JP2001120281A - ラットbcl−x遺伝子の改変型cDNAと改変型タンパク質 - Google Patents

ラットbcl−x遺伝子の改変型cDNAと改変型タンパク質

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JP2001120281A JP2000246999A JP2000246999A JP2001120281A JP 2001120281 A JP2001120281 A JP 2001120281A JP 2000246999 A JP2000246999 A JP 2000246999A JP 2000246999 A JP2000246999 A JP 2000246999A JP 2001120281 A JP2001120281 A JP 2001120281A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 アポトーシス抑制作用がさらに増強された改
変型ラットBcl-xLタンパク質をコードする改変型cDNA
と、この改変型cDNAを保有する組換えベクター、この組
換えベクターによる形質転換細胞、この形質転換細胞が
産生する改変型タンパク質の提供。 【解決手段】 特定の塩基配列を有するラットbcl-xL
遺伝子cDNA配列において、コード領域の第22番目TyrをP
heに変換する塩基置換、第26番目GlnをAsnに変換する塩
基置換および165番目ArgをLysに変換する塩基置換のう
ち、少なくとも一つの塩基置換を有することを特徴とす
るラットbcl-xL遺伝子の改変型cDNA、この改変型cDNA
を保有する組換えベクター、この組換えベクターが導入
された形質転換細胞、この形質転換細胞が産生する改変
型タンパク質Bcl-xL。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、ラットbc
l-x遺伝子の改変型cDNAと改変型タンパク質に関するも
のである。さらに詳しくは、この出願の発明は、ラット
のアポトーシス抑制遺伝子bcl-xが発現するタンパク質B
cl-xLよりもさらに高いアポトーシス抑制活性、細胞死
抑制活性を有する改変型タンパク質Bcl-xLを発現する新
規なcDNAと、このcDNAの遺伝子工学的利用のための材
料、さらにはこのcDNAが発現する改変型タンパク質Bcl-
xLに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アポトーシス(apoptosis)は、プログ
ラムされた細胞死の一種であり、周囲の細胞との接触の
欠乏、細胞質の濃縮化、エンドヌクレアーゼの活性に関
連したクロマチンの凝縮および核凝縮、核の断片化、膜
被包性球状小体化、隣接するマクロファージもしくは上
皮細胞などによる球状小体の貪食、またはエンドヌクレ
アーゼ活性によりDNAのヌクレオソーム単位が180〜200
塩基長のDNAに断片化するといった現象が観察され、こ
のような現象が認められるアポトーシス小体の最終断片
が隣接する細胞により貪食される機構として論じられて
いる(例えば、Immunology Today 7:115-119, 1986;Sc
ience 245:301-305, 1989)。
【0003】このアポトーシスを制御する遺伝子として
しては、例えば、ヒト濾胞性B細胞腫から発見されたガ
ン遺伝子のひとつであるbcl-2遺伝子(Science 226(467
8):1097-1099, 1984; Pro. Natl. Acad. Sci. USA 81(2
2):7166-7170, 1984)が知られており、その遺伝子構造
や転写産物の解析あるいはcDNAクローンが報告されてい
る(Pro. Natl. Acad. Sci. USA 83(14):5214-5218, 19
86; Cell 47(1):19-28, 1886)。このbcl-2遺伝子は、
免疫系や神経性の細胞で高頻度に発現しており、この遺
伝子の発現産物はこれら細胞のアポトーシスを抑制する
ことによって、ヒトの免疫機能や神経系機能の恒常性を
維持していると考えられている。また、このbcl-2遺伝
子は、胎児では特に広範囲には発現していることから、
個体発生の際の形態形成にも重要な役割を果たしている
と考えられてもいる。
【0004】その後、このヒトbcl-2遺伝子のホモログ
がウシ、ラット、ニワトリ等で見いだされ、bcl-2ファ
ミリーと総称されている。
【0005】この出願の発明者らも、bcl-2ファミリー
に属するヒトbcl-x遺伝子(Cell 74(4):597-608, 199
3)のホモログとしてラットbcl-x遺伝子をクローニング
し(J.Biol. Chem. 271(22):13258-13265, 1996)、ま
たこのラットbcl-x遺伝子が発現するタンパク質Bcl-xL
の立体構造をX線解析により決定している(J. Biol. C
hem. 272(44):27886-27892, 1997)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この出願の発明者ら
は、ラットBcl-xLのアポトーシス抑制効果をさらに増強
することを目的として、その立体構造を変化させうるア
ミノ酸置換について検討した結果、特定のアミノ酸を他
のアミノ酸に置換するようにbcl-x遺伝子のcDNAを改変
させ、この改変型cDNAを細胞内で発現させると、細胞ア
ポトーシスを含む細胞死が顕著に抑制されることを見出
した。
【0007】この出願の発明は、発明者らによるこのよ
うな新規な知見に基づいてなされたものであり、この新
規な改変型ラットBcl-xLタンパク質を細胞内で発現する
ことのできる改変型cDNAを提供することを課題としてい
る。
【0008】またこの出願は、この改変型cDNAを保有す
る組換えベクターと、この組換えベクターによる形質転
換細胞を提供することを課題としてもいる。
【0009】さらにこの出願は、前記改変型cDNAが発現
する改変型タンパク質を提供することを課題といてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この出願は、前記の課題
を解決するため、次の(1)から(8)の発明を提供する。 (1) 配列番号1に塩基配列を示したラットbcl-x遺伝子
のcDNA配列において、コード領域の第22番目TyrをPheに
変換する塩基置換、第26番目GlnをAsnに変換する塩基置
換および165番目ArgをLysに変換する塩基置換のうち、
少なくとも一つの塩基置換を有することを特徴とするラ
ットbcl-x遺伝子の改変型cDNA。 (2) 5'側に、細胞膜通過ペプチドをコードするオリゴ
ヌクレオチドを連結している前記発明(1)の改変型cDN
A。 (3) オリゴヌクレオチドが、配列番号12または13
のアミノ酸配列をコードするオリゴヌクレオチドである
前記発明(2)の改変型cDNA。 (4) 前記発明(1)から(3)のいずれかの改変型cDNAを保
有する組換えベクター。 (5) 前記発明(4)の組換えベクターが導入された形質転
換細胞。 (6) 前記発明(1)記載の改変型cDNAが発現するタンパク
質であって、配列番号2における第22番目TyrをPheに変
換するアミノ酸置換、第26番目GlnをAsnに変換するアミ
ノ酸置換、および165番目ArgをLysに変換するアミノ酸
置換のうち、少なくとも一つのアミノ酸置換を有するこ
とを特徴とする改変型タンパク質。 (7) N末端側に細胞膜通過ペプチドを連結している前
記発明(6)の改変型タンパク質。 (8) 細胞膜通過ペプチドが、配列番号12または配列
番号13のアミノ酸配列を有するオリゴペプチドである
前記発明(7)の改変型タンパク質。
【0011】以下、この発明の実施の形態についてさら
に詳しく説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】この出願の前記発明(1)の改変型c
DNAは、配列番号1に塩基配列を示したラットbcl-x遺伝
子のcDNA配列において、第22番目のTyrコドン(tac)を
Pheコドン(ttt/ttc)に変換する塩基置換、第26番目G
ln(cag)をAsnコドン(aat/aac)に変換する塩基置
換、165番目Argコドン(cgg)をLysコドン(aaa/aag)
に変換する塩基置換のうち、少なくとも一つの塩基置換
を有するcDNAである。そして、この発明(1)の改変型cDN
Aにおいては、以上の3カ所全ての塩基置換を有するこ
とを好ましい態様としている。3カ所の塩基置換を有す
る改変型cDNAの場合、配列番号3にアミノ酸配列を示し
た改変型タンパク質Bcl-xFNKを発現する。この改変型タ
ンパク質Bcl-xFNKは、図1に構造模式図を示した野生型
ラットBcl-xLにおける第22番目Tyrと第156番目Asp、第
26番目Glnと第164番目Ser、第165番目Argと第116番目
Proのそれぞれの水素結合が、前記の塩基置換によって
生じるアミノ酸置換(Tyr22Phe:Gln26Asn:Arg165Ly
s)の結果、消失している。
【0013】この改変型cDNAは、ラットbcl-x遺伝子cDN
Aを鋳型として、ミューテーション・キット等を使用す
る公知の方法や、あるいは後記の実施例に示したPCR法
などにより作成することができる。ラットbcl-x遺伝子
のcDNAはプラスミッドpEF1-BOSbcl-x(J. Biol. Chem.
271(22): 13258-13265, 1996)を使用することができ
る。あるいはまた、配列番号1の任意部分の塩基配列に
基づいてオリゴヌクレオチドを合成し、これをプローブ
として用いてラットcDNAライブラリーをスクリーニング
する方法や、目的とするcDNA断片の両末端にハイブリダ
イズするオリゴヌクレオチドを合成し、これをプライマ
ーとして用いてラット細胞から単離したmRNAからRT-PCR
法により調製することもできる。
【0014】この出願の前記発明(2)および(3)は、前記
発明(1)の改変型cDNAの5'側に細胞膜通過ペプチドをコ
ードするオリゴヌクレオチドを連結したDNA断片(ポリ
ヌクレオチド)であって、これらのDNA断片は後述する
改変型タンパク質Bcl-xLを作成するために使用すること
ができる。
【0015】この出願の前記発明(4)の組換えベクター
は、導入する細胞の種類(例えば、大腸菌、枯草菌等の
原核細胞や、酵母、昆虫細胞、哺乳動物細胞、植物細胞
等の真核細胞など)に応じて適宜な発現ベクターを選択
し、これに発明(1)から(3)の改変型cDNAを組み込むこと
によって作成することができる。例えば、大腸菌などの
微生物を対象とする場合には、微生物中で複製可能なオ
リジン、プロモーター、リボソーム結合部位、ターミネ
ーター等を有する発現ベクターのDNAクローニング部位
に前記(1)〜(3)のいずれかの改変型cDNAを組み込むこと
によって作成することができる。また、哺乳動物細胞等
の真核細胞を対象とする場合には、プロモーター、スプ
ライシング領域、ポリ(A)付加部位等を有する真核細胞
用発現ベクターを用いて発明(4)の組換えベクターを作
成することができる。
【0016】この出願の前記発明(5)の形質転換細胞
は、発明(4)の組換えベクターが導入され、改変型タン
パク質Bcl-xLを発現する細胞である。細胞の種類は特に
制限はなく、例えば、大腸菌、枯草菌等の原核細胞や、
酵母、昆虫細胞、哺乳動物細胞、植物細胞等の真核細胞
など前記(4)の組換えベクターによって形質転換可能な
全ての細胞が含まれる。組換えベクターを細胞に導入す
るには公知の方法を用いることができる。例えば、哺乳
動物細胞に組換えベクターを導入するには、電気穿孔
法、リン酸カルシウム法、リポソーム法、DEAEデキスト
ラン法などを用いることができる。
【0017】なお、この発明(5)の形質転換細胞のう
ち、特に哺乳動物細胞は、後記の実施例にデータを示す
ように、無血清培地でも増殖可能である。すなわち、一
般に培養細胞を一定の期間生存させるには、増殖因子を
含む血清(ウシ胎児血清など)を培地に添加する必要が
ある。増殖因子によって細胞のアポトーシスが抑制さ
れ、生存期間を延長することができるからである。しか
しながら、例えば生理活性物質やモノクローナル抗体な
どの細胞生成物を動物細胞から回収して精製する場合に
は、培地中に血清のような不純物が含まれていないこと
が望ましい。目的の物質を精製するための費用や工程が
増加することや、血清中にウイルス等の危険因子が混入
している危険性も存在するからである。そこで、培養液
に血清を用いない無血清無蛋白培地が用いられてもいる
が、実際には無血清無蛋白培地では細胞の増殖の程度は
低く、死細胞も多い。そして、死細胞が多いと細胞の内
容物が流出して培地を汚染するという問題も存在する。
【0018】一方、増殖因子を使用することなく細胞を
増殖させる方法として、癌遺伝子の導入によって細胞を
形質転換する方法も知られている。しかしながら、癌遺
伝子産物が多量に発現すると、むしろアポトーシスが促
進されることが明らかにされている。
【0019】発明(5)の形質転換哺乳動物細胞は、改変
型タンパク質Bcl-xLの発現によって、血清等の増殖因子
が存在せずともアポトーシスを生じることなく、長期間
にわたって培養することが可能である。また、このよう
な優れた増殖能により、セルライン化が可能でもある。
【0020】発明(6)の改変型タンパク質Bcl-xLは、発
明(1)の改変型cDNAが発現するタンパク質であり、配列
番号2にアミノ酸配列を示したBcl-xLにおける第22番目
TyrをPheに変換するアミノ酸置換、第26番目GlnをAsnに
変換するアミノ酸置換、および165番目ArgをLysに変換
するアミノ酸置換のうち、少なくとも一つのアミノ酸置
換を有することを特徴としている。そして、これらのア
ミノ酸置換の全てを有する配列番号3のアミノ酸配列か
らなるBcl-xFNKを最も好ましい態様としている。
【0021】この改変型タンパク質は発明(5)の形質転
換細胞を培養し、その培養物から公知の分離操作を組み
合わることによって単離精製することができる。例え
ば、尿素などの変性剤や界面活性剤による処理、超音波
処理、酵素消化、塩析や溶媒沈殿法、透析、遠心分離、
限外濾過、ゲル濾過、SDS-PAGE、等電点電気泳動、イオ
ン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィ
ー、アフィニティークロマトグラフィー、逆相クロマト
グラフィー等である。
【0022】この改変型タンパク質は、例えば、アポト
ーシス抑制剤の有効成分またはそのリード化合物等とし
て使用することができるが、さらには、この改変型Bcl-
xLのN末端側に細胞膜通過ペプチドを連結させることが
好ましい。この細胞膜通過ペプチドを備えることによっ
て、改変型タンパク質Bcl-xLは細胞膜を通過して細胞内
に取り込まれ、細胞内において一過性にアポトーシスや
細胞死を抑制する機能を発揮することができる。そし
て、このような細胞膜通過機能を有することによって、
例えば以下の用途に使用することができる。 (a) 組織移植において使用する細胞を長期間に渡って
正常な状態に維持する。 (b) 臓器移植において使用する臓器を長期間に渡って
正常な状態に維持する。 (c) 外科手術において、止血状態の臓器を安定に維持
する。 (d) 脳血栓等による脳虚血による細胞死の治療薬とし
て使用する。 (e) 劇症肝炎の治療薬として使用する。 (f) ステロイドホルモンの過剰投与による細胞死の防
止薬として使用する。 (g) 筋細胞の死等により筋萎縮を呈する疾患(例え
ば、筋ジストロフィー、筋無力症、筋症等)の治療薬と
して使用する。 (h) 外傷、火傷等による皮膚上皮細胞の細胞死の防止
薬として使用する。
【0023】なお、細胞膜通過ペプチドとしては、配列
番号12や配列番号13にアミノ酸配列を示したオリゴ
ペプチドを使用することができる。配列番号12のオリ
ゴペプチドはHIV-1・TATのPTD(protein transduction
domain)であり、配列番号13のオリゴペプチドはショ
ウジョウバエのホメオボックスタンパク質アンテナペデ
ィアのPTDである。
【0024】これらの細胞膜通過ペプチドは、例えばHI
V-1・TATの場合にはそのアミノ酸配列およびそのcDNAの
塩基配列が公知であり(Science, 285:1569-1572, 199
9; GenBank Accession NO. U39362 M96155)、そのPTD
に相当する領域(HIV・TATの47〜57番アミノ酸配列)を
コードするDNA断片を前記発明(1)の改変型cDNAと連結し
て融合DNA断片(発明(3))を作成し、この融合DNA断片
を大腸菌等の宿主細胞で発現させることによって、N末
端側にPTDペプチドを連結した改変型タンパク質Bcl-xL
を作成することができる。また、アンティペディアのPT
Dも公知であり(例えば、GenBank Accession No. AE001
573)、同様にしてPTDを融合した改変型タンパク質を作
成することができる。あるいはまた、2価の架橋剤(例
えば、EDCやβ−アラニン等を介して、改変型Bcl-xLとP
TDペプチドを結合させる方法によって細胞膜通過ペプチ
ドを連結した改変型Bcl-xLを作成することもできる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を示してこの出願の発明につい
てさらに詳細かつ具体的に説明するが、この出願の発明
は以下の例によって限定されるものではない。 実施例1:改変型cDNAの作成 ラットBcl-xLのcDNAクローンpEF1-BOSbcl-x(J. Biol.
Chem. 271:13258-13265, 1996)をテンプレート(鋳型)
にして2段階PCR法により2つのDNA断片(bcl-xR165K、
bcl-xY22F/Q26N)を合成し、最終的にこれらのDNA
断片の所定領域を結合することにより、3カ所のアミノ
酸置換(Tyr22Phe:Gln26Asn:Arg165Lys)を導入した
改変型cDNAbcl-xFNKを作成した。
【0026】先ず、Arg165Lysの置換導入したbcl-xR16
5Kを作製するために、2つのDNA断片(A、B)をPCR
合成した。DNA断片(A)は、5'側プライマーとして配
列番号4に示したプライマー1を、3'側プライマーと
して配列番号5に示したプライマー2を用いた。プライ
マー1は、bcl-x cDNAの翻訳領域の上流で、ベクターの
塩基配列を一部含む。また制限酵素Bam HI切断部位を含
んでいる。プライマー2は、bcl-x cDNAのアンチセンス
配列で、Arg165のコドンをLysをコードするように置換
している。
【0027】DNA断片(B)は、5'側プライマーとして
配列番号6に示したプライマー3を、3'側プライマー
として配列番号7に示したプライマー4を用いた。プラ
イマー3はbcl-x cDNAのセンス配列で、Arg165のコドン
をLysをコードするように塩基置換しており、5'側半分
の塩基配列はプライマー2の5'側半分の塩基配列と相
補的である。プライマー4はbcl-x cDNAのアンチセンス
配列で、その翻訳領域アミノ酸残基178から184に対応す
る。また、制限酵素Bam HIの切断部位を含んでいる。
【0028】PCR反応の詳細は以下のとおりである。 ・ 反応溶液(溶液量100 μl):10 mM Tris-HCl, pH8.3,
50 mM KCl, 1.5 mM MgCl2, 0.001% gelatin, dATP, dC
TP, dTTP, dGTP 各0.2 mM ・ AmpliTaqGOLD:2.5 U ・ 一対のプライマー:プライマー1とプライマー2の
組み合わせ、プライマー3とプライマー4の組み合わせ
(各プライマー1 μM) ・ テンプレートDNA:50 ng ・ 反応条件1:94℃/10分;(94℃/30秒;53℃/30秒;
72℃/1分)×15 反応後、増幅された2つのDNA断片(A、B)はポリア
クリルアミドゲル電気泳動で精製した。次いで、上記PC
R反応溶液(25 μl)にDNA断片A、B(それぞれ6ng)を
混合し、AmpliTaqGOLDを使って各々の相補鎖を合成し
た。合成条件は以下の反応条件2のとおりとした。 ・ 反応条件2:94℃/10分;(94℃/30秒;41℃−47℃/
30秒;72℃/1分)×4 反応後、プライマー1とプライマー4(最終濃度各1 μ
M)とAmpliTaqGOLD (2.5 U)を含むPCR反応溶液75μlを
加え、前記の反応条件1によりPCRを実行した。650 bpの
PCR産物をポリアクリルアミドゲル電気泳動で精製し、
制限酵素Bam HIで処理した。一方、pEF1-BOSbcl-x(2
ケ所のBam HI部位をもつ)をBam HIで処理して2本のDN
A断片(5650 bpと650 bp)を調製し、長いDNA断片(565
0 bp)に前記PCR産物を順方向に結合させ、Arg165Lysの
変異を有するクローンpEF1-BOSbcl-xR165Kを得た。
【0029】bcl-xY22F/Q26Nは、先ずGln26Asnのア
ミノ酸置換を導入し、次いでTyr22Pheのアミノ酸置換を
付加した。PCRは、pEF1-BOSbcl-x(50 ng)をテンプレ
ートとして、前記プライマー1およびプライマー5(配
列番号8)の組み合わせと、前記プライマー4およびプ
ライマー6(配列番号9)の組み合わせでふたつのPCR
を別々に行った。反応溶液(100 μl)の組成は前記と
同様であり、反応条件は前記の条件1とした。なお、プ
ライマー5はbcl-xcDNAのアンチセンス配列であり、Gln
26のコドンをAsnをコードするように塩基置換してあ
る。また、プライマー6はbcl-xcDNAのセンス配列で、G
ln26のコドンをAsnをコードするように塩基置換してお
り、5'側半分の塩基配列はプライマー5の5'側半分の
塩基配列と相補的である。
【0030】PCRで増幅されたふたつのPCR産物をポリア
クリルアミドゲル電気泳動で精製し、2つのDNA断片(そ
れぞれ6ng)を混合し、AmpliTaqGOLDを使って相補鎖を
合成した。合成の条件は前記反応条件2と同一とした。
【0031】反応後、プライマー1とプライマー4(最
終濃度各1 μM)とAmpliTaqGOLD (2.5 U)を含むPCR反
応溶液(75 μl)を加え、反応条件1によりPCRを行っ
た。650 bpのPCR産物をポリアクリルアミドゲル電気泳
動で精製し、制限酵素Bam HIで処理した。一方、pEF1-B
OSbcl-xをBam HIで処理して2本のDNA断片(5650 bpと6
50 bp)を調製し、長いDNA断片(5650 bp)に前記PCR産
物を順方向に結合させ、Gln26Asnの変異を有するクロー
ンpEF1-BOSbcl-xQ26Nを得た。
【0032】次に、このpEF1-BOSbcl-xQ26Nをテンプ
レートとして、前記プライマー1およびプライマー7
(配列番号10)の組み合わせと、前記プライマー4およ
びプライマー8(配列番号11)の組み合わせでふたつの
PCRを別々に行った。反応溶液(100 μl)の組成は前記
と同様であり、反応条件は前記の条件1とした。なお、
プライマー7はbcl-x cDNAのアンチセンス配列で、Tyr2
2のコドンをPheをコードするように塩基置換されてい
る。また、プライマー8はbcl-x cDNAのセンス配列で、
Tyr22のコドンをPheをコードするように塩基置換されて
おり、5'側半分の塩基配列はプライマー7の5'側半分
の塩基配列と相補的である。
【0033】このPCRで増幅された2つのPCR産物をポリ
アクリルアミドゲル電気泳動で精製し、2つのDNA断片
(それぞれ6ng)を混合し、AmpliTaqGOLDを使って相補鎖
を合成した。合成条件は前記の反応条件2と同一とし
た。反応後、プライマー1とプライマー4(最終濃度各
1 μM)とAmpliTaqGOLD (2.5 U)を含むPCR反応溶液(7
5 μl)、前記の反応条件1によりPCRを行った。
【0034】このPCRにより得られた650 bpのPCR産物を
ポリアクリルアミドゲル電気泳動で精製し、制限酵素Ba
m HIで処理した。一方、pEF1-BOSbcl-xをBam HIで処理
して2本のDNA断片(5650 bpと650 bp)を調製し、長い
DNA断片(5650 bp)に前記PCR産物を順方向に結合さ
せ、Tyr22PheおよびGln26Asnの変異を有するクローンpE
F1-BOSbcl-xY22F/Q26Nを得た。
【0035】最後に、pEF1-BOSbcl-xR165KとpEF1-BOS
bcl-xY22F/Q26Nをそれぞれ2種類の制限酵素(Bgl
IIとKpn I)で切断し、pEF1-BOSbcl-xY22F/Q26N由
来の約1000 bpのBgl II/Kpn IDNA断片(Tyr22PheとGln2
6Asnの変異を持つ)と、pEF1-BOSbcl-xR165K由来の約
5300 bpのBgl II/Kpn IDNA断片(Arg165Lysの変異を持
つ)を結合させて改変型タンパク質Bcl-xFNKをコードす
る改変型cDNAの組換えベクターpEF1-BOSbcl-xY22F/Q
26N/R165Kを得た。 実施例2:形質転換細胞の作成 マウス前骨髄芽球細胞FDC-P1を、RPMI1640培地に牛胎児
血清(10%)とサイトカインIL-3(WEHI細胞培養液上清)を
添加して培養した。ヒト白血病細胞Jurkat細胞は、RPMI
1640培地に牛胎児血清(10%)を添加して培養した。培養
はCO2インキュベーター(5%CO2/95%空気、37℃)で行
った。
【0036】実施例1で作成した組換えベクターpEF1-B
OSbcl-xY22F/Q26N/R165Kは大腸菌DH5αMCR(GIBCO
BRL社)内で増幅させ、Qiagen Plasmid midi Kit(Qia
gen社)で調製した。制限酵素Sca I(切断部位は1つ)
で切断し、開環して直鎖状になったDNAを1 mM EDTA溶液
に溶かした。
【0037】増殖期の細胞(FDC-P1,あるいはJurkat)を
氷冷K-PBS溶液(30.8 mM NaCl, 120.7 mM KCl, 8.1 mM
Na2HPO4, 1.46 mM KH2PO4)で3回洗浄し、5 mM MgCl2
含むK-PBS(Mg-K-PBS)に107細胞/mlになるように懸濁し
た。氷冷したキュベット(Electroporation Cuvettes Pl
us, 4 mm Gap, BTX, A Division of Genetronics)に細
胞懸濁液0.4 mlとMg-K-PBS溶液0.4 mlを混合し、導入す
る直鎖状pEF1-BOSbcl-xY22F/Q26N/R165K(10 μ
g)と薬剤geneticin耐性遺伝子を持つ直鎖状DNApST-neo
B(0.5 μg)を加えた。DNA添加による体積の変化は1%
以下とした。10分間氷冷した後、Gene Pulser (BioRad
社)を用いて250 μF、330 Vの条件でエレクトロポレー
ションを行い、組換えベクターを導入した。10分間氷冷
した後、100-mmディシュの中で39 mlの培地に穏やかに
懸濁し、CO2インキュベーターで培養した。1日後、細胞
を96穴プレートに分注した。FDC-P1細胞ではgeneticin
(GIBCO BRL)を200 μg/ml加え、またJurkat細胞ではgen
eticinを1 mg/ml加え、geneticin耐性細胞を選別した。 実施例3:改変型Bcl-xFNK発現量の解析 実施例2で作成した形質転換細胞が発現している改変型
Bcl-xFNKの発現量をウェスタンブロットにより解析し
た。細胞をPBS(pH7.4; NaCl 137 mM, Na2HPO4 8.1 mM,
KCl 2.68 mM, KH2PO4 1.47 mM)で1回洗浄後、2%SDS(s
odium dodecyl sulfate)水溶液を加え超音波によって全
タンパク質を可溶化した。BCA Protein Assay (PIERCE
社)で蛋白質定量を行い、20 μgのタンパク質をSDS-ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動(レムリの系)で分画し
た。泳動後、PVDFメンブレン(Amersham Pharmacia Bio
tec社)にブロッティングした。メンブレンを牛胎児血清
(10%)でブロッキングし、ラットBcl-xLのC末端の領
域を認識するマウス由来モノクローナル抗体105-1(0.5
μg/ml)を含むTBS溶液(Tris-Hcl pH7.4 20 mM, NaCl
136 mM, Tween80 0.2%)に浸け、37℃で1時間保温し
た。TBSで十分に洗浄したのち、HRP(西洋ワサビペルオ
キシダーゼ)あるいはAP(アルカリフォスファターゼ)
が結合した2次抗体を含むTBS溶液に浸けて37℃で1時
間保温した。HRPが結合した2次抗体ではRENAISSANCEキ
ット(NEN Life Science Product社)を用いてX線フィル
ムに、APが結合した2次抗体ではATTOPHOSキット(ベー
リンガー社)を用いてフルオロイメージアナライザーFL
A-2000(Fujifilm社)でBcl-xLおよびBcl-xFNKを可視化
して定量した。
【0038】結果は図2に示したとおりである。組換え
ベクターpEF1-BOSbcl-xFNKを導入した細胞は、野生型bc
l-xLのクローンpEF1-BOSbcl-xLを導入した細胞と同一
分子量(約30kDa)のタンパク質を発現していることが
確認された。 実施例4:形質転換細胞Jurkatbcl-xFNKの細胞死に対す
る抵抗性の確認 実施例2で作成した形質転換細胞Jurkatbcl-xFNKについ
て、各種のアポトーシス誘因に対する抵抗性(非感受
性)を試験した。結果は図3〜図13に示す。これらの図
において、白抜き丸印(○)は改変型Bcl-xFNKを発現し
ているトランスフェクタントJurkatbcl-xFNK、黒丸印
(●)は同程度の蛋白量の正常Bcl-xLを発現しているト
ランスフェクタントJurkatbcl-x、白抜き四角印(□)
はベクタープラスミッドDNAのみを導入したJurkatvec、
白抜き菱印(◇)は遺伝子導入に用いた親株Jurkatを示
す。 (a) 血清除去によって誘導されるアポトーシスに対す
る抵抗性 各細胞をPBSで3回洗浄した後、1×105個/mlになるよう
に血清を含まない培地RPMI1640に懸濁した。CO2イン
キュベーターで保温し、トリパンブルーで染色されない
細胞(生細胞)の数を日をおって測定した。生細胞数が
5×105/mlを超えないように注意し、超えそうな時は
培地を2倍に希釈した。3日目ごとに血清を含まない培
地の半分を新鮮なものと入れ替えた。
【0039】結果は図3に示したとおりであり、コント
ロールの親株やベクター導入細胞に比較して、野生型Bc
l-xLを発現する形質転換細胞は血清除去に対して抵抗性
を示し、長期間にわたって生存した。そして、改変型Bc
l-xFNKを発現する形質転換細胞は、野生型Bcl-xL発現細
胞よりもさらに長期間にわたって生存することから、そ
の優れたアポトーシス抑制効果が確認された。また、こ
の形質転換細胞は、無血清培地でも培養可能であること
が確認された。 (b) 抗Fas抗体(anti-Fas)に対する抵抗性 各細胞を1×105個/mlになるように培地RPMI1640に懸濁
し、抗Fas抗体(クローンCH-11:MBL社)を1、10、10
0、1000 ng/mlの濃度で加えた。1日培養したのち、ト
リパンブルーで染色されない細胞(生細胞)の数を測定
した。
【0040】結果は、抗Fas抗体未処理の生細胞数を100
%として図4に示した。この図4から明らかなように、
改変型Bcl-xFNKを発現する形質転換細胞は高濃度の抗Fa
s抗体に対して高い抵抗性を示した。 (c) 抗癌剤を含む各種の細胞毒性因子に対する抵抗性 各細胞を1×105個/mlになるように培地RPMI1640に懸濁
し、スタウロスポリン(staurosporine:20 nM)、TN-16
(10 μM)、カンプトテシン(camptothecin:10μM)、ヒ
ドロキシウレア(hydroxyurea:1 mM)、トリコスタチン
A(trichostatinA:0.25 μg/ml)、過酸化水素(hydroge
n peroxide:0.05 mM)、パラコート(paraquat:1 mM)を
加え、培養した。トリパンブルーで染色されない細胞
(生細胞)の数を日をおって測定した。
【0041】結果は図5〜11に示したとおりであり、改
変型Bcl-xFNKを発現する形質転換細胞は、試験した全て
の細胞毒性因子に対して高い抵抗性を示した。 (d) 熱に対する抵抗性 各細胞を1×105個/mlになるように培地RPMI1640に懸濁
し、45℃で10分間処理した。遠心して等量の新鮮な培地
に細胞を懸濁し、37℃で培養した。トリパンブルーで染
色されない細胞(生細胞)の数を日をおって測定し、図
12に示した。また、培養1日目でWST-1を基質にしたCell
Counting Kit(同仁化学)で細胞(培養液100 μl)が持
つ脱水素酵素の活性を調べ(WST-1 Assay)、加熱未処理
の細胞が持つ酵素活性を100%として図13に示した。
【0042】これらの結果から明らかなように、改変型
Bcl-xFNKを発現する形質転換細胞は熱に対して高い抵抗
性を示すとともに、熱処理によっても脱水素酵素活性を
高いレベルで維持することが確認された。 実施例5:形質転換細胞FDC-P1bcl-xFNKの細胞死に対す
る抵抗性の確認 実施例2で作成した形質転換細胞FDC-P1bcl-xFNKについ
て、各種のアポトーシス誘因に対する抵抗性を試験し
た。結果は図14〜図16に示す。これらの図において、白
抜きの◇、□、△、▽、○は、クローン化された5種類
のトランスフェクタントFDC-P1bcl-xFNK-1、-2、-
3、-4、-5を示す。また、●は、同程度の蛋白量の正
常Bcl-xLを発現しているトランスフェクタントFDC-P1bc
l-xを、黒四角印はベクタープラスミッドDNAだけを導入
したFDC-P1vecを示す。 (a) TN-16とスタウロスポリン(staurosporine)に対
する抵抗性 各細胞を2×105個/mlになるように培地に懸濁し、TN-
16(50 μM)とスタウロスポリン(10 nM)を加えて培養し
た。日をおってEST-1を基質にしたCell Counting Kit
(同仁化学)で細胞(培養液100 μl)が持つ脱水素酵素
の活性を調べた(WST-1 Assay)。酵素活性は薬剤を加え
る直前の活性を100%とした。
【0043】結果は図14および15に示すとおりである。
改変型Bcl-xFNKを発現する形質転換細胞のクローンはい
ずれも、TN-16およびスタウロスポリン処理に対して、
脱水素酵素活性を高いレベルで維持することが確認され
た。 (b) サイトカインIL-3除去により誘導されるアポトー
シスに対する抵抗性 各細胞を3回PBSで洗浄後、IL-3を含まない培地(血清は
含む)に約5×104個/mlになるように懸濁し、トリパン
ブルーで生細胞数を測定した。日をおって同様に生細胞
数を測定し、IL-3を除去した直後の生細胞数を100%と
して図16に示した。なお、FDC-P1vecを除いた他の細胞
について3日目にIL-3を含まない新鮮な培地で5倍希釈
した。
【0044】図16から明らかなように、改変型Bcl-xFNK
を発現する形質転換細胞のクローンはいずれも、IL-3除
去によって誘導されるアポトーシスに対して、野生型Bc
l-xL発現細胞よりも高い抵抗性を示し、IL-3非存在下で
も細胞が増殖することが確認された。 実施例6:形質転換CHO細胞の作成 チャイニーズハムスター卵巣細胞CHOを、実施例1で作
成した組換えベクター組換えベクターpEF1-BOSbcl-xY2
2F/Q26N/R165Kによって形質転換した。
【0045】CHO細胞1×105個を10%牛胎児血清を含む
培養液DMEM/F-12(GIBCO BRL社)に懸濁し、60-mmディ
ッシュで一晩培養した。SuperFect Transfection Reage
ntキット(Qiagen社)を用いて直鎖状pEF1-BOSbcl-xY2
2F/Q26N/R165K(10μg)と薬剤Geneticin耐性遺伝
子を持つ直鎖状pST-neoB(0.5μg)をCHO細胞にコトラ
ンスフェクションした。コントロールとして、直鎖状ベ
クターpEF1-BOSおよび直鎖状pEF1-BOSbcl-xもそれぞれ
直鎖状pST-neoBとともにCHO細胞に導入した。遺伝子導
入処理後、10%牛胎児血清を含む培養液DMEM/F-12で一晩
培養した。Geneticin(700μg/ml)を加えて培養し、形
質転換細胞を得た。それぞれの形質転換細胞について、
実施例3と同様にして、改変型タンパク質Bcl-xFNKと野
生型Bcl-xLを多量かつ同程度に発現している細胞を選択
し、CHObcl-x、CHObcl-xFNK、およびベクターのみが導
入されたCHOvecを得た。 実施例7:形質転換CHO細胞の無血清培地での培養 実施例6で作成した3種類の形質転換細胞CHObcl-xFN
K、CHObcl-xおよびCHOvecを10%牛胎児血清を含む培養液
DMEM/F-12で培養した。増殖期の細胞1×103個を100-mm
ディッシュに植え継ぎ、3%牛胎児血清を含む培養液DMEM
/F-12で培養した。1日ごとに培養液の2/3を牛胎児
血清を含まない培養液DMEM/F-12で入れ替え、5日目か
らは完全に牛胎児血清を含まない培養液DMEM/F-12で培
養し、さらに6日間培養した。
【0046】結果は図17の写真に示したとおりである。
改変型Bcl-xFNKを発現するCHObcl-xFNK(図17右上)
は、ベクターのみを導入したCHOvec(図17左上)よりも
はるかに良好に増殖した。また、Bcl-xL発現細胞(図17
左下)に比べて死細胞が少なく、かつ細胞間の接触が維
持されているコロニーを形成した。
【0047】以上の結果から、この発明の形質転換細胞
は、無血清培地でも正常な形態で良好に増殖することが
確認された。 実施例8:TAT-Bcl-xFNKタンパク質発現ベクターの構築 実施例1で作成されたBcl-xFNKcDNAをコードする改変型
cDNAに2段階PCR法でHIVウィルスのTATタンパク質の細
胞膜通過ペプチド(PTD: Protein TransductionDomain)
をコードするcDNAを融合させた。Bcl-xFNKcDNAをコード
する組み換えベクターpEF1-BOSbcl-xY22F/Q26N/R165Kを
鋳型にして、5'側プライマーとしてプライマー9(配列
番号14)を、3'側プライマーとしてプライマー10(配列
番号15)を使用した。プライマー9はTAT-PTDcDNAの3'
端とBcl-xFNKcDNAの開始コドンを含む5'端のセンス配列
を持っている。プライマー10はBcl-xFNKcDNAの終始コド
ンを含む3'端のアンチセンス配列で制限酵素Hind IIIの
切断部位を持っている。PCR反応の詳細は以下のとおり
である。 ・ 反応溶液(溶液量100 ml): 10 mM Tris-HCl, pH 8.3,
50 mMKCl, 1.5 mM MgCl2,0.001% gelatin, dATP, dCT
P, dTTP, dGTP 各0.2 mM, AmpliTaqGOLD: 2.5 U ・ プライマー:プライマー9とプライマー10の組合せ
(各プライマー1 μM) ・ テンプレートDNA: 50 ng ・ 反応条件3;94℃/ 10分; (94℃/ 30秒;49℃/ 30
秒; 72℃/ 1分) × 15反応後、増幅されたDNA断片をポ
リアクリルアミドゲル電気泳動で精製した。上記PCR反
応液(25 μl)に精製されたDNA断片(25 ng)とプライマー
11(配列番号16)を混合し、AmpliTaqGOLDを使って相補
鎖の合成を行った。プライマー16は配列番号12に示され
たTAT-PTDのアミノ酸配列をはさんで、5'端にMet(開始
コドン)-Glyを、3'端にGlyをコードし、さらにBcl-xFNK
cDNAの開始コドンを含む5'端のセンス配列を含む。合成
条件は以下のようにした。 ・ 反応条件4;94℃/10分;(94℃/30 秒;53℃─59℃/
30秒;72℃/1分) × 5 反応後、塩基配列プライマー12(配列番号17)とプライ
マー10(最終濃度各1μM)とAmpliTaqGOLD(2.5 U)を含むP
CR反応溶液75 mlを加え、前記の反応条件3によりPCRを
実行した。プライマー12はMet-Glyに続きTAT-PTDのN末
端の3個のアミノ酸を含むセンス配列で、5'端には制限
酵素Nde Iの切断部位を持つ。増幅されたDNA断片をポリ
アクリルアミドゲル電気泳動で精製した。Nde Iで切断
後、その切断面をT4DNAポリメラーゼで平滑化し、さら
にHind IIIで切断処理を行った。大腸菌発現ベクターpR
OEX1(Life Technologies社)をNco Iで切断し、ヌクレア
ーゼS1でその切断断面を平滑化した後、Hind IIIで切断
処理をした。ふたつのDNAを結合させて、TATタンパク質
の細胞膜通過ペプチドがN末に融合したTAT-Bcl-xFNKを
コードする組換えベクターpROEX1-bcl-xY22F/Q26N/R165
Kを得た。 実施例9:TAT-Bcl-xFNKタンパク質の調製 TAT-Bcl-xFNKタンパク質は以下に示すように大腸菌内で
発現させ、部分精製した。すなわち、pROEX1-bcl-xY22F
/Q26N/R165Kを保持した大腸菌DH5αMCR株をアンピシリ
ン(50 μg/ml)を含むLB液体培地1000 ml(酵母エキス 5
g, バクトトリプトン 10 g, NaCl 5 g)で振とう培養(37
℃)した。対数増殖期(O.D.600=0.5)に達したところでIP
TG(イソプロピル-1-チオ-β-ガラクトシド;最終濃度 1
mM)を加え、2時間培養を続けた。TAT-Bcl-xFNKタンパ
ク質は細胞破壊後の可溶性画分と不溶性画分(封入体)か
らそれぞれ調製した。可溶性画分からは次のように調製
した。集菌後、PBSで3回洗浄し緩衝液A(50 mM Tris-HC
l, pH 8.0, 150 mM NaCl,1 mM EDTA, 1 mM PMSF) 40 ml
に縣濁し、大腸菌細胞を超音波破壊した。遠心後の上清
からTAT-Bcl-xFNKをラットBcl-xLのN末端領域を認識す
るマウス由来のモノクローナル抗体35-32を担体に結合
させて充填したカラムを使った抗体アフィニティークロ
マトグラフィーで精製した。TAT-Bcl-xFNKを抗体に結合
させて、洗浄した後、溶出液 (50 mM Glycine-Hcl, pH
2.7, 50 mMNaCl)でTAT-Bcl-xFNKを溶出させた。2 M Tri
s-HCl (pH 9.0)溶液で中和した後、セントリコン(Amico
n社)で濃縮した。PBSで透析して、タンパク質標品とし
た。不溶性画分(封入体)からの調製は次のようにした。
集菌後、PBSで3回洗浄し、PMSFのかわりにDTTを含む緩
衝液A(50 mM Tris-HCl, pH 8.0, 150 mM NaCl, 1 mM ED
TA, 0.1 mM DTT) 36 mlに縣濁し、超音波にて大腸菌細
胞を破壊した。トリトンX-100 (最終濃度1 %)を加え
て、10分氷上に置いた。遠心にてTAT-Bcl-xFNK蛋白を含
む封入体 (inclusion body)を沈殿させた。トリトンX-1
00を含む緩衝液Aで封入体を2回洗浄した。最後に封入
体を7M Ureaと1mM DTTを含むPBSに可溶化した。SDS-ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動にての純度70%のTAT-Bc
l-xFNKタンパク質標品であることを確認し、以下の実験
に用いた。 実施例10:TAT-Bcl-xFNKタンパク質の細胞内への取り
込み Slide Chamber (Lab-Tek社)上で培養されているHeLa細
胞の培地10%FBS(牛胎児血清)を含むDMEM/F-12(Life
Technologies社)にTAT-Bcl-xFNKタンパク質(1 μM)
を加え、24時間CO2インキュベター内で細胞を培養し
た。PBSで2回洗浄した。細胞をPBSに溶かしたパラホル
ムアルデヒド(4%)で45分間、室温で固定した。PBSで3
回(5分/回)洗浄し、10%FBSを含むPBSで20分ブロッキン
グした。PBSで3回(5分/回)洗浄し,ラットBcl-xLに対す
るモノクローナル抗体35-32(マウス由来)を含む1.5%
FBS-PBS溶液で30分間細胞を処理した。PBSで3回(5分/
回)洗浄し、FITCが結合している抗マウスIgG抗体を含む
1.5%FBS-PBS溶液で30分間細胞を処理した。PBSで3回
(5分/回)洗浄し後、PBS溶液で細胞を封入し、蛍光顕微
鏡で観察した。
【0048】結果は図18に示したとおりであり、細胞内
に点状にFITC特有の蛍光が認められた。この蛍光シグナ
ルはTAT-Bcl-xFNKタンパク質未添加の細胞には認められ
ず、TAT-Bcl-xFNK 蛋白を加えても一次抗体(35-32)で
処理しない細胞には認められなっかた。このことは、培
地に加えられたTAT-Bcl-xFNKタンパク質が細胞質膜を通
過して細胞内に取り込まれたことを示している。 実施例11:TAT-Bcl-xFNKの軟骨組織培養細胞への導入と
細胞死抑制効果の確認 変形性股関節症患者の骨頭置換手術で摘出された大腿骨
頭から無菌的に片刃かみそりにて軟骨下骨の上にある軟
骨組織をスライス状(10×10mm厚さ1-2mm)に切り取っ
た。24穴プレート内に挿入し、20%FBS (ウシ胎児血清)
を含むDMEM/Ham F-12混合培地(Life Technologies社)
にて37℃, CO2インキュベーター内で培養した。比較検
討のためにTAT-Bcl-xFNKと同じ方法で、TAT-Bcl-xLの発
現ベクターを作成し、TAT-Bcl-xLタンパク質を大腸菌よ
り部分精製した(タンパク質標品の純度は同じ)。TAT-Bc
l-xFNK(封入体より調製)とTAT-Bcl-xL(封入体より調製)
をそれぞれを0.2μMとなるように培地に添加した。コン
トロールとして、7 M Ureaと1mM DTTを含むPBS(タンパ
ク質標品に用いた溶媒)を同量加えた。培地および添加
したタンパク質標品は4日目と7日目に交換した。4日お
よび9日間培養した軟骨組織を凍結し、順次クリオスタ
ットにて薄切しヘマトキシリン・エオシン染色にて軟骨
細胞死の評価を行った。結果は図19〜21に示したよう
に、TAT-Bcl-xFNKはTAT-Bcl-xLより軟骨細胞死を抑制
し、その差は9日間培養の軟骨組織で顕著であった。培
地中のTAT-Bcl-xFNKタンパク質が軟骨組織の中に埋もれ
ている軟骨細胞に取り込まれてその強力な細胞死抑制活
性が発揮されることが示された。 実施例12:TAT-Bcl-xFNKのマウスへの投与とステロイド
ホルモンによる肝臓細胞死抑制効果の確認 8週令のマウス(体重20 gのC56BL種のメス)3匹を3群(A,
B,C)に分けた。A群のマウスには100 μgのTAT-Bcl-xFNK
タンパク質(可溶性画分から調製)が溶けているPBS溶液
(0.8ml)を腹腔内に投与した。B群とC群(コントロール)
のマウスにはPBS溶液(0.8 ml)を同じように腹腔内に投
与した。ゲージに戻して3時間後にA群とB群のマウスに
ステロイドホルモン(デキサメタゾン)0.5 mgが溶けて
いる25%エタノール/PBS溶液0.5 mlを腹腔内に投与し
た。C群のマウスには25%エタノール/PBS溶液0.5 mlを
腹腔内に投与した。ゲージに戻して3時間後に屠殺し、
肝臓を摘出して凍結し、クリオスタットにて薄切しヘマ
トキシリン・エオシン染色にて実質細胞死を評価した。
図23に示したようなB群におけるデキサメタゾンによる
肝臓組織の変性と細胞死、TAT-Bcl-xFNKの前投与によっ
て著しく抑制され(A群:図22)、その程度はコントロ
ール(C群:図24)より良いことが確認された。
【0049】以上の結果は、腹腔内に投与されたTAT-Bc
l-xFNKタンパク質が肝臓の実質細胞に取り込まれ、デキ
サメタゾンによる細胞死を強力に抑制していることを示
すものである。
【0050】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明によって、細胞死抑制作用がさらに増強された改変
型ラットBcl-xLタンパク質を細胞内で発現することので
きる改変型cDNAと、この改変型cDNAを保有する組換えベ
クター、この組換えベクターによる形質転換細胞が提供
される。この形質転換細胞は、無血清培地でも増殖可能
であり、例えば、生理活性物質やモノクローナル抗体等
の有用物質を効率よく生産するための細胞培養系等とし
て有用である。さらに、この出願の発明によって細胞死
抑制作用がさらに増強された改変型ラットBcl-xLタンパ
ク質が提供される。この改変型タンパク質は、細胞膜通
過ペプチドを備えることによって、細胞内に取り込ま
れ、細胞内で一過性にアポトーシス・細胞死抑制作用を
発揮するため、たとえば各種の細胞死による疾患の治療
薬や、移植細胞・臓器等を安定に維持するための添加剤
等の成分として有効である。
【0051】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Japan Science and Technology Corporation <120> A mutagenized rat bcl-xL cDNA and a modified protein therefrom <130> NP00291-YS <150> JP11-230642 <151> 1999-08-17 <160> 17 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 1742 <212> DNA <213> Rattus norvegicus <220> <221> CDS <222> (72)..(773) <300> <302> An additional form of rat Bcl-x, Bcl-xbeta, generated by an unspliced RNA, promotes apoptosis in promyeloid cells. <303> J. Biol. 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cgg tac cgg aga gca ttc agt gat cta aca 398 Gly Asp Glu Phe Glu Leu Arg Tyr Arg Arg Ala Phe Ser Asp Leu Thr 95 100 105 tcc cag ctt cat ata acc cca ggg aca gca tat cag agc ttt gaa cag 446 Ser Gln Leu His Ile Thr Pro Gly Thr Ala Tyr Gln Ser Phe Glu Gln 110 115 120 125 gta gtg aat gaa ctc ttt cgg gat ggg gta aac tgg ggt cgc att gtg 494 Val Val Asn Glu Leu Phe Arg Asp Gly Val Asn Trp Gly Arg Ile Val 130 135 140 gcc ttc ttc tcc ttt ggc ggg gca ctg tgc gtg gaa agc gta gac aag 542 Ala Phe Phe Ser Phe Gly Gly Ala Leu Cys Val Glu Ser Val Asp Lys 145 150 155 gag atg cag gta ttg gtg agt cgg att gca agt tgg atg gcc acc tac 590 Glu Met Gln Val Leu Val Ser Arg Ile Ala Ser Trp Met Ala Thr Tyr 160 165 170 ctg aat gac cac cta gag cct tgg atc cag gag aac ggc ggc tgg gac 638 Leu Asn Asp His Leu Glu Pro Trp Ile Gln Glu Asn Gly Gly Trp Asp 175 180 185 act ttt gtg gat ctc tac ggg aac aat gca gca gcc gag agc cgg aaa 686 Thr Phe Val Asp Leu Tyr Gly Asn Asn Ala Ala Ala Glu Ser Arg Lys 190 195 200 205 ggc cag gag cgt ttc aac cgc tgg ttc ctg acg ggc atg act gtg gct 734 Gly Gln Glu Arg Phe Asn Arg Trp Phe Leu Thr Gly Met Thr Val Ala 210 215 220 ggt gta gtt ctg ctg ggc tca ctc ttc agt cgg aag tga ccagacactg 783 Gly Val Val Leu Leu Gly Ser Leu Phe Ser Arg Lys 225 230 accgtccact cacctctcac ctcccacctt gcccccacca caactctctc ttcagccacc 843 attgctacca ggagaaccac tacatgcaac tcacgcccct tcccctatta tagggttggg 903 cctagacgga gtcccctgca gttagctttc tagaatctac cacgcttctg tgaaagccac 963 cttcccccca catctcagtt cccttggcct caaaactcac aaggtttttc ctcagatcag 1023 ctccttggag gctggcagga gtgggaaggg gtgtgctaga gggagaagag cctgccttgt 1083 tggtgggacc ctgattaccc ctgagcctct cgggaatgct tttctggcag ggagctggag 1143 agctctctaa acctcttccc ccagagacta gattgccttg gttttgatgt gtgtggcctc 1203 agaattgatc catttcccat tctgctgtgt ccctggggcg gctcctcctt cccatctcca 1263 cccccccccc cccagagcca ttgagtgagg tgcttttagc ccttttgact aactaaaaat 1323 gcaggctgct tgggataacg aggcaaggac ctcctcccca cctgtggcct ggccaagccc 1383 ccactcctgg tctgaatgtt ctcctgaggc ctctggctag agtccagccc cacccaggag 1443 gagggacgga gctgcggaaa gtccaccctg cgagagcctg agcggctctt gcggcttagc 1503 accaccccag atccttctcc acccctcccc tggctccatg gtgaccatga ctgagggacc 1563 aactgggccc acgctaggtg ccccagagct gttaatgact tcagctgcct cacttcctgc 1623 aagatcagcc tgtggcatct ttgccttggg tgctggccac agggtccagg gactctggcc 1683 ttagcccaga agtgagagga agcttacagc gcagctatgg gagccctggg ggcttccct 1742 <210> 2 <211> 233 <212> PRT <213> Rattus norvegicus <400> 2 Met Ser Gln Ser Asn Arg Glu Leu Val Val Asp Phe Leu Ser Tyr Lys 1 5 10 15 Leu Ser Gln Lys Gly Tyr Ser Trp Ser Gln Phe Ser Asp Val Glu Glu 20 25 30 Asn Arg Thr Glu Ala Pro Glu Glu Thr Glu Pro Glu Arg Glu Thr Pro 35 40 45 Ser Ala Ile Asn Gly Asn Pro Ser Trp His Leu Ala Asp Ser Pro Ala 50 55 60 Val Asn Gly Ala Thr Gly His Ser Ser Ser Leu Asp Ala Arg Glu Val 65 70 75 80 Ile Pro Met Ala Ala Val Lys Gln Ala Leu Arg Glu Ala Gly Asp Glu 85 90 95 Phe Glu Leu Arg Tyr Arg Arg Ala Phe Ser Asp Leu Thr Ser Gln Leu 100 105 110 His Ile Thr Pro Gly Thr Ala Tyr Gln Ser Phe Glu Gln Val Val Asn 115 120 125 Glu Leu Phe Arg Asp Gly Val Asn Trp Gly Arg Ile Val Ala Phe Phe 130 135 140 Ser Phe Gly Gly Ala Leu Cys Val Glu Ser Val Asp Lys Glu Met Gln 145 150 155 160 Val Leu Val Ser Arg Ile Ala Ser Trp Met Ala Thr Tyr Leu Asn Asp 165 170 175 His Leu Glu Pro Trp Ile Gln Glu Asn Gly Gly Trp Asp Thr Phe Val 180 185 190 Asp Leu Tyr Gly Asn Asn Ala Ala Ala Glu Ser Arg Lys Gly Gln Glu 195 200 205 Arg Phe Asn Arg Trp Phe Leu Thr Gly Met Thr Val Ala Gly Val Val 210 215 220 Leu Leu Gly Ser Leu Phe Ser Arg Lys 225 230 <210> 3 <211> 233 <212> PRT <213> Modified protein <400> 3 Met Ser Gln Ser Asn Arg Glu Leu Val Val Asp Phe Leu Ser Tyr Lys 1 5 10 15 Leu Ser Gln Lys Gly Phe Ser Trp Ser Asn Phe Ser Asp Val Glu Glu 20 25 30 Asn Arg Thr Glu Ala Pro Glu Glu Thr Glu Pro Glu Arg Glu Thr Pro 35 40 45 Ser Ala Ile Asn Gly Asn Pro Ser Trp His Leu Ala Asp Ser Pro Ala 50 55 60 Val Asn Gly Ala Thr Gly His Ser Ser Ser Leu Asp Ala Arg Glu Val 65 70 75 80 Ile Pro Met Ala Ala Val Lys Gln Ala Leu Arg Glu Ala Gly Asp Glu 85 90 95 Phe Glu Leu Arg Tyr Arg Arg Ala Phe Ser Asp Leu Thr Ser Gln Leu 100 105 110 His Ile Thr Pro Gly Thr Ala Tyr Gln Ser Phe Glu Gln Val Val Asn 115 120 125 Glu Leu Phe Arg Asp Gly Val Asn Trp Gly Arg Ile Val Ala Phe Phe 130 135 140 Ser Phe Gly Gly Ala Leu Cys Val Glu Ser Val Asp Lys Glu Met Gln 145 150 155 160 Val Leu Val Ser Lys Ile Ala Ser Trp Met Ala Thr Tyr Leu Asn Asp 165 170 175 His Leu Glu Pro Trp Ile Gln Glu Asn Gly Gly Trp Asp Thr Phe Val 180 185 190 Asp Leu Tyr Gly Asn Asn Ala Ala Ala Glu Ser Arg Lys Gly Gln Glu 195 200 205 Arg Phe Asn Arg Trp Phe Leu Thr Gly Met Thr Val Ala Gly Val Val 210 215 220 Leu Leu Gly Ser Leu Phe Ser Arg Lys 225 230 <210> 4 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 4 nnnnnnacta gtggatcctg gaagag 26 <210> 5 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 5 gcaatcttac tcaccaatac ctgcatct 28 <210> 6 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 6 ggtgagtaag attgcaagtt ggatggc 27 <210> 7 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 7 tcctggatcc aaggctcta 19 <210> 8 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 8 gctaaagtta ctccagctgt atcctttc 28 <210> 9 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 9 ctggagtaac tttagcgatg tcgaagagaa c 31 <210> 10 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 10 ccagctgaat cctttctggg agagct 26 <210> 11 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 11 aaaggattca gctggagtaa ctttagc 27 <210> 12 <211> 11 <212> PRT <213> HIV-1 <400> 12 Tyr Gly Arg Lys Lys Arg Arg Gln Arg Arg Arg 1 5 10 <210> 13 <211> 16 <212> PRT <213> Drosophila <400> 13 Arg Gln Ile Lys Ile Trp Phe Gln Asn Arg Arg Met Lys Trp Phe Lys 1 5 10 15 <210> 14 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 14 cgtcgtcgtg gtatgtctca gagcaaccgg 30 <210> 15 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 15 nnnnaagctt catcacttcc gactgaagag tgag 34 <210> 16 <211> 57 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 16 catatgggtt atggtcgcaa aaaacgccgt cagcgtcgtc gtggtatgtc tcagagc 57 <210> 17 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial sequence <220> <223> Artificial sequence: Synthesized oligonucleotide <400> 17 nnnnnnnnca tatgggttat ggtcgc 26
【図面の簡単な説明】
【図1】野生型ラットBcl-xLの構造模式図である。
【図2】形質転換細胞における改変型Bcl-xLFNK発現量
のウエスタンブロット解析の結果である。
【図3】血清除去によって誘導されるアポトーシスに対
する形質転換細胞の抵抗性試験の結果である。
【図4】抗Fas抗体(anti-Fas)に対する形質転換細胞
の抵抗性試験の結果である。
【図5】スタウロスポリンに対する形質転換細胞の抵抗
性試験の結果である。
【図6】TN-16に対する形質転換細胞の抵抗性試験の
結果である。
【図7】カンプトテシンに対する形質転換細胞の抵抗性
試験の結果である。
【図8】ハイドロキシウレアに対する形質転換細胞の抵
抗性試験の結果である。
【図9】トリコスタチンAに対する形質転換細胞の抵抗
性試験の結果である。
【図10】過酸化水素に対する形質転換細胞の抵抗性試
験の結果である。
【図11】パラコートに対する形質転換細胞の抵抗性試
験の結果である。
【図12】熱に対する形質転換細胞の抵抗性試験の結果
である。
【図13】熱処理後の形質転換細胞の脱水素酵素活性を
調べたWST-1 Assayの結果である。
【図14】TN-16処理後の形質転換細胞の脱水素酵素
活性を調べたWST-1 Assayの結果である。
【図15】スタウロスポリン処理後の形質転換細胞の脱
水素酵素活性を調べたWST-1 Assayの結果である。
【図16】サイトカインIL-3除去により誘導されるアポ
トーシスに対する形質転換細胞の抵抗性試験の結果であ
る。
【図17】形質転換CHO細胞の無血清培地での増殖状態
を示す顕微鏡写真である。
【図18】TAT-Bcl-xFNKタンパク質がHeLa細胞中に取り
込まれた状態を示す顕微鏡写真である。
【図19】TAT-Bcl-xFNKタンパク質を含む培地で培養し
た軟骨組織培養細胞の顕微鏡写真であり、上段は培養5
日目、下段は培養9日目の状態を示す。
【図20】Bcl-xFNKタンパク質を含む培地で培養した軟
骨組織培養細胞の顕微鏡写真であり、上段は培養5日
目、下段は培養9日目の状態を示す。
【図21】溶媒(PBS)を含む培地で培養した軟骨組織
培養細胞の顕微鏡写真であり、上段は培養5日目、下段
は培養9日目の状態を示す。
【図22】TAT-Bcl-xFNKタンパク質を全身性投与した
後、デキサメタゾンを投与したマウスの肝臓切片の顕微
鏡写真である。
【図23】溶媒(PBS)を全身性投与した後、デキサメ
タゾンを投与したマウスの肝臓切片の顕微鏡写真であ
る。
【図24】溶媒(PBS)のみを全身性投与したマウスの
肝臓切片の顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 (C12P 21/02 C // C12P 21/02 C12R 1:19) (C12P 21/02 (C12P 21/02 C C12R 1:19) C12R 1:91) (C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:91) 5/00 A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1に塩基配列を示したラットbc
    l-x遺伝子のcDNA配列において、コード領域の第22番目T
    yrをPheに変換する塩基置換、第26番目GlnをAsnに変換
    する塩基置換および165番目ArgをLysに変換する塩基置
    換のうち、少なくとも一つの塩基置換を有することを特
    徴とするラットbcl-x遺伝子の改変型cDNA。
  2. 【請求項2】 5'側に、細胞膜通過ペプチドをコード
    するオリゴヌクレオチドを連結している請求項1の改変
    型cDNA。
  3. 【請求項3】 オリゴヌクレオチドが、配列番号12ま
    たは13のアミノ酸配列をコードするオリゴヌクレオチ
    ドである請求項2の改変型cDNA。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかの改変型cDNA
    を保有する組換えベクター。
  5. 【請求項5】 請求項4の組換えベクターが導入された
    形質転換細胞。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の改変型cDNAが発現するタ
    ンパク質であって、配列番号2における第22番目TyrをP
    heに変換するアミノ酸置換、第26番目GlnをAsnに変換す
    るアミノ酸置換、および165番目ArgをLysに変換するア
    ミノ酸置換のうち、少なくとも一つのアミノ酸置換を有
    することを特徴とする改変型タンパク質。
  7. 【請求項7】 N末端側に細胞膜通過ペプチドを連結し
    ている請求項6の改変型タンパク質。
  8. 【請求項8】 細胞膜通過ペプチドが、配列番号12ま
    たは配列番号13のアミノ酸配列を有するオリゴペプチ
    ドである請求項7の改変型タンパク質。
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