JP6532813B2 - 異径筒状体の冷間鍛造による製造方法 - Google Patents

異径筒状体の冷間鍛造による製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、排気ガスの酸素濃度を測定するガスセンサの主要構成部品である主体金具、或いはスパークプラグの主要構成部品である主体金具のように、異径筒状をなす部品であり、その部品(完成品)の機械加工前の素材、すなわち、その部品として切削加工やネジ切り加工等がなされて完成品となる前の素材であるところの異径筒状体の冷間鍛造による製造方法に関する。
図4は、自動車等に使用されるガスセンサ(例えば、酸素センサ。以下、単にセンサともいう)1の断面図(例えば、特許文献1の図5のセンサと同構造)である。このセンサ1は、異径筒状をなす主体金具(金具本体)10と、その内側において先端(図示下端)が閉じられた筒状をなす検出素子(センサ素子)31、そして、その素子31の内側やセンサ内の端子金具71,91等を保護するために被せられた保護筒41等から構成されている。このうち、主体金具10は、先端から後方に向けて、同心で異径の円筒部11、多角形部15、さらに異径の円筒部17を備えた異径筒状構造をなしている。そして、その内周面は、先端から後方に向けて段部を介して大径をなすように形成されており、先端寄りの小径穴部21の内周面22と、これに続く後方の大径穴部25の内周面26との境界には、若干、先すぼまりテーパをなす後方向き環状棚面(環状の棚)24が設けられている。素子31は、その先後の中間部位の外周面に設けられた外フランジ33を、この後方向き環状棚面24にパッキン51やホルダ52を介して支持されて主体金具10内に固定されている。なお、この素子31の固定は、外フランジ33の後方において、シール材53及びホルダ54等が配置され、主体金具10の後方の円筒部(筒状部ともいう)17の後端側の薄肉円筒部19を中心線側に曲げ、かつ、先方に圧縮、変形させるカシメ加工によっている。このようなセンサ1は、自動車等の排気管に、主体金具10の先端側の円筒部(筒状部ともいう)11の外周面に設けられたネジ13を介し、多角形部15を回してねじ込んで取付けられ、素子31の内外の酸素濃度差に基づいてその内外の電極間に起電力を生じさせ、これに基づく信号を制御回路に出力し、排気ガス中の酸素濃度を検知して空燃比制御するのに使用される。なお、本願において、主体金具10に関して先端というときは、図4におけるその下端をいい、後端というときはその逆の端を言う。
図5は、上記のセンサ1を構成する主体金具(部品完成品)10として、機械加工される前の素材(切削やネジ切り加工前の素材)である冷間鍛造による異径筒状体10eの形状、構造を示している。なお、この異径筒状体10e、及び後述するその成形に至るまでの各成形段階の成形体における各部については、主体金具(部品完成品)10又はこの異径筒状体10eに対応する部位(実質的に同じ部位を含む)には、適宜、それらと同じ符号を付して説明する。この異径筒状体10eは、相対的に外径が大きい多角形部(フランジ)15と、これを先後において挟む筒状部11e、17eを先後に有している。ただし、図5の異径筒状体10eについては、その先端側の筒状部11eは、その先端寄り部位が、それに続く後方寄り部位より外径が小さい小径筒部(小径部)12eをなしている。このような異径筒状体(素材)10eは、その内周面22e,26eも含め、上記完成品に近い形状、寸法に冷間鍛造品にて成形される。これにより、先端から後方に、内径が小径の小径穴部21eと、内径が相対的に大径の大径穴部25eとを同軸で、しかも、その両穴部の先後の境界には、上記したように検出素子31を支持するため、先すぼまりテーパの後方向き環状棚面24eが設けられている。なお、図5の異径筒状体10eは、丸棒を短く切断した通常、円柱体からなる出発材料(例えば、SUS430)から、すえ込み、穴あけ、押し出し、又はこれらの複合変形による複数回の成形工程を経て、徐々に変形を大きくし、最後に小径穴部21eとなるべき部位を打ち抜くことで製造されている(特許文献2の図2の(G)参照)。
また、自動車エンジンの点火に用いられるスパークプラグは、図示はしないが周知のように、エンジンへの取付用(ねじ込み用)のネジを外周面に備えた異径円筒状の主体金具(金具本体)と、この主体金具に内挿される形で保持され、先端において突出する中心電極を内部に含む筒状の絶縁碍子、そして、中心電極の先端とで火花ギャップを形成するために主体金具の先端に溶接された接地電極等から構成されている。このようなスパークプラグ用の主体金具(完成品)となる前の切削加工等される前の素材の基本形状、構造も、上記センサのそれと同様ないし類似であり、したがって、その素材も上記したのと同様の工程で製造されている。
そして、このような異径筒状体10eは、例えば、次のような成形過程を経ることでも鍛造される(図6参照)。図6−A,Bに示したように、出発材料から、軸方向の圧縮によるすえ込み、押し出し等の2段階の成形工程(第1工程、第2工程)を経て第1工程成形体10a,第2工程成形体10bを得る。その後、第3工程で、パンチの打ち込みによる穴あけ、すえ込みによりその後端面に大径穴部25eの予備穴(凹部)25cと多角形部15を成形して第3工程成形体10cを得る(図6−C参照)。その後、この成形体10cに対し、第4工程で、該予備穴25cにパンチを押し込み、先端部を押し出し、深穴あけ加工において後方押し出しすると同時に大径穴部25dを成形して第4工程成形体10dを得る(図6−D参照)。そして、第5工程で、この成形体における大径穴部25dの底面27dを打ち抜いて、小径穴部21eを成形して異径筒状体(第5工程成形体)10eとする(図6−E参照)。
このような異径筒状体10eから製造される主体金具10のうち、検出素子31を支持するための後方向き環状棚面24は、実質的に前記した第4工程において、第3工程成形体(図6−C参照)10cの予備穴25cを深穴あけ加工する(大径穴部25dの成形をする)ことによって成形される。具体的にはその第4工程においては、図7の左図(A)に示したように、第3工程成形体10cを、その多角形部15を含む先方部位を受け入れ可能であり、第4工程成形体10dの先方部位の形状部位105dに形成されたキャビティを有するダイス(金型)100dに、先端側から装填し、深穴あけパンチ120dを、図7−右図(B)に示したように押し込み、その押し込みにより大径穴部(有底穴)25dを仕上げる第4工程成形体10dの成形過程で成形される。というのは、この深穴あけパンチ120dの先端面(図示下端面)は、図7に示したように、その外周寄り部位に、異径筒状体10eにおける後方向き環状棚面24eを成形するように中央に向けて傾斜する環状面(傾斜面)124dを備えている。一方、その後の打ち抜き工程(第5工程)では、図8の左図(A)に示したように、第4工程成形体10dを打ち抜き用のダイス100eに装填し、その後、図8の右図(B)に示したように、打ち抜きパンチ120eにより、大径穴部25dの底面27dの内側の部位(底面)打ち抜き、その際に、その周縁寄りの傾斜する環状面(傾斜面)24dの部位を残存させ、その残存している環状面が異径筒状体10eにおける環状棚面24eをなし、この面が主体金具10における環状棚面24をなすためである。
一方、打ち抜き前の深穴あけ(第4工程。図7)に用いられるパンチ120dの先端面のうち、後方向き環状棚面24の形成用の外周縁寄り部位(環状傾斜面)124dよりも内側(中心)は、環状傾斜面124dを介して相対的に、微量(0.2mm〜0.5mm)であるが、所定の外径D1で先方に突出し、僅かに先尖り状のテーパ面を有するダボ(突起)125dを同軸で備えている(図7参照)。ところで、このように深穴あけパンチ120dの先端面にダボ125dを設ける第一の理由は、その穴あけ(第4工程)の初期、すなわち、そのパンチ120dの先端が予備穴25cの底面27cに押し付けられる時において、一気にその底面27cに大荷重(圧縮力)がかかるのを防ぐことで、第4工程成形体(素材)10cのダイス100d内における位置決めないし安定を確保し、深穴あけ加工における大径穴部25dが偏心や傾斜するのを防ぐためである。すなわち、ダボ125dを設けておくことで、大径穴部25dの穴あけ過程の初期(ダボ125dの先端面が予備穴25cの底面27cに押し付けられ、その押し込まれが終了するまで)においては、そのパンチ120dの先端面による全面当たりにならないため、この初期段階では素材に作用する荷重を比較的小さくできるため、偏心等のない成形が得られる。とくに、第4工程成形体10dのようなもののように、予備穴25cがあけられた第3工程成形体10cから、その先端部を縮径状に先方に押し出し、そして、深穴あけを後方への押し出しと共に行わせるべき形状のものでは、精度維持のため、ダボ125dが予備穴25cの底面27cへ押し込まれた後で、第3工程成形体10cにおける先端部の縮径による押し出しがされ、そして、深穴あけとともに後方への押し出しが進むようにする必要がある。
図7−右図(B)、図9に示されるように、このようなダボ125dを有する深穴あけパンチ120dの押し込み(第4工程)によって形成された第4工程成形体10dにおける大径穴部25dの底面(穴底面)27dの中央寄り部位にはダボ125d(突起)に対応した凹み28dが形成される。一方、ダボ125dの外径、すなわち、ダボ125dによる凹みの内径D1は、従来、第5工程における打ち抜きパンチ120eの先端の外径、すなちわ、異径筒状体10eにおける後方向き環状棚面24における内径(小径穴部21の内径)D2と略同一とされていた(特許文献2の段落0057参照)。このようにしておくことで、その大径穴部25dの底面27dを打ち抜くときは、打ち抜きパンチ120eがダボ125dによる凹み28dの内周面にガイドされ得るためである。しかも、このようにしておき、打ち抜きパンチ120eの先端面をその凹み28dの底面よりも急先すぼまり(先細り)テーパとしておけば、その凹み28d内に残存している潤滑剤(油)を排出させることができ、仕上げ面(仕上肌)精度の低下防止も図られる。
特開2007−278806号公報 特開2002−011543号公報
ところで、第4工程において、上記したように、先端面にダボ125dがある深穴あけパンチ120dで大径穴部25dをあけ、その後、第5工程において、その穴の底面27dにおけるダボ125dによる凹み28dの部位を打ち抜き、小径穴部21eをあけた後の異径筒状体(完成品)10eについては、図6−Eの拡大図中に示したように、その小径穴部21eの内周面22eのうち、後方向き環状棚面24e寄り部位に、微小ではあるが外方に向けて延びるようなクラック等の内部傷Kが発生することがある。このような、後方向き環状棚面24eは、その後の外径等の切削やネジ加工を経て主体金具(完成品)となり、センサとして組立てられるときは、上記したように、検出素子等を支持する支持面をなすところであり、極めて重要な役割を担う部位である。
本願発明者らは、前記内部傷Kの発生原因について各種の試験等を行い調査、検討を重ねた結果、その発生原因は次のようであることが知られた。第4工程において使用する、深穴あけパンチ120d(図7参照)の先端面において突出するダボ125dの外周面127dと、ダボ125dの外側におけるパンチ120dの先端面(環状傾斜面)124dとの交差部は、周方向に沿って、「すみ角」となる(図7中の拡大図参照)。ダボ125dの突出量は、0.2〜0.5mmと微小であるが、ミクロ的に見た場合には、その交差部に「すみ角」が存在することになる。このため、深穴あけパンチ120dの先端面で、予備穴25cの底面27cを押し付けて深穴をあける場合には、その「すみ角」において金属材料の流れは悪い。結果、深穴あけ後の深穴(大径穴部25d)の底面27dにおけるダボ125dによる凹み(穴)28dの内周面29dと、その凹み28dの外側の後方向き環状棚面24となるべき面(環状面)24dとの交差部である、「すみ角」に対応する部位には周方向に沿って凸となす角(コーナ)が付き、この角(コーナ)は、とくに、冷間鍛造ではデッドメタルとなり易い。事実、このような深穴あけ後の成形体(第4工程成形体10d)の段階において、軸線を通る平面で切断した縦断面で見ると、図9に示したように、ダボ125dによる凹み28dの内周面29dには、環状面24dの下において、その凹み28dの底面(又はその近傍)から該環状面24dに沿うように外方に向けて延びるクラックやしわ等の内部傷(デッドメタルによる内部傷)Kがみられる。
すなわち、第5工程成形体(異径筒状体10e)は、図9に示したように、このような第4工程成形体10dの大径穴部25dの底面27dにおける、ダボ125dによる凹み28dの部位を、凹み28dの内径D1に略一致する外径D2を有する打ち抜きパンチ120eで打ち抜き、小径穴部21eを成形するのであるから、その小径穴部21eの内周面22eのうち、後方向き環状棚面24e寄り部位には、上記したようなクラック等のデッドメタルによる内部傷Kがそのまま残存させられる形で発生する。なお、スパークプラグ用主体金具用の異径筒状体も、センサ用主体金具におけるそれと同様の「後方向き環状棚面」を有する形状、構造を呈しており、同様に製造されているから、前記課題と同様の課題がある。そして、この棚面は、中心電極を包囲する碍子を支持する支持面をなすところであり、重要な役割を担う部位である。
本発明は、ガスセンサやスパークプラグの部品であり、内周面に素子や碍子を支持するための後方向き環状棚面を有する主体金具用の異径筒状体を冷間鍛造で成形する際における如上の課題に鑑みてなされたもので、その異径筒状体の製造において、その後方向き環状棚面内にクラック等の内部傷を発生させないようにすることをその目的とする。
請求項1に記載の本発明は、先端から後方に、内径が小径の小径穴部と、内径が相対的に大径の大径穴部とを同軸で有し、しかも、その両穴部の先後の境界に、先すぼまり状をなす後方向き環状棚面を有して軸線方向に貫通する構造を有する異径筒状体の冷間鍛造による製造方法であって、
柱状の出発材料から、1又は複数の成形工程を経て、後端面に前記大径穴部の予備穴を成形し、
その後、該予備穴を深穴あけパンチの押し込みにより深穴あけ加工することで前記大径穴部を成形するのに、
パンチ自身の先端面の外周寄り部位に、前記異径筒状体における前記後方向き環状棚面を成形するように中央に向けて傾斜する環状傾斜面を備えると共に、該環状傾斜面を介し、該先端面の中心には所定の外径で先方に突出するダボを同軸で備えた深穴あけパンチを用いることにより、自身の底面に、前記後方向き環状棚面をなすべき環状面と、該環状面の内側に前記ダボによる凹みとを有する大径穴部を成形し、
その後、打ち抜きパンチの打ち込みにより、該大径穴部の底面を、前記後方向き環状棚面を残存させるように打ち抜くことによって、該後方向き環状棚面と前記小径穴部とを成形する工程を含む、異径筒状体の冷間鍛造による製造方法において、
前記深穴あけパンチにおける前記ダボの外径D1を、前記小径穴部の内径D2より小さくしておくことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、前記打ち抜きパンチの打ち込みにおいて、該打ち抜きパンチの外周面を、前記深穴あけパンチによって深穴あけされた前記大径穴部の内周面にてガイドさせることを特徴とする請求項1に記載の異径筒状体の冷間鍛造による製造方法である。
請求項3に記載の本発明は、前記打ち抜きパンチにおける先端面が前記ダボによる凹みを閉塞しないように、該打ち抜きパンチにおける先端面と後方部位とが連通する連通穴が、該打ち抜きパンチ内に設けられていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の異径筒状体の冷間鍛造による製造方法である。
本発明における製造方法においても、深穴あけには、先端面にダボが突出する深穴あけパンチを用いるから、そのダボの外周面と、その外側におけるパンチの先端面との交差部は周方向に沿って「すみ角」となる。このようなパンチで深穴あけ加工をして大径穴部を成形した場合には、その穴の底面の中心寄り部位にはダボによる凹みが形成される。よって、その段階におけるその凹みの内周面と、その凹みの外側であり、小径穴部の打ち抜き後に、後方向き環状棚面となるべき面との交差部には、周方向に沿って凸となす角(コーナ)が形成される。そして、このような角(コーナ)がデッドメタルとなり易いのは、従来の製法におけるのと同様である。このため、そのダボによる凹みの内周面のうち、環状棚面となるべき面の下には、その凹みの底面(又は底面寄り部位)から外方に向けて延びるクラック、しわ等のデッドメタルによる内部傷の存在がみられることがあるのも従来と同様である。
しかし、本発明では、前記深穴あけパンチにおける前記ダボの外径D1を、打ち抜きによって成形する前記小径穴部の内径D2より小さくしておくこと(D2>D1)としている。すなわち、本発明では、ダボの外径(ダボによる凹みの内径)D1が、その後の前記大径穴部の底面の打ち抜き径(小径穴部の内径D2)より小さい。このため、打ち抜き後に、後方向き環状棚面となるべき面よりも内周寄りの部位であって、ダボによる凹みの外方にある部位、すなわち、小径穴部の内径D2とダボの外径D1との間の部位も、この打ち抜きにおいて打ち抜かれる。これにより、ダボによる凹みの内周面において、外方に延びて発生しているクラック等の内部傷のうち、小径穴部の内径D2とダボの外径D1との間の部位(領域)にあるものは、その打ち抜きにおいて、打ち抜き屑として除去される。結果、本発明によれば、その打ち抜き後の異径筒状体におけるその後方向き環状棚面内の内部傷の発生を低減できる。
なお、ダボによる凹みの内周面から半径方向外方へ延びる内部傷の深さ、すなわち、環状棚面となるべき面内の内部傷の発生領域は、異径筒状体の寸法、深穴あけパンチにおけるダボの突出量や、鍛造対象の金属材料の流動性等によって異なる。一方、 ダボによる凹みの内周面から、内部傷が半径外方に延びる領域は、試験成形品を切断等することで把握できる。そして、前記小径穴部の内径D2は異径筒状体のサイズごと所定の径に設定される。よって、小径穴部の打ち抜き時に、その内部傷を含んで打ち抜き屑として打ち抜き除去(同時打ち抜き)ができるように、その把握に基づき、前記ダボの外径(寸法)D1をどれだけにするかを設定すればよい。なお、本発明の製造対象である異径筒状体は、センサ用主体金具の機械加工前の素材に限られず、スパークプラグ用主体金具の機械加工前の素材にも適用できる。
本発明においては、打ち抜きにおけるパンチが、ダボによる凹みにてガイドされないため、請求項2に記載のように、そのパンチの外周面が、大径穴部の内周面にガイドされるようにしておくとよい。また、本発明においては、打ち抜きパンチの外径D2が、ダボによる凹みの内径D1より大きくなるが、請求項3に記載のようにしておくことで、そのパンチの先端面がその凹みを閉塞することを防止できる。これにより、凹み内に残存する潤滑剤を連通穴を介して後方に排出させることができるので、潤滑剤の閉じ込めによる成形面の肌荒れ防止が図られる。
本発明の製造方法を具体化した実施形態例を説明する図であって、予備穴形成後の中間成形体である第3工程成形体(図6−C)における予備穴を、深穴あけ加工する(大径穴部を成形する)工程(第4工程)のダイス等を含む工程説明用断面図。 図1において深穴あけ加工(大径穴部を成形)した後の第4工程成形体において、その後方向き環状棚面内に発生する傷(クラック)の位置を説明する図1中のP2部の拡大図。 図1の深穴あけ(大径穴部の成形)後の第4工程成形体を、打ち抜く(小径穴部を成形する)工程(第4工程)のダイス等を含む工程説明用断面図。 従来のガスセンサの一例を説明する概略構成断面図。 図4のガスセンサに用いられている主体金具(部品完成品)の機械加工前の材料(素材)であって、冷間鍛造により成形された成形体(異径筒状体)の断面図。 図5の成形体(異径筒状体)が冷間鍛造で成形される工程の1例を示したもので、各工程で成形された成形体を説明する半断面図。 図5の成形体(図6−E)を成形する従来の工程のうち、予備穴形成後の中間成形体である第3工程成形体(図6−C)における予備穴を、深穴あけ加工する(大径穴部を成形する)工程(第4工程)のダイス等を含む工程説明用断面図。 図5の成形体(図6−E)を成形する従来の工程のうち、深穴あけ(大径穴部の成形)後の第4工程成形体を、打ち抜く(小径穴部を成形する)工程(第4工程)のダイス等を含む工程説明用断面図。 図7において深穴あけ(大径穴部の成形)した後の第4工程成形体において、その後方向き環状棚面内に発生する傷を説明する図7中のP1部の拡大図。
以下、本発明による、異径筒状体の冷間鍛造による製造方法の実施の形態例について、図1〜図3を参照しながら詳細に説明する。ただし、本例で製造する異径筒状体は、図5(図6−E)に示したものと同一のものである。そして、その製造工程も図6に示した各成形体(A〜E)を成形する工程と同じである。すなわち、柱状の出発材料から、図6−A,Bに示したように、複数の成形工程を経て、後端面に大径穴部25dの予備穴25cが成形された図6−Cに示した第3工程成形体10cを成形し、その後、これを第4工程において、該予備穴25cを深穴あけパンチの押し込みにより深穴あけ加工することで大径穴部25dを成形して第4工程成形体10dとし、その後、これの大径穴部25dの底面27dを、第5工程において、打ち抜きパンチの打ち込みにより打ち抜くことによって小径穴部21eを成形して異径筒状体10eを得るものとする。このため、上記従来技術における製法とは基本的に同様であり、その相違点は、実質的に、第4工程(図7参照)において、予備穴25cを深穴あけするのに用いる深穴あけパンチ120dの先端面において先方に突出するダボ125dの外径D1を、小径穴部21eの内径D2より適量、小さくした点のみであるが、以下、図6に示した第3工程成形体10cから第5工程成形体(異径筒状体完成品)が得られる過程について、第4、第5工程において使用するダイス、パンチ等も含め、さらに詳細に説明する。
まず、第4工程において加工される第3工程成形体10cについて説明する(図6等参照)。この第3工程成形体10cは、第2工程成形体10bから、先端側の円柱部と、後端側の円筒部とを有し、この両部位の先後間における外周面に、主体金具11において多角形部15をなすべき部位が張り出し形成されたものである。後端側の円筒部は、異径筒状体(図5参照)10eにおける後端側の筒状部17eに相当する部位である。このような第3工程成形体10cは、図6−Cに示したように、その後端面(中央)に凹部が設けられており、この凹部が大径穴部25の予備穴25cをなしている。ただし、この予備穴25cは、先端側に対して後端側が若干大径をなす異径穴を呈しており、先端側(多角形部15)に対応する部位が、その後、深穴あけ加工により大径穴部をなす内径と略同一径とされ、その後方の内径は後端側の筒状部17eの内径に略一致するよう、先端側に対し一回り大きめとされている。なお、このような予備穴25cの底面27cは、本例では、多角形部15の先後の中間に位置しており、その底面27cは、微量、中心(中央)が低位をなす先すぼまりのテーパをなしている。
一方、このような第3工程成形体(図6−C)10cから第4工程において深穴あけ加工された第4工程成形体(図6−D)10dは、多角形部15よりも先方の部位(円筒部)における先端部が縮径されて押し出されると共に、その深穴あけ加工により後方にも押し出されて大径穴部25dとして形成され、多角形部15と先端部(小径部)12dとの間の部位(ネジ加工される筒部)14dが、この小径部12dよりも相対的に大径の異径円筒の筒状部をなすため伸長されている。そして、小径穴部として打ち抜き形成される前の大径穴部25dにおける底面27dは、ネジ加工される相対的に大径の部位の先端よりも、若干後方(図示上方)に位置する設定とされている。
図1に示したように、予備穴のあけられた第3工程成形体10cから深穴あけ加工により第4工程成形体10dを成形するのに用いられるダイス100dは、第3工程成形体10cを、その多角形部15を含む先方部位が微小隙間で受け入れられ、かつ、第4工程成形体10dの先方部位の形状105dに形成されたキャビティを有している。このキャビティは、異径円筒の筒状部11eを成形可能に、先端側から小径の円形穴106dと、さらに、その後方に、これより大径で第3工程成形体10cの先端部位の外周面を受け入れ可能であり、ネジ加工される筒状部11e形成用の円形穴107dを備えている。そして、この両円形穴に続く後方には、第3工程成形体10cにおける多角形部15を微小隙間で受け入れ可能の多角形穴を備えている。これらのダイス100dにおける各穴(キャビティ)は、先方から後方に向けて拡径する同心の異径穴を呈している。なお、中間の円形穴107dは、深穴あけ加工に伴う材料の後方押し出し(伸長)を見込まれ、筒状部11eのうち、ネジ加工されるべき筒部の先後長より短く設定されている。なお、円形穴106d内のうち、ダイス100d内の下部には、第4工程成形体10dの先端面の支持と、成形後の取り出しのためにノックピン(円柱体)140dが配置されている。
また、この第4工程に用いる深穴あけパンチ120dは、所定長、所定径の大径穴部25dを穴あけにより成形し得ると共に、予備穴25cに内挿できるように形成された軸部(円柱部)130dを備えている。そして、その深穴あけパンチ120dの先端面は、その外周寄り部位に、異径筒状体(図5、図6−E参照)10eにおける後方向き環状棚面24eを成形するように中央に向けて傾斜する環状傾斜面124dを備えている。そして、この環状傾斜面124dを介し、先端面の中心には所定の外径D1で円形をなし、先方に微量(0.2〜0.5mm)突出するダボ125dを同軸で備えている。ただし、このダボ125dの外周縁が、異径筒状体10eにおける後方向き環状棚面24eの内周縁端(小径穴部21eの内周面)より、内側(中心側)に位置するように形成されている。すなわち、ダボ125dの外径D1が、従来は、その後、打ち抜いて形成する小径穴部21eの内径D2と略同一であったのに対し、小径穴部21eの内径D2より適量小さく設定されている。そして、環状傾斜面124dのテーパは、異径筒状体10eにおける後方向き環状棚面24eと同テーパであり、また、本例においては、ダボ125dもその先端面の中央がわずかに突出する先細りテーパとされている。
しかして、第4工程においては、第3工程成形体10cをダイス100dに装填し(図1の左図(A))、図1の右図(B)に示したように、その予備穴(凹部)25cに深穴あけパンチ120dを所定量、押し込むことにより、第4工程成形体10dが得られる。ただし、この押し込みにおいては、その当初は深穴あけパンチ120dの先端面におけるダボ125dが予備穴25cの底面27cに押し付けられて、その底面27cにダボ125dに対応した凹みが形成され、その押し込みに伴って第3工程成形体10cの先端部位がダイス100dの先方の円形穴106d内において先方に押し出されると共に、深穴あけが進行して多角形部15を含む後方部位が相対的に後方に押し出される。そして、深穴あけパンチ120dの所定ストローク(所定量)の押し込みの終了により、大径穴部の成形(深穴あけ)が終わり、図1の右図(B)に示した第4工程成形体10dが得られる。このようにして得られた第4工程成形体10dにおける大径穴部25dの底面27dには、深穴あけパンチ120dの先端面が転写されたものとなる。したがって、その底面27dの中央には、ダボ125dによる凹み28dが形成され、その外寄り部位には後方向き環状棚面24をなすべき環状面24dが形成され、凹み28dの内周面29dとの交差部が周方向に沿って凸となす角となる(図2参照)。この点、従来の工程におけるのと同じである。このため、このような凹み28dの内周面29dには、図2の拡大図中に示したように、その外側の環状面24dの下において、その凹み28dの底面(又はその近傍)から外方に向けて延びるクラック、しわ等のデッドメタルによる内部傷Kが発生することがある。この点も従来の工程におけるのと同様である。
しかし、上記したように、深穴あけパンチ120dにおけるダボ125dの外径D1は、次工程(第5工程)において打ち抜きパンチによって打ち抜き成形される小径穴部21eの内径D2より小さくされている(図2参照)。このため、この第4工程成形体10dを、その後、従来と同様に、図3の左図(A)に示したように第5工程における打ち抜き用のダイス100eに装填し、同右図(B)に示したように、小径穴部21eの内径D2に相当する先端外径を有する打ち抜きパンチ120eを打ち込むことで、その底面27dにおいて小径穴部21eを打ち抜くことにより、ダボ125dによる凹み28dの外方の部分であって、後方向き環状棚面24になるべき面よりも内周寄りに位置する環状面24dの部分(小径穴部21eの内径D2とダボ125dの外径D1との間の部位)は、この打ち抜きにおいて打ち抜き屑Uとして打ち抜かれ、除去される。すなわち、図2の拡大図中に示したように、凹み28dの外方の部分であって、径D2よりも内側に存していたクラック等の内部傷Kは、小径穴部21eの成形(打ち抜き)において、打ち抜き屑Uと共に除去される。これにより、その打ち抜き後の異径筒状体10eにおけるその後方向き環状棚面24e内の内部傷の発生を、D1とD2とが略同一とされていた従来の製造方法に比べると確実に低減できる。
なお、第5工程に用いるダイス100eは、実質的に第4工程におけるものと同構造のものであり、第4工程成形体10dが、略隙間なく装填され得るキャビティを有している。ただし、先端の支持(ノックピン)150eは、打ち抜きパンチ120eに干渉しないパイプ構造をなしている。また、打ち抜きパンチ120eは、先端寄り部位の打ち抜き径の軸部(円柱部)に対し、その後方寄り部位の軸部125eが太くされ、打ち抜き過程で、大径穴部25dの内周面にてガイドされる設定(外径)とされている。そして、そのパンチ120eには、その先端面と、そのパンチの後方側面において開口(図示せず)を有し連通する潤滑油抜きの穴Hが設けられている。
上記例において、深穴あけパンチ120dにおけるダボ125dの外径(寸法)D1をどれだけにするかは、ダボ125dによる凹み28dの内周面から半径方向外方へ延びる内部傷Kの深さ、すなわち、環状棚面24となるべき面内の内部傷の発生領域が、異径筒状体10eの寸法、形状、構造等に応じてどの程度であるかを、試験成形品を切断等により把握し、それに基づいて設定すればよいのは上記したとおりである。小径穴部21eの打ち抜きにおいて、発生する内部傷Kをできるだけ多く含んで、打ち抜き屑として打ち抜き除去(同時打ち抜き)できるように、ダボ125dの外径(寸法)D1を設定すればよい。
なお、本例では、打ち抜きパンチ120eにおけるその後方寄り部位の軸部125eが、打ち抜き過程で、大径穴部25dの内周面にてガイドされる設定(外径)とされているため、偏心もなく精度よく安定した打ち抜きができる。また、D2>D1の寸法関係としているものの、その打ち抜きパンチ120eには、その先端面と、そのパンチの後方側面との間で連通する潤滑油抜きの穴Hが設けられているため、そのパンチ120eの先端面がダボによる凹み28dを閉塞することを防止できる。これにより、凹み28d内の潤滑剤を連通穴Hを介して後方に排出させることができるので、潤滑剤の閉じ込めによる成形面の肌荒れ防止が図られる。
ところで、本例の異径筒状体10eは、その先方の筒状部11eの先端寄り部位に、相対的に外径が小さい小径筒部(小径部)12eを備えており、大径穴部25dの成形過程で、この小径筒部(小径部)12eをなすべき小径部位が、をダイス100dにおける先方の小さい円形穴106dに通して押し出し成形される。このため、深穴あけパンチ120dの押し込み(第4工程)においては、偏心等もなく安定した成形を得るため、その押し込み過程で、次のように変化が進むように、ダボ125dの外径D1を設定するのがよい。すなわち、この押し込みにより、その当初は深穴あけパンチ120dの先端面におけるダボ125dが、第3工程成形体10cの予備穴25cの底面27cに押し付けられ、比較的小さい荷重(プレス荷重)によって、その底面27cを先方に押し、第3工程成形体における多角形部15の先端向き面がダイス100dにおける、その先端向き面を支持すべき後方向き環状多角形面115dにて支持される状態となるようにし、それに続いてダボ125dが予備穴25cの底面27cを凹ますように押し、先方に小径筒部(小径部)12eをなすべき小径部位が、円形穴106d内に押し出され、その後で、実質的な深穴加工による大径穴部25dが後方押し出しにより成形されるようにするのがよい。
ここで、ダボ125dが予備穴25cの底面27cに押し込まれ、深穴あけパンチ120dの先端面が予備穴25cの底面27c全体に押し付けられるまでの荷重をL1とする。その後、その押し込みが進むにつれて荷重が増大し、先方の小径筒部(小径部)12eをなすべき小径部位が先方押し出されて成形されるまでの荷重をL2とする。次いで、さらにパンチ120dが押し込まれて深穴あけが進むにつれて後方押し出し(伸長)されて大径穴部25dの成形(深穴あけ)が終わるまでの荷重をL3とする。この場合においては、ダボ125dの外径D1を、小径穴部21eの内径D2より小さくすることに加えて、これらの荷重に、L1<L2、及び L1<L3で、L2≦L3の関係が保持されるようにするのがよい。
なお、上記形態では、出発材料から5の工程を経ることで異径筒状体10eを成形する場合で、かつ、その第3工程において予備穴25cをあけてなる第3工程成形体10cとし、これに対して第4工程において深穴あけし、そして、第5工程で打ち抜く場合で説明したが、本発明において異径筒状体の成形に至るまでの工程数は、異径筒状体の具体的な縦横(高さ、径、肉厚等)寸法比や成形難度(又は金属材料の変形容易性)に応じて、適宜の数に設定すればよい。また、異径筒状体(センサやスパークプラグ用の主体金具の機械加工前の素材)の形状、構造は、上記例におけるものに限定されるものではなく、加工箇所、加工取り代等に応じ、異径状態等は、適宜に変更した形状、構造のものとして具体化すればよい。
10e 異径筒状体
21e 小径穴部
24e 後方向き環状棚面
24d 後方向き環状棚面をなすべき環状面
25e 大径穴部
25c 大径穴部の予備穴
25d 大径穴部
27d 大径穴部の底面
28d ダボによる凹み
120d 深穴あけパンチ
124d 深穴あけパンチの先端面の外周寄り部位の環状傾斜面
125d ダボ
120e 打ち抜きパンチ
D1 ダボの外径
D2 小径穴部の内径

Claims (3)

  1. 先端から後方に、内径が小径の小径穴部と、内径が相対的に大径の大径穴部とを同軸で有し、しかも、その両穴部の先後の境界に、先すぼまり状をなす後方向き環状棚面を有して軸線方向に貫通する構造を有する異径筒状体の冷間鍛造による製造方法であって、
    柱状の出発材料から、1又は複数の成形工程を経て、後端面に前記大径穴部の予備穴を成形し、
    その後、該予備穴を深穴あけパンチの押し込みにより深穴あけ加工することで前記大径穴部を成形するのに、
    パンチ自身の先端面の外周寄り部位に、前記異径筒状体における前記後方向き環状棚面を成形するように中央に向けて傾斜する環状傾斜面を備えると共に、該環状傾斜面を介し、該先端面の中心には所定の外径で先方に突出するダボを同軸で備えた深穴あけパンチを用いることにより、自身の底面に、前記後方向き環状棚面をなすべき環状面と、該環状面の内側に前記ダボによる凹みとを有する大径穴部を成形し、
    その後、打ち抜きパンチの打ち込みにより、該大径穴部の底面を、前記後方向き環状棚面を残存させるように打ち抜くことによって、該後方向き環状棚面と前記小径穴部とを成形する工程を含む、異径筒状体の冷間鍛造による製造方法において、
    前記深穴あけパンチにおける前記ダボの外径D1を、前記小径穴部の内径D2より小さくしておくことを特徴とする、異径筒状体の冷間鍛造による製造方法。
  2. 前記打ち抜きパンチの打ち込みにおいて、該打ち抜きパンチの外周面を、前記深穴あけパンチによって深穴あけされた前記大径穴部の内周面にてガイドさせることを特徴とする請求項1に記載の異径筒状体の冷間鍛造による製造方法。
  3. 前記打ち抜きパンチにおける先端面が前記ダボによる凹みを閉塞しないように、該打ち抜きパンチにおける先端面と後方部位とが連通する連通穴が、該打ち抜きパンチ内に設けられていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の異径筒状体の冷間鍛造による製造方法。
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