JP2003176609A - 段板設置構造 - Google Patents

段板設置構造

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JP2003176609A
JP2003176609A JP2001375890A JP2001375890A JP2003176609A JP 2003176609 A JP2003176609 A JP 2003176609A JP 2001375890 A JP2001375890 A JP 2001375890A JP 2001375890 A JP2001375890 A JP 2001375890A JP 2003176609 A JP2003176609 A JP 2003176609A
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JP
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step plate
installation structure
supported
wall body
plate installation
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JP2001375890A
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Yasunori Maeda
康憲 前田
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 階段の支持部材の設置スペースを削減し、建
物の内部空間の有効利用を可能とする段板設置構造を提
供すること。 【解決手段】 段板の少なくとも一方の端部を壁体内に
挿入し、この端部が壁体を構成する芯材に支持される構
成として、階段を設置する際、側板(ささら桁等)が不
要となり、階段を設置する為の場所を削減できる。ま
た、段板の支持構造物が壁体内に収められることとな
り、すっきりとした外観の階段とすることができるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁体に沿って設置
される階段の段板設置構造に関するものである。
【0002】
【背景の技術】複数階からなる建物内部に設けられる階
段は、一対の側板(ささら桁)間に複数の段板を架け渡
すとともに、各段板間にそれぞれ蹴込板を配設した構造
を備えている。建物内に階段を設置する際には、階段の
幅方向に所定間隔で壁を設け、当該壁にささら桁の側面
を固定して支持させている。この際、壁には階段による
鉛直方向の力が加わるため、階段を支持する壁は通常の
壁よりも厚く形成して必要な強度を確保するようにして
いる。また、階段に手摺りを設ける場合には、ささら桁
を固定した壁に手摺りを取付けている。特許公報256
6102号には、このような階段をユニット化した階段
ユニットが記載されている。すなわち、側板をなす左右
のささら桁間に段板および蹴込板を接合一体化するとと
もに、ささら桁の外側面に壁調整材を接合一体化してな
る木製のものが記載されている。そして、この階段ユニ
ットを設置するには、ささら桁上端を、該階段ユニット
を支持する胴差に釘打ちするとともに、左右のささら桁
の下端を床パネルに釘打ちする。そして、壁面に当接す
る側のささら桁を、壁調整材部分で壁パネルに釘打ちし
ている。なお、従来例における、階段ユニットと壁面と
の接合構造については、特開平7−279342号公報
に記載されている。すなわち、図7に示すように、段板
2に側桁(ささら桁)3,3を一体化した階段部材を壁
1,1間に備え付けるに際し、この側桁(ささら桁)
3,3の外側面に一体的に結合されている調整材5を接
着剤7により壁1,1に接着している。なお、調整材5
の上に、壁1の内側に貼る石膏ボード21,21が配設
される構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術には次
のような課題があった。段板を支持する側板(ささら
桁)が段板の両端部に配置されるとともに、側板(ささ
ら桁)を固定するための壁を設けなければならないうえ
に、壁と側板との間の接合に調整材を介するため、壁面
と側板との間に相応のスペースが必要となる。第2に、
特開平7−279342号公報に記載の技術では、階段
の両端に壁を形成する必要があることから、建物内部空
間の設計の制約となっている。本発明は上記課題を鑑み
てなされるものであり、階段の支持部材の設置スペース
を削減し、建物の内部空間の有効利用を可能とする段板
設置構造を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題に対し、請求項
1の発明は、例えば、図1に示すように、壁面(例え
ば、壁パネル10等)に沿って階段8を取付ける段板設
置構造であって、階段8を構成する複数の段板40,…
の少なくとも一方の端部40aが、壁体(例えば、壁パ
ネル10等)内に挿入されており、この挿入された端部
40aが、壁体(例えば、壁パネル10等)を構成する
芯材206に支持されていることを特徴としている。
【0005】請求項1の発明によれば、階段8を構成す
る複数の段板40の少なくとも一方の端部40aが、壁
体内に挿入されており、この挿入された端部40aが、
壁体を構成する芯材206に支持されているので、段板
40を支持する構造が壁体内に収められることとなり、
階段8を設置する際に、側板(ささら桁等)が不要とな
り、階段8を設置する為に必要とされる場所を削減でき
る。また、階段8がすっきりするとともに独特の外観を
呈することができる。
【0006】請求項2の発明は、例えば、図1〜図3に
示すように、請求項1記載の段板設置構造において、前
記壁体(例えば、壁パネル10等)を構成する隣り合う
芯材206,206間には支持部材30が挿入されて芯
材206,206に固定されており、この支持部材30
によって前記段板40の端部40aが支持されているこ
とを特徴としている。
【0007】請求項2の発明によれば、隣り合う芯材2
06,206間に支持部材30が挿入されて芯材20
6,206に固定されており、この支持部材30によっ
て段板40の端部40aが支持されているので、支持部
材30を介して、段板40が芯材206,206に支持
される構成となり、壁体内の芯材206,206間に形
成される空間を有効に活用でき、段板40が確実に芯材
206,206に支持されるとともに、段板40の支持
構造を壁体内に収めることができる。
【0008】請求項3の発明は、例えば、図1〜図3に
示すように、請求項2記載の段板設置構造において、前
記支持部材30,30は、段板40の端部40aを上下
方向から狭持するようにして、前記芯材206,206
に固定されていることを特徴としている。
【0009】請求項3の発明によれば、支持部材30,
30は、段板40の端部40aを上下方向から狭持する
ようにして、芯材206,206に固定されているの
で、支持部材30,30を介して、段板40の上下方向
から段板40を狭持して確実に支持することができる。
【0010】請求項4の発明は、例えば、図1〜図4に
示すように、請求項1〜3のいずれかに記載の段板設置
構造において、前記段板40は、前記補強芯材401
と、この補強芯材401の少なくとも上面側を覆う外装
材402とを備え、前記補強芯材401の端部401a
が外装材402の端部402aより突出しており、この
突出した端部401aが壁体(例えば、壁パネル10
等)内に挿入されており、この端部401aが壁体(例
えば、壁パネル10等)を構成する芯材206に支持さ
れていることを特徴としている。
【0011】請求項4の発明によれば、段板40は、補
強芯材401と、この補強芯材401の少なくとも上面
側を覆う外装材402とを備えているので、補強芯材4
01によって段板40の強度を保つとともに、この補強
芯材401を外装材402によって覆うことで、階段8
の外装を屋内の内装に対応させることができる。また、
外装材402の端部402aより突出している補強芯材
401の端部401aが壁体内に挿入され、この補強芯
材401の端部401aが壁体を構成する芯材206に
支持されているので、段板40を強固に支持することが
できる。
【0012】外装材は、段板の表面を形成する部材であ
り、例えば、木製や、木質様の部材、大理石状の模様
等、意匠性を高める模様が形成されている場合や、滑り
止め等の加工が施されている場合がある。
【0013】請求項5の発明は、請求項4記載の段板設
置構造において、前記外装材402が、セルロース系微
粉粒と樹脂とを混合し、この混合材料を溶融させて押出
成形することにより形成されたものであることを特徴と
している。
【0014】請求項5の発明によれば、外装材402は
セルロース系微粉粒と樹脂とを混合し、この混合材料を
溶融させて押出成形することにより形成されているの
で、木質様を呈する段板40を容易に成形することがで
きる。また、補強芯材401の形状に合わせた成形を容
易に行うことができる。さらに、室内の内装と色等を調
和させて意匠性を高める段板40を容易に形成すること
ができる。
【0015】混合材料に含まれる樹脂としては、例え
ば、ポリプロピレン樹脂(polypropylene:以下PPと
いう)、硬質または軟質のポリ塩化ビニル樹脂(PV
C)、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂(PET)、ポリスチレン樹脂(PC)、ポリエ
チレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ABS樹
脂などが挙げられる。
【0016】なお、セルロース系微粉粒の原料は、基本
的に木材であるが、木材の他に、バカス、稲藁、パルプ
等を原料としても良い。また、木材に用いられる樹木の
種類は、特に限定されるものではなく、針葉樹や広葉樹
に限らず各種の樹木を用いることができる。また、木質
様樹脂の品質等の観点からは、セルロース系微粉粒は、
同種の樹木もしくは近い種の樹木からなる木材を原料と
することにより、品質の均質化を図ることが好ましい。
【0017】請求項6の発明は、例えば、図1〜図3,
図5に示すように、請求項4または5記載の段板設置構
造において、前記段板40の一方の端部40aが壁体
(例えば、壁パネル10等)を構成する芯材206に支
持されており、前記段板40の他方の端部40bに手摺
り23が配置され、この手摺り23が補強芯材401に
固定されていることを特徴としている。
【0018】請求項6の発明によれば、段板40の一方
の端部40aが壁体を構成する芯材206に支持されて
おり、段板40の他方の端部40bに手摺り23が配置
され、この手摺り23が補強芯材401に固定されてい
るので、壁体に支持されない側の段板40の端部40b
に配置された手摺り23によって、階段8を昇降する人
の安全を確保できる。また、手摺り23を備えた階段を
簡易な構成で設置することができ、すっきりとした外観
の階段8とすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る段板設置構造について説明する。図1は、本発明に係
る段板設置構造を用いて、壁体(壁パネル10)に、階
段8を設けた例を示す部分斜視図である。図1に示すよ
うに、本実施の形態における段板設置構造は、複数の芯
材を備える壁体(壁パネル10)と、階段8を構成する
複数の段板40と、該段板40を支持する支持部材3
0,30とにより主要部が構成されている。
【0020】まず、本実施の形態における壁体は、パネ
ル工法に用いられる壁パネル10により構成されてい
る。パネル工法は、壁や床、屋根といった構成要素を予
め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネ
ルを組み立てることにより、建物を構築するものであ
る。そして、図6は、壁パネル10の概略構成図であ
る。壁パネル10は、縦框材201,201と横框材2
02,202とが矩形状に組み立てられるとともに、こ
の矩形枠の内部に補強のための芯材203,206が縦
横に組まれて枠体204が形成され、さらにこの枠体2
04内にグラスウール等の断熱材(図示省略)が充填さ
れた状態で枠体204の表裏面に合板等の面材205,
205が貼設されたものである。なお、壁体は、この壁
パネル10が複数連結された連結パネルによって形成さ
れている。
【0021】段板40,…は、略平板状の長尺な部材で
あり、アルミニウム製の補強芯材401と、この補強芯
材401の少なくとも上面側を覆う外装材402とを備
えている。補強芯材401の幅は、隣り合う芯材20
6,206間の長さと略等しい長さとなっており、この
隣り合う芯材206,206間に嵌め込まれるようにし
て挿入されている。ここで、図4は、段板40の例を示
す断面図である。図4(a)に示すように、段板40
は、内部に中空部Pが形成され、この中空部P内に、補
強芯材401が挿通されて外装材402の強度を補強す
るものと、図4(b)に示すように、補強芯材401の
上面を、外装材402で覆うようにして接合している例
とが挙げられる。本実施の形態では、図4(a)に示す
段板40を使用している。
【0022】なお、段板40は、補強芯材401の端部
401aが外装材402の端部402aより突出してお
り、この突出した補強芯材401の端部401aが壁パ
ネル10内に挿入され、この端部401aが壁パネル1
0を構成する芯材206,206に支持されている。
【0023】ここで、外装材402は、木材の粗粉砕物
に、粉砕処理と研磨処理を合わせた磨砕処理を行うこと
によって得られるセルロース系微粉粒に、塩化ビニル樹
脂を混合し、押出成形することにより形成されているも
のである。
【0024】混合材料に含まれる樹脂としては、例え
ば、PP、硬質または軟質のポリ塩化ビニル樹脂(PV
C)、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂(PET)、ポリスチレン樹脂(PC)、ポリエ
チレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ABS樹
脂などが挙げられる。
【0025】なお、セルロース系微粉粒の原料は、基本
的に木材であるが、木材の他に、バカス、稲藁、パルプ
等を原料としても良い。また、木材に用いられる樹木の
種類は、特に限定されるものではなく、針葉樹や広葉樹
に限らず各種の樹木を用いることができる。また、木質
様樹脂の品質等の観点からは、セルロース系微粉粒は、
同種の樹木もしくは近い種の樹木からなる木材を原料と
することにより、品質の均質化を図ることが好ましい。
【0026】また、セルロース系微粉粒は、前述のよう
に粒形状をなすものであるが、ここでいう粒形状とは、
木材等の植物を破砕して、微粉状にした場合に、各微粉
は繊維が毛羽立った状態となっているのに対して、例え
ば、ボールミル等で微粉粒を磨砕処理することにより、
毛羽立った繊維を切断したり、微粉側に押しつけた状態
としたりして、繊維が毛羽立っていない状態としたもの
である。
【0027】また、ボールミル等で磨砕処理をせずに、
破砕処理のみを施したセルロース系微粉粒(木粉)を用
いることも可能である。
【0028】また、セルロース系微粉粒は、その平均粒
径が、例えば、1μm〜100μm程度であることが好
ましい。樹脂には、例えば、塩化ビニル樹脂、発泡塩化
ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、AS樹
脂、EVA樹脂、メタクリル樹脂、セルロースアセテー
ト、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、
ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリスチレン樹脂、変成ポリフ
ェニレンオキサイド等を用いることができる。
【0029】また、樹脂は、基本的に上述のような熱可
塑性樹脂が用いられるが、フェノール樹脂、ユリア樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、
ジアリルフタレート樹脂のような熱硬化性樹脂を用いる
ものとしても良い。
【0030】さらに、セルロース系微粉粒の外周面に、
該微粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定
粒を形成してもよい。そして、この固定粒に樹脂および
顔料を混合しかつ溶融させ、その後または溶融と同時に
所望形状に成形することにより木質様製品を製造しても
よい。このような構成によれば、成形に際して、セルロ
ース系微粉粒に熱がかかっても、微粉粒よりも小径でか
つ硬い表面粒が前記微粉粒を保護するために、微粉粒が
焦げて褐色や黒色に変色するのを防ぐことができる。
【0031】さらに、固定粒を用いて木質様製品を成形
する場合には、通常の木質材料よりも水分を吸収し難
く、メンテナンスを容易にすることができる。すなわ
ち、外観上は木目模様を呈することができて木製品と同
様の外観を形成することができるが、耐水性に関しては
木製品と比較してはるかに水に強い木質様製品を提供す
ることができる。
【0032】なお、表面粒は、セルロース系微粉粒より
小径でかつ硬いものであればよく、例えば、無機質粒
子、顔料粒子、導電性粒子、樹脂粒子等であり、より具
体的には、炭酸カルシウム、酸化チタン、リトポン、銀
や銅やニッケル等の金属粒子、酸化錫や酸化亜鉛等の導
電性金属酸化物粒子、カーボン粒子等を用いることがで
きる。
【0033】ここで、顔料とは有色顔料であり、例え
ば、酸化鉄、カドミウムイエロー、カーボンブラック等
の無機顔料、または有機顔料である。また、表面粒に顔
料粒子を用いる場合には、木質様樹脂の色を所望の色に
近づけることが可能である。
【0034】支持部材30,30は、壁パネル10の芯
材206,206の間隔に対応した幅の略直方体をな
し、芯材206,206間に挿入された状態で、該芯材
206,206に当接する側面には、ボルト100,1
00を挿通する挿通孔(図示せず)が形成されている。
【0035】続いて、本実施の形態における段板設置構
造を説明する。壁パネル10の芯材206,206間に
は、段板40の外装材402の一方の端部402aから
突出している補強芯材401の端部が挿入されるととも
に、支持部材30,30が挿入されている。この挿入さ
れた補強芯材401の端部401aを上下方向から狭持
するようにして支持部材30,30が配置された状態
で、該支持部材30,30が芯材206,206に固定
されている。すなわち、芯材206,206に固定され
た支持部材30,30により、上下方向から補強芯材4
01の端部401aが狭持され、かつ、補強芯材401
の端部401aの両端部は芯材206,206に当接す
ることにより、補強芯材401の端部401aが芯材2
06,206に指示されている。このようにして、段板
40の端部40aが芯材206,206に支持されてい
る。
【0036】なお、本実施の形態では、段板40の他方
の端部40b側の近傍には、壁パネル10が配置されて
いるが、段板40の一方の端部40aにて、段板40が
支持されている。
【0037】ところで、段板40の一方の端部40aが
壁パネル10に備える芯材206,206に支持されて
おり、段板40の他方の端部40bが壁パネル10等に
支持されていない場合に、例えば、図5に示すように、
段板40の他方の端部40bに手摺り23が配置されれ
ば、安全性を高め、階段8をより昇降しやすくすること
ができる。また、手摺り23を備えた階段を簡易な構成
で設置することができ、すっきりとした外観の階段8と
することができる。
【0038】手摺り23は、手摺り本体23bと、該手
摺り本体23bを段板40と結合するための結合部材2
3aとにより構成されている。手摺り本体23bは、段
板40と同様に、セルロース系微粉粒に、塩化ビニル樹
脂を混合し、押出成形することにより形成されているも
のである。そして、手摺り本体23b内部に形成された
図示しない中空部に、結合部材23aが挿通されて固定
されている。この手摺り23を、段板40の端部40b
の所定の位置に配置し、結合部材23aに形成された止
着孔50,50から外装材402側に、止着材(図示せ
ず)を挿通して補強芯材401に固定している。
【0039】なお、図5(c)は、段板23の端部40
bの上面に手摺り23を取付ける例であり、図5(d)
は、段板23の端部40bの側面に手摺り23を取付け
る例を示しているが、階段8のスペースや、意匠性を考
慮して、適宜使用可能であることは言うまでもない。
【0040】次に、本実施の形態の段板設置構造を適用
した階段8の施工方法について説明する。まず、壁パネ
ル10の階段8が設置される側には面材205が取付け
られていない状態で、複数の壁パネル10を連結した連
結パネルを所定の位置に取付けておく。そして、隣り合
う芯材206,206間の所定の位置に、下側の支持部
材30を挿入し、ボルト100,100で芯材206,
206に固定する。さらに、隣り合う芯材206,20
6間において、段板40の補強芯材401の端部401
aを挿入するとともに、固定された支持部材30より上
方の所定の位置に、上側の支持部材30を挿入する。
【0041】そして、上側の支持部材30のボルト10
0,100を締結して固定することにより、段板40が
支持部材30,30によって狭持されて、芯材206,
206に支持される。このようにして段板40を順次取
付けてゆき、壁パネル10の面材205が取付けられる
等、仕上げの処理が施される。
【0042】本実施の形態における段板設置構造によれ
ば、階段8を構成する複数の段板40の一方の端部40
aが、壁パネル10内に挿入され、この挿入された端部
40aが、壁パネル10を構成する芯材206に支持さ
れているので、段板40の支持部材が壁パネル10内に
収められることとなり、階段8を設置する際に、側板
(ささら桁等)が不要となる。これにより、階段8を設
置する為に必要とされる場所を削減できる。また、階段
8がすっきりした外観を呈することができる。
【0043】さらに、隣り合う芯材206,206間に
挿入されて芯材206,206に固定された支持部材3
0によって段板40の端部40aが支持されているの
で、支持部材30を介して、段板40が芯材206,2
06に支持される構成となり、壁体内の芯材206,2
06間に形成される空間を有効に活用し、段板40が確
実に芯材206,206に支持されるとともに、段板4
0の支持構造を壁体内に収めることができる。
【0044】支持部材30,30は、段板40の端部4
0aを上下方向から狭持するようにして、芯材206,
206に固定されているので、支持部材30,30を介
して、段板40の上下方向から段板40を狭持して確実
に支持することができる。
【0045】段板40は、補強芯材401と、この補強
芯材401の少なくとも上面側を覆う外装材402とを
備えているので、補強芯材401によって段板40の強
度を保つとともに、この補強芯材401を外装材402
によって覆うことで、階段8の外装を屋内の内装に対応
させることができる。また、外装材402の端部402
aより突出している補強芯材401の端部401aが壁
パネル10内に挿入され、この補強芯材401の端部4
01aが壁パネル10を構成する芯材206に支持され
ているので、段板40を強固に支持することができる。
【0046】外装材402はセルロース系微粉粒と樹脂
とを混合し、この混合材料を溶融させて押出成形するこ
とにより形成されているので、木質様を呈する段板40
を容易に成形することができる。また、補強芯材401
の形状に合わせた成形を容易に行うことができる。さら
に、室内の内装と色等を調和させて意匠性を高める段板
40を容易に形成することができる。
【0047】なお、本実施の形態では、複数の段板40
…を取付けることで形成される階段8としたが、本発明
の段板設置構造はこれに限定されるものではなく、例え
ば、隣り合う段板40どうしの間に、蹴込板を取付ける
構成であってもよい。
【0048】さらに、段板40の一方の端部のみを支持
する構成としたが、これに限定されるものではなく、例
えば、段板の両端部を壁体の芯材にて支持する構成であ
ってもよい。
【0049】また、段板40の補強芯材401の端部4
01aの上下方向から、支持部材30,30によって狭
持される構成としたが、例えば、補強芯材が、段板40
が支持される側の端部40aにおいて、略L字状に曲折
するように形成し、下側の支持部材30にこの曲折した
端部を挿入する中空部を形成して、該補強芯材の曲折し
た部分を、支持部材に挿入するとともに、上側の支持部
材で、段板40を上方から押さえるようにして狭持する
構成であってもよく、要は、段板40の端部40aが壁
体内に挿入されて、芯材に支持される構成であればよ
い。
【0050】なお、段板40の補強芯材401をアルミ
ニウム製としたが、これに限定されるものではなく、例
えば、スチール製等、段板の強度を十分に有するもので
あればよい。
【0051】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、複数の段板の
少なくとも一方の端部が、壁体内に挿入されており、こ
の挿入された端部が、壁体を構成する芯材に支持されて
いるので、階段を設置する際、側板(ささら桁等)が不
要となり、階段を設置する為の場所を削減できる。ま
た、段板の支持構造物が壁体内に収められることとな
り、すっきりした外観の階段を形成することができる。
【0052】請求項2の発明によれば、請求項1と同様
の効果を得ることができるのはもちろんのこと、隣り合
う芯材間に支持部材が挿入されて芯材に固定されてお
り、この支持部材によって段板の端部が支持されている
ので、支持部材を介して、段板が芯材に支持される構成
となり、段板が確実に芯材に支持されるとともに、段板
の支持構造を壁体内に収めることができる。また、壁体
内の芯材間に形成される空間を有効に活用できる。
【0053】請求項3の発明によれば、請求項2と同様
の効果を得ることができるのはもちろんのこと、段板の
端部を上下方向から狭持するようにして、芯材に支持部
材が固定されているので、支持部材を介して、段板を確
実に支持することができる。
【0054】請求項4の発明によれば、請求項1〜3の
いずれかと同様の効果を得ることができるのはもちろん
のこと、段板は、補強芯材と、この補強芯材の少なくと
も上面側を覆う外装材とを備えているので、補強芯材に
よって段板の強度を保つとともに、外装材によって補強
芯材を覆うことで、階段の外装を屋内の内装に対応させ
ることができる。また、外装材の端部より突出している
補強芯材の端部が壁体内に挿入され、この補強芯材の端
部が壁体を構成する芯材に支持されているので、段板を
強固に支持することができる。
【0055】請求項5の発明によれば、請求項4と同様
の効果を得ることができるのはもちろんのこと、外装材
は混合材料を溶融させて押出成形することにより形成さ
れているので、木質様を呈する段板を容易に成形するこ
とができる。
【0056】請求項6の発明によれば、請求項4または
5と同様の効果を得ることができるのはもちろんのこ
と、段板の一方の端部が壁体の芯材に支持され、段板の
他方の端部に配置された手摺りによって、階段を昇降の
安全性を高めることができる。また、手摺りが補強芯材
に固定されているので、手摺りが確実に段板の端部に固
定される。したがって、安全性の高い手摺りを備えた階
段を簡易な構成で設置することができるとともに、すっ
きりとした外観の階段とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る段板設置構造を適用した階段の一
例を示す斜視図である。
【図2】図1の段板設置構造における壁体と段板との接
合部を示す断面図である。
【図3】図1の段板設置構造を上方から見た平面図であ
る。
【図4】段板の構成の例を示す図であり、(a)は、外
装材内部に補強芯材を挿入した例であり、(b)は、補
強芯材の上面側から外装材を覆うようにして取付けた例
を示す断面図である。
【図5】図1に示す段板に手摺りを付ける例を示す図で
あり、(c)は、手摺りを段板の上面に取付ける例であ
り、(d)は、手摺りを段板の側面に取付ける例を示す
斜視図である。
【図6】本実施の形態に用いられる壁パネルの構成を示
す斜視図である。
【図7】従来の段板設置構造を説明するための断面図で
ある。
【符号の説明】
8 階段 10 壁パネル(壁体) 23 手摺り 30 支持部材 206 芯材 40 段板 40a,40b 端部 401 補強芯材 402 外装材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面に沿って階段を取付ける段板設置構
    造であって、 階段を構成する複数の段板の少なくとも一方の端部が、
    壁体内に挿入されており、この挿入された端部が、壁体
    を構成する芯材に支持されていることを特徴とする段板
    設置構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の段板設置構造において、 前記壁体を構成する隣り合う芯材間には支持部材が挿入
    されて芯材に固定されており、この支持部材によって前
    記段板の端部が支持されていることを特徴とする段板設
    置構造。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の段板設置構造において、 前記支持部材は、段板の端部を上下方向から狭持するよ
    うにして、前記芯材に固定されていることを特徴とする
    段板設置構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の段板設
    置構造において、 前記段板は、前記補強芯材と、この補強芯材の少なくと
    も上面側を覆う外装材とを備え、 前記補強芯材の端部が外装材の端部より突出しており、
    この突出した端部が壁体内に挿入されており、この端部
    が壁体を構成する芯材に支持されていることを特徴とす
    る段板設置構造。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の段板設置構造において、 前記外装材が、セルロース系微粉粒と樹脂とを混合し、
    この混合材料を溶融させて押出成形することにより形成
    されたものであることを特徴とする段板設置構造。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載の段板設置構造に
    おいて、 前記段板の一方の端部が壁体を構成する芯材に支持され
    ており、 前記段板の他方の端部に手摺りが配置され、この手摺り
    が補強芯材に固定されていることを特徴とする段板設置
    構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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