JP2001126238A - 記録媒体用基板および記録媒体ならびに情報記録装置 - Google Patents

記録媒体用基板および記録媒体ならびに情報記録装置

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JP2001126238A
JP2001126238A JP29952799A JP29952799A JP2001126238A JP 2001126238 A JP2001126238 A JP 2001126238A JP 29952799 A JP29952799 A JP 29952799A JP 29952799 A JP29952799 A JP 29952799A JP 2001126238 A JP2001126238 A JP 2001126238A
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JP29952799A
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Takeshi Kuriwada
健 栗和田
Tomomi Shimizu
智美 清水
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】研磨工程の短縮化を図ることが可能な樹脂塗布
法によって十分な表面平滑性が付与された記録媒体用基
板を提供する。 【解決手段】基板の少なくとも片面にポリイミド樹脂か
ら成る耐熱性樹脂層を設けて成り、上記ポリイミド樹脂
が次の(a)及び(b)の条件を満足する反応生成物の
熱硬化反応で得られたものである。(a)ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物とジアミノジフェニルエーテル
とを反応させて得られ、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物−ジアミノジフェニルエーテルポリアミド酸を含
有し、(b)芳香環に直結したHに対するアミド基のH
のモル比が0.5以下である反応生成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体用基板お
よび記録媒体ならびに情報記録装置に関し、詳しくは、
平滑性に優れて高密度記録媒体に適した記録媒体用基板
および当該基板を使用した記録媒体ならびに当該記録媒
体を搭載した情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録媒体は基板上に記録層を形成して構
成され、記録層の構成により種々の記録媒体がある。そ
して、何れの記録媒体の場合においても、記録密度の向
上に伴い、一層高い表面平滑性を有する基板が求められ
ている。
【0003】基板に表面平滑性を付与する方法の一つと
して、基板上にポリイミド樹脂の前駆体溶液などを塗布
し、溶液の表面張力による自己レベリング効果によって
平滑な表面(熱硬化後の樹脂表面)を形成する方法があ
る(特開昭56−94521号公報)。斯かる樹脂被覆
方法は、中仕上げ状態の基板にも適用することが出来
(特開平9−161258号公報)、その場合は、機械
研磨を中心とする従来の研磨工程の大幅な短縮化が可能
であり、基板のコストダウンを達成することが出来る。
【0004】ところで、ポリイミド樹脂被覆法の適用に
おいては、使用する前駆体溶液の種類により、表面に泡
などが存在する塗膜が生じ、表面平滑性が十分なポリイ
ミド樹脂層が形成されないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、研磨工程の短縮
化を図ることが可能な樹脂塗布法によって十分な表面平
滑性が付与された記録媒体用基板を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、上記の基板を使用した
記録媒体ならびに当該記録媒体を搭載した情報記録装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
の要旨は、基板の少なくとも片面にポリイミド樹脂から
成る耐熱性樹脂層を設けて成り、上記ポリイミド樹脂が
次の(a)及び(b)の条件を満足する反応生成物の熱
硬化反応で得られたものであることを特徴とする記録媒
体用基板に存する。
【0007】(a)ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物とジアミノジフェニルエーテルとを反応させて得ら
れ、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物−ジアミノジ
フェニルエーテルポリアミド酸を含有し、(b)芳香環
に直結したHに対するアミド基のHのモル比が0.5以
下である反応生成物。
【0008】本発明の第2の要旨は、上記の記録媒体用
基板の耐熱性樹脂層の上に記録層を設けて成ることを特
徴とする記録媒体に存する。
【0009】そして、本発明の第3の要旨は、記録媒体
と、記録媒体を記録/再生方向に駆動させる駆動部と、
記録部と再生部を含む情報記録/再生ヘッドと、当該ヘ
ッドを記録媒体に対して相対運動させる手段と、当該ヘ
ッドへの記録信号入力と当該ヘッドからの再生信号出力
を行うための記録再生信号処理手段を有する情報記録装
置において、記録媒体が上記の記録媒体であることを特
徴とする情報記録装置に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の記録媒体用基板に
ついて説明する。本発明の記録媒体用基板は、基板の少
なくとも片面に特定の前駆体から形成されるポリイミド
樹脂から成る耐熱性樹脂層を設けて成る。
【0011】基板としては、磁性基板および非磁性基板
の何れをも使用することが出来る。一般には非磁性基板
が好適である。非磁性基板としては、例えば、Al基
板、Al合金基板、Mg合金基板、NiPメッキAl合
金基板、強化ガラス基板、結晶化ガラス基板、セラミッ
クス基板、Si合金基板、Ti基板、Ti合金基板、プ
ラスチック基板、カーボン基板、これらの複合材料から
成る基板などが使用できる。特に、カーボン基板、就中
ガラス状カーボン基板は、小径/薄板化に有利であり、
しかも、導電性も有している。更に、ガラス状カーボン
基板は、耐熱性に優れているので、耐熱性樹脂層の形成
時(焼成時)にダメージを受け難い。
【0012】基板は、表面粗さRaが1〜20nm且つ
Rmax が100nm以下のものを使用するのが好まし
い。更には、表面うねりWaが1〜4nm且つWmax が
30nm以下のものを使用するのが一層好ましい。すな
わち、本発明においては、仕上げ研磨(最終研磨)を施
していない段階の基板を使用するのが基板のコストダウ
ンが図られる点において推奨される。そして、上記の様
な表面特性は、片面型記録媒体の場合には、耐熱性樹脂
層を設けられる片面のみについて要求される。代表的な
基板であるドーナツ状基板の寸法の一例を示せば次の表
1の通りである。斯かるドーナツ状基板の場合、表面う
ねりWaおよびWmax は、記録方向とラジアル方向の両
者について存在するが、上記の各値は、この両者につい
て満足するのが好ましい。
【0013】
【表1】
【0014】本発明で使用するポリイミド樹脂は、次の
(a)及び(b)の条件を満足する反応生成物の熱硬化
反応で得られる。
【0015】(a)ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物とジアミノジフェニルエーテルとを反応させて得ら
れ、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物−ジアミノジ
フェニルエーテルポリアミド酸を含有し、(b)芳香環
に直結したHに対するアミド基のHのモル比が0.5以
下である反応生成物。
【0016】上記のジアミノジフェニルエーテルには、
P,P’−ジアミノジフェニルエーテル、P,m’−ジ
アミノジフェニルエーテル等の異性体があるが、その何
れであってもよい。
【0017】下記の一般式(I)は、上記の反応生成物
に主成分として含有されるビフェニルテトラカルボン酸
二無水物−ジアミノジフェニルエーテルポリアミド酸
(ポリイミド樹脂の前駆体)の繰返し構造を表す。そし
て、(a)〜(e)は芳香環に直結したH、(f)アミ
ド基のHを表す。
【0018】
【化1】
【0019】上記のHモル比は、1H−NMRの測定結
果に基づいて算出した値であり、好ましくは0.25以
下、更に好ましくは0.1以下である。上記のHモル比
の下限は通常0.01である。
【0020】本発明においては、上記の様な特定の反応
生成物(ポリイミド樹脂の前駆体)を使用することによ
り、表面に泡などが存在しない鏡面状の塗膜が得られ、
表面平滑性に一層優れるポリイミド樹脂層が形成され
る。
【0021】ポリイミド樹脂層は次の様にして形成され
る。先ず、触媒の存在下、必要に応じ、ジメチルアセト
アミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン
等の極性溶媒中、室温で上記の出発物質を反応させてポ
リイミド樹脂の前駆体を形成する。この前駆体を含む反
応生成物をそのままワニスとして使用しするか、また
は、前述の極性溶媒と更に混合してワニスを調製する。
次いで、基板の表面に上記のワニスを塗布した後に熱硬
化させる。
【0022】ポリイミド樹脂の前駆体のワニス中の濃度
(溶液中の濃度)は、塗布ムラを少なくし且つ塗布時間
を短縮する観点から、通常5〜60重量%、好ましくは
10〜50重量%とされる。また、ワニスの粘度(25
℃における値)は、通常5〜500cp、好ましくは1
50〜200cpとされる。
【0023】ワニスの塗布方法は、平滑な樹脂表面が得
られ易いスピンコート法が推奨される。スピンコート法
に使用されるスピンコーター(回転式塗布装置)は、原
理的には、アウターカップ、その内側に配置され且つ回
転軸に支承されたインナーカップ、その中央部に配置さ
れたドーナツ状基板の固定機構、上記ドーナツ状基板の
表面部の中央部にワニスを供給する手段から構成され、
ドーナツ状基板の表面部の中央部に供給されたワニスは
インナーカップの回転(ドーナツ状基板の回転)による
遠心力によって流延される。
【0024】ワニスを塗布した後の熱硬化は、通常、次
の様に行われる。先ず、塗膜を例えば60〜200℃で
乾燥した後、不活性ガス(窒素)雰囲気中、例えば20
0〜600℃で焼成して硬化させる。
【0025】耐熱性樹脂層の厚さは、通常0.1〜10
μm、好ましくは0.5〜5μnmとされる。耐熱性樹
脂層の厚さが0.1μm未満の場合は、基板表面に十分
に平滑な表面を形成することが困難であり、10μmを
超える場合は耐熱性樹脂層全体の平坦化が困難である。
そして、この様にして形成された耐熱性樹脂層の表面粗
さRaは、通常1nm以下、好ましくは0.5nm以下
である。
【0026】次に、本発明の記録媒体について説明す
る。本発明の記録媒体は、上記の記録媒体用基板の耐熱
性樹脂層の上に記録層を設けて成る。記録層の種類によ
り種々の記録媒体を構成することが出来る。以下、磁気
記録媒体を例に挙げて説明する。
【0027】記録媒体、特に磁気記録媒体の場合は、耐
熱性樹脂層上にNiP、NiAl等の非磁性合金層を形
成することが好ましい。非磁性合金層の形成手段は任意
である。例えば、無電解メッキ法、スパッタリング法、
真空蒸着法、CVD法などの公知の薄膜形成手段を利用
することが出来る。非磁性合金層の厚さは、通常10〜
200nm、好ましくは20〜100nmとされる。
【0028】耐熱性樹脂層または非磁性合金層の上に
は、例えばCrを主成分とする種子層等の下地層を形成
した後、Co合金磁性層を形成するのが好ましい。
【0029】Crを主成分とする種子層の材料として
は、純Crや酸化Crの他、Co層との結晶マッチング
等の目的により、V、Ti、Mo、Zr、Hf、Ta、
W、Ge、Nb、Si、Cu、B等の元素が添加された
Cr等が使用される。これらの中では純Crが好まし
い。また、Ti、Mo、W、V、Ta、Si、Nb、Z
r及びHfの群から選択される1種または2以上の元素
が添加されたCrも好ましい。添加元素の含有量は、通
常1〜50原子%、好ましくは5〜30原子%、更に好
ましくは5〜20原子%の範囲である。
【0030】Crを主成分とする種子層の厚さは、その
異方性を発現させ得るに十分な厚さであればよく、通常
0.1〜50nm、好ましくは0.3〜30nm、更に
好ましくは0.5〜10nmである。Crを主成分とす
る種子層の成膜時は基板加熱を行っても行わなくてもよ
い。
【0031】Co合金磁性層としては、通常、純Coの
他、CoNi、CoSm、CoCrTa、CoNiC
r、CoCrPt等のCo合金磁性材料が使用される。
これらのCo合金に更にNi、Cr、Pt、Ta、W、
B等の元素やSiO2 等の化合物を添加したCo合金で
あってもよい。斯かるCo合金としては、例えば、Co
CrPtTa、CoCrPtB、CoNiPt、CoN
iCrPtB等が挙げられる。Co合金磁性層の膜厚
は、通常5〜50nm、好ましくは10〜30nmであ
る。
【0032】本発明においては、前記の下地層(第1下
地層)とCo合金磁性層との間に、Crを主成分とする
第2下地層を設けてもよい。この第2下地層の材料に
は、Crを主成分とする種子層と同様の材料を使用する
ことが出来、両者の元素組成は同一であっても異ってい
てもよい。第2下地層の厚さは、目的とする磁気記録媒
体の諸特性にあわせて任意に設定できるが、通常1〜1
00nm、好ましくは5〜50nmである。
【0033】通常、磁性層の上には、任意の保護層を形
成し、次いで潤滑層を形成する。保護層としては、炭素
(C)、水素化C、窒素化C、アルモファスC、SiC
等の炭素質層、SiO2、Zr23 、TiN等が使用
される。また、保護層は、2層以上の層から構成されて
いてもよい。保護層の厚さは、通常1〜50nm、好ま
しくは5〜30nmである。潤滑層に使用する潤滑剤と
しては、フッ素系潤滑剤、炭化水素系潤滑剤およびびこ
れらの混合物などが挙げられ、通常1〜4nmの厚さで
潤滑層を形成する。
【0034】また、本発明の磁気記録媒体においては、
磁性層が2種以上の積層構造であってもよい。更に、C
rを主成分とする第2下地層と磁性層との間に非磁性C
oCr等の中間層を設けてもよい。
【0035】磁気記録媒体の各層を形成する成膜方法と
しては、例えば、直流(マグネトロン)スパッタリング
法、高周波(マグネトロン)スパッタリング法、ECR
スパッタリング法、真空蒸着法などの物理的蒸着法が挙
げられる。
【0036】成膜時の条件は、特に制限されず、到達真
空度、基板加熱の方式と基板温度、スパッタリングガス
圧、バイアス電圧などは、成膜装置により適宜決定すれ
ばよい。例えば、通常のスパッタリング成膜の場合、到
達真空度は1×10-6Torr以下、必要に応じて加熱
される基板の温度は、通常〜400℃、好ましくは10
0〜300℃、更に好ましくは150〜250℃である
が、耐熱性樹脂層のガラス転移温度以下で行う。スパッ
タリングガス圧は1×10-3〜20×10-3Torr、
バイアス電圧は一般的には0〜−500Vである。成膜
の際、磁性層のCrの偏析を促進するため、基板を10
0〜350℃程度に加熱することが好ましい。基板の加
熱は下地層の形成前に行ってもよい。
【0037】本発明の記録媒体は、前記の記録媒体用基
板の耐熱性樹脂層の上に記録層を設けて構成されるた
め、片面のみに耐熱性樹脂層が設けられている記録媒体
用基板を使用した場合は片面型記録媒体が構成される。
従来、Al又はAl合金製基板の片面のみに記録層を含
む各種の機能層を形成した片面型記録媒体は変形(反
り)が起こる問題があると言われている。しかしなが
ら、本発明の片面型記録媒体の場合は、意外にも、基板
の表面に設けられる耐熱性樹脂層の樹脂としての性質が
作用し、上記の様な変形は皆無である。
【0038】次に、本発明の情報記録装置について説明
する。本発明の情報記録装置は、前記の本発明に係る記
録媒体を使用する点を除き、従来の情報記録装置と同様
であり、記録媒体と、記録媒体を記録/再生方向に駆動
させる駆動部と、記録部と再生部を含む情報記録/再生
ヘッドと、当該ヘッドを記録媒体に対して相対運動させ
る手段と、当該ヘッドへの記録信号入力と当該ヘッドか
らの再生信号出力を行うための記録再生信号処理手段を
有する。
【0039】そして、磁気ヘッドの再生部をMRヘッド
で構成することにより、高記録密度においても十分な信
号強度を得ることが出来、1平方インチ当たり2ガビッ
ト以上の高記録密度を持った磁気記憶装置を実現するこ
とが出来る。また、従来より低い高さで上記の磁気ヘッ
ド浮上させた場合(浮上量:0.01μm 以上0.05
μm 未満)は、出力が向上して高い装置S/Nが得ら
れ、大容量で高信頼性の磁気記憶装置を実現することが
出来る。また、最尤復号法による信号処理回路を組み合
わせた場合は、更に記録密度が向上し、例えば、トラッ
ク密度10kTPI以上、線記録密度200KFCI以
上、1平方インチ当たり2G ビット以上の記録密度の条
件下で記録・再生する場合にも十分なS/Nが得られ
る。
【0040】更に、相互の磁化方向が外部磁界によって
相対的に変化することによって大きな抵抗変化を生じる
複数の導電性磁性層およびその導電性磁性層の間に配置
された導電性非磁性層から成るGMR ヘッド、また
は、スピン・バルブ効果を利用したGMR ヘッドによ
って磁気ヘッドの再生部を構成した場合は、信号強度を
更に高めることが出来、1平方インチ当たり3ギガビッ
ト以上、240KFCI以上の線記録密度を持った信頼
性の高い磁気記憶装置の実現が可能となる。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。なお、表面粗さRaの測
定は、テンコール社製の「P−12」を使用し、測定
長:240μm、針押し付け力:3mg、走査速度:1
0μm/s、サンプリング周期:200Hz、カットオ
フ値:1.4〜80μmの条件で行った。また、表面う
ねりWaの測定は、テンコール社製の「P−12」を使
用し、測定長:5000μm、針押し付け力:3mg、
走査速度:100μm/s、サンプリング周期:100
Hz、カットオフ値:80〜450μmの条件で行っ
た。
【0042】実施例1 基板として、仕上げ研磨工程前のAl合金製3.5イン
チディスク(外径:95mm、内径:25mm、厚さ:
0.8mm、表面粗さRa:11.0nm、Rmax:
68nm、記録方向およびラジアル方向の表面うねりW
a:2.3nm、Wmax:18.0nm)を使用し
た。そして、脱脂剤(キザイ(株)製「NG−#3
0」)の30g/l水溶液中、60℃で5分間脱脂洗浄
を行なった後に使用した。
【0043】(1)耐熱性樹脂層の形成:先ず、次の要
領で耐熱性樹脂層形成用のワニスを調製した。すなわ
ち、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とジアミノジ
フェニルエーテルとをN−メチルピロリドン100重量
部中にて反応させ、ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物−p,m’−ジアミノジフェニルエーテルポリアミド
酸(ポリイミド樹脂の前駆体)45重量部を含有する反
応生成物を得た。これとN−メチルピロリドンとを混合
し、粘度(25℃)160cpのワニスを調製した。ポ
リイミド樹脂の前駆体の、芳香環に直結したH(本文中
の一般式(I)におけるa〜e)に対するアミド基のH
(本文中の一般式(I)におけるf)のモル比(1H−
NMRの測定値から算出)は0.03であった。なお、
1H−NMRの測定条件は次の通りである。
【0044】<1H−NMRの測定条件>試料5.0m
gを重水素化ジメチルスルホキシド0.6mlに溶解
し、バリアン社製の核磁気共鳴装置「Inova50
0」を使用して行なった。
【0045】次いで、前記の基板の片面に上記のワニス
を塗布した。塗布は、スピンコーターのインナーカップ
の中央部に配置された固定機構で基板を保持し、200
0rpm、10secの条件下でスピンコートした。得
られた塗膜は、表面に泡などが存在しない鏡面状の塗膜
であった。次いで、窒素雰囲気中、徐々に昇温し約80
℃で30分乾燥した後、更に、徐々に昇温し300℃で
30分間焼成して硬化させ、平均厚さ2.0μmのポリ
イミド樹脂層を形成した。ポリイミド樹脂層の平均表面
粗さRaは0.5μmであった。
【0046】(2)磁気記録媒体の製造および磁気記録
装置の組み立て:上記で得られた記録媒体用基板を使用
し、次の要領で磁気記録媒体を製造した。先ず、スパッ
タリングにより、記録媒体用基板の片面のポリイミド樹
脂層の表面に、順次、NiP層(100nm)、Cr層
(20nm)、CoCrTa層(15nm)、C層(1
0nm)を成膜した。次いで、C層の表面に潤滑層を塗
布し、片面型磁気記録媒体を得た。そして、得られた片
面型磁気記録媒体と、記録媒体を記録/再生方向に駆動
させる駆動部と、記録部と再生部を含む情報記録/再生
ヘッドと、当該ヘッドを記録媒体に対して相対運動させ
る手段と、当該ヘッドへの記録信号入力と当該ヘッドか
らの再生信号出力を行うための記録再生信号処理手段を
有する磁気記録装置を組み立てた。
【0047】比較例1溶媒としてジメチルアセトアミ
ド、反応生成物として、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物とジアミノジフェニルエーテルとを反応させて得
られ、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物−p,p’
−ジアミノジフェニルエーテルポリアミド酸を含有し、
芳香環に直結したHに対するアミド基のHのモル比が
0.63の反応生成物を使用して粘度(25℃)400
cpのワニスを調製した。そして、実施例1同一塗布厚
さを得るべくスピンコートの条件を300rpm、10
secの条件に変更し、それ以外は、実施例1と同様に
して基板の片面にポリイミド樹脂層を形成した。塗布の
際、表面に泡などが存在する塗膜が生じた。また、ポリ
イミド樹脂層の平均厚さは1.9μm、平均表面粗さR
aは2.0nmであった。
【0048】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、研磨工程
の短縮化を図ることが可能な樹脂塗布法によって十分な
表面平滑性が付与された記録媒体用基板が提供され、本
発明の工業的価値は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB10 AB31E AK01B AK01C AK49B AK49C AS00D AS00E AT00A BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10D BA10E BA13 DD07A DD07B DD07C GB90 JA20B JA20C JG06E JJ03B JJ03C JK15 YY00A YY00B YY00C 5D006 CA01 CB02 CB03 CB07 DA03 FA00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の少なくとも片面にポリイミド樹脂
    から成る耐熱性樹脂層を設けて成り、上記ポリイミド樹
    脂が次の(a)及び(b)の条件を満足する反応生成物
    の熱硬化反応で得られたものであることを特徴とする記
    録媒体用基板。 (a)ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とジアミノ
    ジフェニルエーテルとを反応させて得られ、ビフェニル
    テトラカルボン酸二無水物−ジアミノジフェニルエーテ
    ルポリアミド酸を含有し、(b)芳香環に直結したHに
    対するアミド基のHのモル比が0.5以下である反応生
    成物。
  2. 【請求項2】 基板の表面粗さRaが1〜20nm且つ
    Rmax が100nm以下、耐熱性樹脂層の厚さが0.1
    〜10μm、耐熱性樹脂層の表面粗さRaが1nm以下
    である請求項1に記載の記録媒体用基板。
  3. 【請求項3】 基板の表面うねりWaが1〜4nm且つ
    Wmax が30nm以下である請求項2に記載の記録媒体
    用基板。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の記録媒体
    用基板の耐熱性樹脂層の上に記録層を設けて成ることを
    特徴とする記録媒体。
  5. 【請求項5】 耐熱性樹脂層と記録層との間に非磁性合
    金層を有する請求項4に記載の記録媒体。
  6. 【請求項6】 記録層が磁気記録層である請求項4又は
    5に記載の記録媒体。
  7. 【請求項7】 記録媒体と、記録媒体を記録/再生方向
    に駆動させる駆動部と、記録部と再生部を含む情報記録
    /再生ヘッドと、当該ヘッドを記録媒体に対して相対運
    動させる手段と、当該ヘッドへの記録信号入力と当該ヘ
    ッドからの再生信号出力を行うための記録再生信号処理
    手段を有する情報記録装置において、記録媒体が請求項
    4〜6の何れかに記載の記録媒体であることを特徴とす
    る情報記録装置。
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