JP2001121196A - シリカ含有泥土スラッジの処理方法 - Google Patents

シリカ含有泥土スラッジの処理方法

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JP2001121196A
JP2001121196A JP2000002124A JP2000002124A JP2001121196A JP 2001121196 A JP2001121196 A JP 2001121196A JP 2000002124 A JP2000002124 A JP 2000002124A JP 2000002124 A JP2000002124 A JP 2000002124A JP 2001121196 A JP2001121196 A JP 2001121196A
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sludge
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Riki Hasegawa
理貴 長谷川
Toru Ida
徹 井田
Takeshi Tanaka
毅 田中
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建設汚泥,浚渫土処理濁水,砕石プラント
(含む砂利プラント)で発生する濁水,同プラントで発
生する石粉などのシリカ含有副産物について、これらの
各泥土ケーキ(シリカ含有泥土スラッジ)を処理して、
用途が広く需要量の多いコンクリート用細骨材,道路用
路盤材などとして利用可能で強度と低吸水性に優れた固
化物を得ること。 【解決手段】 シリカ含有泥土スラッジにカルシウム化
合物を混合して泥土質原料を得る混合工程と、前記泥土
質原料を原料として造粒を行って造粒物を得る造粒工程
と、前記造粒物を水熱処理により固化して固化物を得る
水熱固化工程とからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリカ(Si
2 )を含有する泥土スラッジの処理方法に係り、建設
汚泥,浚渫土処理濁水,砕石プラント(含む砂利プラン
ト)で発生する濁水,同プラントで発生する石粉などシ
リカ含有副産物を対象とし、これらのものの各泥土ケー
キ(シリカ含有泥土スラッジ)を処理して、用途が広く
需要量の多いコンクリート用細骨材,道路用路盤材など
として利用可能で強度と低吸水性に優れた固化物を得る
ことができ、ひいては廃棄物の減少化を図ることができ
るようにしたシリカ含有泥土スラッジの処理方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】道路
や建築用等の砕石,砕砂を生産する砕石プラントは、石
切り場で発破した1m程度の大きさの石をプラント上流
部分にある原料工場(破砕室)に投入し、破砕機により
破砕し、篩で砕石の粒度別に篩分けし、規格外の大きな
砕石については破砕と篩分け選別を繰り返して行き、最
終的に規格粒度別に破砕選別された砕石,砕砂を製品と
して出荷するようにしたものであり、粒度5mm以下の
コンクリート用細骨材を生産する製砂設備はプラント下
流部分に設置されている。
【0003】砕石プラントの製砂設備では、製品品質の
向上を目的として付着泥分,不要微細石粒子などを除去
すべく破砕品を水で洗浄するようにしている。特にコン
クリート用細骨材(砕砂)では製品中に含まれる75μ
m以下の微細石粒子の含有量が制限されており、細骨材
生産の際には、前記微細石粒子を除去するなどのために
粒度5mmアンダーの破砕品の水洗が行われる。この水
洗を行う湿式の設備での使用後の洗浄水は、75μm以
下程度の微細な石粒子及び/又は泥分を重量で5〜10
%程度含む泥水であり、「濁水」と呼ばれている。そし
て濁水は、シックナとフィルタプレス等の濃縮・脱水用
の機械設備、あるいは沈殿池式設備により、水と分離さ
れた泥分が濃縮脱水されて、シリカを含有し水分を含む
泥土スラッジである泥土ケーキにされる。なお、このよ
うな濁水の処理による泥土ケーキは「濁水ケーキ」と呼
ばれており、例えばコンクリート用細骨材を生産する場
合、重量で細骨材生産量の約10%程度発生する。
【0004】そして近年、環境保全の観点から廃棄物の
減少を図るべく、この泥土ケーキは生石灰、セメント等
と単に混合されて、埋立て材,盛土材などの低強度材と
して利用されている。
【0005】ところがこの方法では、得られる製品の強
度(一軸圧縮強度)が10kg/cm2 程度以下と低
く、用途が前述の埋立て材,盛土材など低強度の土木資
材に限られてしまい、常時安定的に大量需要がなく利用
量の拡大が期待できず、有効な廃棄物低減化になってい
ないのが実情である。
【0006】次に、同じく副産物である石粉(乾燥石
粉)について説明する。砕石プラントの製砂設備では、
粒度5mmアンダーの破砕品について、前述した75μ
m以下の微細石粒子を除去するためにエアセパレータ等
の乾式分級機で分級し、しかる後、除去仕切れずに残っ
た微細石粒子の除去を前述の水洗により行うという製砂
工程を採用している設備もある。このような製砂工程の
場合、前記エアセパレータ等による分級によって主に7
5μm以下の微細石粒子が副産物として発生する。この
微細な石粒子は石粉(乾燥石粉)と呼ばれている。コン
クリート用細骨材を生産する場合、石粉は重量で細骨材
生産量の約10%程度発生する。
【0007】また、砕石プラントにおいて製砂設備の上
流部分には、前述したように粒度別に砕石を生産するた
めの破砕機や篩装置などが備えられており、これらの装
置では集塵機によって捕集される集塵ダストとして微細
な石粒子(粒度:平均15μm)である石粉(乾燥石
粉)が副産物として発生する。
【0008】ところがこのような石粉についても、高流
動コンクリートの混合材である石灰石粉の代替え品とし
て利用すべく開発が進められているものの、現状ではこ
れ以外には用途がなく、実質的に廃棄物となっているの
が実情である。なお、河川の岩石を原石とするいわゆる
砂利プラントで副産物として発生する濁水,石粉につい
ても、資源として利用されていないのが実情であり、こ
こではこの砂利プラントをも含めて砕石プラントとい
う。
【0009】また、他のシリカ含有副産物として、浚渫
土処理濁水、建設汚泥がある。浚渫土処理濁水について
説明すると、通常、浚渫土(湖沼,川,ダム湖など浚渫
する際に発生する土砂)は含水率が高く、ふるい分け機
などによって浚渫土を大・中・小の石、砂などに分離す
る際には、水洗に伴う濁水が発生する。また、建設汚泥
は、周知のように、地中連続壁工法,泥水式シールド工
法,高圧噴射攪拌工法などの土木建設工事に伴って発生
する含水率が高く粒子の微細な泥状の掘削物である。
【0010】ところが、このような浚渫土処理濁水や建
設汚泥については、その大部分が減容化のために泥土ケ
ーキ(シリカ含有泥土スラッジ)にされているだけであ
り、環境保全の観点からも廃棄物の低減につながる有用
なプロセスが強く希求されている。
【0011】そこで本発明の目的は、建設汚泥,浚渫土
処理濁水,砕石プラント(含む砂利プラント)で発生す
る濁水,同プラントで発生する石粉などのシリカ含有副
産物について、これらの各泥土ケーキ(シリカ含有泥土
スラッジ)を処理して、用途が広く需要量の多いコンク
リート用細骨材,道路用路盤材などとして利用可能で強
度と低吸水性に優れた固化物を得ることができ、ひいて
は廃棄物の減少化を図ることができるシリカ含有泥土ス
ラッジの処理方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本願発明は以下の手段を講じている。なお以降に
おいて、含水率,吸水率の値についてはいずれも重量%
を意味し、単に%と略記している。
【0013】請求項1の発明は、シリカ含有泥土スラッ
ジにカルシウム化合物を混合して泥土質原料を得る混合
工程と、前記泥土質原料を原料として造粒を行って造粒
物を得る造粒工程と、前記造粒物を水熱処理により固化
して固化物を得る水熱固化工程とからなることを特徴と
するシリカ含有泥土スラッジの処理方法である(第1の
シリカ含有泥土スラッジの処理方法)。
【0014】請求項2の発明は、シリカ含有泥土スラッ
ジに対して含有水分量の調整とカルシウム化合物の混合
とを行い、含水率が5〜35%の範囲内の泥土質原料を
得る水分調整・混合工程と、前記泥土質原料を原料とし
て造粒を行って造粒物を得る造粒工程と、前記造粒物を
水熱処理により固化して固化物を得る水熱固化工程とか
らなることを特徴とするシリカ含有泥土スラッジの処理
方法である(第2のシリカ含有泥土スラッジの処理方
法)。
【0015】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
シリカ含有泥土スラッジの処理方法において、前記シリ
カ含有泥土スラッジが、砕石プラントで発生する濁水、
砕石プラントで発生する石粉、建設汚泥及び浚渫土処理
濁水のいずれかを処理した泥土ケーキであることを特徴
とするものである。
【0016】請求項4の発明は、請求項2記載のシリカ
含有泥土スラッジの処理方法において、前記水分調整・
混合工程での水分調整が、脱水機による水分調整を行う
脱水工程、乾燥機による水分調整を行う乾燥工程、石粉
の添加による水分調整を行う水分吸着工程、天日乾燥に
よる水分調整を行う天日乾燥工程、加水による水分調整
を行う加水工程のうちの少なくとも一つによりなされる
ことを特徴とするものである。請求項5の発明は、請求
項4記載のシリカ含有泥土スラッジの処理方法におい
て、前記乾燥工程では、前記水熱固化工程で発生する廃
熱を利用して乾燥を行うことを特徴とするものである。
【0017】また、請求項6の発明は、請求項1〜5の
いずれか1項に記載のシリカ含有泥土スラッジの処理方
法において、混合と造粒には逆流式高速流動型混合機を
用いることを特徴とするものである。
【0018】前記のような特徴を有する本発明に係る第
1、第2のシリカ含有泥土スラッジの処理方法では、処
理対象のシリカ含有泥土スラッジとしては、建設汚泥、
浚渫土処理濁水または砕石プラントで発生する濁水を濃
縮脱水処理してなる泥土ケーキ、あるいは砕石プラント
で発生する石粉に水を加えてなる泥土ケーキが挙げられ
る。
【0019】そして、本発明に係る第1のシリカ含有泥
土スラッジの処理方法は、砕石プラント等から供給され
た泥土ケーキの含有水分量が適正範囲にあり、強度と低
吸水性に優れた固化物を製造するための泥土質原料をつ
くる際に水分調整を行う必要がない場合に適用される。
この第1の処理方法においては、まず、泥土ケーキにカ
ルシウム化合物を混合して泥土質原料をつくる(混合工
程)。カルシウム化合物としては、酸化カルシウム(生
石灰),水酸化カルシウム(消石灰),セメントなどを
挙げることができる。
【0020】この泥土質原料は後述の造粒工程と水熱固
化工程を経て粒状の固化物とされるものである。泥土ケ
ーキへのカルシウム化合物の添加は、後述の水熱固化工
程でトバモライト(5CaO・6SiO2 ・5H2 O)
などのカルシウムシリケート(ケイ酸カルシウム)を生
成させることにある。そして、トバモライトの結晶のC
aとSiの重量比(Ca/Si)が5/6であることか
ら、カルシウム化合物は、泥土質原料における重量比
(Ca/Si)が5/6以下となるように泥土ケーキに
添加すればよい。この値を超えて添加しても余分で無駄
となる。また、泥土質原料は、造粒性及び固化物強度の
点から、後述のように含水率が5〜35%の範囲内のも
のがよい。カルシウム化合物の添加混合後の含水率が前
記範囲を満たすような、砕石プラント等からの泥土ケー
キについては水分調整を行う必要がないことになる。
【0021】なお、混合には、造粒機と兼用になった複
合機能を備えた高速縦ブレード式混合機,高速アジテー
タ式混合機などのいわゆる高速流動混合機を用いること
がよい。高速流動混合機は混合の際にはその回転羽根
(ブレード)を回転数1250〜3000rpm程度の
範囲で回転させるように運転が行われ、原料素材(粉粒
体)を混合槽(容器)内で流動化し主たる混合機構とし
てせん断混合を行うものである。
【0022】次に前記泥土質原料を原料として造粒を行
って粒状の造粒物を得る(造粒工程)。この造粒物が水
熱処理工程に供される固化物素地となる。造粒には前記
のように混合機と兼用になった複合機能を備えた高速縦
ブレード式混合機などの高速流動混合機を用いるとよ
い。高速流動混合機を造粒時にその回転羽根を500〜
800rpm程度の範囲で回転させるように運転し、基
本的にはいわゆる成長様式の造粒(自足造粒)における
攪拌造粒に分類される造粒物生成機構により、粒子同士
の結合性を高め空隙率を小さくして細密化された造粒物
が得られる。
【0023】ここで、高速流動混合機には、高速縦ブレ
ード式混合機などのように、固定された容器内において
上下方向に延びる垂直回転軸を持つブレードが回転する
ようにした構造の容器固定型のものと、垂直回転軸を持
つブレードが容器中心から偏心した位置に配され、水平
回転する容器の中で容器回転方向とは反対の方向に該ブ
レードが回転するようにした構造の逆流式(容器回転
型)のものとがある。解砕,混合,造粒を行う混合機と
しては、高速流動混合機の中でも前記逆流式の高速流動
混合機が好適である。
【0024】次いで、得られた造粒物を水熱処理である
オートクレーブ養生する(水熱固化工程)。飽和蒸気圧
下でのオートクレーブ養生により、造粒物中のSiO2
とCaO等のカルシウム化合物とが反応してカルシウム
シリケート(ケイ酸カルシウム)が生成される。この結
果、粒子同士が強固に固着し空隙率の小さい固化物が得
られる。水熱処理では、カルシウムシリケートのうちで
も、130〜300℃程度の比較的低温で結晶が成長し
強度の高いトバモライトを生成させることがよい。水熱
処理条件としては、反応温度(オートクレーブ養生温
度):130〜300℃、反応時間(養生時間):1〜
24時間が適切である。代表的条件は温度180℃で5
時間である。反応温度130〜300℃はトバモライト
の結晶成長がよく促進される温度範囲であり、反応温度
が高いほど反応速度は大きいので、同じ品質(強度、吸
水率)のものであれば反応時間は短くてすむ。
【0025】このような第1の処理方法に対して、本発
明に係る第2のシリカ含有泥土スラッジの処理方法は、
砕石プラント等からの泥土ケーキの含有水分量が適当で
なく、泥土質原料をつくる際に水分調整を行う必要があ
る場合に適用される方法である。前記第1の処理方法と
の相違点はこの水分調整を行う点にあり、これ以外の造
粒工程及び水熱固化工程については前記第1の処理方法
と共通である。
【0026】この第2の処理方法においては、泥土ケー
キに対して含有水分量の調整とカルシウム化合物の混合
とを行い、含水率が5〜35%の範囲内の泥土質原料を
つくる(水分調整・混合工程)。泥土質原料の含水率が
35%を上回ると該泥土質原料の性状が軟弱すぎて、次
の造粒において造粒性が悪く適正強度の粒状の造粒物が
得られず、そのため水熱処理しても強度に優れた固化物
が得られないためである。一方、5%を下回ると後の水
熱処理で得られる固化物の強度が低く、用途が広く需要
量の多いコンクリート用細骨材,道路用路盤材などとし
て利用しうる固化物が得られないためである。
【0027】よって水分調整・混合工程においては、カ
ルシウム化合物添加後の含水率が5〜35%の範囲を外
れるような泥土ケーキについては該範囲を満たすように
水分調整を行う。水分調整は、脱水機による水分調整
を行う脱水工程、乾燥機による水分調整を行う乾燥工
程、石粉の添加による水分調整を行う水分吸着工程
(石粉添加工程)、天日乾燥による水分調整を行う天
日乾燥工程、加水による水分調整を行う加水工程のう
ちの少なくとも一つによりなされる。
【0028】この場合、供給された過剰水分の濁水ケー
キについては同じ砕石プラントにて発生する乾燥粉であ
る石粉を添加することにより該濁水ケーキの水分調整に
コストをかけなくてすむという利点がある。そしてこれ
ら〜の水分調整については、供給される泥土ケーキ
の含有水分量の大小や現場の設備などに応じて適宜選択
されるとともに、カルシウム化合物の添加に対して先か
後かという実施順序が適宜決定される。このように所定
範囲の含水率に調整された泥土質原料がつくられ、以後
は第1の処理方法と同様に造粒工程と水熱固化工程が行
われる。
【0029】このように本発明に係る第1、第2のシリ
カ含有泥土スラッジの処理方法によると、泥土ケーキを
処理して比重1.5以上、吸水率25%以下の強度と低
吸水性に優れた粒状の固化物を得ることができ、安定し
て需要の多いコンクリート用細骨材,道路用路盤材など
の建築・土木資材としてこの粒状の固化物を利用するこ
とができ、ひいては廃棄物の減少化を図ることができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照し説明する。図1は本発明に係る第1のシ
リカ含有泥土スラッジの処理方法の一実施形態を示すフ
ロー図である。
【0031】本発明に係る第1の処理方法は、図1に示
す工程に従って実施される。処理対象のシリカ含有泥土
スラッジとしては、前述のように建設汚泥,浚渫土処理
濁水,砕石プラントで発生する濁水のいずれかを濃縮脱
水処理してなる泥土ケーキ、あるいは砕石プラントで発
生する石粉に水を加えてなる泥土ケーキである。そし
て、供給されたいずれの泥土ケーキもその水分含有量
が、該ケーキにカルシウム化合物が混合されて泥土質原
料となされたときに該泥土質原料の含水率が5〜35%
の範囲を満たすようなものであり、砕石プラント等から
供給されたままでよく、水分調整する必要のないもので
ある。本例ではシリカ含有泥土スラッジは砕石プラント
で発生する濁水を処理してなる泥土ケーキ(濁水ケー
キ)である。
【0032】さて図1に示すように、先ず、砕石プラン
トからの泥土ケーキにカルシウム化合物を混合して泥土
質原料をつくる(混合工程S1A)。本例ではカルシウ
ム化合物として酸化カルシウム微粉末を使用し、泥土質
原料におけるCaとSiの重量比(Ca/Si)が5/
6以下、本例では1/4となるように添加、混合した。
本例では混合には前述した高速縦ブレード式混合機を使
用し、泥土質原料の含水率は約25%であった。
【0033】次に、前記泥土質原料を原料として造粒を
行って粒状の造粒物を得た(造粒工程S1B)。この造
粒には本例では混合の場合と同様に高速縦ブレード式混
合機を使用した。すなわち、同じ高速縦ブレード式混合
機により混合と造粒とを行い、本例では該混合機の回転
羽根の回転数を前記の混合時には1300〜2500r
pmの範囲で設定し、造粒時には400〜800rpm
の範囲で設定した。この運転条件にて粒径(直径)が約
1〜10mmの範囲の造粒物をつくり、粒子同士の結合
性が高く空隙率が小さくて細密化された粒状の造粒物が
得られた。
【0034】次いで、これら粒状の造粒物を水熱処理用
反応容器にて水熱反応させて固化する(水熱固化工程S
1C)。水熱処理条件は反応温度180℃で反応時間5
時間とした。その結果、造粒物中のSiO2 とCaOと
が反応してトバモライトが生成されて、粒子同士が強固
に固着し空隙率の小さい固化物となり、比重:1.5以
上(1.50〜1.95)、吸水率:25%以下(1
0.0〜24.4%)の固化物が得られた。
【0035】このようにして得られた粒状の固化物を破
砕・分級して人工細骨材(人工砂)とし、製砂設備で生
産される天然原料からの天然細骨材に重量で該細骨材の
例えば約5%程度混ぜることにより比重:2.5以上、
吸水率:3%以下というJIS規格(JIS A500
5/1995)を満足するコンクリート用細骨材として
用いることが可能である。また、前記粒状の固化物をそ
のまま道路用路盤材、埋戻し材として用いることが可能
である。
【0036】図2は本発明に係る第2のシリカ含有泥土
スラッジの処理方法の一実施形態を示すフロー図であ
る。第2のシリカ含有泥土スラッジの処理方法は、供給
されたシリカ含有泥土スラッジ(泥土ケーキ)の含有水
分量が適当でなく、泥土質原料をつくる際に水分調整を
行う必要がある場合に適用される方法である。
【0037】図2においてシリカ含有泥土スラッジは、
砕石プラントで発生した濁水を処理してなる泥土ケーキ
(濁水ケーキ)である。このままでは供給された該泥土
ケーキの水分が高すぎることから、まず、供給された泥
土ケーキに前記砕石プラントで発生した石粉を添加し、
石粉添加による水分調整を行う(水分吸着工程S2A
1)。この場合、混合工程S2A2でのカルシウム化合
物添加混合による水分除去作用を考慮して、混合工程S
2A2で得られる泥土質原料の含水率が5〜35%の範
囲を満たすように石粉による水分調整を行う。
【0038】次に、石粉添加による水分調整がなされた
泥土ケーキにカルシウム化合物を混合して泥土質原料を
つくる(混合工程S2A2)。本例では酸化カルシウム
微粉末を泥土質原料におけるCaとSiの重量比(Ca
/Si)が1/4となるように混合し、得られた泥土質
原料の含水率は約25%であり、混合には高速縦ブレー
ド式混合機を使用した。なお当然ながら、図2中に破線
で示すように、泥土ケーキ、石粉及び酸化カルシウムの
三者を一度にいっしょに混合して泥土質原料をつくるよ
うにしても差し支えない。前記の水分吸着工程S2A1
及び混合工程S2A2は、シリカ含有泥土スラッジに対
して含有水分量の調整とカルシウム化合物の混合とを行
い、含水率が5〜35%の範囲内の泥土質原料を得る水
分調整・混合工程S2Aを構成している。
【0039】次に、高速縦ブレード式混合機を用いて前
記泥土質原料を原料として造粒を行って粒状の造粒物を
得た(造粒工程S2B)。すなわち、同じ高速縦ブレー
ド式混合機により混合と造粒とを行い、本例では該混合
機の回転羽根の回転数を前記の混合時には1300〜2
500rpmの範囲内に設定し、造粒時には400〜8
00rpmの範囲内に設定した。この運転条件にて粒径
(直径)が約1〜10mmの範囲の造粒物をつくり、粒
子同士の結合性が高く空隙率が小さくて細密化された粒
状の造粒物が得られた。
【0040】次いで、これら粒状の造粒物を水熱処理用
反応容器にて水熱反応させて固化する(水熱固化工程S
2C)。水熱処理条件は反応温度180℃で反応時間5
時間とした。その結果、造粒物中のSiO2 とCaOと
が反応してトバモライトが生成されて、粒子同士が強固
に固着し空隙率の小さい固化物となり、比重:1.5以
上、吸水率:25%以下の固化物が得られた。このよう
にして得られた粒状の固化物は破砕・分級してコンクリ
ート用細骨材として用いたり、あるいはそのまま道路用
路盤材などとして用いたりすることが可能である。
【0041】なお、前記の水分調整・混合工程S2Aで
の水分調整として、石粉の添加による水分調整を行う前
記水分吸着工程S2A1に代えて天日乾燥による水分調
整を行う天日乾燥工程を採用するようにしてもかまわな
い。
【0042】図3は本発明に係る第2のシリカ含有泥土
スラッジの処理方法の別の実施形態を示すフロー図であ
る。
【0043】図3において、シリカ含有泥土スラッジ
は、例えば、砕石プラントで発生した濁水を処理してな
る泥土ケーキ(濁水ケーキ)である。このままでは供給
された泥土ケーキの含水率が高すぎることから、まず、
脱水機により泥土ケーキを脱水する(脱水工程S3A
1)。この場合、次の混合工程S3A2でのカルシウム
化合物添加混合による水分除去作用を考慮して、該混合
工程S3A2で得られる泥土質原料の含水率が5〜35
%の範囲を満たすように、脱水機による水分調整を行
う。使用する脱水機としては、フィルタープレス,ベル
トプレスなどが挙げられる。
【0044】次に、脱水機による水分調整がなされた前
記泥土ケーキにカルシウム化合物を混合して泥土質原料
をつくる(混合工程S3A2)。本例では泥土質原料に
おけるCaとSiの重量比(Ca/Si)が1/4とな
るように酸化カルシウム微粉末を混合し、得られた泥土
質原料の含水率は約25%であり、混合には高速縦ブレ
ード式混合機を使用した。前記の脱水工程S3A1と混
合工程S3A2とは、含水率が5〜35%の範囲内の泥
土質原料を得る水分調整・混合工程S3Aを構成してい
る。なお、水分調整・混合工程S3Aでの水分調整は、
脱水工程S3A1のみで行ったが、脱水機による水分調
整を行い、次いで乾燥機による水分調整を行うようにし
てもかまわない。
【0045】次に、高速縦ブレード式混合機を用いて前
記泥土質原料を原料として造粒を行って粒状の造粒物を
得た(造粒工程S3B)。すなわち、同じ高速縦ブレー
ド式混合機により混合と造粒とを行い、本例では該混合
機の回転羽根の回転数を前記の混合時には1300〜2
500rpmの範囲内に設定し、造粒時には400〜8
00rpmの範囲内に設定した。この運転条件にて粒径
(直径)が約1〜10mmの範囲の造粒物をつくり、粒
子同士の結合性が高く空隙率が小さくて細密化された粒
状の造粒物が得られた。
【0046】次いで、これら粒状の造粒物を水熱処理用
反応容器にて水熱反応させて固化する(水熱固化工程S
3C)。水熱処理条件は反応温度180℃で反応時間5
時間とした。その結果、造粒物中のSiO2 とCaOと
が反応してトバモライトが生成されて、粒子同士が強固
に固着し空隙率の小さい固化物となり、比重:1.5以
上、吸水率:25%以下の固化物を得ることができた。
このようにして得られた粒状の固化物は破砕・分級して
コンクリート用細骨材として用いたり、あるいはそのま
ま道路用路盤材などとして用いたりすることが可能であ
る。
【0047】図4は本発明に係る第2のシリカ含有泥土
スラッジの処理方法の別の実施形態を示すフロー図であ
る。ここで、混合工程と脱水工程との工程順が逆になっ
ている点以外は、前記図3に示す処理方法と同一なの
で、両方法に共通する造粒工程S3B及び水熱固化工程
S3Cについては説明を省略し、異なる点について説明
する。
【0048】先ず、砕石プラントからの泥土ケーキにカ
ルシウム化合物を添加、混合する(混合工程S3A’
1)。本例では酸化カルシウム粉末を、後述の脱水処理
後の泥土質原料におけるCaとSiの重量比(Ca/S
i)が1/4となるように添加した。混合には高速縦ブ
レード式混合機を使用した。このカルシウム添加混合物
はそのまま泥土質原料とするには含有水分量が多すぎる
ものであった。そこで、脱水機により該混合物の脱水を
行い(脱水工程S3A’2)、これにより含水率が約2
5%の泥土質原料を得た。
【0049】前記の混合工程S3A’1と脱水工程S3
A’2とは、泥土ケーキに対して含有水分量の調整とカ
ルシウム化合物の混合とを行い、含水率が5〜35%の
範囲内の泥土質原料を得る水分調整・混合工程S3A’
を構成している。なお、この水分調整・混合工程S3
A’での水分調整は、脱水工程S3A’2のみで行った
が、脱水機による脱水を行い、次いで乾燥機による脱水
を行うようしてもかまわない。そして脱水工程S3A’
2に引き続き、前記図3の工程と同様にして、高速縦ブ
レード式混合機により造粒工程S3Bを実施し、しかる
後に水熱固化工程S3Cを実施して、比重:1.5以
上、吸水率:25%以下の強度と低吸水性に優れた粒状
の固化物が得られた。このようにして得られた粒状の固
化物は破砕・分級してコンクリート用細骨材として用い
たり、あるいはそのままで道路用路盤材などとして用い
たりすることが可能である。
【0050】図5は本発明に係る第2のシリカ含有泥土
スラッジの処理方法の別の実施形態を示すフロー図であ
る。
【0051】図5において、シリカ含有泥土スラッジ
は、例えば、砕石プラントで発生した濁水を処理してな
る泥土ケーキ(濁水ケーキ)である。このままでは供給
された泥土ケーキの含水率が高すぎることから、まず、
乾燥機DRにより該泥土ケーキの水分調整を行う(乾燥
工程S4A1)。この場合、次の混合工程S4A2での
カルシウム化合物添加混合による水分除去作用を考慮し
て、該混合工程S4A2にて得られる泥土質原料の含水
率が5〜35%の範囲を満たすように、乾燥機DRによ
る水分調整を行う。
【0052】ところで前記の乾燥工程S4A1では、後
述の水熱固化工程S4Cで発生する廃熱を利用して泥土
ケーキの乾燥を行っている。水熱固化工程S4Cで用い
られるオートクレーブACの加熱用ボイラBOからのボ
イラ燃焼廃ガス(排ガス)を乾燥機DRに供給し、該燃
焼廃ガスの通風によって前記泥土ケーキの水分調整を行
うようにしている。この場合、乾燥機DRとしては、攪
拌式ドライヤ,ドラムドライヤなどが挙げられる。な
お、前記加熱用ボイラBOからの高温排出蒸気、あるい
はオートクレーブACからの低温排出蒸気により熱交換
器HEにて乾燥用空気を加熱し、この加熱された乾燥用
空気を乾燥機DRに供給することにより前記泥土ケーキ
の水分調整を行うようにしてもよい。
【0053】次に、乾燥機DRによる水分調整がなされ
た泥土ケーキにカルシウム化合物を混合して泥土質原料
をつくる(混合工程S4A2)。本例では泥土質原料に
おけるCaとSiの重量比(Ca/Si)が1/4とな
るように酸化カルシウム微粉末を混合し、得られた泥土
質原料の含水率は約25%であり、混合には高速縦ブレ
ード式混合機を使用した。前記の乾燥工程S4A1と混
合工程S4A2とは、含水率が5〜35%の範囲内の泥
土質原料を得る水分調整・混合工程S4Aを構成してい
る。なお、水分調整・混合工程S4Aでの水分調整は、
乾燥工程S4A1のみで行ったが、脱水機による脱水を
行い、次いで乾燥機による脱水を行うようにしてもかま
わない。
【0054】次に、高速縦ブレード式混合機を用いて前
記泥土質原料を原料として造粒を行って粒状の造粒物を
得る(造粒工程S4B)。すなわち、同じ高速縦ブレー
ド式混合機により混合と造粒とを行い、本例では該混合
機の回転羽根の回転数を前記の混合時には1300〜2
500rpmの範囲内に設定し、造粒時には400〜8
00rpmの範囲内に設定した。この運転条件にて粒径
(直径)が約1〜10mmの範囲の造粒物をつくり、粒
子同士の結合性が高く空隙率が小さくて細密化された粒
状の造粒物が得られた。
【0055】次いで、これら粒状の造粒物を水熱処理用
反応容器にて水熱反応させて固化する(水熱固化工程S
4C)。水熱処理条件は反応温度180℃で反応時間5
時間とした。その結果、造粒物中のSiO2 とCaOと
が反応してトバモライトが生成されて、粒子同士が強固
に固着し空隙率の小さい固化物となり、比重:1.5以
上、吸水率:25%以下の固化物を得ることができた。
このようにして得られた粒状の固化物は破砕・分級して
コンクリート用細骨材として用いたり、あるいはそのま
ま道路用路盤材などとして用いたりすることが可能であ
る。
【0056】図6は本発明に係る第2のシリカ含有泥土
スラッジの処理方法の別の実施形態を示すフロー図であ
る。
【0057】図6において、シリカ含有泥土スラッジ
は、例えば、砕石プラントで発生する石粉よりなる泥土
ケーキである。このままでは供給された該泥土ケーキの
含水率が低すぎることから、まず、石粉よりなる泥土ケ
ーキに加水による水分調整を行う(加水工程S5A
1)。この場合、混合工程S5A2でのカルシウム化合
物添加混合による水分除去作用を考慮し、該混合工程S
5A2で得られる泥土質原料の含水率が5〜35%の範
囲を満たすように、水分調整を行う。
【0058】次に、水添加により水分調整がなされた泥
土ケーキにカルシウム化合物を混合して泥土質原料をつ
くる(混合工程S5A2)。本例では泥土質原料におけ
るCaとSiの重量比(Ca/Si)が1/4となるよ
うに酸化カルシウム微粉末を混合し、得られた泥土質原
料の含水率は約25%であり、混合には高速縦ブレード
式混合機を使用した。前記加水工程S5A1と混合工程
S5A2とは、含水率が5〜35%の範囲内の泥土質原
料を得る水分調整・混合工程S5Aを構成している。な
お当然ながら、水分調整・混合工程S5Aでは高速縦ブ
レード式混合機により、砕石プラントより供給された泥
土ケーキ、水分調整用の水、及び酸化カルシウム粉末の
三者を一度にいっしょに混合して泥土質原料をつくるよ
うにしても差し支えない。
【0059】次に、高速縦ブレード式混合機を用いて前
記泥土質原料を原料として造粒を行って粒状の造粒物を
得る(造粒工程S5B)。すなわち、同じ高速縦ブレー
ド式混合機により混合と造粒とを行い、本例では該混合
機の回転羽根の回転数を前記の混合時には1300〜2
500rpmの範囲で設定し、造粒時には400〜80
0rpmの範囲で設定した。この運転条件にて粒径(直
径)が約1〜10mmの範囲の造粒物をつくり、粒子同
士の結合性が高く空隙率が小さくて細密化された粒状の
造粒物が得られた。
【0060】次いで、これら粒状の造粒物を水熱処理用
反応容器にて水熱反応させて固化する(水熱固化工程S
4C)。水熱処理条件は反応温度180℃で反応時間5
時間とした。その結果、造粒物中のSiO2 とCaOと
が反応してトバモライトが生成されて、粒子同士が強固
に固着し空隙率の小さい固化物となり、比重:1.5以
上、吸水率:25%以下の固化物を得ることができた。
このようにして得られた粒状の固化物は破砕・分級して
コンクリート用細骨材として用いたり、あるいはそのま
ま道路用路盤材などとして用いたりすることが可能であ
る。
【0061】なおここで、解砕,混合,造粒を行う複合
機能を備えた混合機としては、前記の図1〜図6に示す
実施形態では容器固定型の高速流動混合機である高速縦
ブレード式混合機を用いたが、より好ましいものとして
逆流式高速流動混合機が挙げられる。
【0062】図7は逆流式高速流動混合機の概略構成を
示す図である。同図において、1は原料(シリカ含有泥
土スラッジ、カルシウム化合物など)を入れて例えば時
計方向に回転する断面円形の容器である。2は容器1の
中心から図における左側に偏心して位置し容器1内にて
該容器回転方向とは反対の反時計方向に高速回転する複
数段のブレード(アジテータとも呼ばれる)であり、上
下方向に延びるその垂直回転軸が回転しない上部構造体
5に設けられた軸受6によって支持されている。3は原
料をまんべんなく流動させるための混合補助工具で、容
器中心から図における右側に偏心して位置し容器1内に
て該容器回転方向とは反対の反時計方向に回転するもの
であり、上下に延びるその垂直回転軸が上部構造体5に
ある軸受7によって支持されている。
【0063】前記容器1、ブレード2及び混合補助工具
3は、それぞれ独立して、モータによって回転駆動され
るようになっている。4は容器1の内周面に付着する原
料(混合物)を掻き落とすためのスクレーパ(scraper
)である。なお、前記混合補助工具3の底面部分もス
クレーパの役割を担っており、容器1底面においても原
料(混合物)の付着がないようになされている。また、
上部構造体5に設けられた図示しない原料供給口から容
器1内に原料が供給され、その処理後、容器1底部の中
央に設けられた図示しない開閉可能な排出口から処理さ
れたものが排出されるようになっている。
【0064】このように構成される逆流式高速流動混合
機を用いると、容器1とブレード(アジテータ)2との
回転方向を互いに逆方向になるように運転することによ
り、容器1内での解砕・分散・流動が促進されて、容器
固定型のものよりも良好な均一混合を行うことができる
とともに、高含水率の濁水ケーキを処理する場合でも、
容器1内で濁水ケーキが過剰に練られてブリッジングを
起こし容器底部へ落下移動しなくなるというブリッジ現
象(詰まり状態)を引き起こすようなことがないので、
混合不能になることなく均一混合を行うことができる。
また、石粉、水及びカルシウム化合物を混合して泥土質
原料をつくる場合でも逆流式高速流動混合機を用いる
と、未混合部分が極めて少なく、均一混合を行うことが
できる。また、混合補助工具3を備えており、混合補助
工具3と高速回転されるブレード2とを容器1とは逆方
向にそれぞれ異なる速度で回転させて、容器1内におけ
る原料(混合物)の位置と速度とを常に変化させること
で、より高い混合効果を得ることができる。さらに、原
料に対してブレード2と容器1の双方の駆動源から動力
を投入できて、単位投入動力(kW/リットル)を増加
させることができるので、短時間で均一な混合を行うこ
とができる。
【0065】この逆流式高速流動混合機では、解砕・混
合の際にはブレード2を高速回転し、造粒の際にはブレ
ード2を低速回転させるように運転が行われる。例え
ば、含水率20%の濁水ケーキと該濁水ケーキに対する
重量比で3%の生石灰とを容器内に投入して混合・造粒
を行って粒径が約1〜10mmの造粒物をつくる場合、
逆流式高速流動混合機の自動運転条件の一例は、混合条
件の設定がブレード回転数:2500rpm(回/
分)、容器回転数:45rpm、処理時間:2分であ
り、造粒条件の設定がブレード回転数:750rpm、
容器回転数:45rpm、処理時間:4分間である。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係るシリカ
含有泥土スラッジの処理方法によると、建設汚泥,浚渫
土処理濁水,砕石プラント(含む砂利プラント)で発生
する濁水,同プラントで発生する石粉などのシリカ含有
副産物について、これらの各泥土ケーキ(シリカ含有泥
土スラッジ)を処理して、用途が広く需要量の多いコン
クリート用細骨材,道路用路盤材などとして利用可能で
強度と低吸水性に優れた固化物を得ることができ、ひい
ては廃棄物の減少化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1のシリカ含有泥土スラッジの
処理方法の一実施形態を示すフロー図である。
【図2】本発明に係る第2のシリカ含有泥土スラッジの
処理方法の一実施形態を示すフロー図である。
【図3】本発明に係る第2のシリカ含有泥土スラッジの
処理方法の別の実施形態を示すフロー図である。
【図4】本発明に係る第2のシリカ含有泥土スラッジの
処理方法の別の実施形態を示すフロー図である。
【図5】本発明に係る第2のシリカ含有泥土スラッジの
処理方法の別の実施形態を示すフロー図である。
【図6】本発明に係る第2のシリカ含有泥土スラッジの
処理方法の別の実施形態を示すフロー図である。
【図7】逆流式高速流動混合機の概略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
S1A…混合工程 S1B…造粒工程 S1C…水熱固
化工程 S2A,S3A,S3A’,S4A,S5A…
水分調整・混合工程、S2B,S3B,S4B,S5B
…造粒工程 S2C,S3C,S4C,S5C…水熱固
化工程 DR…乾燥機 HE…熱交換器 BO…加熱用
ボイラ AC…オートクレーブ 1…容器 2…ブレー
ド 3…混合補助工具 4…スクレーパ 5…上部構造
体 6,7…軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 毅 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 Fターム(参考) 4D059 AA09 BD11 BD18 BE16 BF15 BG02 BJ01 BK09 BK11 CA09 CA10 CB18 CC04 DA04 DA51 EB01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカ含有泥土スラッジにカルシウム化
    合物を混合して泥土質原料を得る混合工程と、前記泥土
    質原料を原料として造粒を行って造粒物を得る造粒工程
    と、前記造粒物を水熱処理により固化して固化物を得る
    水熱固化工程とからなることを特徴とするシリカ含有泥
    土スラッジの処理方法。
  2. 【請求項2】 シリカ含有泥土スラッジに対して含有水
    分量の調整とカルシウム化合物の混合とを行い、含水率
    が5〜35重量%の範囲内の泥土質原料を得る水分調整
    ・混合工程と、前記泥土質原料を原料として造粒を行っ
    て造粒物を得る造粒工程と、前記造粒物を水熱処理によ
    り固化して固化物を得る水熱固化工程とからなることを
    特徴とするシリカ含有泥土スラッジの処理方法。
  3. 【請求項3】 前記シリカ含有泥土スラッジが、砕石プ
    ラントで発生する濁水、砕石プラントで発生する石粉、
    建設汚泥及び浚渫土処理濁水のいずれかを処理した泥土
    ケーキであることを特徴とする請求項1又は2記載のシ
    リカ含有泥土スラッジの処理方法。
  4. 【請求項4】 前記水分調整・混合工程での水分調整
    が、脱水機による水分調整を行う脱水工程、乾燥機によ
    る水分調整を行う乾燥工程、石粉の添加による水分調整
    を行う水分吸着工程、天日乾燥による水分調整を行う天
    日乾燥工程、加水による水分調整を行う加水工程のうち
    の少なくとも一つによりなされることを特徴とする請求
    項2記載のシリカ含有泥土スラッジの処理方法。
  5. 【請求項5】 前記乾燥工程では、前記水熱固化工程で
    発生する廃熱を利用して乾燥を行うことを特徴とする請
    求項4記載のシリカ含有泥土スラッジの処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のシ
    リカ含有泥土スラッジの処理方法において、混合と造粒
    には逆流式高速流動混合機を用いることを特徴とするシ
    リカ含有泥土スラッジの処理方法。
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DE60034093T DE60034093T2 (de) 1999-08-19 2000-08-17 Verfahren zur Behandlung von Kieselsäuren enthaltenden Schlamm
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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