂絶縁層に上記中心軸上で上記中心導体に接続する第1
ビア導体を形成し、上記第2樹脂絶縁層に上記中心軸上
で上記中心導体に接続する第2ビア導体を形成するビア
導体形成工程と、を備えることを特徴とする配線基板の
製造方法である。
【0017】本発明によれば、内周面に外側スルーホー
ル導体が形成される外側貫通孔は、ドリル穿孔工程で、
ドリルで穿孔することにより形成される。一方、内部に
中心導体が形成される内側貫通孔は、レーザ穿孔工程
で、レーザで穿孔することにより形成される。外側貫通
孔は、その径が比較的大きいため、位置精度等の穴開け
精度よりも、むしろ作業効率を向上させることが要求さ
れる。このため、レーザ等を利用して外側貫通孔を穿孔
するよりも、ドリルでこれを穿孔した方が、作業効率よ
く形成できるので好ましい。
【0018】これに対し、内側貫通孔は、その径が比較
的小さいため、作業効率よりも、むしろ穴開け精度を向
上させることが望まれる。このため、ドリル等を利用し
て内側貫通孔を穿孔するよりも、レーザでこれを穿孔し
た方が、精度良く形成することができるので好ましい。
従って、本発明では、外側貫通孔をドリルで形成し、内
側貫通孔をレーザで形成することにより、作業効率と穴
開け精度とをバランス良く調整して、配線基板を製造す
ることができる。
【0019】さらに、上記の配線基板の製造方法であっ
て、前記中心導体形成工程は、前記内側貫通孔の内周面
に、中心スルーホール導体を形成する中心スルーホール
導体形成工程と、上記中心スルーホール導体内に導電性
または非導電性の樹脂を充填し、樹脂体を形成する樹脂
体形成工程と、上記中心スルーホール導体の前記第1主
面側に第1蓋導体層を形成し、前記第2主面側に第2蓋
導体層を形成する蓋導体層形成工程と、を備えることを
特徴とする配線基板の製造方法とするのが好ましい。こ
のようにして中心導体を形成すれば、略円柱形状をなす
中心導体の各端面(第1蓋導体層の外表面及び第2蓋導
体層の外表面)は、全面に導電性を有するようになる。
このため、ビア導体形成工程で、中心導体とこの中心軸
上に形成する第1ビア導体及び第2ビア導体とを確実に
接続することができる。
【0020】あるいは、前記の配線基板の製造方法であ
って、前記中心導体形成工程は、前記内側貫通孔内に、
導電性樹脂を充填して、前記中心導体を形成することを
特徴とする配線基板の製造方法とするのが好ましい。こ
のようにして中心導体を形成しても、略円柱形状をなす
中心導体の各端面は、全面に導電性を有するようにな
る。このため、ビア導体形成工程で、中心導体とこの中
心軸上に形成する第1ビア導体及び第2ビア導体とを確
実に接続することができる。さらに、この中心導体は、
内側貫通孔に導電性樹脂を充填することにより形成され
るので、樹脂体が充填された中心スルーホール導体と第
1蓋導体層及び第2蓋導体層とを有する上記の中心導体
を形成するよりも、作業工程が少なく、容易に形成する
ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、本発明の実
施の形態を、図面を参照しつつ説明する。本実施形態の
配線基板1の部分拡大断面図を図1(a)に示し、図1
(a)のPP’断面における複合同軸スルーホール導体
5近傍の部分拡大断面図を図1(b)に示す。この配線
基板1は、ガラス−BT樹脂の絶縁板を有する中心基板
2の上面(第1主面)2Aに、エポキシ樹脂からなる上
側樹脂絶縁層(第1樹脂絶縁層)3が積層され、下面
(第2主面)2Bに、同じくエポキシ樹脂からなる下側
樹脂絶縁層(第2樹脂絶縁層)4が形成されたものであ
る。
【0022】中心基板2には、上面2Aと下面2Bとの
間を貫通し、図中に破線で示す中心軸9を有する外側貫
通孔7が形成され、さらにその内周面7Cには、略筒状
の外側スルーホール導体8が形成されている。この外側
スルーホール導体8は、中心基板2の上面2A及び下面
2Bにそれぞれ形成された上側配線層22及び下側配線
層23と導通している。外側スルーホール導体8と中心
基板2の上面2A及び下面2Bとの間には、シリカフィ
ラー含有エポキシ樹脂からなる樹脂絶縁体14が形成さ
れている。この樹脂絶縁体14には、上面2Aと下面2
Bとの間を貫通し、外側貫通孔7と略同軸(外側スルー
ホール導体8と略同軸)の内側貫通孔17が形成され、
さらに、この内側貫通孔17内には、この中心軸9を共
にする中心導体16が形成されている。
【0023】本実施形態では、この中心導体16は、内
側貫通孔17の内周面17Cに略筒状に形成された中心
スルーホール導体18と、その内部に充填されたCuフ
ィラー含有エポキシ樹脂からなる絶縁性の樹脂体21
と、中心スルーホール導体18の上面2A側及び下面2
B側に形成された上側蓋導体層(第1蓋導体層)19及
び下側蓋導体層(第2蓋導体層)20とからなる。ま
た、この中心導体16と上記の外側スルーホール導体8
とにより、複合同軸スルーホール導体5が構成されてい
る。
【0024】一方、上側樹脂絶縁層3には、中心導体1
6の中心軸9上に上側ビア導体(第1ビア導体)26が
形成され、中心導体16と接続している。具体的には、
中心導体16の一方の端面19A、即ち上側蓋導体層1
9の上面(外表面)19Aと、上側ビア導体26の底面
26Cとが接続することにより、中心導体16と上側ビ
ア導体26とが接続している。また、この上側ビア導体
26は、上側樹脂絶縁層3上に形成された上側配線層2
8とも導通している。
【0025】同様に、下側樹脂絶縁層4には、中心導体
16の中心軸9上に下側ビア導体(第2ビア導体)27
が形成され、中心導体16と接続されている。具体的に
は、中心導体16の他方の端面20B、即ち下側蓋導体
層20の下面(外表面)20Bと、下側ビア導体27の
底面27Cとが接続することにより、中心導体16と下
側ビア導体27とが接続している。また、この下側ビア
導体27は、下側樹脂絶縁層4上に形成された下側配線
層29とも導通している。なお、図1(b)の中心導体
16中に破線で示す円は、上側ビア導体26の接続位置
を示している。
【0026】このような配線基板1では、中心導体16
に上側蓋導体層19及び下側蓋導体層20を設け、これ
らの上に直接上側ビア導体26及び下側ビア導体27を
接続している。このため、従来のように、中心スルーホ
ール導体から舌状に突出したビア受けパッドを設け、こ
れにビア導体を接続させる必要がない。従って、中心導
体16と外側スルーホール導体8との間隔を小さくする
ことができ、外側スルーホール導体8の径RS、即ち、
複合同軸スルーホール導体5の径RSを小さく、小型化
することができる(図1(b)参照)。
【0027】また、中心導体16の上面2A側及び下面
2B側には、上側蓋導体層19及び下側蓋導体層20が
形成されているので、中心導体16の上面2A側の端面
(上側蓋導体層19の上面)19A及び下面2B側の端
面(下側蓋導体層20の下面)20Bは、全面に導電性
を有する。一方、中心導体16と上側ビア導体26及び
下側ビア導体27とは、中心導体16の各端面19A,
20Bと、上側ビア導体26の底面26C及び下側ビア
導体27の底面27Cとが接続されることにより、導通
している。このため、中心導体16と上側ビア導体26
及び下側ビア導体27とは、それらの接続面積が十分に
大きくなっているから、中心導体16と上側ビア導体2
6及び下側ビア導体27との間で、断線などの接触不良
を生じにくく、接続抵抗も低く、接続信頼性が高い。
【0028】次に、上記配線基板1の製造方法につい
て、図2〜図5を参照しつつ説明する。まず、ガラス−
BT樹脂の絶縁板10の両面に銅箔6が張り付けられた
中心基板2を用意する(図2(a)参照)。その後、ド
リル穿孔工程において、図2(a)に部分拡大断面図を
示すように、所定の位置に、上面2Aと下面2Bとの間
を貫通し、中心軸9を有する略円筒形状の外側貫通孔7
を、ドリルにより穿孔する。この際、外側貫通孔7をレ
ーザ等により穿孔することも可能である。しかし、外側
貫通孔7は、その径が350〜400μmと比較的大き
いため、レーザ等によれば工数が多く掛かる。これに対
し、ドリルを用いれば、容易かつ短時間のうちに外側貫
通孔7を形成することができるので好適である。
【0029】次に、外側スルーホール導体形成工程にお
いて、図2(b)に示すように、外側貫通孔7の内周面
7Cに、略筒状の外側スルーホール導体8を形成する。
具体的には、まず無電解メッキを施し、中心基板2の上
面2A及び下面2Bの略全面(銅箔6の略全面)と外側
貫通孔7の内周面7Cに、無電解メッキ層を形成する。
さらに、無電解メッキ層上に電解メッキを施し、電解メ
ッキ層を形成する。これにより、外側貫通孔7の内周面
7Cに、無電解メッキ層及び電解メッキ層からなる外側
スルーホール導体8が形成される。
【0030】次に、樹脂絶縁体形成工程において、図3
(a)に示すように、外側スルーホール導体8と上面2
A及び下面2Bとで囲まれた位置に、樹脂絶縁体14を
形成する。具体的には、外側スルーホール導体8内に、
シリカ等の無機フィラー、エポキシ樹脂及び硬化剤等か
らなる樹脂ペーストを印刷充填し、加熱してこれを硬化
させる。その後、中心基板2の上面2A及び下面2Bか
ら膨出した余分な樹脂を研磨除去して、樹脂絶縁体14
とする。なお、樹脂ペーストとしては、25℃における
粘度が2000Pa・S以下、弾性率が3.0〜6.5
GPaであり、加熱によるペーストの揮発分が1.0%
以下のものを用いると印刷充填性が良く、また、硬化後
のクラック発生防止の点で好ましい。
【0031】次に、レーザ穿孔工程において、図3
(b)に示すように、樹脂絶縁体14の略中心に、上面
2Aと下面2Bとの間を貫通し、外側貫通孔7と略同軸
(外側スルーホール導体8と略同軸)の内側貫通孔17
を、レーザにより穿孔する。この際、外側貫通孔7を形
成したときと同様に、ドリルにより内側貫通孔17を穿
孔することも可能である。しかし、内側貫通孔17は、
その径が約100〜150μmと比較的小さいため、ド
リルでは、十分高い穴開け精度が得られないこともあ
る。このため、レーザにより、精度良く内側貫通孔17
を穿孔するのが好ましい。
【0032】次に、中心導体形成工程において、内側貫
通孔17内に外側スルーホール導体8と略同軸の中心導
体16を形成する。まず、中心スルーホール導体形成工
程において、図4(a)に示すように、内側貫通孔17
の内周面17Cに、略筒状の中心スルーホール導体18
を形成する。具体的には、外側スルーホール導体8を形
成した場合と同様に、無電解メッキを施し、中心基板2
の上面2A及び下面2Bの略全面と内側貫通孔17の内
周面17Cに、無電解メッキ層を形成する。さらに、無
電解メッキ層上に電解メッキを施し、電解メッキ層を形
成する。これにより、内側貫通孔17の内周面17C
に、無電解メッキ層及び電解メッキ層からなる内側スル
ーホール導体18が形成される。
【0033】その後、樹脂体形成工程において、中心ス
ルーホール導体18内に、Cu等の金属フィラー、無機
フィラー、エポキシ樹脂及び硬化剤等からなる絶縁性の
樹脂ペーストを印刷充填し、加熱してこれを硬化させ
る。そして、中心基板2の上面2A及び下面2Bから膨
出した余分な樹脂を研磨除去して、中心スルーホール導
体18内に樹脂体21を形成する(図4(b)参照)。
なお、この樹脂ペーストとしては、前記の樹脂絶縁体1
4の形成に用いた樹脂ペーストと同様に、25℃におけ
る粘度が2000Pa・S以下、弾性率が3.0〜6.
5GPaであり、加熱によるペーストの揮発分が1.0
%以下のものを用いると印刷充填性が良く、また、硬化
後のクラック発生防止の点で好ましい。さらには、金属
フィラーの粒径は1.0〜20μm、無機フィラーの粒
径は0.1〜10μmの球状のフィラーが好ましい。そ
の後、蓋導体層形成工程において、図4(b)に示すよ
うに、中心スルーホール導体18の上面2A側及び下面
2B側に、上側蓋導体層19及び下側蓋導体層20を形
成する。これらの蓋導体層の形成も、外側スルーホール
導体8や内側スルーホール導体18を形成した場合と同
様に、全面に無電解メッキを施して無電解メッキ層を形
成し、さらに、無電解メッキ層上に電解メッキを施して
電解メッキ層を形成することにより形成する。
【0034】さらに、この工程において、図4(c)に
示すように、外側スルーホール導体8と中心導体16と
を絶縁させ、複合同軸スルーホール導体5を形成する。
また、これとともに、中心基板2の上面2A及び下面2
Bに、上側配線層22及び下側配線層23を形成する。
具体的には、露光・現像により、所定パターンのエッチ
ングレジスト層を上面2A及び下面2B上に形成し、エ
ッチングレジスト層から露出した金属層をエッチング除
去して、複合同軸スルーホール導体5、上側配線層22
及び下側配線層23を形成する。
【0035】このようにして、内側貫通孔17内に、中
心スルーホール導体18と樹脂体21と上側蓋導体層1
9及び下側蓋導体層20とからなる中心導体16が形成
される。なお、本実施形態の製造方法により形成した中
心導体16は、略円柱形状をなす中心導体16の上面2
A側及び下面2B側の各端面19A,20Bが、全面に
導電性を有する。このため、後述するビア導体形成工程
で、上側ビア導体26及び下側ビア導体26を形成した
ときに、中心導体16と確実に導通させることができ
る。
【0036】次に、絶縁層形成工程において、図5に示
すように、中心基板2の上面2Aに、次述する上側ビア
導体26を形成するための有底孔24を有する上側樹脂
絶縁層3を形成し、また、下面2Bにも、下側ビア導体
27を形成するための有底孔25を有する下側樹脂絶縁
層4を形成する。なお、これらの有底孔24,25は、
中心導体16の中心軸9上に形成する。具体的には、中
心基板2の上面2A及び下面2Bに、感光性エポキシ樹
脂からなるシート状の未硬化樹脂を重ねて、未硬化樹脂
絶縁層をそれぞれ形成する。そして、有底孔24,25
の位置に対応した所定パターンのマスクを用いて、未硬
化樹脂絶縁層を露光し、さらに現像する。その後、未硬
化樹脂絶縁層を加熱して硬化させれば、有底孔24を有
する上側樹脂絶縁層3及び有底孔25を有する下側樹脂
絶縁層4が形成される。
【0037】次に、ビア導体形成工程において、上側樹
脂絶縁層3の有底孔24に、中心導体16の中心軸9上
で中心導体16に接続する上側ビア導体26を形成し、
同様に、下側樹脂絶縁層4の有底孔25に、この中心軸
9上で中心導体16に接続する下側ビア導体27を形成
する。さらに同時に、上側樹脂絶縁層3上に上側配線層
28を形成し、また、下側樹脂絶縁層4上に下側配線層
29も形成する(図5及び図1参照)。
【0038】具体的には、公知のセミアディティブ法に
より上側ビア導体26、下側ビア導体27、上側配線層
28及び下側配線層29を形成する。即ち、まず、上側
樹脂絶縁層3及び下側樹脂絶縁層4の表面略全面に、無
電解メッキを施し、無電解メッキ層を形成する。そし
て、無電解メッキ層上に所定パターンのメッキレジスト
層を形成し、電解メッキを施して、露出部分の無電解メ
ッキ層上に電解メッキ層を形成する。その後、メッキレ
ジスト層を剥離して、クイックエッチングにより、露出
した無電解メッキ層をエッチング除去すれば良い。
【0039】以上のようにして、図1(a)に示す配線
基板1が完成する。この後、この配線基板1の上下面に
さらに樹脂絶縁層を形成し、その上に配線層や接続パッ
ド等を形成したり、さらには入出力端子のピンを立設し
ても良い。また、配線基板1の上下面に、その表面を保
護するため、ソルダーレジスト層等を形成しても良い。
【0040】本実施形態の製造方法では、上述したよう
に、外側貫通孔7をドリルにより穿孔し、内側貫通孔1
7をレーザにより穿孔している。外側貫通孔7は、位置
精度等の穴開け精度よりも、作業効率を向上させること
ことが望ましく、内側貫通孔17は、作業効率よりも、
穴開け精度を向上させることが望ましい。従って、上記
のようにして製造すれば、作業効率と穴開け精度をバラ
ンス良く調整して、配線基板1を製造することができ
る。
【0041】なお、上記の製造方法では、中心導体形成
工程の最後(蓋導体層形成工程の最後)に、導体層を所
定パターンにエッチングすることにより、外側スルーホ
ール導体8と中心導体16とを絶縁させて、複合同軸ス
ルーホール導体5を形成し、これとともに、中心基板2
の上下面の上側配線層22及び下側配線層23を形成し
ている。しかし、これ以外の方法により、複合同軸スル
ーホール導体5や上側配線層22、下側配線層23を形
成することもできる。
【0042】例えば、外側スルーホール導体形成工程
で、メッキ層形成後、エッチングして導体層を所定パタ
ーンとし、中心スルーホール導体形成工程で、メッキ層
形成後、エッチングして導体層を所定のパターンとし、
さらに、蓋導体層形成工程で、メッキ層形成後、エッチ
ングして導体層を所定パターンとする方法を採ることも
できる。しかし、この場合、都合3回エッチングを行わ
なければならないので、1回のエッチングで済む上記の
製造方法の方が作業が少なく、好ましい。
【0043】また、例えば、外側スルーホール導体形成
工程や中心スルーホール導体形成工程、蓋導体層形成工
程で、メッキを施すときに、所定パターンのメッキレジ
スト層を用いて、所定の位置にだけ導体層を形成するこ
ともできる。この場合、無電解メッキを全面に施した
後、その上にメッキレジスト層を形成し、部分的に電解
メッキ層を形成して、その後不要な無電解メッキ層をエ
ッチングすることにより、所定の位置にだけ導体層を形
成すれば良い。また、中心基板2に直接メッキレジスト
層を形成し、部分的に無電解メッキを厚付けすることに
より、所定の位置にだけ導体層を形成することもでき
る。
【0044】また、本実施形態では、中心導体16の樹
脂体21は、絶縁性としているが、導電性の樹脂ペース
トを充填して、導電性の樹脂体を形成することもでき
る。このようにすると、中心導体は、中心スルーホール
導体18だけでなく、導電性の樹脂体も通電するので、
中心導体の抵抗をより低くすることができる。
【0045】(実施形態2)次いで、実施形態2の配線
基板及びその製造方法について、図面を参照しつつ説明
する。本実施形態の配線基板51は、中心導体66が内
側貫通孔67内に充填された導電性樹脂68からなる点
が、上記実施形態1と異なり、その他の部分は上記実施
形態1と同様である(図6参照)。また、配線基板51
の製造方法についても、中心導体66の形成方法が上記
実施形態1と異なるが、その他の工程は上記実施形態1
と同様である。従って、上記実施形態1と異なる部分を
中心に説明し、上記実施形態1と同様な部分の説明は、
省略または簡略化する。
【0046】本実施形態の配線基板51の部分拡大断面
図を図6(a)に示し、図6(a)のPP’断面におけ
る複合同軸スルーホール導体55近傍の部分拡大断面図
を図6(b)に示す。この配線基板51は、上記実施形
態1と同様に、中心基板2の上面(第1主面)2A及び
下面(第2主面)2Bに、上側樹脂絶縁層(第1樹脂絶
縁層)3及び下側樹脂絶縁層(第2樹脂絶縁層)4がそ
れぞれ形成されたものである。中心基板2には、上下面
間を貫通し、中心軸9を有する外側貫通孔7が形成さ
れ、その内周面に外側スルーホール導体8が形成されて
いる。そして、外側スルーホール導体8と中心基板2の
上下面とで囲まれた位置には、樹脂絶縁体64が形成さ
れている。
【0047】この樹脂絶縁体64には、上面2Aと下面
2Bとの間を貫通し、外側貫通孔7と略同軸の内側貫通
孔67(直径100〜150μm)が形成され、さら
に、この内側貫通孔67内には、中心軸9を共にする中
心導体66が形成されている。この中心導体66は、上
記実施形態1と異なり、内側貫通孔67内に充填された
導電性樹脂68により形成されている。なお、この導電
性樹脂68は、Agフィラーを含むエポキシ樹脂からな
る。
【0048】一方、上側樹脂絶縁層3には、上記実施形
態1と同様に、中心導体66の中心軸9上に上側ビア導
体(第1ビア導体)26が形成され、上側ビア導体26
の底面26Cと中心導体66の一方の端面66A(図中
上方)とが接続することにより、中心導体66と接続し
ている。また同様に、下側樹脂絶縁層4には、中心導体
66の中心軸9上に下側ビア導体(第2ビア導体)27
が形成され、下側ビア導体27の底面27Cと中心導体
66の他方の端面66B(図中下方)とが接続すること
により、中心導体66と接続している。
【0049】このような配線基板51も、上記実施形態
1と同様に、複合同軸スルーホール導体55のうち、中
心導体66上に、上側ビア導体26と下側ビア導体27
とがそれぞれ中心導体66の中心軸9上で接続されてい
る。このため、中心導体66と外側スルーホール導体8
との間隔を小さくすることができ、外側スルーホール導
体8の径RS、即ち、複合同軸スルーホール導体55の
径RSを小さく、小型化することができる。
【0050】また、中心導体66は、内側貫通孔67内
に充填された導電性樹脂68からなるので、略円柱形状
をなす中心導体66の上面2A側及び下面2B側の各端
面66A,66Bは、全面に導電性を有する。一方、中
心導体66と上側ビア導体26及び下側ビア導体27と
は、中心導体の各端面66A,66Bと上側ビア導体2
6の底面26C及び下側ビア導体27の底面27Cが接
続されることにより、導通している。このため、上記実
施形態1と同様に、中心導体66と上側ビア導体26及
び下側ビア導体27とは、その接続面積が十分に大きく
なっているので、断線などの接触不良を生じにくく、接
続抵抗も低く、接続信頼性が高い。
【0051】次に、本実施形態に係る配線基板51の製
造方法について説明する。まず、上記実施形態1と同様
に、ドリル穿孔工程において、中心基板2の所定の位置
をドリルで穿孔して、外側貫通孔7を形成する(図2
(a)参照)。その後、外側スルーホール導体形成工程
において、外側貫通孔7の内周面7Cに、略筒状の外側
スルーホール導体8を形成する(図2(b)参照)。そ
の後、樹脂絶縁体形成工程において、外側スルーホール
導体8と上面2A及び下面2Bとで囲まれた位置に、樹
脂絶縁体64を形成する(図3(a)参照)。
【0052】次に、レーザ穿孔工程において、図7
(a)に示すように、樹脂絶縁体64の略中心に、上面
2Aと下面2Bとの間を貫通し、外側貫通孔7と略同軸
の内側貫通孔67を、レーザにより穿孔する。なお、本
実施形態の製造方法においても、上記実施形態1と同様
に、外側貫通孔7(直径350〜400μm)をドリル
で穿孔し、内側貫通孔67(直径約150μm)をレー
ザで穿孔しているので、作業効率と穴開け精度をバラン
ス良く調整して、配線基板を製造することができる。
【0053】次に、中心導体形成工程において、図7
(b)に示すように、内側貫通孔67内に、外側スルー
ホール導体8の中心軸9と略同軸の中心導体66を形成
する。具体的には、内側貫通孔67の位置に対応した所
定パターンのマスクを用いて、内側貫通孔67内に、A
gフィラーとエポキシ樹脂と有機溶剤とを混合してペー
スト状とした導電性樹脂ペーストを印刷充填する。その
後、加熱してこれを硬化させ、さらに、上面2A及び下
面2Bから膨出した余分な導電性樹脂を研磨除去して、
内側貫通孔67内に導電性樹脂68を形成する、即ち、
導電性樹脂68からなる中心導体66を形成する。
【0054】このような中心導体66は、内側貫通孔6
7内に導電性樹脂68を形成するだけで良いので、中心
スルーホール導体68を形成し、樹脂体21を形成し、
さらに蓋導体層を形成しなければならない上記実施形態
1の中心導体16に比して、作業工程が少なく、容易に
形成することができる(図4参照)。また、この工程で
形成した中心導体66は、上記実施形態1と同様に、上
面2A側及び下面2B側の各端面66A,66Bが全面
導電性を有するので、後のビア導体形成工程で、上側ビ
ア導体26及び下側ビア導体27を形成したときに、こ
れらと確実に導通させることができる。さらに、この工
程において、上記実施形態1と同様に、エッチングによ
り、図7(c)に示すように、複合同軸スルーホール導
体55を形成するとともに、中心基板2の上面2A及び
下面2Bに、上側配線層22及び下側配線層23を形成
する。
【0055】次に、絶縁層形成工程において、上記実施
形態1と同様に、中心基板2の上面2A及び下面2B
に、有底孔24を有する上側樹脂絶縁層3及び有底孔2
5を有する下側樹脂絶縁層4をそれぞれ形成する(図5
参照)。その後、ビア導体形成工程において、上記実施
形態1と同様に、上側樹脂絶縁層3に、中心導体66の
中心軸9上で中心導体66に接続する上側ビア導体26
を形成し、同様に、下側樹脂絶縁層4に、この中心軸9
上で中心導体66に接続する下側ビア導体27を形成す
る。このようにして、図6(a)に示す本実施形態の配
線基板51が完成する。
【0056】以上において、本発明を各実施形態1,2
に即して説明したが、本発明は上記各実施形態1,2に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。例
えば、上記実施形態1では、中心導体16として、中心
スルーホール導体18と樹脂体21と上側蓋導体層19
及び下側蓋導体層20とからなるものを示し、上記実施
形態2では、中心導体66として、導電性樹脂68から
なるものを示した。しかし、中心導体16,66は、こ
のような形態に限らず、上側ビア導体26及び下側ビア
導体27を中心軸9上で接続可能であればいずれの形態
としても良い。
【0057】例えば、上記実施形態1の中心導体16に
おいて、上側蓋導体層19及び下側蓋導体層20を持た
ず、樹脂体21が導電性樹脂からなるもの、即ち、中心
導体が、内側貫通孔17の内周面17Cに略筒状に形成
された中心スルーホール導体18と、この中心スルーホ
ール導体18内に充填された導電性樹脂とからなるもの
であっても良い。このような中心導体も、各端面が全面
導電性を有するので、その中心軸9上で接続させる上側
ビア導体26及び下側ビア導体27との接続信頼性が高
くなる。
【0058】また、上記各実施形態1,2では、中心導
体形成工程後、絶縁層形成工程に進んでいるが、絶縁層
形成工程前に、外側スルーホール導体8及び中心導体1
6,66の上面側2A及び下面2B側の表面について、
必要に応じて粗化処理を行うことができる。このような
粗化処理を行えば、その後の絶縁層形成工程で、上側樹
脂絶縁層3及び下側樹脂絶縁層4を形成したときに、外
側スルーホール導体8及び中心導体16等と上側樹脂絶
縁層3及び下側樹脂絶縁層4との密着強度を高くするこ
とができる。
【0059】また、上記各実施形態1,2では、ビア導
体形成工程で上側ビア導体26及び下側ビア導体27を
形成して、配線基板1,51を完成させている。しか
し、その後さらに、上面2A側及び下面2B側に樹脂絶
縁層を形成する場合には、ビア導体形成工程で、有底孔
24,25内に、メッキまたは導電性樹脂を充填した上
側ビア導体及び下側ビア導体を形成することもできる。
このようなビア導体は、上面2A側及び下面2B側の表
面が、上記各実施形態1,2と異なり、平坦になるの
で、その上に積層する樹脂絶縁層をより平坦に形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る配線基板を示す図であり、
(a)は配線基板の部分拡大断面図であり、(b)は
(a)のPP’断面における複合同軸スルーホール導体
近傍の部分拡大断面図である。
【図2】実施形態1に係る配線基板の製造方法を示す図
であり、(a)は中心基板に外側貫通孔を形成した状態
を示す部分拡大断面図であり、(b)は外側貫通孔の内
周面に外側スルーホール導体を形成した状態を示す部分
拡大断面図である。
【図3】実施形態1に係る配線基板の製造方法を示す図
であり、(a)は外側スルーホール導体内に樹脂絶縁体
を形成した状態を示す部分拡大断面図であり、(b)は
樹脂絶縁体に内側貫通孔を形成した状態を示す部分拡大
断面図である。
【図4】実施形態1に係る配線基板の製造方法を示す図
であり、(a)は内側貫通孔の内周面に中心スルーホー
ル導体を形成した状態を示す部分拡大断面図であり、
(b)は中心スルーホール導体内に樹脂体を形成し、上
側蓋導体層及び下側蓋導体層を形成した状態を示す部分
拡大断面図であり、(c)は中心基板に複合同軸スルー
ホール導体、上側配線層及び下側配線層等を形成した状
態を示す部分拡大断面図である。
【図5】実施形態1に係る配線基板の製造方法を示す図
であり、中心基板に有底孔を有する上側樹脂絶縁層及び
下側樹脂絶縁層を形成した状態を示す部分拡大断面図で
ある。
【図6】実施形態2に係る配線基板を示す図であり、
(a)は配線基板の部分拡大断面図であり、(b)は
(a)のPP’断面における複合同軸スルーホール導体
近傍の部分拡大断面図である。
【図7】実施形態2に係る配線基板の製造方法を示す図
であり、(a)は樹脂絶縁体に内側貫通孔を形成した状
態を示す部分拡大断面図であり、(b)は内側貫通孔内
に導電性樹脂を充填した状態を示す部分拡大断面図であ
り、(c)は中心基板に複合同軸スルーホール導体、上
側配線層及び下側配線層等を形成した状態を示す部分拡
大断面図である。
【図8】従来技術に係る配線基板を示す図であり、
(a)は配線基板の部分拡大断面図であり、(b)は
(a)のPP’断面における複合同軸スルーホール導体
近傍の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1,51 配線基板 2 中心基板 2A 上面(第1主面) 2B 下面(第2主面) 3 上側樹脂絶縁層(第1樹脂絶縁層) 4 下側樹脂絶縁層(第2樹脂絶縁層) 5,55 複合同軸スルーホール導体 7 外側貫通孔 7C (外側貫通孔の)内周面 8 外側スルーホール導体 9 中心軸 14,64 樹脂絶縁体 16,66 中心導体 17,67 内側貫通孔 17C (内側貫通孔の)内周面 18 中心スルーホール導体 19 上側蓋導体層(第1蓋導体層) 19A 上側蓋導体層の上面(中心導体の端面) 20 下側蓋導体層(第2蓋導体層) 20B 下側蓋導体層の下面(中心導体の端面) 21 樹脂体 26 上側ビア導体(第1ビア導体) 27 下側ビア導体(第2ビア導体) 68 導電性樹脂 66A,66B (中心導体の)端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E317 AA07 AA24 BB01 BB02 BB12 CC22 CC25 CC32 CC33 CC44 CC51 CD15 CD18 CD21 CD25 CD27 CD32 5E346 AA06 AA12 AA15 AA41 AA43 BB01 DD02 DD22 DD33 DD47 EE31 EE33 FF15 FF18 GG15 GG17 GG22 GG23 GG28 HH22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1主面及び第2主面を有し、少なくとも
    1以上の絶縁層を有する中心基板と、 上記第1主面に形成された第1樹脂絶縁層と、 上記第2主面に形成された第2樹脂絶縁層と、 上記中心基板の第1主面と第2主面との間を貫通し、中
    心軸を有する外側貫通孔と、 上記外側貫通孔の内周面に略筒状に形成された外側スル
    ーホール導体と、 上記外側スルーホール導体と上記第1主面及び第2主面
    に囲まれた位置に形成された樹脂絶縁体と、 上記樹脂絶縁体の上記第1主面と第2主面との間を貫通
    し、上記外側貫通孔と略同軸の内側貫通孔と、 上記内側貫通孔内に形成された中心導体と、を備える配
    線基板であって、 上記第1樹脂絶縁層に形成され、上記中心軸上で上記中
    心導体に接続する第1ビア導体と、 上記第2樹脂絶縁層に形成され、上記中心軸上で上記中
    心導体に接続する第2ビア導体と、を備えることを特徴
    とする配線基板。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の配線基板であって、 前記中心導体は、 前記内側貫通孔の内周面に略筒状に形成された中心スル
    ーホール導体と、 上記中心スルーホール導体内に充填された導電性または
    非導電性の樹脂体と、 上記中心スルーホール導体の第1主面側に形成された第
    1蓋導体層と、 上記中心スルーホール導体の第2主面側に形成された第
    2蓋導体層と、 を備えることを特徴とする配線基板。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の配線基板であって、 前記中心導体は、前記内側貫通孔内に導電性樹脂が充填
    されてなることを特徴とする配線基板。
  4. 【請求項4】第1主面及び第2主面を有し、少なくとも
    1以上の絶縁層を有する中心基板の所定の位置に、上記
    第1主面と第2主面との間を貫通し、中心軸を有する外
    側貫通孔をドリルで穿孔するドリル穿孔工程と、 上記外側貫通孔の内周面に、略筒状の外側スルーホール
    導体を形成する外側スルーホール導体形成工程と、 上記外側スルーホール導体内に非導電性樹脂を充填し、
    樹脂絶縁体を形成する樹脂絶縁体形成工程と、 上記樹脂絶縁体の上記第1主面と第2主面との間を貫通
    し、上記外側貫通孔と略同軸の内側貫通孔をレーザで穿
    孔するレーザ穿孔工程と、 上記内側貫通孔内に中心導体を形成する中心導体形成工
    程と、 上記第1主面に上記第1樹脂絶縁層を形成し、上記第2
    主面に上記第2樹脂絶縁層を形成する樹脂絶縁層形成工
    程と、 上記第1樹脂絶縁層に上記中心軸上で上記中心導体に接
    続する第1ビア導体を形成し、上記第2樹脂絶縁層に上
    記中心軸上で上記中心導体に接続する第2ビア導体を形
    成するビア導体形成工程と、を備えることを特徴とする
    配線基板の製造方法。
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