JP2001107303A - 道路用伸縮継手 - Google Patents

道路用伸縮継手

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JP2001107303A JP2000234811A JP2000234811A JP2001107303A JP 2001107303 A JP2001107303 A JP 2001107303A JP 2000234811 A JP2000234811 A JP 2000234811A JP 2000234811 A JP2000234811 A JP 2000234811A JP 2001107303 A JP2001107303 A JP 2001107303A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 道路用伸縮継手の一部が損傷したり破損して
も、その部分のみを簡単にしかも効率良く交換すること
が出来、経済的に効率の良い作業を行うことが出来る道
路用伸縮継手を提供することにある。 【解決手段】伸縮継手1は、舗装道路2間の隙間部3に
平行に配設する複数本の内横ビーム4aと外横ビーム4
bと、この内横ビーム4aと外横ビーム4bとに形成し
た貫通穴5に挿通させる荷重支持ビーム6とにより構成
してあり、前記貫通穴5は、荷重支持ビーム6が円滑に
挿通し得るように所定の間隙部Sが形成されている。伸
縮継手1の内・外横ビーム4a,4b間及び内横ビーム
4a間の間隙hには、フェースプレート7a,7bと、
内横ビーム4a及び外横ビーム4bにゴム等のゴム状弾
性体8を介して加硫接着される下部構造物9とに分割し
て構成され、フェースプレート7a,7bと下部構造物
9との両部材は締結部材10を介して交換可能に連結さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高架橋等におけ
る道路用伸縮継手にかかわり、更に詳しくは伸縮継手の
路面露出部が破損したり、損傷した場合に、簡単に交換
または補修することが出来る道路用伸縮継手に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、高架橋等における道路用伸縮継手
の露出部は、車輌の通行により路面露出部が損傷し易
く、露出部のみが損傷した場合でも、交換または補修工
事のために長時間車輌の通行を止める必要がある。
【0003】また車輌が頻繁に走行する位置は略決まっ
ているため、その位置での破損の頻度は高く、その部分
のみの破損でも定尺(1.8m)の継手の交換が必要と
なることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来の道
路用伸縮継手は、道路幅方向に一本の長さで構成され、
しかも路面露出部と下部構造物とは一体的に構成されて
いたため、伸縮継手の一部が損傷した場合にも、継手全
体を交換する必要があり、従って交換作業には多くの手
間と時間がかかる上に、無駄な経費が必要となる問題が
あった。
【0005】更に、道路幅方向に伸縮継手同士を連結す
る場合、現地での溶接、嵌合、或いは突き合わせによる
作業が行われ、またバネを持つ部材を付加することで、
そのばね力を利用してセルのピッチを均一に保持する工
夫がなされていた。
【0006】また、大伸縮ジョイントの荷重支持ビーム
において、圧縮,引っ張りを生じた時に支持ビームが左
右に動き、また左右ボックスの中で移動量が不規則とな
ってしまうと言う問題があった。
【0007】この発明の目的は、道路用伸縮継手の一部
が損傷したり破損しても、その部分のみを簡単にしかも
効率良く交換することが出来、経済的に効率の良い作業
を行うことが出来る道路用伸縮継手を提供することにあ
る。
【0008】また、この発明の他の目的は、荷重支持ビ
ームの両端近傍に、ビーム位置決め装置を設けること
で、荷重支持ビームの剪断変形時の位置決め効果が発揮
され、また引っ張り時の抜け防止と、走行車輛の振動の
緩衝機能と騒音を吸収して低減させることが出来る道路
用伸縮継手を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、伸縮継手の路面露出側に設けたフェースプ
レートと下部構造物とに分割して構成すると共に、その
両部材を締結部材を介して連結し、前記フェースプレー
トを道路幅方向に所定の長さで分割して構成したことを
要旨とするものである。
【0010】また、前記ビーム位置決め装置は、荷重支
持ビームの両端近傍またはこれを覆うボックスの少なく
とも一方に、位置決めゴムパットを取付け、荷重支持ビ
ームの両端近傍にストッパーを取付けたことを要旨とす
るものである。
【0011】この発明は、上記のように構成され、伸縮
継手を路面露出側のフェースプレートと下部構造物とに
分割して構成すると共に、フェースプレートを道路幅方
向に所定の長さで分割して構成したので、伸縮継手の一
部が損傷しても、従来のように全体を交換する必要がな
く、損傷部分を含む一部だけの交換だけで、しかも露出
部分のみの交換で済むため、作業効率も良く、また無駄
な経費を削減出来るものである。
【0012】また、荷重支持ビームの両端近傍に、ビー
ム位置決め装置を設けることで、荷重支持ビームの剪断
変形時の位置決め効果が発揮され、また引っ張り時の抜
け防止と、走行車輛の振動の緩衝機能と騒音を吸収して
低減させることが出来るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、この発
明の実施形態を説明する。
【0014】図1は、この発明を実施した道路用伸縮継
手の一部平面図、図2(a)は図1の正面図を示し、こ
の伸縮継手1は、舗装道路2間の隙間部3に平行に配設
する複数本(この実施形態では6本)の内横ビーム4a
と外横ビーム4bと、この内横ビーム4aと外横ビーム
4bとに形成した貫通穴5に挿通させる荷重支持ビーム
6とにより構成してあり、前記貫通穴5は、図2(b)
に示すように、荷重支持ビーム6が円滑に挿通し得るよ
うに所定の間隙部Sが形成されている。
【0015】前記伸縮継手1の内・外横ビーム4a,4
b間及び内横ビーム4a間の間隙hには、図3及び図4
に示すように、鋼材またはゴム状弾性体(ゴムまたはプ
ラスチック)から成る路面露出側のフェースプレート7
a,7bと、内横ビーム4a及び外横ビーム4bにゴム
等のゴム状弾性体8を介して加硫接着される下部構造物
9とに分割して構成され、フェースプレート7a,7b
と下部構造物9との両部材はボルト等の締結部材10を
介して交換可能に連結されている。
【0016】前記下部構造物9は、断面略L字状に形成
された溝型鋼材11a,11bが相対向して配設され、
この溝型鋼材11a,11bは前記内横ビーム4a及び
外横ビーム4bにゴム等のゴム状弾性体8を介して加硫
接着されている。鋼材11a,11bの内側には、脚状
のゴム等のゴム状弾性体12a,12bを介して鋼板1
3が加硫接着され、また鋼板13とゴム等のゴム状弾性
体14とが加硫接着され、このゴム状弾性体14によ
り、上部から伝達される衝撃を吸収緩和すると共に振動
を低減し、伸縮時にも剪断変形により追従できるように
構成されている。
【0017】前記フェースプレート7a,7bは、道路
幅方向(図1においてX方向)に所定の長さ(この実施
形態では300〜900mmのピース)に分割して構成さ
れ、連結する伸縮継手1の端末部は、図5に示すよう
に、鋼板13とゴム状弾性体14とで互いに係合可能な
係合段部15が形成され、継手連結部における止水効果
を高めることが出来る。更に、継手連結部上の図4に示
す空隙部にシール材を充填すると更に効果的である。
【0018】なお、トラック等の輪帯幅は500mm程度
が普通であり、前記路面側に露出するフェースプレート
7a,7bの露出部分を300〜900mmのピースに分
割することにより、効率良く破損部分のみの交換を行う
ことが出来る。
【0019】図6〜図8は、この発明の第2実施形態を
示し、前記フェースプレート7a,7b間の下部構造物
9、即ち、鋼板13上には図6〜図8に示すように突起
16が形成してあり、この突起16は、フェースプレー
ト7a,7b間の間隙Qからゴミ等が侵入するのを防止
すると共に、外観を良好にするものである。
【0020】なお、その他の構成及び作用は上記第1実
施形態と同様なので同一符号を付して説明は省略する。
【0021】また、上記の各実施形態において、車両通
行時の輪荷重通過時の撓み抑制及び振動吸収を目的とし
て、図9(a),(b),(c)に示すように、前記内
横ビーム4aの貫通穴5に挿通させる荷重支持ビーム6
と貫通穴5との間隙部Sに、緩衝吸収部材17が設ける
ことも可能である。即ち、図9(a)の緩衝吸収部材1
7aは、ゴム材料等のゴム状弾性体18と金属板19と
を積層させた断面コ字状の積層構造で、内横ビーム4a
の下部側に被せるようにして取付けるものである。
【0022】また、図9(b)の緩衝吸収部材17b
は、ゴム材料等のゴム状弾性体18と金属板19とを積
層させた断面L字状の積層構造で、内横ビーム4aの下
部側に緩衝吸収部材17bの一辺を挿入させ、内横ビー
ム4aと緩衝吸収部材17bの他辺とをボルト・ナット
等の締結部材20を介して取付けたものである。
【0023】更に、図9(c)の緩衝吸収部材17c
は、断面コ字状の金属板19aの外側面に、凹部を備え
た台形状のゴム状弾性体18aを被せて加硫接着するこ
とにより積層させたものであって、このように構成した
緩衝吸収部材17cを、内横ビーム4aの下部側に被せ
るようにして取付けたものである。
【0024】以上のように内横ビーム4aの貫通穴5と
荷重支持ビーム6との間隙部Sに、積層ゴムから成る緩
衝吸収部材17,17a〜17cを設けることで、車両
通行時の輪荷重通過時の撓み抑制及び振動吸収を期待す
ることが出来るものである。
【0025】この発明の実施形態は、上記のように構成
され、伸縮継手1を路面露出側のフェースプレート7
a,7bと下部構造物9とに分割して構成すると共に、
フェースプレート7a,7bを道路幅方向に所定の長さ
で分割して構成したので、伸縮継手1の一部、即ちフェ
ースプレート7a,7bの一部が損傷しても、従来のよ
うに継手全体を交換する必要がなく、損傷部分を含む一
部だけの交換だけで、しかも露出部分のみの交換で済む
ため、作業効率も良く、また無駄な経費を削減出来るも
のである。
【0026】更に、図10〜図13(a),(b)は、
この発明の他の実施形態を示し、この実施形態は、道路
伸縮継手が大伸縮継手である場合に、荷重支持ビーム6
aの両端近傍に、ビーム位置決め装置21を設け、荷重
支持ビーム6aの剪断変形時における位置決め効果や、
引っ張り時の抜け防止、走行車輛の振動の緩衝機能と騒
音を吸収して低減させるようにしたものである。
【0027】即ち、この実施形態におけるビーム位置決
め装置21は、荷重支持ビーム6aの端末部にストッパ
ー23を溶接等により一体的に固定し、また、荷重支持
ビーム6aの両端近傍を覆うボックス24の上部内壁面
には、ボルト・ナット等の締結部材25を介して位置決
めゴムパット26を固定し、ボックス24の底壁面に
は、緩衝ゴム27がボルト等により固定してある。
【0028】なお、荷重支持ビーム6aの端末部に位置
決めゴムパット26を取付け、ボックス24の内壁面に
ストッパー23を取付けることも可能である。
【0029】なお、H型鋼から成る荷重支持ビーム6a
の端末部に取付けるストッパー23の取付け方法として
は、図12(a),(b)に示すように、荷重支持ビー
ム6aの連結支柱28にL型のストッパー23を溶接に
より固定したり、また図13(a),(b)に示すよう
に、荷重支持ビーム6aの連結支柱28にI型のストッ
パー23を突き合わせて溶接により固定して取付けるこ
とも可能である。
【0030】このように構成することで、荷重支持ビー
ム6aの剪断変形時の位置決め効果が発揮され、また引
っ張り時の抜け防止と、走行車輛の振動の緩衝機能と騒
音を吸収して低減させることが出来る。
【0031】
【発明の効果】この発明は、上記のように伸縮継手の路
面露出側に設けたフェースプレートと下部構造物とに分
割して構成すると共に、その両部材を締結部材を介して
連結し、前記フェースプレートを道路幅方向に所定の長
さで分割して構成したので、以下のような優れた効果を
奏するものである。 (a).伸縮継手の一部が損傷しても、従来のように継手全
体を交換する必要がなく、損傷部分を含む一部だけの交
換だけで、しかも露出部分のみの交換で済むため、作業
効率も良く、また無駄な経費を削減出来る。 (b).損傷部分の交換を簡単に、しかも短時間に行うこと
が出来るので、交換に伴う車両の通行止めは短時間で済
ませることが出来る。 (c).フェースプレートの下面と下部構造物の上面とを弾
性部材を介して接着してあるので、上部から伝達される
衝撃を吸収緩和すると共に、振動を低減し、伸縮時にも
剪断変形により追従させることが出来る。更に、剪断変
形には、水平方向に力が発生することによりセルのピッ
チを均一に保持することが可能である。(d).道路幅方向
における継手の端末部を、互いに係合可能な係合段部に
形成してあるのでされ、継手連結部における止水効果を
高めることが出来る。 (e).フェースプレート間の下部構造物上に突起を形成す
ることで、フェースプレート間の間隙からゴミ等が侵入
するのを防止すると共に、外観を良好にすることが出来
る。 (f).また、内横ビームの貫通穴と荷重支持ビームとの間
隙部に、積層ゴムから成る緩衝吸収部材を設けること
で、車両通行時の輪荷重通過時の撓み抑制及び振動吸収
を期待することが出来る。 (g).荷重支持ビームの両端近傍に、ビーム位置決め装置
を設けることで、荷重支持ビームの剪断変形時の位置決
め効果が発揮され、また引っ張り時の抜け防止と、走行
車輛の振動の緩衝機能と騒音を吸収して低減させること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施した道路用伸縮継手の一部平面
図である。
【図2】(a)は図1の正面図、(b)は内横ビームの
側面図である。
【図3】荷重支持ビームの拡大正面図である。
【図4】図1のA−A矢視拡大断面図である。
【図5】この発明を実施した道路用伸縮継手の下部構造
の斜視図である。
【図6】この発明の他の実施形態を示す道路用伸縮継手
の一部平面図である。
【図7】図6のB−B矢視拡大断面図である。
【図8】図6のC−C矢視拡大断面図である。
【図9】(a)〜(c)は、内横ビームの貫通穴と荷重
支持ビームとの間隙部に設ける緩衝吸収部材の各実施形
態を示す断面図である。
【図10】この発明の荷重支持ビームの両端近傍に、ビ
ーム位置決め装置を設けた他の実施形態の平面図であ
る。
【図11】図10の側面図である。
【図12】(a),(b)は、荷重支持ビームの端末部
に取付けるストッパーの取付け方法の平面図と側面図で
ある。
【図13】(a),(b)は、荷重支持ビームの端末部
に取付けるストッパーの他の取付け方法の平面図と側面
図である。
【符号の説明】
1 伸縮継手 2 舗装道路 3 隙間部 4a 内横ビーム、4b 外横ビーム、 5 貫通穴 6,6a 荷重支持ビ
ーム 7a,7b フェースプレート 8 ゴム状弾性体 9 下部構造物 10 締結部材 11a,11b 溝
型鋼材 12a,12b ゴム状弾性体 13 鋼板 14 ゴム状弾性体 15 係合段部 16 突起 17,17a,17b,17c 緩衝吸収部材 18 ゴム状弾性体 19 金属板 20 締結部材 21 ビーム位置決
め装置 23 ストッパー 24 ボックス 25 締結部材 26 位置決めゴム
パット 27 緩衝ゴム 28 連結支柱 S 間隙部 h 間隙 Q 間隙
フロントページの続き (72)発明者 森 智朗 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 (72)発明者 長谷川 恵一 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路間の隙間部に、複数本の平行な横ビ
    ームに形成した貫通穴に荷重支持ビームを挿通させて構
    成した伸縮継手を介在させて成る道路伸縮継手におい
    て、 前記伸縮継手の路面露出側に設けたフェースプレートと
    下部構造物とに分割して構成すると共に、その両部材を
    締結部材を介して連結し、前記フェースプレートを道路
    幅方向に所定の長さで分割して構成して成る道路伸縮継
    手。
  2. 【請求項2】 前記下部構造物と横ビームとをゴム状弾
    性体により加硫接着した請求項1に記載の道路伸縮継
    手。
  3. 【請求項3】 前記フェースプレート間の下部構造物上
    に突起を設けた請求項1または2に記載の道路伸縮継
    手。
  4. 【請求項4】 前記道路幅方向の伸縮継手の端末部同士
    を互いに係合可能に構成した請求項1,2または3に記
    載の道路伸縮継手。
  5. 【請求項5】 前記荷重支持ビームを挿通させる横ビー
    ムの貫通穴の隙間部に、緩衝吸収部材を設けた請求項
    1,2,3または4に記載の道路伸縮継手。
  6. 【請求項6】 前記弾性部材及び緩衝吸収部材が、ゴム
    状弾性体と金属板との積層体である請求項2,3,4ま
    たは5に記載の道路伸縮継手。
  7. 【請求項7】 前記荷重支持ビームの両端近傍に、ビー
    ム位置決め装置を設けた請求項1,2,3,4,5また
    は6に記載の道路伸縮継手。
  8. 【請求項8】 前記ビーム位置決め装置は、荷重支持ビ
    ームの両端近傍またはこれを覆うボックスの少なくとも
    一方に、位置決めゴムパットを取付け、荷重支持ビーム
    の両端近傍にストッパーを取付けた請求項7に記載の道
    路伸縮継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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