JP2011174888A - 乗員検知システム及び乗員検知システムの制御方法 - Google Patents

乗員検知システム及び乗員検知システムの制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011174888A
JP2011174888A JP2010040927A JP2010040927A JP2011174888A JP 2011174888 A JP2011174888 A JP 2011174888A JP 2010040927 A JP2010040927 A JP 2010040927A JP 2010040927 A JP2010040927 A JP 2010040927A JP 2011174888 A JP2011174888 A JP 2011174888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
signal
delay time
occupant
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010040927A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5471587B2 (ja
Inventor
Hideki Uno
秀樹 宇野
Yasuhiro Ishiguro
康裕 石黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2010040927A priority Critical patent/JP5471587B2/ja
Priority to US13/033,781 priority patent/US20110204905A1/en
Publication of JP2011174888A publication Critical patent/JP2011174888A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5471587B2 publication Critical patent/JP5471587B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/002Seats provided with an occupancy detection means mounted therein or thereon
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/01Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents
    • B60R21/015Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents including means for detecting the presence or position of passengers, passenger seats or child seats, and the related safety parameters therefor, e.g. speed or timing of airbag inflation in relation to occupant position or seat belt use
    • B60R21/01512Passenger detection systems
    • B60R21/0153Passenger detection systems using field detection presence sensors
    • B60R21/01532Passenger detection systems using field detection presence sensors using electric or capacitive field sensors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】車両のシートの被水等外乱がある場合であっても乗員の着座の有無を安定に検知することができる乗員検知システム及び乗員検知システムの制御方法を提供する。
【解決手段】車両のシートに設けられ、人体により生じる静電容量Cを検出するための検出用電極75と、抵抗素子を介して検出用電極に正弦波を含む基準信号Sを供給する発振回路41と、基準信号Sを所定の位相に対応した閾値により2値化して基準位相信号Dを生成する第1の比較回路43と、検出用電極の電位を電極信号Sとして検出し、基準信号Sの所定の位相と略同一となる位相に対応した閾値により電極信号Sを2値化して電極位相信号Dを生成する第2の比較回路44と、基準位相信号Dの立上り及び立下りタイミングに対する電極位相信号Dの遅れ時間を計測して、その遅れ時間に基づいて乗員の着座の有無等を判定するための制御回路6と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のシートに乗員が着座しているか否かを検知するための乗員検知システム及び乗員検知システムの制御方法に関し、詳しくは、車両のシートが被水している状態においても乗員の着座の有無を安定に判定することができる乗員検知システム等に関する。
自動車において、乗員がシートに着座しているかどうかの検知情報がエアバッグの展開の判断のために用いられている。車両のエアバッグ装置では、車両衝突時に助手席等シートに乗員(大人)が着座していればエアバッグが展開され、そのシートに乗員が着座していなければエアバッグが展開されないように制御される。従来、乗員の着座状態を検出するためにさまざまな方法が用いられているが、例えば、静電容量方式の乗員検知システムが知られている。人体は誘電体であるため、乗員が着座したときと着座していないときでは、シートの座面や背もたれ部に設けられた検出用電極と車両の接地との間に生じる静電容量が変化する。この静電容量の変化を、電圧・電流の変化や電界の乱れ等によって検出することにより着座を検知するものである。また、シートに配置されたアンテナ電極に発生させた微弱電界の乱れを、アンテナ電極の側に流れる電流の変化として検出する乗員検知システムがある(特許文献1を参照)。
これら乗員検知システムにおいて、乗員を検出するための検出用電極は、車両のシートの表面又はその直下に配設されている。このため、シートが濡れると、検出用電極周辺のインピーダンスが変化したり、濡れた部分がアンテナ電極として機能したりするため、着座の有無や着座した乗員が子供であるか大人であるかの判断を誤るという問題があった。その対策として、水分センサを備える例が開示されている(特許文献2を参照)。
また、シート濡れなどによる乗員の誤検知を抑えるために、シートに設けたアンテナ電極に負荷電流を付与して微弱電界を発生させるとともにアンテナ電極に流れる電位電流を検出し、その負荷電流と電位電流からインピーダンス及び位相差を算出し、算出されたインピーダンス及び位相差に基づいて乗員の検知を行う乗員検知システムの発明が開示されている(特許文献3を参照)。
特許第3346464号 特開2002−347498号 特開2007−240515号
前記の通り、車両のシートに設けられた電極間の静電容量、電流、抵抗値等を計測することによって乗員が着座しているか否かを検知する従来の乗員検知システムにおいては、シートが濡れた状態では誤検知を生じるという問題があった。しかし、水分センサを設けることにより、水分レベルに応じて乗員検知のための計測方法や判定基準を変更等するシステムでは、電極の構成や判断処理が複雑になるばかりでなく、コストの上昇を招いた。
また、シートの濡れ等による誤検知を抑えるために、シートに設けられたアンテナ電極の負荷電流と電位電流からインピーダンス及び位相差等を算出し、算出されたインピーダンス及び位相差等に基づいて乗員の検知を行う従来の前記乗員検知システムであっても、インピーダンス及び位相差等を測定するために近接測定用電極を設ける必要があった。また、計測された負荷電流と電位電流からインピーダンス及び位相差等を算出し、算出された位相差等に基づいて閾値を決定し、更にその閾値とインピーダンス等を比較するという複雑な処理を行う必要があった。
本発明は、上記のような問題に鑑み、簡単な構成及び処理方法によって、車両のシートが濡れた場合であっても乗員の着座の有無を安定に検知することができる乗員検知システム及び乗員検知システムの制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.車両のシートの座面部及び背もたれ部のうちの少なくとも一つに設けられた検出用電極と、正弦波を含む基準信号を抵抗素子を介して前記検出用電極に供給する発振回路と、前記基準信号の電圧を所定の閾値と比較することにより2値の基準位相信号を生成する第1の比較回路と、前記検出用電極の電位を電極信号として検出し、前記電極信号の位相と前記基準信号が前記閾値を横切る点の位相とが略同一となる前記電極信号の値を閾値として、前記電極信号をその閾値と比較することにより2値の電極位相信号を生成する第2の比較回路と、制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記基準位相信号の立上りに対する前記電極位相信号の立上りの遅れ時間を立上り遅れ時間として計測し、かつ前記基準位相信号の立下りに対する前記電極位相信号の立下りの遅れ時間を立下り遅れ時間として計測する計測手段と、前記立上り遅れ時間及び前記立下り遅れ時間に基づいて乗員を検知する検知手段と、を備えることを特徴とする乗員検知システム。
2.前記検知手段は、前記立上り遅れ時間と前記立下り遅れ時間の和に基づいて乗員の着座の有無を判定する前記1.記載の乗員検知システム。
3.前記電極信号は前記基準信号と略同一の振幅をもつ信号として生成され、
前記第1の比較回路及び前記第2の比較回路は、同一の値の各前記閾値によって前記基準位相信号及び前記電極位相信号を生成する前記1.又は2.に記載の乗員検知システム。
4.前記検出用電極は導電布であり、前記導電布は前記シートの表面材として形成され、又は表面材の直下に配設されている前記1.乃至3.のいずれかに記載の乗員検知システム。
5.前記導電布は、一定の間隔で導電性繊維を織り込んだ織布である前記4.記載の乗員検知システム。
6.車両のシートの座面部及び背もたれ部のうちの少なくとも一つに設けられた検出用電極と、正弦波を含む基準信号を抵抗素子を介して前記検出用電極に供給する発振回路と、前記基準信号の電圧を所定の閾値と比較することにより2値の基準位相信号を生成する第1の比較回路と、前記検出用電極の電位を電極信号として検出し、前記電極信号の位相と前記基準信号が前記閾値を横切る点の位相とが略同一となる前記電極信号の値を閾値として、前記電極信号をその閾値と比較することにより2値の電極位相信号を生成する第2の比較回路と、を備えた乗員検知システムを使用し、前記基準位相信号の立上りに対する前記電極位相信号の立上りの遅れ時間を立上り遅れ時間として計測し、かつ前記基準位相信号の立下りに対する前記電極位相信号の立下りの遅れ時間を立下り遅れ時間として計測する計測ステップと、前記立上り遅れ時間及び前記立下り遅れ時間に基づいて前記シートの被水状態を検知する被水検知ステップと、を備えることを特徴とする乗員検知システムの制御方法。
本発明の乗員検知システムによれば、車両のシートに設けられた検出用電極と、正弦波を含む基準信号を抵抗素子を介して前記検出用電極に供給する発振回路と、前記基準信号の電圧を所定の閾値と比較することにより2値の基準位相信号を生成する第1の比較回路と、前記検出用電極の電位を電極信号として検出し、前記電極信号の位相と前記基準信号が前記閾値を横切る点の位相とが略同一となる前記電極信号の値を閾値として、前記電極信号をその閾値と比較することにより2値の電極位相信号を生成する第2の比較回路と、制御回路と、を備えるため、発振回路により生成される基準信号と検出用電極の電位との位相差を容易に取得することができる。そして、前記制御回路は、前記基準位相信号の立上りに対する前記電極位相信号の立上りの遅れ時間を立上り遅れ時間として計測し、かつ前記基準位相信号の立下りに対する前記電極位相信号の立下りの遅れ時間を立下り遅れ時間として計測する計測手段と、前記立上り遅れ時間及び前記立下り遅れ時間に基づいて乗員を検知する検知手段と、を備えるため、計測された立上り遅れ時間及び立下り遅れ時間を用いて、シートの被水など外乱の程度を検知することにより又は外乱に影響されないで、安定した乗員の検知が可能になる。また、被水等による誤検知を抑えるために特別なセンサーや構成を用いる必要がなく、一つの検出用電極を用いるだけで検知することができる。
前記検知手段は、前記立上り遅れ時間と前記立下り遅れ時間の和に基づいて乗員の着座の有無を判定する場合には、前記和の値はシートの被水等の状態に影響されず、シート上の物体の静電容量に対応した値を得ることができるため、極めて簡単かつ安定に乗員の着座の有無を判定することができる。
前記電極信号は、前記基準信号と略同一の振幅をもつ信号として生成され、前記第1の比較回路及び前記第2の比較回路は、同一の値の各前記閾値によって前記基準位相信号及び前記電極位相信号を生成する場合には、いっそう簡単な回路構成によって、シートの被水等に影響されない乗員検知システムを実現することができる。
前記検出用電極は導電布であり、その導電布は前記シートの表面材として形成され、又は表面材の直下に配設されている場合には、導電布が濡れた状態でも安定な乗員検知システムとすることができ、しかもシートの質感や通気性を損なうことがない。また、検出用電極をシートの外装の一部として一体に形成することができる。
前記導電布を、一定の間隔で導電性繊維を織り込んだ織布とすれば、耐久性、経済性に優れた検出用電極を用いた乗員検知システムとすることができる。
本発明の乗員検知システムの制御方法によれば、車両のシートに設けられた検出用電極と、正弦波を含む基準信号を抵抗素子を介して前記検出用電極に供給する発振回路と、前記基準信号の電圧を所定の閾値と比較することにより2値の基準位相信号を生成する第1の比較回路と、前記検出用電極の電位を電極信号として検出し、前記電極信号の位相と前記基準信号が前記閾値を横切る点の位相とが略同一となる前記電極信号の値を閾値として、前記電極信号をその閾値と比較することにより2値の電極位相信号を生成する第2の比較回路と、を備えた乗員検知システムを使用するため、簡単な構成によって、基準信号と検出用電極の電位との位相差を容易に取得することが可能になる。そして、前記基準位相信号の立上りに対する前記電極位相信号の立上りの遅れ時間を立上り遅れ時間として計測し、かつ前記基準位相信号の立下りに対する前記電極位相信号の立下りの遅れ時間を立下り遅れ時間として計測する計測ステップと、前記立上り遅れ時間及び前記立下り遅れ時間に基づいて前記シートの被水状態を検知する被水検知ステップと、を備えるため、簡単な処理によってシートの被水など外乱の状態を判断することができる。これによって、被水等外乱の程度に応じて、乗員検知システムの動作、着座判断のための方法や基準値などを変更したり、計測値を補正したりすることが可能になる。また、被水等による誤検知を抑えるために特別なセンサーや構成を用いる必要がない。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
本発明の乗員検知システムを中心とした車両のシート周辺の概略構成を表わす模式図である。 本発明の乗員検知システムの構成を示すブロック図である。 本発明の乗員検知システムの基本的な動作を説明するためのタイミングチャートである。 シート上の物体によって検出用電極に生じる静電容量と、基準位相信号に対する電極位相信号の遅れ時間との関係を表わすグラフである。 シートの被水等外乱がある状態における乗員検知システムの動作を説明するためのタイミングチャートである。 シートの被水量と、基準位相信号に対する電極位相信号の遅れ時間との関係を表わすグラフである。 シートの被水量と、基準位相信号に対する電極位相信号の立上り遅れ時間及び立下り遅れ時間の和との関係を表わすグラフである。 発振回路の構成例を表わす回路図である。 第1の比較回路及び第2の比較回路の構成例を表わす回路図である。 乗員検知システムの実施形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図10に示した乗員検知システムにおいて、シートの被水等外乱がある状態における動作を説明するためのタイミングチャートである。 シートの被水量と、基準位相信号に対する電極位相信号の立上り遅れ時間及び立下り遅れ時間との関係を計測した例を表わすグラフである。 シートの被水量と、基準位相信号に対する電極位相信号の立上り遅れ時間及び立下り遅れ時間の和との関係を計測した例を表わすグラフである。 本乗員検知システムにおける検知方法の例を示すフローチャートである。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
(乗員検知システム)
車両のシートが空席の場合と乗員が着座している場合とでは、シートに設けられた検出用電極と車体との間の静電容量が変化する。本発明の乗員検知システムは、それによって生じる正弦波を含む基準信号と電極信号との位相差の変化によって乗員を検知することを基本としており、その計測及び判断方法を工夫することによって、シートが濡れた場合等にも安定に乗員の着座等の検知を可能にすることを特徴とする。
本乗員検知システムを中心としたシート周辺の概略構成を図1に示す。図1において、車両のシート7は助手席又は後部座席等であり、シート7に乗員9が着座している場合には、検出用電極75と車体8との間に介在する乗員の人体9によって静電容量Cが生じる。この検出用電極75と車体8との間の静電容量等が変化した場合、検出用電極75に抵抗素子を介して供給された正弦波を含む信号(基準信号)と、検出用電極75で検出される信号(電極信号)との位相差が変化する。この位相差を計測することによって乗員の着座の有無等を判断することが可能である。本乗員検知システム1は、検出用電極75を備えるセンサー部と、計測及び判断処理を行う電子制御ユニット(ECU)2とを備えて構成することができる。
図1に示すシート7は着座部71と背もたれ部72とからなっており、シートフレーム76によって車体の床部8に固定されている。車体8は、電気的には検出用電極75の電位の基準を与える接地電位(車両接地)とすることができ、シートフレーム76が金属製であれば、シートフレーム76を接地電極とすることができる。シートの着座部71の内部は、シートフレーム76の上に発泡ウレタン等を素材とするクッション材が配設されて構成されており、表面は織布等の表面材によって被覆されている。背もたれ部72も、同様にシートフレームとクッション材、表面材等から構成されている。
シートの着座部71の座面部には、乗員の着座を検出するための検出用電極75が設けられる。検出用電極75は、シート7を覆う表面材の一部を構成するものであってもよいし、表面材の直下すなわち表面材とクッション材との間等に介装されてもよい。検出用電極75は、導電性を有する素材であれば幅広い素材を使用することができる。例えば、導電性を有する布地、金属線を網状に編んだ布、導電性フィルム、金属板等を用いて構成することができる。好適には、検出用電極75として導電布を用いることができる。導電布とは導電性が与えられた布をいい、その素材や製造方法は特に限定されない。例えば、繊維の表面を銅、ニッケル、銀等の金属材により被覆した導電繊維を素材として製造された布が挙げられる。また、導電布は、導電繊維を糸にして織布とされたものであってもよいし、導電繊維を織布にすることなく、熱圧着等により形成された不織布であってもよい。また、導電布は、非導電糸を用いた織布又は不織布に、めっき法等により銅、ニッケル、銀等の金属材を被膜した布であってもよい。
検出用電極75を構成する導電布として、ステンレス線やカーボン繊維、メッキ繊維等の導電性繊維を適宜に織り込んだ織布を挙げることができる。例えば、1〜10mm程度の間隔でステンレス線等の導電性繊維を織り込んだ織布を使用すれば、耐久性、経済性に優れた検出用電極を実現することができる。
検出用電極75を導電布とすることによって、検出用電極の形状、寸法などを任意に設計することができ、シートの他の部分を構成する表面材と一体に形成することが可能である。また、検出用電極によって通気性を低下させることがなく、シートの質感を損なうこともない。
本乗員検知システムにおいては、検出用電極75は少なくとも1つ設けられればよい。検出用電極は着座部と背もたれ部に設けられてもよいが、少なくとも着座部71に設けられることが好ましい。検出用電極75の形状、寸法は特に限定されず、シートの着座部又は背もたれ部のサイズや形状に合わせてもよいし、着座時に乗員の身体が接する部分のみに電極が設けられてもよい。また、検出用電極は、複数の電極を配列して電気的に接続されて構成されてもよい。
検出用電極75からはリ−ド線が導出されており、検出用電極75は、電線(例えばシールドケーブル)23を介して、ECU2に接続されている。また、前記接地電極76は電線(例えばシールドケーブルの被覆側導線)によりECU2に接続され、基準電位とすることができる。
図2は、本乗員検知システム1の構成を表わすブロック図である。図2において、検出用電極75及び接地電極76を備えたセンサー部21を中心に、C、C、Rを含むシート及びシート上の物体の等価的な回路図が表わされている。Cは、乗員が着座しているか否かに関わらず検出用電極75と接地電極76との間に生じる静電容量を表し、シート内のクッション材の他、シート及びその周辺部によって生じる。乗員着座時のシートの変形等により、非着座時に比べてCが増加する場合もある。
及びRは、人体等シート上の物体の等価回路である。乗員9が着座している場合は、検出用電極75と接地との間に乗員の身体が介在することとなる。人体は誘電体であり、空気に比べて大きな比誘電率を持つため、検出用電極75と接地電極76との間には人体による静電容量Cが生じ、乗員が着座していない場合に比べて電極間の静電容量が大きく増加することとなる。また、シートの被水などの外乱要因によって検出用電極周辺のインピーダンスは変化する。検出用電極75と車体との間に、抵抗Rを経由して漏れ電流が生じる場合がある。シートが濡れた場合には漏れ電流が増加する。
センサ部21に備えられた検出用電極75及び前記接地電極76は、ケーブル23によってECU2に接続される。ECU2には、電源回路25、発振回路41、2つの比較回路43、44、及び制御回路6が備えられる。
電源回路25は、車両のバッテリーから供給される電源(例えば電圧12V)から、ECU2内の各電子回路に供給する直流電源(電圧Va、Vb等)を生成する。生成される電源は、例えば、Va=8V、Vb=5Vとすることができる。
発振回路41は、抵抗素子Rbを直列に介して検出用電極75に接続されており、基準信号Sを出力する回路である。基準信号Sは一定周波数の正弦波を含む信号であり、正弦波に一定の直流電圧(バイアス)を重畳した信号とすることができる。バイアス値は0Vであってもよい。直流のバイアス値及び正弦波の振幅は適宜に設計されればよい。例えば、発振回路41は、前記Va(8V)を電源に使用し、バイアス4V、正弦波の振幅1〜4V程度の基準信号を出力するように構成することができる。基準信号Sに含まれる正弦波の周波数は特に限定されないが、数10kHz〜数百kHzの範囲の一定周波数とすることができ、好ましくは70kHz〜200kHz程度の範囲の周波数とすることができる。
発振回路41により出力される基準信号Sは、第1の比較回路43に入力される。比較回路43は、基準信号Sと所定の閾値(Vr)とを比較することにより、デジタルの基準位相信号Dを生成するための回路である。閾値Vrは、基準信号Sに含まれている正弦波の基準レベルすなわち前記バイアス値と同一とすることができる。比較回路43により生成された基準位相信号Dは制御回路6に入力される。
また、検出用電極75は、第2の比較回路44に接続されている。比較回路44は、検出用電極75の電位、すなわち接地電極76と検出用電極75との間に生じる電圧の信号(電極信号)Sを、閾値(Vr)と比較することにより、デジタルの電極位相信号Dを生成するための回路である。電極信号Sは、検出用電極75に供給されている基準信号Sと同じ周波数の正弦波を含む信号となる。比較回路44により生成された基準位相信号Dは制御回路6に入力される。
制御回路6は、前記基準位相信号Dに対する前記電極位相信号Dのタイミングの遅れを計測し、その計測結果に基づいて乗員の着座等の判断処理を行うための回路である。また、計測値や判定結果をエアバッグ装置など外部に出力等するための外部入出力を備えることができる。
制御回路6は、例えばマイクロコントローラ(組込み用マイクロコンピュータ)及び周辺回路によって構成することができる。マイクロコントローラ等によって構成される制御回路6には、乗員の着座等の判定のためのパラメータ等を格納し、計測、制御、閾値設定、判定等を行うためのプログラムを備えることができる。これによって、基準位相信号Dの立上りに対する電極位相信号Dの立上りの遅れ時間を立上り遅れ時間として計測し、かつ基準位相信号Dの立下りに対する電極位相信号Dの立下りの遅れ時間を立下り遅れ時間として計測する計測手段と、立上り遅れ時間及び立下り遅れ時間に基づいて乗員を検知する検知手段が構成される。
図3は、本乗員検知システムにおける計測動作を説明するためのタイミングチャートである。同図(a)は、前記発振回路41によって出力される基準信号Sを表わす。本例では、基準信号Sは、電源電圧Vaの略1/2のバイアスが付与された正弦波を示している。この基準信号Sは前記抵抗素子Rbを介して検出用電極75に供給される。また、基準信号Sは、前記比較回路43に入力される。
図3(b)は、検出用電極75の電位、すなわち前記電極信号Sを表わす。電極信号Sは、接地電極76と検出用電極75との間に静電容量が存在するため、上記基準信号Sとは位相が異なる正弦波を含むこととなる。電極信号Sの信号レベル(最大値、最小値)は、抵抗素子Rbの値により設定することができる。電極信号Sは、前記比較回路44に入力される。
図3(c)は、第1の比較回路43において、基準信号Sを閾値Vrと比較することによって生成された基準位相信号Dを表わす。ここでは、基準信号Sが閾値Vrを超えるとき基準位相信号Dが論理「1」となる例を示している。閾値Vrは、基準信号Sの最大値と最小値の間の範囲で設定することができるが、好ましくはその略中央のレベルすなわち基準信号Sに含まれる正弦波形の基準レベルとすることができる。これによって、その正弦波形の位相0°に当たる点p00において「0」から「1」に立上がり、位相180°に当たる点p01において「1」から「0」に立下がる基準位相信号Dが生成される。
図3(d)は、第2の比較回路44において、電極信号Sを閾値Vrと比較することによって生成された電極位相信号Dを表わす。ここでは、電極信号Sが閾値Vrを超えるとき電極位相信号Dが論理「1」となる例を示している。閾値Vrは、電極信号Sがその閾値Vrを横切る点の位相(p10、p11)が、上記基準信号Sが上記閾値Vrを横切る点の位相と略同一となるように設定される。本例においては、基準信号Sが閾値Vrを横切る点の位相(p00、p01)は0°及び180°であるので、電極信号Sに含まれている正弦波形の位相が0°及び180°となる点(p10、p11)に閾値Vrが設定される。これによって、電極信号Sの位相0°に当たる点p10において「0」から「1」に立上がり、位相180°に当たる点p11において「1」から「0」に立下がる電極位相信号Dが生成される。
電極信号Sの位相は、検出用電極と接地電極との間に静電容量(C+C)が存在するため、基準信号Sの位相よりも遅れる。このため、電極位相信号Dの立ち上がり及び立ち下がりのタイミングは、基準位相信号Dの立ち上がり及び立ち下がりのタイミングよりも遅くなる。図3に示すように、基準位相信号Dの立上りに対する電極位相信号Dの立上りの遅れ時間を立上り遅れ時間Tu、基準位相信号Dの立下りに対する電極位相信号Dの立下りの遅れ時間を立下り遅れ時間Tdとする。また、立上り遅れ時間Tuと立下りの遅れ時間Tdの和をTaとする。シートが濡れている等の外乱要因がない状態においては、立上り遅れ時間Tuと立下りの遅れ時間Tdとはほぼ同一となる。
乗員の着座等を検知するために、上記の立上り遅れ時間Tu、立下り遅れ時間Td、又はTuとTdの和Taを用いることができる。また、Tu、Td、Taを組み合わせて、乗員の着座やシートの被水等についての情報を取得するようにしてもよい。
単純な静電容量Cと抵抗Rの直列回路に周波数fの交流電圧を供給したとき、静電容量Cに生じる電圧の供給電圧に対する位相遅れφは、φ=(π/2)−tan−1(1/(2πfCR))と計算される。すなわち、静電容量Cが大きくなると位相遅れφが増加することとなる。本乗員検知システムの一実施例においては、基準信号Sに対する電極信号Sの位相差を遅れ時間(Ta)として計測すると、遅れ時間Taと静電容量Cの大きさとは図4のグラフに示すような関係が得られた。したがって、計測された遅れ時間Taを例えば一定の閾値Tと比較することによって、乗員の着座の有無等を容易に判定することができる。
しかし、シート表面又はその直下に設けられた検出用電極75が被水等した状態においては、検出用電極周辺ないし検出用電極と接地電極との間のインピーダンスが変化する。また、漏れ電流が増加するため、電極信号Sのレベルが低下し、正弦波形の振幅も小さくなる。図5に、その検出用電極部が被水する等外乱要因がある状態における各信号の様子を示す。この状態で、電極信号Sを図3(b)に示した閾値と同一の閾値Vrによってデジタル化したとき、電極位相信号Dのタイミングは図5(d)に示すように変化する。その結果、図3に示したシートが被水等していない状態から、立上り遅れ時間Tuは減少し、立下り遅れ時間Tdは増加する。
検出用電極75として導電布を使用し、その電極部が被水した場合、立上り遅れ時間Tu及び立下り遅れ時間Tdの変化は、シートの被水量Wによって図6に示すように変化する。したがって、遅れ時間Tu及びTdの変化量から、シートの検出用電極部の被水の程度を判断することができる。
図6に示されるように、シートが被水した状態では、立上り遅れ時間Tuと立下り遅れ時間Tdとは、ほぼ相殺するように変化する。すなわち、立上り遅れ時間Tuと立下り遅れ時間Tdとの和Taは、シートが被水しているか否か、また被水の程度に関わらず、ほぼ一定となることが見出された。上記遅れ時間の和Taと被水量Wとの関係は、図7に示すようになる。同図において縦軸は時間を表わし、Taはシートに乗員が着座していないときの上記和の遅れ時間、Taはシートに乗員が着座しているときの上記和の遅れ時間である。遅れ時間の和Taは、乗員が着座しているか否かによって大きく異なり、被水量Wによっては大きく変化しないことが分かる。したがって、立上り遅れ時間Tu及び立下り遅れ時間Tdを計測し、TuとTdを加算した値Taを求めることにより、そのTaに基づいてシートの被水状態に関係なく乗員の着座等を判断することも可能である。
上記の作用及び効果は、さらに簡単な構成によって実現することができる。図8は、公知の発振回路を使用した発振回路41の具体的な構成例を示す。発振周波数は、例えば70kHz程度とすることができる。直流バイアス電圧(Vr)は、分圧回路412によって発生させている。この発振回路によって生成される基準信号Sは、直列抵抗Rbを介してセンサ部21に備えられている検出用電極75に接続される。
図9は、2つの比較回路43及び44の具体的な構成例を示す。第1の比較回路を構成するコンパレータ431は、発振回路41から出力される基準信号Sと、前記分圧回路412によって生成された直流電圧Vrとを比較して、基準位相信号Dを生成し、その基準位相信号Dを制御回路6に送出する。第2の比較回路を構成するコンパレータ441は、検出用電極に発生する電極信号Sと、前記分圧回路412によって生成された直流電圧Vrとを比較して電極位相信号Dを生成し、その電極位相信号Dを制御回路6に送出する。基準位相信号Dに対する電極位相信号Dの遅れ時間Tu及びTdは、制御回路6によって計測することができる。
図10は、上記回路を使用し、シートが被水等していない通常の状態における各信号を示すタイミングチャートである。前記抵抗素子Rbの抵抗値を適切に選ぶことによって、図10(a)に示すように、電極信号Sのレベル(最大値及び最小値)を基準信号Sとほぼ同一とすることができる。これによって、基準信号Sから基準位相信号Dを生成するための閾値(Vr)と、電極信号Sから電極位相信号Dを生成するための閾値(Vr)とを同一の値Vrとすることができ、極めて簡単な回路とすることができる。
図11は、検出用電極部が被水する等外乱要因がある状態における各信号を示すタイミングチャートである。被水等により電極信号Sのレベル(最大値及び最小値)が低下し、電極信号Sを一定の閾値Vrによってデジタル化したとき、図10に示した状態から、基準位相信号Dに対する電極位相信号Dの遅れ時間Tu及びTdが変化する。前記と同様に、この遅れ時間Tu、Td、及びTuとTdの和Taによって、被水の程度や乗員の着座等を判断することが可能となる。
本乗員検知システムの実施例を、図12及び図13に示す。この実施例においてはシートの座面部の表面に導電布を設けて検出用電極とした。導電布のサイズは30cm×40cmであり、ピッチ5mmでステンレス繊維を織り込んだものである。この導電布に一様に水を噴霧することによって被水状態とし、その噴霧した水の量を被水量W(単位ml)とした。使用した発振回路及び比較回路は図8及び図9に示したものであり、基準信号の周波数は70kHz、抵抗素子Rbは22kΩとした。
図12(a)は、被水量Wと計測された立上り遅れ時間Tu(単位ms)との関係を表わしている。破線(Tu)は乗員が着座していないときの立上り遅れ時間を示し、実線(Tu)は着座時の立上り遅れ時間を示す。また、図12(b)は、被水量Wと計測された立下り遅れ時間Td(単位ms)との関係を表わしたグラフである。破線(Td)は乗員が着座していないときの立下り遅れ時間を示し、実線(Td)は着座時の立下り遅れ時間を示す。被水量が増えるにつれて立上り遅れ時間は減少し、立下り遅れ時間は増加するため、例えばその差によって被水の程度を判断することができる。
図13は、立上り遅れ時間と立下り遅れ時間の和Ta(単位ms)と、被水量Wとの関係を表わしている。破線(Ta)は乗員が着座していないときの遅れ時間の和を示し、実線(Ta)は着座時の遅れ時間の和を示す。図13(a)は被水直後の計測値を表わし、同図(b)は被水から10分経過後の計測値を表わしたグラフである。この結果から、立上り遅れ時間と立下り遅れ時間の和Taは被水量によらず、また時間が経過してもほぼ一定となるため、乗員の着座等を安定に判断することができることが分かる。
(乗員検知システムの制御方法)
本発明の乗員検知システム及び乗員検知システムの制御方法は、以上に説明した検出用電極75と、正弦波を含む基準信号Sを抵抗素子Rbを直列に介して検出用電極75に供給する発振回路41と、基準信号Sの電圧を所定の閾値と比較することにより2値の基準位相信号Dを生成する第1の比較回路43と、検出用電極75の電位を電極信号Sとして検出し、電極信号Sの位相と基準信号Sが前記閾値を横切る点の位相とが略同一となる電極信号Sの値を閾値として、電極信号Sをその閾値と比較することにより2値の電極位相信号Dを生成する第2の比較回路44と、を使用して乗員の着座の有無やシートの被水状態を検知する方法である。上記第1の比較回路43により、基準信号Sが所定の位相pとなる電圧(Vr)を閾値として、基準位相信号Dが生成される。位相pは、図3に示した位相p00、p01に相当する位相である。一方、上記第2の比較回路44により、電極信号Sが上記位相pとなる電圧(Vr)を閾値として、電極位相信号Dが生成される。
本乗員検知システムは、前記基準位相信号Dの立上りに対する前記電極位相信号Dの立上りの遅れ時間を立上り遅れ時間Tuとして計測し、かつ基準位相信号Dの立下りに対する電極位相信号Dの立下りの遅れ時間を立下り遅れ時間Tdとして計測する計測ステップと、立上り遅れ時間Td及び立下り遅れ時間Tdに基づいて乗員の着座を検知する乗員検知ステップと、を備える。乗員検知ステップにおいては、立上り遅れ時間Tdと立下り遅れ時間Tdの和Taに基づいて乗員の着座を検知してもよい。本乗員検知システムは、例えば図14のフローチャートに表わすように制御することができる。この制御は、前記制御回路6によって実行することができる。
前記計測ステップにおいては、基準位相信号Dの立上りに対する電極位相信号Dの立上りの遅れ時間を立上り遅れ時間Tuとして計測し(図14に示すステップS11)、基準位相信号Dの立下りに対する電極位相信号Dの立下りの遅れ時間を立下り遅れ時間Tdとして計測する(ステップS12)。
前記乗員検知ステップにおいては、例えば、立上り遅れ時間Tuと立下り遅れ時間Tdを加算して和Taを求め(ステップS21)、その和Taに基づいて乗員の着座を判断することができる。すなわち、和Taの値と予め定めた閾値とを比較し(ステップS22)、Taの値がその閾値を超えている場合には乗員が着座していると判定し(ステップS23)、そうでない場合には着座していないと判定する(ステップS24)。判定の結果は、エアバッグシステム等外部に出力することができる(ステップS31)。
また、前記乗員検知ステップに換えて、立上り遅れ時間Tu及び立下り遅れ時間Tdに基づいてシートの被水等外乱の状態を検知する被水検知ステップを備えることにより、被水等外乱の程度に応じた乗員検知システムの制御が可能になる。ここで乗員検知システムは、車両のシートに設けられた電極間の静電容量、電流、抵抗値等を計測することによって乗員が着座しているか否か等を検知するシステムをいい、その構成や判断手法は限定されない。シートの表面又はその直下に検出用電極が設けられた乗員検知システムにおいて、前記の発振回路、第1の比較回路及び第2の比較回路を備えれば、前記計測ステップ及び前記被水検知ステップにより被水等外乱の状態を判断することができる。
図6、図12に示したように、シートの被水量が増加すると、被水量に対応して立上り遅れ時間Tuは減少し、立下り遅れ時間Tdは増加する。したがって、前記計測ステップにより立上り遅れ時間Tu及び立下り遅れ時間Tdを計測し、前記被水検知ステップにおいて、Tu、Td、又はTuとTdの差等の値を予め定めた基準値と比較することによってシートの被水等外乱の程度を判定することができる。これによって、被水等の程度に応じて、その乗員検知システムで計測された静電容量、電流、抵抗値等を補正することが可能になる。また、その乗員検知システムの動作、検知プログラム、判定のための基準値や閾値などを変更することも可能になる。さらに、被水等により正常な乗員の検知が不可能と判断される場合には、警告等を出力することも可能である。
尚、本発明においては、以上に記載した実施形態に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施形態とすることが可能である。
車両のシートに乗員が着座しているかどうかを検知する乗員検知システムとして広く利用される。また、被水等が生じ易いベッド、椅子等の人物検知として利用することができる。
1;乗員検知システム、2;電子制御ユニット(ECU)、21;センサー部、23;ケーブル、25;電源回路、41;発振回路、43;第1の比較回路、44;第2の比較回路、6;制御回路、7;シート、71;着座部、72;背もたれ部、75;検出用電極、76;接地電極(シートフレーム)、8;車体、9;人体、C;シート等による静電容量、C;シート上の物体(人体等)による静電容量、D;基準位相信号、D;電極位相信号、Rb;抵抗素子、S;基準信号、S;電極信号、Ta;立上り遅れ時間と立下
り遅れ時間の和、Td;立下り遅れ時間、Tu;立上り遅れ時間、W;被水量。

Claims (6)

  1. 車両のシートの座面部及び背もたれ部のうちの少なくとも一つに設けられた検出用電極と、
    正弦波を含む基準信号を抵抗素子を介して前記検出用電極に供給する発振回路と、
    前記基準信号の電圧を所定の閾値と比較することにより2値の基準位相信号を生成する第1の比較回路と、
    前記検出用電極の電位を電極信号として検出し、前記電極信号の位相と前記基準信号が前記閾値を横切る点の位相とが略同一となる前記電極信号の値を閾値として、前記電極信号をその閾値と比較することにより2値の電極位相信号を生成する第2の比較回路と、
    制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、前記基準位相信号の立上りに対する前記電極位相信号の立上りの遅れ時間を立上り遅れ時間として計測し、かつ前記基準位相信号の立下りに対する前記電極位相信号の立下りの遅れ時間を立下り遅れ時間として計測する計測手段と、前記立上り遅れ時間及び前記立下り遅れ時間に基づいて乗員を検知する検知手段と、を備えることを特徴とする乗員検知システム。
  2. 前記検知手段は、前記立上り遅れ時間と前記立下り遅れ時間の和に基づいて乗員の着座の有無を判定する請求項1記載の乗員検知システム。
  3. 前記電極信号は前記基準信号と略同一の振幅をもつ信号として生成され、
    前記第1の比較回路及び前記第2の比較回路は、同一の値の各前記閾値によって前記基準位相信号及び前記電極位相信号を生成する請求項1又は2に記載の乗員検知システム。
  4. 前記検出用電極は導電布であり、前記導電布は前記シートの表面材として形成され、又は表面材の直下に配設されている請求項1乃至3のいずれかに記載の乗員検知システム。
  5. 前記導電布は、一定の間隔で導電性繊維を織り込んだ織布である請求項4記載の乗員検知システム。
  6. 車両のシートの座面部及び背もたれ部のうちの少なくとも一つに設けられた検出用電極と、
    正弦波を含む基準信号を抵抗素子を介して前記検出用電極に供給する発振回路と、
    前記基準信号の電圧を所定の閾値と比較することにより2値の基準位相信号を生成する第1の比較回路と、
    前記検出用電極の電位を電極信号として検出し、前記電極信号の位相と前記基準信号が前記閾値を横切る点の位相とが略同一となる前記電極信号の値を閾値として、前記電極信号をその閾値と比較することにより2値の電極位相信号を生成する第2の比較回路と、
    を備えた乗員検知システムを使用し、
    前記基準位相信号の立上りに対する前記電極位相信号の立上りの遅れ時間を立上り遅れ時間として計測し、かつ前記基準位相信号の立下りに対する前記電極位相信号の立下りの遅れ時間を立下り遅れ時間として計測する計測ステップと、
    前記立上り遅れ時間及び前記立下り遅れ時間に基づいて前記シートの被水状態を検知する被水検知ステップと、
    を備えることを特徴とする乗員検知システムの制御方法。
JP2010040927A 2010-02-25 2010-02-25 乗員検知システム及び乗員検知システムの制御方法 Expired - Fee Related JP5471587B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010040927A JP5471587B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 乗員検知システム及び乗員検知システムの制御方法
US13/033,781 US20110204905A1 (en) 2010-02-25 2011-02-24 Occupant detection system and control method of occupant detection system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010040927A JP5471587B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 乗員検知システム及び乗員検知システムの制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011174888A true JP2011174888A (ja) 2011-09-08
JP5471587B2 JP5471587B2 (ja) 2014-04-16

Family

ID=44475988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010040927A Expired - Fee Related JP5471587B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 乗員検知システム及び乗員検知システムの制御方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20110204905A1 (ja)
JP (1) JP5471587B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017523408A (ja) * 2014-07-18 2017-08-17 マリケアー オーワイ ベース部上の湿気及び人の存在を測定するセンサ構成
EP3742793A1 (en) 2011-08-10 2020-11-25 Sun Patent Trust Terminal device, base station device, and transmission/reception method
JP2021021598A (ja) * 2019-07-25 2021-02-18 重信 飯塚 近接センサ回路
US11560078B2 (en) 2013-12-27 2023-01-24 Ts Tech Co., Ltd. Seat with alertness-maintaining device

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102015204375B3 (de) * 2015-03-11 2016-06-16 Volkswagen Aktiengesellschaft Anordnung und Verfahren zur kapazitiven Sitzbelegungserkennung für Fahrzeugsitze

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04303788A (ja) * 1991-03-30 1992-10-27 Aisin Seiki Co Ltd 人員検出装置
JPH07270541A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Aisin Seiki Co Ltd 誘電体検出装置
JPH07332917A (ja) * 1994-06-08 1995-12-22 Seikosha Co Ltd 静電容量形センサ
JPH11263160A (ja) * 1998-03-18 1999-09-28 Nec Home Electron Ltd 乗員検知システム
JP2000039479A (ja) * 1998-07-21 2000-02-08 Eagle Denshi:Kk 静電容量型検出装置
JP2001124861A (ja) * 1999-10-29 2001-05-11 Nec Corp 乗員検知システム及びアンテナ電極
JP2001153963A (ja) * 1999-11-26 2001-06-08 Nec Corp 物体検知装置及び乗員検知システム

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3683351A (en) * 1970-01-07 1972-08-08 Merton F Wilcox Presence detector
US7401807B2 (en) * 1992-05-05 2008-07-22 Automotive Technologies International, Inc. Airbag deployment control based on seat parameters
US6161070A (en) * 1996-02-23 2000-12-12 Nec Home Electronics, Inc. Passenger detection system
US6392542B1 (en) * 1999-07-12 2002-05-21 Automotive Systems Laboratory, Inc. Occupant sensor
US6960841B2 (en) * 1999-09-13 2005-11-01 Honda Elesys Co., Ltd. Passenger detection system and detection method
EP1301800B1 (en) * 2000-05-26 2006-08-09 Automotive Systems Laboratory Inc. Occupant sensor
US6906530B2 (en) * 2002-05-30 2005-06-14 D.J. Geisel Technology, Inc. Apparatus and method to detect moisture
US7656169B2 (en) * 2007-02-06 2010-02-02 Iee International Electronics & Engineering S.A. Capacitive occupant detection system
JP5146257B2 (ja) * 2008-10-27 2013-02-20 トヨタ紡織株式会社 シート着座検知システム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04303788A (ja) * 1991-03-30 1992-10-27 Aisin Seiki Co Ltd 人員検出装置
JPH07270541A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Aisin Seiki Co Ltd 誘電体検出装置
JPH07332917A (ja) * 1994-06-08 1995-12-22 Seikosha Co Ltd 静電容量形センサ
JPH11263160A (ja) * 1998-03-18 1999-09-28 Nec Home Electron Ltd 乗員検知システム
JP2000039479A (ja) * 1998-07-21 2000-02-08 Eagle Denshi:Kk 静電容量型検出装置
JP2001124861A (ja) * 1999-10-29 2001-05-11 Nec Corp 乗員検知システム及びアンテナ電極
JP2001153963A (ja) * 1999-11-26 2001-06-08 Nec Corp 物体検知装置及び乗員検知システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3742793A1 (en) 2011-08-10 2020-11-25 Sun Patent Trust Terminal device, base station device, and transmission/reception method
US11560078B2 (en) 2013-12-27 2023-01-24 Ts Tech Co., Ltd. Seat with alertness-maintaining device
JP2017523408A (ja) * 2014-07-18 2017-08-17 マリケアー オーワイ ベース部上の湿気及び人の存在を測定するセンサ構成
JP2021021598A (ja) * 2019-07-25 2021-02-18 重信 飯塚 近接センサ回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP5471587B2 (ja) 2014-04-16
US20110204905A1 (en) 2011-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5560784B2 (ja) ハイブリッド乗員検知システム
JP5471587B2 (ja) 乗員検知システム及び乗員検知システムの制御方法
JP5146257B2 (ja) シート着座検知システム
JP4517289B2 (ja) 静電容量式センサおよび乗員検知システム
US9726775B2 (en) Capacitive sensing device
JP6018213B2 (ja) 車両用センサシステム
US7701338B2 (en) Occupant detection system and method of determining occupant
US20150367751A1 (en) Capacitive sensor
US20180345894A1 (en) Capacitive occupant detection system with isofix discrimination
US20130015866A1 (en) Capacitive occupant detection system with interference detection
US20160075297A1 (en) Capacitive sensing device
JP5316527B2 (ja) 静電容量式乗員検知装置
JP2009150783A (ja) 静電式乗員検知システムおよび乗員保護システム
US8599004B2 (en) Occupant detection system
CN109552231B (zh) 用于车辆座椅的座椅占用检测和乘客分类设备
US20110133755A1 (en) System and Method of Occupant Detection with a Resonant Frequency
JP2010139384A (ja) 静電容量式乗員検知システム
US20130234736A1 (en) Occupant detection device
LU100317B1 (en) Capacitive Occupant Detection System with improved ISOFIX Discrimination
LU100318B1 (en) Capacitive Occupant Detection System with Improved Discrimination Capability
CN105848970B (zh) 乘员的存在和分类系统
JP2014182111A (ja) 静電容量式乗員検知センサ
JP2013154667A (ja) 車両用シート載置物判別装置
CN116133893A (zh) 用于加热器构件补偿、特别是用于汽车应用的电容检测和/或分类装置及操作方法
JP2012032342A (ja) 乗員検知装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120808

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5471587

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees