JP2001122771A - 含水性膏体の製造方法 - Google Patents

含水性膏体の製造方法

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JP2001122771A
JP2001122771A JP30312499A JP30312499A JP2001122771A JP 2001122771 A JP2001122771 A JP 2001122771A JP 30312499 A JP30312499 A JP 30312499A JP 30312499 A JP30312499 A JP 30312499A JP 2001122771 A JP2001122771 A JP 2001122771A
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Shinya Taguchi
伸哉 田口
Hajime Goto
肇 後藤
Norio Iida
教雄 飯田
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 高分子化合物、多価金属を含む化合物、
水を含有する含水性膏体を製造する際に、30%水溶液
がpH3以下となる高分子化合物と水の一部又は全部と
多価金属塩と必要に応じて酸とをpH3以下で混合し、
この混合物と所用の膏体成分とを混合すると共に、pH
を4〜7に調整する。 【効果】 本発明によれば、含水性膏体の組成変更をし
なくても、水溶性高分子化合物の金属架橋ゲルの硬化速
度を速めることができ、その結果、得られた含水性膏体
を例えば支持体に展延して使用する場合、支持体に裏じ
みが発生したり、含水性膏体がはみだしたりするという
事態を防止でき、特に上記のような裏じみ、はみだしな
どの現象が顕著に生じる高含水率の含水性膏体の製造方
法として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含水性膏体の製造
方法に関し、より詳しくは、支持体に展延した時に、裏
じみ、はみだしのない含水性膏体が得られる含水性膏体
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
水溶性高分子化合物を金属架橋した高分子化合物の金属
架橋ゲルを利用した含水性膏体を製造する方法として
は、例えば高速/高せん断ミキサーを用いて、適宜温
度、撹拌条件で撹拌しながら撹拌槽内に水溶性高分子化
合物、薬効成分、保湿剤、その他成分及び精製水などを
徐々に添加し、適宜pHのゲルを調整し、最後にグリセ
リン等に分散させた多価金属を含む化合物を配合、混合
する方法が採用されていた。
【0003】しかしながら、上記のような従来の製造方
法では、練合後のゲルの硬化速度が遅いために、得られ
た含水性膏体を支持体に展延すると、経時によって支持
体に裏じみが生じたり、膏体がはみだしてしまうという
問題が発生し易く、特に含水率が高い含水性膏体では、
その問題が顕著に現れていた。
【0004】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
ゲルの硬化速度を速め、支持体に展延した時の裏じみ、
はみだしのない含水性膏体が得られる含水性膏体の製造
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討した結果、
水溶性高分子化合物の金属架橋ゲルを利用した含水性膏
体を製造する際に、水溶性高分子化合物としてその30
質量%水溶液がpH3以下となるものを使用し、この高
分子化合物と多価金属を含む化合物とを予め水に溶解、
分散させて、上記水溶性高分子化合物の金属架橋反応を
開始させておき、この混合物を薬効成分、保湿剤、その
他成分及び残りの水などの所用の膏体成分と混合した
後、全体のpHを最終pHに調整したり、又は、上記混
合物のpHを最終的に目的とするpHとなるように調整
した後、上記所用の膏体成分を添加、混合することによ
って、ゲルの硬化速度が速まり、その結果、支持体に展
延しても支持体に裏じみが発生したり、支持体からはみ
だすというような事態が生じない含水性膏体が得られる
ことを見出し、本発明をなすに至った。
【0006】即ち、本発明は、高分子化合物、多価金属
を含む化合物、水を含有してなる含水性膏体を製造する
際に、濃度30質量%における水溶液がpH3以下とな
る高分子化合物と水の一部又は全部と多価金属を含む化
合物と必要に応じて酸とをpH3以下で混合し、この混
合物と所用の膏体成分とを混合すると共に、pHを4〜
7に調整することを特徴とする含水性膏体の製造方法を
提供する。
【0007】以下、本発明を更に詳細に説明すると、本
発明の含水性膏体の製造方法は、30%(質量%、以下
同様)水溶液がpH3以下である高分子化合物と水の一
部又は全部と多価金属を含む化合物と必要に応じて酸と
をpH3以下で混合して、上記高分子化合物、多価金属
を含む化合物を水に溶解、分散させておき、この混合物
を該混合物に用いた水の残りも含めた所用の膏体成分と
混合すると共に、pHを所定のpH域に調整するもの
で、本発明は、特に支持体に展延した時の支持体の裏じ
み、はみだしが発生し易い高含水性膏体を製造する方法
として好適である。
【0008】ここで、30%水溶液がpH3以下となる
高分子化合物とは、濃度30%の水溶液として調製した
時に、pH3以下となる酸性の高分子化合物であり、こ
のような液性を示すものであれば、その種類は特に制限
されないが、特に−COOH、−SO3H等に代表され
るアニオン基を有する高分子化合物が好適であり、この
ようなアニオン基を有する高分子化合物として具体的に
は、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリイ
タコン酸(以上、日本触媒製、日本純薬製等)、カルボ
キシビニルポリマー(グッドリッチ社製)、エチレン無
水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル無水マレ
イン酸共重合体、エチルビニルエーテル無水マレイン酸
共重合体、n−ブチルビニルエーテル無水マレイン酸共
重合体、イソプロピル無水マレイン酸共重合体およびそ
の開環体(以上、ISPジャパン製等)、ポリスチレン
スルホン酸(ダウケミカル社製)、ポリエチレンスルホ
ン酸(ヘルクレスパウダー社製)、ポリビニル硫酸、グ
リオキシル酸による部分アセタール化ポリビニルアルコ
ール、ポリリン酸(モンサント社製)等を挙げることが
でき、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組合せて
使用することができる。本発明の場合、これらの中で
も、特にポリアクリル酸を使用すると、より好適であ
る。
【0009】上記酸性高分子化合物は、その30%水溶
液がpH3以下であることが必要であり、好ましくはp
H1〜3、より好ましくはpH1〜2であると、より好
適である。pHが高すぎると膏体のはみだし、裏じみが
発生する場合がある。
【0010】本発明における上記酸性高分子化合物の配
合量は、特に制限されるものではなく適宜選定すること
ができ、通常含水性膏体全体に対して0.1〜20%、
特に1〜15%とすると好適である。配合量が少なすぎ
ると粘着力が不足する場合があり、多すぎると粘度が高
くなり、製造時の作業性に問題が生じたり、例えば貼付
剤として使用する場合、剥がす時に痛みを感じる場合が
ある。
【0011】本発明において上記酸性高分子化合物は、
後述する多価金属を含む化合物と共に、予め水と混合す
るが、この工程で配合される水の量は、特に制限される
ものではなく、適宜選定することができるが、通常上記
酸性高分子化合物の濃度が1〜30%、特に5〜25%
となるように配合すると好適である。上記高分子化合物
の濃度が低すぎても、高すぎても、多価金属を含む化合
物を混合、分散し難くなる場合がある。
【0012】なお、本発明の場合、上記酸性高分子化合
物の混合濃度により、上記多価金属を含む化合物と混合
する際のpHがpH3を超える場合は、酸を用いて水溶
液のpHを3以下、好ましくはpH1〜3、より好まし
くはpH1〜2に調整する。ここで、pHを調整する酸
としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸
が好ましく用いられる。
【0013】本発明の含水性膏体の製造方法は、上記酸
性高分子化合物と共に該酸性高分子化合物を金属架橋す
る多価金属を含む化合物をpH3以下の水中で混合する
ものであり、この多価金属を含有する化合物を配合する
ことによって、上記高分子化合物が溶解した水溶液中で
多価金属イオンが放出される。ここで、本発明の多価金
属を含む化合物とは、例えばアルミニウム、マグネシウ
ム、カルシウム、亜鉛、カドミウム、チタン、鉄、クロ
ム、マンガン、コバルト、ニッケル等の多価金属イオン
を1種又は2種以上含む化合物であって、皮膚に対する
安全性を考慮するならば、アルミニウム化合物、マグネ
シウム化合物、カルシウム化合物等を用いることが特に
好ましい。なお、上記多価金属を含む化合物としては、
例えば多価金属塩、多価金属酸化物、粘土鉱物等が挙げ
られる。
【0014】より具体的には、上記多価金属塩として
は、例えばカリウムミョウバン、アンモニウムミョウバ
ン、鉄ミョウバン等のミョウバン類、水酸化アルミニウ
ム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウ
ムグリシネート、酢酸アルミニウム、含ケイ酸アルミニ
ウム、メタケイ酸アルミニウム、水酸化カルシウム、炭
酸カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化
カルシウム、酢酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸
化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウ
ム、酢酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、水酸化ア
ルミナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサ
イト、これら金属を含む複塩等の水可溶性化合物、水難
溶性化合物の1種又は2種以上を使用し得る。また、ア
ルミニウム、マグネシウムを含む制酸剤も多価金属塩と
して配合し得る。
【0015】本発明において上記多価金属塩を使用する
場合、その配合量は、特に制限されるものではなく適宜
選定することができ、通常含水性膏体全体に対して0.
001〜5%、特に0.1〜2.5%とすると好適であ
る。配合量が少なすぎるとゲルを形成しない場合があ
り、多すぎると粘着性が不足する場合がある。
【0016】上記多価金属酸化物としては、例えば酸化
アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸
化アルミニウムマグネシウム、酸化銅、酸化第一銅、酸
化第二銅、酸化チタン、酸化鉄等を挙げることができ、
これらは1種単独で又は2種以上を適宜組合せて使用す
ることができる。
【0017】本発明において上記多価金属酸化物を使用
する場合、その配合量は、特に制限されるものではなく
適宜選定することができ、通常含水性膏体全体に対して
0.001〜5%、特に0.1〜2.5%とすると好適
である。配合量が少なすぎるとゲルを形成しない場合が
あり、多すぎると粘着性が不足する場合がある。
【0018】上記粘土鉱物としては、例えばカオリン、
スメクタイト、パイロフィライト、タルク、バーミキュ
ライト、雲母、脆雲母、縁泥石等を挙げることができ、
これらは1種単独で又は2種以上を適宜組合せて使用す
ることができる。
【0019】本発明において上記粘土鉱物を使用する場
合、その配合量は、特に制限されるものではなく適宜選
定することができ、通常含水性膏体全体に対して0.1
〜15%、特に0.5〜8%とすると好適である。配合
量が少なすぎるとゲルを形成しない場合があり、多すぎ
ると粘着性が不足する場合がある。
【0020】なお、上記多価金属塩、多価金属酸化物、
粘土鉱物は、1種単独で又は2種以上を適宜組合せて使
用することができる。
【0021】本発明の含水性膏体の製造方法は、上記高
分子化合物水溶液と多価金属を含む化合物とをpH3以
下で混合し、該混合物と後述する所用の膏体成分とを混
合した後、又は、上記所用の膏体成分と混合する前に、
pHを4〜7、好ましくはpH4〜5.5に調整するも
のである。pHが低すぎても、高すぎても、膏体の皮膚
刺激性が高い場合がある。
【0022】本発明の製造方法において、pHを上記範
囲に調整する方法は、特に制限されるものではなく、例
えば−COOH、−SO3Hに代表されるアニオン基を
有する高分子化合物のナトリウム、カリウム、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、アンモニウム塩等を1種単独で又は2種以上を適
宜組み合わせて配合することにより、pHを4〜7に調
整することができる。これらの中でも、特にポリアクリ
ル酸塩としてポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル
酸カリウム等のポリアクリル酸の一価金属塩等が好適に
使用できる。
【0023】また、pH調整剤として、水溶液でpH7
以上を示すものを配合することでpHを4〜7に調整す
ることができる。具体的には水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられ、これらは1種
単独で又は2種以上を適宜組合せて使用することができ
る。
【0024】本発明の含水性膏体の製造方法は、本発明
の効果を損なわない限り、上記成分に加えて通常含水性
膏体に添加されているその他の成分を所用の膏体成分と
して、適宜工程で配合することもでき、このような成分
としては、例えば薬効成分、乳化剤、保湿成分、清涼化
剤、上記以外の高分子化合物、防腐剤、香料、色素、硬
化調整剤、上記混合物を調製した残りの水等を挙げるこ
とができ、これら成分の1種又は2種以上を適宜組合せ
て配合することができる。なお、これら成分は、本発明
の効果を損なわない範囲で常用量配合することができ
る。
【0025】上記所用の膏体成分として、より具体的に
は、薬効成分としては、例えばインドメタシン、サリチ
ル酸グリコール、サリチル酸メチル、ケトプロフェン、
フルルビプロフェン、イブプロフェン、スプロフェン、
ロキソプロフェン、ザルトプロフェン、ピロキシカム、
フェルビナク、ジフェンヒドラミン、ジブカイン、プロ
カイン、リドカイン、ビタミンE誘導体、グリチルレチ
ン酸あるいはこれらの誘導体等が挙げられ、これらは1
種単独で又は2種類以上を適宜組み合わせて使用するこ
とができる。
【0026】乳化剤としては、例えばジグリセリンモノ
ステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレン(POE)(10)グリセリルモノオレ
エート等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、POE(2
5)ラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸(エ
ステル)塩、脂肪酸石けん、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油、アルキル硫酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、
アルキルアンモニウム塩、酢酸ベタイン、プロピレング
リコール脂肪酸エステル、ビタミン誘導体、グリチルリ
チン酸,グリチルレチン酸及びこれらの誘導体等が挙げ
られ、具体的にはソルビタンモノオレート、グリセリル
モノオレート、デカグリセリルモノオレート、ジグリセ
リルジオレート、ヘキサグリセリルモノラウレート、プ
ロピレングリコールモノステアレート、POE(20)
ソルビタンモノオレート、POE(60)ソルビットテ
トラオレート、POE(40)モノステアレート、PO
E(10)オレイルエーテル、POE(10)ノニルフ
ェニルエーテル、POE(50)硬化ヒマシ油、POE
(5)オレイン酸アミド、ラウリル硫酸ナトリウム、P
OEアルキルエーテル硫酸ナトリウム、POEアルキル
エーテル酢酸ナトリウム、トリPOE(10)アルキル
エーテルリン酸、塩化ステアリルトリメチルアンモニウ
ム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルジメチルアミノ酢
酸ベタイン、卵黄、レシチン、イミダゾリニウムベタイ
ン、セバシン酸ジエチル等が挙げられる。
【0027】保湿成分としては、例えばグリセリン、ソ
ルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、マルチトール、キシリトール等の多価アルコールな
どを挙げることができ、これらは1種単独で又は2種類
以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0028】清涼化剤としては、例えばカンフル、メン
トール、N−エチル−p−メンタン−カルボキシアミ
ド、p−メンタン−3,8−ジオール、l−イソプレゴ
ール、l−メンチルグリセリルエーテル等のメントール
誘導体等を挙げることができ、これらは1種単独で又は
2種類以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0029】上記高分子化合物以外の高分子化合物とし
ては、例えばサンウェットIM−1000,サンフレッ
シュST−35(三洋化成),ノニオレックスNA−0
10(昭和電工),アクアコーク(住友精化)等の自重
の10倍以上の水を吸水、或いはゲル化、膨潤する高吸
水性高分子化合物、ゼラチン,カンテン,ポリビニルア
ルコール,ポリビニルピロリドン,ポリエチレンオキサ
イド,カルボキシメチルセルロース,カルボキシメチル
セルロースナトリウム,ヒドロキシプロピルセルロー
ス,ヒドロキシエチルセルロース,メチルセルロース,
アルギン酸ナトリウム,キサンタンガム,アラビアガ
ム,トラガントガム,カラヤガム,プロピレングリコー
ル,カルボキシメチルスターチナトリウム、カラギーナ
ン等の水溶性高分子化合物などが挙げられる。これらの
中でも、より好ましくは、自重の10倍以上の水を吸水
する高吸水性高分子化合物である。これらは1種単独で
又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができ
る。
【0030】防腐剤としては、例えばメチルパラベン、
プロピルパラベン、チモール等を挙げることができ、こ
れらは1種単独で又は2種類以上を適宜組み合わせて使
用することができる。
【0031】香料としては、例えばウイキョウ油、ヒマ
シ油、ハッカ油、ハッカハク油、ダイウイキョウ油、ケ
イヒ油、チョウジ油、チミアン油、テレビン油、ヘノポ
ジ油、ヤマジン油、ユーカリ油、ラベンダー油、レモン
油、オレンジ油、トウカ油、ベルガモット油、ローズ
油、シトロネラ油、レモングラス油、樟脳油、ゼラニウ
ム油等が挙げられる。また、植物抽出物としては、例え
ばアロエ、アニス、アンジェリカ、安息香、イモーテ
ル、カミツレ、カモミール、ガーリック、カルダモン、
ガルバナム、キャラウェイ、キャロットシード、グアヤ
ックウッド、グレープフルーツ、サイプレス、サンダル
ウッド、シダーウッド、ジュニパー、スターアニス、セ
ージ、ゼラニウム、セロリ、タイム、タラゴン、テレビ
ン、乳香、バイオレット、パイン、パセリ、バーチ、パ
チュリー、バラ、ヒソップ、フェンネル、ブラックペッ
パー、ボダイジュ花、没薬、ヤロウ、レモン、レモング
ラス、ローズマリー、ローレル、シモツケギク、シモツ
ケソウ、ヤグルマギク、アーモンド、アザミ、アルニ
カ、イトスギ、ウイキョウ、エニシダ、エリカ、オオグ
ルマ、カラシ、カロコン、カンズイ、キクニガナ、ギョ
ウギシバ、キンセンカ、クサノオウ、クレソン、ゲン
カ、ゲンチアナ、サリランボ、シカゼンシ、シラカバ、
シダ、シツリシ、ショウノウ、ショウリク、ジンギョ
ウ、スモモ、セイヨウナシ、セイヨウヒメスノキ、タイ
ソウ、タクシャ、タンポポ、チモ、チャービル、チョレ
イ、テンモンドウ、トウガシ、ノイバラ、ノラニンジ
ン、ハゴロモグサ、ハッカ、トネリコ、ヒメオドリコソ
ウ、ヒメスイバ、ブクリョウ、ボリジ、マグワート、マ
ヨラナ、メリッサ、モクツウ、モモ、ヤドリギ、ユーカ
リ、ヨクイニン、ラベンダー、レンギョウ、ワサビダイ
コン等からの抽出物を挙げることができるが、これらの
中でも、特にカモミール、セージ、パセリ、ローズマリ
ー、シモツケギク、シモツケソウ、ヤグルマギク、アニ
ス、ローレル、アンジェリカ、フェンネル、ハッカ(ペ
パーミント、レモンバーム)、ラベンダー、タイム等か
らの抽出物が好適であり、このような抽出物の具体的な
成分として、例えば、モノテルペン炭化水素、シネオー
ル、ボルネオール、他にカンファー(樟脳)、リナノー
ル、ベルベノール、フラボノイド類、コリン、アミノ
酸、タンニン、植物酸、脂肪酸、青酸配糖体、サリチル
酸誘導体、サルビン、縮合タンニン、フェノール酸、カ
ルノシン酸、トリテルペン酸、ツヨン、サルベン、ピネ
ン、アピオール、アピオリン、ミリスチシン、クマリ
ン、カマアズレン、ファルネセン、ビサボロール、ゲラ
ニオール、オイゲノール、テルペン、フェランドリン、
アネトール、メントール、メントン、リモネン、シトラ
ール、シトロネラール、オイゲノールアセテート等を挙
げることができる。これらは1種単独で又は2種以上を
適宜組み合わせて使用することができる。
【0032】色素としては、その種類は特に限定され
ず、法定色素ハンドブック記載の色素を1種単独で又は
2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
【0033】上記硬化調整剤としては、例えばエデト酸
2ナトリウム(EDTA2ナトリウム)、クエン酸等が
挙げられ、これらの配合量は、膏体全体に対して、0.
001〜0.1%が好適である。配合量が少なすぎる
と、配合による効果が十分に得られない場合があり、多
すぎると硬化速度を調整することが困難となる場合があ
る。
【0034】上記混合物を調製した残りの水は、その量
が特に制限されるものではなく、上記混合物に使用した
水の量と得られる含水性膏体が目的とする含水率とによ
って、適宜選定することができるが、本発明の製造方法
は、含水率が70%以上、好ましくは70〜90%、よ
り好ましくは75〜85%である含水性膏体を製造する
方法として、特に有用であるので、残りの水の配合量
は、含水性膏体の含水率が上記範囲となるように調整す
ることが望ましい。
【0035】本発明の含水性膏体の製造方法は、上述し
たように上記酸性高分子化合物と水と多価金属を含む化
合物とを必要に応じて酸を添加してpH3以下で混合
し、この混合物と上記所用の膏体成分とを混合すると共
に、pHを4〜7に調整するものである。
【0036】ここで、上記混合物を調製する場合、各成
分の配合手順は、特に制限されるものではなく、例えば
上記酸性高分子化合物を予め水に溶解させて高分子化合
物水溶液を調製しておき、この水溶液中に上記多価金属
を含む化合物を添加、混合して均一に分散させてもよ
く、また、撹拌槽に水を投入し、攪拌しながら粉体の酸
性高分子化合物及び多価金属を含む化合物を添加、混合
して、均一に溶解、分散させることもできる。この工程
において、使用する撹拌装置、温度条件等は特に制限さ
れるものではなく、通常の撹拌機を用いて、通常の温度
条件(好ましくは10〜60℃、より好ましくは20〜
50℃)、攪拌条件(好ましくは20〜400rpm)
によって混合することができる。
【0037】次に、上記混合物に上記所用の膏体成分を
混合する場合、その配合手順は特に制限されず、撹拌槽
内の上記混合物に上記膏体成分を順次添加、混合しても
よく、また、予め撹拌槽内で上記膏体成分を混合してお
き、この撹拌槽内に上記混合物を添加、混合してもよ
い。更に、上記膏体成分は、その一部又は全部を上記混
合物をpH4〜7に調整した後、配合することもでき
る。なお、かかる工程において、使用する撹拌装置、温
度条件等は特に制限されるものではなく、通常の貼付剤
を調製する際に用いられる高速/高せん断ミキサーを用
いて、通常の温度条件(好ましくは10〜60℃、より
好ましくは20〜50℃)、攪拌条件(好ましくは20
〜400rpm)によって調製することができる。
【0038】本発明の製造方法は、更にpHを4〜7に
調整するものであり、上述したように、pH調整は、上
記混合物と上記所用の膏体成分とを混合する前であって
もよく、最終工程において行ってもよいが、いずれの場
合であっても、最終pHが4〜7、特に4〜5.5とな
るように調整することが望ましい。
【0039】なお、上記高速/高せん断ミキサーとして
は、具体的には、例えばヘンシェルミキサー(ドイツ、
ヘンシェル社)、スーパーミキサー(坂田工業)、ハイ
スピードミキサー(深江工業)、ハイビスミックス(特
殊機化工業)等の市販品が例示できる。
【0040】本発明の製造方法の実施態様のより具体的
な一例を挙げると、本発明の製造方法は、上記膏体成分
を練合する際、最初に上記高分子化合物の水溶液を調製
しておき、この水溶液がpH3を超える場合は酸を添加
してpH3以下とした後、上記多価金属を含む化合物を
添加して均一に分散させて混合物を調製し、この混合物
を高速/高せん断ミキサーを用いて通常の貼付剤を調製
する際の温度条件(好ましくは10〜60℃、より好ま
しくは20〜50℃)、攪拌条件(好ましくは20〜4
00rpm)で攪拌しながら攪拌槽内に徐々に添加し、
攪拌を続けながら薬効成分、保湿剤、その他成分及び残
りの精製水等の所用の膏体成分を添加し、最後にpHを
4〜7に調整して、含水性膏体を製造する。なお、本発
明の製造方法はこの例に制限されるものではない。
【0041】本発明の製造方法によって得られた含水性
膏体は、その用途、剤型が特に制限されるものではな
く、例えば紙、織布、不織布、プラスチックフィルムな
どの支持体に塗布し、必要によりポリエチレンフィルム
等のフェイシングを被覆した後、適宜大きさに裁断して
パップ剤として使用することができる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、含水性膏体の組成変更
をしなくても、水溶性高分子化合物の金属架橋ゲルの硬
化速度を速めることができ、その結果、得られた含水性
膏体を例えば支持体に展延して使用する場合、支持体に
裏じみが発生したり、含水性膏体がはみだしたりすると
いう事態を防止でき、特に上記のような裏じみ、はみだ
しなどの現象が顕著に生じる高含水率の含水性膏体の製
造方法として有用である。
【0043】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0044】[実施例1]表1に示す組成1に従って、
多価金属塩である合成ヒドロタルサイト0.3質量部を
ポリアクリル酸20%水溶液30質量部(pH1.5)
に均一に分散させて混合物を調製した。この混合物を3
0℃の温度条件下でヘンシェルミキサーを用いて35r
pmで攪拌しながら攪拌槽内に徐々に添加し、攪拌を続
けながら薬効成分、保湿剤、その他成分及び精製水を順
次添加し、最後にグリセリンに分散させたポリアクリル
酸ナトリウム1.5質量部とグリセリンに分散させたカ
ルボキシメチルセルロースナトリウム1.0質量部を加
えてpHが4.5になるように調整し、全体が均一にな
るまで練合して、表1に示す組成1よりなる実施例1の
貼付剤(含水性膏体)を調製した。これをポリエステル
100%からなる100g/m2の伸縮性不織布上に塗
布量が25g/10×14cmとなるように展延、裁断
して、パップ剤を得た。
【0045】[実施例2]表1に示す組成2に従って多
価金属塩である合成ヒドロタルサイト0.3質量部をポ
リメタクリル酸20%水溶液25質量部(pH1.2)
に均一に分散させて混合物を調製した。この混合物をヘ
ンシェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調製する際の
温度条件(35℃)、攪拌条件(35rpm)で攪拌し
ながら攪拌槽内に徐々に添加し、攪拌を続けながら薬効
成分、保湿剤、その他成分及び精製水を順次添加し、最
後にグリセリンに分散させたポリアクリル酸ナトリウム
1.3質量部とグリセリンに分散させたカルボキシメチ
ルセルロースナトリウム1.0質量部を加えてpHが
4.5になるように調整し、全体が均一になるまで練合
して、表1に示す組成2よりなる実施例2の貼付剤(含
水性膏体)を調製した。これをポリエステル100%か
らなる100g/m2の伸縮性不織布上に塗布量が10
g/10×14cmとなるように展延、裁断して、パッ
プ剤を得た。
【0046】[実施例3]表1に示す組成3に従って、
ヘンシェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調製する際
の温度条件(30℃)、攪拌条件(35rpm)で攪拌
しながら攪拌槽内に薬効成分、保湿剤、その他成分及び
精製水を順次添加し、次に粘土鉱物であるスメクタイト
0.5質量部をポリイタコン酸10%水溶液60質量部
(pH1.5)に均一に分散させた混合物を添加し、最
後にグリセリンに分散させたポリアクリル酸カリウム
1.5質量部を加えてpHが4.7になるように調整
し、全体が均一になるまで練合して、表1に示す組成3
よりなる実施例3の貼付剤(含水性膏体)を調製した。
これをポリエステル100%からなる100g/m2
伸縮性不織布上に塗布量が15g/10×14cmとな
るように展延、裁断して、パップ剤を得た。
【0047】[実施例4]表1に示す組成4に従って、
ヘンシェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調製する際
の温度条件(35℃)、攪拌条件(40rpm)で攪拌
しながら攪拌槽内に薬効成分、保湿剤、その他成分及び
精製水を順次添加し、次に多価金属塩である合成ヒドロ
タルサイト0.3質量部をカルボキシビニルポリマー2
5%水溶液20質量部(pH1.8)に均一に分散させ
た混合物を添加し、最後にグリセリンに分散させたポリ
アクリル酸カリウム1.3質量部を加えてpHが4.2
になるように調整し、全体が均一になるまで練合して、
表1に示す組成4よりなる実施例4の貼付剤(含水性膏
体)を調製した。これをポリエステル100%からなる
100g/m2の伸縮性不織布上に塗布量が20g/1
0×14cmとなるように展延、裁断して、パップ剤を
得た。
【0048】[実施例5]表1に示す組成5に従って多
価金属塩であるアルミニウムグリシネート0.30%質
量部をポリアクリル酸20%水溶液12質量部(pH
1.2)に均一に分散させて混合物を調製した。この混
合物をヘンシェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調製
する際の温度条件(30℃)、攪拌条件(40rpm)
で攪拌しながら攪拌槽内に徐々に添加し、攪拌を続けな
がら水酸化ナトリウムを0.5質量部を添加してpHが
4.3になるように調整した。最後に薬効成分、保湿
剤、その他成分及び精製水を順次加えて全体が均一にな
るまで練合して、表2に示す組成5よりなる実施例5の
貼付剤(含水性膏体)を調製した。これをポリエステル
100%からなる100g/m2の伸縮性不織布上に展
延量が25g/10×14cmとなるように展延、裁断
して、パップ剤を得た。
【0049】[実施例6]表2に示す組成6に従って粘
土鉱物であるカオリン7.0質量部をポリアクリル酸2
0%水溶液25質量部(pH1.8)に均一に分散させ
て混合物を調製した。この混合物をヘンシェルミキサー
を用いて通常の貼付剤を調製する際の温度条件(30
℃)、攪拌条件(40rpm)で攪拌しながら攪拌槽内
に徐々に添加し、攪拌を続けながらグリセリンに分散さ
せたポリアクリル酸ナトリウム1.3質量部を添加して
pHが4.5になるように調整した。最後に薬効成分、
保湿剤、その他成分及び精製水を順次加えて全体が均一
になるまで練合して、表2に示す組成6よりなる実施例
6の貼付剤(含水性膏体)を調製した。これをポリエス
テル100%からなる100g/m2の伸縮性不織布上
に展延量が30g/10×14cmとなるように展延、
裁断して、パップ剤を得た。
【0050】[実施例7]表2に示す組成7に従って多
価金属塩であるメタケイ酸アルミン酸マグネシウム0.
3質量部をポリアクリル酸20%水溶液35質量部(p
H1.8)に均一に分散させて混合物を調製した。この
混合物をヘンシェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調
製する際の温度条件(20℃)、攪拌条件(40rp
m)で攪拌しながら攪拌槽内に徐々に添加し、攪拌を続
けながら薬効成分、保湿剤、その他成分及び精製水を順
次添加し、最後にグリセリンに分散させたポリアクリル
酸ナトリウム2.0質量部を加えてpHが4.7になる
ように調整し、全体が均一になるまで練合して、表2に
示す組成7よりなる実施例7の貼付剤(含水性膏体)を
調製した。これをポリエステル100%からなる100
g/m2の伸縮性不織布上に展延量が35g/10×1
4cmとなるように展延、裁断して、パップ剤を得た。
【0051】[実施例8]表2に示す組成8に従って多
価金属塩である水酸化アルミニウム0.2質量部をポリ
アクリル酸20%水溶液45質量部(pH1.5)に均
一に分散させて混合物を調製した。この混合物をヘンシ
ェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調製する際の温度
条件(20℃)、攪拌条件(30rpm)で攪拌しなが
ら攪拌槽内に徐々に添加し、攪拌を続けながら薬効成
分、保湿剤、その他成分及び精製水を順次添加し、最後
にグリセリンに分散させたポリアクリル酸ナトリウム
2.5質量部を加えてpHが4.3になるように調整
し、全体が均一になるまで練合して、表2に示す組成8
よりなる実施例8の貼付剤(含水性膏体)を調製した。
これをポリエステル100%からなる100g/m2
伸縮性不織布上に展延量が40g/10×14cmとな
るように展延、裁断して、パップ剤を得た。
【0052】[実施例9]表2に示す組成9に従って多
価金属塩であるアルミニウムグリシネート0.3質量部
及び多価金属酸化物である酸化アルミニウム0.1質量
部をポリメタクリル酸20%水溶液30質量部(pH
1.3)に均一に分散させて混合物を調製した。この混
合物をヘンシェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調製
する際の温度条件(30℃)、攪拌条件(40rpm)
で攪拌しながら攪拌槽内に徐々に添加し、攪拌を続けな
がら薬効成分、保湿剤、その他成分及び精製水を順次添
加し、最後にグリセリンに分散させたポリアクリル酸ナ
トリウム1.5質量部、グリセリンに分散させたカルボ
キシメチルセルロースナトリウム1.0質量部を加えて
pHが4.7になるように調整し、全体が均一になるま
で練合して、表2に示す組成9よりなる実施例9の貼付
剤(含水性膏体)を調製した。これをポリエステル10
0%からなる100g/m2の伸縮性不織布上に展延量
が10g/10×14cmとなるように展延、裁断し
て、パップ剤を得た。
【0053】[実施例10]表2に示す組成10に従っ
て多価金属塩である合成ヒドロタルサイト0.3質量部
及び多価金属酸化物である酸化マグネシウム2.5質量
部をポリイタコン酸5%水溶液80質量部(pH1.
3)に均一に分散させて混合物を調製した。この混合物
をヘンシェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調製する
際の温度条件(40℃)、攪拌条件(20rpm)で攪
拌しながら攪拌槽内に徐々に添加し、攪拌を続けながら
薬効成分、保湿剤、その他成分及び精製水を順次添加
し、最後にグリセリンに分散させたポリアクリル酸ナト
リウム1.5質量部、グリセリンに分散させたアルギン
酸ナトリウム1.0質量部を加えてpHが4.1になる
ように調整し、全体が均一になるまで練合して、表2に
示す組成10よりなる実施例10の貼付剤(含水性膏
体)を調製した。これをポリエステル100%からなる
100g/m2の伸縮性不織布上に展延量が15g/1
0×14cmとなるように展延、裁断して、パップ剤を
得た。
【0054】[実施例11]表2に示す組成11に従っ
て多価金属塩である合成ヒドロタルサイト2.5質量部
をポリアクリル酸20%水溶液5質量部(pH1.8)
とカルボキシビニルポリマー25%水溶液8質量部(p
H2.0)に均一に分散させて混合物を調製した。この
混合物をヘンシェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調
製する際の温度条件(30℃)、攪拌条件(35rp
m)で攪拌しながら攪拌槽内に徐々に添加し、攪拌を続
けながら薬効成分、保湿剤、その他成分及び精製水を順
次添加し、最後にグリセリンに分散させたポリアクリル
酸ナトリウム0.5質量部を加えてpHが4.8になる
ように調整し、全体が均一になるまで練合して、表2に
示す組成11よりなる実施例11の貼付剤(含水性膏
体)を調製した。これをポリエステル100%からなる
100g/m2の伸縮性不織布上に展延量が20g/1
0×14cmとなるように展延、裁断して、パップ剤を
得た。
【0055】[実施例12]表2に示す組成12に従っ
て多価金属塩である合成ヒドロタルサイト0.1質量部
をポリアクリル酸20%水溶液70質量部(pH1.
2)に均一に分散させて混合物を調製した。この混合物
をヘンシェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調製する
際の温度条件(30℃)、攪拌条件(40rpm)で攪
拌しながら攪拌槽内に徐々に添加し、攪拌を続けながら
薬効成分、保湿剤、その他成分及び精製水を順次添加
し、最後にグリセリンに分散させたポリアクリル酸ナト
リウム1.5質量部を加えてpHが4.5になるように
調整し、全体が均一になるまで練合して、表2に示す組
成12よりなる実施例12の貼付剤(含水性膏体)を調
製した。これをポリエステル100%からなる100g
/m2の伸縮性不織布上に展延量が25g/10×14
cmとなるように展延、裁断して、パップ剤を得た。
【0056】[比較例1]表1に示す組成1に従って、
最初にグリセリンに分散させたポリアクリル酸ナトリウ
ム1.5質量部、グリセリンに分散させたカルボキシメ
チルセルロースナトリウム1.0質量部をヘンシェルミ
キサーの攪拌槽内に加えて、温度条件(30℃)、攪拌
条件(40rpm)で攪拌を続けながら水溶性高分子化
合物、薬効成分、保湿剤、その他成分及び精製水を順次
添加し、pH4.5に調整した後、最後に多価金属塩で
ある合成ヒドロタルサイト0.3質量部のグリセリン分
散液を加えて全体が均一になるまで練合して、表1に示
す組成1よりなる比較例1の貼付剤(含水性膏体)を調
製した。これをポリエステル100%からなる100g
/m2の伸縮性不織布上に展延量が30g/10×14
cmとなるように展延、裁断して、パップ剤を得た。
【0057】上記実施例及び比較例の含水性膏体及びパ
ップ剤について、下記評価を行った。結果を表1,2に
併記する。なお、表1,2において、POEはポリオキ
シエチレン、EDTAはエデト酸を示す。
【0058】<ゲル強度の測定>膏体を製造後、膏体約
200gを内径50mm、深さ100mmの瓶に空隙が
生じないように詰め、製造翌日のゲル強度を測定した。
ゲル強度は直径10mmのアクリル製の針を荷重30
g、針入速度20mm/分で針入させ、アクリル針が針
入した距離X(mm)を測定し、下記の式により算出し
た。 ゲル強度 =1/X×100
【0059】<裏じみ評価>パップ剤を製造した翌日
に、支持体の裏じみを肉眼観察及び触感により以下の基
準で評価した。 5点:全く“裏じみ”なし 4点:わずかに“裏じみ”あり 3点:“裏じみ”を認めた 2点:やや激しい“裏じみ”を認めた 1点:かなり激しい“裏じみ”を認めた
【0060】<膏体のはみだし評価>パップ剤を製造し
た翌日に、膏体のはみだしを肉眼観察により以下の基準
で評価した。 5点:全くなし 4点:わずかにあり 3点:少量あり 2点:多量にあり 1点:かなり多量にあり
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 教雄 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4C076 AA74 DD25 DD38 EE09 EE32 FF35 FF70 GG01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子化合物、多価金属を含む化合物、
    水を含有してなる含水性膏体を製造する際に、濃度30
    質量%における水溶液がpH3以下となる高分子化合物
    と水の一部又は全部と多価金属を含む化合物と必要に応
    じて酸とをpH3以下で混合し、この混合物と所用の膏
    体成分とを混合すると共に、pHを4〜7に調整するこ
    とを特徴とする含水性膏体の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005179312A (ja) * 2003-12-24 2005-07-07 Hisamitsu Pharmaceut Co Inc 新規な消炎鎮痛用パップ剤
JP2008230996A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Japan Atomic Energy Agency カルボキシメチルセルロースを主成分とするゲルの製造方法およびゲル
JP2010013470A (ja) * 2003-01-28 2010-01-21 Teikoku Seiyaku Co Ltd 薄型水性貼付剤
WO2013012000A1 (ja) 2011-07-21 2013-01-24 帝國製薬株式会社 水性貼付剤

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