JP2001109403A - 反射型表示素子及び反射型表示装置 - Google Patents

反射型表示素子及び反射型表示装置

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JP2001109403A
JP2001109403A JP28212499A JP28212499A JP2001109403A JP 2001109403 A JP2001109403 A JP 2001109403A JP 28212499 A JP28212499 A JP 28212499A JP 28212499 A JP28212499 A JP 28212499A JP 2001109403 A JP2001109403 A JP 2001109403A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 輝度及びコントラストが高く、良好な表示品
質の画像を表示できる反射型表示素子及びその反射型表
示素子を用いた反射型表示装置を提供する。 【解決手段】 ガラス基板10,20を対向配置し、両
者の間に液晶15を封入する。基板10側にはAlから
なる光反射膜11、黒色樹脂からなる光吸収体12及び
配向膜13を形成する。基板20側には、ITOからな
る透明電極21、断面が凹レンズ形の樹脂層22及び配
向膜23を形成する。樹脂層22は、例えば屈折率が液
晶15の常光屈折率とほぼ同じものを使用する。反射膜
11と電極21との間に電圧を印加しない状態では光が
光吸収体12に集光して黒表示となり、電圧を印加する
と大部分の光が反射膜11で反射されて白表示となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光の反射率を制御
することにより明表示及び暗表示を実現する反射型表示
素子及びその反射型表示素子を用いて画像などの表示を
行う反射型表示装置に関し、特に高コントラスト且つ高
輝度の表示を可能とする反射型表示素子及び反射型表示
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、薄くて軽量であるとと
もに、低電力で駆動できて消費電力を低減できるという
長所があり、OA(office automation )機器やその他
の電子機器に広く使用されている。一般的に、液晶表示
装置は、2枚の透明基板の間に液晶を挟んだ構造を有し
ている。それらの透明基板の相互に対向する2つの面
(対向面)のうち、一方の面には共通電極及び配向膜等
が形成され、また他方の面側には薄膜トランジスタ(以
下、TFTという)、画素電極及び配向膜等が形成され
ている。更に、各透明基板の対向面と反対側の面には、
それぞれ偏光板が貼り付けられている。一般的な液晶表
示装置では、裏面側にバックライトを配置し、画素毎に
透過光量を制御することにより、所望の画像を表示する
ようになっている。
【0003】近年、携帯用電子機器の表示装置として反
射型液晶表示装置が注目されている。反射型液晶表示装
置ではバックライトが不要なため、より一層の低消費電
力化及び軽量化が期待できる。しかし、反射型液晶表示
装置では、バックライトがないために表示が暗くなり、
コントラストも低いという欠点がある。表示画面を明る
くするためには偏光板を使用しないことが好ましく、従
来から偏光板を使用しない表示装置も種々提案されてい
る。
【0004】例えば、特開平6−324310号には、
一対の基板の一方に鋸歯状(ジグザグ状)の突起物を設
け、基板間に液晶滴が高分子中に分散している液晶を充
填した表示装置が記載されている。この表示装置におい
ては、電圧を印加した状態では液晶層が透明であり、一
方の基板側から入射した光は直進して他方の基板側へ透
過する。液晶層に電圧を印加しない状態では、液晶層で
散乱された光が突起物に入射し、突起物の傾斜面により
更に光の進行方向が変化する。これにより、コントラス
トを向上させることができる。
【0005】しかし、この表示装置では、液晶滴が高分
子中に分散している液晶を使用する。従って、液晶の体
積に対する液晶と高分子との界面の表面積の比が必然的
に大きくなる。このように、液晶と高分子との界面の表
面積の比が大きくなると、界面特有の現象として電圧上
昇時と電圧下降時において発生する透過率のヒステリシ
スが無視できないほど大きくなり、表示品質の低下を招
く。
【0006】特開平6−258672号には、一対の基
板の間に、断面が三角形の屈折体と液晶層とを設け、屈
折体の傾斜面に対し所定の角度で光が入射するようにし
た光学素子(光学シャッター)が開示されている。この
光学素子では、液晶層に電圧を印加しない状態では光が
液晶層と屈折体との界面を通過して明表示となり、液晶
層に所定の電圧を印加すると液晶層と屈折体との界面で
光が全反射されて暗表示となる。
【0007】しかし、この光学素子では、液晶層と屈折
体との界面で全反射した光が他の屈折体と液晶との界面
に到達したときに、その入射角が臨界角よりも小さくな
って界面を透過し、コントラストの低下の原因となるこ
とが考えられる。特開平9−152579号には、一対
の基板の間に、断面が鋸歯状の屈折体と液晶層とを設
け、液晶層に印加する電圧を変化させることにより屈折
率分布を変化させ、出射光の方向を変化させる屈折型液
晶素子が開示されている。
【0008】しかし、この液晶素子では、ある画素領域
で屈折された入射光が反射面で反射して他の画素領域か
ら出射して、コントラストの低下を招くことが考えられ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
から種々の表示素子が提案されているが、いずれもコン
トラストの低下や表示品質の低下を招く可能性があり、
満足できる表示品質を得るまでに至っていない。以上か
ら本発明の目的は、輝度及びコントラストが高く、良好
な表示品質の画像を表示できる反射型表示素子及びその
反射型表示素子を用いた反射型表示装置を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の反射型表示素子
は、請求項1に記載し、図1に例示するように、光が透
過可能な第1の基板20と、前記第1の基板20に対向
して配置された第2の基板10と、前記第1の基板20
と前記第2の基板10との間に配置された第1の光透過
部材22と、屈折率を制御可能な部材からなり、前記第
1の基板20及び前記第2の基板10の間に配置され、
前記第1の光透過部材22との屈折率の差により光の進
行方向を決定する第2の光透過部材15と、前記第2の
基板10側に設けられた光反射体11及び光吸収体12
とを有することを特徴とする。
【0011】本発明においては、第2の基板側に光反射
体及び光吸収体を設けておく。また、本発明において
は、第2の光透過部材の屈折率を変化させて、光の進行
方向を制御する。これにより、光を光吸収体に集光させ
たときは反射光がほとんどなく、暗表示となる。また、
光を光反射体に集光させたときは、大部分の光が反射さ
れ、明表示となる。このように、本発明では、光吸収体
で光を吸収したり光反射体で光を反射するので、輝度及
びコントラストが高く、良好の表示品質の画像を表示す
ることができる。
【0012】第2の光透過部材としては、例えば液晶を
使用することができる。液晶は印加電圧に応じて平均屈
折率が異常光屈折率と常光屈折率との間で変化するの
で、中間階調の表示も可能となる。第1の光透過部材
は、屈折率が液晶の異常光屈折率及び常光屈折率のいず
れか一方と実質的に等しく、他方との差が大きいもので
あることが好ましい。第1の光透過部材の屈折率が液晶
の異常光屈折率と等しい場合は、第1の光透過部材と第
2の光透過部材との界面を光が直進する。
【0013】第1の基板と第2の基板との間にカラーフ
ィルタを配置すると、カラー表示が可能になる。カラー
フィルタは、例えば着色感光性樹脂を使用して形成する
ことができる。第1の基板と第2の基板との間の間隔を
一定に維持するために、障壁を設けることが好ましい。
この場合、画素間に光を吸収する部材により障壁を設け
ると、画素間の光漏れを防止し、コントラストを向上さ
せることができる。また、光を反射する部材により障壁
を形成した場合も、同様の効果を得ることができる。
【0014】本発明の反射型表示装置は、請求項6に記
載し、図1及び図24に例示するように、光の反射率を
制御する複数の反射型表示素子を有する表示パネル10
0R,100G,100Bを備えた反射型表示装置にお
いて、前記反射型表示素子が、第1の光透過部材22
と、屈折率を制御可能な部材からなり、前記第1の光透
過部材22との屈折率の差により光の進行方向を決定す
る第2の光透過部材15と、前記第1の光透過部材22
及び前記第2の光透過部材15の屈折率により決まる光
照射領域内に配置された光反射体12及び光吸収体11
とにより構成されることを特徴とする。
【0015】本発明の反射型表示装置は、上記した構造
の複数の反射型表示素子を有する1又は複数の表示パネ
ルにより構成される。各表示素子でそれぞれ光の反射率
を制御することにより、所望の画像を表示することがで
きる。なお、複数の反射型表示素子により1つの画素が
構成されていてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付の図面を参照して説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
の反射型表示素子を示す斜視図、図2は同じくその反射
型表示素子の断面図である。なお、図1では、図2に示
した透明電極21及び配向膜13,23の図示を省略し
ている。
【0017】この反射型表示素子は、対向して配置され
た一対のガラス基板10,20と、それらの間に封入さ
れた液晶15とにより構成されている。ガラス基板10
の一方の面(図では上面)にはAl(アルミニウム)か
らなる光反射膜11が形成されている。この反射膜11
の中央部分の上には、黒色樹脂からなる矩形の光吸収体
12が設けられている。また、ガラス基板10の上には
水平配向膜13が形成されており、この水平配向膜13
により反射膜11及び光吸収体12の表面が覆われてい
る。
【0018】一方、ガラス基板20の下面にはITO
(indium-tin oxide:インジウム酸化スズ)からなる透
明電極21が形成されており、透明電極21の下には断
面が凹レンズ形の樹脂層22が形成されている。この樹
脂層22の表面(凹面)は、水平配向膜24により覆わ
れている。この樹脂層22により、ガラス基板10とガ
ラス基板20との間にはほぼドーム形の空間が形成さ
れ、その空間内に液晶15が充填されている。
【0019】樹脂層22は、屈折率が液晶15の異常光
屈折率ne 又は常光屈折率no のいずれか一方と等し
く、液晶15の異常光屈折率ne 又は常光屈折率no の
いずれか他方との差が大きいことが好ましい。この例で
は、樹脂層22の屈折率が1.5、液晶15の異常光屈
折率ne が1.75、液晶15の常光屈折率no が1.
5であるとする。
【0020】なお、基板20は光を透過する必要があ
り、透明のガラス又はプラスチック等からなることが必
要であるが、基板10は必ずしも透明である必要はな
い。このように構成された反射型表示素子において、図
示しない制御回路から反射膜11と透明基板21との間
に電圧が印加されるようになっている。図3,図4は上
述のように構成された反射型表示素子の動作を説明する
説明図である。図3は電圧無印加時の状態を示し、図4
は電圧印加時の状態を示している。また、図3(a),
図4(a)は上側から見たときの図、図3(b),図4
(b)は横から見たときの光の経路を示している。
【0021】反射膜11と透明電極21と間に電圧を印
加していない状態では、液晶15の平均屈折率が異常光
屈折率ne と等しく、樹脂層22の屈折率に比べて大き
いので、図3(b)に示すように、ガラス基板20側か
ら入射した光が樹脂層22と液晶15との界面で屈折さ
れ、黒色樹脂からなる光吸収体12に集光する。従っ
て、この状態では図3(a)に示すように黒表示(暗表
示)となる。
【0022】一方、反射膜11と透明電極21との間に
十分に高い電圧を印加した状態では、液晶15の平均屈
折率が常光屈折率no と等しくなり、樹脂層22の屈折
率と同じになるので、図4(b)に示すように、ガラス
基板20側から入射した光が直進し、大部分の光が反射
膜11で反射される。従って、この状態では図4(a)
に示すように、光が吸収される面積が小さく、白表示
(明表示)になる。
【0023】反射膜11と透明電極21との間に印加す
る電圧に応じて液晶の平均屈折率navは常光屈折率no
と異常光屈折率ne との間で変化する。液晶の平均屈折
率navは、下記数式1により求めることができる。
【0024】
【数1】
【0025】但し、θは水平配向しているネマティック
液晶のチルト角である。図5は横軸に液晶の平均屈折率
navをとり、縦軸に反射型表示素子の反射率をとって、
両者の関係を示す図である。この図5からわかるように
本実施の形態の反射型表示素子は、印加電圧を変化させ
て反射率を調整することができるので、中間階調の表示
も可能である。
【0026】図6,図7は本実施の形態の反射型表示素
子の製造方法を示す断面図である。なお、この例では4
個の反射型表示素子により1つの画素が構成され、多数
の画素により画像表示装置が構成される場合について説
明するが、1個の反射型表示素子で1つの画素が構成さ
れていてもよく、2個若しくは3個の反射型表示素子又
は5個以上の反射型表示素子で1つの画素が構成されて
いてもよい。
【0027】まず、図6(a)に示すように、ガラス基
板20の上にITOを約0.1μmの厚さに堆積させ
て、透明電極21を形成する。その後、透明電極21の
上に透明アクリル樹脂を塗布して、樹脂層22を形成す
る。アクリル樹脂としては、例えばJALS社製PC−
335を使用することができる。次に、図6(b)に示
すように、下面に波形の凹凸が設けられたスタンパー
(金型)28を使用し、このスタンパー28をアクリル
樹脂が軟化する温度に加熱しつつ、樹脂層22に押し当
てる。これにより、図6(c)に示すように、樹脂層2
2の表面がスタンパー28の表面に倣った形状に成形さ
れる。その後、樹脂層22の表面上に水平配向膜24
(図2参照)を500〜1000Åの厚さに形成する。
水平配向膜24としては、例えばJSR社製AL350
6Lを使用することができる。
【0028】一方、図7(a)に示すようにガラス基板
10の上に、蒸着法等の方法によりAlを堆積させてA
l膜を形成し、ホトリソグラフィ法によりAl膜をパタ
ーニングして反射膜11を形成する。また、各反射膜1
1の間を通るバスライン16と、バスライン16に接続
されて各反射膜11に選択的に電圧を供給する薄膜トラ
ンジスタ(以下、TFTという)とを形成する。なお、
反射膜11は、Ag等の金属や誘電体多層膜により形成
してもよい。但し、誘電体多層膜により形成する場合
は、別に電極を形成することが必要である。
【0029】図8はこの工程をより詳細に示す平面図、
図9は図8のTFT30の形成部における断面図であ
る。なお、図8中の破線は、1つの画素を構成する4つ
の反射型表示素子の境界線を示している。走査バスライ
ン16a及びTFT30のゲート電極31は上記したA
l膜により反射膜11と同時に形成する。その後、基板
10上の全面に例えばシリコン酸化膜からなる絶縁膜3
2を形成し、絶縁膜32上のTFT形成領域にアモルフ
ァスシリコン膜33を選択的に形成する。次に、アモル
ファスシリコン膜33の両端部に、それぞれコンタクト
用のn+ アモルファスシリコン膜34を形成する。その
後、反射膜11が露出するコンタクト孔(図示せず)を
形成した後、基板10の上側全面に金属膜を形成する。
その金属膜をパターニングし、データバスライン16b
と、前記のコンタクト孔を介して反射膜11に電気的に
接続したソース電極35と、データバスライン16bに
接続したドレイン電極36とを形成する。
【0030】このようにして反射膜11、バスライン1
6(走査バスライン16a及びデータバスライン16
b)及びTFT30を形成した後、図7(b)に示すよ
うに、反射膜11の上に、黒色樹脂からなる矩形の光吸
収体12を数〜数十μmの厚さで形成する。本実施の形
態では、4個の反射型表示素子により1つの画素を構成
するので、1つの反射膜11の上に4つの光吸収体12
を形成する。なお、光吸収体12は黒色樹脂以外の材料
により形成してもよい。例えば、光吸収体12を酸化ク
ロム膜−クロム膜−酸化クロム膜の3層構造の薄膜によ
り形成しても、光吸収性のよい膜を得ることができる。
【0031】次に、図7(c)に示すように、ガラス基
板10の上に、各素子領域を分割する障壁14を形成す
る。この障壁14は黒色樹脂からなり、光吸収体12と
同じかそれよりも厚く形成する。障壁14は、図10
(a)に示すように、素子列と素子列との間にのみ(縦
方向のみ)形成してもよく、図10(b)に示すよう
に、縦方向及び横方向に形成して各反射型表示素子領域
をそれぞれ分割するようにしてもよい。その後、ガラス
基板10の上側全面に水平配向膜13(図2参照)を形
成する。
【0032】次いで、図2に示すように、ガラス基板1
0とガラス基板20とをそれぞれ光吸収体12及び樹脂
層22を形成した面を向かい合わせ、且つ樹脂層22の
先端部分を障壁14に接触させて配置する。そして、こ
れらのガラス基板10,20の間に液晶15を封入す
る。これにより、本実施の形態の反射型表示素子を有す
る画像表示装置が完成する。
【0033】本実施の形態の反射型表示素子は、偏光板
を使用することなく暗表示(黒表示)、明表示(白表
示)及び中間階調表示が可能であり、明るくコントラス
トが高い画像を表示することができる。また、本実施の
形態においては、各素子の境界部分に黒色樹脂からなる
障壁14を設けているので、図11に示すように斜め方
向から入射した光が反射膜11で反射した後に障壁14
に吸収される。これにより、斜め方向から入射した光が
他の画素に進入することを防止できて、良好な表示品質
が得られる。
【0034】なお、障壁14を反射体により形成しても
よい。例えば、図12は障壁14を樹脂とAl蒸着膜と
により形成した例を示している。この例では、樹脂層の
屈折率と液晶の屈折率とが等しい場合を示している。こ
の場合、斜め方向から入射した光は反射膜11及び障壁
14で反射されて、入射した方向に戻る。このため、他
の画素への進入が回避され、良好な表示品質を得ること
ができる。
【0035】ところで、樹脂層23の下側曲面は、楕円
体の曲面の一部として近似することができる。この場
合、曲率を変化させることにより集光位置が変化する。
明るくコントラストが高い画像を表示するためには、光
吸収体12を集光位置に配置することが効果的である。
図13は、樹脂層の屈折率を1.5とし、液晶の屈折率
(n)を1.75として、樹脂層の凹面(楕円体の面)
の垂直方向(縦方向)の半径RV を一定とし、水平方向
(横方向)の半径RH を1.5から5.5まで変化さ
せ、それぞれの焦点位置を求めたシミュレーション結果
を示す図である。この図13から、水平方向の半径を大
きくすると焦点位置が凹面から遠くなることがわかる。
【0036】図14は、樹脂層の屈折率を1.5、液晶
層の屈折率を1.7、1.75、1.8、凹面の垂直方
向(縦方向)の半径RV を5としたときの水平方向(横
方向)の半径RH と開口率との関係をシミュレーション
した結果を示す図である。但し、集光位置の一番浅い面
に反射膜を配置したときに点状に光吸収膜を配置しなけ
ればならない面積を考慮して開口率を求めている。この
図から、凹面を近似する楕円体の垂直方向の半径RV を
5とした場合に、開口率を高くするためには、水平方向
の半径RH が2以上であること、すなわち水平方向半径
RH と垂直方向半径RV との比RH /RV を0.4以上
とすることが必要であることがわかる。但し、図13か
らわかるように、水平方向半径RH と垂直方向半径RV
との比RH /RV が0.8を超えると集光位置が深くな
り、液晶層を厚くする必要がある。しかし、液晶層を厚
くすると電極間が離れてしまうため、画素毎の透過率の
制御が難しくなるという問題が発生する。このため、水
平方向半径RH と垂直方向半径RV との比RH /RV は
0.4〜0.8であることが好ましい。
【0037】(第2の実施の形態)図15は本発明の第
2の実施の形態の反射型表示素子を示す斜視図である。
なお、本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、
樹脂層及び光吸収体の形状が異なる点にあり、その他の
構成は基本的に第1の実施の形態と同様である。このた
め、図15において、図1と同一物には同一符号を付し
てその詳しい説明は省略する。
【0038】本実施の形態においては、ガラス基板20
側に形成された樹脂層22aが半円筒形(semicylindri
cal )の曲面を有しており、ガラス基板10とガラス基
板20との間に半円筒形の空間を形成している。液晶1
4は、この半円筒形の空間内に充填されている。一方、
ガラス基板10側に形成された光吸収体12aは、液晶
14が充填されている半円筒形の空間の軸方向に沿って
直線状に形成されている。
【0039】本実施の形態においては、第1の実施の形
態に比べて光吸収体12aの面積が大きくなりコントラ
ストが若干低下するものの、樹脂層22aの形状が単純
であるので、製造が容易であるという利点がある。 (第3の実施の形態)図16は本発明の第3の実施の形
態の反射型表示素子を示す斜視図である。なお、図16
において、図1,図2と同一物には同一符号を付してそ
の詳しい説明は省略する。
【0040】本実施の形態においては、ガラス基板20
側に形成された樹脂層22bの断面が凸レンズ形をして
いる。この樹脂層22bは、屈折率が液晶15の異常光
屈折率ne とほぼ等しい樹脂により形成されている。本
実施の形態では、電圧無印加時には樹脂層22bの屈折
率と液晶15の平均屈折率が等しいので、基板20側か
ら入射した光は樹脂層22b及び液晶15の界面を直進
し、大部分の光が反射膜11で反射される。従って、電
圧無印加の状態では白表示(明表示)となる。一方、反
射膜11と透明電極21との間に十分な電圧を印加した
状態では、液晶15の平均屈折率が樹脂層22bの屈折
率よりも小さくなるので、基板20側から入射した光は
樹脂層22bと液晶15との界面で屈折され、光吸収体
12の位置に集光する。従って、このときは黒表示(暗
表示)となる。
【0041】図17は本実施の形態の反射型表示素子の
製造方法を工程順に示す断面図である。まず、図17
(a)に示すように、ガラス基板20上の全面にITO
からなる透明電極21を形成する。次に、透明電極21
の上に感光性アクリル樹脂22cを塗布する。このと
き、感光性アクリル樹脂22cの塗布厚さは形成する樹
脂層22bの厚さに応じて決定する。
【0042】次に、図17(b)に示すように、所定の
パターンが設けられたフォトマスク27を使用して感光
性アクリル樹脂22cをUV(紫外線)露光する。その
後、感光性アクリル樹脂22bに対し現像処理を施す。
これにより、図17(c)に示すように、感光したアク
リル樹脂が除去されて、アクリル樹脂22cが所望のパ
ターン形状に残る。
【0043】次いで、アクリル樹脂22cの軟化温度よ
りも高い温度(例えば135℃程度)に加熱することに
よりアクリル樹脂22cを若干リフローさせて、断面が
凸レンズ形の樹脂層22bを形成する。その後、樹脂層
22bの上に水平配向膜23を形成する(図16参
照)。一方、ガラス基板10の上に反射膜11、光吸収
体12及び障壁等を形成し、それらの上に配向膜13を
形成する。
【0044】次いで、ガラス基板10とガラス基板20
と対向させて配置し、その間に液晶57を充填する。こ
れにより、本実施の形態の反射型表示素子が完成する。 (第4の実施の形態)図18は本発明の第4の実施の形
態の反射型表示素子を示す断面図である。この反射型表
示素子は、対向して配置された一対のガラス基板40,
50と、それらの間に封入された液晶57とにより構成
されている。ガラス基板40の一方の面(図では上面)
にはAlからなる反射膜41が形成されている。この反
射膜41の中央部分の上には、黒色樹脂からなる矩形の
光吸収体42が設けられている。また、反射膜41の上
には断面が凹レンズ形の樹脂層43が形成されており、
光吸収体42は樹脂層43に覆われている。この樹脂層
43の曲面上には水平配向膜44が形成されている。
【0045】一方、ガラス基板50の下にはITOから
なる透明電極51が形成されており、透明電極11の下
には水平配向膜52が形成されている。ガラス基板40
とガラス基板50との間には素子領域間を分離するとと
もに基板間隔を一定に維持するための障壁(図示せず)
が設けられており、樹脂層43により形成される基板5
0との間の断面が凸レンズ形の空間内に液晶57が充填
されている。本実施の形態においても、樹脂層57の屈
折率が1.5、液晶57の異常光屈折率ne が1.7
5、常光屈折率no が1.5であるとする。
【0046】このように構成された反射型表示素子にお
いて、図示しない制御回路から反射膜41と透明電極5
1との間に電圧が印加されるようになっている。図1
9,図20は上述のように構成された反射型液晶表示素
子の動作を説明する説明図である。図19は電圧無印加
時の状態を示し、図20は電圧印加時の状態を示してい
る。また、図19(a),図20(a)は上から見たと
きの図、図19(b),図20(b)は光の経路を示し
ている。
【0047】反射膜41と透明電極51との間に電圧を
印加しない状態では、液晶57の平均屈折率が樹脂層4
2の屈折率よりも大きいので、図19(b)に示すよう
に、ガラス基板50側から入射した光が樹脂層43と液
晶57との界面で屈折され、黒色樹脂からなる光吸収体
42に集光する。従って、この状態では図19(a)に
示すように黒表示となる。
【0048】一方、反射膜41と透明電極51との間に
十分に高い電圧を印加すると、液晶57の平均屈折率が
樹脂層43の屈折率と同じになるので、図20(b)に
示すように、ガラス基板50側から入射した光が直進
し、大部分の光が反射膜41で反射される。従って、こ
の状態では図20(a)に示すように、光が吸収される
面積が小さく、白表示になる。また、反射膜41と透明
電極51との間に印加する電圧に応じて、第1の実施の
形態と同様に、中間階調の表示も可能である。
【0049】図21は、樹脂層44の屈折率が1.5、
液晶47の屈折率が1.8、樹脂層44の曲面を近似す
る楕円体の垂直方向(縦方向)の半径RV を5として、
楕円体の水平方向(横方向)の半径RH と開口率との関
係をシミュレーションした結果を示す図である。但し、
集光位置の一番浅い面に反射膜41を配置したときの開
口率を計算している。この図21からわかるように、楕
円体の垂直方向半径RV を5とした場合、水平方向の半
径RH が7.5以上、すなわちRH /RV を1.25以
上とすることが好ましい。この場合、液晶層の厚みは電
気的制御が容易な任意の厚さに設定できる。なお、入射
光が高屈折率側から低屈折率側に進行する場合、高屈折
率側の曲面を近似する楕円体の水平方向の半径RH と垂
直方向の半径RV との比のより好ましい値は2以上であ
る。
【0050】(第5の実施の形態)図22は本発明の第
5の実施の形態の反射型表示素子の構成を示す断面図で
ある。なお、図22において、図2と同一物には同一符
号を付している。この反射型表示素子は、対向して配置
された一対のガラス基板60、20と、それらの間に封
入された液晶15とにより構成されている。ガラス基板
60の一方の面には導電性の黒色樹脂膜61が形成され
ており、黒色樹脂膜61の中央部分の上にはAlからな
る矩形の光反射体63が形成されている。黒色樹脂膜6
1及び光反射体63の上には水平配向膜62が形成され
ている。
【0051】一方、ガラス基板20の下面側には、第1
の実施の形態と同様に、ITOからなる透明電極21
と、断面が凹レンズ形の樹脂層22とが形成されてお
り、樹脂層22の凹面上には水平配向膜23が形成され
ている。本実施の形態においても、樹脂層22の屈折率
が1.5、液晶15の異常光屈折率ne が1.75、液
晶15の常光屈折率no が1.5であるとする。
【0052】本実施の形態において、黒色樹脂膜61と
透明電極21との間に電圧を印加しない状態では、図2
3に示すように、ガラス基板20側から入射した光は樹
脂層22と液晶層15との界面で屈折し、光反射体63
に集光する。そして、光反射体63で反射された光は、
液晶層15から樹脂層22を通って、入射した方向に戻
る。このため、本実施の形態においては、黒色樹脂膜6
1と透明電極21との間に電圧を印加していない状態で
は白表示となる。
【0053】一方、黒色樹脂膜61と透明電極21との
間に十分高い電圧を印加すると、樹脂層22の屈折率と
液晶層15の平均屈折率とがほぼ同じになり、ガラス基
板20側から入射した光が直進してその大部分が黒色樹
脂膜61で吸収される。このため、黒表示となる。本実
施の形態では、第1の実施の形態と異なり電圧を印加し
ない状態では白表示となるが、黒色樹脂膜61と透明電
極21との間に印加する電圧を制御することにより、第
1の実施の形態と同様に黒表示、白表示及び中間階調表
示が可能となる。
【0054】なお、上記の実施の形態では、ガラス基板
20側に断面が凹レンズ形の樹脂層22を形成した場合
について説明したが、第3の実施の形態のようにガラス
基板60側に断面が凸レンズ形の樹脂層を設けてもよ
い。 (第6の実施の形態)図24は本発明の第6の実施の形
態の3板式投写型表示装置を示す図である。反射型液晶
パネル100R,100G,100Bは、いずれも上述
した第1〜第5の実施の形態のいずれか1つに示す構造
の反射型表示素子を縦方向及び横方向に多数配列して構
成されている。
【0055】光源(図示せず)から放出した光はレンズ
101,102を介してプリズム103に入り、このプ
リズム103とプリズム104との界面で反射されてプ
リズム105に入る。そして、このプリズム105とプ
リズム106との界面で青色成分の光(以下、青色光と
いう)のみが反射され、赤色成分(以下、赤色光とい
う)及び緑色成分(以下、緑色光という)の光がプリズ
ム106に進入する。プリズム105とプリズム106
との界面で反射された青色光はプリズム85の他の面で
反射された後、青色画像生成用反射型液晶パネル100
Bに入る。そして、この反射型液晶パネル100Bによ
り青色画像が生成される。この青色画像はプリズム10
5の他の面で反射され、更にプリズム105とプリズム
106との界面で反射された後、プリズム103,10
4を透過してプロジェクタレンズ108に到達する。
【0056】また。プリズム105,106の界面を透
過した光は、プリズム106,107の界面で反射され
る赤色光と、プリズム106,107の界面を透過する
緑色光とに分離される。プリズム106,107の界面
で反射された赤色光は、プリズム105,106の界面
で反射されて赤色画像生成用反射型液晶パネル100R
に入る。そして、この反射型液晶パネル100Rにより
赤色画像が生成される。この赤色画像は、プリズム10
5,106の界面で反射され、更にプリズム106,1
07の界面で反射された後、プリズム105,103,
104を透過してプロジェクタレンズ108に到達す
る。
【0057】更に、プリズム106,107の界面を透
過した緑色光は、緑色画像生成用反射型液晶パネル10
0Gに入る。そして、この反射型液晶パネル100Gに
より緑色画像が生成される。この緑色画像は、プリズム
107,106,105,103,104を透過してプ
ロジェクタレンズ108に到達する。プロジェクタレン
ズ108は、これらの赤色画像、緑色画像及び青色画像
を合成してスクリーン(図示せず)に投写する。これに
より、フルカラーの画像を得ることができる。
【0058】(第7の実施の形態)図25(a)〜
(d),図26はいずれも本発明の第7の実施の形態の
反射型表示素子を示す断面図である。本実施の形態で
は、本発明をカラー表示装置に適用した例を示す。な
お、これらの図25,図26において、図1,図2と同
一物には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0059】図25(a)に示す反射型表示素子では、
ガラス基板20と透明電極21との間にカラーフィルタ
71を設けている。図25(b)に示す反射型表示素子
では、反射膜11の上にカラーフィルタ72を設けてい
る。これらのカラーフィルタ71,72は、赤色、緑色
又は青色の樹脂又は誘電体多層膜からなる。図25
(c)に示す反射型表示素子では、樹脂層73を赤色、
緑色又は青色の樹脂により形成し、カラーフィルタとし
ている。但し、この場合も、樹脂層73は、屈折率が液
晶15の異常光屈折率又は常光屈折率のいずれか一方と
ほぼ等しく、他方との差が大きい樹脂により形成されて
いることが必要である。カラーフィルタを樹脂により形
成する場合は、顔料を分散した感光性レジストを使用す
ると容易に形成することができる。
【0060】図25(d)に示す反射型表示素子では、
液晶74としてゲストホスト液晶を使用している。ゲス
トホスト液晶としては、染料を混合した液晶を用いるこ
とができる。赤色用液晶としては例えば三菱化学製のL
HR−031C(液晶:ZLI1565)、青色用液晶
としては三菱化学製のLHR−038B−2(液晶:Z
LI1840)、緑色用液晶としては三菱化学製のLH
R−010B(液晶:ZLI1840)を使用すること
ができる。
【0061】図26に示す反射型表示素子では、ガラス
基板10の上に導電性黒色樹脂75が形成されており、
その中央部の上にはAlからなる光反射体76が形成さ
れている。また、光反射体76の表面は、赤色、緑色又
は青色の樹脂からなるカラーフィルタ77に覆われてい
る。 (第8の実施の形態)図27は本発明の第8の実施の形
態の反射型表示素子を示す断面図である。この図27に
おいて、図1と同一物には同一符号を付してその詳しい
説明は省略する。
【0062】この反射型表示素子は、対向して配置され
た一対のガラス基板80,20と、それらの間に封入さ
れた液晶15とにより構成されている。ガラス基板80
の上にはAl又はその他の導電体からなる電極81が形
成されている。また、電極81の上には誘電体多層反射
膜82が形成されており、誘電体多層膜82の上の中央
部分には黒色樹脂からなる光吸収体83が形成されてい
る。また、誘電体多層膜82及び光吸収体83の上には
水平配向膜84が形成されている。
【0063】図28は誘電体多層膜82の構造を示す模
式図である。誘電体多層膜82は、SiO2 膜(屈折率
ns =1.5)とTiO2 膜(屈折率nt =2.2)と
を交互に蒸着して形成されており、厚みdに応じた所定
の波長の光を反射する。すなわち、光学的厚みn×dが
反射光(赤色光、緑色光又は青色光)の中心波長の1/
4になるように誘電体多層膜82の厚みdが決定されて
いる。
【0064】誘電体多層反射膜で反射される光の中心波
長の反射率Rは、下記数式2で示すことができる。
【0065】
【数2】
【0066】但し、pは下記数式3で表わされる。
【0067】
【数3】
【0068】但し、Nは全層数、ng はガラス基板の屈
折率である。例えば、緑色光の場合、中心波長が550
nmとすると、SiO2 膜の厚みdをd=550/1.
5(nm)、TiO2 膜の厚みdをd=550/2.2
(nm)とする。そして、これらのSiO2 膜とTiO
2 膜とを交互に5層重ねることにより、反射率が98%
の反射膜を形成することができる。青色又は赤色の場合
も同様に、厚みdを計算してそれぞれ多層膜を形成する
ことができる。
【0069】図29は本実施の形態の反射型表示素子を
用いたカラー表示装置を示す平面図である。画素90R
は、赤色光を選択的に反射するように誘電体多層反射膜
82の膜厚及び層数が決定されている。同様に、画素9
0Gは緑色光を選択的に反射するように誘電体多層反射
膜82の膜厚及び層数が決定されており、画素90Bは
青色光を選択的に反射するように誘電体多層反射膜82
の膜厚及び層数が決定されている。そして、これらの画
素90R,90G,90Bを1組とし、フルカラーの表
示を可能としている。
【0070】(付記) (1)請求項1において、前記第2の光透過部材は液晶
からなることが好ましい。 (2)請求項3において、前記第1の光透過部材及び前
記第2の光透過部材のうち屈折率が高いほうの光透過部
材を前記第2の基板側に配置し、屈折率が低いほうを前
記第1の基板側に配置した場合に、前記屈折率が高いほ
うの光透過部材の曲面を楕円形で近似すると該楕円形の
前記第2の基板の面に平行な方向の半径RH と前記第2
の基板の面に垂直な方向の半径RV との比RH /RV が
0.4乃至0.8であることが好ましい。
【0071】(3)請求項3において、前記第1の光透
過部材及び前記第2の光透過部材のうち屈折率が高いほ
うの光透過部材を前記第1の基板側に配置し、屈折率が
低いほうを前記第2の基板側に配置した場合に、前記屈
折率が高いほうの光透過部材の曲面を楕円形で近似する
と、該楕円形の前記第1の基板の面に平行な方向の半径
RH と前記第1の基板の面に垂直な方向の半径RV との
比RH /RV が2以上であることが好ましい。
【0072】(4)請求項1において、前記光反射体が
導電性を有することが好ましい。 (5)請求項1において、前記光吸収体が導電性を有す
ることが好ましい。 (6)請求項1において、前記光反射体が誘電体多層膜
からなることが好ましい。 (7)請求項1において、前記第1の基板と前記第2の
基板との間にカラーフィルタを有することが好ましい。
【0073】(8)請求項1において、前記第2の光透
過部材がゲストホスト型液晶からなることが好ましい。 (9)請求項1において、前記第1の基板と前記第2の
基板との間の間隔を一定に維持する障壁を有することが
好ましい。 (10)(9)において、前記障壁が光を吸収する部材
からなることが好ましい。
【0074】(11)(9)において、前記障壁が光を
反射する部材からなることが好ましい。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第2の光透過部材の屈折率を制御することにより光の進
行方向を決定し、光吸収体により吸収される光の割合又
は光反射体により反射される光の割合を制御するので、
明るくコントラストが高い画像を表示することができ
る。また、バックライト等が不要であり、小型、軽量且
つ低消費電力の表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施の形態の反射型表示
素子を示す斜視図である。
【図2】図2は第1の実施の形態の反射型表示素子の断
面図である。
【図3】図3は第1の実施の形態の反射型表示素子の電
圧無印加時の光の経路を示す図である。
【図4】図4は第1の実施の形態の反射型表示素子の電
圧印加時の光の経路を示す図である。
【図5】図5は液晶の平均屈折率と反射率との関係を示
す図である。
【図6】図6は第1の実施の形態の反射型表示素子の製
造方法を示す断面図(その1)である。
【図7】図7は第1の実施の形態の反射型表示素子の製
造方法を示す断面図(その2)である。
【図8】図8はTFT形成時の1画素領域における平面
図である。
【図9】図9はTFT形成部における断面図である。
【図10】図10は障壁の形状を示す平面図である。
【図11】図11は障壁による光の吸収を示す模式図で
ある。
【図12】図12は障壁による光の反射を示す模式図で
ある。
【図13】図13は樹脂層の曲面を近似する楕円体の横
方向の半径と焦点位置との関係を示す図である。
【図14】図14は楕円体の横方向の半径と開口率との
関係を示す図である。
【図15】図15は本発明の第2の実施の形態の反射型
表示素子を示す斜視図である。
【図16】図16は本発明の第3の実施の形態の反射型
表示素子を示す断面図である。
【図17】図17は第3の実施の形態の反射型表示素子
の製造方法を示す断面図である。
【図18】図18は本発明の第4の実施の形態の反射型
表示素子を示す断面図である。
【図19】図19は第4の実施の形態の反射型表示素子
の電圧無印加時の光の経路を示す図である。
【図20】図20は第4の実施の形態の反射型表示素子
の電圧印加時の光の経路を示す図である。
【図21】図21は樹脂層の曲面を近似する楕円体の横
方向の半径と開口率との関係を示す図である。
【図22】図22は本発明の第5の実施の形態の反射型
表示素子の構成を示す断面図である。
【図23】図23は第5の実施の形態の反射型表示素子
の電圧無印加時の光の経路を示すずである。
【図24】図24は本発明の第6の実施の形態の投写型
表示装置を示す図である。
【図25】図25(a)〜(d)はいずれも本発明の第
7の実施の形態の反射型表示素子を示す断面図(その
1)である。
【図26】図26は本発明の第7の実施の形態の反射型
表示装置を示す断面図(その2)である。
【図27】図27は本発明の第8の実施の形態の反射型
表示素子を示す断面図である。
【図28】図28は第8の実施の形態の反射型表示素子
の誘電体多層膜の構造を示す模式図である。
【図29】図29は第8の実施の形態の反射型表示素子
を用いたカラー表示装置を示す平面図である。
【符号の説明】
10,20,40,50,60,80 ガラス基板、 11,41 光反射膜、 12,12a,42,83 光吸収体、 13,23,44,52,62 配向膜、 14 障壁、 15,57 液晶、 16 バスライン、 21,51 透明電極、 22,22a,22b,43 樹脂層、 30 TFT、 61,75 導電性黒色樹脂膜、 63,76 光反射体、 71,72,77 カラーフィルタ、 73 カラー樹脂層、 74 ゲストホスト液晶、 81 電極、 82 誘電体多層膜、 86 SiO2 膜、 87 TiO2 膜、 100R,100G,100B 液晶パネル、 103〜107 プリズム、 108 投射レンズ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田沼 清治 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 間山 剛宗 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H091 FA14Y FA26Y FA29Y FA34Y FB02 FB08 FC14 FC19 FD01 FD06 GA03 GA13 KA01 LA17 5C094 AA06 AA10 BA03 BA16 BA43 CA19 EB02 ED01 ED11 HA10 5G435 AA02 AA03 BB12 BB16 BB17 DD11 FF03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光が透過可能な第1の基板と、 前記第1の基板に対向して配置された第2の基板と、 前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された第
    1の光透過部材と、 屈折率を制御可能な部材からなり、前記第1の基板と前
    記第2の基板との間に配置され、前記第1の光透過部材
    との屈折率の差により光の進行方向を決定する第2の光
    透過部材と、 前記第2の基板側に設けられた光反射体及び光吸収体と
    を有することを特徴とする反射型表示素子。
  2. 【請求項2】 前記第2の光透過部材が液晶からなり、
    前記第1の光透過部材の屈折率が、前記液晶の異常光屈
    折率及び常光屈折率のいずれか一方と実質的に等しいこ
    とを特徴とする請求項1に記載の反射型表示素子。
  3. 【請求項3】 前記第1の光透過部材及び前記第2の光
    透過部材のうち屈折率が高いほうを前記第1の基板及び
    前記2の基板のいずれか一方の基板側に配置し、屈折率
    が低いほうを他方の基板側に配置し、且つ屈折率が高い
    ほうの光透過部材の断面が凸レンズ形、屈折率が低いほ
    うの光透過部材の断面が凹レンズ形であることを特徴と
    する請求項1に記載の反射型表示素子。
  4. 【請求項4】 前記光吸収体は、前記第1の光透過部材
    と前記第2の光透過部材との屈折率の差により光が集光
    する位置に配置され、前記光反射体はその周囲に配置さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の反射型表示
    素子。
  5. 【請求項5】 前記光反射体は、前記第1の光透過部材
    と前記第2の光透過部材とにより光が集光する位置に配
    置され、前記光吸収体はその周囲に配置されていること
    を特徴とする請求項1に記載の反射型表示素子。
  6. 【請求項6】 光の反射率を制御する複数の反射型表示
    素子を有する表示パネルを備えた反射型表示装置におい
    て、 前記反射型表示素子が、第1の光透過部材と、屈折率を
    制御可能な部材からなり、前記第1の光透過部材との屈
    折率の差により光の進行方向を決定する第2の光透過部
    材と、前記第1の光透過部材及び前記第2の光透過部材
    の屈折率により決まる光照射領域内に配置された光反射
    体及び光吸収体とにより構成されることを特徴とする反
    射型表示装置。
  7. 【請求項7】 1つの画素領域内に複数の前記反射型表
    示素子を有することを特徴とする請求項6に記載の反射
    型表示装置。
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