JPH1128727A - 成形用金型とそのインサート成形品及び成形方法 - Google Patents

成形用金型とそのインサート成形品及び成形方法

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JPH1128727A
JPH1128727A JP18500597A JP18500597A JPH1128727A JP H1128727 A JPH1128727 A JP H1128727A JP 18500597 A JP18500597 A JP 18500597A JP 18500597 A JP18500597 A JP 18500597A JP H1128727 A JPH1128727 A JP H1128727A
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molding
elastic blade
resin
insert
cavity
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JP18500597A
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Masaaki Kuroda
聖昭 黒田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形サイクルを長くすることなく、プライマ
ーを塗布したインサート部品を成形品に強固に固定する
ことができ、焼け、ゴミなどの発生を防止した成形用金
型を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂の充填に際して金属部品を
インサートする成形用金型において、インサートする金
属部品は、その表面にプライマーが塗布されており、ま
た、上記インサート金属部品が装着される金型内に少な
くとも上記インサート金属部品が前記熱可塑性樹脂に触
れないように、引張弾性率が1×104kg/cm2以上
の断熱層を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、現像剤
規制部材などの樹脂成形品を成形する際に、金属部品を
インサートするための成形用金型とそのインサート成形
品及び成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形などの成形において、金属部品
をインサートする場合、その金属部品が樹脂成形体内に
埋め込まれないような、例えば、金属部品が弾性を有す
る金属薄板で構成され、その一部に樹脂エラストマーが
装着されて、上記金属部品と一体化されるような樹脂部
分を構成するものでは、インサート金属部品の表面に樹
脂プライマーを塗布し、インサート金属部品と成形され
た樹脂エラストマーとが分離しないようにする必要があ
る。
【0003】通常、樹脂プライマーには熱硬化性接着剤
が最も一般的に採用されるので、インサート金属部品を
樹脂部分に強固に固定するために、樹脂温度を高く設定
したり、あるいは、金型温度を高くするなどの成形条件
を変化させる必要がある。
【0004】しかし、樹脂温度を高くすると、焼け、ゴ
ミが発生し易くなり、外観不良やバリが発生するという
問題がある。また、金型温度を高くすると、可塑化され
た樹脂の冷却固化に必要な冷却時間が長くなり、生産能
率を下げることになる。このため、樹脂温度や金型温度
を高くすることなく、しかも、インサート成形が良好に
行える方法や、仮に金型温度を高くしても、必要な冷却
時間が延長されないようにする方法が要望されている。
【0005】具体的には、ハロゲンランプや高周波誘導
加熱コイルを、型開きの際に、金型のキャビティ表面に
接近させ、集中して瞬時に加熱させる方法が提案されて
いるが、これらの加熱装置は高価であり、また、加熱体
を型開きの際に、キャビティ表面に接近させ、あるい
は、離反させる動作に時間が掛かり、型開き時間が長く
なる欠点がある。
【0006】また、金属部品が樹脂成形体内に埋め込ま
れないような、例えば、金属部品が弾性を有する金属薄
板で構成され、その一部に樹脂プライマーが塗布され
て、これを介して、上記金属部品と一体化されるような
樹脂エラストマーを構成するものとして、例えば、電子
写真複写機、電子写真プリンターなどの画像形成装置の
現像装置に採用される現像剤規制部材が挙げられるが、
これを成形する際に、上記成形用金型が採用される。こ
こで注意すべきことは、上記金属薄板が、その用途に見
合う弾性と柔軟性を備えなければならないことである。
【0007】即ち、像担持部材上に静電潜像を形成する
現像装置においては、図7に示すように、現像容器2に
現像剤担持部材3(以下、現像スリーブと称す)を取付
け、これに現像剤規制部材4および弾性ローラ5を当接
させ、現像容器2内に一成分現像剤6(以下、トナーと
称す)を収容しているが、現像スリーブ3とこれに当接
する現像剤規制部材4との間で、トナー6が通過する
際、現像剤規制部材の接触圧で、トナー6の薄膜厚さが
設定され、また、接触摩擦で、トナー6に潜像を現像す
るための摩擦帯電(トリボ)を付与させている。
【0008】ここで重要なことは、トナー6の粒子径が
数μm〜十数μmの範囲に存在するので、次の2点が重
要となる。 (1)現像剤規制部材4を現像スリーブ3表面の稜線部
に均一に、精度良く、圧接させ、現像スリーブ3と現像
剤規制部材4との間に挟持されたトナー6を一様に摩擦
帯電させると同時に、均一な膜厚とすること。 (2)現像スリーブ3上の薄膜に部分的な筋ムラを形成
させないことが重要であるが、このためには、現像剤規
制部材4の接触部表面が平滑であること。
【0009】然るに、現像剤規制部材4を金属薄板で構
成した場合には、その弾性変形率が高いので、圧接条件
に対する圧接力の変動幅が大きく、設定圧の制御が難し
い。また、剛体であるために、スリーブ稜線方向での均
一な圧接が難しく、部分的な圧接不良によるスリーブ上
でのコートの筋ムラが生じ易い。
【0010】また、現像剤規制部材4をゴム製にした場
合、金属製に比べて弾性変形率が低いため、圧接条件に
対する圧接力の変動幅が小さく、設定圧の制御は容易で
あるが、逆に、軟質のために現像スリーブ3に対する圧
接位置(コートの厚さ)を設定するのが難しい。また、
長時間使用した時に、ゴム内部の組成変形に起因するク
リープが発生し、設定圧が小さくなり、現像効率に影響
を及ぼすという問題があった。
【0011】そこで、図8に示すように、金属薄板4’
aにゴム層4’bを積層したものが提案されている。そ
の積層方法としては、予め成形したゴム片を接着剤を介
して金属薄板に接着する方法や、金型内に予め金属薄板
をインサートして、金型キャビティ内に原料ゴムを充填
し、熱プレス加工で一体成形する方法などが用いられて
いるが、近年は、生産性向上の上から、後者(特に、金
属薄膜のインサート、熱可塑性エラストマーの射出成
形)が採用されている。なお、図9は図8の矢印方向か
ら見た図である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような射出成形方法においても、成形後の熱収縮差から
成形品に反り変形が生じる虞がある。これは、その成形
品の用途、特に、上述のような現像剤規制部材として使
用される場合には、重大な欠陥となる。
【0013】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、その第1の目的とするところは、成形サイクルを
長くすることなく、プライマーを塗布したインサート部
品を成形品に強固に固定することができ、焼け、ゴミな
どの発生を防止した成形用金型を提供することである。
【0014】また、本発明の第2の目的とするところ
は、インサート部品に金属薄板を用いると共に、成形金
型のキャビティ内に熱可塑性プライマーを充填し、上記
金属薄板の面に局部的に一体成形させる際に、素材の相
違に基づく収縮率の差による変形を抑止したインサート
成形品及びその成形方法を提供するにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、熱可塑性樹脂の充填に際して金属部品
をインサートする成形用金型において、インサートする
金属部品は、その表面にプライマーが塗布されており、
また、上記インサート金属部品が装着される金型内に、
少なくとも、上記インサート金属部品が前記熱可塑性樹
脂に触れないように、引張弾性率が1×104kg/c
2以上の断熱層を設けたことを特徴とする。
【0016】従って、インサート金属部品が装着される
キャビティ内面に断熱層が設けられているために、イン
サート金属部品から熱可塑性樹脂の熱が金型へ逃げ難く
なり、プライマーの硬化が成形中に充分進められるの
で、インサート金属部材に対する接着力を充分に得られ
る。また、上記断熱層は、少なくとも、上記インサート
金属部品に上記熱可塑性樹脂が直接に触れないように設
けられているため、成形品である熱可塑性樹脂は、イン
サート金属部品以外の金型のキャビティ内面で充分に冷
却でき、冷却時間が長くならない。このために、断熱層
には、その厚さが2mm以上の板材あるいはブロック材
を用いることができ、断熱層自体も耐熱性を必要としな
い。更に、断熱層は、引張弾性率が1×104kg/c
2以上であるために、インサート金属部品が、例え
ば、現像剤規制部材の金属薄板として用いられるとして
も、これが成形圧力で変形する虞がない。
【0017】この成形用金型による成形品が、現像剤規
制部材などの場合、上記インサート金属部品がバネ弾性
を有する金属薄板であり、上記キャビティ内には、上記
金属薄板に装着される弾性ブレードとして熱可塑性エラ
ストマーを充填するための樹脂注入ゲートが開口してお
り、上記金属薄板の反対側には、上記弾性ブレードによ
る上記金属薄板の反りを防止するため、弾性ブレード反
り抑止部材を構成するための樹脂注入用ゲートを設けて
いる。
【0018】また、本発明では、熱可塑性エラストマー
の充填に際して金属部品をインサートする成形方法にお
いて、上記インサート金属部品がバネ弾性を有する金属
薄板であり、成形金型の樹脂流路が、上記金属薄板に装
着される弾性ブレードのためのバルブゲートと、上記金
属薄板の反対側に装着される弾性ブレード反り抑止部材
のためのバルブゲートとの2系列を有するホットランナ
ーで構成され、また、成形用金型には上記金属薄板をキ
ャビティ内に支持した状態で、キャビティ内を進退する
圧縮コアを具備しており、上記ホットランナーのバルブ
ゲートを開いて、溶融された熱可塑性エラストマーをキ
ャビティ内に射出する第1工程と、所定量射出する過程
で上記弾性ブレード反り抑止部材のためのバルブゲート
を閉じる第2工程と、上記圧縮コアをキャビティ内で動
作させて、成形される上記弾性ブレードを所定厚さにす
る第3工程とを行うことを特徴とする。
【0019】従って、弾性ブレード反り抑止部材の樹脂
注入用ゲートからの樹脂充填が終了する前の状態では、
圧縮コアが、その動作位置(キャビティ内での後退位
置)にあり、弾性ブレードの成形に際してのキャビティ
内への樹脂充填が低い射出圧力で達成できるから、金属
薄板に対して作用するせん断力が低減され、金属薄板の
変形が避けられ、また、弾性ブレードの樹脂部分の流動
抵抗が少なく、スムーズに樹脂が流れるから、その後、
弾性ブレード反り抑止部材の樹脂注入用ゲートが閉じら
れてから、圧縮コアの前進で、弾性ブレードの成形が完
成した場合、成形部分の表面にウエルドやフローマーク
が発生しない。
【0020】なお、本発明の実施の形態では、上記弾性
ブレード反り抑止部材のためのバルブゲートは、上記弾
性ブレード反り抑止部材を形成するキャビティ部分に向
けて正面から充填され、また、弾性ブレードの樹脂充填
用バルブゲートは、インサート金属薄板の面に沿って充
填されるように、それぞれ、配置されている。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)以下、本発明の実施の形態を、図面を
参照して、具体的に説明する。図1および図2には、本
発明に係わる成形用金型で成形される、現像剤規制部材
(これは現像装置に用いられる)が示されている。ここ
で、符号4aは0.1mm厚さの燐青銅の金属薄板であ
り、そこには、熱可塑性樹脂、特に熱可塑性エラストマ
ーの一種であるポリアミドエラストマーで成形された弾
性ブレード4bが、金属薄板4aと弾性ブレード4bと
を接着するプライマー層4cを介して接合されている。
【0022】図3は、このような現像剤規制部材(符号
4で示すインサート成形品)を製造するための射出成形
用金型(一対の金型15、16)を示しており、ここで
は、予め、樹脂を接着するための個所にプライマー4c
を塗布した金属薄膜(インサート金属部品)4aが、吸
引装置(吸引方向を矢印で示し、装置自体は図示してい
ない)によって、金型16のキャビティ内面に吸着保持
されている。
【0023】そして、射出シリンダ14で射出された溶
融熱可塑性エラストマーが、ホットランナーのマニホル
ド7、ノズル8を通過して、金型15のキャビティ9
(これに充填される樹脂で弾性ブレードを構成する)に
充填される。この際に、断熱層12により、金型15、
16の各キャビティ内面は、上記熱可塑性樹脂に直接に
触れない。この断熱層12は、セラミックス、ベークラ
イト、あるいは、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などの
プラスチックで構成され、その引張弾性率が1×104
kgf/cm2以上であればよい。
【0024】なお、実施の形態としては、金属薄板(イ
ンサート金属部品)の面に接触する断熱層12の総表面
積が、金属面の60%以上であることが好ましい。ま
た、プライマー層の厚みは、1〜10μmが最適であ
る。
【0025】表1には、本発明の成形用金型で射出成形
されたインサート成形品、即ち、現像材規制部材(金型
に断熱層あり)と、金型に断熱層のない場合の成形品
と、金属薄板を予備加熱して成形した成形品(金型に断
熱層なし)とにおいて、金属薄板と樹脂エラストマーと
の接着力の比較を示している。
【0026】
【表1】 なお、金型温度は40℃、予備加熱は100℃であっ
た。また、予備加熱をしても接着力向上が殆ど無いの
は、金属薄板を金型に装着すると、金属薄板4aの厚さ
が0.1mm程度と非常に薄いので、断熱層12がない
と、急速に冷却されるためと考えられる。また、断熱層
12に、引張弾性率が9.5×103kgf/cm2のポ
リプロピレン樹脂を使用した場合、射出成形すると、金
属薄板4aが反り変形してしまった。
【0027】また、本発明では、プライマー層として、
フェノール系樹脂接着剤、エポキシ系樹脂接着剤、ウレ
タン系樹脂接着剤などが使用される。また、成形品も、
現像材規制部材として、金属薄板に弾性ブレードを持っ
たものに限られるものではない。
【0028】(実施の形態2)図4に示すインサート成
形品は、現像装置の現像剤規制部材であり、これはバネ
弾性を有する、0.1mm厚さの燐青銅の金属薄板27
に、弾性ブレード28及び弾性ブレード反り抑止部材2
9を装着したものであり、図5に示す、特殊な成形用金
型(金型39、40)を有する成形装置にて、インサー
ト成形されたものである。
【0029】この成形装置では、成形金型のマニホルド
(樹脂流路)34が、金属薄板27に装着される弾性ブ
レード28のためのバルブゲートと、金属薄板27の反
対側に装着される弾性ブレード反り抑止部材29のため
のバルブゲートとの2系列を有するホットランナーで構
成され、また、成形用金型は、金属薄板27をキャビテ
ィ内に支持する圧縮コア43を具備している。
【0030】即ち、弾性ブレード28のための樹脂注入
用ゲートは、図4の成形品について、上記金属薄板27
より側方に延出した部分(サブランナー)31の、符号
30で示す位置に樹脂注入するために、図5において、
バルブ35の先端35aに形成されており、金型39、
40のパーティングラインを越えて、金型35のキャビ
ティ37に連通され、インサートされた金属薄板27の
面に沿って、溶融樹脂を流動させるようになっている。
また、弾性ブレード反り抑止部材29のためのバルブゲ
ートは、金型40のキャビティ38内に直に吐出するよ
うに、キャビティ38のほぼ中央位置に、短い樹脂流路
で連結されるバルブ36の先端36aに形成されている
(図4には、この位置が符号32で示されている)。
【0031】射出成形に際しては、先ず、金属薄板27
がキャビティ37内に装填され、型締めされるが、この
時、金属薄板27は金型35のキャビティ内面で支えら
れ、圧縮コア43は、弾性ブレードを成形する位置より
も後退した位置(想像線の位置)にある。そして、射出
シリンダ33側からの溶融熱可塑性エラストマーが、ホ
ットランナーのマニホルド34から各バルブゲートを介
して、キャビティ37、38に充填される。
【0032】この場合、各バルブ35、36は、開閉シ
リンダ45、46で開閉されるように、シリンダ内のピ
ストンに連結されたバルブピン41、42を、各バルブ
ゲートに進退するように操作される。最初の射出(第1
工程)で、キャビティ37および38内に樹脂充填がな
されるが、キャビティ38が充満された段階で、バルブ
ピン42を前進して、バルブゲート40を閉じる(第2
工程)と、この段階で圧縮コア43が、動作シリンダ4
4の働きで、キャビティ37内で前進し、所定厚さの弾
性ブレードの厚さを確保し、引き続いて射出された樹脂
で、キャビティ37が充満される(第3工程)。この状
態でバルブゲート35aも閉じられる。なお、これらの
制御タイミングは、図6のタイムチャートで示されてい
る。
【0033】従って、所定量の射出中(図6において、
射出開始から後、時間t2まで)に弾性ブレード反り抑
止部材のためのバルブゲート36aが閉じられため、そ
れ以上の射出圧力が金属薄板に負荷されない。そして、
冷却固化に従って、キャビティ38内の樹脂圧は速やか
に低下する。一方、弾性ブレードのための樹脂充填で
は、圧縮コア43が後退していて、キャビティ37が大
きく拡張されており、従って、充填圧が上がらないか
ら、この段階で、金属薄板にはせん断力が働かず、しか
も、流動抵抗が少ないので、金属薄板の面に沿って、ス
ムーズに樹脂が流れる。その後、弾性ブレードの所定厚
まで、圧縮コア43が前進して、キャビティ37での射
出成形を完了するから、弾性ブレードの表面にウエルド
やフローマークが発生しない。
【0034】なお、バルブゲート36を閉じるタイミン
グを、t1まで早めれば、キャビティ38内での反り抑
止部材29の圧力を更に低下できるので、ヒケを積極的
に発生させ、これによって、反り抑止部材の収縮量を増
大でき、より効果的に、弾性ブレードの反りを抑止で
き、平面度の良好な現像剤規制部材を提供することがで
きる。
【0035】また、本発明の実施の形態2では、金属薄
板に樹脂プライマーを塗布する点および樹脂エラストマ
ーを接着する個所に断熱層を設ける点について、特に言
及していないが、ここでも、実施の形態1と同様に、成
形に際して、同じ処理を施すのが好ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、熱可塑
性樹脂の充填に際して金属部品をインサートする成形用
金型において、インサートする金属部品は、その表面に
プライマーが塗布されており、また、上記インサート金
属部品が装着される金型内に、少なくとも、上記インサ
ート金属部品が前記熱可塑性樹脂に触れないように、引
張弾性率が1×104kg/cm2以上の断熱層を設けた
ことを特徴とする。
【0037】従って、成形サイクルを長くすることな
く、プライマーを塗布したインサート金属部品を熱可塑
性樹脂、特に、エラストマーに対して強固に固定するこ
とができる。また、成形時、インサート金属部品に金属
薄板を使用する際には、その変形が発生しないため、例
えば、このインサート成形品で、現像装置における現像
剤規制部材を作る場合、不良がなく、また、安価に得ら
れる。
【0038】また、本発明では、熱可塑性エラストマー
の充填に際して金属部品をインサートする成形方法にお
いて、上記インサート金属部品がバネ弾性を有する金属
薄板であり、成形金型の樹脂流路が、上記金属薄板に装
着される弾性ブレードのためのバルブゲートと、上記金
属薄板の反対側に装着される弾性ブレード反り抑止部材
のためのバルブゲートとの2系列を有するホットランナ
ーで構成され、また、成形用金型には上記金属薄板をキ
ャビティ内に支持した状態で、キャビティ内を進退する
圧縮コアを具備しており、上記ホットランナーのバルブ
ゲートを開いて、溶融された熱可塑性樹脂をキャビティ
内に射出する第1工程と、所定量射出する過程で上記弾
性ブレード反り抑止部材のためのバルブゲートを閉じる
第2工程と、上記圧縮コアをキャビティ内で動作させ
て、成形される上記弾性ブレードを所定厚さにする第3
工程とを行うことを特徴とする。
【0039】従って、成形時に、金属薄板の変形がな
く、弾性ブレードの反りを低減できると共に、環境変化
においても、弾性ブレードの反りが発生することなく、
接触表面が平滑で、平面度の良好な現像剤規制部材を提
供でき、これによって、安定した現像ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における成形品の概
略斜視図である。
【図2】同じく、縦断側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す成形用金型の
縦断側面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態における成形品の斜
視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す成形用金型の
縦断側面図である。
【図6】同じく、成形工程を示すタイムチャートであ
る。
【図7】本発明に係わる規制部材を用いた現像装置の断
面図である。
【図8】同じく、規制部材の反りを示す斜視図である。
【図9】同じく、規制部材の反りを示す側面図である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 2 現像容器 3 現像スリーブ 4 現像剤規制部材 4a 金属薄板 4b 弾性ブレード 4c プライマー 5 弾性ローラ 6 トナー 7 ホットランナーのマニホルド 8 ノズル 9 弾性部レートのためのキャビティ 10 開閉シリンダ 11 バルブピン 12 断熱層 13 吸引孔 14 射出シリンダ 15 固定金型 16 可動金型 27 金属薄板 28 弾性ブレード 29 弾性ブレード反り抑止部材 30 樹脂注入位置 31 サブランナー 32 反り抑止部材の樹脂注入用位置 33 射出シリンダ 34 ホットランナーのマニホルド 35、36 ノズル 35a、36a バルブゲート(先端) 37 弾性ブレードのためのキャビティ 38 反り抑止部材のためのキャビティ 39、40 金型 41、42 バルブピン 43 圧縮コア 44 動作シリンダ 45、46 開閉シリンダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂の充填に際して金属部品を
    インサートする成形用金型において、インサートする金
    属部品は、その表面にプライマーが塗布されており、ま
    た、上記インサート金属部品が装着される金型内に、少
    なくとも、上記インサート金属部品が前記熱可塑性樹脂
    に触れないように、引張弾性率が1×104kg/cm2
    以上の断熱層を設けたことを特徴とする成形用金型。
  2. 【請求項2】 上記インサート金属部品がバネ弾性を有
    する金属薄板であり、上記キャビティ内には、上記金属
    薄板に装着される弾性ブレードとして熱可塑性樹脂を充
    填するための樹脂注入ゲートが開口しており、上記金属
    薄板の反対側には、上記弾性ブレードによる上記金属薄
    板の反りを防止するため、弾性ブレード反り抑止部材を
    構成するための樹脂注入用ゲートを設けていることを特
    徴とする請求項1に記載の成形用金型。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の上記成形金型におい
    て、インサートされる上記金属部品は、現像剤規制部材
    の金属薄板であり、熱可塑性樹脂は熱可塑性エラストマ
    ーであることを特徴とするインサート成形品。
  4. 【請求項4】 熱可塑性エラストマーの充填に際して金
    属部品をインサートする成形方法において、上記インサ
    ート金属部品がバネ弾性を有する金属薄板であり、成形
    金型の樹脂流路が、上記金属薄板に装着される弾性ブレ
    ードのためのバルブゲートと、上記金属薄板の反対側に
    装着される弾性ブレード反り抑止部材のためのバルブゲ
    ートとの2系列を有するホットランナーで構成され、ま
    た、成形用金型には上記金属薄板をキャビティ内に支持
    した状態で、キャビティ内を進退する圧縮コアを具備し
    ており、上記ホットランナーのバルブゲートを開いて、
    溶融された熱可塑性樹脂をキャビティ内に射出する第1
    工程と、所定量射出する過程で上記弾性ブレード反り抑
    止部材のためのバルブゲートを閉じる第2工程と、上記
    圧縮コアをキャビティ内で動作させて、成形される上記
    弾性ブレードを所定厚さにする第3工程とを行うことを
    特徴とするインサート成形品の成形方法。
  5. 【請求項5】 上記弾性ブレード反り抑止部材のための
    バルブゲートは、上記弾性ブレード反り抑止部材を形成
    するキャビティ部分に向けて正面から充填され、また、
    弾性ブレードの樹脂充填用バルブゲートは、インサート
    金属薄板の面に沿って充填されるように、それぞれ、配
    置されていることを特徴とするインサート成形品の成形
    方法。
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