JP2001122647A - 砕石副産物の利用方法 - Google Patents
砕石副産物の利用方法Info
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Abstract
し、コンクリート用細骨材や路盤材などとして用いるこ
とができる方法を得ること。 【解決手段】 濁水ケーキ及び/又は石粉にカルシウム
化合物を混合して泥土質原料を得、次いで前記泥土質原
料を原料として造粒を行って造粒物を得、しかる後、前
記造粒物を水熱処理により固化して固化物を得、得られ
た該固化物をそのまま、あるいは破砕・分級して製砂設
備で生産されるコンクリート用細骨材に混ぜてコンクリ
ート用細骨材として用いる砕石副産物の利用方法。ま
た、前記固化物を路盤材、埋戻し材又は園芸用資材とし
て用いる砕石副産物の利用方法。
Description
方法に係り、シリカ(SiO2 )を含有し砕石プラント
で発生する砕石副産物である濁水ケーキ,石粉を対象と
し、濁水ケーキ及び/又は石粉にカルシウム化合物を混
合したものを造粒・水熱処理して固化物を得、この固化
物をコンクリート用細骨材,路盤材等の強度と低吸水性
に優れた建設・土木資材などとして用いることができ、
ひいては廃棄物の減少化を図ることができるようにした
砕石副産物の利用方法に関するものである。
のように、砕石プラントは、道路や建設(建築)用など
の砕石,砕砂を生産するもので、ほとんどの場合山間部
に建設されている。一般に砕石プラントは、石切り場で
発破した1m程度の大きさの石をプラント上流部分にあ
る原料工場(破砕室)に投入し、破砕機により破砕し、
篩で砕石の粒度別に篩分けし、規格外の大きな砕石につ
いては破砕と篩分け選別を繰り返して行き、最終的に規
格粒度別に破砕選別された砕石,砕砂を製品として出荷
するようにしたものであり、粒度5mm以下の細骨材
(砕砂)を生産する製砂設備はプラント下流部分に設置
されている。
質の向上を目的として付着泥分,不要微細石粒子などを
除去すべく破砕品を水で洗浄するようにしている。特に
コンクリート用細骨材(砕砂)では製品中に含まれる7
5μm以下の微細石粒子の含有量が制限されており、細
骨材生産の際には、前記微細石粒子を除去するなどのた
めに粒度5mmアンダーの破砕品の水洗が行われる。こ
の水洗を行う湿式の設備での使用後の洗浄水は、75μ
m以下程度の微細な石粒子又は/及び泥分を重量で5〜
10%程度含む泥水であり、「濁水」と呼ばれている。
そして濁水は、シックナとフィルタプレス等の濃縮・脱
水用の機械設備、あるいは沈殿池式設備により、水と分
離された泥分が濃縮脱水されて、水分を含む脱水ケーキ
にされる。このような濁水の処理による脱水ケーキは
「濁水ケーキ」と呼ばれており、例えばコンクリート用
細骨材(砕砂)を生産する場合、重量で砂生産量の約1
0%程度発生する。
図るべく、この濁水ケーキは生石灰、セメント等と単に
混合されて、埋立て材,盛土材などの低強度材として利
用されている。
強度(一軸圧縮強度)が10kg/cm2 程度以下と低
く、用途が前述の埋立て材,盛土材など低強度の土木資
材に限られてしまい、常時安定的に大量需要がなく利用
量の拡大が期待できず、有効な廃棄物低減化になってい
ないのが実情である。
石粉)について説明する。製砂設備では、粒度5mmア
ンダーの破砕品について、前述した75μm以下の微細
石粒子を除去するためにエアセパレータ等の乾式分級機
で分級し、しかる後、除去仕切れずに残った微細石粒子
の除去を前述の水洗により行うという製砂工程を採用し
ている設備もある。このような製砂工程の場合、前記エ
アセパレータ等による分級によって主に75μm以下の
微細石粒子が副産物として発生する。この微細な石粒子
は石粉(乾燥石粉)と呼ばれている。コンクリート用細
骨材(砕砂)を生産する場合、石粉は重量で砂生産量の
約10%程度発生する。
流部分には、前述したように粒度別に砕石を生産するた
めの破砕機や篩装置などが備えられており、これらの装
置では集塵機によって捕集される集塵ダストとして微細
な石粒子(粒度:平均15μm)である石粉(乾燥石
粉)が副産物として発生する。
ンクリートの混合材である石灰石粉の代替え品として利
用すべく開発が進められているものの、現状ではこれ以
外には用途がなく、実質的に廃棄物となっているのが実
情である。
濁水ケーキ,石粉を対象とし、この濁水ケーキ及び/又
は石粉にカルシウム化合物を混合したものを造粒・水熱
処理して強度と低吸水性に優れた固化物を得、この固化
物をコンクリート用細骨材,路盤材等の安定的に需要が
多く強度の高い建設・土木資材などとして用いることが
でき、ひいては廃棄物の減少化を図ることができる砕石
副産物の利用方法を提供することにある。
めに、本願発明は以下の手段を講じている。なお以降に
おいて、含水率,吸水率の値についてはいずれも重量%
を意味しており、単に%と略記している。
る濁水ケーキ及び/又は石粉にカルシウム化合物を混合
して泥土質原料を得、次いで前記泥土質原料を原料とし
て造粒を行って造粒物を得、しかる後、前記造粒物を水
熱処理により固化して固化物を得、得られた該固化物を
そのまま、あるいは破砕・分級して製砂設備で生産され
るコンクリート用細骨材に混ぜてコンクリート用細骨材
として用いることを特徴とする砕石副産物の利用方法で
ある(第1の砕石副産物の利用方法)。
る濁水ケーキ及び/又は石粉にカルシウム化合物を混合
して泥土質原料を得、次いで前記泥土質原料を原料とし
て造粒を行って造粒物を得、しかる後、前記造粒物を水
熱処理により固化して固化物を得、得られた該固化物を
製砂設備のコンクリート用細骨材原料の一部として用い
ることを特徴とする砕石副産物の利用方法である(第2
の砕石副産物の利用方法)。
る濁水ケーキ及び/又は石粉にカルシウム化合物を混合
して泥土質原料を得、次いで前記泥土質原料を原料とし
て造粒を行って造粒物を得、しかる後、前記造粒物を水
熱処理により固化して固化物を得、得られた該固化物を
路盤材、埋戻し材又は園芸用資材として用いることを特
徴とする砕石副産物の利用方法である(第3の砕石副産
物の利用方法)。
は3記載の砕石副産物の利用方法において、混合と造粒
には逆流式高速流動混合機を用いることを特徴とするも
のである。
1、第2及び第3の砕石副産物の利用方法では、濁水ケ
ーキ及び/又は石粉にカルシウム化合物を混合して泥土
質原料をつくり(混合工程)、この泥土質原料を原料と
して造粒を行って粒状の造粒物を得(造粒工程)、次い
で得られた造粒物を水熱処理によって固化させて粒状の
固化物を得る(水熱固化工程)。しかる後、第1の砕石
副産物利用方法では、前記固化物をそのまま、もしくは
破砕・分級して人工細骨材(人工砂)とし、製砂設備で
生産される天然原料からの細骨材(以下、天然細骨材と
いう)に重量で該細骨材の例えば約5%程度混ぜ、JI
S規格を満足するコンクリート用細骨材(砕砂)として
用いることができる。一方、第2の砕石副産物利用方法
では、得られた前記固化物を製砂設備の製砂機(破砕
機)へ供給して細骨材原料の一部として用いることがで
きる。また、第3の砕石副産物利用方法では、前記の粒
状の固化物をそのまま道路用路盤材、埋戻し材又は園芸
用資材として用いることができるようにしたものであ
る。
3の砕石副産物の利用方法では、前記混合工程、造粒工
程及び水熱固化工程については基本的に共通しており、
以下、本発明について説明する。
ウム化合物を混合して調合し泥土質原料をつくる。この
混合工程でつくられる混合物である泥土質原料は、後述
の造粒工程と水熱固化工程を経て固化物とされるもので
あり、造粒性及び固化物強度の点から含水率が5〜35
%の範囲内がよい。この理由は、含水率が35%を上回
ると該泥土質原料の性状が軟弱すぎ、造粒において造粒
性が悪く適正な強度の造粒物が得られず、そのため、水
熱処理しても高強度の固化物が得られないためである。
一方、5%を下回ると後工程で水熱処理されて得られる
固化物の強度が低く、高強度材であるコンクリート用細
骨材や道路用路盤材として用いるために必要な強度(一
軸圧縮強度:150kg/cm2 (14.7MPa)以
上)が達成できないためである。
合物添加後の含水率が5〜35%の範囲を外れるような
濁水ケーキについては該範囲を満たすように水分調整を
行えばよい。混合工程での濁水ケーキの水分調整は、
石粉(乾燥石粉)の添加による水分調整、脱水機によ
る水分調整、乾燥機による水分調整、天日乾燥によ
る水分調整及び加水による水分調整のうちの少なくと
も一つによりなされる。この場合、供給された過剰水分
の濁水ケーキについては乾燥粉である石粉を添加するこ
とにより該濁水ケーキの水分調整にコストをかけなくて
すむという利点がある。そしてこれらの水分調整につい
ては、供給された濁水ケーキの含有水分量の大小や現場
の設備などに応じて適宜選択されるとともに、カルシウ
ム化合物の添加に対して先か後かという実施順序が適宜
決定される。なお、砕石プラントから原料素材として供
給される石粉については、通常、加水による水分調整が
行われる。
ム化合物としては、酸化カルシウム(生石灰),水酸化
カルシウム(消石灰),セメントなどを挙げることがで
きる。このようなカルシウム化合物の添加は、後述の水
熱固化工程でトバモライト(5CaO・6SiO2 ・5
H2 O)などのカルシウムシリケート(ケイ酸カルシウ
ム)を生成させることにある。そして、トバモライトの
結晶のCaとSiの重量比(Ca/Si)が5/6であ
ることから、カルシウム化合物は、泥土質原料における
重量比(Ca/Si)が5/6以下となるように添加す
ればよい。この値を超えて添加しても余分で無駄とな
る。重量比(Ca/Si)の下限値は、得ようとする固
化物の強度にもよるが、一軸圧縮強度が200kg/c
m2 以上という高強度の固化物を得るには1/6が適切
である。
合機能を備えた高速縦ブレード式混合機,高速アジテー
ト式混合機などのいわゆる高速流動混合機が用いられ
る。高速流動混合機は混合の際にはその回転羽根(ブレ
ード)を回転数1250〜3000rpm程度の範囲で
回転させるように運転が行われ、原料素材(粉粒体)を
混合槽(容器)内で流動化し主たる混合機構としてせん
断混合を行うものである。
って粒状の造粒物を得る(造粒工程)。この造粒物が水
熱処理工程に供される固化物素地となる。造粒には前記
のように混合機と兼用になった複合機能を備えた高速縦
ブレード式混合機などの高速流動混合機が用いられる。
この高速流動混合機を造粒時にその回転羽根を500〜
800rpm程度の範囲で回転させるように運転し、基
本的にはいわゆる成長様式の造粒(自足造粒)における
攪拌造粒に分類される造粒物生成機構により、粒子同士
の結合性を高め空隙率を小さくして細密化された造粒物
が得られる。
ード式混合機などのように、固定された容器内において
上下方向に延びる垂直回転軸を持つブレードが回転する
ようにした構造の容器固定型のものと、垂直回転軸を持
つブレードが容器中心から偏心した位置に配され、水平
回転する容器の中で容器回転方向とは反対の方向に該ブ
レードが回転するようにした構造の逆流式(容器回転
型)のものとがある。解砕,混合,造粒を行う混合機と
しては、高速流動混合機の中でも前記逆流式の高速流動
混合機が好適である。
オートクレーブ養生する(水熱固化工程)。この飽和蒸
気圧下でのオートクレーブ養生により、造粒物中のSi
O2とCaO等のカルシウム化合物とが反応してカルシ
ウムシリケート(ケイ酸カルシウム)が生成される。こ
の結果、粒子同士が強固に固着し空隙率の小さい固化物
が得られる。水熱処理では、カルシウムシリケートのう
ちでも、130〜300℃程度の比較的低温で結晶が成
長し強度の高いトバモライトを生成させることがよい。
水熱処理条件としては、反応温度(オートクレーブ養生
温度):130〜300℃、反応時間(養生時間):1
〜24時間が適切である。代表的条件は温度180℃で
5時間である。反応温度130〜300℃はトバモライ
トの結晶成長がよく促進される温度範囲であり、反応温
度が高いほど反応速度は大きいので、同じ品質(強度、
吸水率)のものであれば反応時間は短くてすむ。
理して強度と低吸水性に優れた粒状の固化物が得られ、
該固化物をそのまま、もしくは破砕・分級して人工細骨
材とし天然細骨材に混ぜることにより比重:2.5以
上、吸水率:3%以下というJIS規格(JIS A5
005/1995)を満足するコンクリート用細骨材と
して、あるいは該固化物を製砂設備の製砂機へ供給して
細骨材原料の一部として用いることが可能となる。ま
た、前記粒状の固化物をそのまま道路用路盤材、埋戻し
材又は園芸用資材(ケイ酸カルシウム肥料,山砂などの
土壌と混合しての花卉栽培土,排水性の良い鉢底の土な
ど)として用いることができる。このように砕石副産物
である濁水ケーキ,石粉を固化することにより、コンク
リート用細骨材,道路用路盤材など用途が広く安定的に
需要が多い建設・土木資材として、また需要が多い園芸
用資材として利用することができ、ひいては廃棄物の減
少化を図ることができる。
て図面を参照して説明する。図1は本発明に係る第1の
砕石副産物の利用方法の一実施形態を説明するためのフ
ロー図である。
設備によるコンクリート用細骨材の生産について説明す
る。製砂機(破砕機)1に例えば粒度40〜20mm程
度の細骨材原料を供給して破砕し、該破砕品を分級機2
にて分級し粒度分布調整して粒度5mm以下の天然細骨
材を生産する。製砂機1としてはロッドミル,衝撃式ミ
ルなどが用いられる。分級機2としてはエアセパレー
タ,スクリュー分級機などが用いられる。
細骨材の生産について説明する。ここで利用対象は濁水
ケーキ,石粉であり、まず濁水ケーキの場合について説
明する。
洗にともなって発生する濁水は、シックナとフィルタプ
レスとによってその泥分が濃縮脱水処理されて濁水ケー
キとされ、この濁水ケーキが原料素材として供給される
ようになっている。まず、濁水ケーキに酸化カルシウム
微粉末を混合して泥土質原料をつくる(混合工程1
1)。混合には前述した高速縦ブレード式混合機を使用
した。酸化カルシウム微粉末は、泥土質原料におけるC
aとSiの重量比(Ca/Si)が5/6以下、本例で
は1/4となるように添加した。本例では混合による泥
土質原料の含水率が約10%であり、5〜35%の規定
範囲を満たしているので、供給された濁水ケーキは水分
調整する必要のないものであった。なお、前記含水率範
囲を外れる場合、濁水ケーキについて前記〜の水分
調整のやり方を適宜選択して水分調整を行えばよい。こ
のとき、供給された濁水ケーキの水分が多すぎるときは
石粉を添加して該濁水ケーキの水分調整を行うようにす
るとよい。
行って粒状の造粒物を得た(造粒工程12)。この造粒
には本例では混合の場合と同様に高速縦ブレード式混合
機を使用した。すなわち、同一の高速縦ブレード式混合
機により混合と造粒とを行い、本例では該混合機の回転
羽根の回転数を前記の混合時には1300〜2500r
pmの範囲内に設定し、造粒時には400〜800rp
mの範囲内に設定した。この運転条件にて粒径(直径)
が約1〜10mmの範囲の造粒物をつくり、粒子同士の
結合性が高く空隙率が小さくて細密化された造粒物が得
られた。
反応容器にて水熱反応させて固化する(水熱固化工程1
3)。水熱処理条件は反応温度180℃で反応時間5時
間とした。その結果、造粒物中のSiO2 とCaOとが
反応してトバモライトが生成されて、粒子同士が強固に
固着し空隙率の小さい固化物となり、比重:1.5以上
(1.50〜1.95)、吸水率:25%以下(10.
0〜24.4%)の固化物を得ることができた。
物を破砕し、該破砕品を分級機15にて分級して粒度5
mm以下の人工細骨材を生産した。破砕機14としては
ロッドミルや衝撃式ミルなどが用いられ、生産上の都合
がつけば前記製砂機1を使用することもできる。また、
分級機15による分級にともなって発生する濁水は、図
1に示すように、その泥分が濃縮脱水処理されて濁水ケ
ーキにされる。
ようして生産された人工細骨材を重量比で天然細骨材:
人工細骨材=20:1程度の比で配合し、JIS規格を
満足するコンクリート用細骨材の製品が得られた。
場合について説明した。そして、図1に示すように石粉
を原料素材として用いる場合にも、濁水ケーキの場合と
同様に、製砂機1による天然細骨材に石粉を処理して得
られた人工細骨材を配合することにより、製品としてJ
IS規格を満足するコンクリート用細骨材を得ることが
できる。
用方法の別の実施形態を説明するためのフロー図であ
る。ここで、得られた固化物を破砕・分級することなく
そのまま人工細骨材とする点以外は前記図1に示す実施
形態と同構成であるので、前記図1に示す実施形態と共
通する部分には図1と同一の符号を付して説明を省略
し、異なる点について説明する。
あるいは石粉から出発し、混合工程11、造粒工程12
及び水熱固化工程13を経て粒状の粒度5mm以下の固
化物を得た。混合及び造粒は高速縦ブレード式混合機に
より実施し、粒径5mm以下の造粒物を生成した。この
ときの高速縦ブレード式混合機の回転羽根の回転数は、
混合の際には1300〜2500rpmの範囲内に設定
し、造粒の際には700〜800rpmの範囲内に設定
した。そして水熱処理して得られた前記固化物を、破砕
・分級することなく、そのままの形態で人工細骨材とし
て製砂機1による天然細骨材に重量比で天然細骨材:人
工細骨材=20:1程度の比にて配合することにより、
前記JIS規格を満足するコンクリート用細骨材の製品
が得られた。
用方法の実施形態を説明するためのフロー図である。こ
こで、第1の砕石副産物の利用方法の構成と共通する部
分には前記図1,図2と同一の符号を付して説明を省略
し、異なる点について説明する。
あるいは石粉から出発し、混合工程11、造粒工程12
及び水熱固化工程13を経て粒径が約1〜10mmの粒
状の固化物を得た。混合及び造粒は高速縦ブレード式混
合機により実施し、粒径が約1〜10mmの造粒物を生
成した。そして水熱処理して得られた前記固化物は、製
砂設備の製砂機1に供給され、細骨材原料の一部として
用いることができる。このように粒状の固化物を重量比
で天然細骨材原料:固化物=20:1程度の比にて製砂
機1に供給することにより、JIS規格を満足するコン
クリート用細骨材の製品が得られた。
用方法の実施形態を説明するためのフロー図である。こ
こで第1、第2の砕石副産物の利用方法の構成と共通す
る部分には前記図1〜図3と同一の符号を付して説明を
省略し、異なる点について説明する。
粉から出発し、混合工程11、造粒工程12及び水熱固
化工程13を経て粒径が約1〜10mmの粒状の固化物
を得た。混合及び造粒は高速縦ブレード式混合機により
実施し、粒径が約1〜10mmの造粒物を生成した。そ
して水熱処理して得られた前記固化物は、強度と低吸水
性に優れており、そのままで道路用路盤材、埋戻し材又
は園芸用資材として用いることができる。
機能を備えた混合機としては、前記の図1〜図4に示す
実施形態では容器固定型の高速流動混合機である高速縦
ブレード式混合機を用いたが、より好ましいものとして
逆流式高速流動混合機が挙げられる。
示す図である。同図において、21は原料(濁水ケーキ
及び/又は石粉、カルシウム化合物)を入れて例えば時
計方向に回転する断面円形の容器である。22は容器2
1の中心から図における左側に偏心して位置し容器21
内にて該容器回転方向とは反対の反時計方向に高速回転
する複数段のブレード(アジテータとも呼ばれる)であ
り、上下方向に延びるその垂直回転軸が回転しない上部
構造体25に設けられた軸受26によって支持されてい
る。23は原料をまんべんなく流動させるための混合補
助工具で、容器中心から図における右側に偏心して位置
し容器21内にて該容器回転方向とは反対の反時計方向
に回転するものであり、上下に延びるその垂直回転軸が
上部構造体25にある軸受27によって支持されてい
る。
工具23は、それぞれ独立して、モータによって回転駆
動されるようになっている。24は容器21の内周面に
付着する原料(混合物)を掻き落とすためのスクレーパ
(scraper )である。なお、前記混合補助工具23の底
面部分もスクレーパの役割を担っており、容器21底面
においても原料(混合物)の付着がないようになされて
いる。また、上部構造体25に設けられた図示しない原
料供給口から容器21内に原料が供給され、その処理
後、容器21底部の中央に設けられた図示しない開閉可
能な排出口から処理されたものが排出されるようになっ
ている。
機を用いると、容器21とブレード(アジテータ)22
との回転方向を互いに逆方向になるように運転すること
により、容器21内での解砕・分散・流動が促進され
て、容器固定型のものよりも良好な均一混合を行うこと
ができるとともに、高含水率の濁水ケーキを処理する場
合でも、容器21内で濁水ケーキが過剰に練られてブリ
ッジングを起こし容器底部へ落下移動しなくなるという
ブリッジ現象(詰まり状態)を引き起こすようなことが
ないので、混合不能になることなく均一混合を行うこと
ができる。また、石粉とカルシウム化合物に水を加え混
合して泥土質原料をつくる場合でも逆流式高速流動混合
機を用いると、未混合部分が極めて少なく、均一混合を
行うことができる。また、混合補助工具23を備えてお
り、混合補助工具23と高速回転されるブレード22と
を容器21とは逆方向にそれぞれ異なる速度で回転させ
て、容器21内における原料の位置と速度とを常に変化
させることで、より高い混合効果を得ることができる。
さらに、原料に対してブレード22と容器21の双方の
駆動源から動力を投入できて、単位投入動力(kW/リ
ットル)を増加させることができるので、短時間で均一
な混合を行うことができる。
合の際にはブレード22を高速回転し、造粒の際にはブ
レード22を低速回転させるように運転が行われる。例
えば、含水率20%の濁水ケーキと該濁水ケーキに対す
る重量比で3%の生石灰とを容器内に投入して混合・造
粒を行って粒径が約1〜10mmの造粒物をつくる場
合、逆流式高速流動混合機の自動運転条件の一例は、混
合条件の設定がブレード回転数:2500rpm(回/
分)、容器回転数:45rpm、処理時間:2分であ
り、造粒条件の設定がブレード回転数:750rpm、
容器回転数:45rpm、処理時間:4分間である。
の発明に係る砕石副産物の利用方法によると、ともに砕
石副産物である濁水ケーキ及び/又は石粉にカルシウム
化合物を混合したものを造粒・水熱処理して強度と低吸
水性に優れた粒状の固化物を得、この粒状の固化物をそ
のまま、もしくは破砕・分級して製砂設備で生産される
天然のコンクリート用細骨材に混ぜて、あるいは前記粒
状の固化物を製砂設備の製砂機ヘ細骨材原料の一部とし
て供給して、前記粒状の固化物を需要量が常時安定的に
多いコンクリート用細骨材として用いることができるよ
うにしたものであるから、濁水ケーキ及び石粉について
従来に比べてその利用量の大幅拡大を図ることができ、
ひいては廃棄物の減少化を図ることができる。
法によると、濁水ケーキ及び/又は石粉にカルシウム化
合物を混合したものを造粒・水熱処理して強度と低吸水
性に優れた粒状の固化物を得、この粒状の固化物を需要
量が常時安定的に多い建設・土木資材である道路用路盤
材,埋戻し材として、また同じく需要量が安定して多い
園芸用資材として用いることができるようにしたもので
あるから、濁水ケーキ及び石粉について従来に比べてそ
の利用量の大幅拡大を図ることができ、ひいては廃棄物
の減少化を図ることができる。
実施形態を説明するためのフロー図である。
の実施形態を説明するためのフロー図である。
施形態を説明するためのフロー図である。
施形態を説明するためのフロー図である。
る。
工程 13…水熱固化工程 14…破砕機 15…分級
機 21…容器 22…ブレード 23…混合補助工具
24…スクレーパ 25…上部構造体 26,27…
軸受
Claims (4)
- 【請求項1】 ともに砕石副産物である濁水ケーキ及び
/又は石粉にカルシウム化合物を混合して泥土質原料を
得、次いで前記泥土質原料を原料として造粒を行って造
粒物を得、しかる後、前記造粒物を水熱処理により固化
して固化物を得、得られた該固化物をそのまま、あるい
は破砕・分級して製砂設備で生産されるコンクリート用
細骨材に混ぜてコンクリート用細骨材として用いること
を特徴とする砕石副産物の利用方法。 - 【請求項2】 ともに砕石副産物である濁水ケーキ及び
/又は石粉にカルシウム化合物を混合して泥土質原料を
得、次いで前記泥土質原料を原料として造粒を行って造
粒物を得、しかる後、前記造粒物を水熱処理により固化
して固化物を得、得られた該固化物を製砂設備のコンク
リート用細骨材原料の一部として用いることを特徴とす
る砕石副産物の利用方法。 - 【請求項3】 ともに砕石副産物である濁水ケーキ及び
/又は石粉にカルシウム化合物を混合して泥土質原料を
得、次いで前記泥土質原料を原料として造粒を行って造
粒物を得、しかる後、前記造粒物を水熱処理により固化
して固化物を得、得られた該固化物を路盤材、埋戻し材
又は園芸用資材として用いることを特徴とする砕石副産
物の利用方法。 - 【請求項4】 混合と造粒には逆流式高速流動混合機を
用いることを特徴とする請求項1、2又は3記載の砕石
副産物の利用方法。
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JP23277299 | 1999-08-19 | ||
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- 2000-01-11 JP JP2000002603A patent/JP4006155B2/ja not_active Expired - Fee Related
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