JP2001117050A - 照明装置と投射型表示装置 - Google Patents
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Abstract
を使用して同一の偏光波成分を光変調素子を照射するよ
うな光学系において、照明光として取り込む光源の発散
角が大きくなるようにする。 【解決手段】 液晶表示素子側に位置する開口の位置y
に第1レンズアレイの結像位置fを設定すると、(b)
光線(B)と、この線の延長線上にある間口位置yの交
点pLと第1レンズアレイの中心を結んだ光線Lと光軸
の成す角θ2が、この場合の最大取り込み発散角θ2と
なる。(c)に光線Aと光線Bの交点に第1レンズアレ
イの結像位置fを設定すると光源の発散角を有効に取り
込むことができ、偏光換素子60によって分離されるP
偏光とS偏光の各々の光路のうち、短いほうの光路長を
S、長いほうの光路長をLとしたとき S<f<Lの範
囲内となる。
Description
ネル等の光変調素子(表示デバイス)に対して効率よく
光を照射することができる照明装置と、この照明装置を
備えた投射型表示装置に関するものである。
と言われる光変調素子である液晶表示パネル等の光学素
子を用いたプロジェクタ装置、テレビジョン受像機、コ
ンピュータ用のディスプレイ等の表示装置が、広い分野
で普及している。このような液晶表示パネル等を用いた
投射型表示装置は、光源から出射される光を3原色に分
光して、液晶表示パネルに入射し、この液晶表示パネル
において入力した映像信号によって光変調した後に合成
して、カラ一映像信号を生成している。そして、このカ
ラー映像信号は投射レンズを介してスクリ一ンに拡大投
影される。
してその演色性の良さから超高圧水銀ランプやメタルハ
ライドランプ等が多く用いられる。しかし、これらの光
源は理想的な点光源とはならないため、これらの光源か
ら射出された光束は大きな発散角を有する。一方、本発
明が適応されるような光学系に用いられる照明光学系に
は、光源から射出される光束を効率よく均一に液晶表示
パネルに対して照射できることが要求される。しかし、
前述のように一般に用いられている光源が発生する光束
は大きな発散角を有する。このため、光源から射出され
た光束を効率良く液晶表示パネルに照射することが困難
である。このように大きな発散角を有する光源から射出
される光束を、効率よく液晶表示パネルへ照射するため
の手段としては、例えば小さなレンズを多数格子状に配
置した構造を持つレンズアレイ等を用いて、液晶表示パ
ネルに到達させる光束を収束し、かつ照度の分布を均一
にしようとすることが一般に知られている。
射型表示装置の例を図10にしたがって説明する。光源
3には放物面鏡3aの焦点位置に例えば超高圧水銀ラン
プ3bが配置されており、所定の発散角を有する光束が
その開口から射出される。そして、光源3から出射され
た光束の中で、赤外領域(IR)及び紫外領域(UV)
の不要光線はUV/IRカットフィルタ5によって遮断
され有効な光線のみが後方の第1光学ブロック1に導か
れる。
(光空間変調素子)である液晶表示パネル45、49、
53の有効開口のアスペクト比に略相似な外形を持つ複
数の凸状のセルレンズ21aが格子状に配列されている
第1レンズアレイ21を含む光学素子によって構成され
ている。
2光学ブロック2の第2レンズアレイ23は、入射側に
複数の凸状のセルレンズ23aを形成し、出射側には第
1集光成分とされている1個の凸面23fを有してい
る。また、第2レンズアレイ23と液晶表示パネル4
5、49、53の有効開口の間には、光源3から出射さ
れた光を赤、緑、青の各色に分解するダイクロイックミ
ラ一14、27が配置されている。この図に示す例で
は、まずダイクロイツクミラ一14で赤色光Rを反射
し、緑色光G及び青色光Bを透過させている。このダイ
クロイックミラ一14で反射された赤色光Rは、ミラ一
15により進行方向を90度曲げられてコンデンサレン
ズ51で収束されて赤色用液晶表示パネル53に入射す
る。
た緑色光G、及び青色光Bはダイクロイツクミラ一27
により分離されることになる。すなわち、緑色光Gは反
射されて進行方向を90度曲げられてコンデンサレンズ
47を介して緑色用液晶表示パネル49に導かれる。そ
して青色光Bはダイクロイックミラ一27を透過して直
進し、リレーレンズ29,33、コンデンサレンズ4
3、ミラ一31、35を介して青色用液晶表示パネル4
5に導かれる。
には入射した光の偏光方向を一定方向に揃えるための偏
光板(図示せず)が、また後方には出射した光の所定の
偏光面を持つ光のみ透過する偏光板(図示せず)が配置
され、液晶を駆動する回路の電圧により光の強度を変調
するように構成されている。
で光変調された各色の光は、光合成手段としてのダイク
ロイックプリズム41によって合成されることになる。
このダイクロイツクプリズム41では赤色光Rは反射
面41aで、また青色光Bは反射面41bで投写レンズ
13が配置されている方向に反射される。そして緑色光
Gが反射面41a、 41bを透過することで、RGB
各光が、1つの光軸に合成され、投写レンズ13によっ
てスクリーン102に拡大投影される。
ック2のレンズアレイ21、23の構成について図11
〜図12にしたがい、さらに詳しく説明する。まず、図
11は主に第1光学ブロック1の光学特性による光束の
形成例を示しており、光源から射出された光束Lは、第
1レンズアレイ21の各々のセルレンズ21aによって
分割され、第1光学ブロック1を射出した後、第2光学
ブロック2の近傍において第1レンズアレイ21の各々
のセルレンズ21aに対応した像を作る。その後、光束
は第2レンズアレイ23の凸面23fにより第2集光成
分となるコンデンサレンズ47へ導かれる。そのコンデ
ンサレンズ47によって図10に示した投射レンズ13
の瞳の近傍に光源の像が再結像される。なお、41はダ
イクロイックプリズム、49は液晶表示パネルを示す。
束の形成例を示しており、第2レンズアレイ23は、そ
のそれぞれのセルレンズ23aの外形寸法と第1レンズ
アレイ21との間隔を適切に設定する事により、前記照
明系の取り込める発散角θをコントロールする。この取
り込まれた発散角内の光束は、第1集光成分である凸面
23fで第2集光成分であるコンデンサレンズ47へ導
かれ、前記第1集光成分と前記第2集光成分で合成した
合成集光成分により液晶表示パネル49を効率よくかつ
均一に照射する。
集光成分であるコンデンサレンズ47に導かれた光束
は、前後に偏光板を有する液晶表示パネル49で変調さ
れた後、例えばダイクロイツクプリズム41のような色
合成素子に入射する。なお、第1集光成分である凸面2
3fを経由して第2集光成分であるコンデンサレンズ4
7に入射する光は、先に示したように途中で図示しない
ダイクロイックミラ一等の光学素子によって赤色光R・
緑色光G・青色光Bに分離された光線のうちの緑色光G
を示している。図10に示したダイクロイツクプリズム
41は、4個のプリズムを所定の反射特性を有している
薄膜で形成される反射面41a、41bを介して貼り合
わせて形成されている。
実線で示しているが、赤色光R及び青色光Bは各色の液
晶表示パネルによって同様に光変調された後に、矢印で
示されているように、ダイクロイックプリズム41に対
してそれぞれ異なる方向から入射することになる。
は、ダイクロイツクプリズム41をそのまま透過し、ダ
イクロイツクプリズム41に入射した赤色光Rは反射面
41aで、入射した青色光Bは反射面41bでそれぞれ
反射する。つまり、ダイクロイックプリズム41によっ
てRGB各光が合成され、力ラ一映像信号が生成され、
投写レンズ13に入射する。
23aが格子状に配列された第1,及び第2のレンズア
レイ21、23を光源の後方に設けることにより、コン
デンサレンズのみを配置した場合よりも光源から出射さ
れた光を効率よく、かつ均一に液晶表示パネル45(4
9,53)の有効開口に照射することができるようにな
っている。
のセルレンズ21a〜21dのアスペクト比(横の長さ
対縦の長さの比)と第2レンズアレイ23のセルレンズ
23(a、b、c、d)の一例を示しており、例えば1
6:9に設定されている。このセルレンズ21(a、
b、c、d)のアスペクト比は、光変調素子である図1
0の液晶表示パネル45,49、53のアスペクト比、
及び図10のスクリーン102のアスペクト比と概略一
致させている。
と、第1、第2レンズアレイ間隔及び第2レンズアレイ
のセルレンズサイズの関係を述べる。図14に示すよう
に第2レンズアレイのセルレンズ23のサイズをy、第
1、第2レンズアレイ間隔をlとすると取り込み可能な
発散角θはTanθ =y/lとなる。このように第
1、第2レンズアレイのみで構成されている場合は、第
1、第2レンズアレイ間隔と第2レンズアレイのセルレ
ンズサイズyのみで取り込み可能な発散角が決定され
る。
晶表示パネル45に照射するために一般的用いられるも
のに偏光変換素子がある。図15は、偏光変換素子60
を使用したときの照明光学系を示している。この図にお
いて光源3から出射された光は、第1レンズアレイで構
成される第1の光学ブロック1を通過して偏光変換素子
60に照射され、さらに第2レンズアレイによって構成
される第2の光学ブロック2によってコンデンサレンズ
47に向かって射出される。偏光変換素子60は後で述
べるように、偏光ビームスプリッタと反射面、さらに偏
光方向を変換するためのλ/2板とからなり、光源から
射出されたランダムの偏光面を有する光が偏光ビームス
プリッタに所定の角で入射することによりP偏光波は透
過し、S偏光波は反射面によって再度光軸方向に反射さ
れ、再び光軸に沿って進行する。この分離されたP偏光
あるいはS偏光のどちらか一方の光路上にλ/2板を配
置する事により片方の偏光面のみを回転させることが出
来、全ての偏光面を一致させることが出来る。
揃った光を用い液晶表示パネル49を照射することによ
り、従来偏光板によって吸収されてしまっていた光を有
効に利用し、光源から射出された光を効率よく液晶表示
パネルに照射することが出来るようになっている。
所としては、光源と前記第1光学ブロックの間、あるい
は前記第2光学ブロック2の近傍等が考えられるが、図
15に示すように光利用効率の点から第2光学ブロック
2の近傍に配置するのが望ましい。
ランプやメタルハライドランプ等を光源として用いてい
る照明光学系において、前記光源3から射出される光束
を効率よく利用するためには、ランプの持つ所定の発散
角の光束を効率良く取り込むことが必要である。この発
散角の取り込みを制御しているのが前述の様に第1レン
ズアレイと第2レンズアレイの間隔と、第2レンズアレ
イのセルレンズのサイズである。
効率良く利用するためには図15に示すように前述の偏
光変換素子60を第2レンズアレイの近傍に配置するこ
とが必要である。その結果図16に示すように第2レン
ズアレイ近傍に複数の閉口制限が生じ、取り込める発散
角に制限が生じる。さらに偏光変換素子の偏光ビームス
プリツタによって反射されるS偏光は、偏光ビームスブ
リッタと反射面によって光路を折曲げられるため、偏光
ビームスブリッタを透過するP偏光の光路長に比べ長く
なる。このため、P光路とS光路では取り込める発散角
に差が生じる。その結果、P光路あるいはS光路のどち
らかの光路で充分な発散角が取り込めなくなる。このこ
とは、光学系の光利用効率の悪化を招く。
明する。第2レンズアレイの1個のセルレンズ23a前
に偏光変換素子60を配置すると、図の様にセルレンズ
のサイズが第1レンズアレイのセルレンズ21aの半分
になる。さらに第2レンズアレイのセルレンズ23aの
開口以外に偏光変換素子60により複数の開口が生じ、
この複数の開口によって取り込み可能な発散角に制限が
生じる。例えば、最も第1レンズアレイ側にある開口上
に第1レンズアレイのセルレンズの結像位置fを設定す
ると、図16(a)に示すように最大開口に入射する発
散角θ1のうち光学系を通過できる光束はAの領域の光
束のみとなる。次に、最も液晶表示パネル側にある開口
上に第1レンズアレイのセルレンズの結像位置fを設定
すると、図16(b)に示すように最大開口に入射する
発散角θ2のうち光学系を通過できる光束はB、Cの領
域の光束のみとなる。さらに、偏光変換素子60の光路
が短くなる図16(c)の場合でも、液晶パネル側に近
いほうに第1レンズアレイのセルレンズの結像位置を設
けると、発散角θ3以上の光では、依然として領域Aの
光は偏光変換素子60を通過することができないことに
なる。
部の光束だけを用いた照明光学系では、液晶表示パネル
上での照度むらや、第1の集光成分の液晶表示パネル側
に配置されるダイクロイツクミラーへの入射光線の偏り
により、液晶表示パネル上での色むらを生じる。よって
有効に利用できる光束は第1レンズアレイ全面を通過し
偏光変換素子および第2レンズアレイを通過出来る光束
である。
点を解決するためになされたもので、例えば液晶パネル
等の表示デバイスに対して効率よく光を照射する光学系
を実現するものである。
る光変調素子には光源からの光束が照明用の光学装置を
介して照射するようになっている。この照射用の光学装
置の第1光学ブロックは、第1レンズアレイを含んでい
る。この第1のレンズアレイは光変調素子に対してほぼ
相似形状を有する複数のセルレンズを有している。第2
光学ブロックは、第2レンズアレイと偏光変換素子を有
している。この第2レンズアレイは、複数のセルレンズ
を有しており、第1光学ブロックの第1レンズアレイに
対応している。第2光学ブロックの第1集光成分は第2
レンズアレイを通った光束を光変調素子側に向けて集光
するものである。第2集光成分は、第2光学ブロックか
ら射出された光束を所定の位置に結像させるために、光
変調素子の近傍に配置されている。この場合に、第1レ
ンズアレイの結像位置fは前記偏光変換素子によって分
離されるp偏光とS偏光の各々の光路のうち、短いほう
の光路長をS長いほうの光路長をLとしたとき S<f<L を満足するように設定されている。これにより前記した
ような光学系において最大限の発散角の取り込みが可能
となり、S光路とP光路の取り込み発散角の差も小さく
することが出来、光源から射出される光束を有効に利用
出来る。
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種種の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
の形態を有する投射型表示装置を備える投写型テレビジ
ョンセツト100を示す外観図であり、図2は、図1の
投射型表示装置1を備える液晶方式の背面投写型テレビ
ジョンセツト内部を示しており、液晶プロジェクタ装置
ともいう。まず、このテレビジョンセット100の概略
の構造について説明すると、図1及び図2において、テ
レビジョンセツト100はキャビネット101、スクリ
ーン102、ミラー103、そして投射型表示装置1を
内蔵している。投射型表示装置1が光源3の光を用いて
投写しようとする投写光5は、ミラー103で反射し
て、スクリーン102の背面104から投写するように
なっている。スクリーン102に投写された映像は、ユ
ーザーがスクリーン102においてカラー映像あるいは
白黒映像として見ることができる。
リーン102においてカラー映像が表示できるものにつ
いて説明する。投射型表示装置1は図3に示すように光
源3及び投射レンズ13を有している。光源3と投写レ
ンズ13は、光学装置11本体に着脱可能に取り付けら
れている。
ランプ3bを有している。このランプ3bはメタルハラ
イドランプあるいはハロゲンランプ等を用いることがで
きる。 一方投写レンズ13は、光学装置11から導か
れる合成光(カラー画像光)を、図2のスクリーン10
2の背面104に対してフォーカス調整できる機構を有
している。
学系について説明する。光源3の近くには、フィルター
5、第1光学ブロック1と第2光学ブロック2が配置さ
れている。これらのフィルター5、第1光学ブロック1
と第2光学ブロック2は、光源3から出る光(光束)L
Pの光軸OPに関して直交し互いに平行に配置されてい
る。
1と第2光学ブロック2の第2レンズアレイ23は、例
えば長方形状の多数のレンズが平面的に集合したもので
あり、フィルター5を通ってきた光LPを均等化して、
液晶表示パネル45、49,53側に照明光を供給し、
投写レンズ13に送る。第2光学ブロック2の偏光変換
素子60は光源から射出されるランダムな偏光の光束を
単一の偏光方向の光束に変換するためのものである。フ
ィルター5、第1光学ブロック1と第2光学ブロック2
を通った光Lは、先にも述べたように赤色光(R)、緑
色光(G)、そして青色光(B)を含んでいるが、次に
説明する光学系により、光Lは、赤色光(R)、緑色光
(G)、青色光(B)に分割された後に、所定の光変調
が与えられて、再びこれら三原色が構成されることによ
り、投写レンズ13側にカラー画像光である合成光13
Aを合成するようになっている。
クミラー14、27、リレーレンズ29、ミラー31が
配列されている。この光軸OPと直交する方向の別の光
軸に沿っては、ダイクロイツクミラ一14に対応してミ
ラー15が配列されている。そしてコンデンサレンズ
(第2集光成分)51と、及び光変調部材としての液晶
表示パネル53が配置されている。
デンサレンズ(第2集光成分)47と、光変調部材とし
ての液晶表示パネル49が配置されている。ミラー31
に対応してリレーレンズ33,とミラー35が配置され
ている。そして、コンデンサレンズ(第2集光成分)4
3、そして光変調部材としての液晶表示パネル45が配
置されている。
に対応して、ダイクロイツクプリズム(光合成部材、又
は合成光学素子、あるいはクロスプリズムとも呼ぶ)4
1が配置されている。このダイクロイツクプリズム41
に対応して投写レンズ13が位置している。ダイクロイ
ックミラー14,27は、波長に応じて光を反射する光
反射特性及び光を透過する光透過特性を有するミラーで
ある。
ツクミラ一14で反射されてミラー15側に送られると
ともに、光Lの緑色光(G)と青色光(B)はダイクロ
イックミラー14を透過して、ダイクロイツクミラー2
7側に送られる。緑色光(G)は、このダイクロイツク
ミラー27で反射されて、コンデンサレンズ47、及び
液晶表示パネル49に送られる。青色光(B)は、ダイ
クロイックミラ−27を通過し、リレーレンズ29を通
りミラー31で反射されて、そしてリレーレンズ33を
通ってミラー35で反射されることにより、コンデンサ
レンズ43と、液晶表示パネル45を通る。ミラー15
で反射された赤色光(R)は、コンデンサレンズ51及
び、液晶表示パネル53を通過ししてダイクロイックプ
リズム41に供給される。
1について説明する。このダイクロイツクプリズム41
は、赤色光(R)、青色光(B)、緑色光(G)を合成
して、合成光13Aを作るプリズムである。このダイク
ロイツクブリズム41は、4つの断面三角形状のプリズ
ム41A,41B、41C、41Dを接着剤で貼り合わ
せて形成されたプリズムである。各プリズム41A、4
1B、41C、41Dの1つの面あるいは2つの面に
は、光透過特性及び光反射特性を有する光学薄膜41
a,41bが形成されている。このようなあらかじめ定
められた光透過特性及び光反射特性を有する光学薄膜
(光学多層膜)41aと41bは、プリズム41A、4
1B、41C,41Dの接着しようとする面に対して形
成されている。このダイクロイツクプリズム41の各プ
リズム41A〜41Dは、プラスチックあるいはガラス
により断面三角形状に作られている。
発生する光LPがスクリーン102に到達するまでの経
路を簡単に説明する。ランプ3bが発生する光LPは、
フィルター5を通って不要光線(赤外と紫外線)を除去
されて光Lとなる。この光Lの赤色光Rは、ダイクロイ
ックミラー14で反射されて、ミラー15で反射後に、
コンデンサレンズ51,及び液晶表示パネル53を通っ
て、ダイクロイツクプリズム41の光学薄膜41aで反
射される。
は、ダイクロイックミラー14を通り、そのうちの緑色
光Gがダイクロイツクミラ−27で反射されてコンデン
サレンズ47、液晶表示パネル49を通りダイクロイツ
クプリズム41の光学薄膜41a、41bを通る。ダイ
クロイツクミラー27を通った青色光Bは、リレーレン
ズ29を通りミラー31で反射されて、リレーレンズ3
3を通りさらにミラー35で反射する。この青色光B
は、コンデンサレンズ43、及び液晶表示パネル45を
通って、ダイクロイツクプリズム41の光学薄膜41b
で反射する。
に集合した赤色光R、緑色光G、青色光Bは光学薄膜4
1a・41bの光透過特性と光反射特性により合成され
て、合成光13Aとして液晶表示パネル53,49、4
5が表示している画像の情報を含むようにして、投写レ
ンズ13の投写レンズより投写スクリーン102の背面
に拡大投写される。
る偏光変換素子60の概要を示したものであり、第1レ
ンズアレイの一つのセルレンズ21aを通過した光に対
応する部分の構成のみが示されている。この図において
偏光変換素子60は光源から照射された無偏光の光(ラ
ンダム光)の中でP偏光波成分を透過し、s偏光成分を
反射する偏光ビームスプリッタ61と、反射されたs偏
光成分を反射する反射面62と、この反射面62で反射
されたs偏光成分をp偏光成分に偏光する1/2λ板63
を備えている。なお(b)の場合は偏光プリズムの代わ
りにビームスプリッタ61、反射板62,1/2λ板が板
状の光学素材によって幾何学的に形成されており、板状
の部材で構成されることによって、偏光素子を低コスト
化できるようにしたもので、本質的に(a)の場合と同
一の光偏光処理を行うものである。
ている第1レンズアレイの一つのセルレンズの焦点位置
を説明する概要図である。この図において21aは第1
レンズのアレイの1個のセルレンズを示し、23aは第
2レンズアレイの1個のセルレンズを示す。60は前記
図4で示したように偏光変換素子60の各部の開口位置
を示し、入射開口位置xと、出射開口位置yと前記偏光
変換素子で述べたときの反射板62の入射開口位置zを
便宜的に示している。例えば、図5(a)のように最も
第1レンズアレイ側にある開口x上に第1レンズアレイ
21aの結像位置fを設定すると、偏光変換素子60お
よび第2レンズアレイ23aを通過出来る最大発散角θ
1の光束が結像する位置は図5(a)に示すように第1
レンズアレイ21aのセルレンズ開口の最下端p1と、
最も液晶表示素子側に位置する開口yの最上端pAを結
んだ光線(A)と、最も第1レンズアレイ側にある開口
位置xの交点psとなる。そして、この交点psと第1
レンズアレイ21aのセルレンズの中心を結んだ光線s
と、光軸のなす角θ1がこの場合の最大取り込み発散角
θ1となる。
口の位置yに第1レンズアレイの結像位置fを設定する
と、偏光変換素子および第2レンズアレイを通過出来る
最大発散角の光束が結像する位置は、図5(b)に示す
ように第1レンズアレイのセルレンズ開口の最上端p2
と最も第1レンズアレイ側にある開口の位置xの最上端
p2を結んだ光線(B)と、この線の延長線上にある最
も液晶表示素子側に位置する間口位置yの交点pLとな
る。そしてこの交点pLと第1レンズアレイのセルレン
ズ21aの中心を結んだ光線Lと、光軸の成す角θ2が
この場合の最大取り込み発散角θ2となる。
ような構成において最も大きな発散角θ3を取り込むた
めには、前記光線Aと光線Bの交点に第1レンズアレイ
のセルレンズ21aの結像位置fを設定する事が望まし
い。この第1レンズアレイの結像位置fは前記偏光変換
素子60によって分離されるP偏光とS偏光の各々の光
路のうち、短いほうの光路長をS、長いほうの光路長を
Lとしたとき S<f<L の範囲内となる。
2レンズアレイ23aの光源側に設けたのに対して、偏
光変換素子60を光変調素子となる液晶パネル49側に
設けた場合を示す。すなわち、第2学ブロック2が2枚
の分割されているレンズアレイ23aと23fによって
構成されており、その中間に偏光変換素子60が設けら
れている場合を示す。このような光学系は、図5の示す
ように第2レンズアレイを点線で示す位置に配置し、こ
のレンズアレイ23の集光面23fが偏光変換素子60
の出口側に位置することになるが、この場合においても
光源3から出射された光は、第1光学ブロック1を形成
する第1レンズアレイ21の結像位置が S<f<L となるように設定されていると、図5で説明したように
第1,及び第2の光学ブロックを通過し、かつ偏光変換
素子を通過することができる光源の発散角θが最大とな
るように取り込むことができるようになる。
1の他の実施例を示したものである。この図で図3で示
したダイクロイックプリズムの部分と同一の符号は同一
の部材を有するものである。このような色合成プリズム
を使用しても本発明の本質的な効果に何らの変更を与え
るものではない。
れない。上述した実施の形態では、液晶表示パネルを3
枚用いたいわゆる3板式と呼ばれる、特に背面投写型の
表示装置の例を示している。しかしこれに限らず、液晶
表示パネルは1枚しか用いないようないわゆる単板式の
もの等にも採用できる。またライトバルブあるいは光変
調素子は、液晶表示パネルに限らず他の種類の表示パネ
ルを用いることもできる。また、図8のようないわゆる
スクリーン102の前面側から投射型表示装置1で直接
スクリーンに投写するフロントプロジェクタと呼ばれる
方式のブロジェクタ等にも本発明は適用できる。
示したもので、図3と同一部分は同一符号とし、その詳
細な説明を省略する。この図においては色合成プリズム
が図7で示したようなダイクロイックプリズム構成のも
のが使用されている他に、偏光変換素子60として図4
(b)に示したような板状の偏光板を使用する場合を示
している。
偏光変換素子等を使用して効率的に液晶表示パネルに照
射される光を形成するような照明系において、光源側に
配置されている第1のレンズアレイの焦点位置をS<f
<Lとなるように設定することによって、光源からの発
散角を大きくすることができ、光量のロスや光量のムラ
を防いで均一な結像性能を得ることができるという効果
を奏する。
トの概要を示す斜視図である。
側面図である。
す図である。
した模式図である。
偏光変換素子の各開口を通過することができる光束を取
り込むことができる時の発散角の説明図である。
ネル側に位置しているときの照明装置の説明図である。
平面図である。
プの表示装置の模式図である。
光学配置図である。
説明する図である。
子の配置図を示す。
制限される光束の発散角の説明図である。
である。
される光束の説明図である。
レイの配置図を示す
込めない光が生じることを示す説明図である。
アレイ、 60 偏光変換素子
Claims (4)
- 【請求項1】 光源と、この光源からの光束が照射され
る複数のセルレンズを有する第1レンズアレイと、 前記第1レンズアレイに対応し、複数のセルレンズを有
する第2レンズアレイと、 前記第2レンズアレイの光源側に隣接して配置された偏
光変換素子と、 前記偏光変換素子が光路を折り曲げることによって生じ
る、前記第1レンズアレイから前記第2レンズアレイま
での光路長のうち、長い方の光路長をL、短い方の光路
長をS、前記第1レンズアレイのセルレンズの結像位置
をfとした時、 S<f<L を満足する事を特徴とする照明装置。 - 【請求項2】光源と、この光源からの光束が照射される
複数のセルレンズを有する第1レンズアレイと、 前記第1レンズアレイに対応し、複数のセルレンズを有
する第2レンズアレイと、 前記第2レンズアレイの光源側と反対方向の側に隣接し
て配置された偏光変換素子と、 前記偏光変換素子が光路を折り曲げることによって生じ
る、前記第1のレンズアレイから前記偏光変換素子の射
出面までの光路長のうち長い方の光路長をL、短い方の
光路長をS、前記第1レンズアレイのセルレンズの結像
位置をfとした時、 S<f<L を満足する事を特徴とする照明装置。 - 【請求項3】 上記複数のセルレンズは光変調素子と相
似の形状に構成されていることを特徴とする請求項1,
または2に記載の照明装置。 - 【請求項4】 上記請求項1または2に記載の照明装置
から出力される光を3原色に分離し、各原色光をそれそ
れ映像信号によって変調する光変調素子を介してスクリ
ーンに投影することを特徴とする投射型表示装置。
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