JP2001105459A - 金属複合成形品の射出成形方法及びそれに用いる射出成形用金型 - Google Patents

金属複合成形品の射出成形方法及びそれに用いる射出成形用金型

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JP2001105459A JP28691299A JP28691299A JP2001105459A JP 2001105459 A JP2001105459 A JP 2001105459A JP 28691299 A JP28691299 A JP 28691299A JP 28691299 A JP28691299 A JP 28691299A JP 2001105459 A JP2001105459 A JP 2001105459A
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heat insulating
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insulating layer
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Kazuyuki Ushizaka
和行 牛坂
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Tohoku Munekata Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【技術課題】 金属複合成形品を射出成形する方法及び
それに用いられる射出成形用金型において、成形サイク
ルに悪い影響を及ぼすことなく金属部品と成形品との接
着強度を高める。 【解決手段】 金属部品2が位置する側のキャビティ2
1の表面23に断熱層24を形成し、樹脂30を充填し
た際に、この樹脂30の熱が金属部品2を経由してこの
金属部品2が位置する可動側金型22側に逃げるのを防
止する。このようにすると、金属部品2に形成された接
着材料層7の溶融温度が維持されて金属部品2と樹脂3
0(成形品)との接着強度が高まる。又、接着材料層7
の溶融に時間がかからないので、成形サイクルを短縮で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形品(部
品)を成形する際に、この成形品の表面に接着材料を用
いて金属部品を接着し、複合させる金属複合成形品の射
出成形方法とそれに用いる射出成形用金型に関し、更に
詳しくは、一面に接着材料層を形成した金属部品を射出
成形用の金型のキャビティ表面に装着し、金型を閉じた
後に、樹脂をキャビティ内に充填してこの充填した樹脂
の表面に接着材料の作用により金属部品を接着し、複合
させた成形品(以下、「金属複合成形品」という)を成形
する射出成形方法とそれに用いる射出成形用金型に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】金属複合成形品を成形する場合、従来の
成形法においては、キャビティ内において充填された樹
脂の熱で金属部品の表面に形成された接着材料層を溶か
し、この接着力により金属部品を成形部品の表面に接着
するという方法を採用している。
【0003】この金属複合成形品の射出成形方法を図5
に基づいて説明すると、まず、金属部品11の一面に接
着材料を予め塗布して接着材料層14を形成しておき、
これを成形時に可動側金型22のキャビティ面23に装
着させた後(図5(A))、固定側金型25と型締めを
行い(図5(B))、次に、金属部品11の接着材料層
14と固定側金型25のキャビティ面27によって形成
されたキャビティ21へ溶融樹脂30を充填し(図5
(C))、この溶融樹脂30の熱で接着材料層14を溶
融させ、その後金型を冷却することにより、接着材料層
14の接着力で金属部品11を樹脂30に接着させ、そ
の後可動側金型22と固定側金型25を開くことにより
金属部品11と成形品12が一体となった金属複合成形
品10を得るものである(図5(D))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の金
属複合成形品10の射出成形方法の場合、樹脂30が流
動しながら接着材料層14を溶かす過程において、樹脂
30の熱が金属部品11を介して固定側金型22側に逃
げてしまうので、接着材料層14の温度が急速に下がっ
てしまい、このため、接着材料層14を十分に溶融する
ことが困難であった。
【0005】そこで、流動する樹脂30の温度を、接着
材料層14が溶融する温度よりかなり高く設定するか、
接着材料層14に使用する接着材料の溶融温度につい
て、より低い温度で溶融するものを選定する必要があっ
た。しかし、樹脂30の温度を高く設定すると、ゲート
近辺の接着材料層14が樹脂30の流動によって流され
て接着材料層14が不均一になることから、十分な接着
強度を得られない結果となる。また、低い温度で融ける
接着材料を使用すると、成形品の使用環境によっては接
着材料が溶け出す懸念があり、接着材料の選定には注意
を要した。
【0006】また、接着材料の溶融温度が高い場合、接
着材料層14の温度を出来るだけ高い状態に保つことが
望ましいため、金型温度を高く設定して熱伝導により接
着材料層14の温度を高くし、同時に射出する樹脂30
の温度を高く設定して改善を図るという方法も考えられ
るが、このような方法によると、その分冷却に時間がか
かり、成形サイクルタイムに悪影響を及ぼす結果とな
る。
【0007】さらに、接着材料層14を含む金属部品1
1をあらかじめ加熱して接着材料層14を溶融しやすい
状態と成すことで接着強度を上げる方法も考えられる
が、実際は、金属部品11を固定側金型22のキャビテ
ィ面23に設置した瞬間から、熱が伝導によって金型2
2側に逃げ出し、金属部品11の温度が急激に下降する
ため、期待する効果を上げることは出来ない。
【0008】本発明の目的は、金属複合成形品を射出成
形する方法及びそれに用いられる射出成形用金型におい
て、成形サイクルに悪い影響を及ぼすことなく金属部品
と成形品との接着強度を高めることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明においては、金属複合成形品
の射出成形方法において、射出成形部品を成形する際
に、この成形品の表面に接着材料を用いて金属部品を接
着し、複合させる金属複合成形品の射出成形方法におい
て、金属部品が位置する側のキャビティ表面に断熱層を
形成することにより、樹脂をキャビティ内に充填した際
に、この樹脂熱が金属部品を経由して金型側に逃げない
ようにして行うことを特徴とするものである。
【0010】更に、請求項2に記載の発明においては、
金属複合成形品の射出成形用金型において、金属部品側
が位置するキャビティの表面に断熱層を設けたことを特
徴とするものである。
【0011】更に、請求項3に記載の発明においては、
請求項2に記載の発明において、断熱層をキャビティ面
の一部であって、金属部品が位置する部分にのみ形成し
たことを特徴とするものである。
【0012】更に、請求項4に記載の発明においては、
請求項2に記載の発明において断熱層を金属部品が位置
するキャビティ面全体に形成したことを特徴とするもの
である。
【0013】更に、請求項5に記載の発明においては、
請求項2〜4に記載の何れか一つに該当する発明におい
て、断熱層をプラスチック又は無機材料で形成したこと
を特徴とするものである。
【0014】更に、請求項6に記載の発明においては、
請求項2〜4に記載の何れか一つに該当する発明におい
て、断熱層を種類の異なる樹脂同士の複合材または複合
体、または金属及び樹脂及び無機材料を2種類以上組み
合わせにより形成したことを特徴とするものである。
【0015】更に、請求項7に記載の発明においては、
請求項2〜4に記載の何れか一つに該当する発明におい
て、断熱層を断熱性を有する断熱材料のコーティングに
より形成したことを特徴とするものである。
【0016】更に、請求項8に記載の発明においては、
請求項7に記載の発明において、コーティングした断熱
層の厚みを10μm〜1.0m/mに形成したことを特
徴とするものである。
【0017】
【作用】キャビティ内において、少なくとも金属部品が
位置する部位に断熱材料層が存在するため、樹脂の熱は
金属部品から金型側へは逃げない。この結果、樹脂の充
填時に接着材料層の溶融温度を維持することができるた
め、接着強度が高まる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明において断熱層形成に用い
られた樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光
硬化性樹脂等である。熱可塑性樹脂の場合は、金属複合
成形に使用する樹脂の射出成形圧力及び温度に耐えられ
るものであれば良い。特に熱可塑性エンジニアプラスチ
ック類、およびそれらを無機ファイバー(ガラス繊維、
炭素繊維、セラミックファイバー)、金属系ファイバー
(ステンレスなど)で強化したものが効果的である。
【0019】次に、代表的なものをあげると、ポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタレート、ポリベンゾイミダゾ
ール、ポリアセタール、ポリエーテルイミド、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、超
高分子ポリエチレンなどがある。
【0020】次に、熱硬化性樹脂としては、金属複合成
形に使用する樹脂の射出成形圧力及び温度に耐えられる
もの、およびそれらを無機ファイバー(ガラス繊維、炭
素繊維、セラミックファイバー)、金属系ファイバー
(ステンレスなど)で強化したものが効果的である。次
に、熱硬化性樹脂として代表的なものをあげると、フェ
ノール樹脂、ポリアミドイミド、ホルムアルデヒド樹
脂、ポリイミド、アミノ樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、不飽和ポリエステル、エポ
キシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、
硬質ポリウレタンなどがある。
【0021】次に、無機材料としては、ガラス、炭素、
セラミックスなどがあり、その中でセラミックスを詳し
くあげるとマイカセラミックス、アルミナセラミック
ス、窒化珪素セラミックス、炭化珪素セラミックス、ジ
ルコニア、サイアロンなどがある。なお、断熱層の形成
において、以上に説明した材料を2種以上混合した複合
材および複合体を用いることも可能である。
【0022】以上に説明した材料を用いて断熱層を形成
する場合、キャビティ(金型)に凹部を形成し、ここに
断熱材料を嵌め込む、又は充填して焼結させる等の方法
がある。断熱層の厚さは、使用温度によりその効果を見
極めて決定する。又、可能な材料においては、キャビテ
ィの一部又は全面に断熱材をコーティングすることによ
り、断熱層を形成するようにしてもよい。
【0023】断熱層は、金型のキャビティの一部、また
は全部であって、金属部品が位置するキャビティ面の一
部又は全部に形成する。そして、成形を行う場合には、
先ず、複合成形を行うために一面に接着材料層又は界面
活性処理を形成した金属部品をキャビティの前記断熱層
の上(表面)に装着する。その時、金属部品上の接着材
料層または界面活性処理は、この後に射出流動する樹脂
と接触するような方向つまりキャビティの内側に位置す
るようにして装着する。その後、金型を閉じ、樹脂をキ
ャビティ内に射出流動させると、接着材料層がこの樹脂
の熱で溶融する。樹脂を十分に冷却させた後に金型を開
き、成形品を取り出すと、金属部品は強固に成形品の表
面に接着される。
【0024】このように、本発明は、断熱層を金属複合
成形品成形用金型において、少なくとも金属部品が位置
する面に形成し、樹脂の熱により金属部品の温度が上昇
しても、この熱が金型側へ逃げないように遮断し、接着
材料層の溶融温度を保持する。よって、従来より低い樹
脂温度及び金型の温度の成形条件において接着材料層を
溶かすことが可能である。また、同じ成形条件において
は、接着強度を上げることが可能である。
【0025】本発明の成形方法および金型によると、金
属部品と樹脂部がほぼ同じ大きさの金属複合成形品はも
とより、金属部品が樹脂部より大きい金属複合成形品
(アウトサート複合成形品)、および金属部品が樹脂部よ
り小さい金属複合成形品(インサート複合成形品)の3種
類の複合成形品において効果を出す事が出来る。
【0026】
【実施例1】請求項1〜5に記載した本発明に対応する
実施例を次に説明する。本実施例により得られる金属複
合成形品1の一部である斜視図を図1に示す。金属複合
成形品1は、金属部品2に、アルミニウム板(合金番号
5025)を用い、その一面にボス、リブ等の樹脂部品
を金属複合成形方法にて形成して電気機器のシャーシと
して用いるものである。3は電気部品を搭載した基板や
機構部品をビスで固定する樹脂製の中空ボス、3aは引
張り強度テスト用に中空ボス3と同一条件で成形したテ
スト用中空ボスである。4は各中空ボス3,3aへ溶融
樹脂を供給するサブゲートである。
【0027】図2に基づいて成形方法の実施例を説明す
る。なお、図2は図1におけるA−A′断面部における
金型の部分断面構造を示すものである。図2(A)は本
発明の金属複合射出成形用金型20へ金属部品2を装着
する金型の部分断面図、図2(B)は金属複合射出成形
用金型20を閉じた金型の部分断面図、図2(C)はキ
ャビティ21に溶融樹脂30を充填している金型の部分
断面図、図2(D)は金属複合射出成形用金型20を開
いて金属複合成形品1を取り出す金型の部分断面図であ
る。
【0028】本発明の金属複合射出成形用金型20の構
成は、22が可動側金型であり、さらに、可動側金型2
2のキャビティ面23において、金属部品2へ中空ボス
3,3aを定着する該当部分へ本実施例ではプラスチッ
ク製の断熱層24を形成している。前記断熱層24は、
断熱材料としてフェノール樹脂であるベークライト板を
用い、そのベークライト板により作成した5mmの厚み
を持つ。固定側金型25のキャビティ面27には中空ボ
ス3を成形する凹部28が形成され、前記凹部28の一
部に接続されたランナ26により外部から溶融樹脂が充
填される。なお、本実施例において用いた射出成形機
は、株式会社日本製鋼所製射出成形機(J220EI
I)である。
【0029】まず、前工程として、金属部品2を脱脂
後、片面に、接着剤(東亜合成株式会社 FS175、
ナイロン系 溶融温度約110度)を均一に塗布し、自
然乾燥を12時間行った。その結果、得られた接着材料
層7の厚みは約50μmであった。
【0030】次に、図2(A)に示す様に金属複合射出
成形用金型20の可動側金型22のキャビティ面23へ
上記の接着材料層7を持つ金属部品2を、接着材料層7
が樹脂を充填するためのキャビティ21に面する方向に
設置させた後に固定側金型25と共に型締めを行った。
すると、図2(B)の様に接着材料層7と固定側金型2
5のキャビティ面27との間にキャビティ21と呼ばれ
る空間が形成され、前記キャビティ21内へ、図2
(C)に示すように、射出成形成形機のノズルから26
0℃で溶解している溶融樹脂(PC/ABS樹脂 MC
5400 日本GEプラスチック株式会社製)30を注
入し、ランナーを介して射出充填を行った。
【0031】溶融樹脂30の熱により金属部品2及び接
着材料層7が熱せられるが、金属部品2が設置された可
動側金型22のキャビティ面23にベークライトによる
断熱層24が形成されているため、可動側金型22へ逃
げる熱量が少なく、その分、熱は接着材料層7に伝わ
り、その効果にて接着材料層7は十分に溶融される。
【0032】充填保圧時間経過後、金属複合射出成形用
金型20を冷却させることにより接着材料層7が硬化
し、金属部品2と中空ボス3,3aとが接着された。そ
の後、可動側金型22と固定側金型25の型締めを解
き、型開きし、図2(D)の様に金属部品2と中空ボス
3,3aが一体になった金属複合成形品1を得ることが
できた。
【0033】次に、前記の本発明の金属複合射出成形用
金型及び射出成形方法により得られた金属複合成形品1
の剥がれ強度を測定した。その測定方法を図3に示す。
図3の様に金属複合成形品1における中空ボス3aと他
の中空ボス3を接続しているサブゲート4の一部を取り
去り、中空ボス3aにビス9を介して引っ張りアーム9
aを固定した。次に、ビス9を差し込んだ方向に対し、
垂直方向(矢印a方向)に引っ張りアーム9aを引っ張
ることで、剥がれ強度を測定した。
【0034】剥がれ強度試験の条件は、引っ張り試験機
(東洋精機 V−10−C)を使用し、引っ張り荷重4
90N、引っ張り速度5mm/分で行ったところ、剥が
れ強度は1568kPaであった。また、アルミニウム
製の金属部品2から剥がした中空ボス3aの接着面に
は、接着材料層7が融けた状態で付着していた。
【0035】
【実施例2】請求項6に記載の発明に対応する実施例を
次に説明する。金属部品2を装着する可動側金型22の
キャビティ面23において、金属部品2へ中空ボス3を
定着する該当部分へエポキシ樹脂(厚み2.0mm)の
表面をニッケルメッキ(厚み0.1mm)してなる積層
複合体にて断熱層24を形成した。次いで、実施例1と
同様に射出成形を行った。
【0036】その結果、得られた金属複合成形品を、実
施例1と同様に剥がれ試験を行ったところ、剥がれ強度
は1470kPaであった。また、金属部品2から剥が
した中空ボス3aの接着面には、接着材料層7が融けた
状態で付着していた。
【0037】
【実施例3】請求項7、8に記載の発明に対応する実施
例を図4に基づいて説明する。金属部品2を装着する可
動側金型22のキャビティ面23において、金属部品2
へ中空ボス3,3aを定着する該当部分へ、ポリイミド
蒸着重合にて断熱材料をコーティングすることにより、
断熱層24を形成した。本実施例におけるコーティング
処理の膜厚は200μmである。次いで、実施例1と同
様にして射出成形を行った。
【0038】その結果、得られた金属複合成形品1を、
実施例1と同様に剥がれ試験を行ったところ、剥がれ強
度は1176kPaであった。また、金属部品2から剥
がした中空ボス3aの接着面には、接着材料層7が融け
た状態で付着していた。なお、断熱層24において、コ
ーティング処理の膜厚は、10μm以下であると実用的
な断熱効果がなく、1.0m/m以上であるとコーティ
ング手間とコストが上昇するため、10μm〜1.0m
/mの範囲が実用上好ましい。
【0039】
【比較例1】射出成形用金型20の可動側金型22のキ
ャビティ表面23を何の処理も施さない従来のキャビテ
ィ面である以外は、実施例1と同様に射出成形を行っ
た。その結果、得られた金属複合成形品1を、実施例1
と同様に剥がれ試験を行ったところ、引っ張り強度は7
84kPaであった。また、金属部品2から剥がした中
空ボス3aの接着面には、接着材料層7が融けた跡が無
く、滑らかな状態であった。
【0040】
【比較例2】実施例3におけるコーティング処理の膜厚
が5μmである以外は、実施例1と同様に射出成形を行
った。その結果、得られた金属複合成形品1について、
実施例1と同様に剥がれ試験を行ったところ、引っ張り
強度は784kPaであった。また、金属部品2から剥
がした中空ボス3aの接着面には、接着剤が融けた跡が
無く、滑らかな状態であった。これは、コーティング処
理の膜厚が薄く、熱が可動側金型22に逃げてしまい、
接着材料層7が充分に溶融しなかった結果である。
【0041】以上に説明した実施例は、通常アウトサー
ト成形法とよばれる、金属部品2にプラスチック材料を
射出して樹脂成形品を金属板と一体化する方法である
が、インサート成形法とよばれる、成形品の表面に金属
部品を埋め込む方法でも本技術を用いることができる。
また、以上の実施例では、金属部品2の一面に接着材料
層7を形成して行った例であるが、接着材料層7に替え
て金属部品2の一面へ例えばトリアジシンチオール誘導
体を主成分とする電解液を用いて有機メッキ処理を行う
ことで、金属部品2の一面にトリアジシンチオール誘導
体を電気化学的に反応吸着させたせるいわゆる界面活性
処理を行った金属部品2を複合させる場合にも、接着材
料層7を形成して複合させる場合と同様な効果が得られ
る。なお、キャビティ面に断熱層24を形成したのちこ
の表面に更に断熱性の材料をコーティングするとさらに
効果が増すのはいうまでもない。
【0042】
【本発明の効果】本発明は以上のように、金属部分と接
着材料層からなる部品を射出成形用の金型のキャビティ
表面に装着し、金型を閉じた後に樹脂を射出し金属と樹
脂が一体になった金属複合成形品を得る成形方法におい
て、金型のキャビティ面の一部に断熱層を形成し、その
金型を用いて射出成形することにより次の様な効果を得
ることができる。 a)金属部品に形成した接着材料層が充分に溶融するこ
とができるので、金属部品と樹脂の接着力が向上する。
なお、実施例では従来に比べ約2倍の接着強度を得られ
た。 b)樹脂の溶融温度設定を接着材料に影響される事がな
くなる。 c)接着材料の選定を溶融温度に影響されなく行うこと
ができる。 d)成形サイクルを短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例により得られた金属複合成形品の説明
図。
【図2】実施例1の金属複合成形品の射出成形方法の説
明図。
【図3】剥がれ試験の説明図。
【図4】実施例3の金属複合射出成形用金型の部分断面
の説明図。
【図5】従来の金属複合成形品の成形方法の説明図。
【符号の説明】
1 金属複合成形品 2 金属部品 3,3a 中空ボス 4 サブゲート 7 接着材料層 9 ビス 9a アーム 20 金属複合成形品射出成形用金型 21 キャビティ 22 可動側金型 23 キャビティ面 24 断熱層 25 固定側金型 27 キャビティ面 28 凹部 30 溶融樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AA13K AA28K AD03 AD20 AG03 AH42 AJ01 AJ03 AJ09 AJ13 CA11 CB01 CB12 CK11 CQ01 4F206 AA13K AA28K AD03 AD20 AG03 AH42 AJ01 AJ03 AJ09 AJ13 JA07 JB12 JQ81

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形部品を成形する際に、この成形
    品の表面に接着材料を用いて金属部品を接着し、複合さ
    せる金属複合成形品の射出成形方法において、金属部品
    が位置する側のキャビティ表面に断熱層を形成すること
    により、樹脂をキャビティ内に充填した際に、この樹脂
    熱が金属部品を経由して金型側に逃げないようにして行
    う金属複合成形品の射出成形方法。
  2. 【請求項2】 金属部品側が位置するキャビティの表面
    に断熱層を設けて成る金属複合成形品の射出成形用金
    型。
  3. 【請求項3】 断熱層をキャビティ面の一部であって、
    金属部品が位置する部分にのみ形成して成る請求項2記
    載の金属複合成形品の射出成形用金型。
  4. 【請求項4】 断熱層を金属部品が位置するキャビティ
    面全体に形成して成る請求項2記載の金属複合成形品の
    射出成形用金型。
  5. 【請求項5】 断熱層をプラスチック又は無機材料で形
    成して成る請求項2〜4に記載のいずれか一つに該当す
    る金属複合成形品の射出成形用金型。
  6. 【請求項6】 断熱層を種類の異なる樹脂同士の複合材
    または複合体、または金属及び樹脂及び無機材料を2種
    類以上組み合わせにより形成して成る請求項2〜4に記
    載のいずれか一つに該当する金属複合成形品の射出成形
    用金型。
  7. 【請求項7】 断熱層を断熱性を有する断熱材料のコー
    ティングにより形成して成る請求項2〜4に記載のいず
    れか一つに該当する金属複合成形品の射出成形用金型。
  8. 【請求項8】 コーティングした断熱層の厚みを10μ
    m〜1.0m/mに形成して成る請求項7記載の金属複
    合成形品の射出成形用金型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007062118A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Techno Polymer Co Ltd 複合体の製造方法
JP2015066846A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 Dic株式会社 構造体および電池蓋体の製造方法

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