JP2001126989A - 半導体薄膜の形成方法 - Google Patents

半導体薄膜の形成方法

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JP2001126989A
JP2001126989A JP30163699A JP30163699A JP2001126989A JP 2001126989 A JP2001126989 A JP 2001126989A JP 30163699 A JP30163699 A JP 30163699A JP 30163699 A JP30163699 A JP 30163699A JP 2001126989 A JP2001126989 A JP 2001126989A
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gas
forming
thin film
semiconductor thin
semiconductor
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JP30163699A
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Katsuya Oda
克矢 小田
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ファセットが発生し難い半導体薄膜を半導体層
上に選択的に形成し、かつ成長装置の安全性を向上し、
メンテナンスを容易にする。 【解決手段】加熱した絶縁膜の開口部を有する半導体基
板に半導体の原料ガスおよびドーピングガスをtg時間
照射して半導体層を選択的に成長する工程と、原料ガス
およびドーピングガスの照射を停止し、水素ガスをte
時間照射することによって絶縁膜上に堆積した半導体の
核をエッチング除去する工程とを交互に繰り返す。 【効果】ファセットの発生を抑制しながら絶縁膜の開口
部の半導体層上に選択的に半導体の薄膜を形成できる。
エッチングガスとして塩素ガスや塩化水素ガスを使用し
ないため、成長装置の配管等を腐食することがなく、安
全性およびメンテナンス性が向上するという特長をも有
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体薄膜の形成
方法に係り、特にシリコンやシリコン・ゲルマニウム等
の半導体薄膜を絶縁膜のパターンを有する基板上へ選択
的に成長するに好適な半導体薄膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の単結晶シリコンの選択成長は、例
えば月刊セミコンダクター・ワールド(Semicon
ductor World)(1989)pp.121
−133に記載されている。
【0003】この従来例の単結晶シリコンの選択成長方
法を図2を用いて説明する。図2は、従来例の単結晶シ
リコンの選択エピタキシャル成長に関する基板加熱およ
びガスフローシーケンス図である。
【0004】基板を成長温度である1000℃まで加熱
した後、シリコンの原料となるジクロルシラン(SiH
2Cl2)ガスとキャリアガスである水素ガスとエッチン
グ反応を起こす塩化水素(HCl)ガスを同時にウェハ
表面に照射する。
【0005】HClガスの流量によりエッチング反応の
割合が変化するため、HClガスの流量が少ないと非選
択成長となり、一方、HClガスの流量が多過ぎるとエ
ッチング反応が支配的となりエピタキシャル成長しなく
なる。
【0006】成長温度が1000℃、SiH2Cl2流量
が毎分0.3リットル(0.3slm)のとき、HCl
ガスを1.3slm導入すると成長速度は約300nm
/minである。
【0007】この方法で選択エピタキシャル成長を行う
と、単結晶基板と絶縁膜の境界ではエピタキシャル成長
が遅く、ファセットと呼ばれる基板とは方位の異なる面
が発生する。代表的なファセットの面方位は[31
1]、[111]である。
【0008】また、特開平4−139819号公報には
ジシランガスと塩素ガスを交互に照射した選択成長方法
が記載されている。この従来例の単結晶シリコンの選択
成長方法を図3に示す基板加熱およびガスフローシーケ
ンスを用いて説明する。
【0009】表面にシリコン酸化膜のパターンを形成し
た基板を成長温度である700℃まで加熱した後、シリ
コンの原料となるジシラン(Si26)ガスを照射す
る。シリコン酸化膜上にシリコンの核が形成された状態
でSi26の供給を停止し、塩素ガス(Cl2)を照射
することにより、シリコン酸化膜上のシリコン核のエッ
チングを行う。
【0010】選択成長を行う条件は、Si26流量を毎
分5cc(5sccm)、成長時間(tg)1分、Cl2
流量を0.5sccm、エッチング時間(te)を10
秒以上としている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の単結晶
シリコンの選択成長方法では、ファセットが発生すると
いう問題がある。ファセットが発生すると、エピタキシ
ャル層を用いたデバイスの電気特性の悪化や寄生領域の
増大に伴う特性の劣化が発生する。
【0012】図4に、従来の選択成長をバイポーラトラ
ンジスタのベース層に適用したときのデバイスの主要部
の断面構造を示す。図中13、18はコレクタ層、19
はベース層、24はエミッタ層である。
【0013】ファセット25が発生することにより、自
己整合的に真性ベース19と外部ベース20を接続する
際に接触面積が小さくなるため、外部ベース抵抗が増大
し、バイポーラトランジスタの最大発振周波数が低くな
ってしまう。更に真性ベース19と外部ベース20を自
己整合的に接合することから、ファセット25の発生に
伴い接合部分に隙間26が生じる。
【0014】一方、十分に接続するために真性ベース1
9を形成するコレクタ・ベース分離絶縁膜の開口部を広
げると、ベース・コレクタ間の容量が増大するために、
このトランジスタを用いた回路特性が悪化する。
【0015】他の応用例として、電界効果トランジスタ
のソース・ドレインの取り出し部分に選択的にシリコン
層を形成したときのデバイスの主要部分の断面構造を図
5に示す。シリコン層31へのドーパントのイオン打ち
込みの際、ゲート側壁36から発生したファセット39
のために不純物が基板31中へ深く拡散してしまう領域
38aが発生するため、短チャネル効果が増長され、拡
散容量が増大する。さらにソース・ドレイン引き出し部
分の低抵抗化を図るためのシリサイド化に際し、基板3
1中へ金属分子が浸入してしまい、リーク電流が発生し
てデバイスの特性が劣化するという問題が発生する。
【0016】さらに別の応用例として、単結晶シリコン
・ゲルマニウムを光受信器の受光部に応用した例を図6
の断面図に示す。ファセット51周辺に入射した光は界
面で乱反射してしまい受光感度が低下するため、ファセ
ット以外の領域のみを受光部に使用する必要がある。し
かし、受光効率を上げるためには単結晶シリコン・ゲル
マニウム層45の膜厚を大きくする必要があるため、フ
ァセット領域51も併せて大きくなってしまう。その結
果、受光部周辺の寄生部分が増大し、応答・高速性が著
しく劣化する。
【0017】また、エッチング用のCl2ガスまたはH
Clガスは半導体原料ガスと比較して純度が低いため、
エピタキシャル層中に混入する不純物濃度が増加すると
いう問題がある。さらに、塩素を含んだガスを使用する
ため、製造装置の排気配管等を腐食させるため、毒性お
よび爆発性のある原料ガス、ドーピングガス、エッチン
グガスの漏洩の危険性が増すと共に、装置のメンテナン
スの頻度が増加するという問題がある。
【0018】そこで、本発明の目的は、半導体薄膜の成
長において、デバイスの高性能化を可能にするために、
ファセットが発生せず、成長薄膜中に含有される不純物
の少ない半導体薄膜を選択的に形成し、成長装置の安全
性が向上し、メンテナンスが容易となる半導体薄膜の選
択成長方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体薄膜
の形成方法は、絶縁膜の開口部を有する半導体基板を加
熱し、半導体層を形成する原料ガスを照射して前記絶縁
膜の開口部内に半導体層を堆積すると共に、前記絶縁膜
上に半導体の核を形成する結晶成長工程と、水素ガスを
照射して前記絶縁上の半導体の核を選択的に除去するエ
ッチング工程とを交互に繰り返すことにより、前記絶縁
膜の開口部内のみに半導体層を形成することを特徴とす
るものである。
【0020】上記エッチング工程においては、半導体基
板を500〜1000℃に保持し、かつ、圧力1Pa〜
大気圧の雰囲気で行うことが望ましい。そして、上記結
晶成長工程とエッチング工程とを交互に繰り返すタイミ
ングは、絶縁膜上の半導体の核の大きさに着目して導入
するガス種(半導体層を形成する原料ガス/水素ガス)
を切り換えればよい。基板温度が高ければ大きな核でも
除去できるが、基板温度が低い場合には小さい核の段階
で除去することが好ましい。
【0021】上記結晶成長工程において、原料ガスにI
V族元素の化合物ガスを含めば好適である。さらに、上
記結晶成長工程において、ドーピングガスにIII族元素
の化合物ガスを含めば好適である。
【0022】または、上記結晶成長工程において、原料
ガスはドーピングガスとしてV族元素の化合物ガスを含
んでも良い。
【0023】また、上記エッチング工程において、水素
ガスに微量の原料ガスをエッチング反応の促進剤として
添加すれば好適である。
【0024】さらに、上記結晶成長工程において、原料
ガスを活性化させる工程を含むこともできる。また、上
記結晶成長工程において、ドーピングガスを活性化させ
る工程を含めても良い。
【0025】また、上記エッチング工程において、水素
ガスを活性化させる工程を含めば好適である。さらに、
上記エッチング工程において、水素ガスに活性化させた
微量の原料ガス及びドーピングガスを添加すれば好適で
ある。
【0026】上記半導体薄膜の形成方法において、照射
するガスを活性化する工程を含む場合、半導体基板の温
度を500℃以下とすればなお好適である。
【0027】また、上記結晶成長工程の前工程として、
結晶成長工程の加熱温度よりも高い温度に半導体基板を
加熱し、水素ガスを照射して基板表面を清浄化する工程
を付加することが望ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明に係る半導体薄膜の形成方
法の好適な実施の形態は、加熱されたシリコン基板上に
原料となるIV族元素の化合物ガス、例えばジシラン
(Si26)ガスおよびモノゲルマン(GeH4)ガス
を照射することにより、単結晶シリコン上に単結晶シリ
コン・ゲルマニウム層をエピタキシャル成長する工程
と、原料ガスの照射を中断し、原料ガスの代わりに水素
ガスを基板表面に照射することによって、エピタキシャ
ル成長と同時に絶縁膜上に堆積したシリコンおよびゲル
マニウムの核を選択的に除去する工程とを繰り返し、選
択性を維持しながら単結晶シリコン・ゲルマニウム層を
エピタキシャル成長するものである。
【0029】このように選択性を維持しながら単結晶シ
リコン・ゲルマニウムを成長することにより、単結晶層
と絶縁膜の境界では、エピタキシャル層が絶縁膜と接し
ながら成長するため、ファセットの発生を抑制すること
ができる。しかもエッチングガスとして塩素ガスや塩化
水素ガスを使用しないため、成長装置の配管等を腐食す
ることがないため、安全性およびメンテナンス性が向上
する。
【0030】
【実施例】次に、本発明に係る半導体薄膜の形成方法の
更に具体的な実施例につき、添付図面を参照しながら以
下詳細に説明する。
【0031】<実施例1>図1は、本発明に係る半導体
薄膜の形成方法における第1の実施例を示す単結晶シリ
コンの選択エピタキシャル成長に関する基板加熱および
ガスフローシーケンス図である。
【0032】エピタキシャル成長前に基板表面のクリー
ニングのため、水素ガスを4slm照射した状態で基板
を850℃まで加熱する。加熱時間は約15分であり、
少なくとも1分は850℃に保持する。このとき雰囲気
の圧力を1000Pa以上にすることにより、水素ガス
によるクリーニング効果が顕著に現れ、基板表面の平坦
性を保ったまま清浄表面が得られる。基板を成長温度で
ある600℃まで冷却した後、シリコンの原料となるジ
シランガス(Si26:以下、原料ガスと略称)をウェ
ハ表面に照射する。
【0033】図7は、シリコン基板1上にシリコン酸化
膜2を形成し、さらに開口部パターン7を形成して露出
したシリコン基板1上へ単結晶シリコン層を選択成長さ
せる工程を示した断面図である。以下、この工程図にし
たがって本実施例を順次説明する。
【0034】図7(a)に示すように、原料ガス照射開
始からある一定時間は単結晶シリコン基板1上およびシ
リコン酸化膜2上にはシリコンが成長しない時間が存在
するが、照射を続けるとまず単結晶シリコン1上に単結
晶シリコン層3がエピタキシャル成長を始める。
【0035】シリコン酸化膜2上ではさらに時間が経過
してからシリコンが堆積を始める。微視的に見ると、初
期段階では、シリコン酸化膜2上にはシリコンの核4が
形成される。
【0036】さらにエピタキシャル成長を続けると、シ
リコン酸化膜上のシリコンの核が成長し、やがて多結晶
シリコンの膜が形成されてしまうため、微少なシリコン
の核が形成された状態で原料ガスの供給を止め、代わり
に水素ガスを基板表面に照射する。単結晶シリコン基板
1上に成長したエピタキシャルシリコン層3の表面シリ
コン原子は互いに結合しており、表面のダングリングボ
ンドも水素原子と結合した安定な状態となっているた
め、成長温度600℃では水素ガスによるエッチング反
応は起こらない。
【0037】一方、シリコン酸化膜2上に形成された微
小シリコン核4は酸化膜表面のシリコン分子や酸素分子
と結合している。酸化シリコンと水素の間には、次式
(1)及び(2)に示すように、
【0038】
【化1】SiO2 + H2 → SiO↑ + H2O …(1)
【0039】
【化2】Si + H2O → SiO↑ + H2 …(2) 等の酸化・還元反応が存在するため、シリコン核4が小
さければ、成長温度が600℃においてもエッチング反
応によりシリコン核4は除去可能となる。
【0040】例えば、成長温度600℃で単結晶シリコ
ン層を選択成長する場合、図9に示すように成長ステッ
プの時間(tg)を10secに設定したら、エッチン
グステップの時間(te)は19sec以上とすること
によって、図7(b)に示すように、シリコン酸化膜2
上のシリコンの核4が完全に除去される。
【0041】このように原料ガスからエッチングガス
(水素ガス)への切り換えるタイミングは、シリコン酸
化膜2上に形成された微小シリコン核4の大きさに着目
して行い、設定したエッチングステップ(te)内で完
全に除去される。この例では微小シリコン核4の大きさ
約1nmでエッチングステップに切り換えた。
【0042】その後、図7(c)に示すように再び原料
ガス(Si26)を照射して先に成長した単結晶シリコ
ン層3上へのエピタキシャル成長5とシリコン酸化膜2
上への核6の形成とを含むステップ(tg)と、図7
(d)に示すように水素ガスによるエッチングステップ
(te)の両ステップを繰り返すことにより選択成長を
実現する。
【0043】このとき、シリコン酸化膜2と単結晶シリ
コン5の境界に成長したシリコンは酸化膜2と接してい
る原子以外はエッチングされにくいため、単結晶層5か
らシリコン酸化膜2上に向かって覆うように成長が進行
する。従って、ファセットが発生しない選択成長が実現
可能となる。
【0044】ここで単結晶シリコンの成長温度は、高温
で成長するとファセットが発生しやすくなることから、
800℃以下の温度が望ましい。成長温度の上限につい
ては、以下の実施例においても同様である。
【0045】なお、上記選択エピタキシャル成長方法に
おいて、原料ガスとして、モノシラン(SiH4)、ト
リシラン(Si36)、四塩化ケイ素(SiCl4)、
ジクロルシラン(SiH2Cl2)、三塩化シラン(Si
HCl3)、四塩化ゲルマニウム(GeCl4)、モノゲ
ルマン(GeH4)、アセチレン(C22)、エチレン
(C24)、塩化ビニール(C23Cl)、エタン(C
26)、プロピレン(C36)、プロパン(C38)、
ブタン(C410)、四塩化炭素(CCl4)、塩化メチ
ル(CH3Cl)、メタン(CH4)等のIV族元素の化
合物からなる原料ガスを用いても良い。
【0046】また、原料ガスに加えて、ジボラン(B2
6)、三塩化ホウ素(BCl3)、ホスフィン(P
3)、三塩化リン(PCl3)、五塩化リン(PC
5)、三塩化砒素(AsCl3)、五塩化砒素(AsC
5)、アルシン(AsH3)、スチビン(SbH3)等
のIII族及びV族元素の化合物からなるドーピングガス
を同時に照射しても良い。以下の実施例でも、これらの
ガスに関しては同様である。
【0047】本実施例により、エピタキシャル成長に際
し、腐食性のエッチングガスを全く使用しないため、エ
ピタキシャル成長装置や廃棄配管等の材質が腐食して劣
化を起こすことがない。従って、ガス漏洩等の危険性が
大幅に低減されることに加え、装置のメンテナンスに要
する労力を大幅に削減することが可能となる。
【0048】<実施例2>図10は、本発明に係る半導
体薄膜の形成方法をバイポーラトランジスタのベース層
形成に適用したときのバイポーラトランジスタ主要部の
縦方向断面構造を示したものである。以下、図10に示
した構造のバイポーラトランジスタの製造方法を説明す
る。
【0049】図10において、参照符号11はシリコン
基板を示し、このシリコン基板11に形成した高濃度n
型埋込層12上に、コレクタ層となる低濃度n型シリコ
ン層13のエピタキシャル成長を行った後、コレクタ・
ベース絶縁膜14、多結晶シリコンからなるベース引き
出し電極15、シリコン酸化膜からなるエミッタ・ベー
ス分離絶縁膜16を形成する。
【0050】次いで、コレクタ・ベース分離絶縁膜1
4、ベース引き出し電極15、エミッタ・ベース分離絶
縁膜16の開口部を形成する。この開口部への単結晶シ
リコン・ゲルマニウムからなる低濃度コレクタ層18、
単結晶シリコン・ゲルマニウムからなるp型真性ベース
層19、多結晶シリコン・ゲルマニウムからなるp型外
部ベース層20の形成に、本発明による選択エピタキシ
ャル成長を適用する。
【0051】シリコン・ゲルマニウムヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタにおけるベース層の選択エピタキシャ
ル成長に関する基板加熱およびガスフローシーケンスを
図11に示す。
【0052】実施例1と同様にエピタキシャル成長前に
水素ガスを4slm、圧力1000Pa以上で導入した
状態で基板を850℃に加熱することにより、基板表面
のクリーニングを行った後、基板をエピタキシャル成長
温度である575℃まで冷却する。
【0053】次いで、原料ガスとしてSi26ガスとG
eH4ガスの照射による低濃度コレクタ層18のエピタ
キシャル成長と、水素ガス照射によるエミッタ・ベース
分離絶縁膜16上に形成されるシリコン・ゲルマニウム
核のエッチングとを交互に実行する。
【0054】例えば単結晶シリコン・ゲルマニウムから
なる低濃度コレクタ層18中のゲルマニウム組成比が1
5%である場合、図8に示すようにtgを10secに
設定したら、teは15sec以上とすればよい。
【0055】低濃度コレクタ層18を形成した後、ベー
ス層となるp型単結晶シリコン・ゲルマニウム層19を
同様に形成するため、Si26ガス、GeH4ガスに加
えB26ガスを同時に照射する。tgとteとは、低濃度
コレクタ層同様、図8の選択成長領域の条件を選べばよ
い。
【0056】次いでシリコンキャップ層21を形成する
ため、Si26ガスのみの照射による成長ステップと水
素ガスのエッチングステップの繰り返しを行う。Si2
6ガスのみでは、GeH4分子によるエッチング反応が
存在しないため、選択性を維持するためにはtgを短
く、teを長くする必要がある。例えば図8より、tg
8secに設定した場合、teは20sec以上とすれ
ばよい。
【0057】以上の選択エピタキシャル成長により、開
口部を形成しているコレクタ・ベース分離絶縁膜14の
側壁部分にファセットが発生しないため、単結晶シリコ
ン・ゲルマニウムからなる真性ベース19と多結晶シリ
コン・ゲルマニウムからなる外部ベース20の接触面積
が大きくなるため、接合部分の抵抗が低減できる。
【0058】エピタキシャル成長後、エミッタ・ベース
分離絶縁膜22で外部ベースを覆い、高濃度n型多結晶
シリコンからなるエミッタ電極23を堆積し、アニール
を行うことによって単結晶シリコンキャップ層内にエミ
ッタ領域24を形成する。
【0059】本実施例により、ファセットのない単結晶
半導体層を選択的に形成できるため、バイポーラトラン
ジスタの外部ベース抵抗を低減することができる。ま
た、外部ベース部分の面積を縮小することが可能となる
ため、寄生容量の低減が可能となるため、これらのデバ
イスを用いた回路の高速化・高性能化に有効である。
【0060】なお、本実施例と同様の構造を有するデバ
イスを、従来の方法で製造した場合には、既に図4で説
明したようにファセットが発生し特性が極めて劣るもの
であった。
【0061】<実施例3>図12は、本発明に係る半導
体薄膜の形成方法をMOSFETのソース・ドレイン引
き出し領域の形成に適用したときのMOSFET主要部
の縦方向断面構造を示したものである。
【0062】図中31はシリコン基板を示しており、素
子分離絶縁膜32を形成した後、ゲート絶縁膜33を形
成し、ゲート電極34、絶縁膜35を堆積する。ゲート
以外の部分をドライエッチングにより除去した後、ゲー
ト電極34の側壁に絶縁膜36を形成する。ソース及び
ドレインの取り出し部に、ソース・ドレイン抵抗の低減
と短チャネル効果を抑制するためにシリコン層37を選
択成長する。
【0063】ここで選択成長するシリコン層はエピタキ
シャル成長した単結晶である必要はなく、非晶質シリコ
ンや多結晶シリコンでも良い。MOSFETにおけるソ
ース・ドレイン取り出し部へのシリコン層37の選択成
長に関する基板加熱およびガスフローシーケンスを図1
3に示す。
【0064】高温で処理を行うと、ゲート電極からゲー
ト絶縁膜を抜けてドーパントがチャネル部に拡散してし
まうため、選択成長前のクリーニングは温度を700℃
に下げて行う。
【0065】すなわち、エピタキシャル成長前に水素ガ
スを4slm、圧力1000Pa以上で導入した状態で
基板を700℃に加熱することにより、基板表面のクリ
ーニングを行った後、基板をエピタキシャル成長温度で
ある575℃まで冷却する。次いで、ジシランガスの照
射によるシリコン層の成長と、水素ガス照射による素子
分離絶縁膜32、ゲート上絶縁膜35、ゲート側壁絶縁
膜36上に形成されるシリコン核のエッチングとを交互
に実行する。
【0066】例えば図8に示すようにtgを8secに
設定したら、teは20sec以上とすればよい。実施
例1と同様、絶縁膜上でシリコン核の形成およびエッチ
ングを繰り返しながら単結晶基板上に選択成長すること
により、ゲート電極の側壁36との境界からファセット
が発生することなくシリコン層が成長できる。
【0067】本実施例により、ゲート電極側壁36の周
辺におけるファセットが原因となった膜厚の低下が発生
しないため、ソース・ドレイン部分にイオン打ち込みを
行ったとしても、側壁周辺にドーパントが深く注入され
ることがなく、短チャネル効果の抑制が可能となる。
【0068】また、選択成長したシリコン層37を低抵
抗化のために金属と反応させてシリサイド化する場合、
ファセットによる側壁周辺の膜厚の低下がないため、金
属原子がシリコン基板中に侵入することを防ぐことがで
き。これにより、リーク電流の抑制と耐圧の向上が可能
となり、デバイスの高速・高性能化が実現でき、これら
のデバイスを用いた回路の高速化・高性能化に有効であ
る。
【0069】なお、本実施例と同様の構造を有するデバ
イスを、従来の方法で製造した場合には、既に図5で説
明したようにファセットが発生し特性が極めて劣るもの
であった。
【0070】<実施例4>図14は、本発明に係る半導
体薄膜の形成方法を光受信器における受光部の形成に適
用したときの光受信器における主要部の縦方向断面構造
を示したものである。以下、図14に示した構造の光受
信器の製造方法を説明する。
【0071】はじめに、高濃度n型埋め込み層42を形
成したp型シリコン基板41の全面に低濃度p型シリコ
ン層43をエピタキシャル成長する。
【0072】次いで、シリコン酸化膜からなる絶縁膜4
4を堆積し、受光部となる領域に開口部を形成した後、
本発明による選択エピタキシャル成長を適用することに
よって、単結晶シリコン層と単結晶シリコンゲルマニウ
ム層を絶縁膜44の開口部のみに選択的に交互に成長す
ることにより、光吸収層となるSi/Si1-xGex超格
子層45を形成する。
【0073】光吸収層の選択エピタキシャル成長に関す
る基板加熱およびガスフローシーケンスを図15に示
す。実施例1と同様に、エピタキシャル成長前に水素ガ
スを4slm、圧力1000Pa以上で導入した状態で
基板を850℃に加熱することにより、エピタキシャル
成長を行う面となるp型シリコン層43表面のクリーニ
ングを行った後、基板をエピタキシャル成長温度である
575℃まで冷却する。
【0074】次いで、Si26ガスとGeH4ガスの照
射による単結晶シリコン・ゲルマニウム層のエピタキシ
ャル成長と、水素ガス照射によるシリコン酸化膜上に形
成されるシリコン・ゲルマニウム核のエッチングとを交
互に実行することにより、Si/Si1-xGex超格子層
45におけるSi1-xGex層の部分を形成する。
【0075】例えば単結晶シリコン・ゲルマニウム層中
のゲルマニウム組成比が15%である場合、図8に示す
ようにtgを10secに設定したら、teは15sec
以上とすればよい。
【0076】次に、Si26ガスの照射による単結晶シ
リコン層のエピタキシャル成長と、水素ガス照射による
シリコン酸化膜上に形成されるシリコン核のエッチング
とを交互に実行することにより、Si/Si1-xGex
格子層45におけるSi層の部分を形成する。例えば、
図8に示すようにtgを8secに設定したら、teは2
0sec以上とすればよい。
【0077】以上の単結晶シリコン層の選択成長と単結
晶シリコン・ゲルマニウム層の選択成長を複数回交互に
行うことによりSi/Si1-xGex超格子層45を形成
した後、キャップ層となる高濃度p型シリコン層46を
同様に形成するため、Si26ガスに加えB26ガスを
同時に照射する。
【0078】tgとteは、ドーピングガスであるB26
の量が微量であり、B26のキャリアガスである水素ガ
スの流量も少ないために、Si26のみで選択成長を行
う場合とほぼ同じであるため、Si/Si1-xGex超格
子層45中の単結晶シリコン層の条件と同じでよい。例
えば図8より、tgを8secに設定した場合、teは2
0sec以上とすればよい。
【0079】以上の選択エピタキシャル成長により、絶
縁膜44の側壁部分にファセットが発生しないため、開
口部内に光吸収層とキャップ層がほぼ均一な膜厚で形成
できる。
【0080】次いで、シリコン窒化膜からなる反射防止
膜47およびシリコン酸化膜からなる絶縁膜48を形成
する。n型領域に接続する電極部分を開口して、この開
口部にn型のドーパントであるリンをイオン打ち込みに
よって注入し、高濃度n型引き出し層49を形成する。
【0081】絶縁膜48と反射防止膜47のp型電極部
分を選択的に除去し、電極となる金属50を全面に堆積
した後、部分的に電極50をエッチングすることによ
り、n型領域の電極とp型領域の電極を分離し、最後に
受光部の絶縁膜48を選択的に除去し、反射防止膜47
を露出させる。
【0082】本実施例により、ファセットのない単結晶
半導体層を選択的に形成できるため、光受信器の受光部
を自己整合的に形成したときに、入射光の乱反射が抑制
されることから光受信器の受光効率を増大することがで
きる上、寄生容量が低減できることから光受信器の応答
速度を向上することが可能となり、この光受信器を用い
た回路の高速化・高性能化に有効である。
【0083】その結果、従来高速化が要求されている光
受信器に用いられてきた化合物半導体からなる光受信器
に変わって、安価なシリコン系の材料・プロセスを用い
た光受信器を実現できるため、システム全体のコスト低
減が可能となる。
【0084】なお、本実施例と同様の構造を有する光受
信器を、従来の方法で製造した場合には、既に図6で説
明したようにファセットが発生し特性が極めて劣るもの
であった。
【0085】<実施例5>図16は、本発明に係る半導
体薄膜の形成方法における第5の実施例を示す単結晶シ
リコンの選択エピタキシャル成長に関する基板加熱およ
びガスフローシーケンス図である。
【0086】実施例1同様、エピタキシャル成長前に基
板表面のクリーニングを行った後、成長温度600℃ま
で基板を冷却する。
【0087】原料ガスを流してステップtgでエピタキ
シャル成長を開始した後、シリコン酸化膜上に微小シリ
コン核が形成された時点で原料ガスの供給を一時停止す
る。実施例1と異なるのは、この後のステップteの微
小シリコン核のエッチングに際し、水素ガスに微量のS
26ガスを添加することにより、微小シリコン核のエ
ッチング反応を促進する点である。この例ではSi26
ガスを1sccm添加したが、エッチング温度がこの例
よりも高ければ更に添加量を増やすことができ、逆に低
ければ減らすことになる。
【0088】基板表面で加熱されたSi26分子は活性
な2つの分子に分解した後、シリコン核と酸化膜表面の
境界にある酸素と結合したシリコン原子に対して、先に
示した式(1)及び(2)の反応の他に、次式(3)等
に示す反応により、エッチング作用を引き起こす。
【0089】
【化3】SiO2 + SiH3* → 2SiO + H2 + H* …(3) 一方、単結晶基板上では最表面のシリコン原子はダング
リングボンドが水素原子で終端されているため、Si2
6ガスを微量添加しただけではエピタキシャル成長は
進行しない。その後は実施例1と同様、シリコン酸化膜
上の微小シリコン核がエッチングされた後に再び原料ガ
スに切り替えてエピタキシャル成長を開始する。
【0090】なお、上記エッチングステップにおいて、
原料ガス同様、他のIV族元素の化合物ガスを水素に添
加しても良い。特にGeH4ガスは反応性が高いため、
効率の良いエッチング反応が得られる。
【0091】<実施例6>図17は、本発明に係る半導
体薄膜の形成方法における第6の実施例を示す単結晶シ
リコンの選択エピタキシャル成長に関する基板加熱およ
びガスフローシーケンス図である。
【0092】本実施例では、原料ガス、ドーピングガ
ス、エッチングのための水素ガスを照射する前に予めこ
れらのガスを活性化する工程を含む。例えば水素ガスを
照射する直前に例えばプラズマイオン源を設置して水素
ガスを活性な状態にすることにより(1)式のエッチン
グ反応が促進されるため、エピタキシャル成長前のクリ
ーニング温度及び時間を低減できる上、選択性を保つた
めのステップteも短縮することができる。
【0093】例えばクリーニング温度は、先の実施例で
はいずれも850℃であったが本実施例では700℃以
下とすることが可能となる。同様に原料ガスおよびドー
ピングガスをプラズマイオン源にて活性化させることに
より、成長温度の低減やステップtgの短縮が可能とな
る。
【0094】ここで、ガスを活性化させる手段はプラズ
マイオン源に限らず、紫外線発生装置等を用いても良
い。プラズマイオン源の場合には、半導体薄膜形成装置
のガス供給手段の直前に周知のイオン源を設置すればよ
く、また、紫外線発生装置の場合には、前記プラズマイ
オン源と同様にガス供給手段の直前に設置するか、もし
くは半導体薄膜形成装置外から装置内に紫外線を照射す
る構成としてもよい。
【0095】このようにして、照射するガスを活性化し
ておくことによりエピタキシャル成長温度の低減が可能
となり、ドーパントの拡散を抑制することができる。こ
の場合、ドーパントの拡散を低減するためには、成長温
度を600℃以下とするのが望ましい。
【0096】以上の結果から、本実施例によりドーパン
ト拡散の少ない薄膜の形成が可能となり、その結果、デ
バイスの高速・高性能化が実現できる。
【0097】
【発明の効果】以上詳述したように本発明により、ファ
セットが発生せず、成長薄膜中に含有される不純物の少
ない半導体薄膜を絶縁膜の開口部に選択的に形成すると
いう所期の目的を達成することができた。また、本発明
ではエッチングガスとして水素ガスを使用するものであ
り、従来のように塩素ガスや塩化水素ガスを使用しない
ため、成長装置の配管等を腐食することがなく、安全性
およびメンテナンス性が向上するという特長をも有して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体薄膜の形成方法の第1の実
施例を示す基板加熱およびガスフローシーケンス図であ
る。
【図2】従来の半導体薄膜の形成方法を示す基板加熱お
よびガスフローシーケンス図である。
【図3】従来の半導体薄膜の形成方法を示す基板加熱お
よびガスフローシーケンス図である。
【図4】従来の半導体薄膜の形成方法を用いてベース層
を形成したバイポーラトランジスタの断面図である。
【図5】従来の半導体薄膜の形成方法を用いてソース・
ドレイン引き出し部を形成したMOSFETの断面図で
ある。
【図6】従来の半導体薄膜の形成方法を用いて光吸収層
を層を形成した光受信器の断面図である。
【図7】本発明に係る半導体薄膜の形成方法の第1の実
施例を説明するための、被成長基板を工程順に示した断
面図である。
【図8】成長温度575℃の時の、酸化膜上に堆積した
シリコンもしくはシリコン・ゲルマニウム核を除去する
ために必要な成長ステップ時間tgとエッチングステッ
プ時間teとの関係を示す特性曲線図である。
【図9】成長温度600℃の時の、酸化膜上に堆積した
シリコンもしくはシリコン・ゲルマニウム核を除去する
ために必要な成長ステップ時間tgとエッチングステッ
プ時間teとの関係を示す特性線曲図である。
【図10】本発明に係る半導体薄膜の形成方法における
第2の実施例を説明するための、バイポーラトランジス
タの断面図である。
【図11】本発明に係る半導体薄膜の形成方法における
第2の実施例を示す基板加熱およびガスフローシーケン
ス図である。
【図12】本発明に係る半導体薄膜の形成方法における
第3の実施例を説明するための、MOSFETの断面図
である。
【図13】本発明に係る半導体薄膜の形成方法における
第3の実施例を示す基板加熱およびガスフローシーケン
ス図である。
【図14】本発明に係る半導体薄膜の形成方法における
第4の実施例を説明するための、光受信器の断面図であ
る。
【図15】本発明に係る半導体薄膜の形成方法における
第4の実施例を示す基板加熱およびガスフローシーケン
ス図である。
【図16】本発明に係る半導体薄膜の形成方法における
第5の実施例を示す基板加熱およびガスフローシーケン
ス図である。
【図17】本発明に係る半導体薄膜の形成方法における
第6の実施例を示す基板加熱およびガスフローシーケン
ス図である。
【符号の説明】
1、11、31、41…シリコン基板、2…絶縁膜、
3、5…単結晶シリコン層、
4、6…シリコン核、 7…絶縁膜の開
口部、12、42…高濃度n型埋込層、13、18…低
濃度n型コレクタ層(単結晶シリコン)、14…コレク
タ・ベース分離絶縁膜、 15…ベース引き出し層(p
型多結晶シリコンもしくは多結晶シリコン・ゲルマニウ
ム)、16、17、22…エミッタ・ベース分離絶縁
膜、19…真性ベース層(p型単結晶シリコン・ゲルマ
ニウム)、20…p型外部ベース層(多結晶シリコン・
ゲルマニウム)、21…低濃度p型キャップ層(単結晶
シリコンもしくは単結晶シリコン・ゲルマニウム)、2
3…エミッタ引き出し層(高濃度n型多結晶シリコ
ン)、24…エミッタ層(単結晶シリコンもしくは単結
晶シリコン・ゲルマニウム)、25、39、51…ファ
セット、 26…ファセットによるすき間、32…
素子分離絶縁膜、 33…ゲート絶縁膜、
34…ゲート電極、 35…絶縁膜、
36…ゲート側壁絶縁膜、 37…積み上げ
ソース・ドレイン層、38、38a…ソース・ドレイン
拡散層、43…p型シリコン層、 44、
48…絶縁膜、45…Si/Si1−xGex光吸収
層、46…p型シリコンキャップ層、 47…反射
防止膜、49…高濃度n型領域、 50…
電極。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁膜の開口部を有する半導体基板を加熱
    し、半導体層を形成する原料ガスを照射して前記絶縁膜
    の開口部内に半導体層を堆積すると共に、前記絶縁膜上
    に半導体の核を形成する結晶成長工程と、水素ガスを照
    射して前記絶縁膜上の半導体の核を選択的に除去するエ
    ッチング工程とを交互に繰り返すことにより、前記絶縁
    膜の開口部内のみに半導体層を形成することを特徴とす
    る半導体薄膜の形成方法。
  2. 【請求項2】前記水素ガスを照射して絶縁膜上の半導体
    の核を選択的に除去するエッチング工程においては、前
    記半導体基板を500〜1000℃に保持し、かつ、圧
    力1Pa〜大気圧の雰囲気で行うことを特徴とする請求
    項1記載の半導体薄膜の形成方法。
  3. 【請求項3】前記結晶成長工程とエッチング工程とを交
    互に繰り返すタイミングは、絶縁膜上の半導体の核の大
    きさに着目して導入するガス種を切り換えることを特徴
    とする請求項1もしくは2記載の半導体薄膜の形成方
    法。
  4. 【請求項4】上記半導体層を形成する原料ガスには、ド
    ーピングガスを混入させることを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれか一つに記載の半導体薄膜の形成方法。
  5. 【請求項5】前記結晶成長工程において、原料ガスにI
    V族元素の化合物ガスを含む請求項1乃至4のいずれか
    一つに記載の半導体薄膜の形成方法。
  6. 【請求項6】前記結晶成長工程において、原料ガスにII
    I族元素の化合物ガスを含む請求項1乃至4のいずれか
    一つに記載の半導体薄膜の形成方法。
  7. 【請求項7】前記結晶成長工程において、原料ガスにV
    族元素の化合物ガスを含む請求項1乃至4のいずれか一
    つに記載の半導体薄膜の形成方法。
  8. 【請求項8】前記エッチング工程において、水素ガスに
    微量の原料ガスをエッチング反応の促進剤として添加す
    ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記
    載の半導体薄膜の形成方法。
  9. 【請求項9】前記結晶成長工程において、原料ガスを活
    性化させる工程を含む請求項1乃至4のいずれか一つに
    記載の半導体薄膜の形成方法。
  10. 【請求項10】前記結晶成長工程において、ドーピング
    ガスを活性化させる工程を含む請求項4記載の半導体薄
    膜の形成方法。
  11. 【請求項11】前記エッチング工程において、水素ガス
    を活性化させる工程を含む請求項1乃至4のいずれか一
    つに記載の半導体薄膜の形成方法。
  12. 【請求項12】前記エッチング工程において、活性化さ
    せた原料ガス及びドーピングガスの少なくとも1種を水
    素ガスに添加することを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれか一つに記載の半導体薄膜の形成方法。
  13. 【請求項13】前記結晶成長工程の前工程として、前記
    結晶成長工程の加熱温度よりも高い温度に半導体基板を
    加熱し、水素ガスを照射して基板表面を清浄化する工程
    を含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一
    つに記載の半導体薄膜の形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100434698B1 (ko) * 2001-09-05 2004-06-07 주식회사 하이닉스반도체 반도체소자의 선택적 에피성장법
JP2006059858A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Hitachi Kokusai Electric Inc 半導体装置の製造方法

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