JP2001124851A - 物体検出装置 - Google Patents

物体検出装置

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JP2001124851A
JP2001124851A JP30462699A JP30462699A JP2001124851A JP 2001124851 A JP2001124851 A JP 2001124851A JP 30462699 A JP30462699 A JP 30462699A JP 30462699 A JP30462699 A JP 30462699A JP 2001124851 A JP2001124851 A JP 2001124851A
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Japan
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signal
sampling
reference signal
waveform
frequency amplifier
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JP30462699A
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English (en)
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Hiromasa Nakauchi
啓雅 中内
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波増幅器及びサンプリングパルス発生器
に関連して回路構成を比較的簡単に且つ小型化すること
ができる物体検出装置を提供すること。 【解決手段】 送信アンテナ6と、受信アンテナ10
と、受信アンテナ10からの受信信号を増幅するための
高周波増幅器52と、サンプリング信号を生成するため
のサンプリング信号発生器30と、サンプリング信号に
基づいて受信信号をサンプリングするためのサンプリン
グ手段14と、サンプリングされた信号を所要の通りに
演算処理するための信号演算処理手段38とを具備する
物体検出装置。基準信号生成手段として機能する電圧制
御発振手段18の制御電圧を利用して、サンプリング信
号発生器30がサンプリング信号を生成するとともに、
高周波増幅器52が受信信号を増幅する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波を利用し
て、埋設物等の物体の位置を検出する物体位置検出装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】物体としての地中埋設物(例えば、鉄
柱、ガス管、水道管等)を検出する物体検出装置が知ら
れている。このような物体検出装置として、本出願人
は、パルス状の信号を発生する発信器と、発信器からの
発信信号に基づいて電磁波を地中に送信する送信アンテ
ナと、地中埋設物からの反射電磁波を受信する受信アン
テナと、受信アンテナからの受信信号を所要の通りにサ
ンプリングするためのサンプリング手段と、サンプリン
グ手段によりサンプリングされたサンプリング信号を所
要の通りに演算処理して物体の位置を測定するための信
号演算処理手段とを備えたものを提案した。
【0003】この提案した物体検出装置においては高周
波の電磁波が用いられ、受信アンテナが受信する受信信
号の信号レベルは小さく、それ故に、受信アンテナとサ
ンプリング手段との間に高周波増幅器が設けられ、受信
アンテナからの受信信号は高周波増幅器にて増幅された
後にサンプリング手段に送給される。また、サンプリン
グ手段に関連して、サンプリング信号生成するためのサ
ンプリング信号発生器が設けられ、サンプリング手段は
このサンプリング信号に基づいて高周波増幅器にて増幅
された受信信号をサンプリングする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この提案した物体検出
装置には、次の通りの解決すべき問題が存在する。一般
に、送信アンテナ及び受信アンテナから離れた位置にあ
る物体を検出するとき、その距離が大きくなるに伴って
受信アンテナの受信信号の信号レベルが小さくなる。そ
のために、この物体検出装置では、高周波増幅器は、各
測定サイクルにおいて時間の経過に伴って増幅率が大き
くなるように構成され、各測定サイクルにおいて時間の
経過に伴う信号レベルの低下を補正している。この増幅
率の変化波形(各測定サイクルにおいて経過時間と増幅
率との関係を示す波形)は、時間の経過に伴う受信信号
の信号レベルの低下の程度に応じて設定され、専用の増
幅用制御信号メモリに例えばマップとして記憶されてい
る。
【0005】一方、サンプリング信号発生器は、高周波
増幅器にて増幅された受信信号を所要の通りにサンプリ
ングするために、所要の通りにサンプリングする毎に所
定期間遅れてサンプリング信号を生成するように構成さ
れ、このサンプリング信号の生成遅れ波形(各測定サイ
クルにおいて経過時間と遅れ時間との関係を示す波形)
は、各測定サイクルにおいて時間の経過に伴って比例的
に遅れてサンプリング信号が生成されるように設定さ
れ、専用のサンプリング用制御信号メモリに例えばマッ
プとして記憶されている。
【0006】かくの通りに構成されているので、提案し
た物体検出装置では、増幅用制御信号メモリとサンプリ
ング用制御信号メモリの二つのメモリを必要とし、この
ことに関連して回路構成が比較的複雑に且つ大きくな
り、また製作コストが高価となる問題がある。
【0007】また、サンプリング手段と信号演算処理手
段との間に、必要に応じてローパスフィルタ手段を設け
る場合があり、このようにローパスフィルタ手段を設け
る場合、ローパスフィルタ手段を制御するための専用の
制御用メモリが必要となり、制御用用メモリ数が更に増
えるとともに、回路構成が一層複雑になり、制作コスト
が更に上昇する。本発明の目的は、高周波増幅器及びサ
ンプリング信号発生器に関連して回路構成を比較的簡単
に且つ小型化することができる物体検出装置を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、検出する物体
に向けて電磁波を発信するための送信アンテナと、物体
から反射された電磁波を受信するための受信アンテナ
と、前記受信アンテナからの受信信号を増幅するための
高周波増幅器と、受信信号を所要の通りにサンプリング
するサンプリング信号を生成するためのサンプリング信
号発生器と、前記高周波増幅器にて増幅された受信信号
を前記サンプリング信号に基づいてサンプリングするた
めの前記サンプリング手段と、前記サンプリング手段に
よりサンプリングされた信号を所要の通りに演算処理し
て物体の位置を測定するための信号演算処理手段とを具
備し、前記サンプリング信号発生器及び前記高周波増幅
器に関連して、所定波形の基準信号を生成する基準信号
生成手段が設けられ、前記基準信号を利用して前記サン
プリング信号発生器が前記サンプリング信号を生成する
とともに、前記高周波増幅器が前記受信信号を増幅する
ことを特徴とする物体検出装置である。
【0009】本発明に従えば、基準信号を生成する基準
信号生成手段が設けられ、サンプリング信号発生器はこ
の基準信号を利用してサンプリング信号を生成し、また
高周波増幅器はこの基準信号を利用して受信アンテナの
受信信号を増幅する。従って、基準信号生成手段を設け
るという簡単な構成でもってサンプリング信号を所要の
通りに生成することができ、また受信アンテナの受信信
号を所要の通りに増幅することができる。尚、この基準
信号生成手段は、例えば、経過時間と電圧との関係をマ
ップとして記憶する記憶手段等から構成することができ
る。
【0010】また、本発明では、前記基準信号生成手段
と前記高周波増幅器との間に波形変更回路が設けられ、
前記基準信号生成手段からの前記基準信号は前記波形変
更回路によって波形変形された後に前記高周波増幅器に
送給され、前記サンプリング信号発生器は前記基準信号
生成手段からの前記基準信号に基づいて前記サンプリン
グ信号を生成し、前記高周波増幅器は、前記波形変更回
路にて波形変更された変更基準信号に基づいて前記受信
信号を増幅することを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、基準信号生成手段と高周
波増幅器との間に波形変更回路が設けられ、基準信号生
成手段からの基準信号は波形変更回路にて波形変更され
た後に高周波増幅器に送給される。このように構成した
とき、基準信号生成手段によって生成される基準信号は
所定のサンプリング信号を生成するのに適した信号であ
り、サンプリング信号発生器はこの基準信号に基づいて
サンプリング信号を生成しする。また、基準信号生成手
段からの基準信号は波形変更回路にて波形変更されて高
周波増幅器にて所定の増幅を行うのに適した信号とな
り、高周波増幅器は変更基準信号に基づいて受信信号を
増幅する。従って、高周波増幅器の前に波形変更回路を
設けるという簡単な構成でもって、基準信号を利用して
所定のサンプリング信号を生成することができるととも
に、高周波増幅器によって受信信号を所要の通りに増幅
することができる。
【0012】また、本発明では、前記基準信号生成手段
と前記サンプリング信号発生器との間に波形変更回路が
設けられ、前記基準信号生成手段からの前記基準信号は
前記波形変更回路によって波形変形され、前記高周波増
幅器は前記基準信号生成手段からの前記基準信号に基づ
いて前記受信信号を増幅し、前記サンプリング信号発生
器は前記波形変更回路にて波形変更された変更基準信号
を利用してサンプリング信号を生成することを特徴とす
る。
【0013】本発明に従えば、基準信号生成手段とサン
プリング信号発生器との間に波形変更回路が設けられ、
基準信号生成手段からの基準信号は波形変更回路にて波
形変更され、サンプリング信号を生成する際にこの波形
変更された変更基準信号が利用される。このように構成
したとき、基準信号生成手段によって生成される基準信
号は受信信号を増幅するのに適した信号であり、高周波
増幅器はこの基準信号に基づいて受信アンテナからの受
信信号を所要の通りに増幅する。また、基準信号生成手
段からの基準信号は波形変更回路にて波形変更されて所
定のサンプリング信号を生成するのに適した信号とな
り、サンプリング信号発生器は変更基準信号を利用して
サンプリング信号を生成する。従って、サンプリング信
号発生器の前に波形変更回路を設けるという簡単な構成
でもって、基準信号を利用して高周波増幅器によって受
信信号を所要の通りに増幅することができるとともに、
サンプリング信号発生器によって所定のサンプリング信
号を生成することができる。
【0014】また、本発明では、前記基準信号生成手段
が生成する前記基準信号は、各測定サイクルにおいて時
間の経過に伴って電圧が大きくなり、前記高周波増幅器
は各測定サイクルにおいて時間の経過に伴って増幅率が
大きくなることを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、基準信号生成手段によっ
て生成される基準信号は、各測定サイクルにおいて時間
の経過に伴って電圧が大きくなる信号であり、このよう
な基準信号を利用することによって高周波増幅器の増幅
率は時間の経過に伴って大きくなり、受信信号の信号レ
ベルが小さくなる範囲において大きな増幅率でもって受
信信号を増幅することができる。
【0016】また、前記サンプリング手段と前記信号演
算処理手段との間には、前記サンプリング手段にてサン
プリングされた信号の周波数帯域の高い周波数域を減衰
させるためのローパスフィルタ手段が設けられ、前記ロ
ーパスフィルタ手段は各測定サイクルにおいて時間の経
過に伴ってその時定数が多くなる時定数変化手段を備え
ていることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、サンプリング手段と信号
処理手段との間にローパスフィルタ手段が設けられ、こ
のローパスフィルタ手段の時定数変化手段は各測定サイ
クルにおいて時間の経過に伴ってローパスフィルタ手段
の時定数を大きくするので、受信するまでの時間が長く
なるにつれて高周波帯より低い周波数帯のノイズ成分が
除去され、受信信号のSN比を向上させて物体の測定を
一層高精度に測定することができる。
【0018】更に、本発明では、前記基準信号生成手段
と前記ローパスフィルタ手段との間にローパスフィルタ
用波形変更回路が設けられ、前記基準信号生成手段から
の基準信号は前記ローパスフィルタ用波形変更回路によ
って波形変更された後に前記ローパスフィルタ手段に送
給され、前記ローパスフィルタ手段は波形変更された変
更基準信号に基づいて前記サンプリング手段にてサンプ
リングされた信号の周波数帯域の高い周波数を減衰する
ことを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、基準信号生成手段とロー
パスフィルタ手段との間にローパスフィルタ用波形変更
回路が設けられ、基準信号生成手段からの基準信号はこ
の波形変更回路によって波形変更された後にローパスフ
ィルタ手段に送給される。従って、この波形変更回路に
よって波形変更されることによってローパスフィルタ手
段によってノイズ成分を除去するに適した信号となり、
ローパスフィルタ手段はこの変更基準信号に基づいてノ
イズ成分を除去し、基準信号生成手段からの基準信号を
利用してローパスフィルタ手段によって所要の通りにノ
イズ成分を除去することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に従う物体検出装置の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態の物体検出装置を簡略的に
示すブロック図であり、図2は、図1の物体検出装置に
おいて生成される各種信号を示すタイムチャートであ
り、図3(a)〜(d)は、図1の物体検出装置のサン
プリング手段によるサンプリング様式を説明するための
図である。
【0021】図1及び図2において、図示の物体検出装
置は、発振器2,送信パルス発生器4及び送信アンテナ
6を備えている。発振器2は、例えば水晶発振器から構
成され、所定周波数の発信信号P1を生成する。この発
振器2からの発信信号P1は、例えばサイン波でよい
(図2参照)。地中埋設物8、例えば鉄柱、埋設ガス
管、埋設水道管等を高速で、かつ高精度で検出するため
には、この発信信号P1の周波数を大きくする、例えば
1MHz以上に設定するのが望ましい。
【0022】発振器2からの発信信号P1は、送信パル
ス発生器4に送給され、送信パルス発生器4は、発信信
号P1がゼロから立上がって所定値V1になると送信パ
ルス信号P4を生成する(図示2参照)。従って、送信
パルス発生器4によって生成される送信パルス信号P4
は、上記発信信号P1の立上がりのゼロ点から時間T1
遅れて発生される。送信パルス信号P4は送信アンテナ
6に送給され、送信アンテナ6は、この送信パルス信号
P4に基づいて電磁波を地中埋設物8に向けて発射す
る。
【0023】物体検出装置は、また、受信アンテナ1
0、サンプリング手段14及びサンプリング信号生成手
段16を備えている。受信アンテナ10は、送信アンテ
ナ6から送信された後地中埋設物8によって反射された
電磁波を受信し、受信した受信信号P5がサンプリング
手段14に送給される。受信アンテナ10とサンプリン
グ手段14との間には高周波増幅器52が配設され、受
信アンテナ10からの受信信号P5は高周波増幅器52
によって増幅される。この高周波増幅器52による増幅
については後述する。
【0024】受信アンテナ10の受信信号P5は、地中
埋設物8から反射された電磁波の受信信号であるので、
送信パルス信号P4よりも時間遅れの信号となり(図2
参照)、この遅れ時間T2は、送信アンテナ6及び受信
アンテナ10と地中埋設物8との距離が大きいほど長く
なる。送信アンテナ6及び受信アンテナ10は、ボータ
イ形アンテナから構成することができる。この実施形態
では、送信アンテナ6及び受信アンテナ10を別個の専
用アンテナから構成しているが、一つのアンテナに作動
時間を区別することによって送信アンテナ及び受信アン
テナの双方の機能を持たせるように構成してもよい。
【0025】発振器2からの発信信号P1はサンプリン
グ信号生成手段16にも送給される。図示のサンプリン
グ信号生成手段16は、電圧制御発振手段18、可変移
相回路20、パルス化回路28及びサンプリング信号発
生器30から構成されている。発振器2からの発信信号
P1は可変移相回路20に送給される。電圧制御発振手
段18はこの実施形態では基準信号生成手段として機能
し、可変移相回路20に送給される電圧を制御し、可変
移相回路20は電圧制御発振手段18からの制御電圧に
基づいて上記発信信号P1の位相を可変とする。即ち、
可変移相回路20は、電圧制御発振手段18からの制御
電圧が例えば大きくなるに伴って上記発信信号の位相遅
れを大きくし(換言すると、遅延時間を長くする)、そ
の制御電圧が例えば小さくなるに伴って上記発信信号の
位相遅れを小さくする(換言すると、遅延時間を短くす
る)。このような可変移相回路20は、例えば30〜2
00pF程度のバリキャップを5個程度組み込んだ回路
から構成することができ、このような回路において電圧
制御発振手段18の制御電圧を例えば0〜5V変化させ
ることによって、上記発信信号P1を例えば0〜60×
10−9秒(0〜60ns)遅れ方向に移相することが
できる。電圧制御発振手段18及びこれに関連する構成
については後述する。この可変移相回路20は、上述し
た通りにして移相信号P2(図2参照)を生成する。こ
の移相信号P2は、上記発信信号P1が所定値V1にな
った時点から移送信号P2が所定値V2になる時点まで
の間隔が所定時間Tとなるうように位相が遅れた信号と
なり、可変移相回路20に供給される制御電圧を変化さ
せることによって、発信信号P1との位相遅れ時間が制
御される。可変移相回路20からの移相信号P2はパル
ス化回路28に送給され、このパルス化回路28によっ
て、移相信号P2がパルス化される。パルス化された信
号は、その後、サンプリング信号発生器30に送給さ
れ、サンプリング信号発生器30は、この信号に基づい
てサンプリング信号P3(図2参照)を生成する。この
実施形態では、図2に示す通り、可変移相回路20から
の移相信号P2の出力が所定値V2になると、サンプリ
ング信号発生器30はサンプリング信号P3を生成す
る。即ち、サンプリング信号発生器30は、移相信号P
2の立上がりのゼロ点から所定値V2になるとサンプリ
ング信号P3を生成し、このサンプリング信号P3をサ
ンプリング手段14に送給する。サンプリング信号発生
器30にて生成されるサンプリング信号P3は非常に短
く、このサンプリング信号P3が生成される期間がサン
プリング期間に対応し、サンプリング手段14はこのサ
ンプリング期間に対応して受信信号P5をサンプリング
する。
【0026】この実施形態では、測定サイクルM、即ち
一つの測定データを得る期間は、複数、例えば256の
サンプリング区間から構成され、複数のサンプリング区
間は例えば後述する数のサンプリング期間を有してい
る。そして、サンプリング信号発生器30からのサンプ
リング信号P3は、各測定サイクルMにおいてサンプリ
ング区間のサンプリングが終了する毎に基準サンプリン
グ間隔W1に所定加算時間(△W)を加えただけ長くず
れて発生される。尚、このサンプリング間隔は一つのサ
ンプリング区間内においては実質上等しく、変化するこ
とはない。
【0027】この実施形態では、次の通りにして、サン
プリング手段14によるサンプリングが行われる。図3
をも参照して、発振器2によって生成される発信信号P
1の周波数は、例えば20MHzに設定され、その周期
は50nsである。この周期は基準サンプリング間隔W
1(W1=50ns)に対応する。このような場合、一
測定サイクルM(第1番目のサンプリング区間S1から
第256番目のサンプリング区間S256までの期間が
一測定サイクルとなる)の間、電圧制御発振手段18は
後述するように電圧値がステップに上昇する制御電圧を
可変移相回路20に送給し、この形態ではサンプリング
区間の数に対応して256段階に上昇している。このよ
うに可変移相回路20に送給される制御電圧が上昇する
ので、可変移相回路20は時間の経過に伴って位相が次
第に遅れた移相信号P2を生成する。制御電圧の第1番
目のステップの時間間隔は第1番目のサンプリング区間
S1の時間長さに対応し、移相信号P2に基づいてサン
プリング信号発生器30は複数個、この実施形態では3
90個のサンプリング信号P3を生成する。また、制御
電圧の第2(第3、第4・・・第256)番目のステッ
プの時間間隔は第2(第3、第4・・・第256)番目
のサンプリング区間S2(S3,S4・・・S256)
の時間長さに対応し、移相信号P2に基づいてサンプリ
ング信号発生器30は複数個、この実施形態では390
個(552個、676個・・・6250個)のサンプリ
ング信号P3を生成する。各サンプリング区間における
サンプリング回数(t)は、例えば、 t=a×√n a:係数(a=390.65とする) n:サンプリング区間の番号数(n番目のサンプリング
区間Snの番号数を「n」とする) (但し、サンプリング区間数N=256、また測定サイ
クルMにおける高周波領域での受信波数R=10696
53とする)を利用して設定される。上述したサンプリ
ング区間Sの数、各サンプリング区間におけるサンプリ
ング回数t、また高周波領域での受信波数Rは一例であ
り、発信信号P1の発信周波数、測定サイクルの間隔等
によって適宜設定される。
【0028】サンプリングされた信号P6(図2参照)
はサンプリング手段14から下流側に送給される。図3
(a)の各信号は、高周波増幅器52の出力信号を示
し、各信号の成分aは、送信アンテナ6から直接的に受
信アンテナ10に受信された直接波成分であり、それら
の成分bは、地中埋設物8から反射して受信アンテナ1
0に受信された反射波成分である。受信アンテナ10か
らの受信信号は高周波増幅器52にて増幅された後に図
3(a)に示す信号がサンプリング手段14に送給され
る。
【0029】物体検出装置は、サンプリングされた信号
を処理する信号演算処理手段38を備え、サンプリング
手段14と信号演算処理手段38との間に、ローパスフ
ィルタ手段54が介在されている。ローパスフィルタ手
段54は、周波数の低い信号成分の通過を許容するが、
周波数の高いノイズ成分の通過を阻止し、これによって
ノイズ成分を除去する。このローパスフィルタ手段54
については後述する。物体検出装置は、更に、信号演算
処理手段38によって処理された地中埋設物8の位置を
表示するための表示手段40を含んでいる。信号演算処
理手段38はメモリ42を有し、サンプリング手段14
からの信号P6は一旦メモり42に保存され、信号演算
処理手段38は、測定サイクルMの各サンプリング区間
にてサンプリングされた信号、この実施形態では第1
(第2、第3・・・)番目のサンプリング区間S1(S
2,S3・・・)においては390個(552個、67
6個・・・)のサンプリング信号を平均化処理し、その
後各サンプリング区間の平均化した信号を所要の通りに
演算処理し、このような処理により形成された探知信号
P7は表示手段40に送給され、探知信号P7に含まれ
た地中埋設物8の埋設位置の情報が表示手段40に表示
され、この位置情報を見ることによって、地中埋設物の
埋設位置を容易に知ることができる。表示手段40とし
て、CRT(陰極線管)、液晶表示装置等を用いること
ができる。尚、この形態では、各サンプリング区間にて
サンプリングされた複数の信号をいわゆる平均化処理し
ているが、このような平均化処理に代えて積分化処理を
行うようにしてもよい。
【0030】受信アンテナ10からの受信信号P5のサ
ンプリングは、図3に示す通りに行われる。図3(b)
に示すように、測定サイクルMにおける第1番目のサン
プリング区間S1においては、電圧制御発振手段18の
制御電圧が一定であるので移相信号P2の位相遅れはな
く、受信アンテナ10からの受信信号P5は、発信器2
からの発信信号P1が所定値V1になった後所定遅延時
間T遅れた時点でサンプリング手段14によりサンプリ
ングされ、そのサンプリング間隔は一定のW1であり、
サンプリングされた信号が信号処理手段38のメモリ4
2に蓄えられる。この第1番目のサンプリング区間S1
では、サンプリング手段14によるサンプリングが上述
したようにして390回繰り返し行われ、受信信号波形
の同一部分が390個サンプリングされる。次の第2番
目のサンプリング区間S2においては、電圧制御発振手
段18からの制御電圧がステップ状に幾分上昇して一定
に保たれ、サンプリングの開始が第1番目のサンプリン
グ区間S1の最後のサンプリング(390番目のサンプ
リング)よりも所定時間ΔT(このΔTは、サンプリン
グ区間が変わる際にサンプリング間隔が延長する所定加
算時間ΔWに対応する)長くなり、受信アンテナ10か
らの受信信号は、図3(c)に示すように、第1番目の
サンプリング区間S1に続いて上記サンプリング間隔
(W=W1+ΔW)でもってサンプリングが開始され、
それ以降サンプリング間隔W1でもってサンプリングが
行われ、サンプリングされた信号がメモリ42に蓄えら
れる。この第2番目のサンプリング区間S2では、サン
プリング手段14によるサンプリングが上述したように
して552回繰り返し行われ、受信信号波形の同一部分
(第1番目のサンプリング区間S1でサンプリングした
部分に続く部分)が552個サンプリングされる。
【0031】この様式においては、可変移相回路20は
一つのサンプリング区間Sが終了する毎に発信信号P1
から順次所定加算時間△W(例えば0.07ns)ずつ
遅れた移相信号P2を生成し、この移相信号P2に関連
してサンプリング信号発生器30がサンプリング信号P
3を生成する。このようなサンプリング区間Sの数は2
56あり、各サンプリング区間において受信信号のサン
プリングは設定された回数遂行される。これらのサンプ
リングされた信号はメモリ42に蓄えられ、信号演算処
理手段38はメモリ42に蓄えられたサンプリング信号
をいわゆる平均化処理した後に所要のとおりに演算処理
して図3(d)に示す探査信号P7を生成し、この探査
信号P7は例えば50ms間隔に生成される。
【0032】この物体検査装置では、上述したように、
各サンプリング区間において受信信号波形の同一部分を
複数回サンプリングし、各サンプリング区間におけるサ
ンプリング回数は時間の経過に伴って増加していくの
で、受信信号の信号レベルが小さい範囲ほどサンプリン
グ回数が多くなり、トータルのサンプリング回数を変え
ることなく信号レベルが小さい範囲ほどよりSN比が向
上し、受信信号全体のSN比を効果的に改善することが
できる。
【0033】次に、図1とともに図4及び図5を参照し
て、基準信号生成手段として機能する電圧制御発振手段
18及びそれに関連する構成について説明する。電圧制
御発振手段18は、例えばROMから構成される制御信
号メモリ60を有しており、このメモリ60には図5
(a)に示すマップ、即ち各測定サイクルにおける経過
時間と電圧との関係が記憶され、かかる関係に基づいて
基準信号が生成される。この実施形態では、各測定サイ
クルにおいて時間の経過とともに電圧がステップ状に上
昇するように設定され、そのステップ数はサンプリング
区間に対応して256設けられており、電圧制御発振手
段18はこのマップに基づいて各測定サイクルにおいて
時間の経過に伴って電圧値がステップ状に上昇する制御
電圧、即ち基準信号を生成し、この基準信号が可変移相
回路20に送給される。従って、可変移相回路20は、
上述したように、時間の経過に伴って発信信号の位相遅
れを大きくし、この位相遅れに関連してサンプリング信
号発生器30はサンプリング信号を生成する。この実施
形態では、基準信号生成手段としての電圧制御発振手段
18からの制御電圧(基準信号)が、波形変更回路62
を通して高周波増幅器52に送給され、高周波増幅器5
2は、波形変更回路62によって波形変更された変更基
準信号に基づいて受信信号を増幅するように構成されて
いる。波形変更回路62は例えば図4に示す積分回路6
3から構成され、電圧制御発振手段18からの制御電圧
はライン64を介して反転増幅器65の反転入力端子
(−)に入力され、この反転増幅器65からの出力がラ
イン66を介して高周波増幅器52に送給される。ライ
ン64には抵抗Rが設けられ、反転増幅器65の出力は
コンデンサCを介してその反転入力端子(−)に戻さ
れ、また反転増幅器65の非反転入力端子(+)が接地
されている。波形変更回路62としてこのような積分回
路63を用いると、電圧制御発振手段18からの制御電
圧、即ち図5(a)に示す波形の基準信号は、積分回路
63にて積分処理されて図5(b)に示す二次関数曲線
に沿うステップ状の波形信号に変更され、かく波形変更
された変更基準信号が高周波増幅器52に送給される。
【0034】変更基準信号は、各測定サイクルにおいて
時間の経過に伴って電圧値がほぼ二次関数的に上昇し、
かかる信号に基づいて高周波増幅器52が受信アンテナ
10からの受信信号を増幅する。即ち、各測定サイクル
の初期においては高周波増幅器52に入力される電圧は
小さく、従ってその増幅率は小さいが、その終期におい
ては高周波増幅器52に入力される電圧が大きくなり、
従ってその増幅率が大きくなる。各測定サイクルにおい
て、送信アンテナ6及び受信アンテナ10と地中埋設物
8との距離が大きくなるほど時間を経過して検出するよ
うになり、それ故に、時間が経過するほど検出信号が小
さくなるが、上述したように高周波増幅器52により増
幅することによって、小さい検出信号ほどより大きく増
幅されるようになり、このように増幅された信号をサン
プリング手段14によりサンプリングした後に信号演算
処理手段38により演算処理することによって、地中埋
設物8の位置を高精度に測定することができる。
【0035】この物体検出装置は、次の通りの特徴を有
する。即ち、電圧制御発振手段18からの制御電圧を利
用してサンプリング信号発生器30がサンプリング信号
を生成するとともに、この制御電圧を利用して高周波増
幅器52が受信アンテナ10からの受信信号を増幅する
ので、比較的簡単な構成でもってサンプリング信号の生
成及び高周波増幅器52による増幅を行うことができ
る。例えば、電圧制御発振手段18に制御信号メモリ6
0を含ませ、このメモリ60に各測定サイクルにおける
時間と電圧との関係を記憶させる(例えばマップとして
記憶させる)ことによって、単一のメモリ60の記憶内
容に基づいて制御電圧を生成し、この電圧を利用して上
述した如くサンプリング信号の生成及び受信信号の増幅
を行うことができる。また、電圧制御発振手段18と高
周波増幅器52との間に波形変更回路62を介在させる
ことによって、電圧制御発振手段18からの制御電圧
(基準信号)が所望の増幅を行うに適した電圧波形に変
更され、この変更制御電圧(変更基準信号)に基づいて
受信信号を所望の通りに増幅することができる。
【0036】この実施形態では、ローパスフィルタ手段
54は図6に示す通りに構成され、基準信号生成手段と
しての電圧制御発信手段18からの制御電圧がローパス
フィルタ用波形変更回路56を介してこのローパスフィ
ルタ手段54に送給されるように構成されている。図6
を参照して、図示のローパスフィルタ手段54は抵抗R
とコンデンサCを含む時定数回路72を備え、この時定
数回路72に関連して反転増幅器74、非反転増幅器7
6及び時定数可変用増幅器78が設けられている。反転
増幅器74は時定数回路72の入力側に配設され、その
出力端子が抵抗Rに接続されている。サンプリング手段
14からの出力信号P6はライン47を介して反転増幅
器74の反転入力端子(−)に入力され、このライン4
7には抵抗R1が設けられている。また、反転増幅器7
4の出力信号は抵抗R2を介して反転入力端子(−)に
入力される。非反転増幅器76は時定数回路72の出力
側に配設され、時定数回路72の抵抗Rからの信号が非
反転増幅器76の非反転入力端子(+)に入力される。
非反転増幅器76の反転入力端子(−)は抵抗R3を介
して接地され、またこの反転入力端子(−)には非反転
増幅器76の出力信号が抵抗R4を介して入力される。
この非反転増幅器76からの出力信号はライン49を介
して信号演算処理手段38に送給される。かく接続され
ているので、反転増幅器74の利得(ゲイン)A1は、
A1=−r2/r1(r1:抵抗R1の抵抗値、r2:
抵抗R2の抵抗値)となり、また非反転増幅器76の利
得(ゲイン)A2は、A2=1+r4/r3(r3:抵
抗R3の抵抗値、r4:抵抗R4の抵抗値)となる。
【0037】このローパスフィルタ手段54では、その
時定数を可変にするために、時定数変化手段を構成する
時定数可変用増幅器78が次の通りに接続されている。
非反転増幅器76の出力側がこの増幅器78の入力端子
に接続され、非反転増幅器76の出力信号が増幅器78
の入力端子に入力される。この時定数可変用増幅器78
の出力端子は時定数回路72のコンデンサCに接続さ
れ、またその電源接続端子はローパスフィルタ用波形変
更回路56に接続され、この波形変更回路56がライン
58(図1参照)を介して基準信号生成手段として機能
する電圧制御発信手段18に接続されている。従って、
電圧制御発信手段18からの制御電圧がローパスフィル
タ用波形変更回路56で波形変更された後に時定数可変
用増幅器78の電源接続端子に利得電圧として供給され
る。
【0038】このように時定数可変用増幅器78を設け
ることによって、時定数回路72のコンデンサCと時定
数可変用増幅器78とが可変コンデンサと等価的に機能
し、等価的な可変コンデンサの容量Ceqは、Ceq=
c×{1−A2×(−A)}=c×(1+A2×A)
(c:コンデンサCの容量)(但し、時定数可変用増幅
器68は利得−Aの反転増幅器とする)となり、このロ
ーパスフィルタ手段54の時定数Tは、T=Ceq×r
=c×r×(1+A2×A)(r:抵抗Rの抵抗値)と
なる。このことから、このローパスフィルタ手段54で
は、時定数可変用増幅器78の利得を変化させる、換言
するとその利得電圧を制御することによってその時定数
を変えることができる。
【0039】この実施形態では、電圧制御発振手段18
からの制御電圧は、各測定サイクルにおいてローパスフ
ィルタ用波形変更回路556によって図7に示すように
波形変更され、かく波形変更された電圧波形が利得電圧
として時定数可変用増幅器78の電源接続端子に入力さ
れ、これによって上記利得電圧と時定数可変用増幅器7
8の利得(ゲイン)とが、例えば図8(a)に示す関係
となり、入力される利得電圧が大きく(又は小さく)な
るとその利得も大きく(又は小さく)なり、一測定サイ
クルにおいて時間の経過に伴って256段階にステップ
状に上昇する。そして、このように制御することによっ
て、入力される利得電圧とローパスフィルタ手段54の
時定数(ステップ数)とが、例えば図8(b)に示すよ
うに変化し、上記利得電圧が大きくなるに伴ってローパ
スフィルタ手段54の時定数(ステップ数)が大きくな
り、時定数も256段階にステップ状に上昇する。
【0040】このローパスフィルタ手段54では、各測
定サイクルにおいて時間の経過に伴ってその時定数が大
きくなるように構成され、電圧制御発振手段18からの
制御電圧がローパスフィルタ用波形変更回路56によっ
て図7に示すように波形変更された後に利得電圧として
時定数可変用増幅器78に入力される。従って、各測定
サイクルの初期のサンプリング期間(換言すると、初期
のサンプリング区間)では利得電圧は低く、終期のサン
プリング期間(換言すると、終期のサンプリング区間)
に向けて時間の経過とともに利得電圧が高くなり、例え
ば1Vから10Vの範囲で利得電圧が制御される。この
実施形態では、利得電圧が1〜10Vの範囲で直線に沿
ったステップ状に増加するように波形変更しているが、
指数曲線又は対数曲線に沿ったステップ状に増加するよ
うに波形変更するようにしてもよい。
【0041】各測定サイクルにおいて時定数可変用増幅
器78の利得電圧をこのように制御すると、時定数可変
用増幅器78の利得は図8(a)で示すようにステップ
状に変化し、これによってローパスフィルタ手段54の
時定数(ステップ数)は図8(b)で示すようにステッ
プ状に変化し、各測定サイクルの初期のサンプリング期
間(サンプリング区間)においては時定数が比較的小さ
く、従ってサンプリング手段14にてサンプリングされ
た信号に含まれた高い周波数成分が除去される。この初
期のサンプリング期間では、送信アンテナ6から送信さ
れた後受信アンテナ10に受信されるまでの期間が短
く、従って受信アンテナ10の受信信号に含まれた検出
信号(埋設物8を検出する部分)の信号レベルは大き
く、高い周波数のノイズ成分を除去するのみでSN比の
大きい信号を得ることができる。また、各測定サイクル
の終期のサンプリング期間(サンプリング区間)におい
ては時定数が比較的大きくなり、従ってサンプリングさ
れた信号に含まれた低い周波数成分までもが除去され
る。この後期のサンプリング期間では、受信アンテナ1
0に受信されるまでの期間が長く(換言すると、送信ア
ンテナ6及び受信アンテナ10から離れた位置の埋設物
8を検出する)、従って受信信号に含まれた検出信号の
信号レベルは小さく、上述した如くして上記高周波より
低い周波数帯のノイズ成分を除去することによって、信
号レベルが小さくてもSN比の大きい信号を得ることが
できる。
【0042】上述したように構成されているので、各測
定サイクルの実質上全範囲においてサンプリングされた
信号P6はSN比の大きい信号となり、従って信号演算
処理手段38によってかかる信号を処理することによっ
て埋設物8の位置を一層高精度に測定することができ
る。特に、各測定サイクルにおいて時間の経過とともに
ローパスフィルタ手段54の時定数が大きくなるように
制御しているので、受信信号の信号レベルが小さい範囲
にてSN比を大きく改善することができ、高精度に且つ
効率よく埋設物8を測定することができる。加えて、電
圧制御発振手段18からの制御電圧(基準信号)を利用
してローパスフィルタ手段54の時定数を変えているの
で、ローパスフィルタ手段54に関連する構成も簡単に
することができる。このとき、電圧制御発振手段18と
ローパスフィルタ手段54との間にローパスフィルタ用
波形変更回路56を介在させているので、電圧制御発振
手段18からの制御電圧が、時定数を所要の通りに変え
るに適した波形に変更され、この波形変更した制御電圧
が利得電圧として時定数可変用増幅器78に送給される
のでローパスフィルタ手段54の時定数を所要の通りに
変更することができる。以上、本発明に従う物体検出装
置の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実
施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく
種々の変形乃至修正が可能である。
【0043】例えば、図示の実施形態では、サンプリン
グ信号生成手段16の一部を構成する電圧制御発振手段
18を基準信号生成手段として機能させ、この電圧制御
発振手段18と高周波増幅器52との間に波形変更回路
62を設けているが、このような構成に代えて、例えば
次のように構成しても同様の作用効果を達成することが
できる。即ち、高周波増幅器52に関連して増幅電圧制
御手段を設け、この増幅電圧制御手段を基準信号生成手
段として機能させる。増幅電圧制御手段にはメモリを含
ませ、このメモリに例えば図5(b)に示すマップ、即
ち測定サイクルにおける経過時間と電圧との関係を記憶
させ、このマップに基づく増幅制御電圧(基準信号)を
高周波増幅器52に送給するようにする。また、増幅電
圧制御手段とサンプリング信号生成手段16の可変移相
回路20との間に波形変更回路、例えば微分回路を設
け、図5(b)に示す波形の増幅制御電圧を波形変更回
路によって図5(a)に示す波形に変更し、かく波形変
更した制御電圧を可変移相回路20に送給する。このよ
うに構成した場合にも、高周波増幅器52及び可変移相
回路20に上述した実施形態と同様の信号を送給するこ
とができ、高周波増幅器52によって増幅制御電圧に基
づいて受信アンテナ10からの受信信号を所要の通りに
増幅することができ、またサンプリングパルス発生器3
0によって波形変更回路にて波形変更された変更増幅制
御電圧を利用して所定のサンプリング信号を生成するこ
とができる。
【0044】また、例えば、図示の実施形態では、物体
としての地中埋設物の位置を検出するものに適用して説
明したが、これに限定されず、建造物等に静止物体や自
動車等に移動物体の位置を検出する物体検出装置として
広く適用することができる。
【0045】
【発明の効果】本発明の請求項1の物体検出装置によれ
ば、サンプリング信号発生器は基準信号を利用してサン
プリング信号を生成し、また高周波増幅器は基準信号を
利用して受信アンテナの受信信号を増幅するので、基準
信号を生成する基準信号生成手段を設けるという簡単な
構成でもってサンプリング信号を所要の通りに生成する
ことができ、また受信アンテナの受信信号を所要の通り
に増幅することができる。
【0046】また、本発明の請求項2の物体検出装置に
よれば、高周波増幅器の前に波形変更回路を設けるとい
う簡単な構成でもって、基準信号を利用して所定のサン
プリング信号を生成することができるとともに、高周波
増幅器によって受信信号を所要の通りに増幅することが
できる。
【0047】また、本発明の請求項3の物体検出装置に
よれば、サンプリング信号発生器の前に波形変更回路を
設けるという簡単な構成でもって、基準信号を利用して
高周波増幅器によって受信信号を所要の通りに増幅する
ことができるとともに、サンプリング信号発生器によっ
て所定のサンプリング信号を生成することができる。ま
た、本発明の請求項4の物体検出装置によれば、高周波
増幅器の増幅率は時間の経過に伴って大きくなり、受信
信号の信号レベルが小さくなる範囲において大きな増幅
率でもって受信信号を増幅することができる。
【0048】また、本発明の請求項5の物体検出装置に
よれば、ローパスフィルタ手段の時定数変化手段は各測
定サイクルにおいて時間の経過に伴ってローパスフィル
タ手段の時定数を大きくするので、受信するまでの時間
が長くなるにつれて高周波より低い周波数帯のノイズ成
分が除去され、受信信号のSN比を向上させて物体の測
定を一層高精度に測定することができる。
【0049】更に、本発明の請求項6の物体検出装置に
よれば、基準信号生成手段とローパスフィルタ手段との
間にローパスフィルタ用波形変更回路を設けるという簡
単な構成でもって、基準信号生成手段からの基準信号を
利用してローパスフィルタ手段によって所要の通りにノ
イズ成分を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う物体検出装置の一実施形態を簡略
的に示すブロック図である。
【図2】図1の物体検出装置において生成される各種信
号を示すタイムチャートである。
【図3】図3(a)〜図3(d)は、図1の物体検出装
置のサンプリング手段によるサンプリング様式をそれぞ
れに説明するための図である。
【図4】図1の物体検出装置の波形変更回路を示す電気
回路図である。
【図5】図5(a)は、図1の物体検出装置における電
圧制御発振手段の制御電圧の波形を示す図であり、図5
(b)は、その波形変更回路の出力である変更制御電圧
の波形を示す図である。
【図6】図1の物体検出装置のローパスフィルタ手段を
示す電気回路図である。
【図7】図6のローパスフィルタ手段の時定数可変用増
幅器における経過時間と利得電圧との関係を示す図であ
る。
【図8】図8(a)及び(b)は、それぞれ、時定数可
変用増幅器における利得電圧との利得との関係を、また
ローパスフィルタ手段における利得電圧と時定数との関
係を示す図である。
【符号の説明】
2 発振器 4 送信パルス発生器 6 送信アンテナ 8 地中埋設物 10 受信アンテナ 14 サンプリング手段 16 サンプリング信号生成手段 18 電圧制御発振手段 20 可変移相回路 30 サンプリング信号発生器 38 信号演算処理手段 54 ローパスフィルタ手段 60 メモリ 62 波形変更回路 63 積分回路 72 時定数回路 78 時定数可変用増幅器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出する物体に向けて電磁波を発信する
    ための送信アンテナと、物体から反射された電磁波を受
    信するための受信アンテナと、前記受信アンテナからの
    受信信号を増幅するための高周波増幅器と、受信信号を
    所要の通りにサンプリングするサンプリング信号を生成
    するためのサンプリング信号発生器と、前記高周波増幅
    器にて増幅された受信信号を前記サンプリング信号に基
    づいてサンプリングするための前記サンプリング手段
    と、前記サンプリング手段によりサンプリングされた信
    号を所要の通りに演算処理して物体の位置を測定するた
    めの信号演算処理手段とを具備し、 前記サンプリング信号発生器及び前記高周波増幅器に関
    連して、所定波形の基準信号を生成する基準信号生成手
    段が設けられ、前記基準信号を利用して、前記サンプリ
    ング信号発生器が前記サンプリング信号を生成するとと
    もに、前記高周波増幅器が前記受信信号を増幅すること
    を特徴とする物体検出装置。
  2. 【請求項2】 前記基準信号生成手段と前記高周波増幅
    器との間に波形変更回路が設けられ、前記基準信号生成
    手段からの前記基準信号は前記波形変更回路によって波
    形変形された後に前記高周波増幅器に送給され、前記サ
    ンプリング信号発生器は前記基準信号生成手段からの前
    記基準信号に基づいて前記サンプリング信号を生成し、
    前記高周波増幅器は、前記波形変更回路にて波形変更さ
    れた変更基準信号に基づいて前記受信信号を増幅するこ
    とを特徴とする請求項1記載の物体検出装置。
  3. 【請求項3】 前記基準信号生成手段と前記サンプリン
    グ信号発生器との間に波形変更回路が設けられ、前記基
    準信号生成手段からの前記基準信号は前記波形変更回路
    によって波形変形され、前記高周波増幅器は前記基準信
    号生成手段からの前記基準信号に基づいて前記受信信号
    を増幅し、前記サンプリング信号発生器は前記波形変更
    回路にて波形変更された変更基準信号を利用してサンプ
    リング信号を生成することを特徴とする請求項1記載の
    物体検出装置。
  4. 【請求項4】 前記基準信号生成手段が生成する前記基
    準信号は、各測定サイクルにおいて時間の経過に伴って
    電圧が大きくなり、前記高周波増幅器は各測定サイクル
    において時間の経過に伴って増幅率が大きくなることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の物体検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記サンプリング手段と前記信号演算処
    理手段との間には、前記サンプリング手段にてサンプリ
    ングされた信号の周波数帯域の高い周波数域を減衰させ
    るためのローパスフィルタ手段が設けられ、前記ローパ
    スフィルタ手段は各測定サイクルにおいて時間の経過に
    伴ってその時定数が多くなる時定数変化手段を備えてい
    ることを特徴とする請求項1記載の物体検出装置。
  6. 【請求項6】 前記基準信号生成手段と前記ローパスフ
    ィルタ手段との間にローパスフィルタ用波形変更回路が
    設けられ、前記基準信号生成手段からの基準信号は前記
    ローパスフィルタ用波形変更回路によって波形変更され
    た後に前記ローパスフィルタ手段に送給され、前記ロー
    パスフィルタ手段は波形変更された変更基準信号に基づ
    いて前記サンプリング手段にてサンプリングされた信号
    の周波数帯域の高い周波数を減衰することを特徴とする
    請求項5記載の物体検出装置。
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