JP2001113674A - 印刷機用インキレール - Google Patents

印刷機用インキレール

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JP2001113674A
JP2001113674A JP29977699A JP29977699A JP2001113674A JP 2001113674 A JP2001113674 A JP 2001113674A JP 29977699 A JP29977699 A JP 29977699A JP 29977699 A JP29977699 A JP 29977699A JP 2001113674 A JP2001113674 A JP 2001113674A
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ink rail
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孝之 飯島
Hiroji Yoshida
博二 吉田
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義雄 小林
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    • B41FPRINTING MACHINES OR PRESSES
    • B41F31/00Inking arrangements or devices
    • B41F31/02Ducts, containers, supply or metering devices
    • B41F31/027Ink rail devices for inking ink rollers

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  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)
  • Pens And Brushes (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Confectionery (AREA)
  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファウンテンローラーFの外周面とインキレ
ール1のインキ供給面40との間隔の精密な調整が困難
であった。 【解決手段】 分割可能に接合面によって接合した2つ
の部材5、6にわたって形成される凹状曲面を有し、接
合面に沿って凹状曲面に開口する複数のインキ供給口5
6を設けたインキ供給面40を有するインキレール本体
4と、インキレール本体4の接合面と平行な支持平面で
インキレール本体4を支持する台座3と、台座3を支持
し角変位可能に設けられた支持部材2と、台座3の支持
平面に沿ってインキレール本体4を長手方向に対して直
角に往復移動可能である間隔調整手段7とを有する。稼
働位置Yでインキレール本体4の接合面が、ファウンテ
ンローラーFの回転中心線を含む平面と略一致し、ファ
ウンテンローラーFの外周面に対し、インキレール本体
4の凹状曲面の間隔を遠近調整可能とする印刷機用イン
キレール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷機のインキ
供給装置において、ファウンテンローラーの外周面に対
向するインキ供給面からファウンテンローラーへインキ
を供給するインキレールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、インキ供給装置のインキレー
ルは、特開平1ー229633号公報(先行技術1)な
どに示されるように多数知られている。すなわち、イン
キレールのインキレール本体は、ファンウンテンローラ
ーの外周面に被さるように対向して、ファウンテンロー
ラーの外周面に沿ってインキを供給する比較的弧の長さ
の長い凹状曲面であるインキ供給面が形成されている。
通常、インキレール本体には、凹状曲面であるインキ供
給面の反対側にインキを供給するためのインキポンプか
ら伸びるインキ供給管が連結され、インキ供給面側にイ
ンキ供給口が開口され、それらを連結するインキ案内路
が中間に設けられている。
【0003】そして、インキポンプによって送り出され
たインキは、インキ案内路を通ってインキ供給口に達
し、ファウンテンローラーの外周面上に転移し、ファウ
ンテンローラーの回転によりファウンテンローラーに接
触する下流に設けられたローラーに転移していく構造で
ある。
【0004】また、インキレールは、インキ供給面を清
掃するなどのために、インキ供給面をファウンテンロー
ラーの外周面から離隔することが可能な構造になってい
る。つまり、支持部材を、その長手方向両端部に設けら
れた角変位可能な偏心構造の軸受で支えるとともに、支
持部材に設けられた台座にファウンテンローラーに近い
方が高く傾斜した調整案内面を設け、インキレール本体
をこの傾斜に沿って移動調整可能に設け、インキレール
本体に設けられたインキ供給面を稼働位置において、フ
ァウンテンローラーの外周面に適宜な間隔で対向させ得
るように、かつファウンテンローラーの近接した稼働位
置とファウンテンローラーの外周面から離隔した稼働し
ない位置との間で、位置選択が可能であるように構成さ
れている。
【0005】そして、インキレール本体のインキ供給面
とファウンテンローラーの外周面との間隔は、支持部材
に設けられた台座の傾斜した調整案内面に取り付けられ
たインキレール本体を、ファウンテンローラーの外周面
に対して遠近移動させるとともに、支持部材の両端部に
設けられた偏心構造の軸受を個々に角変位させることに
よって、支持部材の支持位置を左右別個に移動させて調
整するようになっている。
【0006】
【この発明が解決しようとする課題】先行技術1に開示
されるインキレールは、幅広のウェブ紙に印刷可能な印
刷機における印刷面全幅にわたってインキを供給できる
もので、インキレール本体のインキ供給面の弧の長さが
比較的長く、かつ剛性を与えようとしても質量も大きく
なってしまうため操作性が悪いとともに、コスト高であ
る課題があった。
【0007】また、印刷機を長時間使用している間に、
稼働位置におけるインキレール本体の自重による経時変
化によってインキレール本体が鉛直方向に撓んできた
り、稼働中におけるインキ供給面とファウンテンローラ
ーの外周面との間に設けられている間隔の中に存在する
インキで生じる圧力の影響によってインキレール本体
が、ファウンテンローラーの外周面から離れるように撓
んでいた。そして撓みが生じることにより、ファウンテ
ンローラーの外周面と比較的弧の長さの長いインキレー
ル本体のインキ供給面との間に、適宜に設定され維持さ
れるべき僅かな間隔は、インキレールの長手方向端部付
近における間隔と、中央部及びその付近における間隔と
で相違する。その結果、インキ供給が不安定になって印
刷品質の低下を招くという課題があった。
【0008】また、比較的弧の長さの長い凹状曲面から
なるインキ供給面を有するインキレール本体を調整案内
面上で移動させ、かつ支持部材の両端部に設けられた偏
心軸受の角変位中心を個々に移動させる、という複雑な
構成で間隔の調整を行っているので、調整作業中にイン
キ供給面の弧の長さ方向の上下端部がファウンテンロー
ラーの外周面と接触し易く、間隔の調整に非常に熟練を
要するとともに、その調整作業に長時間要し、かつ撓み
の影響を十分解消できない課題があった。
【0009】さらに、最悪の場合には、ファウンテンロ
ーラーの外周面にインキレール本体のインキ供給面が接
触したまま稼働され、相互に損傷する可能性がある課題
があった。
【0010】これらの発生を防止するために、支持部材
や撓んだインキレール本体を取り外し再加工したり、新
規の部品と交換したり、各部材の取り付けを再調整して
組み付け直すなど、大掛かりな補修対策が必要であっ
た。さらに加えて、インキレール本体を支持部材に組み
付けるに当たり、基準位置を定めることが難しく、その
作業に熟練を要し、長時間となる課題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、ファウンテンローラーの外周面に近接した稼働位
置と、ファウンテンローラーの外周面から離隔した稼働
しない位置との位置選択が可能な印刷機用インキレール
において、少なくとも2つの部材を分割可能に接合面に
よって接合して形成されるとともに、少なくとも2つの
部材にわたって形成される凹状曲面を有し、予め定めた
1つの接合面に沿って凹状曲面に開口する複数のインキ
供給口を設けたインキレール本体と、インキレール本体
のインキ供給口を設けた接合面と平行な支持平面でイン
キレール本体を支持する台座と、台座を支持し角変位可
能に設けられた支持部材と、台座の支持平面に沿ってイ
ンキレール本体を長手方向に対して直角に往復移動可能
であるように設けられた間隔調整手段とを有し、稼働位
置において、インキレール本体の接合面が、ファウンテ
ンローラーの回転中心線を含む平面と略一致するととも
に、ファウンテンローラーの外周面に対して、インキレ
ール本体の凹状曲面の間隔を遠近調整可能とすることを
特徴とする印刷機用インキレールを提案する。
【0012】またファウンテンローラーの外周面に近接
した稼働位置と、ファウンテンローラーの外周面から離
隔した稼働しない位置との位置選択が可能な印刷機用イ
ンキレールにおいて、少なくとも2つの略板状直方体か
らなる部材を分割可能に接合面によって接合して形成さ
れるとともに、少なくとも2つの部材にわたって形成さ
れる凹状曲面を有し、予め定められた1つの接合面に沿
って凹状曲面に開口する複数のインキ供給口を設けたイ
ンキレール本体と、インキレール本体のインキ供給口を
設けた接合面と平行な支持平面でインキレール本体を支
持する台座と、台座を支持し角変位可能に設けられた支
持部材と、台座の支持平面に沿ってインキレール本体を
長手方向に対して直角に往復移動可能であるよう設けら
れた間隔調整手段とを有し、稼働位置において、インキ
レール本体のインキ供給口を設けた接合面が、ファウン
テンローラーの回転中心線を含む平面と略一致するとと
もに、ファウンテンローラーの外周面に対して、インキ
レール本体の凹状曲面の間隔を遠近調整可能とすること
を特徴とする印刷機用インキレールを提案する。
【0013】また、上記2つの印刷機用インキレールに
加えて、インキレール本体の凹状曲面がファウンテンロ
ーラーの外周面の周面方向の12分の1から6分の1に
対応する大きさの凹状曲面である印刷機用インキレール
を提案する。さらに、上記3つの印刷機用インキレール
に加えて、インキレール本体の接合面と平行な支持平面
でインキレール本体を支持する台座の支持平面が、水平
である印刷機用インキレールを提案する。さらに加え
て、上記4つの印刷機用インキレールに加えて、インキ
レール本体が、ファウンテンローラーの長手方向におい
て複数に分割して設けられるとともに、分割したインキ
レール本体毎に間隔調整手段が設けられ、かつ個別にフ
ァウンテンローラーの外周面に対して遠近調整可能であ
る印刷機用インキレールを提案する。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明に係るインキレールの第
1実施形態及び第2実施形態に共通した稼働位置にある
状態のインキレールの間隔調整手段を示す横断面を示す
図1、同じく第1実施形態及び第2実施形態に共通した
稼働位置にあるインキレールの各間隔調整手段における
ボルトなどを示すインキレールの断面を示す図2、この
発明の第1実施形態のインキレールの図1、図2のA矢
視図を示す図3、及びこの発明の第2実施形態のインキ
レール本体を分割して連ねたインキレールを、図1、図
2のA側の斜め上方から見た部分斜視図である図4に基
づいて説明する。
【0015】図1、図2及び図3に示すこの発明に係る
第1実施形態のインキレール1a及び図1、図2及び図
4に示す第2実施形態のインキレール1bは、それぞれ
支持部材2と、台座3と、第1部材5及び第2部材6を
接合したインキレール本体4(4a、4b)と、間隔調
整手段7とを有する。
【0016】この発明の第1実施形態のインキレール1
aは、第1部材5a及び第2部材6aが、ファウンテン
ローラーFの長手方向にそれぞれ長い略板状直方体から
なる長尺一体のインキレール本体4aを有する。このイ
ンキレール本体4aは、ファウンテンローラーFの外周
面に対して移動可能である。
【0017】この発明の第2実施形態のインキレール1
bは、第1部材5b及び第2部材6bが、ファウンテン
ローラーFの長手方向に沿って支持部材2の長手方向で
それぞれ複数に分割された略板状直方体からなるインキ
レール本体4bを有する。この複数に分割されたインキ
レール本体4bは、ファウンテンローラーFの外周面に
対して、それぞれ個別に移動可能である。
【0018】この発明の第1実施形態のインキレール1
a及び第2実施形態のインキレール1bの共通な構成に
ついて説明する。支持部材2は、小型軽量で充分な剛性
を有するほぼ円筒形状からなり、ブラケット8を介して
図示しない両側のフレームに取り付けられる。支持部材
2は、ファウンテンローラーFの長手方向に対して平行
で長さはファウンテンローラーFの面長より長い。支持
部材2の両端部には、軸受20が設けられ、ブラケット
8のフランジ80を介して軸部81に取り付けられる。
支持部材2は、長手方向には拘束され、ファウンテンロ
ーラーFに対して角変位可能である。
【0019】支持部材2の両端部近傍にインキレール本
体4(4a、4b)を稼働位置に位置決めするための角
変位制限部材21(Y)が設けられている。角変位制限
部材21(Y)の一方の側端面は、フレームに設けられ
た角変位制限部(図示せず)に上面を突き当てられた状
態で固定され、インキレール本体4を稼働位置Yに位置
決めする。
【0020】角変位制限部材21(X)は、インキレー
ル本体4のインキ供給面40(50、60)の清掃作業
やメインテナンスなどのため、インキレール本体4をフ
ァウンテンローラーFの外周面から離隔し稼働しない位
置Xに移動させたときに、角変位制限部材21(X)の
他方の側端面がフレームに設けられたストッパー(図示
せず)に突き当たり、稼働しない位置を制限する。
【0021】図1及び図2に示される実施形態では、台
座3の上面は、インキレール1a、1bの稼働位置Yに
おいて、角変位制限部材21(Y)の一方の側端面を、
角変位制限部(図示せず)に突き当てることによって、
水平になるように設けられている。
【0022】支持部材2の両端部近傍にそれぞれ操作レ
バー22が設けられている(図3参照)。操作レバー2
2の操作により支持部材2をファウンテンローラーFに
対して角変位させることによって、インキレール本体4
は、稼働位置Yと稼働しない位置Xとの間を容易に移動
し得る。
【0023】図3及び図4に示す実施形態では、台座3
は、支持部材2の長手方向両端部付近を含めて適宜な位
置に支持部材2に固定され一体的に設けられる。他の実
施形態では両端部付近でなくてもよい。台座3の数は、
支持部材2の長手方向に1以上適宜数設ける。台座3の
長さ及び幅は適宜である。
【0024】また図1及び図2に示す実施形態では、イ
ンキレール本体4は、第1部材5及び第2部材6からな
るインキレール本体4のインキ供給口56を設けた接合
面をボルト52で接合して一体構造とされる。そして、
インキ供給面40に開口するインキ供給口56は、第1
部材5と第2部材6との接合面に挟まれて形成される。
インキレール本体4の第2部材6の厚みは、稼働位置Y
において、インキレール本体4が台座3の水平な上面に
取り付けられているとき、一方の接合面である第2部材
6の上面が、ファウンテンローラーFの回転中心を含む
平面に一致するように予め定められている。
【0025】さらに、この発明の実施形態における稼働
位置Yでは、インキレール本体4の自重の影響による撓
みに対しては、第1部材5のインキ供給面50がファウ
ンテンローラーFの外周面に沿って伸びる張り出し部分
を有し、かつ第1部材5及び第2部材6がボルト接合さ
れ一体構造となる2枚合わせの厚みを有するインキレー
ル本体4が、支持部材2の略円筒形状の断面の作用によ
り支持され撓みを有効に抑えている。
【0026】他方、稼働中におけるインキ供給面40
(50、60)とファウンテンローラーFの外周面との
間に設けられている間隔Cの中に存在するインキで生じ
る圧力の影響によって、インキレール本体4がファウン
テンローラーFの外周面から離れようとする撓みに対し
ては、インキレール本体4はファウンテンローラーFの
長手方向に対して直角方向に長い長方形断面を有すると
ともに、支持部材2の略円筒形状の断面の作用により撓
みを有効に抑えている。
【0027】そして、インキ供給口56に設けた接合面
をボルト52により接合して一体に構成されるインキレ
ール本体4は、第1部材5及び第2部材6の2つに解体
分割が可能である。再び組み立てる場合は、図示しない
位置決め部材、例えば複数の位置決めピンによって、そ
れぞれの関係位置が常に判明するため組み立て可能であ
る。したがって第1部材5及び第2部材6に分割されて
いるインキレール本体4は解体組立が容易である。
【0028】第2部材6の上面と下面が平行で、かつそ
の上面、すなわちインキ供給口56を設けた接合面が常
にファウンテンローラーFの回転中心線を含む平面に一
致するように設けることによって、インキ供給面40に
開口するインキ供給口56は、ファウンテンローラーF
の外周面に対向するインキ供給面50を有する第1部材
5と、インキ供給面60を有する第2部材6とに挟まれ
ファウンテンローラーFの外周面に対向して常にその回
転中心線に対向する。
【0029】インキ供給面40は、第2部材5の上面が
延長する平面に一致するファウンテンローラーFの回転
中心線を中心として、ファウンテンローラーFのローラ
ー半径と等しい半径乃至は極めて僅かに大きい半径によ
る同心円又はそれに近似した弧からなる凹状曲面であ
る。
【0030】稼働位置Yにおいて、インキ供給面40と
ファウンテンローラーFの外周面との間には、適宜設定
される調整可能な微小な間隔Cが設けられる。インキ供
給面40は、第1部材5と第2部材6とで挟んで形成さ
れるインキ供給口56を複数開口させており、それぞれ
に対応する複数のインキ供給管55を経てインキ供給部
(図示せず)から送られてくるインキをファウンテンロ
ーラーFの外周面に供給する。なお、この発明に係る各
々の実施形態におけるインキ供給面40の凹状曲面の弧
の長さは、ファウンテンローラーFの円周の長さに対し
て、12分の1乃至6分の1程度の範囲の弧の長さから
なる。
【0031】図3に示す第1実施形態のインキレール本
体4aは、第1部材5a及び第2部材6aからなる。イ
ンキレール本体4aは、稼働位置Yにおいて水平に設け
られた台座3の上面に調整可能に取り付けられ、支持部
材2の長手方向にファウンテンローラーFの長手方向の
面長(図示せず)より若干短い長さを有し、略板状直方
体である。
【0032】図4に示す第2実施形態のインキレール本
体4bは、第1部材5b及び第2部材6bからなる。イ
ンキレール本体4bは、稼働位置Yにおいて水平に設け
られた台座3の上面にそれぞれ個別に調整可能に取り付
けられ、支持部材2の長手方向に適宜な幅、例えば新聞
1ページ単位に相当する長さを有し、複数に分割させて
並列させ連ねた略板状直方体である。
【0033】これらのインキレール本体4(4a、4
b)は、インキ供給面40(50、60)がファウンテ
ンローラーFの外周面に対向して遠近移動調整可能に、
台座3の上面に設けられる。
【0034】図1及び図2に示す実施形態では、インキ
レール本体4は、ファウンテンローラーFの長手方向に
沿って上面から下面に向けて第1部材5に座ぐり穴53
及び下面まで貫通するボルト穴54と、第2部材6に雌
ねじ63とを複数設け、第1部材5と第2部材6とを複
数のボルト52によって接合されて一体化している。そ
の接合面には、インキをファウンテンローラーFの外周
面へ供給する複数のインキ供給口56に連続するインキ
通路(図示せず)が形成される。
【0035】稼働位置Yにおいてインキレール本体4
は、インキ供給面40がファウンテンローラーFの外周
面に対向し、かつ間隔調整手段7によって遠近移動調整
可能に台座3の上面にボルト62によって取り付けられ
る。第2部材6に設けられるボルト長穴61は、ファウ
ンテンローラーFの長手方向に複数並べられて設けられ
る。ボルト62の頭部を収納するボルト長穴51は、第
1部材5の上面から下面まで貫通し、ボルト62の雄ね
じ部を挿入されるボルト長穴61は、第2部材6の上面
から下面まで貫通する。これらのボルト長穴51、61
は、支持部材2の長手方向に対して直角方向に長い長穴
である。ボルト長穴51は、少なくともボルト62の頭
部及びその座金の直径よりも長く、ボルト長穴61は少
なくともボルト62の雄ねじの直径より長い。ボルト長
穴51、61の長さは、ファウンテンローラーFの外周
面とインキレール本体4のインキ供給面40との間隔C
を適宜に調整し設定するために必要な長さである。
【0036】間隔調整手段7は、インキレール本体4の
第2部材6の下面を、台座3の上面に沿ってインキレー
ル本体4の短手方向へ水平に移動させる手段である。こ
の発明の実施形態では、間隔調整手段7は、ファウンテ
ンローラーF側とは反対側である台座3の後端面にボル
ト70で取り付けられた調整軸保持部材71と、調整軸
保持部材71の平面に略直角な方向に貫通して設けられ
た調整軸案内穴72と、調整軸案内穴72に挿入される
調整軸73と、調整軸73の第2部材6寄りに調整軸保
持部材71を挟むように設けられた鍔74と、調整軸保
持部材71を挟んで鍔74の反対側に調整軸73と一体
で調整軸73を回す調整部材75と、調整軸73の第2
部材6側延長線上に設けた雄ねじ76とを有する。間隔
調整手段7の雄ねじ76は、第2部材6の短手方向に向
かって第2部材6の後端面に設けられた雌ねじ77にね
じ込まれている。
【0037】図4に示すこの発明の第2実施形態は、新
聞4ページ幅のウェブ紙を印刷可能な新聞印刷機に用い
た場合であり、1ページ幅相当に1対として4対に分割
された第1部材5b及び第2部材6bからなるインキレ
ール本体4bを、個々に間隔調整手段7を操作して移動
させることにより、それぞれのインキ供給面40とファ
ウンテンローラーFの外周面との間隔Cを個別に調整す
ることが可能である。
【0038】この発明の実施形態に係るインキレール本
体40の取り付け作業は、次の手順で行う。稼働位置Y
において支持部材2の端部に設けた角変位制限部材21
(Y)を、角変位制限部(図示せず)に突き当てて、そ
の位置を調整し、台座3の上面を、例えば予め水平に設
定する。そして、角変位制限部材21を角変位制限部に
固定する。次に水平に設定された台座3の上面にインキ
レール本体4を取り付け、ファウンテンローラーF側と
は反対側である台座3及び第2部材6の後端面側に間隔
調整手段7を取り付ける。次に、ボルト62を確実に締
めてインキレール本体4を台座3に固定する。
【0039】次にこの発明の作動について説明する。図
1に2点鎖線で示す稼働しない位置Xの状態にあるイン
キレール1は、操作レバー22(X)を角変位操作をす
ることによって、実線で示す稼働位置Yまで角変位す
る。すなわち、この操作レバー22をX位置からY位置
へ角変位操作をすることにより、支持部材2および台座
3とともに第1部材5及び第2部材6からなるインキレ
ール本体4、は図1の2点鎖線で示す稼働しない位置X
の状態から実線で示す稼働位置であるYの状態に角変位
して止まる。
【0040】この操作レバー22(X)を稼働位置Yへ
角変位させたときは、角変位制限部材21(Y)がすで
に設定されている角変位制限部(図示せず)に突き当た
るため、取り付け作業のときに、インキレール本体4と
ファウンテンローラーFとの間に適宜の間隔を設けてお
けば、インキレール本体4(Y)のインキ供給面40が
ファウンテンローラーFの外周面に衝突することはな
い。
【0041】間隔調整手段7による間隔調整作業は、そ
れぞれ第1部材5の凹状曲面の弧の先端に留意して、次
の手順で行う。稼働位置Yの状態において、図1及び図
2に示すように台座3の上面に取り付けられた第2部材
6も水平になるとともに、インキ供給面40に対するイ
ンキ供給口56は、常にファウンテンローラーFの回転
中心線に対向する。この状態で、ファウンテンローラー
Fの外周面とインキ供給面40との間隔Cを調整する。
第2部材6のボルト62を僅かに緩めて第2部材6が台
座3の上面に沿ってボルト長穴61の長手方向の長さ距
離だけ移動可能状態にする。
【0042】次に、間隔調整手段7の調整部材75を回
して、雌ねじ77にねじ込まれた雄ねじ76の回転によ
り、インキレール本体4を前進あるいは後退させ、間隔
Cを調整する。例えば間隔Cを狭めようとする場合は、
調整部材75を左回転させることにより前進させる。ま
た、間隔Cを広げようとする場合は、右回転させること
により後退させる。これらの操作により、第2部材6
は、台座3の上面に沿って前進又は後退する。したがっ
て、インキレール本体4のインキ供給面40を、ファウ
ンテンローラーFの外周面に対して遠近移動させて間隔
Cの調整を行う。
【0043】次に、この発明の実施形態におけるインキ
供給面40とファウンテンローラーFの外周面との弧の
関係について説明する。ファウンテンローラーFのロー
ラー半径と等しい半径乃至は極めて僅かに大きい半径に
よる同心円又はそれに近似した弧からなるインキ供給面
40の凹状曲面の弧が、間隔調整手段7を操作すること
によって、同心円の中心を含む直線上をファウンテンロ
ーラーFの凸状曲面である円弧の外側へ離れる方向に移
動すると、2つの弧の間隔は同心円の中心を通る直線上
において最も大きく、弧の両端に行くに従い徐々に減少
していく。
【0044】逆に、インキ供給面40の凹状曲面の弧
が、ファウンテンローラーFの凸状曲面である円弧に近
付く方向に移動した場合は、ファウンテンローラーFの
凸状曲面である円弧に、インキ供給面40の弧は全長で
接することはあっても、局部的に接することはない。
【0045】第2部材6の上面、すなわちインキ供給口
56を設けた接合面が、ファウンテンローラーFの回転
中心線を含む平面に一致しているので、ファウンテンロ
ーラーFの外周面に対するインキ供給面40の凹状曲面
の弧の長さ方向に沿った間隔Cは、第1部材5と第2部
材6とによって挟まれて形成され、かつ、常にファウン
テンローラーFの回転中心線に対向して設けたインキ供
給口56の開口部において最大となり、弧の両端部にお
いて最小となる。しかしその差は僅かではあるが、イン
キ膜の厚みを薄く形成するという大きな作用がある。す
なわち、凹状曲面の弧の長さ方向において、他の部分よ
りも僅かに大きな最大の間隔Cの部分に位置するインキ
供給口56から、インキポンプ(図示せず)によって断
続的に供給された適量のインキが、吐出されてファウン
テンローラーFの外周面に転移すると、他の部分よりも
間隔Cが僅かに大きな部分に吐出されたインキは、ファ
ウンテンローラーFの矢印方向の回転に伴って、その外
周面とインキ供給面40との間に挟まれながら、インキ
供給面40の回転方向の端部に向けて徐々に間隔Cが減
少する中を、剪断作用を受けながらインキ膜の厚みを薄
く減少させ薄膜に均されて運ばれるので、インキの供給
が極めて安定する。
【0046】この発明の実施形態のインキレール1は、
インキ供給面40が、比較的円弧の長さの短い凹状曲面
として形成されるため、ファウンテンローラーFの外周
面の凸状曲面と、インキ供給面40の凹状曲面との間の
適宜な間隔Cを、稼働位置Yにおいて適宜に設定するこ
とが極めて容易になる。そして、稼働位置Yにおいて水
平に設けられた台座3の上面にインキレール本体4を取
り付け、そのインキ供給口56を設けた接合面がファウ
ンテンローラーFの回転中心線を含む平面と略一致する
ようにしたので組み立て調整が容易となる。また、形
状、構成が簡素なために安価でインキレール本体4を軽
量化させることが可能となり、インキ供給面40をファ
ウンテンローラーFの外周面に対して近接離隔させる作
業が行い易く、その調整作業中にインキ供給面40を誤
ってファウンテンローラーFの外周面に接触させてしま
う危険性が殆どなくなる。したがって、適宜な間隔Cの
設定作業が熟練作業員でなくても極めて容易に行えると
ともに、メインテナンス作業も容易に行える。
【0047】
【発明の効果】(1) 従来と比較し、インキレール本
体の構成部材が極めて簡素となり、組立作業が容易とな
ったため、作業者への負担が軽減されるとともに、大幅
なコスト低減が図れた。 (2) インキ供給を安定化でき、損紙を減少させるこ
とが可能となった。 (3) 印刷品質を向上させることが可能となった。 (4) ファウンテンローラーの外周面とインキレール
本体のインキ供給面との間隔の調整作業が極めて容易に
可能となった。 (5) 間隔の調整作業が極めて容易になったため、熟
練作業者でなくても容易に操作を行うことが可能となり
作業効率が向上した。またメインテナンス作業が容易と
なり作業効率が向上した。 (6) また、ファウンテンローラーの外周面やインキ
レール本体のインキ供給面への損傷が防止されたため、
それに伴う再組立や再調整作業の必要がなくなった。 (7) 請求項4に係る発明であると、インキレール本
体の組み付け作業が、より容易となり、熟練作業者でな
くても短時間にかつ安全に行えるようになった。 (8) 請求項5に係る発明であると、インキレール本
体を長手方向に分割したので、分割された単位毎に間隔
Cの調整がそれぞれ可能となった。例えば新聞1ページ
単位に相当する長さに分割すると、各ページ毎に個別に
間隔Cの調整及び設定が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る印刷機用インキレールの第1
実施形態及び第2実施形態に共通したインキレールの第
1調整手段及び第2調整手段が稼働位置Yにある状態の
インキレールの横断面
【図2】 同じく第1実施形態及び第2実施形態に共通
したインキレールの各間隔調整手段におけるボルトなど
の稼働位置にある状態のインキレールの断面図
【図3】 同じくこの発明の第1実施形態のインキレー
ルの図1及び図2のA矢視図
【図4】 同じくこの発明の第2実施形態の新聞1ペー
ジ幅相当長さにインキレール本体を分割して連ねたイン
キレールを、図1及び図2のA側の斜め上方から見た部
分斜視図
【符号の説明】
1 インキレール 1a 第1実施形態のインキレール 1b 第2実施形態のインキレール 2 支持部材 20 軸受 21 角変位制限部材 22 操作レバー 3 台座 4 インキレール本体 4a 第1実施形態のインキレール本体 4b 第2実施形態のインキレール本体 40 インキ供給面 5 第1部材 5a 第1実施形態の第1部材 5b 第2実施形態の第1部材 50 インキ供給面 51 ボルト長穴 52 ボルト 53 座ぐり穴 54 ボルト穴 55 インキ供給管 56 インキ供給口 6 第2部材 6a 第1実施形態の第2部材 6b 第2実施形態の第2部材 60 インキ供給面 61 ボルト長穴 62 ボルト 63 雌ねじ 7 間隔調整手段 70 ボルト 71 調整軸保持部材 72 調整軸案内穴 73 調整軸 74 鍔 75 調整部材 76 雄ねじ 77 雌ねじ 8 ブラケット 80 フランジ 81 軸部 F ファウンテンローラー C ファウンテンローラーFの外周面とインキ供給面と
の間隔 X 稼働しない位置 Y 稼働位置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月27日(2000.4.2
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、ファウンテンローラーの外周面に近接した稼働位
置と、ファウンテンローラーの外周面から離隔した稼働
しない位置との位置選択が可能な印刷機用インキレール
において、少なくとも2つの部材を分割可能に接合面に
よって接合して形成されるとともに、少なくとも2つの
部材にわたって形成される凹状曲面を有し、稼働位置に
おいてファウンテンローラーの回転中心線を含む平面と
略一致する予め定めた1つの接合面に沿って凹状曲面に
開口する複数のインキ供給口を設けたインキレール本体
と、インキレール本体のインキ供給口を設けた接合面と
平行な支持平面でインキレール本体を支持する台座と、
台座を支持し角変位可能に設けられた支持部材と、台座
の支持平面に沿ってインキレール本体を長手方向に対し
て直角に往復移動可能であるように設けられた間隔調整
手段とを有し、稼働位置においてファウンテンローラ
ーの外周面に対して、インキレール本体の凹状曲面の間
隔を遠近調整可能とすることを特徴とする印刷機用イン
キレールを提案する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】またファウンテンローラーの外周面に近接
した稼働位置と、ファウンテンローラーの外周面から離
隔した稼働しない位置との位置選択が可能な印刷機用イ
ンキレールにおいて、少なくとも2つの略板状直方体か
らなる部材を分割可能に接合面によって接合して形成さ
れるとともに、少なくとも2つの部材にわたって形成さ
れる凹状曲面を有し、稼働位置において、ファウンテン
ローラーの回転中心線を含む平面と略一致する予め定め
た1つの接合面に沿って凹状曲面に開口する複数のイン
キ供給口を設けたインキレール本体と、インキレール本
体のインキ供給口を設けた接合面と平行な支持平面でイ
ンキレール本体を支持する台座と、台座を支持し角変位
可能に設けられた支持部材と、台座の支持平面に沿って
インキレール本体を長手方向に対して直角に往復移動可
能であるよう設けられた間隔調整手段とを有し、稼働位
置においてファウンテンローラーの外周面に対して、
インキレール本体の凹状曲面の間隔を遠近調整可能とす
ることを特徴とする印刷機用インキレールを提案する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファウンテンローラーの外周面に近接し
    た稼働位置と、ファウンテンローラーの外周面から離隔
    した稼働しない位置との位置選択が可能な印刷機用イン
    キレールにおいて、 少なくとも2つの部材を分割可能に接合面によって接合
    して形成されるとともに、少なくとも2つの部材にわた
    って形成される凹状曲面を有し、予め定めた1つの接合
    面に沿って凹状曲面に開口する複数のインキ供給口を設
    けたインキレール本体と、 インキレール本体のインキ供給口を設けた接合面と平行
    な支持平面でインキレール本体を支持する台座と、 台座を支持し角変位可能に設けられた支持部材と、 台座の支持平面に沿ってインキレール本体を長手方向に
    対して直角に往復移動可能であるように設けられた間隔
    調整手段とを有し、 稼働位置において、インキレール本体の接合面が、ファ
    ウンテンローラーの回転中心線を含む平面と略一致する
    とともに、ファウンテンローラーの外周面に対して、イ
    ンキレール本体の凹状曲面の間隔を遠近調整可能とする
    ことを特徴とする印刷機用インキレール。
  2. 【請求項2】 ファウンテンローラーの外周面に近接し
    た稼働位置と、ファウンテンローラーの外周面から離隔
    した稼働しない位置との位置選択が可能な印刷機用イン
    キレールにおいて、 少なくとも2つの略板状直方体からなる部材を分割可能
    に接合面によって接合して形成されるとともに、少なく
    とも2つの部材にわたって形成される凹状曲面を有し、
    予め定めた1つの接合面に沿って凹状曲面に開口する複
    数のインキ供給口を設けたインキレール本体と、 インキレール本体のインキ供給口を設けた接合面と平行
    な支持平面でインキレール本体を支持する台座と、 台座を支持し角変位可能に設けられた支持部材と、 台座の支持平面に沿ってインキレール本体を長手方向に
    対して直角に往復移動可能であるよう設けられた間隔調
    整手段とを有し、 稼働位置において、インキレール本体のインキ供給面を
    設けた接合面が、ファウンテンローラーの回転中心線を
    含む平面と略一致するとともに、ファウンテンローラー
    の外周面に対して、インキレール本体の凹状曲面の間隔
    を遠近調整可能とすることを特徴とする印刷機用インキ
    レール。
  3. 【請求項3】 インキレール本体の凹状曲面がファウン
    テンローラーの外周面の周面方向の12分の1乃至6分
    の1に対応する大きさの凹状曲面である請求項1又は請
    求項2記載の印刷機用インキレール。
  4. 【請求項4】 インキレール本体の接合面と平行な支持
    平面でインキレール本体を支持する台座の支持平面が、
    水平である請求項1又は請求項2又は請求項3のの印刷
    機用インキレール。
  5. 【請求項5】 インキレール本体が、ファウンテンロー
    ラーの長手方向において複数に分割して設けられるとと
    もに、分割したインキレール本体毎に間隔調整手段が設
    けられ、かつ個別にファウンテンローラーの外周面に対
    して遠近調整可能である請求項1又は請求項2又は請求
    項3又は請求項4記載の印刷機用インキレール。
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