JP2001114747A - 水溶性半田フラックス組成物 - Google Patents

水溶性半田フラックス組成物

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JP2001114747A
JP2001114747A JP29552999A JP29552999A JP2001114747A JP 2001114747 A JP2001114747 A JP 2001114747A JP 29552999 A JP29552999 A JP 29552999A JP 29552999 A JP29552999 A JP 29552999A JP 2001114747 A JP2001114747 A JP 2001114747A
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water
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flux
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Yoshizo Minamoto
義三 源
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Fujifilm Electronic Materials Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気・電子機器に残存しても絶縁信頼性に大き
く影響を及ぼさない水溶性半田フラックス組成物を提供
する。 【解決手段】式(I)のジシアンジアミドと式(II)の
グリシドールとを反応させて得られる化合物(特に式
(III)の[N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミジノ]ア
ミノカーボニトリル)を活性剤として含有する水溶性半
田フラックス組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パソコン等の電子
機器の半田付けに用いられる水溶性半田フラックス組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気・電子機器の半田付けに使用
されているフラックスの多くは、ロジン系フラックスで
ある。このため、通常はイソプロピルアルコールに溶解
して使用され、このイソプロピルアルコールがVOC
(揮発性有機化合物)になり、近年アメリカを中心に地
球環境の保護保全の観点から、VOCの削減が叫ばれて
いる。
【0003】また、このフラックスを用いる場合、半田
付け後のフラックス残さを除去するために有機溶剤を用
いて洗浄しなければならない。しかし、この洗浄の際、
従来から用いられてきた塩素化フッ素化炭化水素(以下
フロンと略す)や1,1,1−トリクロロエタン,トリ
クロロエチレン,ジクロロエチレン,ジクロロメタンな
どの塩素を含む有機溶剤は、オゾン層破壊問題、地下水
汚染問題などを有しているために,早急な全廃が求めら
れている。これら塩素を含む有機溶剤に対して、塩素を
含まない有機溶剤を用いた代替洗浄剤が開発されてはい
るが、これら代替洗浄剤もコスト、安全性などの様々な
問題を有している。
【0004】また、従来のフラックスは、酸化皮膜を酸
によって取るためイオン性有機アミン、ハロゲン化水
素、有機酸を含んでいる。このため、電気特性が下がり
また、廃液に銅や半田が溶けて含まれるため、専用の廃
液処理設備が必要となる。
【0005】このような問題を解決するために、ロジン
系半田フラックスの代わりに水溶性フラックスが市販さ
れている。これらの水溶性フラックスを用いた場合、有
機溶剤を用いず、水のみで洗浄が行えるために、比較的
安価な洗浄工程を取ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この水溶性フ
ラックスも酸化皮膜を酸によって取るため、イオン性有
機アミン、ハロゲン化水素、有機酸を含んでいる。この
ため、電気特性が下がり、また廃液に銅や半田が溶けて
含まれるため、専用の廃液処理設備が必要となる。ま
た、この水溶性フラックスには基板をはじかないように
するため、水溶性樹脂が含まれており、半田付け時の高
温のため、樹脂が劣化しフラックスカスを発生する。
【0007】従って、前記のような従来の水溶性半田フ
ラックスは、イオン性有機アミン、ハロゲン化水素、有
機酸を含んでいる。このため電気・電子機器の絶縁信頼
性に大きく影響を及ぼすという課題を有していた。
【0008】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、イオン性有機アミン、ハロゲン化水素、有機酸を含
まず、電気・電子機器に残存しても絶縁信頼性に大きく
影響を及ぼさなく、酸化皮膜を還元することにより、重
金属の廃液の発生を無くす水溶性半田フラックス組成物
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、下
記一般式(I)で示されるジシアンジアミドと下記一般
式(II)で示されるグリシドールとを反応させて得られ
る化合物を活性剤として含有することを特長とする水溶
性半田フラックス組成物によって達成されることが見出
された。
【0010】
【化3】
【0011】
【発明の実施の形態】上記式(I)のジシアンジアミド
(MW=84.08)と式(II)のグリシドール(MW
=74.08)とを反応させて得られる化合物として
は、下記の(1)〜(3)で示される化合物が挙げられ
る。
【0012】
【化4】
【0013】本発明では、式(I)のジシアンジアミド
と式(II)のグリシドールの原料比率を設定することに
よりそれぞれ対応する上記(1)〜(3)で示される化
合物が得られる。従って、本発明の水溶性半田フラック
ス組成物は、上記(1)〜(3)の化合物のうちのいず
れか1種以上(2種以上の混合物でもよい)を含有する
ものである。上記化合物のうち(1)の化合物(一般式
(III)で示すこともある)が特に好ましく、還元力が
強い。
【0014】水溶性半田フラックス組成物における上記
化合物の含有量は、0.1〜60%が好ましくそのうち
10〜25%が特に好ましい。また、通常の水溶性半田
フラックスに使用している水溶性樹脂も添加して使用で
きる。この場合、水溶性樹脂の種類としては、ポリアル
キレングリオール、ポリエステルポリオールが好まし
く、その含有量は1〜25%が好ましい。またこの時使
用する水については、イオン交換水が好ましい。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。
【0016】合成例1(化合物(1)の合成) ジシアンジアミド(日本カーバイド社製)84gとイオ
ン交換水100gを、1リットルのセパラブルフラスコ
に入れ、温度計と冷却管を取り付け、攪拌機で攪拌しな
がら、70℃になるまで加熱する。70℃で加熱をや
め、グリシドール(日本油脂製)を滴下し、その後その
温度で、そのまま攪拌を1時間続ける。
【0017】得られたものをHPLCで分取したとこ
ろ、その結果は図1に示す通りであった。更に上記HP
LC4.8′のFAB/MSスペクトル(マトリクス;
グリセリン)を図2に、HPLC4.8′の1H−NM
Rスペクトル(−0.1〜5.5ppm)を図3に、HP
LC4.8′の13C−NMRスペクトル(−10〜20
0ppm)を図4にそれぞれ示す。なお、上記各NMRス
ペクトルのケミカルシフト値(D20)は、下記の通り
である。これらの値から、上記(1)の化合物が得られ
たことは明らかである。
【0018】
【化5】
【0019】
【表1】
【0020】実施例1 合成例1で合成した化合物10重量%及び水90重量%
を含有する水溶性フラックスを作成した。150℃60
分の酸化処理を行った5mm×30mm×0.5mm厚
みの銅板2枚とこの銅板を半田付けしたもの2枚を、こ
の水溶性フラックス200g共にポリビンに入れ、70
℃48時間保温した。このものを廃液とし、銅、鉛、す
ずをフレームレス原子吸光法にて測定した。また、図5
に示すような構成のJIS−Z−3197に示される評
価用基板の櫛形銅電極に、太陽インキ製造製ソルダーレ
ジストS−22をスクリーン印刷後、熱硬化させた。こ
の評価用基板に刷毛を用いて塗布し、260℃の半田槽
に浸漬し、100ccの水で水洗した。なお、表2に本
実施例で使用した評価用基板の概要を示す。
【0021】
【表2】
【0022】実施例2 合成例1で合成した化合物10重量%及びパオゲン(第
一工業製ポリエステルポリオール)10重量%及び水8
0重量%からなる液を水溶性フラックスとした以外は実
施例1と同様ににして評価用基板を作成した。
【0023】比較例1 市販のロジン系フラックス(千住金属製 SR−12)
を実施例1と同様に廃液と評価基板を作成した。但し、
水では溶けないためIPAで洗浄した。
【0024】比較例2 市販の水溶性フラックス(千住金属製 WF−37)を
実施例1と同様に廃液と評価基板を作成した。これらの
各実施例及び比較例の廃液の重金属測定結果と評価用基
板の絶縁抵抗測定結果を表3示す。
【0025】
【表3】
【0026】実施例3 合成例1で合成した未精製品10重量%及び水90重量
%を含有する水溶性フラックスを作成した。150℃6
0分の酸化処理を行った銅板に刷毛で、上記水溶性フラ
ックスを塗布し、ハンダ付けを行い、ハンダ付けができ
ることが判明した。
【0027】
【発明の効果】本発明によって得られる水溶性半田フラ
ックス組成物は、特定の水溶性非イオン性アミンアダク
トをベースに採用しているので、非VOCのフラックス
が提供でき、、優れた半田付け性、信頼性が確保され
る。また、有機溶剤を使用しないので、労働安全衛生法
施行令別表1危険物(引火性のもの)から除外され、消
防法上の危険物第4類アルコール類に該当しなくなり、
その取扱いや保管上様々な利点が生じる。
【0028】また、洗浄廃水中の重金属も含まなくなる
ため、廃液処理も大幅に簡単、コストダウンになった。
本発明によっては、半田付け性能や接合信頼性を確保し
ながら、作業上火災の危険がなく、労働衛生的に優れ、
地球環境に優しい安全なフラックスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】分取後の各フラクションのHPLCチャートを
示す図である。
【図2】HPLC4.8′のFAB/MSスペクトルを
示す図である。
【図3】HPLC4.8′の1H−NMRスペクトルを
示す図である。
【図4】HPLC4.8′の13C−NMRスペクトル
を示す図である。
【図5】実施例で用いたJIS−Z−3197に示され
る評価用基板の櫛形銅電極を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示されるジシアンジア
    ミドと下記一般式(II)で示されるグリシドールとを反
    応させて得られる化合物を活性剤として含有することを
    特徴とする水溶性半田フラックス組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】一般式(I)で示されるジシアンジアミド
    と一般式(II)で示されるグリシドールとを反応させて
    得られる化合物として、下記一般式(III)で示される
    [N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミジノ]アミノカーボ
    ニトリルを含有することを特徴とする請求項1記載の水
    溶性半田フラックス組成物。 【化2】
  3. 【請求項3】更に水溶性樹脂を含有することを特徴とす
    る請求項1または2記載の水溶性半田フラックス組成
    物。
  4. 【請求項4】請求項2記載の一般式(III)で示される
    [N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミジノ]アミノカーボ
    ニトリル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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