JP2012511309A - Ec−sodのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合蛋白質 - Google Patents

Ec−sodのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合蛋白質 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、生物技術の領域に関し、詳しくは、EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質、遺伝子、組み換え体ベクター、形質転換体及びその用途と作製方法に関する。
【課題を解決する手段】本発明はEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質を提供し、当該融合タンパク質は、SEQ ID NO.1に述べるEC−SODのカルボキシル末端のタンパク質導入ドメイン、もしくはその変異体のアミノ酸配列をSEQ ID NO.2に述べるアポプチン又はその変異体のアミノ酸配列と融合し、前記融合タンパク質は、腫瘍細胞のアポトーシスを誘導する極めて強い能力を有し、腫瘍を治療する薬物を作製することに用いられる。
【選択図】なし

Description

本発明は、生物技術分野に関するものであり、特に、EC−SODのカルボキシル末端アポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質、遺伝子、組み換え体ベクター、形質転換体及びその用途と作製方法に関する。
スーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase、以下、SODと略す)は、スーパーオキシドラジカル陰イオン(O −・)の不均化反応を促進する酵素である。人と哺乳動物のSODには、細胞質基質SOD(Cu、Zn−SOD)、ミトコンドリアSOD(Mn−SOD)と細胞外SOD(EC−SOD、つまりCu、Zn−SOD)を含む三種類のアイソザイムがある。EC−SOD(Marklund SL、Bjelle A、Elmqvist LG et al、Ann Rheum Dis.1986、45:847−851)は、人体内での含有量が一番少なく、主に組織の細胞外マトリクスと細胞表面に存在する。そのアミノ酸配列は、その機能により四つのドメインに分けることができる:N末端にある18個のアミノ酸残基を有する信号ペプチド;次に、EC−SODの四量体の形成に関係する95個のアミノ酸残基を有するドメイン;98個のアミノ酸残基を有するSOD活性ドメイン;最後に、塩基性アミノ酸を豊富に含む29個のアミノ酸残基を有するタンパク質導入ドメイン(PTD、protein transduction domains)(Hjalmarsson K、Marklund SL、Engstrom A et al、Proc Natl Acad Sci USA.1987、84:6340−6344)。このタンパク質導入ドメインは、細胞表面のヘパリン様多糖体の誘導体と結合することができ(Karlsson K、Marklund SL.Lab Invest.1989、60:659−666)、そしてPTDの細胞膜貫通型導入によりエンドサイトーシスを介してEC−SODを核に局在させることができる。
鶏貧血ウイルス由来のアポプチン(Apoptin)もしくはアポトーシスタンパク質は、121個のアミノ酸残基からなる。これは、様々な腫瘍細胞において、他の正常な細胞に影響を与えずに、p53に依存せずさらにBcl−2に対して非感受性のまま、アポトーシスを誘導できるため、腫瘍の選択的な薬剤として非常に実用化の見通しが高い候補である(Zhuang SM、Shvarts A、van Ormondt Hら、Cancer Res.1995、55(3):486−489)。これまでの研究で、アポプチンにより誘導されるアポトーシスは、アポプチンを細胞内に移し、次に核局在化配列を介して細胞核に蓄積する必要があることが示されており、その後まだ解明されていないメカニズムにより細胞アポトーシスを引き起こす。アポプチンに誘導されたアポトーシスは、その特別なアミノ酸残基のリン酸化と関係しており、アポトーシスは、カスパーゼ−3経路と密接な繋がりがある。(Noteborn MH.Vet Microbiol.2004、98(2):89−94)。
したがって、アポプチンに誘導された腫瘍細胞のアポトーシスでの重要なポイントは、アポプチンをいかに速く効率的に、腫瘍細胞内へ移して膜を通って目標のタンパク質の移送を実現するかである。現在、例えば、ヒトHIVウィルスのTATドメイン、アンテナペディア(Antp)、単純ヘルペスウィルスタンパク質(VP22)、ポリアルギニン配列及びEC−SODのカルボキシル末端のタンパク質導入ドメイン等のタンパク質転送機能を有する多くの膜貫通ドメイン(PTD)が見つかっている。一般的に、PTDは、配列の長さが20アミノ酸以下であり、通常螺旋構造から形成され高い正電荷を帯びたドメインを有する。PTDは、親水性のタンパク質、ポリペプチド、DNAを運ぶことができ、さらには細胞の種類に関係なく、粒子性物質等を含む種々の物質を運ぶことができ、細胞間又は細胞内への輸送することができる。(Schwarze SR、Dowdy SF.Trends Pharmaeol Sci.2000、21(2):45−48)。しかしながら、その輸送効率はPTD自体およびそれと融合しているタンパク質の性質と密接に関連している。したがって、膜を通ってタンパク質を効率的に運ぶのに最も重要なのは、適切なPTDを選択することである。即ち、アポプチンが誘導する腫瘍細胞のアポトーシスを強化するには、適切なPTDを見付け、アポプチンを素早くさらに効率的に細胞内へ移送することで、アポプチンのアポトーシス作用を発揮させ、それにより腫瘍細胞の増殖を阻害し、疾患を治療する。
公知の技術的課題を解決するため、本願発明は、アポプチン融合タンパク質を提供し、それを素早く効率的に細胞内へ移送して、アポトーシス作用を発揮させ、それにより腫瘍細胞の増殖を阻害し、さらに疾患を治療する。
このために、本発明の一概念は、EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質を開示し、該融合タンパク質は、例えばSEQ ID NO.1もしくはその変異体記載されたアミノ酸配列にEC−SODのカルボキシル末端のタンパク質導入ドメインと、SEQ ID NO.2もしくはその変異体に記載されたアミノ酸配列にアポプチン含むことを特徴とする。
本発明は、遺伝子工学を利用して、EC−SODのカルボキシル末端のタンパク質導入ドメインもしくはその変異体を、アポプチンもしくはその変異体を融合することで、融合タンパク質を人工的に構築する。EC−SODのカルボキシル末端のタンパク質導入ドメインもしくはその変異体を介して、膜貫通型タンパク質の移送を可能にし、その結果、腫瘍細胞の増殖を阻害し、疾患を治療する。本発明の範囲には、上記の融合蛋白質を含むが、それに限定されるものではない。
一実施形態で、前記EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質は、次の式であってもよい: R2−R1、R1−R2、R1−L−R2−L−R1、R1−L−R2、R2−L−R1もしくは、R2−L−R1−L−R1であり、R1は、例えばSEQ ID NO.1に記載されたEC−SODのカルボキシル末端のタンパク質導入ドメインもしくはその変異体のアミノ酸配列であり、Lは、リンケージペプチドであり、R2は、例えばSEQ ID NO.2に記載されたアポプチンもしくはその変異体のアミノ酸配列であるが、これらは、治療を目的とした同じタンパク質である必要はない。リンケージペプチドは、例えば(GGGGS)や(GGGS)や(GGS)等を含んでもよいが、それに限定されるものではない。Nは、1以上の整数であり、Gは、グリシンであり、Sは、セリンである。
他の実施形態では、上記のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質では、SEQ ID NO.1のEC−SODのカルボキシル末端のタンパク質導入ドメインもしくはその変異体は、前記融合タンパク質のカルボキシル末端に位置している。
一実施形態では、上記のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質は、次の(a)もしくは(b)で表されるタンパク質である:
(a)SEQ ID NO.3に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質;
(b)(a)のアミノ酸配列と少なくとも60%の相同性があり、またアポトーシスを誘導するタンパク質。
本発明の一態様は、上記のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド分子を開示する。
一実施形態では、前記ポリヌクレオチド分子の核酸配列は、SEQ ID NO.4である。
本発明の一態様では、本発明の前記ポリヌクレオチド分子の組み換え体発現ベクターを開示する。
本発明の一態様では、本発明の前記組み換え体発現ベクターの形質転換体を開示する。
一実施態様で、前記形質転換体は大腸菌である。
本発明の他の実施形態では、上記のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の作製方法を開示し、下記の工程を含む:
(1)EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の発現ベクターの構築;
(2)EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の形質転換体の作製;
(3)EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の発現;
(4)EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の精製。
本発明の他の態様では、上記のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質と薬理学的に許容される担体を含む組成物を開示する。
本発明の他の態様では、細胞の過度の増殖により引き起こされる疾患の治療ための薬剤の作成に上記のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質に使用することを開示する。
一実施形態では、細胞の過度の増殖により引き起こされる前記疾患は腫瘍である。
本発明の他の態様では、細胞の過度の増殖により引き起こされる疾患や障害の予防、治療もしくは改善する方法を含み、この方法は、予防、治療もしくは改善する必要がある哺乳類動物へ効果的な量のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質を投与して、その疾患や障害を予防、治療もしくは改善する。
In vitroの腫瘍細胞アポトーシス試験とマウス腹水腫瘍を抑制する試験は、本発明で作製するEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質が、腫瘍細胞アポトーシスを誘導する極めて強い作用を有し、さらに抗腫瘍薬として用いことができることを示している。
図1は、PCR増幅により生成されたEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの遺伝子の2%アガロースゲルの電気泳動を示す; 図2は、C−pET28a発現プラスミドを構築する模式図である; 図3は、PCR増幅により生成されたアポプチン遺伝子断片の1.5%アガロースゲルの電気泳動を示す; 図4は、Apop−pMD18Tプラスミドのクローンの構築の模式図を示す; 図5は、ApopC−pET28aの発現プラスミドの構築の模式図を示す; 図6は、1.5%アガロースゲルの電気泳動を使い組み換えバクテリアに挿入された断片をPCRにより検出した図を示す; 精製した組み換え体Apoptin−EC−SOD−PTDをSDS−PAGEでの検討結果を示す; 図8は、異なる濃度における組み換え体Apoptin−EC−SOD−PTDのHeLa細胞の生存率に対する影響を示す; 図9は、組み換え体Apoptin−EC−SOD−PTDをin vitroで培養したヒトの正常な肝臓細胞の生存率に対する影響を示す。
本出願において、「変異体」とは、SEQ ID NO.1に記載するEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインのアミノ酸配列もしくはSEQ ID NO.2に記載するアポプチンのアミノ酸配列における変異体をさす。天然のEC−SODカルボキシル末端のタンパク質導入ドメインもしくはアポプチンタンパク質と比べて、該変異体は、それらの野生型より強い活性および/または、変化したステレオ特異性がある。天然のタンパク質のアミノ酸配列の変異体は、適切なヌクレオチドの変更を本発明のヌクレオチドへ挿入するか、in vitroで必要なポリペプチドを合成することにより作製される。これらの変異体は、例えば、アミノ酸残基の削除、挿入または置換を含む。最終的なタンパク質産物は、削除、挿入、もしくは置換を組み合わせることにより得られる。
タンパク質の相同性は、GAP(NeedlemanとWunsh、1970)分析(GCGプログラム)で確認でき、パラメーターは、gap creation penalty = 5であり、gap extension penalty = 0.3である。分析される配列の長さが15個のアミノ酸である場合、GAP分析は、測定する二つの配列の少なくとも15個のアミノ酸があるドメインにおいて行われる。好ましくは、分析される配列の長さが50個のアミノ酸である場合、GAP分析は測定する二つの配列の少なくとも50個のアミノ酸があるドメインにおいて行われる。好ましくは、分析される配列の長さが100個のアミノ酸である場合、GAP分析は測定する二つの配列の少なくとも100個のアミノ酸があるドメインにおいて行われる。好ましくは、分析される配列の長さが250個のアミノ酸である場合、GAP分析は測定する二つの配列の少なくとも250個のアミノ酸があるドメインにおいて行われる。さらに好ましくは、分析される配列の長さが少なくとも500個のアミノ酸である時に、GAP分析は測定する二つの配列の少なくとも500個のアミノ酸があるドメインにおいて行われる。
本発明は、EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の相似体に関連し、これは、合成時もしくは合成後において、例えばビオチン化、ベンジル化、グリコシル化、アセチル化、リン酸化;公知の保護/閉鎖グループでの誘導、タンパク質の加水分解による分割、抗体または他の細胞リガンドへの結合、などの異なる修飾により得られる。これらの修飾は本発明のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の安定性および/または生物活性を増加することができる。
融合タンパク質の発現
本発明は、EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質をコードするDNA及びこれらのDNAを持つベクターや形質転換体を含む。
本発明における「形質転換体」(transformant)は、すなわち異種のDNAを持つ宿主細胞である。
本発明は、合成および組み換えの技術によりEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質を作製する方法を含む。ポリヌクレオチド(DNAもしくはRNA)、ベクター、形質転換体と生体の分離や精製は、当該技術分野において公知である方法で行うことができる。
本発明に用いるベクターは、例えばファージ、プラスミド、コスミド、ミニ染色体、ウイルスもしくは、レトロウイルスベクターなどである。ポリヌクレオチドのクローンおよび/または発現に用いるベクターは、宿主細胞の中でポリヌクレオチドをクローン化および/または発現できるベクターである。一般的に、ポリヌクレオチドおよび/またはベクターは、哺乳類動物細胞(例えばヒト(例えば、HeLa)、猿(例えば、Cos)、ウサギ(例えば、ウサギ網膜赤血球)、ラット、ハムスター(例えば、CHO、NSOとベビーハムスターの腎臓細胞)やマウスの細胞(例えば、L細胞))、植物細胞、イースト細胞、昆虫細胞や細菌細胞(例えば、大腸菌)などを含む真核細胞や原核細胞に用ることができる。種々の宿主細胞に好適なベクターの例は、例えばF. Ausubelet al、 Current Protocols in Molecular Biology. Greene Publishing Associates and Wiley−Interscience (1992)と Sambrookら(1989)に記載されている。これらのポリヌクレオチドを含む宿主細胞は、例えば薬物、診断試薬、ワクチン及び治療剤薬に用いられるタンパク質を大量に発現することに使用できる。
粘着末端を介してポリヌクレオチドを機能的に接続する種々の方法が開発されている。例えば、ベクターに挿入するために設計されたDNA断片に相補的なホモポリマー配列の断片を挿入し、そしてベクターとDNA断片は、相補的なホモポリマー末端の間の水素結合で結合し組み換え体DNAを形成する。
一種以上の制限部位を有する合成リンカーは、DNA断片とベクターを接続する他の方法を提供する。エンドヌクレアーゼにより切断されたDNA断片は、バクテリオファージT4 DNAポリメラーゼもしくは、大腸菌DNAポリメラーゼIを用いて処理され、前記二つのポリメラーゼの3’,5’−エクソヌクレアーゼ活性によりγ−一本鎖の末端を削除し、さらに3’−陥凹未端をそのポリメライゼーション活性により充填する。結果として、これらの組み合わせによりフラットエンドDNAを生成する。該フラットエンドDNAは、フラットエンドDNAの結合を触媒する酵素、例えばバクテリオファージT4DNAリガーゼ、の存在下で、大量の高濃度のリンカー分子と共に培養する。したがって、反応産物は、重合した結合末端の配列を有するDNA断片である。これらのDNA断片を適切な制限酵素で切断し、酵素ですでに分解された発現ベクターと結合させ、前記酵素は、前記DNA断片に相補的な末端を産生できる。多数のエンドヌクレアーゼ制限部位を含む合成リンカーは様々な業者から手に入れることができる。
ポリヌクレオチド挿入部位は、ポリヌクレオチドを発現する宿主細胞に相補で適切なプロモーターと機能的に接続するべきである。プロモーターは強力なプロモーターおよび/または誘導プロモーターであってもよい。プロモーターの例としては、ファージλPLプロモーター、大腸菌lac、trP、phoA、tacプロモーター、初期と末期段階のSV40プロモーター及びレトロウイルスLTRプロモーター等がある。他の適切なプロモーターは、当該技術の通常の知識を有する者であればよく知っているものである。発現組換え体ベクターは、更に転写開始および終結部位を有し、また転写ドメインにあるリボソーム結合部位を有する。組換え体ベクターにより転写発現するコード部分は、開始サイトに位置する開始コドンと、翻訳されたポリペプチド末端に適切に位置する終止コドン(UAA、UGAもしくはUAG)を含んでもよい。
以上のように、発現ベクターは、少なくとも一つの選択マーカーを含んでもよい。前記マーカーは、真核細胞の培地のためのジヒドロ葉酸還元酵素、G418、グルタミン合成酵素もしくはネオマイシン耐性、さらに大腸菌と他の細菌培養に用いるテトラサイクリン、カナマイシンもしくはアンピシリン耐性遺伝子等を含む。適切な宿主の代表的な例としては、大腸菌、ストレプトミセス、ネズミチフス菌細胞などの細菌細胞;酵母細胞(例えばサッカロマイセスセルビシエやピキア酵母)などの真菌細胞;ドロソフィラS2、スポドプテラSF9細胞などの昆虫細胞;CHO、COS、NSO、293、ボーズ(Bowes)メラノーマ細胞などの動物細胞、;と植物細胞等を含むが、これらに限定されない。以上の宿主細胞に適用する培地と培養の条件は、当該技術分野の通常の知識を有する者にはよく知られているものである。
簡単に分離もしくは精製できるタグタンパク質やタグポリペプチド(Tag)は、目的タンパク質を効率的に分離もしくは精製するのに利用される。頻繁に利用されるタグタンパク質は、グルタチオン−S−転移酵素(glutathione S−transferase(GST))、ヒスチジンペプチド(His.Tag)の六量体、タンパク質A(protein A)とセルロース結合ドメイン(cellulose binding domain)等を含む。発現後、前記タグタンパク質もしくはタグペプチドは、例えばHis.TagとNi−キレートセファロースの特異的な結合などのように、特別なタンパク質もしくはペプチドを目的タンパク質と融合して、融合タンパク質を形成することにより、目的タンパク質を分離もしくは精製することができる。精製した後、融合タンパク質における前記タグタンパク質やタグポリペプチドの配列は、例えばトロンビン、エンテロキナーゼとXa因子等のサイト特異的プロテアーゼで取り除くことができ、そして目的タンパク質を得ることが出来る。
更に、本発明は、本発明に記載のヌクレオチド配列を含有する宿主細胞を含み、前記ヌクレオチド配列は、当該分野では公知の技術により一種以上の異種制御領域(例えばプロモーターおよび/またはエンハンサー)と機能的に結合できる。挿入された遺伝子配列の発現を調節でき、もしくは必要な形態になるよう遺伝子産物を修飾および加工できる宿主株を選択する。特定の誘導物が存在する場合、いくつかプロモーターにより発現が高くなり、したがって、遺伝子的に修飾されたペプチドの発現を制御できる。さらには、異なる宿主細胞は、それぞれの特徴的且つ特異的なタンパク質翻訳、翻訳後の加工と修飾(例えばリン酸化、分断)などのメカニズムを有している。発現する外因性タンパク質に要求される修飾と加工を保証することができるように適切なセルラインを選択する。
本発明のヌクレオチドとヌクレオチド組み換え体ベクターは、リン酸カルシウム形質移入、DEAE−デキストランが介在する形質移入、陽イオン脂質介在型形質移入、電気穿孔、形質導入、感染もしくは他の方法により宿主細胞に挿入される。前記方法は、多くの標準的な実験室マニュアル、例えば Davis et al.、Basic Methods In Molecular Biology (1986)に記載されている。
本発明に記載する融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、選択されたマーカーを持つベクターと結合することができ、そして宿主の中で増殖する。一般的に、プラスミドベクターは、リン酸カルシウム形質転換またはリポゾーム形質移入などにより宿主細胞内に導入できる。ベクターが、ウイルスであれば、宿主細胞に挿入する前に、好適なパッケージングセルラインによりin vitroでそれを包装できる。
形質転換された細胞、すなわち、本願発明に記載するDNA組み換え体ベクターを有する細胞は、公知の技術による特定できる。例として、発現組み換え体ベクターが導入された細胞を培養して、所望のポリペプチドを産生する。細胞を回収して分解し、例えばSouthem (1975) J. Mol. Biol. 95、503或いは Berent et al (1985) Biotech. 3、208 に記載する方法で、DNA含有物内のDNAを検出する。もしくは、抗体検出法を使って、上清のタンパク質を検出する。
公知の方法により組み換え細胞の培養物から本発明に記載する融合タンパク質を回収し精製することがより好ましく、その方法は硫酸アンモニウムもしくはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオン又は陽イオン交換クロマトグラフィー、リン酸セルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、疎水性電荷相互作用クロマトグラフィーとレクチンクロマトグラフィー等を含む。いくつか実施形態では、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を精製に用いてもよい。
いくつか実施形態では、上述の一種以上のクロマトグラフィー法を使って、本発明の融合タンパク質を精製する。他の実施形態では、以下の一種以上のクロマトグラフィーカラムを使って、本発明の融合タンパク質を精製してもよく、前記クロマトグラフィーカラムは、Q sepharose FFカラム、SP sepharose FFカラム、Q sepharose 高性能カラム、Blue sepharose FFカラム、Blueカラム、Phenyl Sepharose FFカラム、DEAE Sepharose FF、Ni−Chelating Sepharose FFカラム又は Methylカラム等を含む。
さらには、国際公開第WO00/44772号(全文が参照として本文に入れらている)に記載の方法を使って、本発明の融合タンパク質を精製できる。当該分野の通常の知識を有するものであれば、容易にその方法を変更し、それを本発明の融合タンパク質を精製することに用いることができる。したがって、本願発明の融合タンパク質は、例えば細菌、酵母、高等植物、昆虫と哺乳類動物細胞等の原核もしくは真核宿主細胞の組み換え技術により産生された産物からを回収できる。
好ましい一実施形態において、本願発明は、下記の工程を含むEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の作製方法を提供する:
a.クローンされたEC−SODのカルボキシル末端のタンパク質導入ドメイン遺伝子を有する発現プラスミドC−pET28aの構築;
b.アポプチン遺伝子をクローン化しているクローン化プラスミドApop−pMD18Tの構築;
c.EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質遺伝子をクローン化している発現プラスミドApopC−pET28aの構築;
d.EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の発現および精製;
前述のa.に記載の発現プラスミドC−pET28aを構築する方法は、5’末端と3’末端のプライマーを設計し、PCR法によりEC−SOD全遺伝子をクローン化しているEC−SOD−pSKプラスミドの中のEC−SODカルボキシル末端タンパク質形質導入ドメイン(196−222番のアミノ酸残基)をクローニングする。この断片のN−末端に8個のアミノ酸残基を有するリンケージペプチドと結合し、さらにこの断片をpET28aのHindIIIとXhoIサイトにクローニングして、EC−SODカルボキシル末端タンパク質形質導入ドメイン遺伝子の発現プラスミドC−pET28aを形成する。
前述のb.に記載されたクローン化プラスミドApop−pMD18Tを構築する方法は、5’末端と3’末端端プライマーを設計し、PCR法によりアポプチン全遺伝子をクローン化しているApoptin−pVKプラスミドの中からアポプチン全遺伝子(1−121番のアミノ酸残基)をクローニングする。この遺伝子の5’末端は、NdeI制限酵素サイトに、3’末端はBamHI制限酵素サイトにそれぞれ結合し、そしてこの得られた断片をpMD−18Tプラスミドにクローニングして、クローン化されたアポプチン遺伝子を含むクローン化プラスミドApop−pMD18Tを形成する。
前述のc.に記載された発現プラスミドApopC−pET28aを構築する方法は、クローン化プラスミドApop−pMD18Tから目的断片を分離し、次にこの断片を同じようにNdeIとBamHIの二種類の酵素で切断したC−pET28a発現ベクターの中に挿入して、EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質のクローン遺伝子を有する発現プラスミドApopC−pET28aを構成する。
前述のd.に記載されたEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の発現および精製方法は、構築したApopC−pET28a組換え体プラスミドをT7 RNAポリメラーゼ遺伝子を融合した大腸菌宿主の中に導入する。導入される宿主は、E.coli BL21(DE3)、BL21(DE3)pLysS、JM109(DE3)、Rosetta(DE3)、Rosetta DE3 pLysS等であってもよい。形成された人工的細菌は、50ug/mlのカナマイシンの存在下において37℃のLB培地を0.3〜0.6時間振りながら培養し、それによりODが600nm達する。そして、最終濃度が0.5〜3mMになるまでIPTGを加え、3〜5時間育成する。細胞を回収し、超音波により処理し、封入体を遠心分離により回収した。SDS−PAGE電気泳動で検出した後、次に、8Mの尿素溶液に封入体を溶解して変性する。得られた混合溶液は、ニッケル親和性カラムクロマトグラフィーで分離し、目的タンパク質を分画採集し、そして希釈により再生し、濃縮する。滅菌濾過した後、タンパク質を定量して、保存する。
用途
本発明に記載する融合タンパク質は、各種の細胞の過度の増殖により引き起こされる疾患を治療する活性成分として用いることができ、例えば腫瘍:ユーイング肉腫、骨肉腫、軟骨肉腫等の骨癌;聴神経腫、神経芽細胞腫、神経膠腫及び他の脳腫瘍、脊髄腫瘍、乳癌、結腸直腸癌、進行大腸癌などの脳腫瘍と中枢神経系腫瘍;副腎皮質癌、膵癌、脳下垂体癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、乳癌、多発性内分泌腫瘍などの内分泌腫瘍類;胃癌、食道癌、小腸癌、肝臓癌、肝臓外胆管癌、消化管カルチノイド、胆嚢癌などの消化管癌類;睾丸癌、陰茎癌、前立腺癌等の泌尿生殖器癌類;子宮頸癌、卵巣癌、膣癌、子宮/子宮内膜癌、陰部癌、妊娠性絨毛腫瘍、卵管癌、子宮肉腫等の婦人科癌類;口腔癌、口唇癌、唾液腺癌、喉頭癌、下咽頭癌、咽頭癌、鼻腔癌、副鼻腔癌、上咽頭癌等の頭頚部癌;小児白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、有毛状細胞性白血病、急性前骨髄球性白血病、プラズマ細胞性白血病等の白血病類;骨髄異形成症候群、骨髄増殖性疾患、再生不良性貧血、ファンコニ貧血、特発性マクログロブリン血症等の骨髄の癌類および血液の障害;肺小細胞癌、非小細胞肺癌等の肺癌類;ホッジゴールデン疾患、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、末梢T細胞リンパ球腫瘍、AIDS関連リンパ腫等のリンパ腫類;網膜芽細胞腫、ブドウ膜悪性黒色腫等の眼癌類;黒色腫、非黒色腫皮膚癌、メルケル細胞癌の皮膚癌類;小児軟組織肉腫、成人軟組織肉腫、カポジ肉腫等の軟組織肉腫類;腎臓ウィリアムズ癌、膀胱癌、尿道癌等の尿路系の癌、または転移癌等を含むが、これらに限定されるものではない。
本発明で開示されている融合タンパク質は、癌の治療に用いることができ、好ましくは肝臓癌や肺癌である。
本発明の融合タンパク質は、癌の治療に用いることができ、好ましく固形腫瘍と造血系の悪性腫瘍である。
本文において使われている「腫瘍」とは、一般的に制御不能および異常な増殖をする細胞により引き起こされることを特徴とする疾患を示す。
活性物質の有効投与量は、投与経路及び疾患の重症度により調節される。大部分の大型哺乳類に対しては、1日当たりの活性物質の有効投与量は、約0.01mg〜1000mgである。通常、成人の臨床的な投与量は、0.01mg〜200mg/日、好ましくは0.05mg〜100mg/日である。
「有効量」もしくは「治療量」は、どちらも十分に治療効果発揮する量を示す。有効量は1回もしくは複数回で投与できる。典型的には、有効量は、疾患のより緩和、改善、安定、緩慢にするもしくは遅らせるのに十分な量をいう。
組成物
「組成物」とは、本発明に用いられる組成物を言い、もしくは本発明の融合タンパク質を含む組成物を言う。通常、本発明の組成物が上述の用途に用いられる場合、前記融合タンパク質は、一種以上の薬理学的に許容される担体もしくは賦形剤と混合してもよく、異なる投与経路に用いる投与形態、例えば錠剤、カプセル剤、粉末、顆粒剤、シロップ、溶液、内服液、アルコール剤、チンキ、エアゾール、エアゾール粉剤、注射剤、注射用無菌粉末、坐薬などに製造するできる。
「薬理学的に許容される」成分とは、ヒトおよび/または動物に過度の副作用を引き起こす事なく使用される(例えば毒性、刺激とアレルギ反応)がないもの言い、つまり合理的な効果/リスクの割合を有するものを言う。「薬学的に許容される担体」は、本発明の融合タンパク質を動物またはヒトに移すのに用いる薬理学的もしくは栄養学的に許容される溶液、懸濁剤もしくは賦形薬等のことを言う。担体は液体または固体である。
本発明の融合タンパク質の投与経路は、経口投与、静脈投与、筋肉投与または皮下投与などがある。
上述の経口投与の形態としては、錠剤、カプセル剤、粉末、顆粒剤、シロップ、溶液、アルコール剤等があげられる。固形の担体としては、澱粉、乳糖、リン酸二カルシウム、微結晶セルロース、ショ糖、カオリン、シリカ粉末、タルク、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチル澱粉ナトリウム、ポリビニルピロリドン等があげられる。溶液担体としては、滅菌水、エタノール、ポリエチレングリコール、非イオン性界面活性剤および食用油(例えばコーンオイル、ピーナッツ油とゴマ油)等があげられる。薬物の組成物を製造する過程で通常に用いられるアジュバントとしては、甘味剤、着色剤、保存料(例えばブチルヒドロキシベゾエート、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸)と抗酸化剤(例えばビタミンE、ビタミンC、ビス亜硫酸ナトリウムとジブチルヒドロキシトルエン)等があげられる。
上述の注射投与する形態は、注射剤、注射用無菌粉末等を含み、これらは薬理学的活性物質を一種以上の薬理学的に許容される担体と一緒に薬理学的活性物質を混合して作ることができる。溶剤としては、滅菌水、アルコール、グリセリン、プロピリングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。また、抗菌剤(例えばベンジルアルコール、ブチルヒドロキシベンゾエート、マーシオレート等)、等張化剤(例えば塩化ナトリウム、ブドウ糖等)、懸濁化剤(例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等)、溶解補助剤(Tween−80、卵のリン脂質など)、抗酸化剤(例えば、ビタミンE、ビタミンC、メタ重亜硫酸ナトリウム等)と充填剤(例えば、乳糖、マニトール等)などを含む。
製造および投与を容易にすることを考慮して、薬理学的組成物は、好ましくは固形組成物であり、さらに好ましくは凍結粉末である。投与経路は、好ましくは静脈投与である。
次に、実施例をもとに具体的に本発明を更に説明する。これらの実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の実施例の中に具体的な条件が説明されない実験方法は、一般的に通常の条件もしくは製造メーカーが提案する条件を使う。特に記載しない限りは、配合とパーセンテージは質量に基づく。
(実施例1):EC−SODカルボキシル末端タンパク質導入ドメイン遺伝子のクローンを有する発現プラスミドC−pET28aを構築する
1.EC−SODカルボキシル末端タンパク質導入ドメイン遺伝子のPCR増幅
(1)Genbankで登録されているヒトEC−SODの遺伝子配列に従い、EC−SODカルボキシル末端タンパク質導入ドメイン遺伝子のサブクローンのフォワードとリバースプライマーを設計した:
P1:5’−TAATAAGCTTCCGCTGGAGGCGGTGGAAGCGGGCCCGGGCTC−3’
P2:5’−ATCTCGAGGGCGGCCTTGCACTCGCTCT−3’
フォワードプライマーP1の中に、一つのHindIII制限酵素サイトと8個のアミノ酸残基を有するリンケージペプチド(AlaSerAlaGlyGlyGlyGlySer)を挿入した;一方で、リバースプライマーP2の中に、一つのXhoI制限酵素サイトを導入した。
(2)PCR増幅の反応条件は:94℃において5分間変性させ、次に94℃において30秒間変性させ、さらに60℃において30秒間再生させ、その後72℃において1分間伸長させた。これらの工程を30回で繰り返し、最後72℃を5分間持続した。
(3)PCR産物を回収した後、HindIIIおよびXhoIの二種類の制限酵素で切断し、後で利用するために保存した。
2.組み換え体発現プラスミドC−pET28aの構築
PCR増幅および制限酵素切断により得られた挿入断片を、同じ酵素で加水分解により処理されたpET28aプラスミドの回収されたDNAと結合させた。結合した断片によりE.coli DH5α菌株を形質転換させ、培養した。組み換え体プラスミドDNAを回収し、配列を確認した。
3.PCR増幅された目的断片の2%アガロースゲルの電気泳動を図1に示す。Mは、標準のDNA分子量マーカーであり、1は約120bpのEC−SODカルボキシル末端タンパク質導入ドメイン遺伝子断片を表す。
4.発現プラスミドの構築過程の模式図を図2に示す。
(実施例2):アポプチン遺伝子を有するクローン化プラスミドApop−pMD18Tの構築する
1.アポプチン遺伝子のPCR増幅
(1)Genbankで登録されている鶏貧血ウイルスVP3タンパク質の遺伝子配列に従い、サブクローンアポプチン遺伝子のフォワードとリバースプライマーを設計した:P3:5’−GACATATGATGAACGCTCTCCAAGAAGA−3’
P4:5’−TGGGATCCTTACAGTCTTATACGCCTTTTTG−3’
フォワードプライマーP3の中に一つのNdeI制限酵素サイトを挿入し、リバースプライマーP2の中に一つのBamHI制限酵素サイトと終止コドンを挿入した。
(2)PCR増幅の反応条件は:94℃において5分間変性させ、次に94℃において30秒間変性させ、さらに55℃において30秒間再生させ、その後72℃において45秒間伸長させた。この工程を30回繰り返し、最後72℃の5分間持続した。
(3)PCR産物を回収し、後で利用するために保存した。
2.組み換え体クローン化プラスミドApop−pMD18Tの構築
PCR増幅から回収した挿入断片を、pMD18Tベクター(タカラバイオ株式会社から購入した)DNAと結合させ、E.coliDH5α菌株を形質転換させ、培養した。液体培地で培養したものを青白検定により陽性クローンを選別した。また液体培地で培養した後、組換え体プラスミドDNAを回収し、配列を確認した。
3.PCR増幅により得られたアポプチン遺伝子断片の全長の1.5%アガロースゲルの電気泳動を図3に示す。1はPCR増幅により得られた約370bpのアポプチン遺伝子であり、Mは、標準のDNA分子量マーカーである。
4.発現プラスミドの構築過程の模式図を図4に示す。
(実施例3):EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質遺伝子のクローンを有している発現プラスミドApopC−pET28aの構築
1.アポプチン遺伝子の挿入断片の獲得
獲得し、シークエンシングにより確認されたApop−pMD18TプラスミドDNAをNdeIおよびBamHIの二種類の制限酵素で切断した。切断された断片は、1%アガロースゲルの電気泳動により分離し、ゲル抽出キットを用いて目的断片DNAを回収した。
2.ベクターの準備
構築、増幅により作製されたC−pET28aプラスミドのDNAを、同様にNdeIおよびBamHIの二種類の制限酵素で切断した。得られた切断断片は、1%アガロースゲルの電気泳動により分離し、ゲル抽出キットを用いて目的DNA断片を回収した。
3.組み換え体発現プラスミドApopC−pET28aの構築
回収したアポプチンのDNA断片をC−pET28aプラスミドDNAと結合させ、E.coli BL21(DE3)菌株を形質転換させて、37℃で培養した。プラスミドDNAを回収し、シークエンシングにより確認した。
4.発現プラスミドの構築過程の模式図を図5に示す。
5.PCRにより検出された組み換え体バクテリアコロニーの1.5%アガロースゲルの電気泳動を図6に示す。1は、pET28aプラスミドDNAをテンプレートとしてたネガティブコントロールであり、2は、構築したApopC−pET28aのPCRでの検出結果であって、プライマーは、P3およびP2プライマーであり、断片の長さは、約500bpであった。Mは、標準DNA分子量マーカーである。
(実施例4):EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の発現と精製
1.ApopC−pET28aプラスミドを持つE.coli BL21(DE3)組み換え体合成バクテリアをカナマイシンが入ったLBアガープレートで培養した。クローンを一つ選び、37℃で50ug/mlのカナマイシンを含有するLB培地で、一晩培養した。次に、この培養液を、1%の接種量を使って新しい50ug/mlのカナマイシンを含むLB培地に移し、OD600= 0.3〜0.6に到達するまで37℃で培養した。導入のために0.5〜3mMのIPTG加え、3〜5時間、37℃で引き続き培養した。バクテリアを回収して、超音波処理し、遠心分離にて封入体を収集した。
2.形質導入発現から得られたバクテリアを超音波処理し、15%SDS−PAGE解析を行った結果を図7に示す。図7において、1は、形質導入される前の超音波処理した組み換え体の上清であり、2、3、4、5、6は、それぞれ形質導入を1、2、3、4、5時間した後の超音波処理した組み換え体細胞の上清であり、7、8は、形質導入を4、5時間した後の超音波処理した組み換え体細胞の沈殿である。Mは、標準DNA分子量マーカーである。
3.融合タンパク質の封入体を洗浄により精製し、8M尿素で封入体を1〜2時間溶解した。遠心分離にて沈殿を除去した。pH7.4−9.0に調節し、ニッケル親和性クロマトグラフィーゲルを加え、1〜2時間吸着させた。、そのゲルをクロマトグラフィーカラムに加え、洗浄し、20−500mMのイミダゾールで勾配溶出した。精製された組み換え体EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質(Apoptin−EC−SOD−PTD)を収集した。
4.目的タンパク質のSDS−PAGE電気泳動解析結果を図7に示す。図7において、1は、カラムクロマトグラフィー前のサンプル溶液、2は、洗浄段階で回収したサンプル、3、4、5、6は、20mMのイミダゾール溶出分画液であり、Mは、標準タンパク質分子量マーカーであり、7、8、9は、100mMのイミダゾール溶出分画液であり、10、11、12は500mMのイミダゾール溶出分画液である。
(実施例5):EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質をin vitroで培養した腫瘍細胞のアポトーシスの効果。
1.HeLa細胞を96穴の細胞培養プレートで細胞密度が60%程度になるまで37℃で培養した。発現した後に分離および精製して得た組み換え体アポプチン−EC−SOD−PTDサンプルを繰り返し透析し、イミダゾールを除去した。滅菌濾過を行った後、異なる量のDMEM細胞培地を加えてタンパク質を希釈した。最も高いタンパク質濃度から濃度を半減していき、タンパク質濃度がゼロになるまで段階的に希釈した。そして、タンパク質を含まない溶液をネガティブコントロールとし、各タンパク質濃度を3〜4個のウェルに取って、並列コントロールとした。同時に、類似する方法を採用して、同様の方法で分離、精製した原核細胞の発現システムから得られた組み換え体アポプチンタンパク質をコントロールとして同様の実験操作を行った。2セットのサンプルを24時間培養し、培地を除去し、100μlの5ug/mlのMTTを含有するDMEMを加え、37℃において4時間培養し、培地を除去し、100μlのDMSOを加えで紫の結晶を溶解し、37℃において10分間培養し、マイクロプレートリーダーを使って、490nmでの吸光度を測定した。組み換え体アポプチン−EC−SOD−PTD濃度が100μg/mlの場合、HeLa細胞の生存率は47%(IC50=105μg/ml)であった。ただし、同一の条件下における対照群の組み換え体アポプチン(100μg/ml)とネガティブコントロールとしての緩衝液は、HeLa細胞の生長に及ぼす影響が著しくなかった。
2.組み換え体アポプチン−EC−SOD−PTDと組み換え体アポプチンに誘導されたHeLa細胞アポトーシスの結果を図8に示す。異なる濃度のサンプルにおけるHera細胞の生存率は、MTT法で検出した。
(実施例6):EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質をin vitro培養した正常な動物細胞に及ぼす効果。
In vitroで培養した正常なヒト肝臓セルラインL02に対しての組み換え体アポプチン−EC−SOD−PTDのIC50をMTTで測定し、投与量と細胞毒性の関係を観察した。
1.正常なヒト肝臓セルラインL02をRPMI1640培地(10%ウシ胎児血清を含む)で培養した。膵酵素で分解した後、培養細胞は、1×10/mlの細胞濃度の単個細胞浮遊液を1640培養液で作成した。96穴の細胞培養プレートに100μl接種した。37℃、5%COのインキュベーターで4時間培養した。
2.培養液を用いてそれぞれ200、100、50、25、0μg/mlの濃度のに希釈してテスト薬物を作った。、各ウェルの体積は100μlであり、各グループが3個のウェルの並列コントロールを有した。37℃、5%COのインキュベーターで48時間培養した。
3.各培養ウェルにMTT溶液を加え、マイクロプレートリーダー比色分析法により、細胞の生存率を計算した。試験データは平均値±標準差で表示した。
4.EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質in vitroで培養した正常な動物細胞に及ぼす毒性の効果を図9に示す。組み換え体アポプチン−EC−SOD−PTDはin vitroで培養した正常なヒト肝臓細胞になんの毒性もないことを示した。
(実施例7):EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質のマウス腹水腫瘍モデルに対しての腫瘍抑制効果。
組み換え体アポプチン−EC−SOD−PTDの腫瘍抑制をC57BL/6マウスLewis肺癌モデルを使って証明した。ブランクコントロール、ポジティブコントロール、組み換え体アポプチン−EC−SOD−PTD試験グループ、組み換え体ポリアルギニン−アポプチン試験グループ(Poly Arg−Apoptin)の四つのグループを設け、各グループに対して8匹の動物をテストした。腫瘍を接種した後に、ブランクコントロールに生理食塩水を腹腔注入した。一方で、ポジティブコントロールには、シクロホスファミド溶液(20mg/kgBW/日)を注射した。この二つの試験グループに、それぞれに精製、透析、滅菌濾過された組み換え体アポプチン−EC−SOD−PTD(10mg/kgBW/日)と組み換え体Poly Arg−アポプチン(40mg/kgBW/日)を注射した。
1.腫瘍セルラインの接種:六週齢の体重が約20gのC57BL/6(雄)マウスの腋下へ0.2mlのLewis肺癌細胞の懸濁液を接種した。3〜4日後、マウス腋下の腫瘍が成長する状況を観察した。注射した部位の腫瘍は直径が数ミリメートルの大きさに至る時に、薬物を投与する試験が始められた。
2.薬物の投与:腹腔注入で薬物を投与し、7〜8日間継続した。毎日薬物を投与する前に体重を測定した。
3.腫瘍への抑制率の測定:薬物の投与を止めて二日目に、頚椎脱骨して、マウス体内の腫瘍組織を切り取って、質量を測定し、腫瘍への抑制率を計算した。
腫瘍への抑制率=(ブランクコントロールの腫瘍の平均重量−試験グループの腫瘍の平均重量)/ブランクコントロールの腫瘍の平均重量X100%
4.組み換え体アポプチン−EC−SOD−PTDのLewis肺癌に対する抑制率は37.8%で、組み換え体Ploy Arg−Apoptinグループと比べて高く、ポジティブコントロールに近い(ポジティブコントロールグループの抑制率は47.4%である)。これらの結果は、EC−SOD−PTDとの結合を増加結果、アポプチンの膜貫通効果が一段と高くなったことを証明しており、腫瘍細胞の増殖に対してより好ましい抑制作用を発揮した。
EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の腹水腫瘍に対する抑制作用
Figure 2012511309
本発明の範囲は、上述の実施例に限定されるものではない。前記実施例は、本願発明の全ての概念を説明する例として使用されている。本願発明は、機能的同等な方法および組成物を含むものである。すなわち、ここに記載する内容に加えて、本明細書および図面に基づき種々の変更を加えることをは、当該技術の通常の知識を有するものには、容易なことである。これらの変更は、全て、本願発明の特許請求の範囲に入るものである。さらに、上述の各引用文献は、参考として全て本願発明に組み込まれている。

Claims (19)

  1. EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質であって、SEQ ID NO.1のアミノ酸配列もしくはその変異体の中にEC−SODカルボキシル末端のタンパク質導入ドメインと、アミノ酸配列SEQ ID NO.2またはその変異体におけるアポプチンとを有することを特徴とするEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質。
  2. 請求項1に記載のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質であって、前記融合タンパク質は、式:R2−R1、R1−R2、R1−L−R2−L−R1、R1−L−R2、R2−L−R1もしくはR2−L−R1−L−R1を含み、R1は、SEQ ID NO.1もしくはその変異体のアミノ酸配列の中のEC−SODカルボキシル末端のタンパク質入ドメインであり、Lは、リンケージペプチドであり、R2は、SEQ ID NO.2に述べるアミノ酸もしくはその変異体の少なくとも一つを有するアポプチンであることを特徴とするEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質。
  3. 請求項1に記載のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質であって、前記EC−SODカルボキシル末端のタンパク質導入ドメインのSEQ ID NO.1に述べるアミノ酸配列もしくはその変異体は、前記融合タンパク質のカルボキシル末端に位置することを特徴とするEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質。
  4. 請求項1に記載のアEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質であって、前記EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質は、次の(a)もしくは(b)のタンパク質であることを特徴とする:
    (a)アミノ酸配列が例えばSEQ ID NO.3に述べるようなタンパク質;
    (b)(a)のアミノ酸配列と少なくとも60%の相同性を有し、またアポトーシス作用を誘導する活性があるタンパク質。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド分子。
  6. 請求項5に記載のポリヌクレオチド分子であって、SEQ ID NO.4に述べる核酸配列を有するポリヌクレオチド分子。
  7. 請求項5に記載のポリヌクレオチド分子を含む組み換え体発現ベクター。
  8. 請求項7に記載の組み換え体発現ベクターであって、当該ポリヌクレオチド分子の核酸配列がSEQ ID NO.4に記載のものであることを特徴とする発現ベクター。
  9. 請求項7に記載の組み換え体発現ベクターを有する形質転換体。
  10. 請求項9に記載の形質転換体であって、前記形質転換体が大腸菌であることを特徴とする形質転換体。
  11. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のアEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の製造方法であって、下記の工程を含む:
    (1)請求項1に記載の前記EC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の発現ベクターの構築;
    (2)請求項1に記載のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の形質転換体の作製;
    (3)請求項1に記載のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の発現;
    (4)請求項1に記載のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の精製。
  12. 請求項11に記載の製造方法であって、前記アEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質の形質転換体が、原核遺伝子発現システムもしくは真核遺伝子発現システムであることを特徴とする方法。
  13. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質を有し、薬理学的に許容される担体を含むことを特徴とする組成物。
  14. 細胞の過度の増殖により引き起こされる疾患の治療薬として請求項1〜4のいずれか1つに記載のEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質を使用する使用方法。
  15. 請求項14に記載の使用方法であって、前記過度の細胞の増殖により引き起こされる疾患が腫瘍であることを特徴とする使用方法。
  16. 請求項15に記載の使用方法であって、前記腫瘍が子宮頸癌、肝臓癌もしくは肺癌からなる群のいずれか一つであることを特徴とする使用方法。
  17. 過度の細胞の増殖により引き起こされる疾患や障害を予防、治療もしくは改善する方法であって、前記方法は、請求項1〜4のいずれか1つに記載されたEC−SODのカルボキシル末端のアポプチンタンパク質導入ドメインの融合タンパク質を哺乳動物へ効果的な量で投与することを特徴とする方法。
  18. 請求項17に記載の方法であって、前記過度の細胞の増殖により引き起こされた疾患が腫瘍であることを特徴とする方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、前記腫瘍は、子宮頸癌、肝臓がん、もしくは肺癌であることを特徴とする方法。
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