JP2001124861A - 乗員検知システム及びアンテナ電極 - Google Patents

乗員検知システム及びアンテナ電極

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JP2001124861A
JP2001124861A JP30869899A JP30869899A JP2001124861A JP 2001124861 A JP2001124861 A JP 2001124861A JP 30869899 A JP30869899 A JP 30869899A JP 30869899 A JP30869899 A JP 30869899A JP 2001124861 A JP2001124861 A JP 2001124861A
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antenna electrode
occupant
seat
circuit
electric field
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Satoshi Baba
敏 馬場
Hiroshi Oikawa
浩 及川
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成の簡略化によって製造コストを低減し、
さらにシートへの座り心地の改善も図ることができるよ
うにする。 【解決手段】 シート1に配置したアンテナ電極4の周
辺に電界を発生させ、この電界に基づいてアンテナ電極
4に流れる電流に関連する情報を検出し、この情報に基
づいてシート1への乗員の着席状況等を判断するように
構成した乗員検知システムに適用されるアンテナ電極4
であって、導電性を有する糸状,紐状,テープ状を含む
細長部材4Wを絶縁性のベース部材5に縫い付けて構成
するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は乗員検知システム
及びアンテナ電極に関し、特にエアバッグ装置を搭載し
た自動車の助手席における乗員の着席状況等に応じて、
エアバッグ装置のエアバッグを展開可能な状態又は展開
不可能な状態に設定し得る乗員検知システム及びアンテ
ナ電極の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エアバッグ装置は自動車の衝突
時に乗員が受ける衝撃を緩和するための装置であって、
自動車の安全性になくてはならないものになっており、
近時、運転席のみならず、助手席にも設置されるように
なっている。
【0003】このようなエアバッグ装置は、たとえば図
8に示すように、セーフィングセンサSS1,スクイブ
SQ1,電界効果形トランジスタ等のスイッチング素子
SW1の直列回路よりなる運転席側のスクイブ回路と、
セーフィングセンサSS2,スクイブSQ2,電界効果
形トランジスタ等のスイッチング素子SW2よりなる助
手席側のスクイブ回路と、電子式加速度センサ(衝突検
出センサ)GSと、電子式加速度センサGSの出力信号
に基づいて衝突の有無を判断し、スイッチング素子SW
1,SW2のゲートに信号を供給する機能を有する制御
回路CCとから構成されている。
【0004】このエアバッグ装置によれば、何らかの原
因に基づき自動車が衝突した場合、セーフィングセンサ
SS1,SS2はそのスイッチ接点が比較的に小さな加
速度に反応して閉成され、運転席側及び助手席側のスク
イブ回路が動作可能な状態になる。そして、電子式加速
度センサGSからの信号に基づき、制御回路CCにより
自動車が確実に衝突したと判断されると、スイッチング
素子SW1,SW2のゲートに信号が供給され、同スイ
ッチング素子SW1,SW2がON状態になる。これに
よって、それぞれのスクイブ回路に電流が流れる結果、
スクイブSQ1,SQ2の発熱に起因して運転席側及び
助手席側のエアバッグが展開され、乗員が衝突による衝
撃から保護される。
【0005】ところで、このようなエアバッグ装置では
シートへの乗員の着席の有無に関係なく、自動車の衝突
によってエアバッグが展開するように構成されている。
このために、たとえば助手席に大人の乗員が着席してい
る場合には衝突時に上述のような乗員の保護効果が期待
できるものであるが、乗員が子供の場合には大人に比べ
て座高が低いことに伴い頭部位置も低いことから、エア
バッグの展開による子供への影響が懸念される。したが
って、乗員が子供の場合には、仮に自動車が衝突して
も、エアバッグは展開させないことが望ましい場合があ
る。
【0006】このような問題に対応するために、たとえ
ば図9に示すようなエアバッグ装置が提案されている。
このエアバッグ装置は、助手席に乗員が着席しているか
否かを検出するセンサSDを設置し、このセンサSDの
検出信号に基づいて制御回路CCが助手席への乗員の着
席状況を判断する。そして、自動車が衝突した場合に、
エアバッグを展開可能な状態又は展開不可能な状態のい
ずれか一方にセットするように構成されている。
【0007】特に、センサSDとしては、重量センサを
用い、この重量センサにて測定した乗員の重量に基づい
て大人か子供かの判定を行うものと、シートに着席して
いる乗員をカメラで撮影して画像処理により大人か子供
かの判定を行うものとが提案されている。
【0008】前者の方法によれば、乗員が大人か子供か
の大まかな判定は可能であり、この結果に基づいてエア
バッグを展開可能な状態又は展開不可能な状態のいずれ
か一方にセットすることで、自動車の衝突時における不
測の事態を回避することができる。ところが、体重は個
人差が大きく、仮に子供でも大人より重い場合もあり得
ることから、正確性に欠けるという問題がある。
【0009】また、後者の方法によれば、乗員の着席状
況、乗員が大人か子供かの判断をかなり正確に行うこと
ができるものの、カメラで撮影した撮像データを画像処
理し各種パターンとの比較判断を行わなければならない
ために、処理装置が複雑かつ高価になるという問題があ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本出願人は、先に、図10に示す乗員検知システムを提
案した。この乗員検知システムは、基本的にはシートに
配置されたアンテナ電極に発生する微弱電界(Elec
tric Field)の乱れを利用するものである。
【0011】まず、同図(a)に示すように、アンテナ
電極Eに発振回路OSCからの高周波低電圧を印加する
ことにより、アンテナ電極Eの周辺には微弱電界が生ず
る結果、アンテナ電極Eの側には電流Iが流れる。この
状態において、同図(b)に示すように、アンテナ電極
Eの近傍に物体OBを存在させると、電界に乱れが生じ
てアンテナ電極Eの側には電流Iとは異なった電流I1
が流れることになる。
【0012】なお、殆んどの物体OBは、電気的にはコ
ンダクタンスとキャパシタンスで表され、グランド(車
体)とはキャパシタンスを介して結合されている。
【0013】したがって、自動車のシートに物体OBが
乗っている場合と乗っていない場合とでは、アンテナ電
極Eの側に流れる電流に変化が生ずるものであり、この
現象を利用することにより、シートへの乗員の着席状況
等を検知することができるものである。
【0014】特に、アンテナ電極Eを増加させることに
よって、シート上の乗員等を含む物体OBについての多
くの情報を得ることが可能となり、シートへの乗員の着
席状況をより的確に検知することができる。なお、シー
トに物体OBが乗っている場合にはアンテナ電極Eの側
に流れる電流が増加し、シートに物体OBが乗っていな
い場合にはアンテナ電極Eの側に流れる電流が減少す
る。
【0015】この原理を利用した本出願人の提案に係る
乗員検知システムについて図11〜図15を参照して説
明する。同図のうち、図11〜図12は助手席(又は運
転席)のシート及びアンテナ電極の配置構成を示してお
り、シート1はたとえば着席部1aと背もたれ部1bと
から構成されている。
【0016】着席部1aは、たとえば前後にスライド可
能なベース2に固定されたシートフレーム3と、シート
フレーム3の上部に配置されたクッション材と、クッシ
ョン材を覆う外装材とから構成されている。背もたれ部
1bは、たとえばシートフレームの前面側にクッション
材を配置すると共に、クッション材を外装材で被覆して
構成されている。特に、着席部1aにはほぼ同一形状
(たとえば角形)に形成されたアンテナ電極4の複数の
アンテナ電極部4a〜4dが互いに離隔して対称的に配
置されているが、背もたれ部1bに配置したり、或いは
両方に配置することもできる。このアンテナ電極4は、
基本的にはたとえば図12に示すように、少なくとも、
不織布等のような絶縁部材よりなるベース部材5と、ベ
ース部材5の一方の面に互いに離隔して対称的に配置さ
れた導電性を有するアンテナ電極部4a〜4dとから構
成されており、着席部1aの外装材の内側に配置され
る。
【0017】このアンテナ電極部4a〜4dは、たとえ
ばポリエステルよりなる布地に銅,ニッケルを無電解メ
ッキして構成した導電布にて構成されているが、通常の
布地に糸状の金属線や導電性を有する繊維等を織り込ん
だりして構成することもできる。また、アンテナ電極部
4a〜4dの所望部分にはシールド線等のリード線6
(6a〜6d)が電気的に接続されており、リード線6
a〜6dの導出端は後述する制御ユニット10のコネク
タ14a〜14dに接続されている。
【0018】上述のシート1には制御ユニット10が組
み込まれており、この制御ユニット10は、たとえば図
13に示すように、正弦波交流を出力し、アンテナ電極
部4a〜4dの周辺に微弱電界を発生させるための電界
発生手段(発振回路)11と、電界発生手段11から出
力される送信信号の送信系に接続された抵抗12と、抵
抗12の出力側に接続された複数のスイッチング手段1
3a〜13dを有するアンテナ電極部4a〜4dの切換
回路13と、閉成動作時に切換回路13のスイッチング
手段13a〜13dに接続され、かつ制御ユニットのハ
ウジングに配置されたコネクタ14a〜14dと、抵抗
12の出力側に接続され、アンテナ電極4に流れる電流
に関連する交流のライン電圧を直流に変換する受信回路
15と、CPU,A/D変換部,外部メモリ(たとえば
EEPROM,RAM)等を含む制御回路18と、ハウ
ジングに配置され、図示しないバッテリ電源に接続され
るコネクタ19と、コネクタ19に接続された電源回路
20とから構成されている。
【0019】これらの構成要素は同一のハウジングに収
納されて制御ユニット10を構成しており、たとえばシ
ート1の着席部1aにおけるシートフレーム3に乗員の
着席側に露呈しないように固定されている。この制御ユ
ニット10の制御回路18には、たとえば図15に示す
構成のエアバッグ装置30が接続されている。なお、切
換回路13におけるスイッチング手段13a〜13dの
選択的な切換は制御回路18からの信号に基づいて行わ
れる。
【0020】上述の制御ユニット10において、電界発
生手段11は、たとえばクワドラチャ発振回路によって
構成されており、正弦波の高周波低電圧が出力される。
なお、発振回路としてはクワドラチャ発振回路の他、ウ
ィーンブリッジ発振回路等適宜の発振回路が利用でき
る。この発振回路の出力において、それの周波数はたと
えば120KHz程度であり、電圧はたとえば5VP−
Pであるが、必要に応じて適宜の値に変更できる。
【0021】また、制御ユニット10において、受信回
路15は、たとえば図14に示すように、AC−DC変
換回路(全波整流回路)16と、平滑回路17とから構
成されている。このAC−DC変換回路16は第1,第
2のオペアンプ16a1,16a2と、第1,第2のダ
イオード16b1,16b2と、抵抗16c1〜16c
3とから構成されており、平滑回路17は抵抗17a
と、コンデンサ17bとから構成されている。なお、こ
の受信回路15の出力側は制御回路18に接続されてい
る。
【0022】さらに、制御ユニット10において、電源
回路20はバッテリ電源(12V)をたとえば5Vに降
圧して単一のVcc電源を生成するように構成されてお
り、たとえば三端子レギュレータにて構成されている。
この電源回路20にて生成された単一のVcc電源は制
御ユニット10を構成する構成要素のうち、電源を必要
とする全ての構成要素に供給されている。なお、このV
cc電源は単一化することが望ましいが、異なった電圧
に設定することも可能である。
【0023】次に、このように構成された乗員検知シス
テムの動作について図13〜図17を参照して説明す
る。まず、図13における電界発生手段11が発振状態
になると、電界発生手段11からは、たとえば図16
(a)に示すような正弦波の高周波低電圧が出力され
る。この高周波出力は抵抗12,送信系,切換回路13
(スイッチング手段13a〜13d),コネクタ14a
〜14dを介してアンテナ電極4に供給され、その結
果、アンテナ電極4の周辺には微弱電界が発生される。
【0024】この際に、切換回路13は制御回路18か
らの信号によって開閉制御が行われ、最初にスイッチン
グ手段13aのみが閉成され、次にスイッチング手段1
3bのみが閉成され、以下同様にして順次に特定のスイ
ッチング手段のみが閉成されると同時にその他のスイッ
チング手段は開放されるように切換制御される。
【0025】したがって、特定のスイッチング手段(1
3a〜13d)が閉成された場合には、高周波出力は抵
抗12,送信系(送信ライン),特定のスイッチング手
段(13a〜13d),特定のコネクタ(14a〜14
d)を介して特定のアンテナ電極部4a〜4dに供給さ
れる。その結果、特定のアンテナ電極部4a〜4dの周
辺には微弱電界が発生され、シート1への乗員の着席の
有無,乗員の識別(大人か子供かの区別)等の着席状況
に応じて異なったレベルの電流が流れる。
【0026】たとえばシート1に乗員が着席している場
合には、特定のアンテナ電極部4a〜4dの周辺には空
席状態時の浮遊容量に比較して大きなキャパシタンス成
分が存在するようになり、レベルの高い電流が流れるこ
とになるために、抵抗12での電圧降下も大きくなる。
このために、乗員のキャパシタンス成分は大人の方が子
供に比較して大きくなることから、アンテナ電極4に流
れる電流のレベルも高くなり、抵抗12での電圧降下も
大きくなる。
【0027】したがって、送信系のライン電圧は図16
(a)に示すようになり、ライン電圧Vは、大人と子供
との間でキャパシタンス成分が異なり、アンテナ電極4
に流れる電流が異なることから、大人の場合には小さ
く、子供の場合には大きくなる。一方、シート1に乗員
が着席していない空席状態の場合には、特定のアンテナ
電極部4a〜4dの周辺に存在する浮遊容量に基づいて
レベルの低い電流が流れるものの、抵抗12での電圧降
下分は極めて小さくなり、ライン電圧Vは電界発生手段
11の出力電圧に近い値になる。
【0028】このように抵抗12の出力側における交流
のライン電圧は受信回路15に取込まれる。この交流の
ライン電圧は、まず、AC−DC変換回路16にて図1
6(b)に示すように全波整流され、引き続き、平滑回
路17にて同図(c)に示すように直流(Vd)に変換
される。具体的には、交流のライン電圧のうち、正の半
サイクルの電圧がAC−DC変換回路16に入力される
と、第1のオペアンプ16a1の出力側はマイナスに反
転され、第2のダイオード16b2がカットオフ状態に
なるために、抵抗16c2を介して第2のオペアンプ1
6a2に印加された正の半サイクルの電圧が第2のオペ
アンプ16a2の出力側に出力される。
【0029】次に、負の半サイクルの電圧がAC−DC
変換回路16に入力されると、第1のオペアンプ16a
1の出力側はプラスに反転され、第2のダイオード16
b2はオン状態になるために、第2のオペアンプ16a
2の出力側にプラスに反転状態の電圧が出力される。し
たがって、AC−DC変換回路16の出力として、図1
6(b)に示すような出力電圧が得られる。
【0030】このように受信回路15の直流出力Vdは
AC−DC変換回路16の出力に応じてレベルが異な
る。図16(c)において、点線は空席状態時の直流変
換レベルを、実線は乗員の着席状態時の直流変換レベル
をそれぞれ示しており、両者の間には判別可能な程度の
レベル差を有している。なお、この直流変換レベルは、
送信系における抵抗12の抵抗値を一定に設定すれば、
アンテナ電極の周辺に存在するキャパシタンス成分の大
きさに依存し、たとえば大人のようにキャパシタンスが
大きい場合には小さくなり、逆に、子供のようにキャパ
シタンスが小さい場合には大きくなり、シート1が空席
状態の場合には最も大きくなる。この受信回路15の直
流出力は制御回路18に次々と取込まれ、A/D変換さ
れ、メモリに格納される。
【0031】この制御回路18には、予め、たとえばシ
ート1に着席している乗員の着席状況(着席の有無,大
人か子供かの識別等)に関するしきい値(しきい値デー
タ)等が格納されている。具体的には、乗員の着席の有
無に関するしきい値に関しては次のように設定される。
たとえば図17(a)及び(b)に示すように、シート
1にそれぞれ大人の乗員P及び子供の乗員SPが着席し
ている場合には、それぞれのアンテナ電極に対向する面
積等の違いによってそれぞれのアンテナ電極4の周辺に
存在するキャパシタンス成分に差異が生ずる。
【0032】この結果、アンテナ電極4に流れる電流の
レベルが異なり、大人の乗員Pの場合には子供の乗員S
Pの場合に比べて電流のレベルが高くなり、抵抗12で
の電圧降下分も異なり、受信回路15から出力される直
流レベルも異なったレベルとなる。したがって、子供S
Pの場合の電流レベルに関連する直流出力と図16
(c)において点線で示す空席状態時の直流出力との間
のレベルが乗員の着席の有無に関するしきい値として設
定される。
【0033】なお、直流出力データがこのしきい値より
小さければ乗員が着席していると判定され、大きければ
着席していないと判定される。特に、このしきい値はそ
れぞれのアンテナ電極4に流れる電流に関連する受信回
路15からの直流出力の総和に対して設定することが望
ましいが、アンテナ電極部4a〜4d毎に設定すること
も可能である。
【0034】また、乗員の識別に関するしきい値に関し
ては次のように設定される。たとえば図17(a)に示
すように、シート1に大人の乗員Pが着席している場合
には、それぞれのアンテナ電極部4a〜4dに流れる電
流のレベルが大きくなり、抵抗12での電圧降下によっ
て送信系のライン電圧は低くなり、受信回路15から出
力される直流レベルは図16(c)の実線で示すレベル
(Vd)となる。一方、図17(b)に示すように、シ
ート1に子供の乗員SPが着席している場合には、それ
ぞれのアンテナ電極部4a〜4dに流れる電流のレベル
が小さくなり、抵抗12での電圧降下によって送信系の
ライン電圧は小さくなり、受信回路15から出力される
直流レベルは図16(c)において実線と点線で示すレ
ベルの間のレベルとなる。
【0035】したがって、大人Pと子供SPとの中間的
な電流レベルに関連する直流出力が識別に関するしきい
値として設定される。なお、直流変換データがしきい値
より小さければ大人Pと判定され、大きければ子供SP
と判定される。特に、このしきい値はそれぞれのアンテ
ナ電極部4a〜4dに流れる電流に関連する受信回路1
5からの直流出力の総和に対して設定することが望まし
いが、アンテナ電極部4a〜4d毎に設定することも可
能である。
【0036】したがって、制御回路18に取込まれた乗
員の着席状況に関する信号データは、予め制御回路18
に記憶されている乗員の着席状況に関するしきい値デー
タと比較され、たとえば図17(a)に示すように、全
てのアンテナ電極部4a〜4dの電流レベルが高いこと
に関連して受信回路15からの直流出力は低く、かつ着
席の識別に関するしきい値より低い場合には、シート1
に着席している乗員は大人Pであると判断される。
【0037】これによって、図15に示すエアバッグ装
置30は制御回路18からの送信信号によって、エアバ
ッグが展開可能なるようにセットされる。逆に、図17
(b)に示すように、全てのアンテナ電極部4a〜4d
の電流レベルが低いことに関連して受信回路15からの
直流出力は高く、かつ着席の識別に関するしきい値より
高い場合には、シート1に着席している乗員は子供SP
であると判断される。これによって、図15に示すエア
バッグ装置30は制御回路18からの送信信号により、
エアバッグが展開不可能なるようにセットされる。すな
わち、制御回路18からの送信信号はエアバッグ装置3
0の制御回路CCに入力され、後者の場合には自動車の
衝突時に助手席側のスイッチング素子SW2にゲート信
号を供給しないようにセットされる。
【0038】なお、運転席側のスイッチング素子SW1
にはゲート信号が供給される。前者の場合にはスイッチ
ング素子SW1,SW2にゲート信号が供給されるよう
にセットされる。
【0039】このように先行技術によれば、電界発生手
段11からの送信信号によってアンテナ電極部4a〜4
dにはこれらのアンテナ電極部4a〜4dの周辺に存在
するキャパシタンス成分等に応じた電流が流れ、この際
に、送信系に接続された抵抗12にて電流に応じた電圧
降下が生じ、送信系のライン電圧はアンテナ電極に流れ
る電流に関連した電圧になる。特に、アンテナ電極部4
a〜4dに流れる電流はシート1への着席の有無,乗員
が大人であるか否かによって異なることから、この電圧
を受信回路15にて交流から直流に変換することによ
り、識別可能な直流データが得られる。このデータを制
御回路18に取込み、直流データに関する信号データに
基づいてシート1への乗員の着席状況等を適切に判断す
ることができる。したがって、図9に示す従来例におけ
る主要な問題は解決できるものである。
【0040】その上、制御回路18では受信回路15か
らの直流出力に関する信号データに基づいてシート1へ
の乗員の着席状況等が判断され、この判断結果がエアバ
ッグ装置30に通信手段を介して送信される関係で、エ
アバッグ装置30を乗員の着席状況に応じて適切に制御
することができる。
【0041】しかしながら、先行技術において、シート
1の着席部1aに配置されているアンテナ電極4は絶縁
性のベース部材5の一方の面に導電性を有する角形のア
ンテナ電極部4a〜4dが互いに離隔して対称的に配置
して構成されている上に、アンテナ電極部4a〜4d
が、たとえばポリエステルよりなる布地の全面に銅,ニ
ッケルを無電解メッキして構成した導電布にて構成され
ているために、製造コストが高くなるのみならず、シー
ト1のクッション性が損なわれ、乗員の座り心地も損な
われるという問題がある。
【0042】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、構成の簡略化によって製造コストを低減
し、さらにシートへの座り心地の改善も図ることができ
る乗員検知システム及びアンテナ電極を提供することが
できるようにするものである。
【0043】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の乗員検
知システムは、シートに配置したアンテナ電極の周辺に
電界を発生させ、制御ユニットにより、電界に基づいて
アンテナ電極に流れる電流に関連する情報を検出し、さ
らにその情報に基づいてシートへの乗員の着席状況等を
判断するように構成した乗員検知システムであって、ア
ンテナ電極は、導電性を有する糸状,紐状,テープ状を
含む細長部材を絶縁性のベース部材に縫い付けて構成さ
れていることを特徴とする。また、制御ユニットは、電
界発生手段と切換回路との間に接続されたアンテナ電極
に流れる電流を検出する電流検出回路を備えるととも
に、電流検出回路によって検出された電流値に基づき、
エアバッグ装置のエアバッグを所定の動作モードに設定
するようにすることができる。請求項3に記載のアンテ
ナ電極は、シートに配置したアンテナ電極の周辺に電界
を発生させ、この電界に基づいてアンテナ電極に流れる
電流に関連する情報を検出し、この情報に基づいてシー
トへの乗員の着席状況等を判断するように構成した乗員
検知システムに適用されるアンテナ電極であって、導電
性を有する細長部材を絶縁性のベース部材に縫い付けて
構成されていることを特徴とする。また、細長部材は、
糸状,紐状,テープ状を含むものであり、さらに絶縁性
の布設部材及び/又はカバー部材に固定されているよう
にすることができる。また、アンテナ電極は、細長部材
によって渦巻き状を含むループ状,蛇行状,櫛歯状の形
状に構成されているようにすることができる。また、ベ
ース部材は、絶縁性のカバー部材によって細長部材が被
覆されるとともに、ベース部材及びカバー部材が一体化
されているようにすることができる。また、ベース部材
は、シート外装材,クッション材等のシート構成部材と
されているようにすることができる。本発明に係る乗員
検知システム及びアンテナ電極においては、シートに配
置したアンテナ電極の周辺に電界を発生させ、制御ユニ
ットにより、電界に基づいてアンテナ電極に流れる電流
に関連する情報を検出し、さらにその情報に基づいてシ
ートへの乗員の着席状況等を判断するように構成すると
ともに、アンテナ電極を、導電性を有する糸状,紐状,
テープ状を含む細長部材を絶縁性のベース部材に縫い付
けて構成するようにする。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0045】(第1の実施の形態)図1は、本発明の乗
員検知システムの第1の実施の形態を示す図、図2は、
図1のアンテナ電極を示す図である。なお、以下に説明
する図において、図11〜図15と共通する部分には同
一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0046】第1の実施の形態における特徴部分は、助
手席(又は運転席)のシート1に配置されるアンテナ電
極4を、アンテナとして機能する面積が実質的に減少す
るようにしたものであり、導電性を有する糸状,紐状,
テープ状を含む細長部材4Wを絶縁性のベース部材5に
縫い付けて構成したことである。
【0047】このアンテナ電極4は、基本的にはたとえ
ば図2に示すように、少なくとも不織布等のような絶縁
部材よりなるベース部材5と、導電性を有する糸状,紐
状,テープ状を含む細長部材4Wを絶縁性のベース部材
5にほぼ角形のループ状に縫い付けて構成した複数のア
ンテナ電極部4A〜4Dと、このアンテナ電極部4A〜
4Dの一方の端部に電気的な接続関係を有するように配
置した端子(又はコネクタ)4Aa〜4Daとから構成
されており、着席部1aのシート外装材の内側に配置さ
れる。
【0048】このアンテナ電極4は外装材とクッション
材との間に配置することが望ましい。この場合には、細
長部材4Wを縫い付けたベース部材5を絶縁シート状の
布設部材及び/又はカバー部材(図示せず)にホットメ
ルト等を含む接着剤によって一体的に固定することが推
奨される。これによって、アンテナ電極部4A〜4Dの
位置ずれを回避できる。なお、アンテナ電極部4A〜4
Dはシート外装材ないしクッション材をベース部材5と
見做し、これらのシート構成部材に直接的に細長部材4
Wを縫い付けて構成することもできる。
【0049】また、アンテナ電極部4A〜4Dを構成す
る細長部材4Wには断面形状が四角状,円形状等外径の
小さな金属線(銅線,ニッケル線,アルミ合金線,カー
ボンファイバー等),金属テープ等が適用されるが、絶
縁被覆を有する電線等を使用することもできる。
【0050】また、樹脂繊維等にて構成された糸状体に
導電性を付与したりしたものを使用することもできる。
これらの細長部材4Wは、たとえば工業用ミシン等によ
って図2(b)に示すようにベース部材5に所望形状と
なるように縫い付けられる。図示例のアンテナ電極部4
A〜4Dは、たとえばほぼ同一サイズの角形のループ状
となるように縫い付けて構成されているが、適用するシ
ートの形態,検知精度等によっては渦巻き状,蛇行状,
櫛歯状等適宜の形状に形成することができる。なお、説
明の都合上、アンテナ電極部4A〜4Dは実質的にアン
テナ電極4とほぼ同様の機能を有することから混同して
用いることがある。
【0051】上述のアンテナ電極4は、実際面から図2
(a),(b)及び図12(b),(c)に示したよう
に、アンテナ電極部4A〜4Dの一端に配置された端子
4Aa〜4Daにはシールド線等のリード線6(6a〜
6d)がコネクタ等の接続手段(図示せず)を用いて電
気的機械的に接続されており、リード線6(6a〜6
d)の導出はコネクタ(図示せず)を介して図13に示
した制御ユニット10のコネクタ(或いは端子)14a
〜14dに接続されている。なお、図12に示したリー
ド線6にシールド線を使用する場合には、アンテナ電極
部4A〜4Dをシールド線の芯線又は絶縁被覆を有する
芯線の縫い付けによって構成することもできる。
【0052】このように、第1の実施の形態では、アン
テナ電極4は、アンテナとして機能する面積が実質的に
減少するように、導電性を有する糸状,紐状,テープ状
を含む細長部材4Wを絶縁性のベース部材5に渦巻き状
を含むループ状となるように工業用ミシン等により縫い
付けて構成されているために、生産性を高めることがで
き、図11〜図12に示す先行技術に係るアンテナ電極
に比較して製造コストを低減できる。
【0053】また、アンテナ電極部4A〜4Dにおい
て、アンテナとして機能する部分の面積は細長部材4W
のベース部材5への縫い付けによって、図11〜図12
に示した先行技術に係るアンテナ電極の面積よりも大幅
に減少しており、しかも、細長部材4Wがベース部材5
の表面側に点々状に断続的に露呈しているために、シー
ト1のクッション性の損なわれ具合が軽減され、乗員の
シートへの座り心地を向上させることができる。
【0054】(第2の実施の形態)図3は、本発明の乗
員検知システムの第2の実施の形態を示す図である。基
本的な構成は図1〜図2に示したものと同じである。異
なる点は、細長部材4Wによってアンテナ電極部4A〜
4Dを形成する際の縫い付け方法にあり、ベース部材5
の表面側に露呈する細長部材4Wの一部分が重なり合い
恰も連続的となるように縫い付けることである。その縫
い付け法の概略は同図(b)に示す通りである。
【0055】(第3の実施の形態)図4は、本発明の乗
員検知システムの第3の実施の形態を示す図である。基
本的な構成は図1〜図2に示したものと同じである。異
なる点は、アンテナ電極部4A(〜4D)の形態が渦巻
き状(ループ状)に構成されていることである。このア
ンテナ電極部4A(〜4D)はベース部材5に細長部材
4Wを渦巻き状に縫い付けることによって構成される。
なお、図3に示した縫い付け法を適用することもでき
る。
【0056】この第3の実施の形態によれば、アンテナ
電極4は、アンテナとして機能する面積が実質的に減少
するように、細長部材4Wを絶縁性のベース部材5に渦
巻き状となるように工業用ミシン等により縫い付けて構
成されているために、生産性を高めることができ、図1
1〜図12に示した先行技術に係るアンテナ電極4に比
較して製造コストを低減できる上、シート1のクッショ
ン性の損なわれ具合が軽減され、乗員のシートへの座り
心地を向上させることができる。
【0057】(第4の実施の形態)図5は、本発明の乗
員検知システムの第4の実施の形態を示す図である。基
本的な構成は図1〜図2に示したものと同じである。異
なる点は、アンテナ電極部4A(〜4D)の形態が蛇行
状に構成されていることである。このアンテナ電極部4
A(〜4D)はベース部材5に細長部材4Wを蛇行状に
縫い付けることによって構成される。なお、図3に示し
た縫い付け法を適用することもできる。この第4の実施
の形態によれば、第3の実施の形態とほぼ同様の効果が
期待できる。
【0058】(第5の実施の形態)図6は、本発明の乗
員検知システムの第5の実施の形態を示す図である。基
本的な構成は図1〜図2に示したものと同じである。異
なる点は、アンテナ電極部4A(〜4D)の形態が細長
い角形のループ状に構成されていることである。このア
ンテナ電極部4A(〜4D)は主としてシート1の背も
たれ部1bに配置されるものであって、ベース部材5に
細長部材4Wを細長い角形のループ状で、かつ相互の間
隔が比較的に狭くなるように縫い付けることによって構
成される。なお、このアンテナ電極はシート1の着席部
1aに適用することもできるし、図3に示した縫い付け
法を適用することもできる。この第5の実施の形態によ
れば、第3の実施の形態とほぼ同様の効果が期待でき
る。
【0059】(第6の実施の形態)図7は、本発明の乗
員検知システムの第6の実施の形態に係る制御ユニット
を示す回路ブロック図である。
【0060】基本的な構成は、受信回路15等の主要回
路を除き、図13〜図15に示したものとほぼ同じであ
る。異なる点は、電界発生手段11と切換回路13との
間に、アンテナ電極に流れる電流を検出する電流検出回
路(情報検出回路)21を接続したことである。
【0061】この電流検出回路21は、たとえば回路に
直列に接続される抵抗21aと、抵抗21aの両端に生
ずる電圧を増幅する増幅器21bとから構成されてお
り、それの出力側と制御回路18との間にはたとえば交
流を直流に変換するAC−DC変換回路22と増幅回路
23とが接続されている。
【0062】このように構成された乗員検知システム
は、次のように動作する。まず、電界発生手段11から
高周波低電圧が送信されると、送信信号は電流検出回路
21,切換回路13,コネクタ14a〜14dを介して
アンテナ電極4に供給され、その結果、アンテナ電極部
4A〜4Dの周辺には微弱電界が発生される。この際
に、切換回路13は制御回路18からの信号によって開
閉制御が行われる。すなわち、最初にスイッチング手段
13aのみが閉成され、次にスイッチング手段13bの
みが閉成されるように、順次に特定のスイッチング手段
13a〜13dのみが閉成されると同時に、その他の全
てのスイッチング手段13a〜13dは開放されるよう
に選択的に切換制御される。
【0063】したがって、特定のスイッチング手段13
a〜13dが接続された場合には、送信信号は電流検出
回路21,特定のスイッチング手段13a〜13d,特
定のコネクタ14a〜14dを介して特定のアンテナ電
極部4A〜4Dに供給される。その結果、特定のアンテ
ナ電極4A〜4Dの周辺には電界が発生され、乗員の着
席の有無,シート1に着席している乗員が大人か子供か
等に応じて異なったレベルの電流が流れる。この電流は
電流検出回路21によって検出され、AC−DC変換回
路22にて直流に変換され、増幅回路23にて増幅され
て制御回路18に次々と入力される。
【0064】この制御回路18には、予め乗員の着席の
有無,乗員の識別(大人と子供等の区別)等に関するし
きい値(しきい値データ)等が格納(記憶)されてい
る。たとえば乗員の着席の有無に関しては、乗員の着席
状態ではアンテナ電極4に流れる電流のレベルが未着席
状態に比較して高くなることから、電流に関する信号デ
ータが一定値を越えているか否かを基準にして設定され
るが、それぞれのアンテナ電極に流れる電流パターンに
も特徴的なパターンが現われることから、そのパターン
を利用することも可能である。また、乗員の識別に関し
ては、乗員の体形,着席位置等に対応してそれぞれのア
ンテナ電極4に特徴的な電流が流れることから、その特
徴的な電流を基準にして設定されるが、電流パターンを
利用することも可能である。
【0065】したがって、制御回路18に取込まれた複
数のアンテナ電極部4A〜4Dに流れる電流に関する現
実の信号データは各種の演算処理が行われる。たとえば
現実の信号データは予め記憶されている乗員の着席の有
無,乗員の識別等に関するしきい値データ等と比較さ
れ、乗員が大人であるか子供であるか等が判断される。
【0066】この判断結果に基づいて、図15に示した
エアバッグ装置30は制御回路18からの送信信号によ
り、エアバッグが展開可能又は展開不可能なるようにセ
ットされる。すなわち、制御回路18からの送信信号は
エアバッグ装置30の制御回路CCに入力され、乗員が
子供の場合には助手席側の半導体スイッチング素子SW
2のゲートに信号を供給しないように、乗員が大人の場
合には同スイッチング素子SW2のゲートに信号を供給
するようにセットされる。したがって、子供の場合には
助手席側のエアバッグは展開されないし、大人の場合に
は展開される。なお、運転手席側のエアバッグは助手席
側の状況に関係なく展開される。
【0067】このように、第6の実施の形態では、電界
発生手段11と切換回路13との間に、アンテナ電極に
流れる電流を検出する電流検出回路(情報検出回路)2
1を接続したので、乗員の識別に関し、乗員の体形,着
席位置等に対応してそれぞれのアンテナ電極4に流れる
特徴的な電流を検出することができる。
【0068】なお、以上の各実施の形態においては、上
述した構成に制約されるものではなく、たとえばアンテ
ナ電極4の配置場所はシート1の着席部1aの他に、背
もたれ部1bに配置したり、ドアやドアに近いシート部
分に配置したり、或いは両方に配置したりすることもで
きる。
【0069】また、複数のアンテナ電極4を配置する場
合、それの配置数は適宜に設定できるし、その形態も角
形の他、楕円を含む丸形のループ状等にも形成できる。
特に、複数のアンテナ電極4を配置する場合には、予め
絶縁性のベース部材5にアンテナ電極4を固定すること
が推奨される。
【0070】また、電界発生手段11は正弦波の他、矩
形波の高周波低電圧を発生するように構成することもで
き、たとえば制御回路18のクロック信号を適宜に分周
して高周波信号を発生させるように構成したり、直流を
所定の周期でのスイッチングによって発生させるように
構成したりすることもできる。さらには、それの出力周
波数も120KHz以外に設定することもできるし、そ
の電圧も5V以外の電圧(たとえば3〜20V)に設定
することもできる。
【0071】また、制御回路18の判断結果に基づき、
エアバッグ装置に代えてシートベルトの装着状態,警告
灯等を制御することもできる。さらには、乗員判定は予
め制御回路に格納されているしきい値と現実のアンテナ
電極4に流れる電流に関連する信号データとの比較の他
に、乗員のシート1への各種着席パターン,着席姿勢等
に関するデータを予め格納しておき、これとの比較によ
って、乗員の着席の有無,乗員が大人であるか否か等の
判定を行うこともできる。
【0072】
【発明の効果】本発明に係る乗員検知システム及びアン
テナ電極においては、シートに配置したアンテナ電極の
周辺に電界を発生させ、制御ユニットにより、電界に基
づいてアンテナ電極に流れる電流に関連する情報を検出
し、さらにその情報に基づいてシートへの乗員の着席状
況等を判断するように構成するとともに、アンテナ電極
を、導電性を有する糸状,紐状,テープ状を含む細長部
材を絶縁性のベース部材に縫い付けて構成するようにし
たので、構成の簡略化によって製造コストを低減でき、
さらにシートへの座り心地の改善も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乗員検知システムの第1の実施の形態
を示す図であって、同図(a)は側面図、同図(b)は
平面図である。
【図2】図1のアンテナ電極を示す図であって、同図
(a)は平面図、同図(b)は同図(a)の要部断面図
である。
【図3】本発明の乗員検知システムの第2の実施の形態
を示す図であって、同図(a)は要部断面図、同図
(b)は細長部材の縫い付け方法を示す概略図である。
【図4】本発明の乗員検知システムの第3の実施の形態
を示す部分平面図である。
【図5】本発明の乗員検知システムの第4の実施の形態
を示す部分平面図である。
【図6】本発明の乗員検知システムの第5の実施の形態
を示す部分平面図である。
【図7】本発明の乗員検知システムの第6の実施の形態
に係る制御ユニットを示す回路ブロック図である。
【図8】従来のエアバッグ装置の電気回路を示す図であ
る。
【図9】図8のエアバッグ装置の他の電気回路を示す図
である。
【図10】先行技術に係る乗員検知システムの基本動作
を説明するための図であって、同図(a)はアンテナ電
極の周辺の電界分布を示す図、同図(b)はアンテナ電
極の近傍に物体が存在した時の電界分布を示す図であ
る。
【図11】先行技術に係るシートへのアンテナ電極の配
置状態を示す図であって、同図(a)は側面図、同図
(b)は平面図である。
【図12】図11のアンテナ電極の構成図であって、同
図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のXーX断
面図、同図(c)は同図(a)のYーY断面図である。
【図13】先行技術に係る乗員検知システムの電気回路
を示す図である。
【図14】図13の受信回路の具体的な電気回路を示す
図である。
【図15】図13の乗員検知システムにおけるエアバッ
グ装置の電気回路を示す図である。
【図16】図13の制御ユニットの動作を説明するため
の図であって、同図(a)は送信系のライン電圧の波形
図、同図(b)はAC−DC変換回路の出力電圧の波形
図、同図(c)は平滑回路の出力電圧の波形図である。
【図17】シートにおける乗員の着席状態を説明するた
めの図であって、同図(a)は大人の着席状態を示す
図、同図(b)は子供の着席状態を示す図である。
【符号の説明】
1 シート 1a 着席部 1b 背もたれ部 2 ベース 3 シートフレーム 4 アンテナ電極 4A〜4D アンテナ電極部 4a〜4d アンテナ電極部 4W 細長部材 4Aa〜4Da 端子(コネクタ) 5 ベース部材 10,10A 制御ユニット 11 電界発生手段 12 抵抗 13 切換回路 13a〜13d スイッチング手段 14a〜14d,19 コネクタ(端子) 15 受信回路 16 AC−DC変換回路 16a1,16a2 オペアンプ 16b1,16b2 ダイオード 16c1〜16c3 抵抗 17 平滑回路 17a 抵抗 17b コンデンサ 18 制御回路 19 コネクタ 20 電源回路 21 電流検出回路 30 エアバッグ装置 SS1,SS2 セーフィングセンサ SQ1,SQ2 スクイブ SW1,SW2 スイッチング素子 CC 制御回路 GS 電子式加速度センサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートに配置したアンテナ電極の周辺に
    電界を発生させ、制御ユニットにより、前記電界に基づ
    いてアンテナ電極に流れる電流に関連する情報を検出
    し、さらにその情報に基づいてシートへの乗員の着席状
    況等を判断するように構成した乗員検知システムであっ
    て、 前記アンテナ電極は、導電性を有する糸状,紐状,テー
    プ状を含む細長部材を絶縁性のベース部材に縫い付けて
    構成されていることを特徴とする乗員検知システム。
  2. 【請求項2】 前記制御ユニットは、電界発生手段と切
    換回路との間に接続された前記アンテナ電極に流れる電
    流を検出する電流検出回路を備えるとともに、前記電流
    検出回路によって検出された電流値に基づき、エアバッ
    グ装置のエアバッグを所定の動作モードに設定すること
    を特徴とする請求項1に記載の乗員検知システム。
  3. 【請求項3】 シートに配置したアンテナ電極の周辺に
    電界を発生させ、この電界に基づいてアンテナ電極に流
    れる電流に関連する情報を検出し、この情報に基づいて
    シートへの乗員の着席状況等を判断するように構成した
    乗員検知システムに適用されるアンテナ電極であって、 導電性を有する細長部材を絶縁性のベース部材に縫い付
    けて構成されていることを特徴とするアンテナ電極。
  4. 【請求項4】 前記細長部材は、糸状,紐状,テープ状
    を含むものであり、さらに絶縁性の布設部材及び/又は
    カバー部材に固定されていることを特徴とする請求項3
    に記載のアンテナ電極。
  5. 【請求項5】 前記アンテナ電極は、前記細長部材によ
    って渦巻き状を含むループ状,蛇行状,櫛歯状の形状に
    構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載
    のアンテナ電極。
  6. 【請求項6】 前記ベース部材は、絶縁性のカバー部材
    によって前記細長部材が被覆されるとともに、前記ベー
    ス部材及びカバー部材が一体化されていることを特徴と
    する請求項3に記載のアンテナ電極。
  7. 【請求項7】 前記ベース部材は、シート外装材,クッ
    ション材等のシート構成部材とされていることを特徴と
    する請求項3又は6に記載のアンテナ電極。
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