JP2001107263A - 樹脂被覆アルミニウム板およびその成形品 - Google Patents

樹脂被覆アルミニウム板およびその成形品

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JP2001107263A
JP2001107263A JP28870999A JP28870999A JP2001107263A JP 2001107263 A JP2001107263 A JP 2001107263A JP 28870999 A JP28870999 A JP 28870999A JP 28870999 A JP28870999 A JP 28870999A JP 2001107263 A JP2001107263 A JP 2001107263A
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film
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phosphoric acid
coated aluminum
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JP28870999A
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Nobuo Hattori
伸郎 服部
Masanobu Fukui
正信 福井
Shunichiro Maezono
俊一郎 前園
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プレス成形加工を施すことを前提とし、特に、
板厚減少率50%のしごき加工や、コーナー部の肩Rが
小さい曲げ加工等のように皮膜への物理的作用が大きく
厳しい加工を行ってもピンホール、クラック、皮膜剥
離、密着性不良等の不具合が生じない加工性を有し、且
つ、その加工部の耐蝕性が優れ、さらに、汚染物の除去
性に優れたアルミニウム板を提供することを目的とす
る。 【解決手段】アルミニウム板1の少なくとも一方の表面
に設けられたリン酸クロメート皮膜2と、このリン酸ク
ロメート皮膜2を介して設けられた樹脂皮膜3と、を有
する樹脂被覆アルミニウム板Aにおいて、前記リン酸ク
ロメート皮膜2は、その含有クロム量Crが、5≦Cr
≦50(mg/m2 )であり、且つその表面粗度Ra値
が、0.15≦Ra≦3(μm)であり、前記樹脂皮膜
3は、その伸長度が、200%以上、且つその引張り強
度が、20MPa以上のフッ素系樹脂皮膜3であるよう
に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素系樹脂を被
覆した金属板に係り、特に、成形品に加工し、汚染され
易い場所や、清潔な状態の維持が要求される場所で使用
した際に汚染物除去性に優れたアルミニウム板とその成
形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属板にフッ素系樹脂やシリコーン系樹
脂等を被覆した樹脂被覆金属板は、撥水・撥油性に優
れ、ほこり、泥、油汚れ等の汚染物を容易に除去できる
汚染物除去性を備えている。このような汚染物除去性金
属板は、耐環境性が要求される屋外や、清潔な状態の維
持が要求される厨房、病院、浴室、トイレ、クリーンル
ーム等の建材、設備部品として応用が展開されつつあ
る。
【0003】このような用途に用いられる樹脂被覆金属
板の金属板として鋼板やアルミニウム板を用いた製品の
開発例があるが、中でも鋼板が先行している。鋼板に関
する先行技術としては、例えば、特開平7−13719
7号公報、および特開平9−70924号公報におい
て、鋼板にメッキ層や化成処理皮膜等の下地処理皮膜を
設けた後、フッ素系樹脂フィルムを貼り合わせた鋼板が
開示されている。
【0004】しかし、鋼板を使用した際には、使用環境
によっては、ステンレス等の耐蝕性合金鋼を使わない限
り、耐蝕性が充分ではない場合があり、以下のような問
題点が挙げられる。例えば、板厚減少を伴うしごき加工
やコーナ部の肩R(コーナー部の曲率半径)が小さい曲
げ加工等のように皮膜への物理的作用が大きく厳しい加
工を行った場合、皮膜にピンホール、クラック、皮膜剥
離、密着性不良等の不具合が生じる恐れがある。このよ
うにして樹脂皮膜表面にピンホールやクラック等の欠陥
が生じると、そこを起点として腐食が進行する危険性が
あり、例えば、屋外での耐蝕性を長期間保証するような
用途に適用するのは難しい。したがって、長期耐蝕性を
保証するためには、前記不具合が生じる危険性の少ない
用途、例えば、加工をほとんど伴わない用途に限定しな
くてはならないという問題があった。
【0005】そこで、前記のような耐蝕性と加工性とを
両立させるためには、鋼板に比べ耐蝕性に優れるアルミ
ニウム板を基板として用いることによって、前記問題点
を解決し、前記フッ素系樹脂被覆金属板の適用可能な応
用範囲をさらに広げることができると考えられる。
【0006】一方、フッ素系樹脂を被覆したアルミニウ
ム板の例としては、器物用アルミニウム板を中心に発展
してきた。例えば、焦げつき汚れ防止等の機能を付与し
たフライパン等が挙げられる。このような用途では、焦
げつき防止に係る非粘着特性はもちろんのこと、洗浄時
に使用されるたわしや金属へら等に対する耐摩耗性、耐
傷付き性を確保することも要求される。
【0007】そこで、耐摩耗性、耐傷付き性を向上させ
るため、フッ素系樹脂皮膜に無機充填材を添加する等の
方法が行われてきた。例えば、特開平2−251440
号公報には、フッ素系樹脂内に無機充填材としてマイカ
を添加して、耐摩耗性、耐傷付き性を向上させたフッ素
系樹脂被覆物が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにフ
ッ素系樹脂内に無機充填材を添加すると、前記した耐摩
耗性、耐傷付き性は向上するものの、添加された無機充
填材が骨材として作用するため、皮膜が硬くなり、加工
を行った場合に、皮膜が加工による基板の変形に追従で
きる限界点が低くなる。したがって、例えば、無機充填
材を添加したフッ素系樹脂の皮膜を被覆したアルミニウ
ム板で、前記した板厚減少を伴うしごき加工や、コーナ
ー部の前記肩Rが小さい曲げ加工等のように皮膜への物
理的作用が大きく厳しい加工を施すと、皮膜にピンホー
ル、クラック、皮膜剥離、密着性不良等の不具合が発生
することが問題となった。
【0009】本発明は、前記問題点を解決するべく創案
されたもので、プレス成形加工を施すことを前提とし、
特に、板厚減少率50%のしごき加工や、コーナー部の
肩Rが小さい曲げ加工等のように皮膜への物理的作用が
大きく厳しい加工を行ってもピンホール、クラック、皮
膜剥離、密着性不良等の不具合が生じない加工性を有
し、且つ、その加工部の耐蝕性が優れ、さらに、汚染物
の除去性に優れたアルミニウム板を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成するために鋭意検討した結果、アルミニウム板上
にフッ素系樹脂皮膜を被覆し、その皮膜の伸長度および
引張強度が特定の範囲内となるようにすると前記目的を
達成できることを見出し本発明を創作するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、アルミニウム板の少
なくとも一方の表面に設けられたリン酸クロメート皮膜
と、フッ素系樹脂皮膜と、を有する樹脂被覆アルミニウ
ム板に関する。本発明は、前記リン酸クロメート皮膜
が、その含有クロム量Crを、5≦Cr≦50(mg/
2 )とし、且つ、リン酸クロメート皮膜の表面粗度R
a値を、0.15≦Ra≦3(μm)とし、前記フッ素
系樹脂皮膜が、その伸長度を、200%以上とし、且
つ、フッ素系樹脂皮膜の引張強度を、20MPa以上と
する構成とした。
【0012】また、前記アルミニウム板のリン酸クロメ
ート皮膜と、フッ素系樹脂皮膜との間に中間層を有する
構成としてもよい。さらに、前記フッ素系樹脂皮膜が、
4フッ化エチレン/エチレン共重合樹脂であることが好
ましい。
【0013】また、前記樹脂被覆アルミニウム板に、し
ごき加工、曲げ加工、絞り加工等の平板を折り曲げたり
絞り込むような加工を施すプレス加工によって成形され
た樹脂被覆アルミニウム成形品として構成した。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の構成を示す図で
ある。図1に示すように、本発明の樹脂被覆アルミニウ
ム板Aは、基板であるアルミニウム板1の少なくとも一
方の表面1aに、リン酸クロメート皮膜2を介して、伸
長度が200%以上、且つ、引張強度が20MPa以上
のフッ素系樹脂皮膜3を設けている。
【0015】〔フッ素系樹脂皮膜〕本発明に係る樹脂被
覆アルミニウム板Aに使用されるフッ素系樹脂皮膜3
は、アルミニウム板1の表面に被覆することにより、そ
の表面を外界から遮断し物理的、化学的外因から保護す
る機能を有すると共に優れた汚染物除去性を付与するも
のである。フッ素系樹脂は、種々の樹脂の中でも極めて
低い表面エネルギーを有し優れた撥水・撥油性を発揮す
るため、アルミニウム板表面への汚染物除去性付与に好
適である。また、後述するように、本発明が要件とする
力学的特性を備えるフッ素系樹脂としては、例えば、4
フッ化エチレン/エチレン共重合樹脂が挙げられる。
【0016】〔フッ素系樹脂皮膜が備える力学的特性〕
本発明に係る樹脂被覆アルミニウム板Aに使用されるフ
ッ素系樹脂皮膜3は、この樹脂被覆アルミニウム板Aの
板厚減少率50%を伴うしごき加工や、コーナー部の肩
Rが小さい曲げ加工のように皮膜への影響が厳しい加工
を行っても、そのフッ素系樹脂皮膜3が加工部でピンホ
ール、クラック、皮膜剥離、密着性不良等の不具合を生
じさせないだけの充分な加工性を有することを必要条件
とする。種々の樹脂皮膜を用いてそれらの加工性と皮膜
の力学的特性との相関関係について検討した結果、フッ
素系樹脂皮膜3が、200%以上の伸長度を有し、且
つ、20MPa以上の引張強度を有することによって、
前記必要条件を充分に満たすことができることをを明ら
かにした。
【0017】フッ素系樹脂皮膜3の伸長度が200%を
下回ると、絞りしごき加工を行った時に、成形品のエッ
ジ部のフッ素系樹脂皮膜3が剥離する傾向が認められ
る。したがって、フッ素系樹脂皮膜3の伸長度は200
%以上である必要がある。なお、フッ素系樹脂皮膜3の
伸長度の上限値は、理論的には高ければ高いほど樹脂被
覆アルミニウム板Aの加工変形に樹脂皮膜3が追従し易
くなるため好ましいが、現実的には、汎用のフッ素系樹
脂では500%程度が限界である。
【0018】また、フッ素系樹脂皮膜3の引張強度が2
0MPaを下回ると、成形品側面のフッ素系樹脂皮膜3
に無数の細かい亀裂が発生し白化する傾向があり、製品
価値を著しく下げる場合がある。したがって、フッ素系
樹脂皮膜3の引張強度は20MPa以上である必要があ
る。なお、フッ素系樹脂皮膜3の引張強度の上限値は、
理論的には高ければ高いほど樹脂被覆アルミニウム板A
の加工変形にフッ素系樹脂皮膜3が追従できる限界点が
高くなるため好ましいが、現実的には、汎用のフッ素系
樹脂では80MPa程度が限界である。
【0019】以上のような必要条件を備えたフッ素系樹
脂皮膜3として、例えば、4フッ化エチレン樹脂、4フ
ッ化エチレン/6フッ化プロピレン共重合樹脂、4フッ
化エチレン/パーフロロアルコキシエチレン共重合樹
脂、4フッ化エチレン/エチレン共重合樹脂等のフッ素
系樹脂で、その伸長度が200%以上、且つ、引張強度
が20MPa以上のものが挙げられる。これらの中で、
引張強度に優れる、4フッ化エチレン/エチレン共重合
樹脂を用いることが望ましい。
【0020】〔リン酸クロメート皮膜〕本発明による樹
脂被覆アルミニウム板Aに使用されるリン酸クロメート
皮膜2は、フッ素系樹脂皮膜3を、アルミニウム板1
に、良好に安定して密着させるためにアルミニウム板1
とフッ素系樹脂皮膜3との間に形成させるものである。
フッ素系樹脂皮膜3は、表面エネルギーが低く非粘着性
であるため、一般に、未処理のアルミニウム表面にはフ
ッ素系樹脂皮膜3が密着しにくいという問題がある。そ
こで、フッ素系樹脂皮膜3をアルミニウム板に良好に安
定して密着させるために、アルミニウム板1の表面にリ
ン酸クロメート皮膜2を形成する表面処理を施すことで
前記問題を解決できることを見出した。
【0021】アルミニウム板1の表面にリン酸クロメー
ト皮膜2を形成させると、その表面には高い耐蝕性を備
えた緻密な化成処理皮膜が形成される。この化成処理皮
膜の表面には、リン酸基、クロム等の置換基が存在して
おり、このような置換基はフッ素系樹脂皮膜3と水素結
合や配位結合あるいは化学結合等を形成して強く相互作
用するため、フッ素系樹脂皮膜3の密着のいわゆる活性
サイトとして存在している。すなわち、このようなリン
酸基、クロム等の置換基が、前記リン酸クロメート皮膜
の表面に存在することによって、フッ素系樹脂皮膜の密
着性が良好に保持される。
【0022】フッ素系樹脂皮膜3をアルミニウム板1に
充分に密着させるためには、リン酸クロメート皮膜2
が、その含有クロム量および表面粗度を所定の範囲に管
理することが必要である。すなわち、本発明に係る樹脂
被覆アルミニウム板Aのリン酸クロメート皮膜2の含有
クロム量Crは、5≦Cr≦50(mg/m2 )であ
り、且つ、アルミニウム板1の表面粗度Ra値が、0.
15≦Ra≦3(μm)であることが必要である。
【0023】樹脂被覆アルミニウム板Aのリン酸クロメ
ート皮膜2の含有クロム量が5(mg/m2 )を下回る
と、リン酸クロメート皮膜2の厚みが不充分となりアル
ミニウム板1の耐蝕性が低下する。また、前記クロム量
が50(mg/m2 )を越えると、樹脂被覆アルミニウ
ム板Aのプレス加工時に、リン酸クロメート皮膜2に過
大なクラックが入り前記プレス加工後の前記フッ素系樹
脂皮膜3の密着性が低下する。したがって、樹脂被覆ア
ルミニウム板Aのリン酸クロメート皮膜2の含有クロム
量Crは、5≦Cr≦50(mg/m2 )と規定してい
る。
【0024】また、樹脂被覆アルミニウム板Aのリン酸
クロメート皮膜2の表面粗度Ra値が0.15(μm)
より小さいと、このリン酸クロメート皮膜2の表面積が
低下し、リン酸クロメート皮膜2上に形成された前記フ
ッ素系樹脂皮膜3と、このリン酸クロメート皮膜2とが
接する界面の面積が小さくなる。さらに、リン酸クロメ
ート皮膜2の表面に存在するフッ素系樹脂皮膜3の密着
性に重要な役割を演ずる前記活性サイトの数が減少す
る。このため、フッ素系樹脂皮膜3とリン酸クロメート
皮膜2との密着性が低下する。また、アルミニウム板1
上のリン酸クロメート皮膜2の表面粗度Ra値が3μm
を越えると、前記リン酸クロメート皮膜2に比較的深い
凹部が存在するため、この凹部に残存するリン酸クロメ
ート処理液の充分な除去が困難となる。このため、フッ
素系樹脂皮膜3とリン酸クロメート皮膜2との密着性が
低下する。また、フッ素系樹脂皮膜3とリン酸クロメー
ト皮膜2との界面にリン酸クロメート処理液が残存する
と局部電池が形成され易くアルミニウム板1の腐食が誘
起され易くなる。したがって、本発明に係る樹脂被覆ア
ルミニウム板Aのリン酸クロメート皮膜2の表面粗度R
a値は、0.15≦Ra≦3(μm)と規定している。
【0025】〔アルミニウム板〕本発明に係る樹脂被覆
アルミニウム板Aに使用されるアルミニウム板1は、そ
の合金成分、調質、板厚等について限定されるものでは
ない。しかしながら、本発明の目的が、板厚減少を伴う
しごき加工や、コーナー部の肩Rが小さい曲げ加工のよ
うな厳しい加工を行っても、その皮膜にピンホール、ク
ラック、皮膜剥離、密着性不良等の不具合が生じない樹
脂被覆アルミニウム板Aを提供するものであることを鑑
みるならば、基板となるアルミニウム板1にも前記した
厳しい加工にも充分に耐えうる特性を備えていることが
好ましい。このような特性を備えるアルミニウム板とし
ては、例えば、従来より実績のある純アルミニウム系
や、アルミニウム−マンガン系合金や、アルミニウム−
マグネシウム系合金等が好適である。
【0026】〔アルミニウム板の表面粗度調整〕本発明
に係る樹脂被覆アルミニウム板Aに使用されるアルミニ
ウム板1の表面粗度調整は、前記したように、リン酸ク
ロメート皮膜2とフッ素系樹脂皮膜3の密着性を良好に
安定して保持するために規定した好ましい表面粗度範囲
を実現するための下地調製として行われるものである。
すなわち、リン酸クロメート皮膜2の表面粗度は、リン
酸クロメート皮膜2の厚みが比較的薄いことにより、リ
ン酸クロメート皮膜自身の膜厚分布や膜厚変動の大きさ
よりも下地であるアルミニウム板1の表面粗度から受け
る影響の方が著しく大きい。よって、リン酸クロメート
皮膜2を形成する前に予めアルミニウム板1の表面粗度
を調製しておく必要がある。この表面粗度調整法として
は、従来公知の研磨法を用いて行うことができる。例え
ば、電解エッチング法、化学エッチング法等の化学的研
磨法、または、ショットブラスト法、サンドブラスト
法、ブラシ研磨法等の物理的研磨法、等が挙げられる。
さらに、アルミニウム板製造の冷延工程において、仕上
げ圧延での圧延ロールの表面粗度や圧延条件等が適切な
ものを選択することによって表面粗度調整を行ってもよ
い。
【0027】〔フッ素系樹脂皮膜とリン酸クロメート皮
膜との間の中間層〕また、本発明に係る樹脂被覆アルミ
ニウム板Aは、基板であるアルミニウム板1の少なくと
も一方の表面に、リン酸クロメート皮膜2と、フッ素系
樹脂皮膜3と、を有するものであるが、リン酸クロメー
ト皮膜2とフッ素系樹脂皮膜3との間の中間層は特に規
定されるものではない。必要に応じて、適宜、有機層、
無機層等の中間層4を備えることも可能である。
【0028】例えば、本発明に係る樹脂被覆アルミニウ
ム板Aに、加工条件のより厳しい加工を施すためフッ素
系樹脂皮膜3の密着性を一段と高めることが必要な場合
に、中間層4として有機接着層、または無機接着層等を
設けることができる。有機接着層としては、例えば、尿
素系接着剤、メラミン系接着剤、フェノール系接着剤、
エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤、イソシアネ
ート系接着剤、セルロース系接着剤、酢酸ビニル系接着
剤、塩化ビニル系接着剤、アクリル系接着剤、ポリアミ
ド系接着剤、重合系接着剤、ゴム系接着剤、ホットメル
ト系接着剤等を使用してもよい。無機接着層としては、
例えば、シリコン系接着剤、シランカップリング剤等を
使用してもよい。
【0029】〔樹脂被覆アルミニウム板のフッ素系樹脂
被覆面〕本発明に係る樹脂被覆アルミニウム板Aは、ア
ルミニウム板1の少なくとも一方の表面にリン酸クロメ
ート皮膜2と、このリン酸クロメート皮膜2を介して設
けられたフッ素系樹脂皮膜3を備えるものである。すな
わち、アルミニウム板1の表面1aまたは裏面1bのい
ずれか一方にフッ素系樹脂皮膜3を備えても、あるい
は、アルミニウム板1の表面1aおよび裏面1bの両方
にフッ素系樹脂皮膜3を備えてもよい。
【0030】〔樹脂被覆アルミニウム板のフッ素系樹脂
非被覆面〕さらに、本発明に係る樹脂被覆アルミニウム
板Aは、フッ素系樹脂皮膜3が形成されていない非被覆
面について、その面の処理等は規定されるものではな
く、製品の用途・特性に応じて適宜処理される。前記し
たリン酸クロメート処理を施した場合には、通常、アル
ミニウム板1の両面に前記リン酸クロメート処理が施さ
れ、フッ素系樹脂皮膜3が形成されていない面にもリン
酸クロメート皮膜2が形成され防蝕処理が施されている
ため、強い腐食性環境下で使用しない場合には、リン酸
クロメート皮膜2が露出したままであってもよい。一
方、フッ素系樹脂皮膜3の非被覆面に、色調、滑らかさ
等の所定の物理的性状を付与したい場合には、例えば、
エポキシ系、ウレタン系、ポリエステル系、ビニル系等
の樹脂皮膜、あるいは、熱可塑性樹脂皮膜として、ポリ
エチレン系、ポリプロピレン系、ポリアミド系、アクリ
ル系等の樹脂皮膜を適宜被覆してもよい。
【0031】〔フッ素系樹脂皮膜の形成方法〕本発明に
係る樹脂被覆アルミニウム板Aは、フッ素系樹脂皮膜3
の形成方法について特に限定されるものではない。例え
ば、以下のような方法を用いて、フッ素系樹脂皮膜3を
形成することができる。 (1)リン酸クロメート皮膜2を形成し、予熱したアル
ミニウムコイル、またはアルミニウム切り板の表面に、
フッ素系樹脂のフィルムを、ロールで押さえて貼り合わ
せる方法。 (2)リン酸クロメート皮膜を形成したアルミニウムコ
イル、またはアルミニウム切り板の表面に、有機系接着
層、または無機系接着層を形成し、フッ素系樹脂のフィ
ルムを、ロール等で貼り合わせる方法。 (3)フッ素系樹脂のペレットを、充分な温度で充分な
時間加熱溶融後、その溶融物をリン酸クロメート皮膜を
形成したアルミニウムコイル、またはアルミニウム切り
板の表面に押し出し機で押し出し、ロールで押さえてフ
ッ素系樹脂の皮膜を形成し貼り合わせる方法。 (4)フッ素系樹脂のフィルムを、リン酸クロメート皮
膜を形成したアルミニウムの切り板の表面に載置し、ホ
ットプレスで充分な温度で充分な時間加熱圧着して貼り
合わせる方法。 (5)フッ素系樹脂を含有する塗料を用いて塗装する方
法。また、フッ素系樹脂皮膜3は、1種類のフッ素系樹
脂からなる一体的な層構造、または少なくとも1種類の
フッ素系樹脂層を順次積み重ねて形成された積層構造の
いずれとすることもできる。
【0032】以上のように構成した樹脂被覆アルミニウ
ム板Aは、例えば、図に示すような加工等を行うこと
で、熱交換器への応用が考えられる。なお、前記熱交換
器に限らず、しごき加工、曲げ加工、絞り加工等のプレ
ス加工を施し、屋外用建材、電灯用部材、水回り部材、
熱交換機部材、レンジフード部材等に成形することによ
り、汚染され易い場所や、清潔状態の維持が要求される
場所、例えば、厨房、病院、浴室、トイレ、クリーンル
ーム等に特に好適な成形品を得ることができる。
【0033】以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではな
く、本発明の効果を奏する限りにおいて適用可能であ
る。
【0034】
【実施例1】下記アルミニウム板(合金)1に、リン酸
クロメート皮膜2を形成後、下記のフッ素系樹脂皮膜3
およびフッ素系以外の樹脂皮膜を、ホットプレス法、ま
たは塗布法にて形成し、樹脂被覆アルミニウム板Aの試
験片を作製した。その後、これらの樹脂被覆アルミニウ
ム板Aについて、汚染物除去性試験、加工性試験を行い
比較評価した。 〔試料作製法〕 (1)アルミニウム板1 調質:3004−O 板厚:0.8(mm) 表面粗度Ra値:0.15(μm) (2)リン酸クロメート皮膜2 含有クロム量:20(mg/m2 ) (3)樹脂皮膜 (A) 4−フッ化エチレン/エチレン共重合樹脂3(本発
明に係る実施例No.1)形成方法:ホットプレス(温度:
280℃、処理時間:2分) 膜厚:20(μm) (B) 変ポリオレフィン(比較例No.2) 形成方法:ホットプレス(温度:160℃、処理時間:
2分) 膜厚:20(μm) (C) ポリエステル(比較例No.3) 形成方法:ホットプレス(温度:270℃、処理時間:
2分) 膜厚:20(μm) (D) ポリエチレン(比較例No.4) 形成方法:ホットプレス(温度:130℃、処理時間:
2分) 膜厚:20(μm) (E) フッ素系熱硬化樹脂塗料(比較例No.5) 形成方法:焼き付け硬化(温度:230℃、処理時間:
2分) 膜厚:5(μm) (F) ポリエステル系塗料(比較例No.6) 形成方法:焼き付け硬化(温度:230℃、処理時間:
2分) 膜厚:5(μm) (G) ポリプロピレン樹脂(比較例No.7) 形成方法:ホットプレス(温度:170℃、処理時間:
2分) 膜厚:20(μm) (H) ポリアミド樹脂(比較例No.8) 形成方法:ホットプレス(温度:220℃、処理時間:
2分) 膜厚:20(μm)
【0035】〔試験法〕 (1)汚染物除去性試験 マジックインキ(JIS 許可No.564163 )の黒マジックお
よび赤マジック(各々No.500)を各試験片に塗布後、2
4時間大気中で自然乾燥させ、エタノールをしみ込ませ
た実験用拭き取り紙(商品名:キムワイプ)で拭い、マ
ジックが完全に除去されているか、または跡が残ってい
るかを目視で判定し、各試験片の汚染物除去性を○(完
全除去)、×(拭き残り有り)で評価した。その結果を
表1に示す。 (2)加工性試験 (i) 絞りしごき加工 前記試験片を、まず第1工程として、直径65mmφの
ブランク打ち抜きと、天面35mmφ(絞り比:1.8
6)の絞り加工を行い、つぎに第2工程として、天面2
2mmφまで再絞り加工を、つぎに第3工程として天面
16mmφで板厚減少率25%のしごき加工、さらに第
4工程としてトータル板厚減少率50%のしごき加工と
トリミングを行うことにより、天面15mmφ、側壁長
さ40mm、側壁板厚0.4mm(板厚減少率50%)
の円筒加工試料を作製した(サンプル数は各々10)。
図3に、ここで行った成形工程の概略を示す。 (ii) 加工性試験評価 つぎに、前記円筒加工試料のエッジ部にセロハン粘着テ
ープ(JIS Z1522 )を貼り付け、剥がすことで、樹脂皮
膜が全く剥離していないか、剥離したかを目視で判定
し、各試験片の加工性を○(全く剥離なし)、×(剥離
有りの個数が3〜10)、△(剥離有りの個数が1〜
2)で評価した。その結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】汚染物除去性試験では、表1より、マジッ
クインキ(汚染物)が完全に拭き取れなかったものは、
比較例No.2の変性ポリオレフィン樹脂、比較例No.3のポ
リエステル樹脂、比較例No.4のポリエチレン樹脂、比較
例No.6のポリエステル系樹脂、比較例No.7のポリプロピ
レン樹脂、比較例No.8のポリアミド樹脂を使用したもの
であり、本発明に係る実施例No.1の4−フッ化エチレン
/エチレン共重合樹脂、および比較例No.5のフッ素系熱
硬化樹脂塗料を使用したものでは前記汚染物を完全に除
去することができた。この結果は、フッ素系樹脂皮膜3
が、フッ素を含有しない樹脂皮膜に比べ、汚染物除去能
が著しく高いことを示すものである。
【0038】表1より、加工性試験で剥離が生じたもの
は、比較例No.3のポリエステル樹脂、比較例No.4のポリ
エチレン樹脂、比較例No.5のフッ素系熱硬化樹脂塗料、
比較例No.6のポリエステル系樹脂、比較例No.8のポリア
ミド樹脂を使用したものであり、これらはいずれも、伸
長度が200%未満、および、引張強度が20MPa未
満、の両方またはいずれかのものである。
【0039】一方、加工性試験で剥離が生じなかったも
のは、表1より、本発明に係る実施例No.1の4−フッ化
エチレン/エチレン共重合樹脂3、比較例No.2のポリオ
レフィン樹脂、および比較例No.7のポリプロピレン樹脂
である。これらはいずれも伸長度が200%以上、且
つ、引張強度が20MPa以上のものである。
【0040】以上より、伸長度が200%以上で、且
つ、引張強度が20MPa以上の力学的特性を有するフ
ッ素系樹脂皮膜3を、リン酸クロメート皮膜2を介して
アルミニウム板1に形成することにより汚染除去性に優
れ、且つ、加工性に優れた樹脂被覆アルミニウム板Aを
得ることが可能となることが分かる。
【0041】
【実施例2】実施例1と同様のアルミニウム板(合金)
に粗面化処理を施し、種々の表面粗度Ra値を有するア
ルミニウム板1を作製後、含有クロム量を水準振りした
リン酸クロメート皮膜2を形成し、フッ素系樹脂皮膜3
として4−フッ化エチレン/エチレン共重合樹脂皮膜3
をホットプレス法にて加熱融着させて形成し、樹脂被覆
アルミニウム板Aを作製した。その後、これらの樹脂被
覆アルミニウム板Aについて、加工性試験、および耐蝕
性試験を行い、比較評価した。 〔試料作製法〕 (1)アルミニウム板1 調質:3004−O 板厚:0.8(mm) (2)リン酸クロメート皮膜2(有り、無し) 含有クロム量:5、30、50、100(mg/m2 ) (3)フッ素系樹脂皮膜3 4−フッ化エチレン/エチレン共重合樹脂 形成方法:ホットプレス(温度:280℃、処理時間:
2分) 膜厚:20(μm)
【0042】〔試験法〕 (1)加工性試験 (i) 絞りしごき加工 前記試験片を、まず第1工程として、直径65mmφの
ブランク打ち抜きと、天面35mmφ(絞り比:1.8
6)の絞り加工を行い、つぎに第2工程として、天面2
2mmφまで再絞り加工を、つぎに第3工程として天面
16mmφで板厚減少率25%のしごき加工を、さらに
第4工程としてトータル板厚減少率50%のしごき加工
とトリミングを行うことにより、天面15mmφ、側壁
長さ40mm、側壁板厚0.4mm(板厚減少率50
%)の円筒加工試料を作製した(N数10)。図に、
ここで行った成形の概略を示す。 (ii) 加工性試験評価 つぎに、前記円筒加工試料のエッジ部にセロハン粘着テ
ープ(JIS Z1522 )を貼り付け剥がすことで、前記フッ
素系樹脂皮膜3が全く剥離していないか剥離したかを目
視で判定し、各試験片の加工性を○(全く剥離なし)、
×(剥離有りのサンプル数が3〜10)、△(剥離有り
のサンプル数が1〜2)で評価した。その結果を表2に
示す。 (2)耐蝕性試験 前記絞りしごき加工試験にて作製した絞りカップを5個
ずつ使用し、JIS H4001 塩水噴霧試験(SST)を行
い、耐蝕性について評価した。SSTにて500時間処
理した後、天面のコーナー部と側面エッジ部付近の腐食
の有り無しを調査し、目視にて、腐食の発生が全く見ら
れないものをを○、腐食した部位が1個以上あるものを
×と判定した。その結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】表2より、絞り加工試験の評価が、×とな
ったものは、比較例No.1(リン酸クロメート皮膜無し、
且つ下地表面粗度が規格外)、比較例No.6、11(リン酸
クロメート皮膜無し、下地表面粗度は規格内)、△とな
ったものは、比較例No.2〜5(リン酸クロメート皮膜有
り、表面粗度が規格外)、比較例No.10 、15(リン酸ク
ロメート皮膜のクロム量が規格外、表面粗度は規格
内)、比較例No.16 (リン酸クロメート皮膜無し、下地
表面粗度が規格外)であった。それに対して、比較例N
o.17 〜20(リン酸クロメート皮膜有り、下地表面粗度
が規格外)、および本発明に係る実施例(No.7、8 、9
、12、13、14)はいずれも○であった。すなわち、本
発明に係るリン酸クロメート皮膜中のクロム量が5〜5
0(mg/m2 )であり、アルミニウム板の表面粗度Ra
が0.15〜0.3μmである樹脂被覆アルミニウム板
では、前記加工試験によりフッ素系樹脂皮膜3の剥離は
発生しなかったことが分かる。
【0045】表2より、塩水噴霧試験で×となった試料
は、比較例No.1(リン酸クロメート皮膜が無し、且つ下
地表面粗度が規格外)、比較例No.6、比較例No.11 (リ
ン酸クロメート皮膜無し、下地表面粗度は規格内)、比
較例No.17 〜20(リン酸クロメート皮膜有り、表面粗度
が規格外)であった。それに対して、比較例No.2〜5
(リン酸クロメート皮膜有り、表面粗度が規格外)、比
較例No.10 、15(リン酸クロメート皮膜有り、表面粗度
が規格内)、および本発明に係る実施例No.7、8、9 、1
2、13、14はいずれも○であった。すなわち、本発明に
係るリン酸クロメート皮膜2の含有クロム量が5〜50
(mg/m2 )であり、且つ、アルミニウム板1の表面
粗度Raが0.15〜0.3μmである樹脂被覆アルミニ
ウム板Aでは、前記加工試験によりフッ素系樹脂皮膜の
腐食は発生しなかったことが分かる。
【0046】以上より、アルミニウム板1上にリン酸ク
ロメート皮膜2を、その含有クロム量Crが、5≦Cr
≦50(mg/m2 )であり、且つ、その表面粗度Ra
値を0.15≦Ra≦3(μm)となるように形成し、
その上にフッ素系樹脂皮膜3を形成することにより、加
工性に優れ、且つ、耐蝕性に優れた樹脂被覆アルミニウ
ム板Aを得ることが可能となることが分かる。
【0047】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の請求項1に
係る樹脂被覆アルミニウム板によれば、アルミニウム板
上に、リン酸クロメート皮膜を、その含有Cr量が5〜
50(mg/m2 )で、且つ、その表面粗度Ra値が、
0.15〜3(μm)となるように形成し、その皮膜の
表面に伸長度が200%以上で、且つ,引張強度が20
MPa以上のフッ素系樹脂皮膜を被覆することにより、
板厚減少率50%のしごき加工や、コーナー部の肩Rが
小さい曲げ加工等のように皮膜への物理的作用が大きく
厳しい加工を行ってもピンホール、クラック、皮膜剥
離、密着性不良等の不具合が生じない加工性を有し、汚
染物除去性に優れ、さらに、耐蝕性に優れた樹脂被覆ア
ルミニウム板を得ることができる。
【0048】また、本発明の請求項2に係る樹脂被覆ア
ルミニウム板によれば、リン酸クロメート皮膜とフッ素
系樹脂皮膜との間に、中間層として有機接着層、または
無機接着層等を設けることにより、一段と厳しい加工を
行ってもピンホール、クラック、皮膜剥離、密着性不良
等の不具合が生じない加工性を有し、汚染物除去性に優
れ、さらに、耐蝕性に優れた樹脂被覆アルミニウム板を
得ることができる。
【0049】さらに、本発明の請求項3に係る樹脂被覆
アルミニウム板によれば、フッ素系樹脂皮膜として4フ
ッ化エチレン/エチレン共重合樹脂とすることにより、
前記したような物理的作用が大きく厳しい加工を行って
も前記のような不具合が生じない加工性を有し、汚染物
除去性に優れ、さらに、耐蝕性に優れた樹脂被覆アルミ
ニウム板を得ることができる。
【0050】そして、本発明の請求項4に係る樹脂被覆
アルミニウム板の成形品によれば、以上のように構成し
た樹脂被覆アルミニウム板を用いることにより、前記し
たような物理的作用が大きく厳しいプレス加工を施して
も前記のような不具合の発生を防止したため成形品のデ
ザインの自由度が拡張されると共に、汚染除去性に優れ
る。したがって、屋外用建材、電灯用部材、水回り部
材、熱交換機部材、レンジフード部材等に成形し、汚染
され易い場所や、清潔状態の維持が要求される場所、例
えば、厨房、病院、浴室、トイレ、クリーンルーム等に
好適な成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る樹脂被覆アルミニウム板の構成を
示す図である。
【図2】本発明に係る樹脂被覆アルミニウム板のプレス
成形工程の概略を示す図である。
【図3】本発明の実施例に係る樹脂被覆アルミニウム板
のプレス成形工程の1例の概略を示す図である。
【符号の説明】
A. 樹脂被覆アルミニウム板 1. アルミニウム板 1a.表面 1b.裏面 2. リン酸クロメート皮膜 3. フッ素系樹脂皮膜 4. 中間層 5. 裏面層
フロントページの続き (72)発明者 前園 俊一郎 栃木県真岡市鬼怒ケ丘15番地 株式会社神 戸製鋼所真岡製造所内 Fターム(参考) 4D075 BB74X BB99X CA34 DA06 DB07 EB18 4J038 CD121 NA05 PA07 PA13 PA14 PC02 4K026 AA09 AA22 AA25 BA01 BA07 BA11 BA12 BB08 BB09 BB10 CA16 CA20 CA23 DA16 EB08 EB11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム板の少なくとも一方の表面
    に設けられたリン酸クロメート皮膜と、このリン酸クロ
    メート皮膜を介して設けられた樹脂皮膜と、を有する樹
    脂被覆アルミニウム板において、 前記リン酸クロメート皮膜は、その含有クロム量Cr
    が、5≦Cr≦50(mg/m2 )であり、且つ、その
    表面粗度Ra値が、0.15≦Ra≦3(μm)であ
    り、 前記樹脂皮膜は、その伸長度が200%以上、且つ、そ
    の引張強度が20MPa以上のフッ素系樹脂であること
    を特徴とする樹脂被覆アルミニウム板。
  2. 【請求項2】 前記リン酸クロメート皮膜と、前記樹脂
    皮膜との間に中間層を有することを特徴とする請求項1
    に記載の樹脂被覆アルミニウム板。
  3. 【請求項3】 前記フッ素系樹脂が、4フッ化エチレン
    /エチレン共重合樹脂であることを特徴とする請求項1
    または請求項2のいずれかに記載の樹脂被覆アルミニウ
    ム板。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載の樹脂被覆アルミニウム板に、プレス加工を施して
    成形されたことを特徴とする樹脂被覆アルミニウム成形
    品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009270181A (ja) * 2008-05-10 2009-11-19 Furukawa-Sky Aluminum Corp アルミニウム合金被覆材

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