JP2001118738A - 磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法および磁気異方性希土類系ボンド磁石 - Google Patents

磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法および磁気異方性希土類系ボンド磁石

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憲次 菅原
Ishiyuu Chiyou
為衆 張
Katsuhiko Muraguchi
勝彦 村口
Hideki Sendai
英毅 千代
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な配向性を達成し、従来の成形性、機械
的強度および耐熱性等を損なわずに、低温硬化可能で、
かつ高い磁気異方性を有する磁気異方性希土類系ボンド
磁石および磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法を
提供すること。 【解決手段】 (A)磁気異方性希土類系磁石粉末およ
び(B)熱硬化性樹脂を含んでなる希土類系ボンド磁石
用組成物を圧縮成形する工程を有する磁気異方性希土類
系ボンド磁石の製造方法において、(1)組成物を容器
に収納し加熱して、(B)成分による(A)成分への拘
束力を下げ、磁界を印加し、(A)成分の磁気異方性の
配向度を向上させる工程、および(2)(1)の工程を
経た後の組成物を、磁界制御可能な成形用金型に充填
し、再び磁界を印加して磁石粉末を配向させると同時に
加圧による圧縮成形を行う工程、を有する製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気異方性希土類
系ボンド磁石の製造方法および磁気異方性希土類系ボン
ド磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】希土類系磁石は、その優れた磁気特性か
ら家電製品、通信機器、音響機器、医療機器および一般
産業機器に至る幅広い分野で応用されている。その中で
希土類系ボンド磁石は、希土類系焼結磁石に比べ磁気特
性は劣っているが、磁石粉末にバインダー樹脂を配合し
ているため焼結磁石に比べ成形加工性に優れており、複
雑形状や一体成形が可能で、割れ欠けに強く、寸法精度
が良好である等の利点から、近年とくに注目され工業的
な利用範囲が広がっている。
【0003】希土類系ボンド磁石は、希土類系磁石粉末
とバインダー樹脂との混合物を所望の磁石形状に加圧成
形して製造されるものであるが、その成形方法には圧縮
成形法、射出成形法および押出成形法等がある。例え
ば、圧縮成形法では希土類系ボンド磁石用磁石粉末とバ
インダー樹脂として熱硬化性樹脂を混合し、その混合物
であるコンパウンドを成形用金型中に充填し、これを所
定の圧力下で圧縮成形して成形体を得、その後加熱して
熱硬化樹脂を硬化させて磁石を製造する方法である。他
の方法に比べバインダー樹脂の量が少なくて成形が可能
であるため、磁気特性の向上に有利である。
【0004】この圧縮成形の製造工程で用いられるバイ
ンダー樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
ポリイミド樹脂および不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬
化性樹脂が単独、或いは2種以上で組み合わせられる
が、混合時の作業性、充填時の流動性、磁石の機械的強
度等を考慮して現状ではエポキシ樹脂が最も一般に使用
されている。磁石としての磁気特性の向上と機械的強度
の向上という相反しがちな要求を満たす工夫として、樹
脂の配合比率を低く抑えても機械的強度を高く維持する
ことができるバインダー樹脂の種類を選択し、かつ硬化
条件を厳しく設定している。
【0005】近年開発が行われている磁気異方性磁石粉
末は、従来の等方性の磁石粉末に比べて磁気特性が優れ
ているためにボンド磁石への利用が期待されている。
【0006】特開平4−11702号公報(先行技術
1)には、合成樹脂粉末を磁石粉末に比べ約10分の1
以下にして磁石粉末表面に合成樹脂粉末を吸着させ、磁
界を印加して磁場配向させ、圧縮成形することで粒子の
磁気方向を高配向にすることが開示されている。しか
し、合成樹脂粉末がポリメタアクリル酸メチルのような
熱可塑性樹脂であり、高温での使用を想定した用途では
用いることが出来ない。
【0007】また、特開平9−199363号公報(先
行技術2)には、樹脂が溶融して液状化状態、好ましく
は液状樹脂の粘度が最低値を示す際に磁界を印加し磁場
配向を行うことによって磁石粉末の粒子の磁気方向を高
配向にすることが開示されているが、エポキシ樹脂を使
用し耐熱性を得るために磁界による配向を加熱温度が1
20℃以上と高い温度で行う必要があり、生産性が低
く、製造設備も大がかりとなる。また、樹脂が液状化し
最低粘度となる狭い温度範囲で磁界の印加と圧縮成形の
加圧を行い、成形体の取り出しを液状樹脂の架橋反応が
進み粘度が増大した段階で行うため、製造条件の制限が
非常に大きい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】磁気特性に優れた磁気
異方性を有する希土類系磁石粉末を使用して圧縮成形法
による高配向のボンド磁石を製造する方法において、バ
インダー樹脂と磁気異方性を有する希土類系磁石粉末を
混合して得られた希土類系ボンド磁石用組成物中では、
希土類系磁石粉末の磁気異方性の配向は、ランダムな方
向を向いた状態であり、磁石粉末がバインダー樹脂に拘
束されている。従って、この希土類系ボンド磁石用組成
物に磁界を印加して着磁を行いながら圧縮成形しても、
バインダー樹脂による拘束力の方が強く磁石粉末の着磁
による配向が生じないという問題があった。
【0009】したがって本発明の目的は、簡便な操作に
より良好な配向性を達成し、従来の成形性、機械的強度
および耐熱性等を損なわずに、低温硬化可能で、かつ高
い磁気異方性を有する磁気異方性希土類系ボンド磁石お
よび磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、課題を解決することを得た。
【0011】すなわち本発明は、(A)磁気異方性希土
類系磁石粉末および(B)熱硬化性樹脂を含んでなる希
土類系ボンド磁石用組成物を圧縮成形する工程を有する
磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法において、
(1)前記希土類系ボンド磁石用組成物を容器に収納し
加熱して、前記(B)成分による前記(A)成分への拘
束力を下げ、その状態で磁界を印加し、前記(A)成分
の磁気異方性の配向度を向上させる工程、および(2)
(1)の工程を経た後の前記希土類系ボンド磁石用組成
物を、磁界制御可能な成形用金型に充填し、再び磁界を
印加して磁石粉末を配向させると同時に加圧による圧縮
成形を行う工程、を有する磁気異方性希土類系ボンド磁
石の製造方法を提供するものである。
【0012】また本発明は、(2)の工程を経た後の成
形体を加熱硬化処理する工程をさらに有する前記の磁気
異方性希土類系ボンド磁石の製造方法を提供するもので
ある。
【0013】また本発明は、(B)成分が、軟化点80
℃以下であることを特徴とする前記の磁気異方性希土類
系ボンド磁石の製造方法を提供するものである。
【0014】また本発明は、(B)成分が、不飽和ポリ
エステル、および不飽和ポリエステルと共重合可能なモ
ノマーであるジアリルエステル類を含み、前記ジアリル
エステル類の比率が前記不飽和ポリエステルとジアリル
エステル類との総和に対して10〜80重量%の範囲で
ある前記の磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法を
提供するものである。
【0015】また本発明は、(B)成分が、エポキシ
(メタ)アクリレート、およびエポキシ(メタ)アクリ
レートと共重合可能な多官能モノマーを含み、前記多官
能モノマーの比率が前記エポキシ(メタ)アクリレート
と多官能モノマーとの総和に対して10〜80重量%の
範囲である前記の磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造
方法を提供するものである。
【0016】また本発明は、(A)成分が、希土類元素
−Fe−B系の磁石粉末、希土類元素−Co系の磁石粉
末または希土類元素−Fe−N系の磁石粉末である前記
の磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法を提供する
ものである。
【0017】また本発明は、(2)の工程を経た後、希
土類系ボンド磁石用組成物からなる成形体を成形用金型
から取り出し、前記成形体の(A)成分の磁気異方性の
配向方向端面または前記成形体表面全面に(C)光硬化
型熱硬化性樹脂または(D)室温硬化型熱硬化性樹脂を
塗布し、前記成形体の表面を常温で硬化する工程をさら
に有する前記の磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方
法を提供するものである。
【0018】また本発明は、(C)成分が、熱硬化性樹
脂に光開始剤を配合した光硬化可能な樹脂である前記の
磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法を提供するも
のである。
【0019】また本発明は、(D)成分が、有機過酸化
物および有機金属系触媒を共に含む室温硬化可能な樹脂
である前記の磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法
を提供するものである。
【0020】また本発明は、前記の製造方法により得ら
れる磁気異方性希土類系ボンド磁石を提供するものであ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。まず本発明に使用される希土類系ボンド磁石
用組成物について説明する。
【0022】(A)磁気異方性希土類系磁石粉末 本発明において、(A)成分は高い磁気異方性希土類系
磁石粉末である。希土類系磁石粉末は、粉末自体の磁気
特性に優れ、例としては希土類元素−Fe−B系の磁石
粉末、希土類元素−Co系の磁石粉末、および希土類系
−Fe−N系の磁石粉末である。その中でも、高い磁気
異方性を有するものとして、例えばNd−Fe−B系の
水素処理法による磁石粉末、Sm−Co系磁石粉末など
が好ましい。
【0023】また、本発明に使用する(A)成分は、と
くに粉末の大きさや形状に関わらず用いることが出来る
が、成形体の磁気特性を均一で安定したものとするため
におおよそ500μm以下の大きさの粉末が好適であ
る。また、必要に応じて粉砕処理などにより粒径を細か
くして用いてもとくに問題ない。
【0024】(B)熱硬化性樹脂 本発明において、(B)熱硬化性樹脂がバインダー樹脂
として使用され、使用する樹脂の軟化点が80℃以下で
あるエポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂およびベン
ゾオキサジン樹脂など各種の熱硬化性樹脂が使用でき
る。さらに(A)成分および(B)成分の組成物の加熱
保持時間および(B)成分と同時に使用する熱重合開始
剤に影響を与えないことを考慮すると、より好ましくは
軟化点が40℃以下の(B)成分が好ましい。
【0025】また、軟化点が80℃以下である(B)成
分について各種検討を行った結果、より好ましい(B)
成分は、不飽和ポリエステルおよびこれと共重合可能な
モノマーであるジアリルエステル類を含み、該ジアリル
エステル類の比率が不飽和ポリエステルとジアリルエス
テル類との総和に対して10〜80重量%の範囲で生成
される熱硬化性樹脂、あるいはエポキシ(メタ)アクリ
レートおよびこれと共重合可能な多官能モノマーを含
み、該多官能モノマーの比率がエポキシ(メタ)アクリ
レートと多官能モノマーとの総和に対して10〜80重
量%の範囲で生成される熱硬化性樹脂を使用するのが良
いことを見出した。さらに本発明では、不飽和ポリエス
テルとの共重合性が、スチレンと比較して遜色なく、揮
発性の少ないジアリルエステル類を必須成分として
(B)成分に使用すれば、ボンド磁石として特性が安定
し、優れた物性が得られることを突き止めた。好ましく
は、使用するジアリルエステル類のうち少なくともテレ
フタル酸ジアリルの割合が10重量%以上であれば耐熱
性が大幅に向上され、本発明の目的であるボンド磁石の
低温硬化並びに、高耐熱性を実現するのが可能となっ
た。また、多官能モノマーとしては、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレートやトリメチロールプロパント
リアクリレートなど多くの反応性モノマーが使用可能で
ある。
【0026】上記の不飽和ポリエステル樹脂あるいはエ
ポキシ(メタ)アクリレート樹脂を使用する場合には、
熱重合開始剤(硬化剤)を樹脂量に対して0.1重量%
から5重量%の範囲で適宜添加することができる。本発
明で使用される熱重合開始剤としては、ラジカル重合開
始剤である有機過酸化物が有用である。例えば、ベンゾ
イルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、メチ
ルイソブチルケトンパーオキサイド、t−ブチルパーオ
キシベンゾエート等を用いることができ、適宜に選定し
て使用すればよい。より低温硬化を求める場合、各種促
進剤と併用してもよい。
【0027】不飽和ポリエステルは、多価アルコールと
飽和多塩基酸および/または不飽和多塩基酸との重縮合
反応により得られる。なお簡便には、リゴラックシリー
ズ(商品名、昭和高分子株式会社製)等の市販品を利用
することができる。
【0028】エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキ
シ樹脂と不飽和一塩基酸との付加反応物であって、その
原料のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビス
フェノールF等のビスフェノールで代表されるビスフェ
ノール類とエピハロヒドリンとの縮合によって得られる
ジグリシジル化合物、フェノールまたはクレゾールとホ
ルマリンで代表されるアルデヒドとの縮合物であるフェ
ノールノボラック類とエピハロヒドリンとの縮合によっ
て得られる多価グリシジルエーテル、例えば大日本イン
キ(株)製の商品名EXA7200やナフタレン変性し
たエポキシが挙げられる。また、不飽和一塩基酸として
はアクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸、クロトン酸な
ど、また無水マレイン酸、無水フタル酸およびヒドロキ
シアルキル(メタ)クリレートの付加物も不飽和一塩基
酸相当として利用できる。簡便には、リポキシ シリー
ズ(商品名、昭和高分子株式会社製)等の市販品を利用
することができる。
【0029】その他の添加剤 本発明に使用される希土類系ボンド磁石用組成物の流れ
性を確保するためには滑剤を添加することができる。滑
剤の具体例としてはステアリン酸、オレイン酸、パルミ
チン酸、リノール酸、ラウリン酸、1,2−オキシステ
アリン酸、リシノール酸等の脂肪酸類;オレイルアミ
ン、ステアリルアミン、ラウリルアミン等のアミン類;
グリシン、アラニン、アスパラギン酸、アルギニン、ヒ
スチジン等のアミノ酸類;ステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸
アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸
亜鉛、ラウリン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシ
ノール酸カルシウム、2−エチルヘキソイン酸亜鉛等の
脂肪酸塩類;ステアリン酸アミド、ヒドロキシステアリ
ン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸塩類;Si
34、SiC、MgO、Al23、TiC、Sb23
の無機化合物粉体;シリコーン油、シリコーングリー
ス、シリコーン樹脂、ポリシラン系カップリング剤等の
ポリシロキサン類;ステアリン酸ブチル等の脂肪酸エス
テル;エチレングリコール、ステアリルアルコール等の
アルコール類;パラフィンワックス、流動パラフィン、
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、エス
テルワックス、カルナウバワックス、マイクロワックス
等のワックス類等が挙げられる。これらは通常一種また
は二種以上用いることができる。
【0030】また、必要に応じて公知のSi系、Ti系
又はAl系のカップリング剤を添加することもできる。
代表的なものとしては、ビニルトリエトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、イ
ソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロ
ピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネー
ト、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチ
ル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホ
スファイト)チタネート、イソプロピルトリオクタノイ
ルチタネート、イソプルピルトリデシルベンゼンスルフ
ォニルチタネート、アセトアルコキシアルミニウムジイ
ソプロピレート等が挙げられる。一般にチタン系のカッ
プリング剤を多く加えると分散性が向上し、その結果
(A)成分の配向性が顕著に向上して磁気特性が優れた
材料となる。一方、シリコン系のカップリング剤を使用
すると、(A)成分の配向性が向上すると同時に機械的
強度を増す効果がある。これらを、例えば乾式法、湿式
法、インテグラルブレンド法等により混合することによ
って、得られるボンド磁石は(A)成分への防錆効果を
有するのみならず(A)成分と(B)成分との密着性が
向上し、優れた磁気特性、機械的特性を獲得することが
できる。
【0031】さらに、(A)成分の酸化(劣化、変質)
や(B)成分の酸化((A)成分の金属成分が触媒とし
て働くことにより生じる)を防止するために、組成物に
酸化防止剤を添加してもよい。これは(A)成分の酸化
を防止し、磁石の磁気特性の向上を図るのに寄与すると
共に、組成物の混練時、成形時における熱安定性の向上
に寄与し、少ない(B)成分量で良好な成形性を確保す
る上で好ましい添加剤である。酸化防止剤としては、
(A)成分および(B)成分の酸化を防止または抑制し
得るものであればいかなるものでもよく、例えばアミン
系化合物、アミノ酸系化合物、ニトロカルボン酸類、ヒ
ドラジン化合物、シアン化合物、硫化物等の金属イオ
ン、とくにFe成分に対しキレート化合物を生成するキ
レート化剤が好適に使用される。なお、酸化防止剤の種
類、組成等についてはこれらのものに限定されないこと
は言うまでもない。なお上記添加剤は例えば組成物全体
に対し、0.1〜5重量%用いられる。
【0032】希土類系ボンド磁石用組成物の調製 上記(B)成分が室温で固体のもの、あるいは高粘度の
ものは、これを予め溶剤に均一に溶解させた後、必要に
応じて熱重合開始剤(硬化剤)およびその他必要な添加
剤を添加する。この樹脂液と上記(A)成分とを混合
し、均一に混ぜながら不要な溶剤を蒸発させ、希土類系
ボンド磁石用組成物を得る。ここで用いられる溶剤は、
バインダー樹脂を溶解の可能なものであればプロトン
性、非プロトン性等いかなるものであってもよいが、具
体的な例としてエタノール、n−プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、n−ブタノール、セルソルブ
等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、シ
クロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ミネラ
ルスピリッツ、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化
水素化合物が挙げられる。できるだけ早く乾燥させたい
ことから沸点の低いものを選んだ方が望ましいが、溶解
性の悪いバインダー樹脂に対しては、溶解能力の大きい
溶剤を選択し、例えばテトラヒドロフラン等を用いるこ
とができる。
【0033】混合機は特に限定されるものではなく、リ
ボンミキサー、V型ミキサー、ロータリーミキサー、ヘ
ンシェルミキサー、フラッシュミキサー、ナウタミキサ
ー、スーパーミキサー、タンブラー等が挙げられ、回転
ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ウエッ
トミル、ジェットミル、ハンマーミル、カッターミル等
を用いても有効である。(B)成分の配合割合は(A)
成分に対し1〜20重量%程度である。
【0034】希土類系ボンド磁石用組成物の磁気異方性
の配向 希土類系ボンド磁石用組成物の磁気異方性の配向は、上
記のようにして得られた組成物を容器に入れ、加熱し、
(B)成分の(A)成分に対する拘束力を下げた時点
で、配向磁場が例えば0.4〜1.6MA/mの磁界を
印加することで(A)成分の配向度の向上を行う。加熱
温度としては、例えば(B)成分の樹脂量および軟化温
度により異なるが、おおよそ40〜80℃の範囲が好ま
しく、使用する硬化剤により硬化の開始が生じる場合
は、70℃以下の温度がより好ましく、この場合は保持
時間を2時間以下とすることが好ましい。加熱装置とし
ては所定の温度に保つことの出来るものであればとくに
制限はなく、ウォーターバスや熱風乾燥器などが使用で
きる。また着磁装置はとくに制限はなく、通常用いられ
る方法、例えば靜磁場を発生する電磁石、パルス磁場を
発生するコンデンサー着磁器等によって行われる。印加
する磁界としては、強い磁界を与えた方が(A)成分の
配向度は向上するが、あまり強い磁界を与えた場合は、
着磁成形後の硬化前、あるいは硬化中の(B)成分の軟
化時に端部の(A)成分が自らの磁力により、成形物か
ら剥がれ再配列する恐れがあるため、0.4〜2.5M
A/mの範囲がよく、より好ましくは1.6MA/m以
下とすることがよい。
【0035】配向度を向上させた組成物は、そのまま成
形することも可能であるが、必要に応じて更に(A)成
分のほぐしを行ってもよい。具体的な方法としては、組
成物を加熱した樹脂製のロールの間に通すことなどがあ
る。とくに(A)成分の粉砕を加えたものなどは、ほぐ
しを行うことが好ましい。また、(A)成分の配向度の
向上のために着磁を行った組成物の取り扱いが磁力を帯
びているために問題の生じる場合は、(A)成分の消磁
を行っても構わない。この場合、着磁を行う装置に消磁
機能を付けておくことは好ましい。
【0036】磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法 上記の工程により得た高配向の組成物は、磁界制御可能
な金型内に充填した後に圧縮成形により加圧して成形体
とされる。磁界の印加を行う着磁装置はとくに制限はな
く、通常用いられる方法、例えば靜磁場を発生する電磁
石、パルス磁場を発生するコンデンサー着磁等によって
行われ、磁界の方向は加圧方向に対して縦磁場、横磁
場、ラジアル磁場と、とくに制限なく印加することが可
能である。印加する磁界としては、0.4〜2.5MA
/mの範囲がよく、より好ましくは1.6MA/m以下
とすることがよい。
【0037】加圧を完了して金型から取り出した成形体
が磁力を帯びているために成形体の取り扱い上問題が生
じる場合は、加圧終了後金型より成形体を取り出す前に
消磁を行っても構わない。この場合、着磁を行う装置に
消磁機能を付けておくことは好ましい。
【0038】硬化処理方法 上記の工程により成形された成形体に、加熱処理を施す
ことにより成形体中の(B)成分を硬化させることで、
十分な機械的強度を有する高性能な磁気異方性希土類系
ボンド磁石を製造することが可能である。
【0039】また、加熱により(B)成分の(A)成分
への拘束力が下がった時点で、着磁し、加圧成形した成
形体中の(A)成分が着磁により互いに反発し合うこと
から、加熱による(B)成分の拘束力が下がった時点で
成形体端部の(A)成分の再配列の生じることがある。
この場合、組成物を加圧による圧縮成形後、取り出した
成形体の(A)成分の磁気異方性の配向方向端面あるい
は成形体表面全面に、下記の(C)光硬化型熱硬化性樹
脂あるいは下記の(D)室温硬化型熱硬化性樹脂を塗布
し、成形体の表面を常温で硬化することで、加熱硬化時
における(B)成分の(A)成分への拘束力が下がった
状態での成形体端部における(A)成分の再配列を防ぐ
ことを見いだし、形状不良を発生することなく高い磁気
異方性希土類系ボンド磁石を製造することが可能であ
る。
【0040】(C)光硬化型熱硬化性樹脂 本発明における(C)光硬化型熱硬化性樹脂は、熱硬化
性樹脂に光開始剤を配合し、該樹脂を成形体に塗布し、
光照射により端面を光硬化させることにより磁石粉末の
再配列を防ぐことが可能である。この時使用する熱硬化
性樹脂としては、光硬化性を有する樹脂であれば、エポ
キシ(メタ)アクリレート樹脂、エポキシ樹脂などとく
に制限はないが、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、
市販品としてリポキシ光硬化タイプSPシリーズ、VR
シリーズ(商品名 昭和高分子株式会社製)は、光硬化
性に優れており好ましい。
【0041】(D)室温硬化型熱硬化性樹脂 また本発明における(D)室温硬化型熱硬化性樹脂は、
有機過酸化物および有機金属系触媒を共に含み、該樹脂
を成形体に塗布し、室温硬化により端面を硬化させるこ
とにより同様に磁石粉末の再配列を防ぐことが可能であ
る。使用する熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂などとくに
制限はないが、なかでも不飽和ポリエステル樹脂および
ビニルエステル樹脂の場合には、有機過酸化物および有
機金属系の触媒であるナフテン酸コバルトを併用するこ
とで、室温硬化性に優れ好ましい。(C)成分および
(D)成分の塗布厚は、適宜決定すればよいが例えば
0.01〜1.0mmである。
【0042】磁気異方性希土類系ボンド磁石の着磁 加圧完了後に消磁を行った場合は最後に、磁場中で成形
体を着磁し、磁気異方性希土類系ボンド磁石を得る。着
磁は通常用いられる方法、例えば靜磁場を発生する電磁
石、パルス磁場を発生するコンデンサー着磁器等によっ
て行われる。十分着磁を行わしめるための磁場強度は、
好ましくは1.2MA/m以上、さらに好ましくは2.
4MA/m以上である。
【0043】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
【0044】(合成例)攪拌棒、分溜コンデンサー、窒
素ガス導入管、温度計を取り付けた2リットルの四ツ口
セパラブルフラスコに、プロピレングリコール350
g、無水フタル酸148g、アジピン酸146gを仕込
み、窒素気流下180〜190℃にてエステル化して酸
価38.9とした後、無水マレイン酸196g、テトラ
イソプロピルチタネート2.5g、亜リン酸0.4g、
フェノチアジン0.3gを加え、更に反応末期に2.0
〜3.3kPaの減圧下、190から195℃にてエス
テル化を遅め、酸価19.9で最終的に0.16kPa
の減圧下、6時間脱グリコール反応を行った。得られた
不飽和ポリエステルの酸価は約2.0で、数平均分子量
Mnは5600、重量平均分子量Mwは6400であっ
た。
【0045】(実施例1)バインダー樹脂として、合成
例の不飽和ポリエステル2.55重量部と、不飽和ポリ
エステルと共重合可能なモノマーであるテレフタル酸ジ
アリル(昭和電工株式会社製)を0.75重量部とを秤
量し、アセトン20重量部に完全に溶解させた後、熱重
合開始剤としてt−ブチルパーオキシルベンゾエートで
あるパーブチルZ(商品名、日本油脂株式会社製)0.
06重量部を添加した。そして、磁石粉末として異方性
のNd−Fe−B系の磁石粉末であるMQA−Tパウダ
ー(商品名、NEOMET社製)100重量部を上記溶
液に入れ、攪拌混合した後室温にて減圧(10-2kP
a)下で溶剤アセトンを完全に揮散させて希土類系ボン
ド磁石用組成物を得た。この樹脂の軟化点は46℃であ
った。
【0046】上記得られた希土類系ボンド磁石用組成物
をポリプロピレン製容器に入れ、60℃に加温したウォ
ーターバス中で30分加温した。この組成物を容器に入
れたまま1.5MA/mの磁界を印加させて、着磁を行
った。その後、この組成物を樹脂製のロールを通して解
砕を行った。解砕した組成物をプレス金型中に供給し、
1.6MA/mの横磁場を印加させた後、室温にて成形
面圧5t/cm2でプレス成形し、縦10mm×横10m
m×厚さ10mmのサイコロ状成形体を得た。次いで該
試料を大気中120℃で1時間熱処理し、バインダー樹
脂を硬化させ、ボンド磁石を得、測定用試料とした。
【0047】(実施例2)バインダー樹脂として、エポ
キシ(メタ)アクリレート樹脂であるリポキシSP40
10X(昭和高分子株式会社製)3.5重量部と滑剤と
してステアリン酸カルシウムを樹脂添加量に対して3重
量部とを秤量し、アセトン20重量部に溶解させた後、
熱重合開始剤としてt−ブチルパーオキシルベンゾエー
トであるパーブチルZ(商品名、日本油脂株式会社製)
0.06重量部を添加した。そして、磁石粉末として異
方性のNd−Fe−B系の磁石粉末であるMQA−Tパ
ウダー(商品名、NEOMET社製)100重量部を上
記溶液に入れ、攪拌混合した後室温にて減圧(10-2
Pa)下で溶剤アセトンを完全に揮散させて希土類系ボ
ンド磁石用組成物を得た。この樹脂は室温で液状であっ
た。得られた希土類系ボンド磁石用組成物を使用して実
施例1と同じ方法にてボンド磁石を作製し、測定用試料
とした。
【0048】(実施例3)希土類系磁石粉末としてSm
−Co系磁石粉末であるRCo5合金(住友金属鉱山
(株)社製)を使用した以外はすべて実施例1と同じで
ある。
【0049】(比較例1)実施例1の希土類系ボンド磁
石用組成物を磁場成形前に加温および着磁を行わなかっ
たこと以外はすべて実施例1と同じである。
【0050】(比較例2)実施例2の希土類系ボンド磁
石用組成物を磁場成形前に加温および着磁を行わなかっ
たこと以外はすべて実施例1と同じである。
【0051】(実施例4)バインダー樹脂として、合成
例の不飽和ポリエステル1.30重量部と、不飽和ポリ
エステルと共重合可能なモノマーであるテレフタル酸ジ
アリル(昭和電工株式会社製)を0.40重量部とを秤
量し、アセトン20重量部に完全に溶解させた後、熱重
合開始剤としてt−ブチルパーオキシルベンゾエートで
あるパーブチルZ(商品名、日本油脂株式会社製)0.
03重量部を添加した。そして、磁石粉末として異方性
のNd−Fe−B系の磁石粉末であるMQA−Tパウダ
ー(商品名、NEOMET社製)100重量部を上記溶
液に入れ、攪拌混合した後室温にて減圧(10-2kP
a)下で溶剤アセトンを完全に揮散させて希土類系ボン
ド磁石用組成物を得た。
【0052】上記得られた希土類系ボンド磁石用組成物
をポリプロピレン製容器に入れ、60℃に加温したウォ
ーターバス中で30分加温した。この組成物を容器に入
れたまま1.5MA/mの磁界を印加させて、着磁を行
った。その後、この組成物を樹脂製のロールを通して解
砕を行った。解砕した組成物をプレス金型中に供給し、
1.6MA/mの横磁場を印加させた後、室温にて成形
面圧5t/cm2でプレス成形し、縦10mm×横10m
m×厚さ10mmのサイコロ状成形体を得た。
【0053】次いで当該成形体試料の磁場方向端面表面
にエポキシアクリレート樹脂系の光硬化性樹脂であるリ
ポキシSP−1507(商品名 昭和高分子株式会社
製)に、光開始剤イルガキュアー651(商品名 チバ
スペシャルティーケミカルズ製)を樹脂量に対して、3
重量部添加した樹脂を塗布厚0.05mmで塗布し、ブ
ラックライトのもと500mJ/cm2の紫外線を照射し
端面表面の樹脂の硬化を行った。その後該試料を大気中
180℃で1時間熱処理し、成形体を硬化させ、希土類
系ボンド磁石を得た。得られた成形体は、成形直後の形
状を維持していた。
【0054】(実施例5)実施例4の方法において、得
られたサイコロ状成形体の磁場方向端部表面にエポキシ
アクリレート樹脂系の室温硬化性樹脂であるリポキシH
−6001(商品名 昭和高分子株式会社製)に硬化剤
としてメチルエチルケトンパーオキサイドを樹脂量に対
して1.5重量部、促進剤としてナフテン酸コバルトを
樹脂量に対して0.5重量部添加した樹脂を少量塗布
し、この試料の端面表面を室温硬化させた。その後実施
例1と同じ条件で成形体の加熱硬化を実施し、希土類系
ボンド磁石を得た。得られた成形体は、成形直後の形状
を維持していた。
【0055】実施例1〜5、比較例1および2で得られ
た希土類系ボンド磁石用組成物並びに希土類系ボンド磁
石は下記方法を用い評価を行った。磁石密度測定 上記のようにして得られたボンド磁石の試料を用い、室
温にて精密天秤BP221S(Sartorius社
製)とマイクロメーター(Mitutoyo社製)によ
りそれぞれ重量と体積を測定し、割った値を密度とし
た。
【0056】圧縮強度測定 上記ボンド磁石試料を、10tセルを装着したテンシロ
ンUTM−10T(オリエンテック製)を用い、25℃
並びに120℃にて2mm/minの速度で破壊時の圧
縮強度を測定した。
【0057】磁気特性測定 上記試料(10mm×10mm×10mmのサイコロ)
を室温中1.2MA/mでパルス着磁した後、振動試料
型磁力計Model BHV−5(理研電子株式会社
製)を用いて測定を行った。測定した磁気特性は、代表
値として最大エネルギー積(BH)max(kJ/m3)を
示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、簡便な操作により良好
な配向性を達成し、従来の成形性、機械的強度および耐
熱性等を損なわずに、低温硬化可能で、かつ高い磁気異
方性を有する磁気異方性希土類系ボンド磁石、このよう
な磁石を得ることができる磁気異方性希土類系ボンド磁
石の製造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村口 勝彦 群馬県伊勢崎市富塚町1019−1 昭和高分 子株式会社総合研究所内 (72)発明者 千代 英毅 群馬県伊勢崎市富塚町1019−1 昭和高分 子株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4K018 BA18 BD01 CA04 CA09 GA04 KA46 5E040 AA04 BB05 HB15 5E062 CD05 CE04 CE07 CF02 CF03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)磁気異方性希土類系磁石粉末およ
    び(B)熱硬化性樹脂を含んでなる希土類系ボンド磁石
    用組成物を圧縮成形する工程を有する磁気異方性希土類
    系ボンド磁石の製造方法において、 (1)前記希土類系ボンド磁石用組成物を容器に収納し
    加熱して、前記(B)成分による前記(A)成分への拘
    束力を下げ、その状態で磁界を印加し、前記(A)成分
    の磁気異方性の配向度を向上させる工程、および(2)
    (1)の工程を経た後の前記希土類系ボンド磁石用組成
    物を、磁界制御可能な成形用金型に充填し、再び磁界を
    印加して磁石粉末を配向させると同時に加圧による圧縮
    成形を行う工程、を有する磁気異方性希土類系ボンド磁
    石の製造方法。
  2. 【請求項2】 (2)の工程を経た後の成形体を加熱硬
    化処理する工程をさらに有する請求項1に記載の磁気異
    方性希土類系ボンド磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】 (B)成分が、軟化点80℃以下である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の磁気異方性
    希土類系ボンド磁石の製造方法。
  4. 【請求項4】 (B)成分が、不飽和ポリエステル、お
    よび不飽和ポリエステルと共重合可能なモノマーである
    ジアリルエステル類を含み、前記ジアリルエステル類の
    比率が前記不飽和ポリエステルとジアリルエステル類と
    の総和に対して10〜80重量%の範囲である請求項1
    ないし3のいずれか1項に記載の磁気異方性希土類系ボ
    ンド磁石の製造方法。
  5. 【請求項5】 (B)成分が、エポキシ(メタ)アクリ
    レート、およびエポキシ(メタ)アクリレートと共重合
    可能な多官能モノマーを含み、前記多官能モノマーの比
    率が前記エポキシ(メタ)アクリレートと多官能モノマ
    ーとの総和に対して10〜80重量%の範囲である請求
    項1ないし3のいずれか1項に記載の磁気異方性希土類
    系ボンド磁石の製造方法。
  6. 【請求項6】 (A)成分が、希土類元素−Fe−B系
    の磁石粉末、希土類元素−Co系の磁石粉末または希土
    類元素−Fe−N系の磁石粉末である請求項1ないし5
    のいずれか1項に記載の磁気異方性希土類系ボンド磁石
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 (2)の工程を経た後、希土類系ボンド
    磁石用組成物からなる成形体を成形用金型から取り出
    し、前記成形体の(A)成分の磁気異方性の配向方向端
    面または前記成形体表面全面に(C)光硬化型熱硬化性
    樹脂または(D)室温硬化型熱硬化性樹脂を塗布し、前
    記成形体の表面を常温で硬化する工程をさらに有する請
    求項1に記載の磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 (C)成分が、熱硬化性樹脂に光開始剤
    を配合した光硬化可能な樹脂である請求項7に記載の磁
    気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法。
  9. 【請求項9】 (D)成分が、有機過酸化物および有機
    金属系触媒を共に含む室温硬化可能な樹脂である請求項
    7に記載の磁気異方性希土類系ボンド磁石の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか1項に記
    載の製造方法により得られる磁気異方性希土類系ボンド
    磁石。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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