JP2001114125A - 転回機構を備えた車両 - Google Patents

転回機構を備えた車両

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JP2001114125A
JP2001114125A JP29436999A JP29436999A JP2001114125A JP 2001114125 A JP2001114125 A JP 2001114125A JP 29436999 A JP29436999 A JP 29436999A JP 29436999 A JP29436999 A JP 29436999A JP 2001114125 A JP2001114125 A JP 2001114125A
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turning
rotation
steering
wheel
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JP29436999A
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Yoshito Hamazaki
芳登 濱崎
Yoshizo Ishida
喜三 石田
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転回運転時に比較的小さな回転半径でしかも
良好な操作性で車体の転回を行うことができることがで
きる車両を提供する。 【解決手段】 車両操舵のために回転操作可能にして備
えられた舵取手段と、その舵取手段の操作状態を検出す
る検出手段と、車両を走行させる通常モードと、車両の
停止時に車体を転回させる転回モードとのいずれか1の
モードを選択するモード選択手段と、モード選択手段に
て通常モードが選択された場合には検出手段の検出結果
に応じて車両の前輪車輪の操舵輪の操舵角度を変化させ
る操舵手段と、モード選択手段にて転回モードが選択さ
れた場合には検出手段の検出結果に応じて操舵手段によ
る操舵輪の操舵角度の変化を行わせることなく、検出手
段の検出結果に応じて車体を車両の前又は後の左右輪軸
間の中央点付近を中心として転回させる転回手段と、を
備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、小さな回転半径で
転回することができる車両に関する。
【0002】
【従来の技術】車両には回転半径という車両性能を示す
パラメータがあり、この回転半径が小さいほどUターン
等の転回運転の際にいわゆる小回りが利くことになる。
回転半径の改善を図ることができる従来の車両として
は、4WS(四輪操舵)を採用した車両が知られている。
この4WSとはステアリングホイールの操作に連動して
前輪だけでなく後輪の操舵角度(舵角)を制御するシス
テムであり、後輪に舵角が付くことにより回転半径を減
少させることができる。
【0003】また、回転半径の改善としては第5輪方式
が知られている。これは四輪の他に第5輪を床下に格納
し、転回時に第5輪を他の車輪より若干突出させて車体
を持ち上げ、第5輪を駆動することにより車両を転回さ
せるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、4WS
は回転半径の減少には効果的であるものの、特有の振り
出し現象を実用上支障がない範囲に抑えるためには舵角
が制限されるので、回転半径の減少にも限界があるとい
う問題点があった。第5輪方式の場合には、高い効果が
期待できるものの、転回運転中には三輪状態となり、車
両が不安定となるという問題点があった。
【0005】また、回転半径を減少させるような車両転
回時には直進や後退の通常走行時に使用することができ
ない転回機構を作動させる必要があるので、車両を安定
に転回させ得る運転状態は限られているという別の問題
点もあった。更に、そのような転回機構を備えた場合に
転回運転時における操作性の向上も望まれていた。
【0006】そこで、本発明の目的は、転回運転時に比
較的小さな回転半径でしかも良好な操作性で車体の転回
を行うことができることができる車両を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に係る発
明の転回機構を備えた車両は、車両操舵のために回転操
作可能にして備えられた舵取手段と、舵取手段の操作状
態を検出する検出手段と、車両を走行させる通常モード
と、車両の停止時に車体を転回させる転回モードとのい
ずれか1のモードを選択するモード選択手段と、モード
選択手段にて通常モードが選択された場合には検出手段
の検出結果に応じて車両の操舵輪の操舵角度を変化させ
る操舵手段と、モード選択手段にて転回モードが選択さ
れた場合には検出手段の検出結果に応じて操舵手段によ
る操舵輪の操舵角度の変化を行わせることなく、検出手
段の検出結果に応じて車体を車両の前又は後の左右輪軸
間の中央点付近を中心として転回させる転回手段と、を
備えたことを特徴としている。
【0008】かかる本発明の車両によれば、車両の前又
は後の左右輪の回転軸間の中央点付近を中心として車体
を転回させるので、比較的小さな回転半径で車体の転回
を行うことができる。また、車両を走行させる通常モー
ドの選択時に使用するステアリングホイール等の舵取手
段を転回モードの選択時にも使用して転回運転を操作す
るので、転回運転における操作性を向上させることがで
きる。更に、転回運転用のスイッチ等の操作装置を新た
に設ける場合に比べてコスト低減を図ることができる。
【0009】請求項2に記載した構成では、転回手段
は、前後の左右輪のうちの駆動源による走行トルクが伝
達されない一方の左右輪を地面に垂直な軸を中心に回転
自在とする回転支持手段と、転回モード時に車両の運転
状態が所定条件を充足するか否かを判別する判別手段
と、判別手段によって所定条件を充足すると判別された
とき一方の左右輪を車両走行時の直進位置から前後の左
右輪のうちの他方の左右輪の回転軸間の中央点付近を中
心として一方の左右輪の地面に垂直な軸を通る円弧の接
線方向に沿った角度位置まで回転させる回転駆動手段
と、を備えている。
【0010】かかる請求項2に記載の車両によれば、前
後の左右輪のうちの駆動源による走行トルクが伝達され
ない一方の左右輪を地面に垂直な軸を中心に回転自在と
し、一方の左右輪を車両走行時の直進位置から前後の左
右輪のうちの他方の左右輪の回転軸間の中央点付近を中
心として一方の左右輪の地面に垂直な軸を通る円弧の接
線方向に沿った角度位置まで回転させるので、比較的簡
単かつ小さな回転機構を得ることができる。また、転回
モード時に車両の運転状態が転回に適した所定条件を充
足しなければ、転回運転のために一方の左右輪が車両走
行時の直進位置から接線方向に沿った角度位置まで回転
されることはないので、車両が安定した状態にあるとき
に転回運転を行うことができる。
【0011】請求項3に記載した構成では、転回駆動手
段は、検出手段によって検出された舵取手段の回転方向
及び回転角度に対応する角度にて車体を転回させる。こ
の構成によれば、運転者が舵取手段を回転操作した方向
に車体は転回し、その操作した回転角度に相当する角度
に車体は転回するので、転回運転時には所望の位置まで
の車体の転回が容易となり、操作性は極めて良好なもの
となる。
【0012】請求項4に記載した構成では、転回駆動手
段は、検出手段によって検出された舵取手段の回転方向
及び回転角度に対応する速度にて車体を転回させる。こ
の構成によれば、運転者が舵取手段を回転操作した方向
に車体は転回し、その操作した回転角度に相当する速度
にて車体は転回するので、転回運転時には車体の転回が
スムーズに行われ、操作性は極めて良好なものとなる。
【0013】請求項5に記載した構成では、上記の所定
条件は、少なくとも車両の停止と、前輪の操舵角度がほ
ぼ0度にあることとである。このように所定条件を定め
ることにより、車体の転回運転のために一方の左右輪の
回転駆動に問題なく移行できる車両の状態をを確認する
ことができる。請求項6に記載した構成では、車両の停
止としては、車両の変速機のシフト位置がPレンジ又は
Nレンジにあること、若しくはサイドブレーキが作動し
ていることが検出される。この構成によれば、車両の単
なる一時的な停止ではないことを検出することができる
ので、転回時の車両の前進又は後退走行を防止すること
ができる。
【0014】請求項7に記載した構成では、少なくとも
一方の左右輪が直進位置以外の位置にあるときには変速
機のシフト動作を禁止するシフトロック機構を有する。
この構成によれば、車体の転回のために一方の左右輪が
直進位置から回転した角度位置にあるときにはシフトロ
ック機構によって直進運転が禁止されるので、運転者に
よる誤操作を防止することができる。
【0015】請求項8に記載した構成では、転回駆動手
段は、駆動源とは異なる駆動源によって一方の左右輪に
回転トルクを与えて車体を転回させる。この構成によれ
ば、通常の走行用駆動源とは異なり、必要最小限の駆動
力を得られるものであれば、十分であるので、省スペー
ス化のために小型の駆動源を転回駆動用として用いるこ
とができる。
【0016】請求項9に記載した構成では、回転支持手
段は、一方の左右輪の地面に垂直な軸において一方の左
右輪をナックルを介して回転自在に支持するトレーリン
グアームを有する。この構成によれば、回転支持手段を
既存のサスペンション部材を用いて形成するので、専用
の部位や部材を用いないで済み、コスト低減を図ること
ができる。
【0017】請求項10に記載した構成では、転回駆動
手段は、ステアリングホイールに設けられたスイッチの
操作に応じて一方の左右輪の回転に対して制動力を与え
る制動手段を有する。この構成によれば、運転者はステ
アリングホイールを握った状態で操作して車体の転回を
停止させることができる。請求項11に記載した構成で
は、転回駆動手段は、ブレーキペダルの踏込に応じて一
方の左右輪の回転に対して制動力を与える制動手段を有
する。この構成により、運転者は通常モード時と同様に
ブレーキペダルの操作により車体の転回を停止させるこ
とができ、車体転回を所望の位置で停止させることが容
易にできる。
【0018】請求項12に記載した構成では、転回手段
は、前後の左右輪のうちの駆動源による走行トルクが伝
達されない一方の左右輪を地面に垂直な軸を中心に回転
自在とする回転支持手段と、転回モード時に車両の運転
状態が所定条件を充足するか否かを判別する判別手段
と、判別手段によって所定条件を充足すると判別された
とき一方の左右輪を車両走行時の直進位置から前後の左
右輪のうちの他方の左右輪の回転軸間の中央点付近を中
心として一方の左右輪の地面に垂直な軸を通る円弧の接
線方向に沿った角度位置まで回転させる回転駆動手段
と、接線方向に沿った角度位置にて検出手段による検出
結果に応じて他方の左右輪に互いに異なる回転方向の回
転トルクを与えて車体を他方の左右輪の回転軸間の中央
点付近を中心として転回させる転回駆動手段と、を備え
ている。
【0019】かかる請求項12の構成によれば、前後の
左右輪のうちの駆動源による走行トルクが伝達されない
一方の左右輪を地面に垂直な軸を中心に回転自在とし、
一方の左右輪を車両走行時の直進位置から前後の左右輪
のうちの他方の左右輪の回転軸間の中央点付近を中心と
して一方の左右輪の地面に垂直な軸を通る円弧の接線方
向に沿った角度位置まで回転させるので、比較的簡単か
つ小さな回転機構を得ることができる。また、転回モー
ド時に車両の運転状態が転回に適した所定条件を充足し
なければ、転回運転のために一方の左右輪が車両走行時
の直進位置から接線方向に沿った角度位置まで回転され
ることはないので、車両が安定した状態にあるときに転
回運転を行うことができる。更に、接線方向に沿った角
度位置にて他方の左右輪に回転トルクを与えて車体を他
方の左右輪の回転軸間の中央点付近を中心として転回さ
せるので、車両転回時の回転半径は極めて小さいものと
なる。
【0020】請求項13に記載した構成では、請求項1
2の転回駆動手段は、駆動源とは異なる駆動源によって
他方の左右輪各々に互いに異なる回転方向の回転トルク
を与えて車体を転回させる。この構成によれば、上記の
請求項9の場合と同様に、通常の走行用駆動源とは異な
り、必要最小限の駆動力を得られるものであれば、十分
であるので、省スペース化のために小型の駆動源を転回
駆動用として用いることができる。
【0021】請求項14に記載した構成では、請求項1
2の転回駆動手段は、車体の転回時にデファレンシャル
内の2つのピニオンを回転自在に支持するケースを固定
させる手段と、デファレンシャル内の一方のサイドギア
を回転駆動するモータとを有する。この構成によれば、
デファレンシャルのケースを固定させて一方の駆動軸を
回転させると、他方の駆動軸が逆回転するというデファ
レンシャル機能を有効活用することができるので、最小
限の機能を追加するだけで車体の転回駆動力を得ること
ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照しつつ詳細に説明する。図1は本発明による転回機構
を備えた四輪車両の概略的構造を示し、車両の前後の4
つのタイヤ11〜14の断面を含む水平面から見たもの
である。この車両はFF(前輪駆動)の車両であり、車体
1の前部に配置されたエンジン本体2が駆動軸3を介し
て左右の前ホイール4,5を回転駆動するようになって
いる。左右の前タイヤ11,12の内側の前ホイール
4,5はナックル6,7、ナックルアーム8,9、タイ
ロッド10、シリンダ部108及びステアリングギア部
109を含むステアリング機構と結合している。シリン
ダ部108は車体1に固定されている。
【0023】一方、左右の後タイヤ13,14の内側の
左右の後ホイール15,16は回転自在にされている。
また、後ホイール15,16各々にはモータ17,18
が結合しており、各モータ17,18によって後ホイー
ル15,16が回転駆動されるようになっている。モー
タ17,18は車体1を転回させるための駆動源であ
り、車体1の左転回の場合に正回転し、右転回の場合に
逆回転する。
【0024】後ホイール15の中心にはフランジ状のハ
ブ21が設けられており、そのハブ21は図2及び図3
に具体的に示すようにベアリング22によって回転自在
に支持されている。ハブ21の中心軸孔にはモータ17
の回転軸17aが内側から嵌入され、ボルト23がハブ
21の外側から回転軸17a内に螺合することによって
ハブ21とモータ17の回転軸17aとが結合されてい
る。モータ17は回転軸17aの突出面においてリング
形状のナックル24にボルト25,26よって締結され
ている。なお、ナックル24の下部のリング形状の欠け
た部分は支持部24cであり、トレーリングアーム30
のねじ部30aに対して回動自在に結合している。すな
わち、支持部24cの貫通孔24dにはトレーリングア
ーム30のねじ部30aが下方から挿入され、そのねじ
部30aにはナット30bが螺合している。このナック
ル24とトレーリングアーム30との回動自在な結合に
より後ホイール15は地面に垂直な軸を中心にして回動
できるようになっている。
【0025】また、ナックル24にはベアリング22が
ワッシャー27を介してボルト28,29よって締結さ
れている。ナックル24には2つのナックルアーム24
a,24bが外周部から伸長しており、ナックルアーム
24aの先端にはショックアブソーバ31が結合してい
る。ナックルアーム24bはL字形状であり、ナックル
アーム24bには転回機構の接続アーム32の一端が結
合している。接続アーム32はその結合点を中心にして
平面的に回動自在にされている。
【0026】ハブ21には更にブレーキディスク33が
固定され、ブレーキキャリパー35がナックル24に固
定され、図示しないブレーキペダルの操作に応じてブレ
ーキディスク33とブレーキキャリパー35とが接触し
て制動力が発生するように動作するようになっている。
図2及び図3には左の後ホイール15のモータ17との
結合部分だけを示したが、右の後ホイール16のモータ
18との結合部分側は左の後ホイール15の結合部分と
対称に形成されている。
【0027】転回機構は、図1に示したように、上記の
左の接続アーム32の他、右の接続アーム40、2つの
油圧シリンダ41,42、2つのロッド43,44及び
2つのリム45,46を備えている。油圧シリンダ4
1,42は互いに平行な状態で車体1に固定され、後述
の図4に示すように、内部のピストン47,48が車体
1の前後方向に摺動するようにされている。ロッド4
3,44は対応する油圧シリンダ41,42内を通過し
ている。リム45,46はストッパーをなす棒状のもの
である。リム45の一端には接続アーム32の他端が平
面的に回動自在に結合し、一端には接続アーム40の他
端が平面的に回動自在に結合している。リム45,46
は互いに平行に配置され、その間にロッド43,44が
位置している。ロッド43,44各々の一端はリム45
に固着され、他端はリム46に固着されている。油圧シ
リンダ41,42内のピストン47,48にはロッド4
3,44が貫通して結合しており、ピストン47,48
の移動と共にロッド43,44が連動するようになって
いる。
【0028】油圧シリンダ41,42各々にはピストン
47,48を境として両側に油室41a,41b,42
a,42bが形成され、その油室各々に油入出口が形成
されている。通常モードではピストン47,48は後述
の後輪操舵系によって油圧シリンダ41,42内で車両
後方側に位置し、それに連動して後タイヤ13,14は
直進状態となる。通常モードとは異なるターンモード
(転回モード)ではピストン47,48は後輪操舵系に
よって油圧シリンダ41,42内で車両前方側に位置
し、それに連動して後タイヤ13,14は後述するが、
ハの字状態となる。
【0029】図4は油圧シリンダ41,42の油圧回路
及び電気回路を含む後輪操舵系を示している。油圧回路
は、油タンク51、油圧ポンプ52、モータ53及び電
磁バルブ54を有している。モータ53は油圧ポンプ5
2を駆動するものである。油タンク51内の油は油圧ポ
ンプ52によって吐出されて電磁バルブ54に供給され
る。電磁バルブ54は電磁バルブ54からの油入口と油
タンク51への油出口とを有している。また、電磁バル
ブ54は油圧シリンダ41,42各々の油室41a,4
1b,42a,42bと個別に接続した4ポートを有し
ている。電磁バルブ54のソレノイド54aの非励磁状
態では油入口が油室41a,42aからの2ポートと内
部で連通すると共に油出口が油室41b,42bからの
2ポートと連通し、電磁バルブ54のソレノイド54a
の励磁状態では油入口が油室41b,42bからの2ポ
ートと内部で連通すると共に油出口が油室41a,42
aからの2ポートと連通するように切り換え動作する。
なお、油タンク51、油圧ポンプ52、電磁バルブ54
及び油圧シリンダ41,42間の配管は図4には実線で
示しているだけで、符号では示していない。
【0030】モータ53の駆動と電磁バルブ54のソレ
ノイド54aの励磁及び非励磁とは後輪舵角コントロー
ラ60によって制御される。後輪舵角コントローラ60
はマイクロコンピュータからなり、プログラムに従って
動作する。後輪舵角コントローラ60にはターンモード
を操作によって指令するモードスイッチ61及びリム4
5,46の位置を検出するリムセンサ62,63が接続
されている。リムセンサ62はリム45が油圧シリンダ
41,42と近接した位置にあるときターン位置信号を
発生し、リムセンサ63はリム46が油圧シリンダ4
1,42と近接した位置にあるとき直進位置信号を発生
する。また、後輪舵角コントローラ60にはランプ49
及びブザー50が接続され、ランプ49はターンモード
中に点滅又は点灯し、ブザー50はターンモード中に間
欠又は連続の警報音を発生する。
【0031】更に、後輪舵角コントローラ60には車両
の変速機(図示せず)のシフト位置を検出するシフト位
置センサ68と、ステアリングホイール(図6の符号9
2)の回転角度に基づいて前ホイール4,5の基準角度
からの操舵角度を検出する操舵角度センサ69と、ステ
アリングホイール92の回転方向を検出する回転方向セ
ンサ89とが接続されている。シフト位置センサ68は
車両の変速機のシフト位置がP(パーキング)レンジに
あるときPレンジ信号を後輪舵角コントローラ60に供
給する。
【0032】かかる変速機にはシフトロック機構55が
設けられている。シフトロック機構55はシフトレバー
がPレンジにある時にそのPレンジからR(リバース)、
N(ニュートラル)、D(ドライブ)、2(2速)及び1(1
速)等の他のレンジへのシフトを禁止するものであり、
例えば、電磁的にシフトレバーのシフトがロックされ
る。シフトロック機構55は後輪舵角コントローラ60
によって制御される。
【0033】上記したモータ17,18各々は、電源電
圧、回転方向を指定する正逆回転信号、回転速度を指定
するスピード信号、ブレーキを指示するブレーキ信号及
び回転を禁止するリセット信号を入力するようにされ、
これらの電源電圧及び信号はターンコントローラ70に
よって各々制御される。図5はモータ17,18の駆動
制御系を示している。この駆動制御系にはターンコント
ローラ70の他にリレーユニット71、スピード調整ボ
リューム72、ブレーキ調整ボリューム73、及びブレ
ーキスイッチ76が備えられている。ターンコントロー
ラ70はマイクロコンピュータから構成されている。ブ
レーキスイッチ76は操作したときだけオンとなるスイ
ッチである。
【0034】リレーユニット71はリレーコイル81、
リレースイッチ82、ダイオード83、抵抗84及びフ
ューズ85からなる。リレーコイル81及び抵抗84は
直列に接続され、ターンコントローラ70から出力され
るモータメイン信号がリレーコイル81及び抵抗84に
供給されると、リレーコイル81が励磁されるようにな
っている。リレースイッチ82とダイオード83とは並
列に接続され、その並列回路の一端はフューズ85を介
して電源であるバッテリー86の正端子に接続され、他
端はモータ17,18の電源電圧の正入力端に接続され
ている。モータ17,18の電源電圧の負入力端はバッ
テリー86の負端子にアース接続されている。
【0035】正逆回転信号、スピード信号、ブレーキ信
号及びリセット信号はターンコントローラ70から発生
される。正逆回転信号及びリセット信号はそのままモー
タ17,18に供給される。スピード信号はスピード調
整ボリューム72を介してモータ17,18に供給さ
れ、ブレーキ信号はブレーキ調整ボリューム73を介し
てモータ17,18に供給される。スピード調整ボリュ
ーム72及びブレーキ調整ボリューム73各々は操作に
応じてスピード信号のレベル及びブレーキ信号のレベル
を調整する。
【0036】ブレーキスイッチ76の一端には高レベル
に対応する電圧Vccが印加され、ブレーキスイッチ76
の他端はターンコントローラ70に接続されている。こ
のターンコントローラ70には上記のPレンジ信号が供
給される他、後輪舵角コントローラ60から転回舵角制
御の完了を示す操舵完了信号が供給される。また、ター
ンコントローラ70には操舵角度センサ69及び回転方
向センサ89が接続され、図5には示していないが音源
77を介してスピーカ78も接続されている。
【0037】図6は車両内におけるモードスイッチ61
及びブレーキスイッチ76の配置位置を示している。モ
ードスイッチ61はフロントパネル91の中央部に設け
られ、ブレーキスイッチ76はステアリングホイール9
2に一体に設けられている。また、モードスイッチ61
の周囲にはランプ49による点灯又は点滅表示がされる
ようになっている。
【0038】また、車両にはステアリングホイール92
と上記したステアリング機構のステアリングギア部10
9とが機械的に連結されておらず、ステアリングホイー
ル92の回転操作を検出してその検出結果に応じてステ
アリングギア部109を前輪操舵モータ(図4の符号1
10)によって駆動するステアバイワイヤ方式のステア
リング機構が備えられている。ステアリングホイール9
2には上記した操舵角度センサ69及び回転方向センサ
89の他に、ステアリングホイール92の回転トルクを
検出するトルクセンサ(図示せず)が内蔵されている。
モータ110の回転は後輪舵角コントローラ60によっ
て制御される。
【0039】次に、上記した転回機構の動作について後
輪操舵コントローラ60及びターンコントローラ70の
プログラム処理動作に従って説明する。後輪舵角コント
ローラ60は後輪操舵ルーチンを実行し、ターンコント
ローラ70は転回制御ルーチンを実行する。後輪舵角コ
ントローラ60は、後輪操舵ルーチンにおいて図7及び
図8に示すように先ず、モードスイッチ61がオンであ
るか否かを判別する(ステップS1)。モードスイッチ
61がオンとなると、シフト位置センサ68からPレン
ジ信号が供給されたか否かを判別する(ステップS
2)。このステップS2は車両が停止した状態であるか
否かを判別するためのものである。シフト位置センサ6
8からPレンジ信号が供給されていない場合には音声メ
ッセージを発生させる(ステップS3)。この音声メッ
セージは「変速機のシフトレバーをパーキングにして下
さい。」の如き注意を運転者に促すメッセージであり、
音源77において音声信号として生成され、スピーカ7
8を介して出力される。ステップS3の後は、ステップ
S1に再び進むことになる。
【0040】Pレンジ信号が供給された場合には操舵角
度センサ69から得られる前輪操舵角度が車両を直進さ
せ得る所定舵角範囲内であるか否かを判別する(ステッ
プS4)。ステップS4は前ホイール4,5が車両を直
進させる直進位置にあることを判別するためのものであ
る。ステップS2,S4の各判別を満足した場合には車
両が停止した状態であり、前ホイール4,5が直進位置
にあり、この場合には転回舵角制御を開始することがで
きる状態にある。
【0041】ステップS4において前輪操舵角度が所定
舵角範囲内ではないと判別した場合には、音声メッセー
ジを発生させ(ステップS5)、前ホイール4,5を直
進位置に戻すために前輪操舵モータ110を駆動する
(ステップS6)。ステップS5の音声メッセージは
「ハンドルを中立位置に戻します。」の如き注意を運転
者に促すメッセージであり、音源77において音声信号
として生成され、スピーカ78を介して出力される。ス
テップS6においてはモータ110が回転駆動されるこ
とにより左又は右に操舵されていた前ホイール4,5が
直進位置に向けて回動する。この結果、前ホイール4,
5が直進位置に戻ると、ステップS4では前輪前輪操舵
角度が所定舵角範囲内と判断されるので、次のステップ
S7に進むことになる。
【0042】後輪舵角コントローラ60は、このように
前輪操舵角度が所定舵角範囲内であると判断した場合に
は、シフトロック機構55を作動させる(ステップS
7)。シフトロック機構55を作動させることにより、
車体1の転回中に変速機のシフトレバーがロックされ
る。このシフトレバーのロックによって、R、N、D、
2及び1等の他のレンジにシフトされることが防止され
るので、車体1の転回動作が誤操作のため途中で停止さ
れることがなくなる。
【0043】ステップS7の実行後は、転回舵角制御の
開始のために後輪舵角コントローラ60はモータ53を
駆動して油圧ポンプ52を作動させ(ステップS8)、
電磁バルブ54のソレノイド54aを励磁駆動する(ス
テップS9)。また、ランプ49を点滅駆動すると共に
ブザー50に間欠の警報音を発生させる(ステップS1
0)。ステップS8及びS9の実行により、油圧ポンプ
52によって油タンク51内の油が吐出され、その吐出
油が電磁バルブ54を介して油圧シリンダ41,42各
々の油室41b,42bに供給される。一方、油圧シリ
ンダ41,42各々の油室41a,42aは電磁バルブ
54を介して油タンク51に連通し、油室41a,42
a内の油が電磁バルブ54を介して油タンク51に戻る
状態となる。よって、油圧ポンプ52による油タンク5
1内からの吐出油は油室41b,42bに供給されるこ
とにより油室41b,42bの容積を大きくするように
作用し、ピストン47,48を油室41a,42a側に
押圧する。ピストン47,48が油室41a,42a側
に移動することにより、ロッド43,44及びリム4
5,46が連動して車両前方に移動する。
【0044】リム45が車両前方に移動するに従って左
右のナックルアーム24b,36bが左右の接続アーム
32,40を介して車両前方に引っ張られるので、ナッ
クル24,36の支持軸(図1の符号A)を中心にして
左右の後ホイール15,16が矢印の方向に回動する。
すなわち、後ホイール15,16だけでなく、後タイヤ
13,14、モータ17,18、ナックル24,36及
びモータ17,18の回転軸17a,18aに結合して
いる部分が回動する。
【0045】左右の後ホイール15,16の回動中には
ランプ49が点滅駆動され、ブザー50が間欠の警報音
を発生する。後輪舵角コントローラ60はステップS1
0の実行後、ターン位置信号が発生したか否かを判別す
る(ステップS11)。リム45が油圧シリンダ41,
42に近接した位置まで移動すると、リムセンサ62が
ターン位置信号を発生する。このターン位置信号が発生
されるとき、左右の後ホイール15,16全体は図9に
示すようにハの字状態となる。この状態では左右の後ホ
イール15,16は前ホイール4,5の回転軸の中央を
中心点(図1の符号B)とした図1の符号Aを通る円弧
の接線方向に沿った角度位置に定められている。図9の
破線C,Dが接線位置である。符号Aで示す点は車両左
側ではトレーリングアーム30のネジ部30aの位置で
あり、ナックル24とモータ17の軸17aとが交差す
る位置であり、車両右側でも同様でありナックル36と
モータ18の軸とが交差する位置である。
【0046】ターン位置信号が発生すると、後輪舵角コ
ントローラ60はモータ53の駆動を停止して油圧ポン
プ52の作動を停止させ(ステップS12)、ターンコ
ントローラ70に対して後輪操舵完了信号を発生する
(ステップS13)。また、ランプ49を点灯駆動する
と共にブザー50に連続音を発生させ(ステップS1
4)、後輪操舵フラグFを1に等しくさせる(ステップ
S15)。後輪操舵フラグFの初期値は0である。
【0047】ステップS1でモードスイッチ61がオフ
と判別した場合には後輪操舵フラグFが1であるか否か
を判別する(ステップS16)。後輪操舵フラグFが0
に等しい場合には本ルーチンの動作を終了する。一方、
後輪操舵フラグFが1に等しい場合には、転回車速が0
km/hであるか否かを判別する(ステップS17)。これ
は車速センサ79によって検出される。車速センサ79
は後ホイール15,16の回転が停止していることを検
出するものであれば良い。転回車速が0km/hではなく、
車両が転回しているならば、車両の転回を停止させる停
止制御を行う(ステップS18)。この停止制御ではモ
ータ17,18にブレーキ信号を供給しても良いし、左
後輪ではブレーキディスク33にブレーキキャリパー3
5を接触させ、右後輪でも図示していないブレーキディ
スクにブレーキキャリパーを接触させることにより後ホ
イール15,16の回転に制動を掛けても良い。
【0048】転回速度が0km/hで車両が停止している状
態ならば、ハの字状態に転回舵角制御された左右の後ホ
イール15,16を元の直進舵角に戻すためにモードス
イッチ61がオフにされた場合であるので、音声メッセ
ージを発生させる(ステップS19)。この音声メッセ
ージは「後輪を戻します。」の如き注意を運転者に促す
メッセージであり、音源77において音声信号として生
成され、スピーカ78を介して出力される。ステップS
19の実行後、転回停止指令信号をターンコントローラ
70に対して発生し(ステップS20)、モータ53を
駆動して油圧ポンプ52を作動させ(ステップS2
1)、電磁バルブ54のソレノイド54aの励磁駆動を
停止する(ステップS22)。また、ランプ49を点滅
駆動すると共にブザー50に間欠音を発生させる(ステ
ップS23)。ステップS21及びS22の実行によ
り、油圧ポンプ52によって油タンク51内の油が吐出
され、電磁バルブ54内部の通路が切り換えられるの
で、その吐出油が電磁バルブ54を介して油圧シリンダ
41,42各々の油室41a,42aに供給される。一
方、油圧シリンダ41,42各々の油室41b,42b
は電磁バルブ54を介して油タンク51に連通し、油室
41b,42b内の油が電磁バルブ54を介して油タン
ク51に戻る状態となる。よって、油圧ポンプ52によ
る油タンク51内からの吐出油は油室41a,42aに
供給されることにより油室41a,42aの容積を大き
くするように作用し、ピストン47,48を油室41
b,42b側に押圧する。ピストン47,48が油室4
1b,42b側に移動することにより、ロッド43,4
4及びリム45,46が連動して車両後方に移動する。
【0049】リム45が車両後方に移動するに従って左
右のナックルアーム24b,36bが左右の接続アーム
32,40を介して車両後方に押圧されるので、ナック
ル24,36の支持軸を中心にして左右の後ホイール1
5,16が車両直進方向に向くように回動する。すなわ
ち、後ホイール15,16だけでなく、後タイヤ13,
14、モータ17,18、ナックル24,36及びモー
タ17,18の回転軸17a,18aに結合している部
分が回動する。
【0050】左右の後ホイール15,16の回動中には
ランプ49が点滅駆動され、ブザー50が間欠の警報音
を発生する。後輪舵角コントローラ60はステップS2
3の実行後、直進位置信号が発生したか否かを判別する
(ステップS24)。リム46が油圧シリンダ41,4
2に近接した位置まで移動すると、リムセンサ63が直
進位置信号を発生する。この直進位置信号が発生される
とき、左右の後ホイール15,16全体は図1に示すよ
うに元の直進状態に戻る。
【0051】直進位置信号が発生すると、後輪舵角コン
トローラ60は油圧ポンプ52の駆動を停止し(ステッ
プS25)、シフトロック機構55の作動を停止させ
(ステップS26)、ランプ49及びブザー50の駆動
を停止し(ステップS27)、後輪操舵フラグFを0に
等しくさせる(ステップS28)。ターンコントローラ
70は転回制御ルーチンにおいて、図10に示すよう
に、先ず、操舵完了信号が発生したか否かを判別する
(ステップS31)。後輪舵角コントローラ60が上記
のステップS13で操舵完了信号を発生すると、その操
舵完了信号がターンコントローラ70に供給される。
【0052】ターンコントローラ70は操舵完了信号が
供給されると、リセット信号を解除する(ステップS3
2)。モータ17,18には通常、ターンコントローラ
70からリセット信号が供給されており、モータ17,
18は回転禁止状態にあるので、リセット信号の供給を
停止してモータ作動待機状態とする。なお、ステップS
32の実行後、後述のステップS44でリセット信号が
発生されるまでの間においては、転回制御が行われる転
回モードにあるときであるので、ステアリングホイール
92の操作に応じた前輪の操舵は行われない。
【0053】ターンコントローラ70はステップS32
の実行後、音声メッセージを発生させる(ステップS3
3)。この音声メッセージは「ハンドル操作で転回角度
を決定して下さい。」の如き、運転者にステアリングホ
イール92の操作を促すメッセージであり、音源77に
おいて音声信号として生成され、スピーカ78を介して
出力される。
【0054】ステップS33の実行後、ブレーキスイッ
チ76がオンであるか否かを判別する(ステップS4
1)。ブレーキスイッチ76がオンである場合にはステ
ップS42に進んでモータ17,18へブレーキ信号を
供給する。モータ17,18へブレーキ信号が供給され
ることによりモータ17,18の回転に制動が掛かる。
ブレーキスイッチ76がオフである場合にはステアリン
グホイール92が操作されたか否かを判別する(ステッ
プS34)。ステアリングホイール92が操作された場
合には操舵角度センサ69及び回転方向センサ89各々
による検出データを読み取り(ステップS35)、ステ
アリングホイール92の回転方向は左であるか否かを判
別する(ステップS36)。運転者によるステアリング
ホイール92の回転方向が左であるならば、操舵角度セ
ンサ69の検出データから操舵角度を得てその操舵角度
に相当する駆動量を算出し(ステップS37)、その駆
動量だけモータ17,18を正回転駆動する(ステップ
S38)。一方、ステアリングホイール92の回転方向
が左でなく右であるならば、同様に操舵角度センサ69
の検出データから操舵角度を得てその操舵角度に相当す
る駆動量を算出し(ステップS39)、その駆動量だけ
モータ17,18を逆回転駆動する(ステップS4
0)。
【0055】ステアリングホイール92が操作されてい
ない場合には後述のステップS43に進む。ステップS
34〜S42の動作によって、ステアリングホイール9
2が左回転操作されると、ターンコントローラ70から
正回転を指定する正逆回転信号がモータ17,18に供
給され、その正逆回転信号に応じてモータ17,18が
正回転して後ホイール15,16を回転駆動するので、
車両は左転回する。この左転回はステアリングホイール
92の基準角度(中立位置)からの回転角度(操舵角
度)に応じた量だけ行われる。一方、ステアリングホイ
ール92が右回転操作されると、ターンコントローラ7
0から逆回転を指定する正逆回転信号がモータ17,1
8に供給され、その正逆回転信号に応じてモータ17,
18が逆回転して後ホイール15,16を回転駆動する
ので、車両は右転回する。この右転回はステアリングホ
イール92の基準角度からの回転角に応じた量だけ行わ
れる。この車両の左又は右転回の中心点は上記した前ホ
イール4,5の回転軸の中央を中心点(図1の符号B)
である。ブレーキスイッチ76がオン操作されると、タ
ーンコントローラ70からモータ17,18にブレーキ
信号が供給され、モータ17,18の回転は制動され
る。
【0056】上記したモータ17,18の正又は逆回転
駆動の際にはターンコントローラ70からモータメイン
信号がリレーユニット71に供給される。リレーユニッ
ト71においては、モータメイン信号に応じてリレーコ
イル81が励磁され、リレースイッチ83がオンとな
る。リレースイッチ83のオンによってバッテリー86
の正端子からフューズ85、リレースイッチ83、モー
タ17,18、そしてバッテリー86の負端子に電流が
流れ込む。これにより、モータ17,18にはバッテリ
ー86の出力電圧が印加され、モータ17,18は正回
転又は逆回転するのである。
【0057】ステップS38、S40又はS42の実行
後、ターンコントローラ70は転回停止指令信号が供給
されたか否かを判別する(ステップS43)。モードス
イッチ61がオフに操作されたため後輪舵角コントロー
ラ60が上記のステップS12で転回停止指令信号を発
生すると、その転回停止指令信号がターンコントローラ
70に供給される。転回停止指令信号が供給されないな
らば、ステップS41に戻って上記の動作を繰り返す。
一方、転回停止指令信号が供給されたならば、車両の転
回は終了であるので、リセット信号をモータ17,18
に供給し(ステップS44)、そして、本ルーチンを終
了する。リセット信号がモータ17,18に供給される
ことによりモータ17,18はいわゆるロックされて回
転停止状態となる。
【0058】運転者は転回するためには先ず、変速機を
Pレンジに操作することでターンモードへの移行が可能
となり、その後、モードスイッチ61をオン操作するこ
とになる。そうすると、ターンモードとなり、左右の前
ホイール4,5が車両の直進方向に向いていない場合に
は「ハンドルを中立位置に戻します。」のメッセージが
スピーカ78から出力されると共に、ステアリング機構
のモータ110が回転駆動されて左右の前ホイール4,
5が直進方向に向けて回動する。すなわち、運転者がス
テアリングホイール92を操作することなく左右の前ホ
イール4,5が直進方向に向くように駆動される。
【0059】左右の前ホイール4,5が車両の直進方向
に向いた状態において、それまで直進方向に向いていた
左右の後ホイール15,16が上下方向を軸として回動
を開始する。この回動中にはランプ49が点滅し、ブザ
ー50が間欠の警報音を発生する。左右の後ホイール1
5,16が図9に示したようにハの字状態となると、ラ
ンプ49が点灯状態となり、ブザー50が連続の警報音
を発生する。また、「ハンドル操作で転回角を決定して
下さい。」のメッセージがスピーカ78から出力され
る。運転者はランプ49の点灯又はブザー50の連続の
警報音及びメッセージによって転回操作できる状態にな
ったことを認識する。
【0060】そこで、運転者がステアリングホイール9
2を左回転操作すると、モータ17,18が正回転して
後ホイール15,16を正回転させて車両を左転回させ
ることになる。車両の左転回量はステアリングホイール
92の左回転角度に応じた角度となる。一方、ステアリ
ングホイール92を右回転操作すると、モータ17,1
8が逆回転して後ホイール15,16を逆回転させて車
両を右転回させることになる。車両の右転回量はステア
リングホイール92の右回転角度に応じた角度となる。
運転者は転回を停止させるためにはブレーキスイッチ7
6をオン操作させる。これによりモータ17,18には
制動が掛かり、モータ17,18の回転、すなわち後ホ
イール15,16の回転が停止される。
【0061】運転者は車両が所望の転回をした場合には
モードスイッチ61をオフ操作させる。モードスイッチ
61のオフによりランプ49が点滅し、ブザー50が間
欠の警報音を発生する。そして、ハの字状になっている
左右の後ホイール15,16が上下方向を軸として車両
直進方向に向くように回動を開始する。左右の後ホイー
ル15,16が元の車両直進方向に向くと、ランプ49
が点灯を停止し、ブザー50が連続の警報音の発生を停
止する。運転者はランプ49の点灯停止又はブザー50
の連続の警報音の発生停止によってターンモードが終了
し通常モードとなったことを認識することになる。
【0062】車両の左又は右転回量はステアリングホイ
ール92の回転角度に応じた角度となるが、そのために
ステアリングホイール92の回転角度に応じた駆動時間
をメモリに予め記憶しておき、操舵角度センサ69によ
って検出されたステアリングホイール92の回転角度に
応じて駆動時間を設定し、その駆動時間だけモータ1
7,18にバッテリー86の出力電圧を印加することが
できる。また、ステアリングホイール92の回転角度に
応じた数の駆動パルスを発生して、その駆動パルスをモ
ータ17,18に供給することにより、ステアリングホ
イール92の回転角度に応じた角度だけ車体1を転回さ
せることもできる。更に、車体が実際に転回した角度を
センサによって検出してステアリングホイール92の回
転角度に応じた角度になるまでモータ17,18を駆動
するようにしても良い。なお、モータ17,18の駆動
時にはモータ17,18に供給されるスピード信号はモ
ータ17,18を一定の速度で回転させる信号である。
【0063】なお、上記した実施例において、ステアリ
ングホイール92が舵取手段に相当し、操舵角度センサ
69及び回転方向センサ89が検出手段に対応する。モ
ードスイッチ61がモード選択手段に相当する。上記し
たステアリング機構が操舵手段に相当する。ナックル2
4とトレーリングアーム30との係合部分が一方の左右
ホイールを地面に垂直な軸を中心に回転自在とする回転
支持手段を構成し、後輪舵角コントローラ60がステッ
プS2及びS4を実行することが、車両の運転状態が所
定条件を充足するか否かを判別する判別手段に相当す
る。油圧シリンダ41,42、ロッド43,44、油タ
ンク51、ポンプ52、モータ53、電磁バルブ54、
リム45,46及び接続アーム32,40からなる部分
が回転駆動手段を構成する。また、モータ17,18が
一方の左右ホイールに回転トルクを与えて車体を転回さ
せる転回駆動手段に相当する。
【0064】上記した実施例においては、自動変速機を
搭載した車両について説明したため、ステップS2では
変速機のシフト位置がPレンジであることが判別される
が、手動変速機の場合にはニュートラルレンジであるこ
と、或いはサイドブレーキが作動されたことを判別すれ
ば良い。また、ステップS2ではシフト位置がPレンジ
又はニュートラルレンジにあり、かつサイドブレーキが
作動していることを判別しても良い。このように車両の
停止として、車両の変速機のシフト位置がPレンジ又は
Nレンジにあること、若しくはサイドブレーキが作動し
ていることを検出することにより、車両の単なる一時的
な停止ではないことを検出することができるので、転回
時の車両の前進又は後退走行を防止することができる。
【0065】更に、上記した実施例においては、前輪駆
動の車両のためターンモード時に後車輪をハの字状に回
動したが、後輪駆動の車両の場合には前ホイールをハの
字状に回動することになる。その場合には後ホイールの
回転軸上であってその後ホイール間の中央を中心点とし
た円弧の接線方向に沿った角度位置に前ホイールは固定
される。
【0066】また、上記した実施例においては、各後ホ
イールに単体のモータ17,18を設けたが、各後ホイ
ール内にモータを形成しても良い。更に、上記した実施
例においては、ステアリングホイール92に設けられた
ブレーキスイッチ76の操作に応じて転回時の制動が掛
かるようにしているが、ブレーキペダルの操作に応じて
転回時の制動を掛けるようにしても良い。この場合には
ターンコントローラ70は図11に示すようにブレーキ
ペダルが操作されたか否かを判別し(ステップS41
a)、ブレーキペダルが操作されたときにはステップS
42に進んでモータ17,18の回転に制動を掛ける。
【0067】更に、上記したように転回停止のためのブ
レーキペダルの操作中にはモータ17,18に微弱電流
を流しても良い。これは、自動変速機のクリープトルク
の如きトルクを転回停止制御中に掛けることによりブレ
ーキペダルによる微妙な制動を行うものである。また、
上記した実施例においては、ステアリングホイール92
の操舵角度に応じた角度だけ車体を転回させる構成にし
たが、ステアリングホイール92の操舵角度に応じた速
度で車体を転回させるようにしても良い。この場合には
図12に示すように、ターンコントローラ70は音声メ
ッセージとして「転回したい方向にハンドルを回して下
さい。」を発生させ(ステップS33a)、ステップS
36において運転者によるステアリングホイール92の
回転方向が左であるならば、操舵角度センサ69の検出
データから操舵角度を得てその操舵角度に相当する転回
速度を設定し(ステップS45)、その転回速度を示す
スピード信号を出力し(ステップS46)、モータ1
7,18を正回転駆動する(ステップS47)。一方、
ステアリングホイール92の回転方向が左でなく右であ
るならば、同様に操舵角度センサ69の検出データから
基準角度からの操舵角を得てその操舵角に相当する転回
速度を設定し(ステップS48)、その転回速度を示す
スピード信号を出力し(ステップS49)、モータ1
7,18を逆回転駆動する(ステップS50)。
【0068】転回速度は操舵角度が大きいほど大となる
ように図示しないメモリにテーブルとして予め記憶され
ており、ステップS45及びS48ではそのテーブルを
用いて転回速度が決定される。スピード信号はターンコ
ントローラ70からスピード調整ボリューム72を介し
てモータ17,18に供給され、モータ17,18はス
ピード信号が示す速度で回転して後ホイール15,16
を回転させる。よって、運転者がステアリングホイール
92を左回転操作すると、モータ17,18が正回転し
て後ホイール15,16を正回転させて車両を左転回さ
せることになる。その左転回速度はステアリングホイー
ル92の操舵角度に応じた速度となる。一方、ステアリ
ングホイール92を右回転操作すると、モータ17,1
8が逆回転して後ホイール15,16を逆回転させて車
両を右転回させることになる。その右転回速度はステア
リングホイール92の操舵角度に応じた速度となる。
【0069】更に、上記した実施例においては、モータ
17,18を駆動源として後ホイール15,16を回転
駆動して車体1の転回を行っているが、通常モード時に
エンジン本体2によって走行トルクが与えられる前ホイ
ール4,5にターンモード時には互いに異なる回転方向
の回転トルクを与えて車体1の転回を行うこともでき
る。次に、前ホイール4,5各々に互いに異なる回転方
向の回転トルクを与えて車体1の転回を行う四輪車両に
ついて説明する。
【0070】図13に示すように、上記の駆動軸3は駆
動軸3a,3bからなり、その駆動軸3a,3bにはデ
ファレンシャル95が設けられている。デファレンシャ
ル95のケース95aに固定されたリングギア96は駆
動ギア97と噛合し、駆動ギア97はエンジン本体2に
よって回転駆動される。リングギア96の歯部には図示
しない機構によってストッパ101が係合可能にされて
おり、リングギア96にストッパ101が係合したとき
にはリングギア96の回転が強制的に停止されるように
なっている。ストッパ101は後述の図14に示すスト
ッパ駆動装置102によって駆動されることによりリン
グギア96との係合を行う。
【0071】また、駆動軸3aにはギア98が駆動軸3
aと共に回転するように取り付けられている。ギア98
には駆動ギア99が噛合している。駆動ギア99はモー
タ100によって回転駆動される。モータ100は車体
1を転回させるための駆動源であり、車体1の左転回の
場合に正回転し、右転回の場合に逆回転する。また、タ
ーンモード時に後ホイール15,16各々には回転トル
クをを与えないので、図1に示したモータ17,18は
設けられていない。
【0072】ターンコントローラ70は転回制御ルーチ
ンを実行するが、この転回制御ルーチンでは図10の転
回制御ルーチンとは違ってモータ100の駆動を制御す
ると共にストッパ101の制御が行われる。ターンコン
トローラ70には図14に示すようにストッパ駆動装置
102を介してストッパ101が接続されている。ター
ンコントローラ70は転回制御ルーチンにおいて、図1
5に示すように、操舵完了信号が供給されると、ステッ
プS32でリセット信号を解除した後、ストッパ駆動装
置102を介してストッパ101を作動させる(ステッ
プS51)。モータ100には通常、ターンコントロー
ラ70からリセット信号が供給されており、モータ10
0は回転禁止状態にあるので、リセット信号の供給を停
止してモータ作動待機状態とする。また、ストッパ10
1の作動によりストッパ101がリングギア96と係合
してリングギア96が回転しないようにケース95aと
共に固定される。
【0073】ターンコントローラ70はステップS36
において運転者によるステアリングホイール92の回転
方向が左であるならば、操舵角度センサ69の検出デー
タから操舵角度を得てその操舵角度に相当する駆動量を
算出し(ステップS37)、その駆動量だけモータ10
0を正回転駆動する(ステップS52)。一方、ステア
リングホイール92の回転方向が左でなく右であるなら
ば、同様に操舵角度センサ69の検出データから操舵角
度を得てその操舵角度に相当する駆動量を算出し(ステ
ップS39)、その駆動量だけモータ100を逆回転駆
動する(ステップS53)。ステップS41にてブレー
キスイッチ76がオンである場合にはステップS42に
進んでモータ100へブレーキ信号を供給する。
【0074】これら各ステップの動作によって、ステア
リングホイール92が左に回転操作されると、ターンコ
ントローラ70から正回転を指定する正逆回転信号がモ
ータ100に供給され、その正逆回転信号に応じてモー
タ100が正回転する。モータ100の正回転は駆動ギ
ア99、ギア98を介して駆動軸3aに伝達されるの
で、駆動軸3aが回転して左の前ホイール4を図16の
矢印Xの如く回転させる。また、駆動軸3aの回転によ
りデファレンシャル95内の一方のサイドギア95bが
回転し、その回転は2つのピニオン95c,95dによ
って他方のサイドギア95eに逆回転となって伝達され
る。よって、他方のサイドギア95eは駆動軸3bを介
して右ホイール5を図16の矢印Yの如く左ホイール4
の回転方向とは逆方向に回転させる。よって、左の前ホ
イール4は車両を前進させる方向に、右の前ホイール5
は車両を後退させる方向に回転するので、前ホイール
4,5の回転軸の中央を中心点(図1の符号B)として
車体1は左転回し、回転自在な後ホイール15,16は
それに従って回転する。
【0075】一方、ステアリングホイール92が右に回
転操作されると、ターンコントローラ70から逆回転を
指定する正逆回転信号がモータ100に供給され、その
正逆回転信号に応じてモータ100が逆回転する。モー
タ100の逆回転は駆動ギア99、ギア98を介して駆
動軸3aに伝達されるので、駆動軸3aが回転して左の
前ホイール4を図16の矢印Xの方向とは逆方向に回転
させる。また、駆動軸3aの回転によりデファレンシャ
ル95内の一方のサイドギア95bが回転し、その回転
は2つのピニオン95c,95dによって他方のサイド
ギア95eに逆回転となって伝達される。よって、他方
のサイドギア95eは駆動軸3bを介して右ホイール5
を図16の矢印Yの方向とは逆方向に回転させる。よっ
て、左の前ホイール4は車両を後退させる方向に、右の
前ホイール5は車両を前進させる方向に回転するので、
前ホイール4,5の回転軸の中央を中心点(図1の符号
B)として車体1は右転回し、回転自在な後ホイール1
5,16はそれに従って回転する。
【0076】ブレーキスイッチ76がオン操作される
と、ターンコントローラ70からモータ100にブレー
キ信号が供給され、モータ100の回転が制動される。
上記したモータ100の正又は逆回転駆動の際にはター
ンコントローラ70からモータメイン信号がリレーユニ
ット71に供給される。リレーユニット71において
は、モータメイン信号に応じてリレーコイル81が励磁
され、リレースイッチ83がオンとなる。リレースイッ
チ83のオンによってバッテリー86の正端子からフュ
ーズ85、リレースイッチ83、モータ100、そして
バッテリー86の負端子に電流が流れ込む。これによ
り、モータ100にはバッテリー86の出力電圧が印加
され、モータ100は正回転又は逆回転するのである。
【0077】ステップS52、S53又はS42の実行
後、ターンコントローラ70は転回停止指令信号が供給
されたか否かを判別する(ステップS43)。モードス
イッチ61がオフに操作されたため後輪舵角コントロー
ラ60が上記のステップS12で転回停止指令信号を発
生すると、その転回停止指令信号がターンコントローラ
70に供給される。転回停止指令信号が供給されないな
らば、ステップS54に戻って上記の動作を繰り返す。
一方、転回停止指令信号が供給されたならば、車両の転
回は終了であるので、リセット信号をモータ100に供
給し(ステップS44)、ストッパ駆動装置102によ
るストッパ101の作動を停止させ(ステップS5
4)、そして、本ルーチンを終了する。リセット信号が
モータ100に供給されることによりモータ100はい
わゆるロックされて回転停止状態となる。また、ストッ
パ101の作動停止によりストッパ101とリングギア
96との係合が解かれてリングギア96が駆動ギア97
の回転によってケース95aと共に回転可能にされる。
【0078】なお、上記した各実施例においては、左右
輪を一対のシリンダ・ロッドの同時押しタイプとした
が、左右輪を個別に駆動するようにしても良いし、或い
は車両横方向に駆動力を与えるものでも良い。例えば、
左右のナックルアーム24b,36b各々をリム45や
アーム32,40を介さずに直接押すものでも良い。ま
た、差動ラックを用いる等の様々な方法によって駆動力
を与えることができる。
【0079】
【発明の効果】以上の如く、本発明の車両によれば、車
両の前又は後の左右輪の回転軸間の中央点付近を中心と
して車体を転回させるので、比較的小さな回転半径で車
体の転回を行うことができる。また、車両を走行させる
通常モード時に使用するステアリングホイール等の舵取
手段を転回モード時にも使用して転回運転を操作するの
で、転回運転における操作性を向上させることができ
る。更に、転回運転用のスイッチ等の操作装置を新たに
設ける場合に比べてコスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例として四輪車両の概略構造を示
す図である。
【図2】後ホイール部分を具体的に示す断面図である。
【図3】図2の後ホイール部分の組立図である。
【図4】油圧回路及び電気回路を含む後輪操舵系を示す
図である。
【図5】駆動制御系を示す回路図である。
【図6】スイッチ及びランプの配置を示す図である。
【図7】後輪操舵ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図8】図7の後輪操舵ルーチンの続き部分を示すフロ
ーチャートである。
【図9】ターンモード時の後輪の状態を示す図である。
【図10】転回制御ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図11】後輪操舵ルーチンの他の例を示すフローチャ
ートである。
【図12】転回制御ルーチンの他の例を示すフローチャ
ートである。
【図13】前輪駆動機構を概略的に示す図である。
【図14】駆動制御系を示す回路図である。
【図15】転回制御ルーチンの他の例を示すフローチャ
ートである。
【図16】転回時の前輪駆動機構の状態を概略的に示す
図である。
【符号の説明】
1 車体 2 エンジン本体 3 駆動軸 4,5 前ホイール 6,7,24,36 ナックル 11,12 前タイヤ 13,14 後タイヤ 15,16 後ホイール 17,18,53,100,110 モータ 21,34 ハブ 30 トレーリングアーム 31 ショックアブソーバ 32,40 接続アーム 33 ブレーキディスク 45,46 リム 47,48 ピストン 52 油圧ポンプ 54 電磁バルブ 76 ブレーキスイッチ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両操舵のために回転操作可能にして備
    えられた舵取手段と、 前記舵取手段の操作状態を検出する検出手段と、 前記車両を走行させる通常モードと、前記車両の停止時
    に車体を転回させる転回モードとのいずれか1のモード
    を選択するモード選択手段と、 前記モード選択手段にて前記通常モードが選択された場
    合には前記検出手段の検出結果に応じて前記車両の操舵
    輪の操舵角度を変化させる操舵手段と、 前記モード選択手段にて前記転回モードが選択された場
    合には前記検出手段の検出結果に応じて前記操舵手段に
    よる前記操舵輪の操舵角度の変化を行わせることなく、
    前記検出手段の検出結果に応じて車体を前記車両の前又
    は後の左右輪軸間の中央点付近を中心として転回させる
    転回手段と、を備えたことを特徴とする転回機構を備え
    た車両。
  2. 【請求項2】 前記転回手段は、前後の左右輪のうちの
    駆動源による走行トルクが伝達されない一方の左右輪を
    地面に垂直な軸を中心に回転自在とする回転支持手段
    と、 前記転回モードの選択時に車両の運転状態が所定条件を
    充足するか否かを判別する判別手段と、 前記判別手段によって前記所定条件を充足すると判別さ
    れたとき前記一方の左右輪を車両走行時の直進位置から
    前記前後の左右輪のうちの他方の左右輪回転軸間の中央
    点付近を中心として前記一方の左右輪の地面に垂直な軸
    を通る円弧の接線方向に沿った角度位置まで回転させる
    回転駆動手段と、 前記接線方向に沿った角度位置にて前記検出手段による
    検出結果に応じて前記一方の左右輪に回転トルクを与え
    て車体を前記他方の左右輪回転軸間の中央点付近を中心
    として転回させる転回駆動手段と、を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の転回機構を備えた車両。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、前記舵取手段の基準角
    度からの回転方向及び回転角度を検出し、 前記転回駆動手段は、前記検出手段によって検出された
    前記回転方向及び前記回転角度に対応する角度にて前記
    車体を転回させることを特徴とする請求項2記載の転回
    機構を備えた車両。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、前記舵取手段の基準角
    度からの回転方向及び回転角度を検出し、 前記転回駆動手段は、前記検出手段によって検出された
    前記回転方向及び前記回転角度に対応する速度にて前記
    車体を転回させることを特徴とする請求項2記載の転回
    機構を備えた車両。
  5. 【請求項5】 前記所定条件は、少なくとも前記車両の
    停止と、前輪の操舵角度がほぼ0度にあることと、であ
    ることを特徴とする請求項2記載の転回機構を備えた車
    両。
  6. 【請求項6】 前記車両の停止として、前記車両の変速
    機のシフト位置がP(パーキング)レンジ又はN(ニュ
    ートラル)レンジにあること、若しくはサイドブレーキ
    が作動していることが検出されることを特徴とする請求
    項5記載の転回機構を備えた車両。
  7. 【請求項7】 少なくとも前記一方の左右輪が前記直進
    位置以外の位置にあるときには変速機のシフト動作を禁
    止するシフトロック機構を有することを特徴とする請求
    項2記載の転回機構を備えた車両。
  8. 【請求項8】 前記転回駆動手段は、前記駆動源とは異
    なる駆動源によって前記一方の左右輪に前記回転トルク
    を与えて車体を転回させることを特徴とする請求項2記
    載の転回機構を備えた車両。
  9. 【請求項9】 前記回転支持手段は、前記一方の左右輪
    の地面に垂直な軸において前記一方の左右輪をナックル
    を介して回転自在に支持するトレーリングアームを有す
    ることを特徴とする請求項2記載の転回機構を備えた車
    両。
  10. 【請求項10】 前記転回駆動手段は、ステアリングホ
    イールに設けられたスイッチの操作に応じて前記一方の
    左右輪の回転に対して制動力を与える制動手段を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の転回機構を備えた車
    両。
  11. 【請求項11】 前記転回駆動手段は、ブレーキペダル
    の踏込に応じて前記一方の左右輪の回転に対して制動力
    を与える制動手段を有することを特徴とする請求項2記
    載の転回機構を備えた車両。
  12. 【請求項12】 前記転回手段は、前後の左右輪のうち
    の駆動源による走行トルクが伝達されない一方の左右輪
    を地面に垂直な軸を中心に回転自在とする回転支持手段
    と、 前記転回モード時に車両の運転状態が所定条件を充足す
    るか否かを判別する判別手段と、 前記判別手段によって前記所定条件を充足すると判別さ
    れたとき前記一方の左右輪を車両走行時の直進位置から
    前記前後の左右輪のうちの他方の左右輪回転軸間の中央
    点付近を中心として前記一方の左右輪の地面に垂直な軸
    を通る円弧の接線方向に沿った角度位置まで回転させる
    回転駆動手段と、 前記接線方向に沿った角度位置にて前記検出手段による
    検出結果に応じて他方の左右輪に互いに異なる回転方向
    の回転トルクを与えて車体を前記他方の左右輪回転軸間
    の中央点付近を中心として転回させる転回駆動手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の転回機構を備
    えた車両。
  13. 【請求項13】 前記転回駆動手段は、前記駆動源とは
    異なる駆動源によって前記他方の左右輪各々に前記互い
    に異なる回転方向の回転トルクを与えて車体を転回させ
    ることを特徴とする請求項12記載の転回機構を備えた
    車両。
  14. 【請求項14】 前記転回駆動手段は、前記車体の転回
    時にデファレンシャル内の2つのピニオンを回転自在に
    支持するケースを固定させる手段と、前記デファレンシ
    ャル内の一方のサイドギアを回転駆動するモータとを有
    することを特徴とする請求項12記載の転回機構を備え
    た車両。
JP29436999A 1999-07-15 1999-10-15 転回機構を備えた車両 Pending JP2001114125A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29436999A JP2001114125A (ja) 1999-10-15 1999-10-15 転回機構を備えた車両
US09/616,366 US6523632B1 (en) 1999-07-15 2000-07-13 Vehicle equipped with turning mechanism
DE2000134291 DE10034291B4 (de) 1999-07-15 2000-07-14 Fahrzeug mit Schwenkmechanismus
DE2000134294 DE10034294B4 (de) 1999-07-15 2000-07-14 Mit Schwenkmechanismus ausgestattetes Fahrzeug

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100633399B1 (ko) * 2004-12-15 2006-10-16 현대자동차주식회사 조향 스트로크 가변 시스템의 제어장치와 방법

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KR100633399B1 (ko) * 2004-12-15 2006-10-16 현대자동차주식회사 조향 스트로크 가변 시스템의 제어장치와 방법

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