JP2001105591A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP2001105591A
JP2001105591A JP28727299A JP28727299A JP2001105591A JP 2001105591 A JP2001105591 A JP 2001105591A JP 28727299 A JP28727299 A JP 28727299A JP 28727299 A JP28727299 A JP 28727299A JP 2001105591 A JP2001105591 A JP 2001105591A
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drive
pulse
drive signal
signal
drive pulse
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JP28727299A
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Ryoichi Tanaka
良一 田中
Tomoaki Takahashi
智明 高橋
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Seiko Epson Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録画像の高画質化を図る。 【解決手段】 駆動信号発生回路は、記録ヘッドの往動
時に、ラージドット駆動パルスDP1、マイクロドット
駆動パルスDP2、ミドルドット駆動パルスDP3の順
で一連に接続した往動時駆動信号COM1を発生する。
一方、記録ヘッドの復動時には、ミドルドット駆動パル
スDP3、マイクロドット駆動パルスDP2、ラージド
ット駆動パルスDP1の順で一連に接続した復動時駆動
信号を発生する。そして、往動時駆動信号或いは復動時
駆動信号から必要な駆動信号を選択して圧電振動子に印
加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力室内の圧力変
動を使用してノズル開口部からインク滴を吐出させて画
像等を記録するインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタやインクジェッ
トプロッタ等の各種インクジェット式記録装置は、駆動
パルスの供給によりインク滴を吐出させる記録ヘッドを
備えている。そして、記録ヘッドを主走査方向に沿って
往復移動させ、この移動に連動させてインク滴を吐出さ
せることで、記録紙上に画像を記録する。
【0003】この種の記録装置では、画質の向上を図り
つつ記録速度の向上を図るため、同一のノズル開口から
インク量の異なる複数種類のインク滴を吐出させるバリ
アブルドットによる記録や記録ヘッドの往動時と復動時
の両方で記録動作を行う双方向記録が行われている。
【0004】上記のバリアブルドットによる記録を行う
にあたり、例えば、吐出されるインク量が異なる複数種
類の駆動パルスを一連に接続した駆動信号を発生させ、
必要な駆動パルス信号をこの駆動信号から選択して圧力
発生素子に供給する。
【0005】この記録動作において、吐出させるインク
滴の量は、例えば、記録する画像の階調に応じて定めら
れる。一例を挙げると、画像の階調が比較的濃い部分は
大インク滴による記録を行い、比較的淡い部分は小イン
ク滴による記録を行い、その中間に相当する階調部分は
中インク滴による記録を行う。これにより、必要以上に
画素が高密度化されることに起因する記録速度の低下を
防止でき、なお且つ、1画素に対して大、中、小、0
(非吐出)の4値の階調性を持たせることが可能になる
ため、より速く、よりきれいな高品質画像の記録ができ
るようになる。
【0006】さらに、双方向記録を行うことにより、往
動時に記録される画素同士の間に復動時の画素を記録さ
せて、高密度の画像を短時間で記録可能に構成してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
双方向記録を行うようにした記録装置では、画像にざら
つき感が生じてしまうという問題があった。これは、記
録ヘッドの往動時と復動時とに同じ駆動波形を使用して
記録を行うことに起因している。
【0008】すなわち、往動時と復動時とに同じ駆動波
形を使用すると、往動時と復動時とでは記録ヘッドの走
査方向が反対であるため、印刷周期の早期に吐出される
インク滴は、往動時には画素領域における主走査方向の
一端側に着弾し、復動時には画素領域における主走査方
向の他端側に着弾する。
【0009】その結果、図15に示すように、同じ大き
さのドットによって記録を行うと、隣り合う画素のドッ
ト同士の間隔が近くなったり遠くなったりしてばらつ
き、この間隔のばらつきによって画像にざらつき感が生
じてしまう。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、画質の向上が図れるインクジェット式記
録装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために提案されたものであり、請求項1に記載の
ものは、ノズル開口部に連通した圧力室及びこの圧力室
内に圧力変動を生じさせ得る圧力発生素子を有し、主走
査方向に沿って往復移動可能な記録ヘッドと、インク滴
を吐出させ得る複数の駆動パルスを一連に接続した駆動
信号を発生する駆動信号発生手段と、駆動信号発生手段
が発生した駆動信号から駆動パルスを選択する駆動パル
ス選択手段とを備え、駆動パルス選択手段が選択した駆
動パルスを圧力発生素子に供給してノズル開口部からイ
ンク滴を吐出させる記録動作を、記録ヘッドの往動時と
復動時の両方で実行可能なインクジェット式記録装置に
おいて、前記駆動信号発生手段は、複数の駆動パルスを
所定の順序で接続した往動時駆動信号を記録ヘッドの往
動時に発生し、各駆動パルスを往動時駆動信号とは逆順
に接続した復動時駆動信号を記録ヘッドの復動時に発生
することを特徴とするインクジェット式記録装置であ
る。
【0012】請求項2に記載のものは、前記複数の駆動
パルスを、異なる量のインク滴を吐出させる複数種類の
駆動パルスで構成したことを特徴とする請求項1に記載
のインクジェット式記録装置である。
【0013】請求項3に記載のものは、前記複数の駆動
パルスを、大インク滴を吐出させる大ドット駆動パルス
と、中インク滴を吐出させる中ドット駆動パルスと、小
インク滴を吐出させる小ドット駆動パルスとから構成し
たことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット式
記録装置である。
【0014】請求項4に記載のものは、前記駆動信号発
生手段は、メニスカスを微振動させる微振動パルスに続
けて複数の駆動パルスを所定の順序で接続した一連の往
動時駆動信号を記録ヘッドの往動時に発生し、各駆動パ
ルスの接続順序を往動時駆動信号とは逆にして微振動パ
ルスと接続した一連の復動時駆動信号を記録ヘッドの復
動時に発生することを特徴とする請求項1から請求項3
の何れかに記載のインクジェット式記録装置である。
【0015】請求項5に記載のものは、前記駆動信号発
生手段は、往動時駆動信号における隣り合う駆動パルス
の吐出要素同士の間隔と復動時駆動信号にて対応する吐
出要素同士の間隔とを同じにした駆動信号を発生するこ
とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジ
ェット式記録装置である。
【0016】ここで、「吐出要素」とは、駆動パルスの
一部を構成し、インク滴を吐出させるように圧力発生素
子を作動させる波形部分を意味する。
【0017】請求項6に記載のものは、前記複数の駆動
パルスは、画素領域における位置基準となるインク滴を
吐出させ得る基準駆動パルスを含み、駆動信号発生手段
は、往動時駆動信号における印刷周期の開始から基準駆
動パルスを構成する吐出波形要素の始端までの間隔と、
復動時駆動信号における印刷周期の開始から基準駆動パ
ルスを構成する吐出波形要素の始端までの間隔との和を
1印刷周期に設定した一連の駆動信号を発生することを
特徴とする請求項4又は請求項5に記載のインクジェッ
ト式記録装置である。
【0018】請求項7に記載のものは、駆動信号におけ
る印刷周期の中央部に配置した駆動パルスを基準駆動パ
ルスとしたことを特徴とする請求項6に記載のインクジ
ェット式記録装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、代
表的なインクジェット式記録装置であるインクジェット
式プリンタ(以下、プリンタという)を例に挙げて説明
する。
【0020】図1に示すように、プリンタ1は、カート
リッジホルダ部2と記録ヘッド3を設けたキャリッジ4
を有する。このキャリッジ4は、ハウジング5の左右方
向に架設されたガイド部材6に対して移動可能な状態で
取り付けられている。また、キャリッジ4は、駆動プー
リー7と遊転プーリー8との間に掛け渡したタイミング
ベルト9に接続してあり、この駆動プーリー7はパルス
モータ10の回転軸に接合されている。従って、キャリ
ッジ4は、パルスモータ10の作動によって記録紙11
の幅方向である主走査方向に沿って移動する。
【0021】キャリッジ4の移動範囲内であって印刷領
域よりも外側の端部領域には、ホームポジションが設定
されている。このホームポジションには、記録ヘッド3
をクリーニングするためのワイパー機構12と、記録ヘ
ッド3をキャッピングするキャッピング機構13とが左
右隣り合わせて配設されている。
【0022】また、キャリッジ4の下方には、記録紙1
1を紙送り方向(副走査方向)に移動させるプラテン
(紙送りローラ)14を配設してある。このプラテン1
4は、紙送りモータ15(図3参照)によって回転が制
御される。
【0023】そして、記録紙11上に文字や画像を記録
する場合には、キャリッジ4の主走査方向への移動に連
動させて記録ヘッド3からインク滴を吐出させる。ま
た、キャリッジ4の移動に連動させて記録紙11を紙送
り方向に移動させる。
【0024】さらに、このプリンタ1では、双方向印刷
を行うようになっている。即ち、ホームポジションから
反対側の端部へ向けて移動する記録ヘッド3の往動時
と、反対側の端部からホームポジション側に戻る記録ヘ
ッド3の復動時の両方で記録が行えるようになってい
る。
【0025】次に、上記の記録ヘッド3の構造について
説明する。例示した記録ヘッド3は、図2に示すよう
に、箱体状の基台21の先端面に流路ユニット22を接
合している。そして、基台21の内部に収納した振動子
ユニット23によって流路ユニット22内の圧力室24
に圧力変動を生じさせて、ノズル開口25からインク滴
を吐出する構成である。
【0026】基台21は、振動子ユニット23を収容す
る収容室26が内部に形成された箱体状であり、例えば
樹脂材によって構成される。この収容室26は、流路ユ
ニット22との接合面側の開口から反対面まで連なって
いる。
【0027】流路ユニット22は、スペーサ27の一方
の面にノズルプレート28を、スペーサ27の他方の面
に振動板29を接合した構成とされる。
【0028】スペーサ27は、シリコンウエハー等から
形成されており、これをエッチング加工することにより
所定パターンに区画されていて、各ノズル開口25と連
通する複数の圧力室24,共通インク室31,共通イン
ク室31から各圧力室24へ繋がる複数のインク供給路
32等をなす隔壁が適宜に形成されている。なお、共通
インク室31には、インク供給管33と接続される接続
口が設けられ、インクカートリッジ34(図1参照)に
蓄えられたインクがこの接続口を通じて共通インク室3
1に供給される。
【0029】ノズルプレート28には、ドット形成密度
に対応したピッチで複数のノズル開口25…が列状に開
設されている。
【0030】振動板29は、ステンレス板35にPPS
膜等の弾性体膜36を積層した二重構造を採り、各圧力
室24に対応する部分はステンレス板35側が環状にエ
ッチング加工されて、環内にアイランド部37が形成さ
れている。
【0031】振動子ユニット23は、圧電振動子40
(圧力発生素子の一種)と固定基板41とから構成され
ている。圧電振動子40は、圧電体と電極層とを交互に
積層した一枚の圧電振動子板に、流路ユニット22の各
圧力室24…に対応した所定ピッチでスリット部を形成
することにより櫛歯状に構成される。また、固定基板4
1は、この櫛歯状振動子の基端部分に固着される。
【0032】この振動子ユニット23は、圧電振動子4
0の先端が開口から臨む姿勢で基台21の収容室26内
に挿入されて、固定基板41を収容室26の内壁へ固着
させることにより収容される。この収容状態において、
圧電振動子40の各先端は、振動板29の対応するアイ
ランド部37に当接される。
【0033】各圧電振動子40は、対向する電極間に電
位差を与えることにより、積層方向と直交する素子長手
方向に伸縮し、圧力室24を区画する弾性体膜36を変
位させる。即ち、この記録ヘッド3では、圧電振動子4
0を素子長手方向に伸長させることにより、アイランド
部37がノズルプレート28側へ押され、アイランド部
37周辺の弾性体膜36が変形して圧力室24が縮小す
る。また、圧電振動子40を素子長手方向に収縮させる
と、弾性体膜36の変位により圧力室24が拡大する。
この圧力室24の拡大・縮小に伴って圧力室24内に充
填されたインクに圧力変動が生じ、流路ユニット22の
ノズル開口25からインク滴が吐出される。
【0034】次に、プリンタ1の電気的構成について説
明する。図3に示すように、プリンタ1は、プリンタコ
ントローラ44とプリントエンジン45とから概略構成
してある。
【0035】プリンタコントローラ44は、外部インタ
ーフェース46(以下、外部I/F46という。)と、
各種データを一時的に記憶するRAM47と、制御プロ
グラム等を記憶したROM48と、CPU等を含んで構
成した制御部49と、クロック信号を発生する発振回路
50と、記録ヘッド3へ供給するための駆動信号(CO
M)を発生する駆動信号発生回路51と、駆動信号や印
刷データに基づいて展開されたドットパターンデータ
(ビットマップデータ)等をプリントエンジン45に供
給する内部インターフェース52(以下、内部I/F5
2という。)とを備えている。
【0036】外部I/F46は、例えば、キャラクタコ
ード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構
成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ
等から受信する。また、この外部I/F46を通じてビ
ジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)
が、ホストコンピュータ等に対して出力される。
【0037】RAM47は、受信バッファ、中間バッフ
ァ、出力バッファ、及び、図示しないワークメモリとし
て機能する。そして、受信バッファは外部I/F46を
介して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バ
ッファは制御部49が変換した中間コードデータを記憶
し、出力バッファはドットパターンデータを記憶する。
このドットパターンデータは、階調データをデコード
(翻訳)することにより得られる印字データによって構
成してある。
【0038】また、ROM48には、各種データ処理を
行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他
に、フォントデータ、グラフィック関数等を記憶させて
ある。
【0039】制御部49は、各種の制御を行う他、受信
バッファ内の印刷データを読み出し、この読み出した印
刷データを変換して得た中間コードデータを中間バッフ
ァに記憶させる。また、中間バッファから読み出した中
間コードデータを解析し、ROM48に記憶されている
フォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、ド
ットパターンデータに展開する。さらに、制御部49
は、展開したドットパターンデータに必要な装飾処理を
施し、このデータ(印字データ)を出力バッファに記憶
させる。
【0040】そして、記録ヘッド3の1回の主走査で記
録可能な1行分のドットパターンデータが得られたなら
ば、制御部49は、この1行分のドットパターンデータ
(印字データ)を、内部I/F52を通じて記録ヘッド
3に出力する。また、出力バッファから1行分のドット
パターンデータが出力されると、展開済みの中間コード
データは中間バッファから消去され、次の中間コードデ
ータについての展開処理が行われる。
【0041】駆動信号発生回路51は、本発明における
駆動信号発生手段として機能し、インク滴を吐出させ得
る複数の駆動パルスを一連に接続した駆動信号(CO
M)を発生する。
【0042】そして、この駆動信号発生回路51は、記
録ヘッド3の往動時において、複数の駆動パルスを所定
の順序で接続した往動時駆動信号COM1を発生する。
本実施形態では、図7(a)に示すように、ラージドッ
ト駆動パルスDP1、マイクロドット駆動パルスDP
2、ミドルドット駆動パルスDP3の順で一連に接続し
た信号を発生する。一方、記録ヘッド3の復動時におい
て駆動信号発生回路51は、各駆動パルスの接続順序を
往動時駆動信号とは逆にした復動時駆動信号COM2を
発生する。本実施形態では、図7(b)に示すように、
ミドルドット駆動パルスDP3、マイクロドット駆動パ
ルスDP2、ラージドット駆動パルスDP1の順で一連
に接続した信号を発生する。
【0043】ここで、各駆動パルスDP1,DP2,D
P3は、それぞれが異なる量のインク滴を吐出させ得る
駆動パルスとして構成される。即ち、マイクロドット駆
動パルスDP2は、本発明の小ドット駆動パルスの一種
であり、小ドットを形成し得るインク滴〔例えば、約
3.3pL(ピコリットル)のインク滴〕をノズル開口
25から吐出させる波形である。ミドルドット駆動パル
スDP3は、本発明の中ドット駆動パルスの一種であ
り、中ドットを形成し得るインク滴(例えば、約10p
Lのインク滴)をノズル開口25から吐出させる波形で
ある。ラージドット駆動パルスDP1は、本発明の大ド
ット駆動パルスの一種であり、大ドットを形成し得るイ
ンク滴(例えば、約20pLのインク滴)をノズル開口
25から吐出させるための波形である。
【0044】なお、この駆動信号発生回路51の構成や
駆動信号発生回路51が発生する各駆動信号COM1,
COM2については、後で詳しく説明する。
【0045】プリントエンジン45は、紙送りモータ1
5と、パルスモータ10と、記録ヘッド3とを含んで構
成される。
【0046】紙送りモータ15は、上記のプラテン14
を回転させるための紙送り駆動源であり、記録ヘッド3
による記録動作に連動させて記録紙11を副走査方向に
移動させる。
【0047】パルスモータ10は、記録ヘッド3が搭載
されたキャリッジ4を、主走査方向に沿って移動させる
ためのキャリッジ駆動源である。
【0048】記録ヘッド3は、シフトレジスタ54、ラ
ッチ回路55、レベルシフタ、スイッチ及び圧電振動子
40等を備えている。そして、図4に示すように、これ
らのシフトレジスタ54、ラッチ回路55、レベルシフ
タ56、スイッチ57及び圧電振動子40は、それぞ
れ、各ノズル開口25…毎に対応させて、シフトレジス
タ素子54A〜54N、ラッチ素子55A〜55N、レ
ベルシフタ素子56A〜56N、スイッチ素子57A〜
57N、圧電振動子40A〜40Nから構成してある。
【0049】この記録ヘッド3は、プリンタコントロー
ラ44からの印字データ(SI)に基づき、インク量が
異なるインク滴を適宜吐出する。
【0050】すなわち、インク滴の吐出制御時におい
て、制御部49は、まず、発振回路50からのクロック
信号(CK)に同期させて、印字データ(SI)の内、
最上位ビットのデータを出力バッファからシリアル伝送
させ、順次シフトレジスタ素子54A〜54Nにセット
させる。
【0051】全てのノズル開口25…分の印字データが
シフトレジスタ素子54A〜54Nにセットされたなら
ば、制御部49は、所定のタイミングでラッチ回路5
5、即ち、ラッチ素子55A〜Nへラッチ信号(LA
T)を出力させる。このラッチ信号により、ラッチ素子
55A〜55Nは、シフトレジスタ素子54A〜54N
にセットされた印字データをラッチする。このラッチさ
れた印字データは、電圧増幅器であるレベルシフタ5
6、即ち、レベルシフタ素子56A〜56Nに供給され
る。
【0052】各レベルシフタ素子56A〜56Nは、印
字データが例えば「1」の場合に、スイッチ57が駆動
可能な電圧値、例えば、数十ボルトまでこの印字データ
を昇圧する。そして、この昇圧された印字データはスイ
ッチ57、即ち、スイッチ素子57A〜57Nに印加さ
れ、スイッチ素子57A〜57Nは、この印字データに
より接続状態になる。なお、印字データが例えば「0」
の場合には、対応する各レベルシフタ素子56A〜56
Nは昇圧を行わない。そして、各スイッチ素子57A〜
57Nには、駆動信号発生回路51からの駆動信号(C
OM)が印加されており、スイッチ素子57A〜57N
が接続状態になると、このスイッチ素子57A〜57N
に接続された圧電振動子40A〜40Nに駆動信号が供
給される。
【0053】最上位ビットのデータに基づいて駆動信号
を印加させたならば、続いて、制御部49は、1ビット
下位のデータをシリアル伝送させてシフトレジスタ素子
54A〜54Nにセットする。そして、シフトレジスタ
素子54A〜54Nにデータがセットされたならば、ラ
ッチ信号を印加させることにより、セットされたデータ
をラッチさせ、駆動信号を圧電振動子40A〜40Nに
供給させる。
【0054】以後は、1ビットずつ印字データを下位ビ
ットにシフトしながら最下位ビットまで同様の動作を繰
り返し行う。
【0055】このように、例示した記録ヘッド3では、
圧電振動子40に駆動信号を印加するか否かを、制御部
49からの印字データによって制御できる。即ち、印字
データを「1」にすることにより駆動信号を圧電振動子
40に印加でき、印字データを「0」にすることにより
駆動信号の圧電振動子40への印加を停止することがで
きる。
【0056】従って、図7(a)の往動時駆動信号CO
M1や図7(b)の復動時駆動信号COM2に関し、こ
れらの駆動信号を、マイクロドット駆動パルスDP2、
ミドルドット駆動パルスDP3、ラージドット駆動パル
スDP1毎に時間軸方向に分割し、各駆動パルスに対応
させて印字データの各ビットを設定すると、各駆動パル
スを選択的に圧電振動子40に印加することができる。
そして、圧電振動子40に印加する駆動パルスを選択す
ることで、量が異なる複数種類のインク滴を同一のノズ
ル開口25から吐出させることができる。
【0057】なお、このインク滴の吐出制御時におい
て、制御部49、シフトレジスタ54、ラッチ回路5
5、レベルシフタ56及びスイッチ57は、本発明にお
ける駆動パルス選択手段として機能する。
【0058】次に、上記した駆動信号発生回路51につ
いて説明する。本実施形態の駆動信号発生回路51は、
図5のブロック図に示すように、波形生成回路61と電
流増幅回路62とから概略構成されている。
【0059】波形生成回路61は、波形メモリ63と、
第1波形ラッチ回路64と、第2波形ラッチ回路65
と、加算器66と、デジタルアナログ変換器67(D/
A変換器67)と、電圧増幅回路68とを備えている。
【0060】波形メモリ63は、制御部49から出力さ
れた複数種類の電圧変化量のデータを個別に記憶する変
化量データ記憶手段として機能する。この波形メモリ6
3には、第1波形ラッチ回路64が電気的に接続されて
いる。そして、第1波形ラッチ回路64は、第1タイミ
ング信号に同期して波形メモリ63の所定アドレスに記
憶された電圧変化量のデータを保持する。加算器66に
は第1波形ラッチ回路64の出力と第2波形ラッチ回路
65の出力が入力され、この加算器66の出力側には上
記の第2波形ラッチ回路65が電気的に接続されてい
る。そして、この加算器66は、変化量データ加算手段
として機能して、出力信号同士を加算して出力する。
【0061】第2波形ラッチ回路65は、第2タイミン
グ信号に同期して加算器66から出力されたデータ(電
圧情報)を保持する出力データ保持手段である。D/A
変換器67は、第2波形ラッチ回路65の出力側に電気
的に接続されており、第2波形ラッチ回路65が保持す
る出力信号をアナログ信号に変換する。電圧増幅回路6
8は、D/A変換器67の出力側に電気的に接続されて
おり、D/A変換器67で変換されたアナログ信号を駆
動信号の電圧まで増幅する。
【0062】電流増幅回路62は、電圧増幅回路68の
出力側に電気的に接続されており、電圧増幅回路68で
電圧が増幅された信号に対する電流増幅を行って駆動信
号COM(COM1,COM2)として出力する。
【0063】上記の構成を有する駆動信号発生回路51
では、駆動信号の生成に先立って、電圧変化量を示す複
数の変化量データを波形メモリ63の記憶領域に個別に
記憶させる。例えば、制御部49は、変化量データとこ
の変化量データに対応するアドレスデータとを波形メモ
リ63に出力する。そして、波形メモリ63は、変化量
データをアドレスデータで指定される記憶領域に記憶す
る。なお、本実施形態において、変化量データは正負の
情報(増減情報)を含んだデータで構成され、アドレス
データは4ビットのアドレス信号で構成される。
【0064】このようにして、複数種類の変化量データ
が波形メモリ63に記憶されると、駆動信号の生成が可
能になる。
【0065】駆動信号の生成は、変化量データを第1波
形ラッチ回路64にセットし、所定の更新周期毎に、第
1波形ラッチ回路64にセットした変化量データを第2
波形ラッチ回路65からの出力電圧に加算することで行
う。
【0066】本実施形態では、第1波形ラッチ回路64
への変化量データのセットを、波形メモリ63に入力さ
れた4ビットのアドレス信号と、第1波形ラッチ回路6
4に入力される第1タイミング信号とによって行う。即
ち、波形メモリ63は、アドレス信号に基づいて対象と
なる変化量データを選択する。そして、第1タイミング
信号が入力されると第1波形ラッチ回路64は、選択さ
れた変化量データを波形メモリ63から読み出し保持す
る。
【0067】第1波形ラッチ回路64に保持された変化
量データは加算器66に入力される。この加算器66に
は、第2波形ラッチ回路65が保持している出力電圧も
入力されているので、加算器66からの出力データは第
1波形ラッチ回路64が保持する変化量データと第2波
形ラッチ回路65が保持する出力電圧とが加算された電
圧値となる。ここで、変化量データには正負の情報が含
まれているので、変化量データが正の値の場合には、加
算器66からの出力データは出力電圧よりも高い電圧値
になる(増加する)。一方、変化量データが負の値の場
合には、加算器66からの出力データは出力電圧よりも
低い電圧値になる(減少する)。なお、変化量データが
値「0」の場合には、加算器66からの出力データは出
力電圧と同じ電圧値になる。
【0068】そして、加算器66からの出力データは、
第2タイミング信号に同期して第2波形ラッチ回路65
に取り込まれて保持される。つまり、第2波形ラッチ回
路65からの出力電圧は、第2タイミング信号に同期し
て更新される。
【0069】ここで、駆動信号の発生動作を図6の具体
例に基づいて説明する。この例において、波形メモリ6
3のアドレスAには「0」の変化量データが記憶され、
アドレスBには+△V1の変化量データが記憶され、ア
ドレスCには−△V2の変化量データがそれぞれ記憶さ
れている。
【0070】アドレスBを示すアドレス信号が波形メモ
リ63に入力された状態で第1タイミング信号が入力さ
れると(t1)、第1波形ラッチ回路64は、アドレス
Bに記憶された+△V1の変化量データを波形メモリ6
3から読み出して保持する。その後、第2タイミング信
号によって規定される更新タイミングで、例えば、第2
タイミング信号の立ち上がりタイミングで、第2波形ラ
ッチ回路65は、加算器66からの出力データを取り込
んで保持する(t2)。ここで、第1タイミング信号の
供給後における最初のタイミングでは、それまでの出力
電圧であるGND電位に△V1を加算した△V1を新た
な出力電圧として保持する。
【0071】その後、周期△Tが経過して次の更新タイ
ミングが到来すると、第2波形ラッチ回路65は、それ
までの出力電圧である△V1に△V1を加算した2△V
1(△V1+△V1)を新たな出力電圧データとして保
持する(t3)。
【0072】周期△Tがさらに経過してその次の更新タ
イミングが到来すると、第2波形ラッチ回路65は、V
(2△V1+△V1)を新たな出力電圧データとして保
持する(t4)。
【0073】上記のアドレス信号に関し、アドレスBに
対応する変化量データが第1波形ラッチ回路64に保持
されると、その後、アドレス信号の内容がアドレスAに
切り替わる。
【0074】そして、このアドレスAを示すアドレス信
号は、次の第1タイミング信号の入力によって参照され
る(t5)。即ち、第1波形ラッチ回路64は、この第
1タイミング信号の入力に伴ってアドレスAに記憶され
た値「0」の変化量データを波形メモリ63から読み出
して保持する。
【0075】値「0」の変化量データが第1波形ラッチ
回路64に保持されると、加算器66からの出力データ
は第2波形ラッチ回路65からの出力電圧と同じ電圧値
となる。このため、値「0」の変化量データが第1波形
ラッチ回路64に保持されている期間は、第2タイミン
グ信号によって規定される更新タイミングが到来して
も、第2波形ラッチ回路65からの出力電圧は前の電圧
値であるVを維持する(t6,t7)。
【0076】次の第1タイミング信号の入力に伴い、ア
ドレスCに対応する変化量データである−△V2の変化
量データが第1波形ラッチ回路64に保持される(t
8)。
【0077】そして、この変化量データが保持される
と、更新タイミングが到来する毎に第2波形ラッチ回路
65からの出力電圧が△V2ずつ下降する(t9〜t1
4)。
【0078】このように、例示した駆動信号発生回路5
1では、制御部49からアドレス信号とクロック信号と
を出力するだけで、駆動信号COMの波形を自由な形状
に設定することができる。
【0079】なお、この駆動信号COMに関し、電圧値
を増加させると記録ヘッド3の圧電振動子40が充電さ
れて素子長手方向に収縮し、圧力室24の容積が拡大す
る。逆に、電圧値を減少させると圧電振動子40は電荷
が放電して素子長手方向に伸長して圧力室24の容積が
縮小する。
【0080】次に、駆動信号発生回路51が発生する駆
動信号について説明する。
【0081】図7(a)に示す往動時駆動信号COM1
と図7(b)に示す復動時駆動信号COM2は、上記し
たように、マイクロドット駆動パルスDP2と、ミドル
ドット駆動パルスDP3と、ラージドット駆動パルスD
P1とからなる複数の駆動パルスを一連に接続した信号
である。そして、往動時駆動信号COM1と復動時駆動
信号COM2とは、各駆動パルスの接続順序が逆になっ
ている点が相違する。
【0082】即ち、往動時駆動信号COM1では、ラー
ジドット駆動パルスDP1、マイクロドット駆動パルス
DP2、ミドルドット駆動パルスDP3の順で一連に接
続してある。一方、復動時駆動信号COM2では、ミド
ルドット駆動パルスDP3、マイクロドット駆動パルス
DP2、ラージドット駆動パルスDP1の順で一連に接
続してある。
【0083】そして、図8に示すように、往動時駆動信
号COM1では、データD1をラージドット駆動パルス
DP1に、データD2をマイクロドット駆動パルスDP
2に、データD3をミドルドット駆動パルスDP3にそ
れぞれ対応させた3ビットのデータD1,D2,D3に
よって印字データを構成してある。
【0084】そして、往動時の記録動作において制御部
49は、各データD1,D2,D3を適宜変更すること
で、吐出させるインクを選択する。
【0085】即ち、印字データをD1=0,D2=1,
D3=0に設定すると、マイクロドット駆動パルスDP
2が圧電振動子40に印加されて、ノズル開口25から
は小インク滴が吐出される。また、印字データをD1=
0,D2=0,D3=1に設定すると、ミドルドット駆
動パルスDP3が圧電振動子40に印加されて、ノズル
開口25からは中インク滴が吐出される。同様に、印字
データをD1=1,D2=0,D3=0に設定すると、
ラージドット駆動パルスDP1が圧電振動子40に印加
されて、ノズル開口25からは大インク滴が吐出され
る。
【0086】一方、図9に示すように、復動時駆動信号
COM2では、データD1をミドルドット駆動パルスD
P3に、データD2をマイクロドット駆動パルスDP2
に、データD3をラージドット駆動パルスDP1にそれ
ぞれ対応させた3ビットのデータD1,D2,D3によ
って印字データを構成してある。
【0087】そして、復動時の記録動作において制御部
49は、各データD1,D2,D3を適宜変更すること
で、吐出させるインク滴を選択する。
【0088】即ち、印字データをD1=0,D2=1,
D3=0に設定すると、マイクロドット駆動パルスDP
2が圧電振動子40に印加されて、ノズル開口25から
は小インク滴が吐出される。また、印字データをD1=
1,D2=0,D3=0に設定すると、ミドルドット駆
動パルスDP3が圧電振動子40に印加されて、ノズル
開口25からは中インク滴が吐出される。同様に、印字
データをD1=0,D2=0,D3=1に設定すると、
ラージドット駆動パルスDP1が圧電振動子40に印加
されて、ノズル開口25からは大インク滴が吐出され
る。
【0089】そして、実際の記録動作では、画像データ
に応じて吐出させるインク滴の種類が設定される。例え
ば、画像の階調が比較的濃い部分は大インク滴による記
録を行い、比較的淡い部分は小インク滴による記録を行
い、その中間に相当する階調部分は中インク滴による記
録を行う。
【0090】さらに、この記録動作では、往動時に記録
されるドット(画素)同士の間に復動時のドット(画
素)を記録する。例えば、図10に示すように、記録ヘ
ッド3の往動時には、白抜きの円で示す往動時ドットを
記録する。そして、記録ヘッド3の復動時には、網掛け
した円で示す復動時ドットを隣り合う往動時ドット同士
の間に記録する。
【0091】次に、駆動信号を構成する各駆動パルスに
ついて詳しく説明する。図7(a)に示す往動時駆動信
号COM1及び図7(b)に示す復動時駆動信号COM
2において、印刷周期Tは、例えば92.6μs(マイ
クロ秒)に定められている。この印刷周期Tは、1画素
を記録するために与えられた時間である。
【0092】ラージドット駆動パルスDP1は、中間電
位Vmから第1最大電位Vh1までインク滴を吐出させ
ない程度の一定勾配で電位を上昇させる第1膨張要素P
1と、第1最大電位Vh1を所定時間保持する第1膨張
ホールド要素P2と、第1最大電位Vh1から最低電位
VLまで急勾配で電位を下降(放電)させる第1吐出要
素P3と、最低電位VLを所定時間保持する収縮ホール
ド要素P4と、最低電位VLから中間電位Vmまで電位
を上昇させる制振要素P5とを含んで構成されている。
【0093】なお、第1吐出要素P3と、後述する第2
吐出要素P8及び第3吐出要素P13は、本発明におけ
る吐出要素の一種であり、インク滴を吐出させるように
圧電振動子40(圧力発生素子の一種)を作動させる波
形部分である。
【0094】このようなラージドット駆動パルスDP1
を圧電振動子40に供給すると、まず、第1膨張要素P
1によって圧力室24は、中間電位Vmに対応する基準
容積から第1最大電位Vh1に対応する第1最大容積ま
で膨張する。そして、第1膨張ホールド要素P2によっ
て圧力室24の膨張状態が所定時間維持された後、第1
吐出要素P3によって圧力室24は、最低電位VLに対
応する最小容積まで急激に収縮し、収縮ホールド要素P
4によって最小容積の状態が所定時間維持される。この
圧力室24の急激な収縮に伴って圧力室24内のインク
圧力が高まり、ノズル開口25からは大インク滴が吐出
される。大インク滴が吐出されると、制振要素P5によ
って圧力室24は最小容積から基準容積に膨張復帰す
る。この圧力室24の膨張復帰に伴ってメニスカス(ノ
ズル開口25で露出しているインクの自由表面)の振動
が比較的短時間で収束する。
【0095】マイクロドット駆動パルスDP2は、中間
電位Vmから第2最大電位Vh2までインク滴を吐出さ
せない程度の一定勾配で電位を上昇させる第2膨張要素
P6と、第2最大電位Vh2を極く短時間保持する第2
膨張ホールド要素P7と、第2最大電位Vh2から放電
電位Vh3まで急勾配で電位を下降(放電)させる第2
吐出要素P8と、放電電位Vh3を極く短時間保持する
放電ホールド要素P9と、放電電位Vh3から中間電位
Vmまで電位を下降させる放電要素P10とを含んで構
成されている。
【0096】このようなマイクロドット駆動パルスDP
2を圧電振動子40に供給すると、まず、第2膨張要素
P6によって圧力室24は、中間電位Vmに対応する基
準容積から最大電位Vh1に対応する第1最大容積まで
膨張する。これにより、圧力室24が比較的急速に膨張
して圧力室24内が負圧になり、メニスカスが圧力室2
4内側に大きく引き込まれる。そして、第2膨張ホール
ド要素P7が極く短時間供給された後、第2吐出要素P
8によって圧力室24は、放電電位Vh3に対応する中
間容積まで急激に収縮し、この中間容積が放電ホールド
要素P9によって極く短時間に亘って維持される。これ
らの第2吐出要素P8と放電ホールド要素P9の供給に
より、小インク滴がノズル開口25から吐出する。放電
ホールド要素P9が供給されると、放電要素P10によ
って圧力室24は、中間容積から基準容積までインク滴
を吐出させない程度の速度で収縮する。
【0097】ミドルドット駆動パルスDP3は、中間電
位Vmから第3最大電位Vh4までインク滴を吐出させ
ない程度の一定勾配で電位を上昇させる第3膨張要素P
11と、第3最大電位Vh4を所定の短時間に亘って保
持する第3膨張ホールド要素P12と、第3最大電位V
h4から中間電位Vmまで急勾配で電位を下降(放電)
させる第3吐出要素P13とを含んで構成されている。
【0098】このようなミドルドット駆動パルスDP3
を圧電振動子40に供給すると、まず、第3膨張要素P
11によって圧力室24は、中間電位Vmに対応する基
準容積から第3最大電位Vh4に対応する第3最大容積
まで膨張する。そして、第3膨張ホールド要素P12に
よって圧力室24の膨張状態が極く短時間に亘って維持
された後、第3吐出要素P13によって圧力室24は、
第3最大容積から基準容積まで急激に収縮する。この圧
力室24の急激な収縮に伴って圧力室24内のインク圧
力が高まり、ノズル開口25から中インク滴が吐出され
る。
【0099】このように、複数の駆動パルスを所定の順
序で接続した往動時駆動信号COM1を記録ヘッド3の
往動時に発生し、各駆動パルスを往動時駆動信号とは逆
順に接続した復動時駆動信号COM2を記録ヘッド3の
復動時に発生するようにして、これらの駆動信号COM
1,COM2を使用して図8及び図9で説明した双方向
記録を行うと、図10に示すように、隣り合うドット同
士の間隔の均一化が図れる。これは、往動時におけるイ
ンク滴の吐出順序と復動時におけるインク滴の吐出順序
とが逆順になるためである。
【0100】即ち、往動時と復動時とでは記録ヘッド3
の走査方向が反対向きであるため、印刷周期の早期に吐
出されるインク滴は、往動時には画素領域における主走
査方向の一端側に着弾し、復動時には画素領域における
主走査方向の他端側に着弾する。同様に、印刷周期の後
期に吐出されるインク滴は、往動時には画素領域におけ
る主走査方向の他端側に着弾し、復動時には画素領域に
おける主走査方向の一端側に着弾する。
【0101】ここで、復動時駆動信号COM2における
駆動パルスの接続順序を、往動時駆動信号COM1にお
ける駆動パルスの接続順序とは逆の順序にすると、往動
時駆動信号COM1において先に配置された駆動パルス
は、復動時駆動信号COM2では後に配置される。つま
り、記録ヘッド3の往動時において先に吐出されたイン
ク滴は、記録ヘッド3の復動時において後に吐出される
ことになる。
【0102】このため、同じ量(種類)のインク滴に関
し、画素領域内における主走査方向側の着弾位置を、復
動時に吐出されたインク滴と、復動時に吐出されたイン
ク滴とで揃えることができ、隣り合うドット同士の間隔
の均一化が図れる。ここで、画素領域とは、図10に符
号Wで示す領域であり、1画素を構成し得るドットが着
弾し得る領域である。
【0103】さらに、上記の往動時駆動信号COM1と
復動時駆動信号COM2とに関し、本実施形態では、往
動時駆動信号COM1における隣り合う駆動パルスの吐
出要素同士の間隔と、復動時駆動信号COM2にて対応
する吐出要素同士の間隔とを同じ間隔に設定している。
【0104】例えば、ラージドット駆動パルスDP1の
一部を構成する第1吐出要素P3とマイクロドット駆動
パルスDP2の一部を構成する第2吐出要素P8の時間
間隔、詳しくは、第1吐出要素P3の放電開始タイミン
グ(つまり、始端)から第2吐出要素P8の放電開始タ
イミングまでの期間を往動時駆動信号COM1と復動時
駆動信号COM2とで同じ間隔T1に揃えている。
【0105】同様に、マイクロドット駆動パルスDP2
の一部を構成する第2吐出要素P8とミドルドット駆動
パルスDP3の一部を構成する第3吐出要素P13の時
間間隔、詳しくは、第2吐出要素P8の放電開始タイミ
ングから第3吐出要素P13の放電開始タイミングまで
の期間を往動時駆動信号COM1と復動時駆動信号CO
M2とで同じ間隔T2に揃えている。
【0106】このように、隣り合う駆動パルスの吐出要
素同士の間隔T1,T2を、往動時駆動信号COM1と
復動時駆動信号COM2とで揃えるようにすると、種類
(量)が異なるインク滴同士の着弾位置のズレ量を往動
時と復動時とで同じにすることができる。例えば、小イ
ンク滴の着弾中心から大インク滴の着弾中心までの距離
W1や、小インク滴の着弾中心から中インク滴の着弾中
心までの距離W2を、往動時と復動時とで同じに設定す
ることができる。
【0107】従って、位置基準となるインク滴を一定間
隔で着弾させるように調整することで、他のインク滴の
着弾位置も一定間隔に揃えることができる。なお、この
位置基準となるインク滴を吐出させ得る駆動パルス(基
準駆動パルス)としては、画素領域における主走査方向
のほぼ中央に着弾するインク滴を吐出させ得る中央駆動
パルス、即ち、本実施形態における小ドット駆動パルス
が好ましい。
【0108】ところで、上記の第1実施形態では、イン
ク滴を吐出させ得る駆動パルス(DP1,DP2,DP
3)だけを一連に接続して往動時駆動信号COM1や復
動時駆動信号COM2を構成していた。しかし、本発明
は、この構成に限定されるものではなく、記録動作中に
インクの撹拌を行うようにしたインクジェット式記録装
置にも適用することができる。
【0109】以下、このように構成した第2実施形態に
ついて説明する。
【0110】この第2実施形態におけるハードウェア構
成は、上記の第1実施形態と同じであるので説明は省略
する。そして、この第2実施形態では、駆動信号発生回
路51(本発明の駆動信号発生手段)が発生する往動時
駆動信号COM1´や復動時駆動信号COM2´と、こ
れらの駆動信号COM1´,COM2´から必要なパル
ス信号を選択し圧電振動子40に供給する手順とが、上
記の第1実施形態と相違する。
【0111】本実施形態における駆動信号は、図11
(a)に示す往動時駆動信号COM1´と図11(b)
に示す復動時駆動信号COM2´とからなる。これらの
駆動信号は、微振動パルスDP4と、マイクロドット駆
動パルスDP2と、ミドルドット駆動パルスDP3と、
ラージドット駆動パルスDP1とからなる複数の駆動パ
ルスを一連に接続した信号である。
【0112】ここで、微振動パルスDP4は、インク滴
を吐出させない程度にメニスカスをインク吐出方向とイ
ンク引き込み方向とに僅かに移動させるための信号であ
る。
【0113】この微振動パルスDP4は、中間電位Vm
から微振動電位Vm1までインク滴を吐出させない程度
の緩やかな勾配で電位を上昇させる微振動膨張要素P1
4と、微振動電位Vm1を所定の短時間に亘って保持す
る微振動ホールド要素P15と、微振動電位Vm1から
中間電位Vmまでインク滴を吐出させない程度の緩やか
な勾配で電位を下降させる微振動収縮要素P16とを含
んで構成されている。
【0114】このような微振動パルスDP4を圧電振動
子40に供給すると、まず、微振動膨張要素P14によ
って圧力室24は、中間電位Vmに対応する基準容積か
ら微振動電位Vm1に対応する微振動膨張容積まで比較
的ゆっくりと膨張する。この膨張に伴って、圧力室24
内に負圧が生じ、メニスカスは圧力室24側に少し引き
込まれる。その後、微振動ホールド要素P15によって
圧力室24の膨張状態が維持された後、微振動収縮要素
P16によって圧力室24は、微振動膨張容積から基準
容積まで比較的ゆっくりと収縮する。この圧力室24の
収縮に伴って圧力室24内が少し加圧されてメニスカス
は、インク吐出方向に少し移動する。そして、微振動パ
ルスDP4の供給終了後においてメニスカスは、残留振
動によって少しの間振動し続ける。
【0115】なお、駆動信号を構成する他のパルス信号
であるマイクロドット駆動パルスDP2、ミドルドット
駆動パルスDP3、及び、ラージドット駆動パルスDP
1は、先の第1実施形態と同じ波形形状のパルス信号で
ある。
【0116】即ち、ラージドット駆動パルスDP1は、
第1膨張要素P1、第1膨張ホールド要素P2、第1吐
出要素P3、収縮ホールド要素P4、及び、制振要素P
5を含んだパルス信号として構成されている。マイクロ
ドット駆動パルスDP2は、第2膨張要素P6、第2膨
張ホールド要素P7、第2吐出要素P8、放電ホールド
要素P9、及び、放電要素P10とを含んだパルス信号
として構成されている。ミドルドット駆動パルスDP3
は、第3膨張要素P11、第3膨張ホールド要素P1
2、及び、第3吐出要素P13を含んだパルス信号とし
て構成されている。
【0117】これらの往動時駆動信号COM1´と復動
時駆動信号COM2´とは、微振動パルスDP4以外の
各駆動パルスについて、接続順序が逆になっている点が
相違する。
【0118】即ち、往動時駆動信号COM1´では、微
振動パルスDP4、ラージドット駆動パルスDP1、マ
イクロドット駆動パルスDP2、ミドルドット駆動パル
スDP3の順で一連に接続してある。一方、復動時駆動
信号COM2´では、微振動パルスDP4、ミドルドッ
ト駆動パルスDP3、マイクロドット駆動パルスDP
2、ラージドット駆動パルスDP1の順で一連に接続し
てある。
【0119】そして、往動時駆動信号COM1´によっ
て記録を行う場合には、図12に示すように、データD
1を微振動パルスDP4に対応させ、データD2をラー
ジドット駆動パルスDP1に対応させ、データD3をマ
イクロドット駆動パルスDP2に対応させ、データD4
をミドルドット駆動パルスDP3に対応させて印字デー
タを構成する。そして、この印字データによって所望の
パルス信号を圧電振動子40に供給する。
【0120】同様に、上記の復動時駆動信号COM2´
によって記録を行う場合には、図13に示すように、デ
ータD1を微振動パルスDP4に対応させ、データD2
をミドルドット駆動パルスDP3に対応させ、データD
3をマイクロドット駆動パルスDP2に対応させ、デー
タD4をラージドット駆動パルスDP1に対応させて印
字データを構成する。そして、この印字データによって
所望のパルス信号を圧電振動子40に供給する。
【0121】ところで、微振動パルスDP4に関し、こ
の微振動パルスDP4は、何れの駆動信号COM1´,
COM2´においても記録周期の最前部に配置してい
る。これは、メニスカスの微振動を次の印刷周期Tの開
始時点までに十分収束させるためである。
【0122】また、上記の各駆動信号COM1´,CO
M2´では、小ドット駆動パルス(本発明の基準駆動パ
ルスに相当)の第2吐出要素P8を印刷周期Tのほぼ中
央に配置している。これは、画素領域における主走査方
向のほぼ中心に小インク滴を着弾させるためである。
【0123】さらに、この小ドット駆動パルスに関し、
この小ドット駆動パルスを他の大ドット駆動パルスや中
ドット駆動パルスの位置基準とすべく、第2吐出要素P
8の配置位置を規定している。
【0124】この例では、印刷周期Tが92.6μsに
設定されており、往動時駆動信号COM1´における印
刷周期Tの開始から小ドット駆動パルスの第2吐出要素
P8の始端までの間隔T3を45.5μsに設定する。
一方、復動時駆動信号COM2´においては、印刷周期
Tの開始から小ドット駆動パルスの第2吐出要素P8の
始端までの間隔T3´を47.1μsに設定してある。
つまり、往動時駆動信号COM1´における第2吐出要
素P8までの間隔T3と、復動時駆動信号COM2´に
おける第2吐出要素P8までの間隔T3´との和が、丁
度1印刷周期(92.6μs)になるように設定してあ
る。
【0125】これは、記録ヘッド3の往動時に記録され
た小ドットと復動時に記録された小ドットとの間隔を均
一にするためである。
【0126】即ち、図14に示すように、画素領域の幅
をWとすると、記録ヘッド3の往動時において小ドット
は、画素領域の主走査方向一端からW×(45.5/9
2.6)の位置W3に着弾する。一方、記録ヘッド3の
往動時において小ドットは、画素領域の主走査方向他端
からW×(47.1/92.6)の位置W4に着弾す
る。そして、隣り合う往動時の小ドットと復動時の小ド
ットとの間隔は、W3+W4、つまり、Wとなる。従っ
て、往動時に記録された小ドットと復動時に記録された
小ドットの間隔がWで一定になる。これにより、画像に
おけるざらつき感が確実に防止でき、画質の一層の向上
が図れる。
【0127】そして、この第2吐出要素P8の位置を基
準にして、他の駆動パルスを配置する。例えば、第2吐
出要素P8の放電開始タイミングから第1吐出要素P3
の放電開始タイミングまでの期間を、往動時駆動信号C
OM1´と復動時駆動信号COM2´とで同じ間隔T1
に揃えており、第2吐出要素P8の放電開始タイミング
から第3吐出要素P13の放電開始タイミングまでの期
間を、往動時駆動信号COM1´と復動時駆動信号CO
M2´とで同じ間隔T2に揃えている。
【0128】このため、大インク滴や中インク滴につい
ても往動時に記録されたドットと復動時に記録されたド
ットの間隔がWで一定し、画像におけるざらつき感が確
実に防止でき、画質の一層の向上が図れる。
【0129】ところで、以上説明した各実施形態では、
インク滴を吐出させ得る駆動パルスを一印刷周期T内に
3個備えた駆動信号を例に挙げて説明したが、駆動パル
スの数は、3個に限定されるものではない。例えば、4
個の駆動パルスを一印刷周期T内に備えた駆動信号であ
っても良いし、5個以上の駆動パルスを備えた駆動信号
であっても良い。
【0130】また、駆動信号発生回路9に関し、本実施
形態では、第1波形ラッチ回路64にセットした変化量
データを、第2タイミング信号で規定される所定の更新
周期毎に第2波形ラッチ回路65の出力電圧に加算する
ことで任意形状の波形を発生可能なものを例示したが、
この構成に限定されない。
【0131】例えば、アナログ回路で構成され、往動時
駆動信号(COM1、COM1´)を発生する第1駆動
信号発生回路と、同じくアナログ回路で構成され、復動
時駆動信号(COM2、COM2´)を発生する第2駆
動信号発生回路とをプリンタコントローラ44に設け、
往動時には第1駆動信号発生回路からの往動時駆動信号
を記録ヘッド3に供給させ、復動時には第2駆動信号発
生回路からの復動時駆動信号記録ヘッド3に供給させる
ように構成しても良い。
【0132】そして、本実施形態のように、更新周期毎
に変化量データを第2波形ラッチ回路65の出力電圧に
加算する構成とすると、構成が簡単であり、任意形状の
波形を容易に発生させることができる。
【0133】また、圧力室24に圧力変動を生じさせる
圧力発生素子は、圧電振動子40に限定されるものでは
ない。例えば、磁歪素子を圧力発生素子として用いても
良い。
【0134】また、ヒータ等の発熱素子を圧力発生素子
として用い、この発熱素子が発生する熱によって膨張・
収縮する気泡によって圧力室24に圧力変動を生じさせ
る構成としてもよい。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の優れた効果を発揮する。
【0136】即ち、駆動信号発生手段によって、複数の
駆動パルスを所定の順序で接続した往動時駆動信号を記
録ヘッドの往動時に発生させ、各駆動パルスを往動時駆
動信号とは逆順に接続した復動時駆動信号を記録ヘッド
の復動時に発生させるようにしたので、往動時駆動信号
において先に配置された駆動パルスは、復動時駆動信号
では後に配置される。
【0137】このため、記録ヘッドの往動時において先
に吐出された種類のインク滴は、記録ヘッドの復動時に
おいて後に吐出されることになる。そして、記録ヘッド
の往動時と復動時では走査方向が反対であるため、往動
時において先に吐出された種類のインク滴を復動時にお
いて後に吐出させると、各インク滴における画素領域内
の着弾位置を近づけることができる。
【0138】その結果、往動時における画素領域中の着
弾位置と復動時における画素領域中の着弾位置とを揃え
ることができ、隣り合うドット同士の間隔の均一化が図
れ、画質の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタの内部構造を説明する斜視図である。
【図2】記録ヘッドの構成を説明する断面図である。
【図3】プリンタの電気的構成を説明するブロック図で
ある。
【図4】記録ヘッドの電気的構成を説明する図である。
【図5】駆動信号発生回路の電気的構成を説明するブロ
ック図である。
【図6】駆動信号発生回路による駆動信号の発生手順を
説明するタイミングチャートである。
【図7】第1実施形態の駆動信号を説明する図であり、
(a)は往動時駆動信号、(b)は復動時駆動信号をそ
れぞれ示す。
【図8】第1実施形態の往動時駆動信号と、記録ヘッド
に供給される駆動パルスの関係を説明する図である。
【図9】第1実施形態の復動時駆動信号と、記録ヘッド
に供給される駆動パルスの関係を説明する図である。
【図10】第1実施形態において往動時に記録されるド
ットと、復動時に記録されるドットの位置関係を説明す
る図である。
【図11】第2実施形態の駆動信号を説明する図であ
り、(a)は往動時駆動信号、(b)は復動時駆動信号
をそれぞれ示す。
【図12】第2実施形態の往動時駆動信号と、記録ヘッ
ドに供給される駆動パルスの関係を説明する図である。
【図13】第2実施形態の復動時駆動信号と、記録ヘッ
ドに供給される駆動パルスの関係を説明する図である。
【図14】第2実施形態において往動時に記録されるド
ットと、復動時に記録されるドットの位置関係を説明す
る図である。
【図15】従来のプリンタにおいて往動時に記録される
ドットと、復動時に記録されるドットの位置関係を説明
する図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 カートリッジホルダ部 3 記録ヘッド 4 キャリッジ 5 ハウジング 6 ガイド部材 7 駆動プーリー 8 遊転プーリー 9 タイミングベルト 10 パルスモータ 11 記録紙 12 ワイパー機構 13 キャッピング機構 14 プラテン 15 紙送りモータ 21 基台 22 流路ユニット 23 振動子ユニット 24 圧力室 25 ノズル開口 26 収容室 27 スペーサ 28 ノズルプレート 29 振動板 31 共通インク室 32 インク供給路 33 インク供給管 34 インクカートリッジ 35 ステンレス板 36 弾性体膜 37 アイランド部 40 圧電振動子 41 固定基板 44 プリンタコントローラ 45 プリントエンジン 46 外部インターフェイス 47 RAM 48 ROM 49 制御部 50 発振回路 51 駆動信号発生回路 52 内部インターフェイス 54 シフトレジスタ 55 ラッチ回路 56 レベルシフタ 57 スイッチ 61 波形生成回路 62 電流増幅回路 63 波形メモリ 64 第1波形ラッチ回路 65 第2波形ラッチ回路 66 加算器 67 デジタルアナログ変換回路 68 電圧増幅回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル開口部に連通した圧力室及びこの
    圧力室内に圧力変動を生じさせ得る圧力発生素子を有
    し、主走査方向に沿って往復移動可能な記録ヘッドと、
    インク滴を吐出させ得る複数の駆動パルスを一連に接続
    した駆動信号を発生する駆動信号発生手段と、駆動信号
    発生手段が発生した駆動信号から駆動パルスを選択する
    駆動パルス選択手段とを備え、 駆動パルス選択手段が選択した駆動パルスを圧力発生素
    子に供給してノズル開口部からインク滴を吐出させる記
    録動作を、記録ヘッドの往動時と復動時の両方で実行可
    能なインクジェット式記録装置において、 前記駆動信号発生手段は、複数の駆動パルスを所定の順
    序で接続した往動時駆動信号を記録ヘッドの往動時に発
    生し、各駆動パルスを往動時駆動信号とは逆順に接続し
    た復動時駆動信号を記録ヘッドの復動時に発生すること
    を特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の駆動パルスを、異なる量のイ
    ンク滴を吐出させる複数種類の駆動パルスで構成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録
    装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の駆動パルスを、大インク滴を
    吐出させる大ドット駆動パルスと、中インク滴を吐出さ
    せる中ドット駆動パルスと、小インク滴を吐出させる小
    ドット駆動パルスとから構成したことを特徴とする請求
    項2に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動信号発生手段は、メニスカスを
    微振動させる微振動パルスに続けて複数の駆動パルスを
    所定の順序で接続した一連の往動時駆動信号を記録ヘッ
    ドの往動時に発生し、各駆動パルスの接続順序を往動時
    駆動信号とは逆にして微振動パルスと接続した一連の復
    動時駆動信号を記録ヘッドの復動時に発生することを特
    徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のインク
    ジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動信号発生手段は、往動時駆動信
    号における隣り合う駆動パルスの吐出要素同士の間隔と
    復動時駆動信号にて対応する吐出要素同士の間隔とを同
    じにした駆動信号を発生することを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の駆動パルスは、画素領域にお
    ける位置基準となるインク滴を吐出させ得る基準駆動パ
    ルスを含み、 駆動信号発生手段は、往動時駆動信号における印刷周期
    の開始から基準駆動パルスを構成する吐出波形要素の始
    端までの間隔と、復動時駆動信号における印刷周期の開
    始から基準駆動パルスを構成する吐出波形要素の始端ま
    での間隔との和を1印刷周期に設定した一連の駆動信号
    を発生することを特徴とする請求項4又は請求項5に記
    載のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 駆動信号における印刷周期の中央部に配
    置した駆動パルスを基準駆動パルスとしたことを特徴と
    する請求項6に記載のインクジェット式記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005219230A (ja) * 2004-02-03 2005-08-18 Seiko Epson Corp 印刷装置および印刷制御方法
JP2013146982A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Seiko Epson Corp 液滴吐出装置の検査装置

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