JP2001108192A - 成形品の製造方法、成形品および床構造 - Google Patents

成形品の製造方法、成形品および床構造

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JP2001108192A JP29260499A JP29260499A JP2001108192A JP 2001108192 A JP2001108192 A JP 2001108192A JP 29260499 A JP29260499 A JP 29260499A JP 29260499 A JP29260499 A JP 29260499A JP 2001108192 A JP2001108192 A JP 2001108192A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 覆い部材を容易に得ることができ、かつ材料
の無駄をなくすことができる成形品と、該成形品の製造
方法と、この成形品を用いた床構造とを提供すること。 【解決手段】 長手方向に延在する中空部14を有し、
開口した先端部12を備えた長尺の成形部材10を、前
記先端部12から長手方向に、所定長さAだけ基端部1
3側に入った位置で、長手方向に対して斜め方向に切断
することにより、前記成形部材10を、成形部材本体2
0と、前記先端部12を含む切断片30とに分断し、次
いで、前記切断片30の切断面と前記成形部材本体20
の切断面とを、前記切断片30の前記先端部12が、前
記成形部材本体20の長手方向と交差する方向に開口す
るようにして、接合することを特徴とする成形品の製造
方法によって上記課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長手方向に延在す
る中空部を有し、開口した先端部を備えた長尺な成形
品、成形品の製造方法および前記成形品を用いた床構造
に関するものである。
【0002】
【背景の技術】例えば特開平9−11303号公報に示
すように、木質様を有した成形品を製造する技術が知ら
れている。すなわち、この技術においては、セルロース
系微粉粒と樹脂と顔料とを混合し、この混合材料を溶融
させ、その後または溶融と同時に押出成形または射出成
形することにより、所望形状(例えば板状)の成形品が
製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記製造方
法により製造される成形品は、長手方向に延在する中空
部を備えていることがある。そして、このような中空部
を備えた成形品は、先端部が開口しているため、従来
は、成形品と同じ材質の覆い部材を別途用意し、この覆
い部材で前記先端部の開口を覆うことにより、開口部分
が見えないようにしていた。しかし、この従来の方法で
は、覆い部材を成形品の開口部の大きさ、形状に応じて
用意する必要があるので、用意すべき覆い部材の種類が
多くなり、覆い部材の調達に手間がかかる。また、覆い
部材を別途材料から切り出して製造する場合、材料から
端材が出やすく、材料の無駄が生じやすい。上記事情に
鑑み、本発明の課題は、覆い部材を容易に得ることがで
き、かつ材料の無駄をなくすことができる成形品と、該
成形品の製造方法と、この成形品を用いた床構造とを提
供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の成形品の製造方法は、例えば図1〜図3
に示すように、長手方向に延在する中空部14を有し、
開口した先端部12を備えた長尺の成形部材10を、前
記先端部12から長手方向に、所定長さAだけ基端部1
3側に入った位置で、長手方向に対して斜め方向に切断
することにより、前記成形部材10を、成形部材本体2
0と、前記先端部12を含む切断片30とに分断し、次
いで、前記切断片30の切断面と前記成形部材本体20
の切断面とを、前記切断片30の前記先端部12が、前
記成形部材本体20の長手方向と交差する方向に開口す
るようにして、接合することを特徴とする。ここで、前
記成形部材10の形状は特に限定されず、例えば板状で
もよいし、円筒形状でもよい。また、前記中空部14内
には、該中空部14を所定間隔に仕切る仕切り壁15,
15,15を一又は複数設けるのが好ましい。この仕切
り壁15,15,15は、前記中空部14の長さ方向に
延在するようにして、前記中空部14の側壁間に設けら
れるが、成形により成形部材10と一体形成されるのが
一般的である。この仕切り壁15,15,15を前記中
空部内に設ければ、仕切り壁15,15,15がない場
合に比べて成形部材10の強度を増すことができ、した
がって前記成形部材10から製造される成形品40の強
度を増すことができる。
【0005】請求項1記載の成形品の製造方法において
は、前記切断片30の切断面と前記成形部材本体20の
切断面とを、前記切断片30の前記先端部12が、前記
成形部材本体20の長手方向と交差する方向に開口する
ようにして、接合することで、前記成形部材本体20の
長手方向すなわち前記成形部材10の長手方向が開口し
ていない成形品40を製造する。すなわち、前記切断片
30を、前記成形部材10の先端部12の開口14aを
覆うための覆い部材として利用する。したがって、前記
成形部材10の一部を覆い部材として利用するため、従
来のごとく開口部の大きさや形状に応じた覆い部材を用
意する必要がなく、覆い部材を容易に得ることができ
る。また、従来のごとく覆い部材を別途材料から切り出
して製造する必要がないので、材料の無駄をなくすこと
ができる。また、製造された成形品40においては、前
記切断片30の前記先端部12が、前記成形部材本体2
0の長手方向と交差する方向に開口しているため、複数
の前記成形品40を水平に設置してなるテラス等の床1
01を構築するに際し、前記切断片30の前記先端部1
2の開口14aすなわち成形品40の開口44を下方に
配置するようにして、前記複数の成形品40・・・を設置
することで、前記成形品40の開口44を床101の端
面側に向けることなく床101の下方に向けることがで
きる。さらには、前記複数の成形品40・・・の内部に溜
まった水を、前記成形品40・・・の開口44・・・から下方
に排水することができる。
【0006】請求項2記載の成形品の製造方法は、例え
ば図1〜図3に示すように、請求項1記載の成形品の製
造方法であって、前記成形部材10の長手方向と、前記
斜め方向とは45度の角度をなしていることを特徴とす
る。
【0007】請求項2記載の成形品の製造方法において
は、前記成形部材10の長手方向と、前記斜め方向とは
45度の角度をなしているため、製造される成形品40
においては、前記切断片30の前記先端部12が、前記
成形部材本体20の長さ方向に対して鉛直方向に開口し
ていることになる。したがって、複数の前記成形品40
を水平に設置してなるテラス等の床101を構築するに
際し、前記切断片30の前記先端部12の開口14aす
なわち成形品40の開口44を下方に配置するようにし
て、前記複数の成形品40・・・を設置すれば、前記成形
品40の開口44が鉛直下方に向くことになる。したが
って、前記成形品40の開口44を、床101の下方に
鉛直に向けることができるとともに、前記複数の成形品
40・・・の内部に溜まった水を、前記成形品40・・・の開
口44・・・から下方により効果的に排水することができ
る。
【0008】請求項3記載の成形品の製造方法は、請求
項1または2記載の成形品の製造方法であって、前記成
形部材10が、セルロース系微粉粒と樹脂と顔料とを混
合し、この混合材料を溶融させて成形することで形成さ
れた木質様成形部材であることを特徴とする。
【0009】ここで、前記セルロース系微粉粒は、例え
ば、木材の粗粉砕物、バカスの祖粉砕物、稲藁の粗粉砕
物等における各種植物細胞体の原料材粗粉砕物を出発原
料とし、これを磨砕処理することによって得ることがで
きる。
【0010】磨砕処理とは、粉砕処理と研磨処理とを併
せ持つ処理を言うものであり、これら粉砕処理と研磨処
理とを同時に行う処理であっても、粉砕処理を行った
後、研磨処理を行う二工程からなる処理であってもよ
い。すなわち、ここで言う磨砕処理とは、後述するよう
に、粗粉砕物から微粉砕物にする粉砕処理と、微粉際さ
れた粉粒を、繊維状態のものが絡み合い、その表面が繊
毛で覆われている状態の粉粒形状から、表面に繊毛が少
ない状態となるように表面研磨する研磨処理とを併せた
処理を指している。
【0011】また、前記樹脂としては、一旦は製造され
た樹脂をも含めた、硬質樹脂、軟質樹脂のことであり、
塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹
脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂
等が用いられるが、中でも塩化ビニル樹脂、ポリエチレ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂がより好適である。ここ
で、一旦は製造された樹脂とは、ペットボトルやビニー
ルシートのように成形品として一旦は機能したものの
他、成形時に不良となったもの、成形時・加工時などに
生じる端材のことである。
【0012】さらに、前記顔料としては、カドミウムイ
エロー、酸化鉄、カーボンブラックなどの黄色、赤色、
黒色の三色の無機顔料からなり、得られる製品の生地自
体における色および木目模様の色に応じて適宜選択して
用いられる。
【0013】そして、前記成形部材10は、前記混合材
料を用いて成形され形成されるものであるので、木質感
に加えて、表面上には天然の木目に極めて近い木目模様
が形成される。また、前記セルロース系微粉粒は、直径
が1〜100μmの粒径状をなすものであり、従来のよ
うな繊毛上の突出部分がないので、従来の木粉のごとく
水(湿気を含む)、溶剤等を吸着することのない、防水
性、防腐性を持った木質様製品として、前記成形部材1
0は形成される。
【0014】請求項3記載の成形品の製造方法において
は、前記成形部材10が、セルロース系微粉粒と樹脂と
顔料とを混合し、この混合材料を溶融させて成形するこ
とで形成された、防水性、防腐性を有する成形部材10
を用いて成形品40を製造するので、防水性、防腐性を
有する成形品40を製造することができる。
【0015】請求項4記載の成形品は、例えば図2、図
3および図7に示すように、中空部24を有し、長尺な
成形部材本体20の先端部に切断片30が接合されてな
る成形品40であって、前記成形部材本体20は、開口
した先端部12を備えた長尺の成形部材10を、前記先
端部12から長手方向に、所定長さAだけ基端部13側
に入った位置で、長手方向に対して斜め方向に切断され
て形成された二つの部材のうちの一の部材であり、前記
切断片30は、前記二つの部材のうちの他の部材であ
り、前記切断片30の切断面と前記成形部材本体20の
切断面とが、前記切断片30の前記先端部12が前記成
形部材本体20の長手方向と交差する方向に開口するよ
うにして、接合されていることを特徴とする。
【0016】請求項4記載の成形品は、前記切断片30
の切断面と前記成形部材本体20の切断面とが、前記切
断片30の前記先端部12が前記成形部材本体20の長
手方向と交差する方向に開口するようにして、接合され
て形成されたものであるため、前記成形部材本体20の
長手方向すなわち前記成形部材10の長手方向に開口し
ていない。すなわち、前記切断片30は、前記成形部材
10の先端部12の開口14aを覆うための覆い部材と
して利用されている。したがって、前記成形部材10の
一部を覆い部材として利用するため、従来のごとく開口
部の大きさや形状に応じた覆い部材を用意する必要がな
く、覆い部材を容易に得ることができる。また、従来の
ごとく覆い部材を別途材料から切り出して製造する必要
がないので、材料の無駄をなくすことができる。また、
このような成形品40においては、前記切断片30の前
記先端部12が、前記成形部材本体20の長手方向と交
差する方向に開口しているため、複数の前記成形品40
を水平に設置してなるテラス等の床101を構築するに
際し、前記切断片30の前記先端部12の開口14aす
なわち成形品40の開口44を下方に配置するようにし
て、前記複数の成形品40・・・を設置することで、前記
成形品40の開口44を、床101の端面側に向けるこ
となく床101の下方に向けることができる。さらに
は、前記複数の成形品40・・・の内部に溜まった水を、
前記成形品40・・・の開口44・・・から下方に排水するこ
とができる。
【0017】請求項5記載の成形品は、例えば図2およ
び図3に示すように、請求項4記載の成形品40であっ
て、前記成形部材10の長手方向と、前記斜め方向とは
45度の角度をなしていることを特徴とする。
【0018】請求項5記載の成形品においては、前記成
形部材10の長手方向と、前記斜め方向とは45度の角
度をなしているため、前記切断片30の前記先端部12
が、前記成形部材本体20の長さ方向に対して鉛直方向
に開口していることになる。したがって、複数の前記成
形品40を水平に設置してなるテラス等の床101を構
築するに際し、前記切断片30の前記先端部12の開口
14aすなわち成形品40の開口44を下方に配置する
ようにして、前記複数の成形品40・・・を水平に設置す
れば、前記成形品40の開口44が鉛直下方に向くこと
になる。したがって、前記成形品40の開口44を、床
101の下方に鉛直に向けることができるとともに、前
記複数の成形品40・・・の内部に溜まった水を、前記成
形品40・・・の開口44・・・から下方により効果的に排水
することができる。
【0019】請求項6記載の成形品は、請求項4または
5記載の成形品であって、前記成形部材10が、セルロ
ース系微粉粒と樹脂と顔料とを混合し、この混合材料を
溶融させて成形することで形成されたものであることを
特徴とする。
【0020】請求項6記載の成形品においては、前記成
形部材10が、セルロース系微粉粒と樹脂と顔料とを混
合し、この混合材料を溶融させて成形することで形成さ
れた、防水性、防腐性を有する木質様製品であるので、
前記成形品40も、防水性、防腐性を有することにな
る。
【0021】請求項7記載の床構造は、例えば図4〜図
7に示すように、請求項4〜6のいずれかに記載の成形
品40を支持部(大引用床束)70に設置してなる床構
造100であって、前記支持部70上に、複数の成形品
40・・・が、前記切断片30の前記先端部12の開口1
4aを下方に配置するようにして設置されていることを
特徴とする。ここで、前記支持部70としては、例え
ば、前記成形品40を地盤上に形成された基礎90の上
方に設置する場合に、前記成形品40と前記基礎90と
の間に設けられ、前記成形品40を、前記基礎90の上
方において支持する大引用床束等がある。また、前記成
形品40は、前記支持部70に直接設置するか、あるい
は大引60等を介して間接的に設置してもよい。
【0022】請求項7記載の床構造においては、支持部
70上に、複数の成形品40・・・が、前記切断片30の
前記先端部12の開口14aすなわち成形品40の開口
44を下方に配置するようにして設置されているため、
前記成形品40の開口44を床101の下方に向けるこ
とができる。さらには、前記複数の成形品40・・・の内
部に溜まった水を、前記成形品40・・・の開口44・・・か
ら下方に排水することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】<第1の実施の形態>以下に、本
発明の第1の実施の形態を図に基づいて説明する。ま
ず、本実施の形態で使用される成形部材10について説
明する。成形部材10は、セルロース系微粉粒と樹脂と
顔料とを混合し、この混合材料を溶融させて成形するこ
とで形成されている。以下、この混合材料から木質様製
品を製造する方法について説明する。
【0024】前記混合材料は、セルロース系微粉粒と樹
脂と顔料とから構成されるものであり、該混合材料を以
下のようにして成形することで所望する木質様製品を形
成することができる。まず、インペラーミル(IMP−
250;株式会社セイシン企業製)を使用して、天然木
材の他、おがくず、稲藁、バカス等も含む、建築・廃材
・産業廃材等を機械的な衝撃破砕により粉砕して150
メッシュ、好ましくは120メッシュよりも細かい粒径
の、出発原料となる粗粉砕物を作成する。そして、この
ように原料材粉砕物(粗粉砕物)と、ジルコニア系及び
アルミナ系の外形3mmから5mmのセラミックスボー
ルとを、ボールミル本体内に装填し、これらをロータで
撹拌することにより、撹拌されるセラミックスボールに
接触した原料材粉砕物は粉砕されて微粉砕物となるとと
もに、その表面が研磨されることによって繊毛部分が非
常に少ない表面を有する微粉粒となる。この際、セラミ
ックボールの表面温度を90度から120度の範囲に、
室内温度を80度以下に設定し、磨砕処理に加えて原料
材粉砕物の乾燥処理も同時に行う。
【0025】すなわち、原料材粉砕物はセラミックボー
ルの表面に接触した際、機械的に圧潰されかつ摩耗され
て粉砕・研磨され、これと同時に加熱・乾燥されること
から、含有水分が効率よく取り除かれる。また、セラミ
ックスボールから離脱した際、急速に冷却されることか
ら、加熱−冷却の繰り返しを受けることによって、原料
材粉砕物中の繊維が膨縮作用を受けるとともに急速に乾
燥され、これによって繊維の先端部がセラミックスボー
ルにより効率よく磨砕され、結果として周面に繊毛の少
ない、独立した粒径状をなす磨砕処理セルロース系微粉
粒が得られる。このようにして得られたセルロース系微
粉粒を分級することにより、所望する範囲の粒径に揃
え、該セルロース系微粉粒と、該セルロース系微粉粒よ
りも小径で、かつ硬い白色顔料(表面粒)とをボールミ
ル内において混合し、得られた混合粒子を気相中に分散
させながら衝撃力を主体とする機械的熱的エネルギーを
粒子に付与し、セルロース系微粉粒を母粒子とし、この
母粒子の外周面に白色顔料粒子を担持させ、表面粒付き
セルロース系微粉粒とする。
【0026】なお、担持させる白色顔料の量としては、
母粒子となるセルロース系微粉粒の周面に重なり合って
該周面を覆いつくす量が上限とされるが、下限について
は作成する木質様成形品の所望する色相に応じて適宜決
定される。ここで、担持する白色顔料としては、酸化チ
タン、リトポン、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム等
が使用可能であるが、特に酸化チタンが、熱的、化学的
に安定であり、しかも着色力、隠蔽力にも優れているこ
とから、得られる木質様成形品に十分な白色度を付与す
ることができ好ましい。また、この白色無機顔料の粒径
については、前記セルロース系微粉粒より十分に小さく
調整されたものとされ、具体的には0.1μm程度のも
のが好適とされる。
【0027】上記のようにして得られた表面粒付きセル
ロース系微粉粒に樹脂及び顔料を混合して一旦溶融さ
せ、その溶融したものを押し出して木質様形成材ペレッ
トを形成し、実際に押出成形により所望形状に成形する
には、この木質様形成材ペレットを溶融させて用いる。
前記樹脂としては、一旦は製造された樹脂をも含めた、
硬質樹脂、軟質樹脂のことであり、塩化ビニル樹脂、発
泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹
脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂等が用いられるが、
中でも塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂がより好適である。ここで、一旦は製造された
樹脂とは、ペットボトルやビニールシートのように成形
品として一旦は機能したものの他、成形時に不良となっ
たもの、成形時・加工時などに生じる端材のことであ
る。
【0028】また、前記顔料とは、有色顔料であり、カ
ドミウムイエロー、酸化鉄、カーボンブラックなどの黄
色、赤色、黒色の三色の無機顔料からなり、得られる製
品の生地自体における色および木目模様の色に応じて適
宜選択して用いられる。そして、前記樹脂の種類、顔料
の種類を適宜選択して、複数種類の木質様形成材ペレッ
トを製造する。なお、複数種類の木質様形成材ペレット
を製造するには、前記樹脂および顔料の種類の他、セル
ロース系微粉粒の原料の種類、表面粒の種類等を適宜選
択することでも製造できる。
【0029】また、同様にして、前記表面粒付きセルロ
ース系微粉粒に前記樹脂を混合して一旦溶融させ、その
溶融したものを押し出して生地材ペレットを形成し、実
施の押出成形の際には、この生地材ペレットを溶融させ
て用いる。そして、前記樹脂の種類を適宜選択して、複
数種類の生地材ペレットを製造する。なお、複数種類の
生地材ペレットを製造するには、前記樹脂の種類の他、
セルロース系微粉粒の原料の種類、表面粒の種類等を適
宜選択することでも製造できる。さらに同様にして、前
記樹脂と顔料とを混合して一旦溶融させ、その溶融した
ものを押し出して顔料ペレットを形成し、実際の押出成
形の際には、この顔料ペレットを溶融させて用いる。そ
して、前記樹脂および顔料の種類を適宜選択して、複数
種類の生地材ペレットを製造する。
【0030】その後、上記のようにして得られた複数種
類の木質様形成材ペレットと、複数種類の生地材ペレッ
トと、複数種類の顔料ペレットとのうちから少なくとも
二種類を、セルロース系微粉粒または表面粒付きセルロ
ース系微粉粒を含むようにして選択し、これら選択され
た複数の種類のペレットを、ベント式押出成形機に選択
的に供給して押出成形することで、木目模様で、防水
性、防腐性を持った製品を形成することができる。
【0031】次に、図1に基づいて、成形部材10の構
成について説明する。なお、図1は成形品40の製造に
用いられる成形部材10を示した斜視図であり、図1中
における破線は、成形部材10を切断する部分を示して
いる。図1に示すように、成形部材10は、長手方向に
延在する中空部14を有し、かつ、先端部12および基
端部13が開口した断面矩形状の長尺な板状部材であ
る。また、中空部14内には、中空部14を所定間隔に
仕切る仕切り壁15,15,15が設けられている。こ
れら仕切り壁15,15,15は、中空部14の長さ方
向に延在するようにして、中空部14の側壁間に設けら
れたものであり、成形部材10の押出成形時に成形部材
10と一体形成される。これら仕切り壁15,15,1
5により、中空部14及び後述する開口14aは4つに
分断されている。そして、仕切り壁15,15,15が
中空部14内に設けられているので、仕切り壁がない場
合に比べて成形部材10の強度が大きくなっている。
【0032】次に、図1〜図3に基づいて、この成形部
材10を用いて、成形品40を製造する方法について説
明する。なお、図2は、成形部材本体20に切断片30
を接合する態様を示した斜視図であり、図3は、成形品
40の構成を示した斜視図である。図1に示すように、
成形部材10の先端部12における2つの長辺縁部12
a,12bのうち、一方の長辺縁部12aから長手方向
に、所定長さAだけ基端部13側に入った位置で、前記
長辺縁部12aに平行に、かつ他方の長辺縁部12bに
向かって、成形部材10を、成形部材10の長手方向に
対して45度をなす斜め方向に切断することにより、成
形部材10を、成形部材本体20と、切断片30とに分
断する。ここで、図2に示すように、成形部材本体20
は、中空部24を有する長尺な部材であり、切断片30
は、前記先端部12の開口14aを含む部材である。次
いで、図2および図3に示すように、前記切断片30の
切断面と前記成形部材本体20の切断面とを、前記切断
片30の前記先端部12が前記成形部材本体20の長手
方向と交差する方向に開口するようにして、接着剤を用
いて接合する。次いで、切断片30の切断面と、成形部
材本体20の切断面との接合部分の角部を図7に示すよ
うに面取りし、この面取り16,16部分に塗装を施す
ことにより成形品40を製造する。
【0033】この成形品40の構造を図1、図3および
図7に基づいて説明する。なお、成形部材10におい
て、切断された長辺面部17のうち、成形部材本体20
を構成する面部を面部22とし、切断された長辺面部1
7のうち、切断片30を構成する面部を面部32とす
る。成形品40は、前記の通り、中空部24を有し、長
尺な成形部材本体20の先端部に切断片30が接合され
てなるものである。成形品40においては、切断片30
の面部32が、成形品40の先端部41を構成してい
る。切断片30に含まれる前記先端部12の開口14a
が、成形品40の開口44を構成し、また、前記先端部
12は、成形部材本体20の面部22と面一になってお
り、この先端部12と面部22とで成形品40の長辺面
部43を構成している。そして、成形品40の中空部4
5は、成形部材本体20の中空部24と切断片30の中
空部とで構成されている。該中空部45は開口44に連
通しており、また、該開口44は、成形部材本体20の
長手方向すなわち成形品40の長手方向に対して鉛直方
向に向いている。したがって、図3に示すように、成形
品40は、成形部材10と同様の板状部材である。
【0034】次に、成形品40を支持部に設置してなる
床構造100について説明する。この床構造100は、
図4に示すように、開口部112を有する建物110の
外部に構築されるテラスの床構造であって、地盤上に形
成された基礎90の上方に、複数の成形品40・・・を設
置してなるものである。そして、前記複数の成形品40
・・・はテラスの床101を構成している。まず、図4〜
図6に基づいて、この床構造100を構成している各部
材について説明する。なお、図4は、床構造100の概
略構成について示した斜視図であり、図5は、成形品4
0を床部すなわち基礎90の上に設置する態様を示した
斜視図であり、図6は、床構造体100を側方から観察
した図である。
【0035】まず、図5に基づいて、支持部となる大引
用床束70の構成について説明する。大引用床束70
は、基礎90上に固定されるベースプレート71と、こ
のベースプレート71に垂直に立設された床束本体72
と、この床束本体72の上端部に設けられて大引60を
受ける受部73とから構成されている。前記ベースプレ
ート71は、長方形状をなすものであり、図示しない
が、以下に示す方法により、基礎90に固定されてい
る。すなわち、ベースプレート71には基礎90から突
出するアンカーボルトを挿通するための孔が形成されて
いる。そして、ベースプレート71は、これを基礎90
上に載置するとともに、基礎90から突出するアンカー
ボルトを前記孔に挿通した上で、各孔から突出するアン
カーボルトの上端部に、座金を挿通してナットを螺合し
て締め付けることで、基礎90上に固定されている。
【0036】前記床束本体72はスリーブ状をなす軸部
74と、この軸部74の両端部に螺合された上下一対の
ボルト75,75と、該ボルト75,75に前記軸部7
4の上下端部でそれぞれ螺合されたナット76,76と
から構成されている。そして、このような構成の床束本
体72は、前記ボルト75,75を回転不能にした上
で、前記軸部74を正逆方向に回転させることで、該ボ
ルト75,75が軸部74の上下端部から伸縮し、これ
によって長さ調整ができるようになっており、この調整
後、前記ナット76,76を締め付けることで、軸部7
4を回転不能に固定して床束本体72の長さを決定でき
るようになっている。
【0037】前記受部73は、プレート77の上面に床
面部80が取り付けられている構成になっている。この
床面部80は、大引60の下フランジ部が当接されて、
大引60を下方から支持するものである。そして、この
床面部80の両縁部には、前記大引60の両側面に当接
する側壁部83,84がそれぞれ形成されている。ま
た、前記床面材80の上面には、ネジ山が刻まれた突出
部81,82が形成されている。
【0038】次に、成形品40が設置される大引60に
ついて説明する。この大引60は、断面コ字状の長尺な
鋼製部材である。そして、大引60の上フランジ部に
は、後述する取付部材50が挿入される係止穴61が上
フランジ部の長さ方向に一又は複数設けられ、下フラン
ジ部には前記突出部81,82が挿入される挿入穴62
が下フランジ部の長さ方向に一又は複数設けられてい
る。
【0039】次に、図4から図7を用いて床構造100
の構成について説明する。なお、図7は、基礎90の上
方に設置された成形品40の縦断面図である。すなわ
ち、図4に示すように、地盤上に基礎90・・・が平行に
一定間隔で設置されており、各基礎90上には複数の大
引用床束70・・・が所定のピッチで設置されている。
【0040】基礎90上に大引用床束70を設置固定す
るには、大引用床束70のベースプレート71を基礎9
0上に載置するとともに、基礎90から突出するアンカ
ーボルトをベースプレート71に形成された孔に挿通し
た上で、各孔から突出するアンカーボルトの上端部に、
座金を挿通してナットを螺合して締め付けることで行わ
れている。なお、基礎90上の全ての大引用床束70・・
・は、その受部73の高さが揃えられている。
【0041】そして、図5に示すように、前記大引60
が大引用床束70の受部73に、以下の方法により装着
されている。なお、図5には、2つの大引60の接続部
分に大引用床束70が配置されている場合を示してい
る。すなわち、受部の床面部80に一方の大引60の下
フランジ部を載置して、突出部81に該下フランジ部に
形成された挿入穴62に挿通し、一方、床面部80に他
方の大引60の下フランジ部を載置して、突出部82に
該下フランジ部に形成された挿入穴に挿通する。そし
て、各挿入穴62,62から突出する突出部81,82
の上端部に、それぞれワッシャー63,63を挿通して
ナット64,64を螺合して締め付けることで、大引6
0を大引用床束70の受部73に装着する。
【0042】そして、図4に示すように、基礎90の上
方において、複数の成形品40・・・が大引60を介して
大引用床束70上に設置されている。また、図4に示す
ように、これら成形品40・・・は、前記切断片30の前
記先端部12の開口14aすなわち成形品の開口44を
下方に配置するようにし、かつ、長手方向の基端部42
が、建物110の壁111に当接あるいは近接するよう
にして、大引用床束70上に設置されている。そして、
この状態では、床構造100を構成している成形品40
の開口44は全て鉛直下方を向いている。なお、設置は
以下に示す方法により行われる。すなわち、図5に示す
ように、成形品40の下面には、予め取付部材50・・・
(図5では2つだけ示している)が取り付けられ、この
取付部材50が、大引60の上アングル材に設けられた
係止穴61に挿入されて固定されることにより、成形品
40が大引60に設置される。
【0043】以上により、本第1の実施の形態において
は、前記切断片30の切断面と前記成形部材本体20の
切断面とを、前記切断片30の前記先端部12が、前記
成形部材本体20の長手方向と交差する方向に開口する
ようにして、接合することで、前記成形部材本体20の
長手方向すなわち前記成形部材10の長手方向が開口し
ていない成形品40を製造している。すなわち、前記切
断片30を、前記成形部材10の先端部12の開口14
aを覆うための覆い部材として利用している。したがっ
て、前記成形部材10の一部を覆い部材として利用する
ため、従来のごとく開口部の大きさや形状に応じた覆い
部材を用意する必要がなく、覆い部材を容易に得ること
ができる。また、従来のごとく覆い部材を別途材料から
切り出して製造する必要がないので、材料の無駄をなく
すことができる。さらに、成形部材10は、セルロース
系微粉粒と樹脂と顔料とを混合し、この混合材料を溶融
させて成形することで形成されたものであるため、この
ような成形部材10から製造される成形品40には、木
質感に加えて、表面上には天然の木目に極めて近い木目
模様が形成される。また、前記セルロース系微粉粒は、
直径が1〜100μmの粒径状をなすものであり、従来
のような繊毛上の突出部分がないので、従来の木粉のご
とく水(湿気を含む)、溶剤等を吸着することのない、
防水性、防腐性を持った成形品40を製造できる。ま
た、成形部材40を製造するに際し、成形部材10の長
手方向に対して45度をなす斜め方向に該成形部材10
を切断するため、製造された成形品40の開口44は成
形部材本体20の長手方向に対して鉛直方向に向いてい
る。したがって、前記床構造100においては、成形品
40の開口44を床101の鉛直下方に向けることがで
きる。また、前記複数の成形品40・・・からなる床面の
内部に溜まった水を、成形品40・・・の開口44・・・から
床101の下方に効果的に排水することができる。
【0044】<第2の実施の形態>次に、第2の実施の
形態について図8〜図11を参照して説明する。なお、
本実施の形態が、前記第1の実施の形態と異なる点は、
第1の実施の形態の成形品40が板状部材になっている
のに対し、本実施の形態の成形品は先端部がL字状にな
っている点である。したがって、以下に前記相違点につ
いて詳しく説明し、第1の実施の形態と共通構成部分に
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0045】まず、本第2の実施の形態に係る成形品1
40の製造方法及び成形品140の構成について図8〜
図10を用いて説明する。なお、図8は成形部材10及
び切断部分(波線で示した部分)を示した斜視図であ
り、図9は、成形品140の構成を示した斜視図であ
る。図8に示すように、成形部材10の先端部12にお
ける2つの長辺縁部12a,12bのうち、一方の長辺
縁部12aから長手方向に、所定長さB(Aより長い)
だけ基端部13側に入った位置で、前記長辺縁部12a
に平行に、成形部材10を、成形部材10の長手方向に
対して45度をなす斜め方向に切断することにより、成
形部材10を、成形部材本体120と、切断片130と
に分断する。ここで、成形部材本体120は、中空部1
24(成形品10の中空部14の一部である)を有する
長尺な部材であり、切断片130は、前記先端部12の
開口14aを含む部材である。次いで、前記切断片13
0の切断面と前記成形部材本体120の切断面とを、前
記切断片130の前記先端部12が前記成形部材本体1
20の長手方向と交差する方向に開口するようにして、
接着剤を用いて接合する。なお、この接合作業を後述す
るダボ150を併用して行えば、成形本体120と切断
片130とをより強固に接合できる。次いで、切断片1
30の切断面と、成形部材本体120の切断面との接合
部分の角部を面取りし、この面取り18,18部分に塗
装を施すことにより成形品140を製造する。
【0046】ダボ150は、図10に示すように、L字
状の木質部材である。そして、その一片部151及び他
辺部152の横断面の形状は、前記成形部材10の4つ
に分断された開口14aのうちの1つの開口の径とほぼ
同じ形状である。そして、このダボ150を用いて切断
片130と、成形部材120とを接合する方法は、以下
の通りである。すなわち、成形部材本体120の4つに
分断された中空部124のうちの少なくとも一つの中空
部に、成形部材120の切断面側からダボ150の一片
部151を挿入して該一片部151と成形部材本体12
0とを接着する一方、切断片130の4つに分断された
中空部134の内の少なくとも一つの中空部に、切断片
130の切断片側からダボ150の他辺部152を挿入
して該他片部152と切断片130とを接着する。次い
で、前記切断片130の切断面と前記成形部材本体12
0の切断面とを、接着剤を用いて接合する。
【0047】次に、この成形品140の構造を図8〜図
10に基づいて説明する。なお、成形部材10におい
て、切断された長辺面部17のうち、成形部材本体12
0を構成する面部を面部122とし、切断された長辺面
部17のうち、切断片130を構成する面部を面部13
2とする。成形品140は、前記の通り、中空部124
を有し、長尺な成形部材本体120の先端部に切断片1
30が接合されてなるものである。成形品140におい
ては、切断片130の面部132が、成形品140の先
端部141を構成しており、また、切断片130に含ま
れる前記先端部12の開口14aが、成形品140の開
口144を構成している。そして、切断片130の一部
は、成形部材本体120の面122よりも、成形部材本
体120の長手方向に対する鉛直方向の外側に突出して
いる突出部135となっており、この突出部135の先
端部が前記成形部材10の先端部12となっている。し
たがって、成形品140はL字状部材になっている。そ
して、成形品140の中空部145は、成形部材本体1
20の中空部124と切断片30の中空部134とで構
成されており、該中空部145は開口144に連通して
いる。
【0048】そして、図11に示すように、このような
成形品140を用いて、第1の実施の形態に係る床構造
100とほぼ同様の構成の床構造200を施工できる。
なお、図11は基礎90・・・の上に成形品140・・・が設
置された床構造200を示した斜視図である。この床構
造200においては、基礎90の上方において、複数の
成形品140・・・が大引60を介して大引用床束70上
に設置されている。また、これら成形品140・・・は、
前記切断片130の前記先端部12の開口14aすなわ
ち成形品の開口144を下方に配置するようにし、か
つ、長手方向の基端部142が、建物110の壁111
に当接あるいは近接するようにして、大引用床束70上
に設置されている。そして、この状態では、床構造20
0を構成している成形品140の開口144は全て鉛直
下方を向いている。
【0049】以上の第2の実施の形態によれば、第1の
実施の形態と同様の効果を得ることができるほか、以下
に述べる効果をも得ることができる。すなわち、前記製
造方法により、L字状部材である成形品140を容易に
製造することができる。また、床構造200において
は、図11に示すように、成形品140の突出部135
が鉛直下方に向いているため、該突出部135・・・の内
側に、床構造200を構成する大引き60・・・、大引用
床束70・・・及び基礎90を隠すことができる。すなわ
ち、床構造体200の側方のうち、前記突出部135・・
・が配置されている側方から床構造体200を見た際
に、前記大引き60・・・、大引用床束70・・・及び基礎9
0が見えにくくなる。
【0050】なお、以上の第1及び第2の実施の形態に
おいては、成形部材10を断面矩形状の長尺な板状部材
としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例
えば円筒状の部材としてもよい。また、床構造100及
び200を、建物110の外部に成形品40・・・あるい
は140・・・を設置する構成としたが、本発明はこれに
限定されるものではなく、建物内部の床構造を構築する
のに成形品40あるいは140を用いてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係
る成形品の製造方法によれば、前記成形部材の一部を覆
い部材として利用するため、従来のごとく開口部の大き
さや形状に応じた覆い部材を用意する必要がなく、覆い
部材を容易に得ることができる。また、従来のごとく覆
い部材を別途材料から切り出して製造する必要がないの
で、材料の無駄をなくすことができる。また、製造され
た成形品においては、前記切断片の前記先端部が、前記
成形部材本体の長手方向と交差する方向に開口している
ため、複数の前記成形品を水平に設置してなるテラス等
の床を構築するに際し、前記切断片の前記先端部の開口
すなわち成形品の開口を下方に配置するようにして、前
記複数の成形品を設置することで、前記成形品の開口を
床の端面側に向けることなく床の下方に向けることがで
きる。さらには、前記複数の成形品の内部に溜まった水
を、前記成形品の開口から下方に排水することができ
る。
【0052】請求項2記載の発明に係る成形品の製造方
法によれば、請求項1と同様の効果を得ることができる
のは勿論のこと、複数の前記成形品を水平に設置してな
るテラス等の床を構築するに際し、前記切断片の前記先
端部の開口すなわち成形品の開口を下方に配置するよう
にして、前記複数の成形品を設置すれば、前記成形品の
開口が鉛直下方に向くことになる。したがって、前記成
形品の開口を、床の下方に鉛直に向けることができると
ともに、前記複数の成形品の内部に溜まった水を、前記
成形品の開口から下方により効果的に排水することがで
きる。
【0053】請求項3記載の発明に係る成形品の製造方
法によれば、請求項1または2と同様の効果を得ること
ができるのは勿論のこと、前記成形部材が、セルロース
系微粉粒と樹脂と顔料とを混合し、この混合材料を溶融
させて成形することで形成された、防水性、防腐性を有
する成形部材を用いて成形品を製造するので、防水性、
防腐性を有する成形品を製造することができる。
【0054】請求項4記載の発明に係る成形品によれ
ば、前記成形部材の一部を覆い部材として利用するた
め、従来のごとく開口部の大きさや形状に応じた覆い部
材を用意する必要がなく、覆い部材を容易に得ることが
できる。また、従来のごとく覆い部材を別途材料から切
り出して製造する必要がないので、材料の無駄をなくす
ことができる。また、このような成形品においては、前
記切断片の前記先端部が、前記成形部材本体の長手方向
と交差する方向に開口しているため、複数の前記成形品
を水平に設置してなるテラス等の床を構築するに際し、
前記切断片の前記先端部の開口すなわち成形品の開口を
下方に配置するようにして、前記複数の成形品を設置す
ることで、前記成形品の開口を、床の端面側に向けるこ
となく床の下方に向けることができる。さらには、前記
複数の成形品の内部に溜まった水を、前記成形品の開口
から下方に排水することができる。
【0055】請求項5記載の発明に係る成形品によれ
ば、請求項4と同様の効果を得ることができるのは勿論
のこと、前記成形部材の長手方向と、前記斜め方向とは
45度の角度をなしているため、前記切断片の前記先端
部が、前記成形部材本体の長さ方向に対して鉛直方向に
開口していることになる。したがって、複数の前記成形
品を水平に設置してなるテラス等の床を構築するに際
し、前記切断片の前記先端部の開口すなわち成形品の開
口を下方に配置するようにして、前記複数の成形品を水
平に設置すれば、前記成形品の開口が鉛直下方に向くこ
とになる。したがって、前記成形品の開口を、床の下方
に鉛直に向けることができるとともに、前記複数の成形
品の内部に溜まった水を、前記成形品の開口から下方に
より効果的に排水することができる。
【0056】請求項6記載の発明に係る成形品によれ
ば、請求項4または5と同様の効果を得ることができる
のは勿論のこと、前記成形部材が、セルロース系微粉粒
と樹脂と顔料とを混合し、この混合材料を溶融させて成
形することで形成された、防水性、防腐性を有する木質
様製品であるので、前記成形品も、防水性、防腐性を有
することになる。
【0057】請求項7記載の発明に係る床構造によれ
ば、支持部上に、複数の成形品が、前記切断片の前記先
端部の開口すなわち成形品の開口を下方に配置するよう
にして設置されているため、前記成形品の開口を床の下
方に向けることができる。さらには、前記複数の成形品
の内部に溜まった水を、前記成形品の開口から下方に排
水することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一例としての成形品の製造方
法に用いられる成形部材を示した斜視図である。
【図2】成形部材本体に切断片を接合する態様を示した
斜視図である。
【図3】成形品の構成を示した斜視図である。
【図4】床構造の概略構成について示した斜視図であ
る。
【図5】成形品を床部すなわち基礎の上に設置する態様
を示した斜視図である。
【図6】床構造体の側面図である。
【図7】基礎の上に設置された成形品の縦断面図であ
る。
【図8】成形部材を示した斜視図である。
【図9】成形品の構成を示した斜視図である。
【図10】成形品の縦断面図である。
【図11】床構造体の斜視図である。
【符号の説明】
10 成形部材 12 先端部 13 基端部 14 成形部材の中空部 14a 先端部の開口 20 成形部材本体 24 成形部材本体の中空部 30 切断片 40 成形品 70 大引用床束(支持部) 100 床構造 120 成形部材本体 124 成形部材本体の中空部 130 切断片 140 成形品 200 床構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹岡 徹 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミ サワホーム株式会社内 Fターム(参考) 2E163 FA01 FA17 FC01 FC07 FC31 FC41 FF43 FF62 FG01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に延在する中空部を有し、開口
    した先端部を備えた長尺の成形部材を、前記先端部から
    長手方向に、所定長さだけ基端部側に入った位置で、長
    手方向に対して斜め方向に切断することにより、前記成
    形部材を、成形部材本体と、前記先端部を含む切断片と
    に分断し、 次いで、前記切断片の切断面と前記成形部材本体の切断
    面とを、前記切断片の前記先端部が、前記成形部材本体
    の長手方向と交差する方向に開口するようにして、接合
    することを特徴とする成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の成形品の製造方法であっ
    て、 前記成形部材の長手方向と、前記斜め方向とは45度の
    角度をなしていることを特徴とする成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の成形品の製造方
    法であって、 前記成形部材が、セルロース系微粉粒と樹脂と顔料とを
    混合し、この混合材料を溶融させて成形することで形成
    されたものであることを特徴とする成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 中空部を有し、長尺な成形部材本体の先
    端部に切断片が接合されてなる成形品であって、 前記成形部材本体は、開口した先端部を備えた長尺の成
    形部材を、前記先端部から長手方向に、所定長さだけ基
    端部側に入った位置で、長手方向に対して斜め方向に切
    断されて形成された二つの部材のうちの一の部材であ
    り、 前記切断片は、前記二つの部材のうちの他の部材であ
    り、 前記切断片の切断面と前記成形部材本体の切断面とが、
    前記切断片の前記先端部が前記成形部材本体の長手方向
    と交差する方向に開口するようにして、接合されている
    ことを特徴とする成形品。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の成形品であって、 前記成形部材の長手方向と、前記斜め方向とは45度の
    角度をなしていることを特徴とする成形品。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載の成形品であっ
    て、 前記成形部材が、セルロース系微粉粒と樹脂と顔料とを
    混合し、この混合材料を溶融させて成形することで形成
    されたものであることを特徴とする成形品。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかに記載の成形品
    を支持部に設置してなる床構造であって、 支持部上に、複数の成形品が、前記切断片の前記先端部
    の開口を下方に配置するようにして設置されていること
    を特徴とする床構造。
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