JPH07270541A - 誘電体検出装置 - Google Patents

誘電体検出装置

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JPH07270541A
JPH07270541A JP6227894A JP6227894A JPH07270541A JP H07270541 A JPH07270541 A JP H07270541A JP 6227894 A JP6227894 A JP 6227894A JP 6227894 A JP6227894 A JP 6227894A JP H07270541 A JPH07270541 A JP H07270541A
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JP
Japan
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detection
detection electrode
dielectric
electrode
capacitance
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Application number
JP6227894A
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English (en)
Inventor
Masanori Sugiyama
山 昌 典 杉
Eiji Okada
田 英 二 岡
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シ−トクッションの吸湿による誘電率変化に
対して、乗員検出の誤動作をなくする。 【構成】 シ−ト4に埋込んだ2つの電極13,11間
に形成される静電容量Cpを測定する。電極11,1
2,13と検出回路との間にスイッチSW1,SW2を
設けて状態を順次に切換え、Cb+Cpを接続して検出
したt1と、Ca+Cpを接続して検出したt2と、C
a+Cbを接続して検出したt3に基づいて、計算によ
りCpを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は誘電体検出装置に関し、
例えば自動車の座席上に乗員が存在するか否かを検出す
るのに利用しうる。
【0002】
【従来の技術】例えば車輌においては、乗員が座席に着
座したときに自動的に装着状態になる自動シ−トベルト
装置,乗員が降車した時に自動的に窓を閉じる自動パワ
−ウインドゥ装置,乗員が降車した時に自動的にドアを
ロックする自動ドアロック装置等々を設置することが提
案されている。この種の装置においては、乗員が座席に
着座しているか否か、あるいは乗員が車内にいるか否か
を検出する手段が必要とされる。
【0003】そこで従来より、人間が誘電体であること
を考慮して、車室内に配置した電極によって形成される
コンデンサ中に、車上の人間が存在する位置が含まれる
ように構成し、測定したコンデンサの静電容量の値を調
べることにより、乗員の有無を検出することが実施され
ている。
【0004】例えば、特開平1−113692号に開示
された技術では、車上の座席に内蔵した1つの検出電極
と車輌ボディとの間に形成されるコンデンサの静電容量
を測定した結果から乗員の有無を検出するように構成し
てある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車上の座席
に内蔵される1つの検出電極と車輌ボディとの間には、
空気の存在する空間だけでなく、座席を構成する表皮,
シ−トクッション等も存在する。空気だけが存在する空
間の誘電率はほぼ一定であるが、座席を構成する表皮,
シ−トクッション等の誘電率は大きく変動する場合があ
る。例えば、雨天時に座席が雨水で濡れると、表皮,シ
−トクッション等の吸水によって、その誘電率が通常と
比べて大きく変化するので、これらの部材を含むコンデ
ンサの静電容量が、乗員の有無とは無関係に大幅に変化
する。
【0006】座席を構成する部材が乾燥している場合に
は、乗員が存在しない時に検出される静電容量C1と、
乗員が着座している時に検出される静電容量C2との関
係が、確実にC1<C2になるので、例えば(C1+C
2)/2を乗員の有無を識別するための静電容量のしき
い値Cref に定めると、C1<Cref <C2になり、検
出した静電容量Cdetが、Cdet<Crefであれば「乗員
なし」と判定し、Cdet>Crefであれば「乗員有」と判
定しうる。しかしながら、座席を構成する部材が吸水し
ていて乗員が存在しない時に検出される静電容量C11
は、C1<C11になるので、座席を構成する部材の濡
れ具合いなどに応じて、C11<Crefになる場合と、
Cref <C11になる場合とがあり、乗員の有無の検出
に誤りが生じる可能性がある。
【0007】従って本発明は、検出対象の誘電体以外
の、座席を構成する部材などの誘電率の変化に対して、
誤検出の発生の可能性を低減することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の誘電体検出装置は、誘電体検出対象領域の
近傍に配置された共通電極(12);前記誘電体検出対
象領域の近傍の、前記共通電極とは別の位置に配置され
た第1の検出電極(13);前記誘電体検出対象領域の
近傍の、前記共通電極及び第1の検出電極とは別の位置
に配置された第2の検出電極(11);それに接続され
るコンデンサの静電容量に応じた結果を出力する、静電
容量測定手段(IC1);前記共通電極,第1の検出電
極,第2の検出電極,及び静電容量測定手段の間の接続
状態を切換えるスイッチ手段(SW1,SW2);及び
前記スイッチ手段を制御してその接続状態を切換え、前
記静電容量測定手段が出力する複数の接続状態における
測定結果に基づいて、検出対象誘電体に関する情報を出
力する、誘電体識別手段(IC2);を備える。
【0009】また、請求項2の発明では、前記誘電体識
別手段(IC2)を、前記共通電極と第1の検出電極と
を接続して第2の検出電極と静電容量測定手段とを接続
した状態で測定される第1の値(t1),前記共通電極
と第2の検出電極とを接続して第1の検出電極と静電容
量測定手段とを接続した状態で測定される第2の値(t
2),及び前記第1の検出電極と第2の検出電極とを同
時に静電容量測定手段に接続した状態で測定される第3
の値(t3)に基づいて、検出対象誘電体に関する情報
(Cp)を生成するように構成する。
【0010】また請求項3の発明では、前記第1の検出
電極(13)が座席ベ−ス部の上面近傍に配置され、前
記第2の検出電極(11)が座席背もたれ部の表面近傍
に配置される。
【0011】なお上記括弧内に示した記号は、後述する
実施例中の対応する要素の符号を参考までに示したもの
であるが、本発明の各構成要素は実施例中の具体的な要
素のみに限定されるものではない。
【0012】
【作用】本発明においては、誘電体検出対象領域の近傍
の互いに異なる位置に、共通電極(12),第1の検出
電極(13),及び第2の検出電極(11)が配置され
ている。これらの電極は、スイッチ手段(SW1,SW
2)を介して静電容量測定手段(IC1)の入力に接続
される。従って、スイッチ手段を切換えることにより、
静電容量測定手段に接続されるコンデンサの静電容量が
変わる。
【0013】共通電極,第1の検出電極及び第2の検出
電極によって形成される電気回路には、次の3種類のコ
ンデンサが形成されうる。第1のコンデンサCaは第1
の検出電極と共通電極との間に形成され、第2のコンデ
ンサCbは第2の検出電極と共通電極との間に形成さ
れ、第3のコンデンサCpは第1の検出電極と第2の検
出電極との間に形成される。
【0014】第1の検出電極と共通電極とを短絡して電
2の検出電極と共通電極とを静電容量測定手段に接続す
ると、前記第2のコンデンサCbと第3のコンデンサC
pとが並列に接続された回路の静電容量(Cb+Cp)
が静電容量測定手段に接続される。また、第2の検出電
極と共通電極とを短絡して電1の検出電極と共通電極と
を静電容量測定手段に接続すると、前記第1のコンデン
サCaと第3のコンデンサCpとが並列に接続された回
路の静電容量(Ca+Cp)が静電容量測定手段に接続
される。更に、第1の検出電極と第2の検出電極とを短
絡してこれらの電極と共通電極とを静電容量測定手段に
接続すると、前記第1のコンデンサCaと第2のコンデ
ンサCbとが並列に接続された回路の静電容量(Ca+
Cb)が静電容量測定手段に接続される。従って、静電
容量測定手段は、複数の測定結果に基づいて前記第1の
コンデンサCa,第2のコンデンサCb及び第3のコン
デンサCpのいずれの静電容量も計算して求めることが
可能である。
【0015】ここで、例えば共通電極を自動車のボディ
ア−ス電極と仮定し、第1の検出電極及び第2の検出電
極をそれぞれ自動車内の座席内に埋込まれた電極と仮定
すると、前記第1のコンデンサCa及び第2のコンデン
サCbの静電容量の大きさは、例えばシ−トクッション
部材の吸湿度合いの影響を強く受けるが、第3のコンデ
ンサCp静電容量の大きさは、シ−トクッション部材の
吸湿度合いの影響をほとんど受けない。また、第3のコ
ンデンサCpを構成する第1の検出電極と第2の検出電
極との間の空間は、座席の近傍であるため、第3のコン
デンサCpの静電容量は、座席の近傍に乗員(誘電体で
ある人間)が存在するか否か、あるいは乗員が着座して
いるか否かに応じて大きく変化する。
【0016】本発明では、誘電体識別手段(IC2)
が、静電容量測定手段の出力する複数の接続状態におけ
る測定結果に基づいて、検出対象誘電体に関する情報を
生成するので、上記第3のコンデンサCpの静電容量か
ら、検出対象誘電体を検出することができる。従って、
シ−トクッション部材の吸湿度合い等の検出結果への影
響を大幅に低減しうる。
【0017】また請求項2によれば、前記コンデンサC
a,Cpによって形成される静電容量(Ca+Cp)に
対応する第1の値(t1),前記コンデンサCb,Cp
によって形成される静電容量(Cb+Cp)に対応する
第2の値(t2),及び前記コンデンサCa,Cbによ
って形成される静電容量(Ca+Cb)に対応する第3
の値(t3)に基づいて、検出対象誘電体の影響を受け
て変化する第3のコンデンサCpの静電容量を確実に検
出することができる。
【0018】また請求項3によれば、前記第1の検出電
極が座席ベ−ス部の上面近傍に配置され、前記第2の検
出電極が座席背もたれ部の表面近傍に配置されるので、
前記第3のコンデンサCpの静電容量が、シ−トクッシ
ョン部材等の吸湿度合いの影響を受けにくく、より確実
に乗員の有無を検出しうる。
【0019】
【実施例】実施例の装置の構成を図1に示す。この装置
は、自動車2上に搭載されており、運転者用の座席4に
乗員1が着座しているか否かを検出する。座席4は、大
きく分けると、シ−トベ−ス部4aとシ−トバック部4
bで構成されている。図示しないが、シ−トベ−ス部4
aとシ−トバック部4bは、各々、着座面を形作るメイ
ンクッション,シ−トとしての弾性を付与するばね部
材,それらを覆う表皮部材,座席を支持するシ−トパン
などのフレ−ム部材によって構成されており、フレ−ム
部材は、スライドレ−ルやブラケットを介して、自動車
2のボディ9に固定されている。
【0020】この実施例では、シ−トベ−ス部4aとシ
−トバック部4bに、それぞれ検出電極13及び11が
内蔵されている。検出電極13及び11は、矩形の導電
性織布で構成してあり、乗員1が座席4に着座している
時に、乗員1の体の一部分と接触しうる座席4上の着座
領域と対向するように配置されている。実際には、検出
電極13及び11は、座席4を構成する表皮の乗員1と
接触する部分とメインクッションとの間に挟まれて固定
されている。従って、検出電極13及び11は、各々、
着座した乗員1の体と近接した位置に存在する。
【0021】自動車2のボディ9は大部分が金属製であ
り、その金属部分は、自動車2上の電気回路のア−スラ
インと接続されている。即ち、ボディ9の金属部分は、
ア−ス電極12を形成している。
【0022】座席4の検出電極13,11とア−ス電極
12は、電子制御ユニットECUと接続されている。電
子制御ユニットECUは、検出回路IC1,判定回路I
C2,切換回路IC3,及び出力回路OCを備えてお
り、検出電極13,11及びア−ス電極12間に形成さ
れるコンデンサの静電容量から、乗員1が座席4に着座
しているか否かを識別する。
【0023】電子制御ユニットECUの具体的な構成は
図2に示されているが、これを説明する前に、乗員1が
座席4に着座しているか否かを識別するための原理につ
いて説明する。
【0024】検出電極13,11及びア−ス電極12で
構成される電気回路に関する等価回路を図3に示す。図
3を参照すると、検出電極13とア−ス電極12との間
の空間にはメインクッション5が介在しており、検出電
極11とア−ス電極12との間の空間にはメインクッシ
ョン5Bが介在しており、検出電極13と検出電極11
との間の空間には、表皮8,乗員1,表皮8Bが介在し
ている。乗員1が着座していない時には、表皮8と表皮
8Bとの間の空間には空気が存在する。
【0025】検出電極13とア−ス電極12との間の静
電容量Caは、メインクッション5の誘電率に応じて変
化し、検出電極11とア−ス電極12との間の静電容量
Cbは、メインクッション5Bの誘電率に応じて変化す
るが、メインクッション5及び5Bの誘電率は、空気中
の水分量(即ち湿度)などの影響を大きく受ける。一
方、検出電極13と検出電極11との間の静電容量Cp
は、表皮8と表皮8Bとの間に乗員1が存在するか否か
に応じて大きく変化する。即ち、乗員1の人体は誘電体
であり、その誘電率が空気の誘電率に比べてはるかに大
きいので、乗員1の有無に応じて静電容量Cpが大きな
影響を受ける。検出電極13と検出電極11との間の空
間の大きさに比べて、表皮8及び表皮8Bの厚みは小さ
いので、それらの誘電率の変化は、静電容量Cpに大き
な影響を及ぼさない。つまり、静電容量Cpの大きさが
検出できれば、空気中の水分量(即ち湿度)などの影響
を受けずに、乗員1の着座の有無を検出しうる。
【0026】検出電極13,11及びア−ス電極12
と、電子制御ユニットECUの主要機能部分だけを抽出
して簡略化したものを図4に示す。図4を参照すると、
電子制御ユニットECUの信号ラインLxは、2つのス
イッチSW1,SW2を介して、検出電極13及び11
と接続されている。スイッチSW1及びSW2はアナロ
グスイッチであり、各々、その共通端子cを他の端子
a,bのいずれかと接続することができる。スイッチS
W1は、共通端子cが検出電極13と接続され、端子a
が接地され、端子bが信号ラインLxに接続されてい
る。スイッチSW2は、共通端子cが検出電極11と接
続され、端子aが接地され、端子bが信号ラインLxに
接続されている。
【0027】発振器OSCは、周期が一定の矩形波の信
号SG1(図5参照)を出力する。この信号SG1は、
バッファBFを通り、検出電極13,11及びア−ス電
極12で構成されるコンデンサと抵抗器RとでなるCR
時定数回路に供給される。従って、信号ラインLxに現
われる信号SG2(図5参照)は、CR時定数回路の影
響によって、SG1に比べ、信号の立上りと立下りがな
だらかになる。信号SG2の立上りと立下りのカ−ブ
は、CR時定数回路の時定数、即ちコンデンサの静電容
量に応じて変化する。
【0028】信号SG1及びSG2は、イクスクル−シ
ブオアゲ−トG1に入力される。このイクスクル−シブ
オアゲ−トG1は、信号SG1の振幅Eの半分の電圧
(E/2)をしきい値として、信号のレベルを高/低の
2値に識別する。イクスクル−シブオアゲ−トG1が出
力する信号SG3は、信号SG1及びSG2の2値レベ
ルが一致する時には低レベルになり、一致しない時には
高レベルになる。信号SG1及びSG2の2値レベルが
一致しないのは、信号SG1の立上り時点から信号SG
2がE/2に上昇するまでの間、及び信号SG1の立下
り時点から信号SG2がE/2に降下するまでの間であ
る。
【0029】この実施例では、判定器DETは、信号S
G3を監視し、信号SG1の立下り時点から信号SG2
がE/2に降下するまでの間の時間Tに基づいて、乗員
1の着座の有無を識別する。実際には、スイッチSW1
及びSW2の状態を順次に切換え、3種類の状態におけ
る時間Tをそれぞれ測定し、それらの結果に基づいて着
座の識別を実施する。
【0030】ここで、電極13−12間に形成されるコ
ンデンサCaの静電容量をCaとし、電極11−12間
に形成されるコンデンサCbの静電容量をCbとし、電
極13−11間に形成されるコンデンサCpの静電容量
をCpで表わす。
【0031】スイッチSW1の端子c−a間を接続し、
スイッチSW2の端子c−b間を接続すると、信号ライ
ンLx−ア−ス間の静電容量CxがCb+Cpになるの
で、この場合に測定される時間Tをt1とすれば次式が
成立する。
【0032】 Cb+Cp=−(t1/(R・ln2)) ・・・(1) 同様にスイッチSW1の端子c−b間を接続し、スイッ
チSW2の端子c−a間を接続すると、信号ラインLx
−ア−ス間の静電容量CxがCa+Cpになるので、こ
の場合に測定される時間Tをt2とすれば次式が成立す
る。
【0033】 Ca+Cp=−(t2/(R・ln2)) ・・・(2) また、スイッチSW1の端子c−b間を接続し、スイッ
チSW2の端子c−b間を接続すると、信号ラインLx
−ア−ス間の静電容量CxがCa+Cbになるので、こ
の場合に測定される時間Tをt3とすれば次式が成立す
る。
【0034】 Ca+Cb=−(t3/(R・ln2)) ・・・(3) 従って、次の第4式が成立する。
【0035】 Cp=(t3−t1−t2)/(2・R・ln2)・・(4) 即ち、時間t1,t2及びt3を測定すれば、第4式か
ら静電容量Cpを求めることができる。前述のように、
静電容量Cpは湿度等の影響を受けにくく、乗員1の着
座の有無に応じて大きく変化するので、静電容量Cpの
大きさをしきい値と比較することによって、乗員1の着
座の有無を識別できる。
【0036】ここで図2を参照し、実際の電子制御ユニ
ットECUについて説明する。検出回路IC1は、ゲ−
トアレイであり、1つの集積回路として構成されてい
る。この検出回路IC1には、図4の発振器OSC,バ
ッファBF,イクスクル−シブオアゲ−トG1,及び判
定器DETの一部の機能が組込まれている。抵抗器R1
が図4のRに対応する。アナログコンパレ−タCMP1
は、信号ラインLxの電圧をしきい値(E/2)と比較
して2値信号を生成し、この2値信号を検出回路IC1
内部のイクスクル−シブオアゲ−トG1の一方の入力に
印加する。イクスクル−シブオアゲ−トG1のもう一方
の入力には、発振器OSCの出力信号が印加される。O
SC1は、発振器OSCの一部を構成する水晶回路であ
る。もう1つのアナログコンパレ−タCMP1は、電圧
の異常低下を検出するために設けられている。即ち、例
えば電源電圧の変動や故障などによって、発振器が出力
する信号の振幅Eが低下すると、測定される時間t1,
t2,t3に誤りが生じるので、信号ラインLxの電圧
を予め定めたしきい値と比較して2値信号を生成する。
この2値信号により、信号ラインLxの高レベルの電圧
Eの異常低下を検出できる。また、検出回路IC1はタ
イマを内蔵しており、前記時間Tを測定することができ
る。
【0037】検出回路IC1には、判定回路IC2が接
続されている。判定回路IC2は、シングルチップのマ
イクロコンピュ−タで構成してあり、検出回路IC1が
出力する情報Tに基づいて、乗員1の着座の有無を識別
する。検出回路IC1がその出力ポ−トSOTに出力す
る信号は、2値信号であり、シリアルデ−タとして、判
定回路IC2の入力ポ−トIN3に入力される。また、
判定回路IC2は、アナログスイッチで構成されるスイ
ッチSW1及びSW2に制御信号を送り、それらの状態
を切換えることができる。
【0038】判定回路IC2の動作の主要部分を図6及
び図7に示す。図6及び図7を参照して判定回路IC2
のマイクロコンピュ−タの動作を説明する。電源がオン
すると、あるいはイグニッションキ−の操作に連動して
動作するイグニッションスイッチIGやアクセサリスイ
ッチACCのオン/オフを検出すると、図6のステップ
61で初期化を実施し、次のステップ62で「容量デ−
タ計算」処理を実施し、次のステップ63で乗員の有無
を識別する。これらの処理が繰り返し実施される。ステ
ップ62の具体的な内容が、図7に示す処理の内容であ
る。
【0039】図7のステップ71では、スイッチSW1
及びSW2を制御し、SW1の共通端子cと端子aを接
続し、SW2の共通端子cと端子bを接続する。これに
よって、信号ラインLxとア−スとの間に接続される静
電容量Cxは、Cb+Cpになる。そこで、次のステッ
プ72では、検出回路IC1を制御して時間Tの測定を
実施する。検出回路IC1がここで測定した時間Tのデ
−タを判定回路IC2に入力し、この値をt1として内
部のレジスタに保存する。
【0040】次のステップ73では、再びスイッチSW
1及びSW2を制御し、SW1の共通端子cと端子bを
接続し、SW2の共通端子cと端子aを接続する。これ
によって、信号ラインLxとア−スとの間に接続される
静電容量Cxは、Ca+Cpになる。そこで、次のステ
ップ74では、検出回路IC1を制御して時間Tの測定
を実施する。検出回路IC1がここで測定した時間Tの
デ−タを判定回路IC2に入力し、この値をt2として
内部のレジスタに保存する。
【0041】次のステップ75では、再びスイッチSW
1及びSW2を制御し、SW1の共通端子cと端子bを
接続し、SW2の共通端子cと端子bを接続する。これ
によって、信号ラインLxとア−スとの間に接続される
静電容量Cxは、Ca+Cbになる。そこで、次のステ
ップ76では、検出回路IC1を制御して時間Tの測定
を実施する。検出回路IC1がここで測定した時間Tの
デ−タを判定回路IC2に入力し、この値をt3として
内部のレジスタに保存する。
【0042】次のステップ77では、これまでに測定し
た3個の時間デ−タt1,t2,t3に基づいて、前記
第4式の計算を実施し、静電容量Cpを求める。そして
静電容量Cpの値をレジスタDbに保存する。
【0043】図6のステップ63では、レジスタDbに
保存された静電容量Cpの値を、予め定めたしきい値C
ref と比較した結果を、乗員の着座の有無を示す2値デ
−タとして生成する。この2値デ−タは、判定回路IC
2から検出回路IC1に送られる。検出回路IC1が何
らかの異常を検出していなければ、検出回路IC1は、
判定回路IC2が検出した結果を示す2値デ−タを、2
値信号として、出力回路OCに出力する。出力回路OC
は、検出回路IC1から入力される2値信号に応じて、
外部システム16をオン/オフする。
【0044】なお、上記実施例の構成は、次のように変
更してもよい。まず、電極11及び13を構成する材料
として、金属板,導電性樹脂,導電性塗料などを用いて
もよい。また、電極11及び13の両方をシ−トベ−ス
部4aに設置してもよいし、両方をシ−トバック部4b
に設置してもよい。あるいは、電極11及び13の一方
をシ−トベ−ス部4aに設置して他方をボディ床面近傍
に設置してもよいし、一方をボディ床面近傍に設置して
他方をボディ天井に設置してもよい。更に、上記スイッ
チSW1,SW2をアナログスイッチに代えて、リレ−
など他のスイッチ手段で構成してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上のとおり本発明によれば、座席を構
成する部材などの誘電率の変化の影響を受けにくい、第
1の検出電極(13)と第2の検出電極(11)との間
の静電容量(Cp)を検出することができるので、検出
対象の誘電体の有無を判定する際に誤りが生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の誘電体検出装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】 図1のECUの具体的な構成を示すブロック
図である。
【図3】 図1の電極部分の電気回路を示す等価回路図
である。
【図4】 図2の電気回路の一部分を示すブロック図で
ある。
【図5】 図4に示す回路の信号の例を示すタイムチャ
−トである。
【図6】 図2のIC2の動作を示すフロ−チャ−トで
ある。
【図7】 図6のステップ62の詳細を示すフロ−チャ
−トである。
【符号の説明】
1:乗員 2:自動車 4:座席 4a:シ−トベ−ス
部 4b:シ−トバック部 5,5B:メインク
ッション 8,8B:表皮 9:ボディ 11,13:検出電極 12:ア−ス電極 Ca,Cb,Cp:コンデンサ(静電容量) ECU:電子制御ユニット IC1:検出回路 IC2:判定回路 IC3:切換回路 Lx:信号ライン OC:出力回路 SW1,SW2:スイッチ OSC:発振器 BF:バッファ G1:イクスクル−シブオアゲ−ト DET:判定器 CMP1,CMP2:アナログコンパレ−タ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体検出対象領域の近傍に配置された
    共通電極;前記誘電体検出対象領域の近傍の、前記共通
    電極とは別の位置に配置された第1の検出電極;前記誘
    電体検出対象領域の近傍の、前記共通電極及び第1の検
    出電極とは別の位置に配置された第2の検出電極;それ
    に接続されるコンデンサの静電容量に応じた結果を出力
    する、静電容量測定手段;前記共通電極,第1の検出電
    極,第2の検出電極,及び静電容量測定手段の間の接続
    状態を切換えるスイッチ手段;及び前記スイッチ手段を
    制御してその接続状態を切換え、前記静電容量測定手段
    が出力する複数の接続状態における測定結果に基づい
    て、検出対象誘電体に関する情報を出力する、誘電体識
    別手段;を備える、誘電体検出装置。
  2. 【請求項2】 前記誘電体識別手段は、前記共通電極と
    第1の検出電極とを接続して第2の検出電極と静電容量
    測定手段とを接続した状態で測定される第1の値,前記
    共通電極と第2の検出電極とを接続して第1の検出電極
    と静電容量測定手段とを接続した状態で測定される第2
    の値,及び前記第1の検出電極と第2の検出電極とを同
    時に静電容量測定手段に接続した状態で測定される第3
    の値に基づいて、検出対象誘電体に関する情報を生成す
    る、前記請求項1記載の誘電体検出装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の検出電極が座席ベ−ス部の上
    面近傍に配置され、前記第2の検出電極が座席背もたれ
    部の表面近傍に配置された、前記請求項1記載の誘電体
    検出装置。
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