JP4698043B2 - コンクリートスラッジ微粉末回収方法および装置 - Google Patents

コンクリートスラッジ微粉末回収方法および装置 Download PDF

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  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設現場、コンクリート製品工場、レディーミクスト工場、砕石工場等の土木建築に関連する分野から発生する廃水から、乾燥したコンクリートスラッジ微粉末(PDS:Pulverized Dry Sludge)を回収するコンクリートスラッジ微粉末回収方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート構造物は、我が国では1882年に初めて建造され、以来100年あまりが経過している。ここ数年は、建物の建て替えの時期、あるいは改築・増築が盛んに行われるような時期に至ったことから、解体されたコンクリート塊の再資源化に向けての動きが活発である。
【0003】
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」、いわゆる廃棄物処理法で分類された産業廃棄物の中で安定5品目の1つに上げられている建設廃材は、「再生資源の利用の促進に関する法律」、いわゆるリサイクル法において、有効利用を促進し、リサイクル率を高めるように品質などを工夫すべき副産物に指定されている。
【0004】
一方、コンクリートを供給する側の環境対策の状況は非常に立ち遅れている。コンクリートを供給する工場が抱える共通の環境問題は、ミキサーやアジテータ車の洗い廃水や、残コンクリート、戻りコンクリートを処理した廃水に含まれる固形分(砂・砂利は回収して、再利用するシステムになっている)の処理である。前記の廃棄物処理法では、コンクリートスラッジと呼ばれている固形分は汚泥の範疇に属し、廃棄処分する場合には管理型埋立処分場で処分することが定められている。しかし、コストや立地条件の観点から、このような管理型処分場を将来にわたって安定的に確保することは困難であり、スラッジを廃棄せずに有効利用する方法が従来種々提案されている。なかでもスラッジを乾燥、粉砕する技術が、得られた粉粒状スラッジの利用範囲が広いことから実用的な技術として注目されている。
【0005】
たとえば、特開平7−315971号公報には、固形物含有量20〜70質量%の生コンスラッジを、フィルタープレスなどの脱水機で脱水するかまたは天日乾燥などで乾燥した脱水ケーキと、水またはコンクリートプラントなどの廃水を添加して、ミキサーで均一に混合撹拌し、スプレードライヤーで乾燥造粒して平均粒径50〜100μmの顆粒状または球状で施用時発塵や運搬時の崩壊のない取扱い性の優れたスラッジ粒状物とし、珪酸石灰肥料として再利用する方法が開示されている。
【0006】
また、特開平9−217343号公報には、残存生コンクリートの骨材を分離したスラッジを3〜4時間以内に脱水して得られた活性脱水ケーキを所定養生時間経過後、造粒装置にて粒状として粒状ケーキをつくり、これを有天蓋の貯留場で所定日数養生をして含水率22〜23%としたものを乾燥と粉砕工程を経て含水率5〜6%以下で粒径0.15mm以下の粉粒体とし、この粉粒体を土木工事現場で泥土に混入したり、軟弱地盤の泥土に混入したりする再利用法が開示されている。
【0007】
また本発明者らは、生コンスラッジの発生時点で乾燥処理を行い含水率30%以下にした脱水ケーキを、旋回気流を用いた風力粉砕機で粉砕して乾燥スラッジを製造する技術を開発した(コンクリートスラッジの有効利用に関するシンポジウム 論文報告集 1996.5参照)。この風力粉砕機で粉砕した粉粒体は、JIS R5201 セメントの物理試験方法によるブレーン比表面積が6800cm2/g程度の微粒子となり、生コン混和材、空隙充填材、軽量盛土材、土壌改良材などに使用することができる。
【0008】
上記のように生コンスラッジを乾燥、粒状化することにより、生コンスラッジの再利用範囲も拡大されつつある。しかしながら、上記した従来の生コンスラッジの乾燥、粒状化の方法においては、スラッジの脱水ないし乾燥の効率が低く、また、得られる粉粒体の粒径に限界がある。
【0009】
前記特開平7−315971号公報記載の方法では、スラッジの脱水は脱水機または天日乾燥で行っているので含水率50%程度までしか脱水することができず、しかもこのような含水率のものをスプレードライヤーで乾燥造粒するのであるから、造粒後の粒状体は平均粒径50〜100μm程度のものしか得られない。
【0010】
前記特開平9−217343号公報記載の方法では、脱水ケーキの養生と粒状ケーキの養生に日数を要し、また粉砕後の粉粒体は粒径150μm程度以下のものしか得られない。
【0011】
また、前記論文報告集記載の方法でも、スラッジの乾燥は単に熱風を吹き付けて乾燥するだけのものであるから、風力粉砕機に投入する段階での脱水ケーキは粒径30〜50mm程度の比較的大きなものであり、風力粉砕機で得られる粉粒体は平均粒径10〜20μm程度のものしか得られない。
【0012】
このような問題を解決するために、本発明者らは、先に、生コンクリート製造工場などで発生したスラッジスラリーを沈殿分離させた後のスラッジを乾燥し粉砕して粉粒状スラッジとするスラッジの処理方法であって、前記沈殿分離後のスラッジを脱水処理して含水率60%以下とした脱水スラッジを熱風乾燥により含水率20%以下に乾燥し且つ乾燥途中で粒径15mm以下に粉砕する乾燥粉砕工程と、前記乾燥粉砕工程後の乾燥スラッジを旋回気流を用いた風力粉砕によりブレーン比表面積が7000cm2/g以上となる粒径まで粉砕する微粉砕工程と、前記微粉砕工程後の粉粒状スラッジを捕集する捕集工程とを含むスラッジの処理方法を提案し、出願した(特願平11−194749号)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、洗浄廃水中に含まれる微砂分は回収水の化学成分を分析する際に、不溶残分(Insol.)として検出される量であり、特に、泥分が多く含まれる場合には、これを含む水を練り混ぜ水に再利用してコンクリートを製造するとその特性に悪影響を及ぼす可能性があることが指摘されている。そのため、JIS規定(JIS A 5308)ではスラッジ固形分の量が単位セメント量当たり3質量%以内とされているが、洗浄廃水の処理の段階で不純物となる微砂分を取り除くことができれば、含砂率の低い、質の良い回収水が得られ、未利用資源として活用できる。
【0014】
しかしながら、前述した先の出願に係るスラッジの処理方法においては、特に微砂分の除去については考慮が払われておらず、含砂率の低い回収水を得ることができなかった。
【0015】
本発明において解決すべき課題は、洗浄廃水中に含まれる微砂分を可能な限り除去し、再利用に適した質のよいコンクリートスラッジ微粉末を回収することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明のコンクリートスラッジ微粉末回収方法は、コンクリート製品工場、レディーミクスト工場等のコンクリート処理設備から発生する洗浄廃水に含まれる微砂分を含砂率が10質量%以下となるように除去した回収水を得る微砂除去工程と、
この微砂除去工程で得られた回収水に無機系凝集剤を添加して回収水上澄み水とスラッジ水に分離沈殿させる凝集沈殿工程と、
この凝集沈殿工程により分離されたスラッジ水を脱水処理して脱水ケーキを作製する脱水処理工程と、
この脱水処理工程で得られた脱水ケーキを硬化前に解砕し、10〜15mmの厚さに平面圧延する解砕処理工程と、
この解砕処理工程で解砕された脱水ケーキを含水比が1030質量%で最大粒径が20mm以下となるように乾燥する乾燥工程と、
この乾燥工程で得られた乾燥スラッジを風力を利用した粉砕装置で微粉砕化して丸みを帯びた微粒子を製造する粉砕工程と、
この粉砕工程で製造された微粒子を捕集する捕集工程と
を含むコンクリートスラッジ微粉末回収方法である。
【0017】
また、本発明のコンクリートスラッジ微粉末回収装置は、コンクリート製品工場、レディーミクスト工場等のコンクリート処理設備から発生する洗浄廃水に含まれる微砂分を含砂率が10質量%以下となるように除去した回収水を得る湿式サイクロン等の微砂除去手段と、
この微砂除去手段で得られた回収水に無機系凝集剤を添加して回収水上澄み水とスラッジ水に分離沈殿させる凝集沈殿手段と、
この凝集沈殿手段により分離されたスラッジ水を脱水処理して脱水ケーキを作製する脱水処理手段と、
この脱水処理手段で得られた脱水ケーキを硬化前に解砕し、10〜15mmの厚さに平面圧延する解砕処理手段と、
この解砕処理手段で解砕された脱水ケーキを含水比が1030質量%で最大粒径が20mm以下となるように乾燥する乾燥手段と、
この乾燥手段で得られた乾燥スラッジを風力を利用した粉砕装置で微粉砕化して丸みを帯びた微粒子を製造する微粉砕手段と、
この微粉砕手段で製造された微粒子を捕集する捕集手段と
を含むコンクリートスラッジ微粉末回収装置である。
【0018】
本発明によれば、成分がCaO30〜40質量%,SiO210〜20質量%を含み、平均粒径が3〜20μm、比表面積が4000〜30000cm2/gで、角が取れた丸みを帯びた粒子の形状を呈している良質なコンクリートスラッジ微粉末(PDS)を得ることができ、これをコンクリート用混和材料、高流動コンクリート用の粉体材料、セルフレベリング材、エアーモルタル、地盤改良材、またアルカリ性であることから中和剤など、拡大された様々な用途に活用することが可能となり、産業廃棄物の汚泥の範疇にあるコンクリートスラッジをPDSとして再資源化する処理技術が提供される。
【0019】
なお、本明細書において用いる含水比は、
含水比=(最初の質量−絶乾状態の質量)/最初の質量×100(%)
で表される。一方、一般的に含水比と共に併用されている含水率は、
含水率=(最初の質量−絶乾状態の質量)/絶乾状態の質量×100(%)
で表される。両者は、下式で換算できる。
含水比=含水率/(含水率+1)
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の処理工程を示す工程図、図2は本発明の処理装置の構成を示す概略図である。この工程図および概略図に従って説明する。
【0021】
S0:骨材回収処理
品質のよいPDSを製造するためには、最初の工程である洗浄廃水10の処理が重要で、予備段階ではトロンメル、サンドスクリュー等の骨材回収装置11を用いて洗浄廃水10中の大径の砂利、砂等を除去して回収骨材12とし、上澄み液13を分離する。
【0022】
S1:微砂除去処理
さらに、湿式サイクロン14を用いて上澄み液13中に含まれる微砂分15を可能な限り除去して、含砂率10質量%以下、好ましくは5%程度以下にする。レディーミクストコンクリート工場における含砂率は各地域の工場によって大きくばらつき、5〜35質量%の範囲にある。含砂率が10質量%を超えると、これを含むスラッジ水を利用してコンクリートを製造する場合、コンクリートの性状が大きくばらつく可能性があり、また泥分を多く含むような場合はコンクリートのフレッシュ性状に悪影響を及ぼすことが指摘されている。コンクリートの性状に悪影響を及ぼさないためには、洗浄廃水中に含まれる微砂分を極力取り除く必要があり、含砂率を10質量%以下にする。この処理で質のよい回収水16が得られる。
【0023】
湿式サイクロン14においては、微砂を含んだ洗浄廃水をポンプの圧力で連続して円錐状側板に圧送通過させる。速度を保持した洗浄廃水が回転しながら傾斜板を通過するが、このとき、洗浄廃水中の比重の重いものは外板側に沿って放出口付近で速度を速めながら回転することになる。この状態で中心部分を負圧にできれば、比重の軽い洗浄廃水を上部に押し上げ、上部センター孔に無負荷状態で開放すれば、微砂を含まない汚水を放出できる。その結果、微砂分は下部から排出できるようになる。中心部分に負圧を生じる流量および回転速度を増長する傾斜板の角度は放出口口径の設定による。湿式サイクロンを連層式に構成すれば、負圧を増幅することができ、より微砂除去率を高めることができる。
【0024】
S2:凝集沈殿処理
質のよい回収水上澄み水19とスラッジ水に分離するために、凝集沈殿装置17を利用する。スラッジ水中に含まれる固形分の固化を防ぎ、かつ分離を迅速に行い、上澄み水19をコンクリート用練り混ぜ水として再利用するために、この処理工程では凝集剤を使用する。凝集剤としては、高分子系凝集剤を用いた処理技術が開発され、利用されているが、凝集沈殿までの時間を要し、そのため、大容量の濃縮槽を多数備えた複雑な処理システムが必要になる。さらに、凝集物は粘りを持つことから、再利用が困難である。また、回収水中の固形分はフロック状態で沈殿するが、この固形分には未水和セメントが多く含まれており、しかも水中においては硬化せずにセメントの活性作用を保持した状態にある。これをコンクリートに混入すれば強度の増進が期待できる。本発明では、処理水をコンクリート用材料として再利用する観点から、コンクリートの特性に無害な無機系凝集剤18(無機質95質量%以上、好ましくは98質量%以上)の使用が不可欠である。無機質が95質量%未満であると、有機成分がコンクリートの特性に悪影響を及ぼすことがあり好ましくない。無機系凝集剤18としては、アルミニウム塩やカルシウム塩、マグネシウム塩を使用することができる。凝集沈殿装置17で分離されたスラッジ水は、濃縮槽20で沈殿され、原水槽21に上澄み水が供給される。
【0025】
S3:脱水処理
原水槽21から供給されるスラッジ水は脱水処理装置22で脱水処理して、脱水ケーキ23(スラッジケーキ)を作製する。脱水処理装置22としては、フィルタープレスなどの脱水機を使用することができる。
【0026】
S4:解砕処理
脱水処理S3により作製された脱水ケーキ23は、含水比が50質量%程度あることから、これを放置しておくと硬化し、また表面のみが乾燥するため、後の微粉砕処理が非常に難しくなる。そこで、脱水ケーキ23を作製後、解砕機24で直ちに解砕を行い、粗くほぐすようにする。このような処理は品質のよいPDSを製造するためには不可欠な工程である。解砕工程は、一次解砕で脱水ケーキ23をローラ間を通して10〜15mmの厚さに平面圧延し、次の二次解砕では乾燥処理工程前に同じくローラ間で平面圧延することで行う。
【0027】
S5:乾燥処理
ほぐされた脱水ケーキは例えば循環式のベルトコンベア式の乾燥機25で処理されるが、品質のよいPDSを製造するためには、含水比が10〜30質量%、好ましくは20質量%程度で、最大粒径が20mm以下、好ましくは15mm程度の粒子である乾燥スラッジ26を製造することが不可欠である。このとき、均一な乾燥を与えることができるような乾燥機25でなければならない。含水比が30質量%を超える場合、水分を多く含む質量のある乾燥スラッジは重力作用のため次工程の風力式粉砕機27内での風砕処理時間が短く、粒子径の大きな粉末しか得られないこと、含水比を10質量%未満に調整すれば非常に微細な粉末を製造できる可能性はあるが、乾燥工程のコストアップにつながること、また20質量%程度の含水比で目的の微粉末を製造できることから、上記の範囲の含水比とした。また、最大粒径が30mmを超えると質量のある乾燥スラッジとなり、重力作用のため風砕処理の時間が短く、粒子径の大きな粉末しか製造できないため、好ましくない。
【0028】
S6:微粉砕処理
乾燥スラッジ26を、風力式粉砕機27で微粉砕化する。この装置の特徴は、角張った形状をした粒子が風の中で互いに衝突しあい、丸みを帯びた微粒子を製造できることにある。従来、サイクロン方式は粉末の分級のために用いられることが多いが、空気流の流れや流量、吸引量、傾斜板の角度などを適切にコントロールすることによって、粉砕を主とした装置として使用できる。
【0029】
S7:捕集処理
品質のよいPDS33の製造のためには、風力式粉砕機27のほかに周知の乾式サイクロン28、捕集機30がシステム化された装置を用いる。前記の風力式粉砕機27および乾式サイクロン28で分離された材料はふるい29に移送され、一定の粒径未満の粉粒は吸引補助装置31で吸引されて吸引調整捕集機32により回収され、ふるい29で分離された一定粒径より大きな粉粒は再度風力式粉砕機27に搬送されて微粉砕処理される。これにより回収率を向上させる。
このようにして、粉末度(比表面積)が4000〜30000cm2/gの良質なPDSを得ることができる。
本発明のPDSの成分分析結果などの特性を、比較例とともに表1に示す。
【0030】
【表1】
PDSの特性
Figure 0004698043
OPC:普通ポルトランドセメント
PDS:微粉砕乾燥スラッジ
【0031】
また、各試料の形状を表す顕微鏡写真を図3に示す。
表1および図3からわかるように、本発明のPDSは、角が取れた丸みを帯びた形状をしており、またコンクリートの粒径分布よりも小さい粒径であるため、コンクリート用混和剤として用いた場合、セメント粒子の隙間を埋める状態でコンクリートと混和され、密実なコンクリート製品ないし構造物を構築することができる。
【0032】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、以下の効果を奏する。
(1)洗浄廃水中に含まれる微砂分を可能な限り除去することにより、再利用に適した質のよいコンクリートスラッジ微粉末を回収することができる。
(2)回収されたコンクリートスラッジ微粉末を高流動コンクリート用の粉体材料、セルフレベリング材、エアーモルタル、地盤改良材として再使用することができる。
(3)回収されたコンクリートスラッジ微粉末はアルカリ性であることから中和剤など、拡大された様々な用途に活用することが可能となり、産業廃棄物の汚泥の範疇にあるコンクリートスラッジをPDSとして再資源化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の処理工程を示す工程図である。
【図2】 本発明の処理装置の構成を示す概略図である。
【図3】 各試料の形状を表す顕微鏡写真である。
【符号の説明】
10 洗浄廃水
11 骨材回収装置
12 回収骨材
13 上澄み液
14 湿式サイクロン
15 微砂分
16 回収水
17 凝集沈殿装置
18 無機系凝集剤
19 上澄み水
20 濃縮槽
21 原水槽
22 脱水処理装置
23 脱水ケーキ
24 解砕機
25 乾燥機
26 乾燥スラッジ
27 風力式粉砕機
28 乾式サイクロン
29 ふるい
30 捕集機
31 吸引補助装置
32 吸引調整捕集機
33 微粉砕乾燥スラッジ(PDS)

Claims (3)

  1. コンクリート製品工場、レディーミクスト工場等のコンクリート処理設備から発生する洗浄廃水に含まれる微砂分を含砂率が10質量%以下となるように除去した回収水を得る微砂除去工程と、
    この微砂除去工程で得られた回収水に無機系凝集剤を添加して回収水上澄み水とスラッジ水に分離沈殿させる凝集沈殿工程と、
    この凝集沈殿工程により分離されたスラッジ水を脱水処理して脱水ケーキを作製する脱水処理工程と、
    この脱水処理工程で得られた脱水ケーキを硬化前に解砕し、10〜15mmの厚さに平面圧延する解砕処理工程と、
    この解砕処理工程で解砕された脱水ケーキを含水比が1030質量%で最大粒径が20mm以下となるように乾燥する乾燥工程と、
    この乾燥工程で得られた乾燥スラッジを風力を利用した粉砕装置で微粉砕化して丸みを帯びた微粒子を製造する微粉砕工程と、
    この微粉砕工程で製造された微粒子を捕集する捕集工程と
    を含むコンクリートスラッジ微粉末回収方法。
  2. コンクリート製品工場、レディーミクスト工場等のコンクリート処理設備から発生する洗浄廃水に含まれる微砂分を含砂率が10質量%以下となるように除去した回収水を得る微砂除去手段と、
    この微砂除去手段で得られた回収水に無機系凝集剤を添加して回収水上澄み水とスラッジ水に分離沈殿させる凝集沈殿手段と、
    この凝集沈殿手段により分離されたスラッジ水を脱水処理して脱水ケーキを作製する脱水処理手段と、
    この脱水処理手段で得られた脱水ケーキを硬化前に解砕し、10〜15mmの厚さに平面圧延する解砕処理手段と、
    この解砕処理手段で解砕された脱水ケーキを含水比が1030質量%で最大粒径が20mm以下となるように乾燥する乾燥手段と、
    この乾燥手段で得られた乾燥スラッジを風力を利用した粉砕装置で微粉砕化して丸みを帯びた微粒子を製造する微粉砕手段と、
    この微粉砕手段で製造された微粒子を捕集する捕集手段と
    を含むコンクリートスラッジ微粉末回収装置。
  3. 微砂除去手段は湿式サイクロンである請求項2記載のコンクリートスラッジ微粉末回収装置。
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