JP2001105089A - 有底筒状体の製造方法 - Google Patents

有底筒状体の製造方法

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JP2001105089A
JP2001105089A JP28526599A JP28526599A JP2001105089A JP 2001105089 A JP2001105089 A JP 2001105089A JP 28526599 A JP28526599 A JP 28526599A JP 28526599 A JP28526599 A JP 28526599A JP 2001105089 A JP2001105089 A JP 2001105089A
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forming
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JP28526599A
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Osamu Tsuda
統 津田
Atsushi Okamoto
淳 岡本
Yoshihisa Fukuda
義久 福田
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HIKARI SEIKO
Hikari Seiko Co Ltd
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HIKARI SEIKO
Hikari Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形用のダイスと有底筒状素材とのクリアラ
ンスを確保すると共に、潤滑性を向上させることによ
り、ダイスの寿命を向上させ、かつ、有底筒状体に傷、
皺、胴部座屈等の成形不良の発生を防止する。 【解決手段】 一方の端部近傍位置に底部が形成された
有底筒状素材の他端の開口部を縮径しつつ、テーパ面、
及びそれにつながる縮径面をダイスとパンチによって押
出し成形するに際し、前記有底筒状素材の縮径面が形成
される以前に、該素材の開口部側側面の所定長さを予め
減肉するか、または/および前記縮径面につながるテー
パ面に円弧状テーパ面を形成することによって、押出し
成形時において成形用のダイスの成形内周面に沿って僅
かなクリアランスを有底筒状素材との間に作り、押出し
成形時における潤滑性を増大させると共に、成形接触面
積を減少させ、有底筒状素材である材料の流れを促進さ
せる。これにより、成形用のダイスの成形面への抵抗力
が少なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一方の端部近傍位置に
底部が形成された有底筒状素材の他方の開口部を縮径し
つつ、テーパ面、及びそれにつながる縮径面をダイスと
パンチによって押出し成形する有底筒状体の製造方法に
係わり、特に、内燃機関の動弁系に設けられているバル
ブラッシュアジャスタのプランジャ等に適した有底筒状
体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、内燃機関の動弁系におい
ては、動弁機構のクリアランスに伴って発生する打撃音
を解消する等の目的で、ロッカアームの下側にバルブラ
ッシュアジャスタが設けられている。そして、このバル
ブラッシュアジャスタには、プランジャが設けられてお
り、そのプランジャを製造する先行資料の一例として、
特公昭57−46977号公報および特公平7−463
3号公報を挙げることができる。
【0003】つまり、前者の特公昭57−46977号
公報においては、一端より若干離れた位置に底部を有す
る有底円筒体を素材としてバルブラッシュアジャスタ用
のプランジャを製造するに方法であって、一端と反対方
向の端部側を絞り加工することにより、テーパ状の肩部
を有する段付き形状とし、次いで絞り加工した側の端面
およびその近傍の内周面を切削加工により必要に応じて
逆円錐形状に仕上げ、しかる後、絞り加工した側の端部
を先端に孔のあいた状態に球面成形するようにしたもの
である。この結果、バルブラッシュアジャスタ用のプラ
ンジャとしての機能を失うことなく、製造時間の短縮、
費用低減を図ることができる。
【0004】また、後者の特公平7−4633号公報に
おいては、有底筒体のブランクをダイの型穴に嵌め、そ
のブランクの筒部の拡径を阻止しつつ、ブランクの開口
部を塑性加工により、筒部に連続して軸心と直交する面
に対して45°〜55°の直線と微小なフィレットから
なる直線状テーパ面、およびこの直線状テーパ面の先端
に小径周壁を具えた形状とし、次いで、そのブランクを
次のダイの型穴に嵌め、テーパ面を筒部の軸心と平行に
加圧して、筒部の軸心と直交する面内で環状平面を成す
肩部を、小径周壁に接近して形成するようにしたもので
ある。これにより、バルブクリアランスによる騒音の発
生を押さえることのできるプランジャを製造することが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
先行資料においては、製造時間の短縮、製造コストを低
減を図ることは考慮されているが、プランジャを製造す
る際に絞り加工等の塑性加工とは別の切削加工を実施し
ていることから、作業が煩雑となることはもとより、有
底円筒体を形成する素材側には、成形時における何の対
策も行われていないため、絞りダイスの成形内周面と有
底円筒体の素材の外周面とのクリアランスを確保するこ
とができず、成形時において加工荷重が増大することが
ある。その結果、絞りダイスの成形面の局部的な磨耗や
潤滑不良を発生させることになり、ダイスの寿命を大幅
に短縮させることはもとより、成形時において有底筒体
の内外面に傷、皺、胴部座屈等の成形不良を発生させる
原因にもなっていた。
【0006】また、後者の先行資料においても、バルブ
クリアランスによる騒音の発生を押さえることについて
は考慮されているものの、前者の先行資料と同様に成形
型の成形面と有底筒体のブランクの外周面とのクリアラ
ンスの確保が考慮されていないため、絞りダイスの成形
面の局部的な磨耗や潤滑不良が発生し、ダイスの寿命を
大幅に短縮させる原因となることは勿論のこと、成形時
において有底筒体の内外面に傷、皺、胴部の座屈等の成
形不良を発生させる原因となっている。
【0007】そこで、本発明は上記の問題を解決するた
めになされたもので、有底筒状体を製造するに際し、有
底筒状素材側の対策に着目し、成形時におけるダイスと
のクリアランスを確保し、潤滑性を向上させることによ
って、素材の流れを促進させると共に、ダイスの寿命を
大幅に向上させ、しかも、有底筒状体に傷、皺、胴部座
屈等の成形不良の発生を防止することができる製造方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するために、次の手段をとるものである。
【0009】本発明の有底筒状体の製造方法は、一方の
端部近傍位置に底部が形成された有底筒状素材の他方の
開口部を縮径しつつ、テーパ面、及びそれにつながる縮
径面をダイスとパンチを利用して押出し成形する有底筒
状体の製造方法であって、前記有底筒状素材の縮径面を
形成する以前に、該素材の他方に形成されている開口部
側壁面の所定長さを予め減肉して成形することを特徴と
するものである。
【0010】また、一方の端部近傍位置に底部が形成さ
れた有底筒状素材の他方の開口部を縮径しつつ、テーパ
面、及びそれにつながる縮径面をダイスとパンチを利用
して押出し成形する有底筒状体の製造方法であって、前
記有底筒状素材の縮径面につながるテーパ面を円弧状テ
ーパ面に形成することを特徴とするものである。
【0011】さらには、一方の端部近傍位置に底部が形
成された有底筒状素材の他方の開口部を縮径しつつ、テ
ーパ面、及びそれにつながる縮径面をダイスとパンチを
利用して押出し成形する有底筒状体の製造方法であっ
て、前記有底筒状素材の縮径面が形成される以前に、該
素材の他方に形成されている開口部側壁面の所定長さを
予め減肉して成形すると共に、前記縮径面につながるテ
ーパ面を円弧状テーパ面に形成することを特徴とするも
のである。
【0012】特に、有底筒状素材の他方に形成されてい
る開口部側壁面に予め成形する減肉量は、該開口部側壁
面の厚さに対して5〜15%であることが望ましい。そ
して、有底筒状素材の縮径面につながるテーパ面に形成
される円弧状テーパ面は、円弧の始点を通る中心線の軸
心に対する傾きが30〜50°であることが好適であ
る。
【0013】
【作用】本発明における有底筒状体の製造方法において
は、ダイスの成形穴に一方の端部近傍位置に底部が形成
された有底筒状素材を嵌め込み、パンチで打ち込むこと
よって、有底筒状素材の他方の開口部側壁面に所定長さ
にわたり減肉されて押出し形成される。つづいて、この
有底筒状素材は、次の押出し成形工程において、減肉さ
れた開口部側壁面が縮径されつつ、テーパ面と、それに
つながる縮径面が形成される。そして、縮径面につなが
るテーパ面が円弧状テーパ面状に形成されるので、有底
筒状体として形成する際に有底筒状素材の成形領域にお
ける壁面外径を縮小させることができるとともに、有底
筒状素材の壁面を適度に伸長させることができる。
【0014】その結果、ダイスの成形内周面に沿って僅
かなクリアランスが有底筒状素材の外周面との間に作ら
れ、押出し成形時において潤滑性が増大すると共に、成
形接触面積が減少され、押出し成形時における摩擦力が
大幅に低減される。よって、押出し成形時において有底
筒状素材である材料の流れが促進され、ダイスの成形面
への抵抗力も少なくなり、ダイスの寿命を大幅に向上す
ることができると共に、有底筒状体の内外面への傷、
皺、胴部の座屈等の成形不良の発生を防止することがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を添
付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係わ
る有底筒状体の製造方法を説明する工程図、図2は図1
に示すA部円内の拡大図、図3は図2の要部拡大図、図
4は図1に示すB部円内の拡大図、図5は図4の要部拡
大図、図6は本発明に係わる有底筒状体の製造方法によ
る各工程で成形されるワーク形状を示す断面図である。
【0016】図1ないし図6において、先ず、棒状の鋼
材を切断機(図示を省略)等によって所定の長さに切断
し、図1の(イ)および図6の(イ)に示すような粗材
Waとする。この粗材Waの長さは、後に完成品として
成形される有底筒状体Wdの長さによって決定される。
そして、この粗材Waを、図1の(ロ)に示す据込み工
程の据込用ダイ1の上部に形成されている円筒形状の成
形穴1aに嵌め込み、粗材Waの上方から据込用パンチ
2を打ち込むと同時に、カウンタパンチ3で打ち込まれ
た粗材Waの下面をフォローする。これによって、図6
の(ロ)に示すような一端に皿形状の凹み部Wbaが形
成された成形素材Wbが押出し成形される。
【0017】つぎに、前記の据込み工程(ロ)で押出し
成形された成形素材Wbを、図1の(ハ)に示す前方押
出工程の前方押出ダイ4の上部に形成されている円筒形
状の成形穴4aに嵌め込み、成形素材Wbの上方から先
端部に皿状突起部5aが形成された前方押出パンチ5を
打ち込むと同時に、カウンタパンチ6で打ち込まれた成
形素材Wbの下面をフォローする。これによって、図6
の(ハ)に示すように他端に皿形状の凹み部Wcaが形
成されるとともに、前記据込み工程(ロ)で、一端に形
成された皿形状の凹み部Wbaの壁面が所定の長さに伸
長して開口部側壁面Wcbが形成される。この前方押出
工程(ハ)によって、一方の端部近傍位置に底部Wcc
が形成されると共に、他方に開口部Wcdの形成された
有底筒状素材Wcが押出し成形される。
【0018】つづいて、前記の前方押出工程(ハ)で押
出し成形された有底筒状素材Wcを、図1の(ニ)に示
すしごき・穴明け工程のしごき・穴明けダイ7の上端に
形成されている円筒形状の成形穴7aに嵌め込み、有底
筒状素材Wcの上方からしごき・穴明けパンチ8を打ち
込むと同時に、穴抜きピンホルダ9で打ち込まれた有底
筒状素材Wc下面をフォローする。これによって、図6
の(ニ)に示すような有底筒状素材Wcの底部Wcc中
心部に貫通穴Wceが形成されると同時に、開口部側壁
面Wcbに所定の長さの減肉部Wcfが押出し成形され
る。
【0019】つまり、穴抜きピンホルダ9には図2の拡
大図にも示すように中心部に穴抜きピンスペーサ10が
設けられ、その先端には穴抜きピン11が設けられお
り、その対向部には穴抜きピン11を収容する長穴8a
が中心部に形成された穴あけパンチ8が設けられている
ので、押出し成形時において穴抜きピンホルダ9に保持
された穴抜きピン11が穴明けパンチ8の長穴8aに挿
入され、図6の(ニ)示すように有底筒状素材Wcの一
方に形成されている底部Wccの中心部に貫通穴Wce
が形成される。それと同時に、しごき・穴明けダイ7に
は図2の拡大図および図3の要部拡大図に示すように成
形穴7aの内面に径方向に向けて突状部7bが周設され
ているので、有底筒状素材Wcの開口部側壁面Wcbが
しごかれて図6の(ニ)に示すように所定の長さの減肉
部Wcfが形成される。そして、突起部7bを周設する
位置は、後に開口絞り工程(ホ)で形成される円弧状テ
ーパ面Wcgの長さによって決定されている。
【0020】この時の減肉部Wcfの減肉量は、押出し
成形の安定性から言えば図7に示すように、有底筒状素
材Wcの開口部側壁面Wcbの壁厚に対して5〜15%
であることが特に望ましく、減肉量が5%以下である場
合には前記先行資料(2件)と同様に有底筒状素材Wc
の外周面と、つぎの開口部絞り工程で押出し成形するた
めの絞りダイス12の成形面12bとのクリアランスを
十分に確保することができず、押出し成形時において成
形荷重が増大することがある。その結果、絞りダイス1
2の成形面12bに局部的な磨耗や潤滑不良を発生させ
ることになり、絞りダイス12の寿命を大幅に短縮させ
ることはもとより、押出し成形時において有底筒状素材
Wcの内外面に傷、皺、胴部の座屈等の成形不良が発生
する原因となる。また、減肉量が15%以上の場合には
有底筒状素材Wcの外周面と、つぎの開口部絞り工程で
押出し成形するための絞りダイス12の成形面12bと
のクリアランスが大幅に増大し、押出し成形時において
有底筒状素材Wcの内外周部に傷が発生することはもと
より、開口部テーパ面Wcgに皺や座屈等が発生する原
因となる。
【0021】つづいて、前記しごき・穴明け工程(ニ)
で、貫通穴Wceおよび減肉部Wcfが押出し成形され
た有底筒状素材Wcを、図1の(ホ)に示す開口部絞り
工程の絞りダイス12の上部に形成された円筒形状の成
形穴12aに嵌め込み、有底筒状素材Wcの上方から開
口部絞り用パンチ13を打ち込むと同時に、開口部絞り
用ノックアウトピン14によって有底筒状素材Wc下面
をフォローする。これによって、図6の(ホ)に示すよ
うに有底筒状素材Wcの開口部側壁面Wcbに円弧状テ
ーパ面Wcgが押出し成形される。
【0022】つまり、絞りダイス12には、図4の拡大
図および図5の要部拡大図に示すように、成形穴12a
の基部に円弧状のテーパ面12cが形成されているの
で、絞り押出し成形時において有底筒状素材Wcに形成
されている減肉部Wcfの開口部側壁面Wcbが円弧状
のテーパ面12cに案内されながら、縮径されつつテー
パ面が増肉されて円弧状テーパ面Wcgが成形される。
【0023】そして、有底筒状素材Wcの開口側壁面部
Wcbに形成される円弧状テーパ面Wcgのテーパ角を
円弧の始点を通る中心線の軸心に対する傾きで定義する
と、押出し成形の安定性から言えば図8に示すようにテ
ーパ角は30°〜50°であることが特に望ましく、テ
ーパ角が30°以下である場合には有底筒状素材Wcに
皺、胴部の座屈等の成形不良が発生する原因となる。ま
た、テーパ角が50°以上においても図1の(へ)に示
す肩部成形工程において30°以下と同様に有底筒状素
材Wcに皺、胴部の座屈等の成形不良が発生する原因と
なる。
【0024】つづいて、前記開口部絞り工程(ホ)で、
開口部側壁面Wcbに円弧状テーパ面Wcgの形成され
た有底筒状素材Wcを、図1の(へ)に示す肩部成形工
程の肩部成形用ダイ15の上部に形成されている円筒形
状の成形穴15aに嵌め込み、有底筒状素材Wcの上方
から肩部成形パンチ16を打ち込むと同時に、ノックア
ウトピン17によって打ち込まれた有底筒状素材Wc下
面をフォローする。これによって、図1の(ト)および
図6の(ヘ)に示すように、有底筒状素材Wcの縮径面
につながる円弧状テーパ面Wcgの基部に肩部Wchが
形成された有底筒状体Wdが押出し成形される。
【0025】つまり、肩部成形用ダイ15の成形穴15
aの基部には、有底筒状素材Wcの縮径面につながる円
弧状テーパ面Wcgの基部に肩部Wchを成形するため
の直線状の成形面15bが形成されているので、絞り押
出し成形時において有底筒状素材Wcの縮径面につなが
る円弧状テーパ面Wcgの基部が成形面15bに打ち込
まれて肩部Wchが形成される。
【0026】上記の各工程順序に従って成形された有底
筒状体Wdは、特に、内燃機関の動弁系に利用されるバ
ルブラッシュアジャスタのプランジャとして適してい
る。
【0027】上述のように、本発明の実施の形態を説明
したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々
なる形態で実施し得ることは勿論である。
【0028】例えば、有底筒状素材Wcの減肉部Wcf
を押出し成形する工程は、実施の形態のようにしごき・
穴明け工程(ニ)に限らず、図1の(ハ)に示す前方押
出工程の押出ダイ4の成形穴4aまたは(ホ)の開口絞
り工程の絞りダイス12の成形穴12aの径方向に向け
て突状部7aを周設することによっても対応することが
できる。
【0029】また、有底筒状素材Wcの開口部側壁面W
cbに形成する減肉部Wcfを形成する部位を、本発明
では開口側壁面部Wcbの外周面に形成した実施の形態
で説明したが、しごき・穴あけ工程(ニ)の穴抜きピン
ホルダ9の外周面の径方向に向けて突状部7aを周設す
ることによって、有底筒状素材Wcの開口側壁面部Wc
bの内周面に形成することもできる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明の有底筒状体の製
造方法においては、一方の端部近傍位置に底部が形成さ
れた有底筒状素材の他方の開口部を縮径しつつ、テーパ
面、及びそれにつながる縮径面をダイスとパンチによっ
て押出し成形して有底筒状体を製造するに際し、前記有
底筒状素材の開口部側壁面の所定長さを予め減肉して成
形するか、または/および前記縮径面につながるテーパ
面に円弧状テーパ面を形成するようにしたから、押出し
成形時においてダイスの成形内周面に沿って僅かなクリ
アランスが有底筒状素材の外周面との間に作られ、押出
し成形時における潤滑性が増大すると共に、成形接触面
積が減少するこになり、押出し成形時における摩擦力が
大幅に減少される。よって、押出し成形時の材料の流れ
が促進され、ダイスの成形面への抵抗力も少なくなり、
ダイスの寿命を大幅に向上することができると共に、有
底筒状体への傷、皺、胴部の座屈等の成形不良の発生を
防止することができる。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる有底筒状体の製造方法を説明す
る工程図である。
【図2】本発明に係わる有底筒状体の製造方法にけるし
ごき・穴明け工程のA部円内の拡大図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】本発明に係わる有底筒状体の製造方法にける開
口部絞り工程のB部円内の拡大図である。
【図5】図4の要部拡大図である。
【図6】本発明に係わる有底筒状体の製造方法による各
工程で成形されるワーク形状を示す断面図である。
【図7】本発明に係わる有底筒状体の製造方法おける減
肉量とその押出し成形性を示す説明図である。
【図8】本発明に係わる有底筒状体の製造方法おける円
弧状テーパ面と押出し成形性を示す説明図である。
【符号の説明】
1 据込ダイス 1a 成形穴 2 据込パンチ 3 カウンタ
パンチ 4 前方押出ダイ 4a 成形穴 5 前方押出パンチ 5a 皿状突起
部 6 カウンタパンチ 7 しごき・
穴明けダイ 7a 成形穴 7b 突状部 8 しごき・穴明けパンチ 8a 長穴 9 穴明けピンホルダ 10 穴抜きピ
ンスペーサ 11 穴抜きピン 12 絞りダ
ンス 12a 成形穴 12b 成形面 12c 円弧状のテーパ面 13 開口部
絞り用パンチ 14 開口部絞り用ノック 15a 成形穴 アウトピン 15b 円弧状の成形面 16 肩部成
形パンチ 17 ノックアウトピン Wa 粗材 Wb 成形素材 Wc 有底筒
状素材 Wd 有底筒状体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G016 BB18 BB20 CA11 CA13 CA45 EA03 EA24 FA04 GA00 4E087 AA07 AA09 AA10 CA13 CA17 CA22 CA28 CA31 CA33 DB06 EC11 EC12 EC18 EC22 EC37 HB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の端部近傍位置に底部が形成された有
    底筒状素材の他方の開口部を縮径しつつ、テーパ面、及
    びそれにつながる縮径面をダイスとパンチによって押出
    し成形する有底筒状体の製造方法であって、前記有底筒
    状素材の縮径面が形成される以前に、該素材の他方に形
    成されている開口部側壁面の所定長さを予め減肉して成
    形することを特徴とする有底筒状体の製造方法。
  2. 【請求項2】一方の端部近傍位置に底部が形成された有
    底筒状素材の他方の開口部を縮径しつつ、テーパ面、及
    びそれにつながる縮径面をダイスとパンチによって押出
    し成形する有底筒状体の製造方法であって、前記有底筒
    状素材の縮径面につながるテーパ面を円弧状テーパ面に
    形成することを特徴とする有底筒状体の製造方法。
  3. 【請求項3】一方の端部近傍位置に底部が形成された有
    底筒状素材の他方の開口部を縮径しつつ、テーパ面、及
    びそれにつながる縮径面をダイスとパンチによって押出
    し成形する有底筒状体の製造方法であって、前記有底筒
    状素材の縮径面が形成される以前に、該素材の他方に形
    成されている開口部側壁面の所定長さを予め減肉して成
    形すると共に、前記縮径面につながるテーパ面を円弧状
    テーパ面に形成することを特徴とする有底筒状体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】前記有底筒状素材の他方に形成されている
    開口部側壁面に予め成形される減肉量は、該開口部側壁
    面の厚さに対して5〜15%であることを特徴とする請
    求項1および請求項3に記載の有底筒状体の製造方法。
  5. 【請求項5】前記有底筒状素材の縮径面につながるテー
    パ面に形成される円弧状テーパ面は、円弧の始点を通る
    中心線の軸心に対する傾きが30〜50°であることを
    特徴とする請求項2および請求項3に記載の有底筒状体
    の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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