JP2001101862A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

Info

Publication number
JP2001101862A
JP2001101862A JP27178799A JP27178799A JP2001101862A JP 2001101862 A JP2001101862 A JP 2001101862A JP 27178799 A JP27178799 A JP 27178799A JP 27178799 A JP27178799 A JP 27178799A JP 2001101862 A JP2001101862 A JP 2001101862A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
power supply
voltage
current
semiconductor device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27178799A
Other languages
English (en)
Inventor
Takesada Akiba
武定 秋葉
Shigeki Ueda
茂樹 上田
Shinji Horiguchi
真志 堀口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Device Engineering Co Ltd, Hitachi Ltd, Hitachi Consumer Electronics Co Ltd filed Critical Hitachi Device Engineering Co Ltd
Priority to JP27178799A priority Critical patent/JP2001101862A/ja
Publication of JP2001101862A publication Critical patent/JP2001101862A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】電源回路の出力電圧の安定化と、低消費電流化
を両立する。 【解決手段】反応時間の短い第1電圧リミッタ回路(V
DLA)と、電流供給能力の高い第2電圧リミッタ回路
(VDLB)を並列して設け、出力同士を接続する。V
DLBの出力トランジスタのサイズWPBを、VDLA
の出力トランジスタのサイズWPAより大きく設定す
る。さらには、各電源回路の定電流源の電流(INAと
INB)と各出力トランジスタのサイズ(WPAとWP
B)との比率において、第1電源回路(VDLA)での
比率(WPA/INA)を、第2電源回路(VDLB)
での比率(WPB/INB)より小さく設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電源回路に係わり、
特に出力電圧の安定化と消費電流低減に適した回路方式
を有する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体チップ上で外部電源電圧を降圧し
た内部電圧を発生し、これを電源として用いるいわゆる
オンチップ電圧リミッタ方式(降圧方式)が、半導体メ
モリなどで広く用いられている。これは、回路の消費電
流を低減するため、あるいは微細素子の信頼性を確保す
るためである。この目的のために内部電源電圧を発生す
る回路が電圧リミッタ回路(降圧回路)である。
【0003】図13に、従来から一般的に使用されてい
る電圧リミッタ回路の一例を示す。電圧リミッタ回路V
DLは、基準電圧VR(例えば2V)に基づいて、外部
電源VDD(例えば2.5V)から降圧した内部電圧V
DL(例えば2V)を発生する回路であり、電圧比較回
路部CVと出力回路部OVで構成されている。電圧比較
回路部CVはカレントミラー構成のPMOSペア11、
12と、基準電圧VRと出力電圧VDLをそれぞれゲー
ト入力するNMOSペア13、14、そして活性化信号
BAで制御される定電流源のNMOS10からなる差動
アンプ回路であり、比較結果VGを出力する。また、出
力回路部OVは、比較結果VGをゲート入力とするPM
OS15で構成される。
【0004】次にこの電圧リミッタ回路の動作を説明す
る。電圧比較回路部CVでは、通常の差動アンプ動作に
よって、基準電圧VRと出力VDLの電圧の比較を行っ
ている。VDLがVRより高い場合には、NMOS13
に比べてNMOS14の電流が大きくなり、カレントミ
ラー構成のPMOS11、12の電流が大きくなる。一
方、NMOS13の電流は小さいため、出力VGは外部
電圧VDD近くにまで上昇する。したがって出力回路部
のPMOS15はオフ状態にあり、供給電流IPはゼロ
である。
【0005】VDLを電源とする回路が動作を開始し
て、負荷電流IDLが流れ始めると、VDLの電位は下
がる。VDLがVRより低くなると、NMOS14の電
流が小さくなり、カレントミラー構成のPMOS11、
12の電流が小さくなる。一方、NMOS13の電流は
増加するため、出力VGは外部電圧VDDから次第に下
がってくる。VDD−VGが出力回路部のPMOS15
のしきい値電圧Vthよりも下がると、PMOS15が
オンして、外部電源VDDから出力ノードVDLに供給
電流IPを流す。この供給電流IPによってVDLの電
圧が回復し、再びVDLが基準電圧VRより高くなる
と、前述したようにVGが高くなり、PMOS15がオ
フして供給電流を止める。
【0006】このように、電圧リミッタ回路では、電圧
比較回路部CVで基準電圧VRと出力電圧VDLの電圧
を比較し、その結果に応じて出力回路部OVのオン/オ
フを制御することで出力電圧VDLを一定電圧に保つ。
【0007】なお、電圧リミッタ回路では、電圧比較回
路部の差動アンプ部に数mA程度の定電流INを流して
いる。待機時の消費電流を低減するためには、非動作時
に選択信号BAを切り換えて、この定電流INをカット
することもできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】半導体チップでは、高
速化と大規模化が同時に進行している。高速化によって
回路の動作速度が速くなると、負荷容量が同じでも、負
荷電流は増加する。これに加えて、回路規模が大きくな
ると、充放電する負荷容量も大きくなり、負荷電流は急
激に増大する。このため、電圧リミッタ回路の電流供給
能力も高くする必要がある。
【0009】代表的な半導体メモリである、SDRAM
(シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・
メモリ)のビット線の充電に、電圧リミッタ回路の出力
電圧VDLを使用した場合を例に説明する。例えば64
MbitのSDRAMの場合、一度に充電するビット線
の数は4096本であるが、大容量化した256Mbi
tのSDRAMでは2倍の8192本を充電するため、
負荷容量は2倍になる。さらに高速化のために充電期間
を2/3に短縮したとすると、負荷電流は1.5倍にな
り、負荷容量の増加(2倍)と合わせると、全体では3
倍にも増加する。したがって、出力電圧を安定して供給
するためには、電圧リミッタ回路の電流供給能力も大き
く(例えば3倍)する必要がある。
【0010】電圧リミッタ回路の供給電流IPは、図1
3の出力回路部のPMOS15のトランジスタサイズW
Pに依存する。従って、供給能力を大きくするために
は、出力回路部のPMOS15のトランジスタサイズW
Pを大きくする必要がある。しかし、出力回路部のPM
OS15のゲート容量は、電圧比較回路部の出力VGの
負荷容量でもあるため、WPを大きくすると、負荷容量
が増大してVGの反応時間が遅くなる。負荷電流IDL
が流れ始めてから、供給電流IPが流れ始めるまでの期
間は、出力回路部がオフしているため、負荷電流IDL
によってVDLの電位が低下し続ける。このため、反応
時間が遅くなるとVDLが大幅に低下して回路動作が不
安定になり、最悪の場合、回路の誤動作といった問題が
発生する。したがって、回路動作の安定化のためには、
供給能力の向上と合わせて、反応時間の短縮も必要であ
る。
【0011】上記VGの反応時間は、負荷容量であるP
MOS15のトランジスタサイズWPと、VGの引き抜
き電流である電圧比較回路部の定電流源NMOS10の
定電流INの比率(WP/IN)で決まる。したがっ
て、VGの反応時間を短縮するためには、電圧比較回路
部の定電流源NMOS10の定電流INを大きくすれば
よい。しかし、WPの増加に見合うだけ定電流源INを
大きくすると、電流は十数mA程度にも大きくなってし
まうため、チップ全体の消費電流が大きくなり、重大な
問題となる。
【0012】以上で述べたように、従来の電圧リミッタ
回路では、反応時間の短縮と電流供給能力の向上による
出力電圧の安定化と、低消費電流化は両立できなかっ
た。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の代表的な本願の構成は以下の通りである。即ち、所定
電圧VDLを発生する第1および第2電源回路を設け、
各電源回路の出力ノードが共通ノードVDLに接続され
るようにする。ここで、各電源回路は電圧比較回路部と
出力回路部で構成され、電圧比較回路部は基準電圧VR
と出力ノードVDLの電圧比較を行う差動アンプと、こ
れを活性化する定電流源で構成され、差動アンプ部の結
果に応じて出力回路部のオン/オフが制御される構成に
し、第2電源回路の出力回路部のトランジスタサイズW
P2は第1電源回路の出力回路部のトランジスタサイズ
WP1より大きく設定する。ここで、上記第1および第
2の電源回路は、略同時に活性化(動作状態)される。
【0014】さらに、前記第1電源回路の電圧比較回路
部の定電流源の電流IN1と出力回路部のトランジスタ
サイズWP1の比率(WP1/IN1)が、前記第2電
源回路の電圧比較回路部の定電流源の電流IN2と出力
回路部のトランジスタサイズWP2との比率(WP2/
IN2)より小さくなるように設定する。
【0015】さらに、前記第1電源回路の電圧比較回路
部の定電流源のトランジスタサイズWN1と出力回路部
のトランジスタサイズWP1の比率(WP1/WN1)
が、前記第2電源回路の電圧比較回路部の定電流源のト
ランジスタサイズWN2と出力回路部のトランジスタサ
イズWP2との比率(WP2/WN2)より小さくなる
ように設定する。
【0016】すなわち、第1電源回路の反応時間を短く
し、第2電源回路の電流供給能力を高くして、両者を並
列して設けることで、全体として反応速度が速く、電流
供給能力の高い電源回路を実現する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面を用い
て詳細に説明する。実施例の各ブロックを構成する回路
素子は、特に制限されないが、公知のCMOS(相補型
MOSトランジスタ)等の集積回路技術によって、単結
晶シリコンのような1個の半導体基板上に形成される。
MOSトランジスタの回路記号は矢印をつけないものは
N形MOSトランジスタ(NMOS)を表し、矢印をつ
けたP形MOSトランジスタ(PMOS)と区別され
る。
【0018】〔実施例1〕図1に本発明の一実施例にな
る電圧リミッタ回路構成を示す。本実施例では、特性の
異なる2個の電圧リミッタ回路VDLAとVDLBを並
列して設け、各出力を1つのノードVDLに接続してい
ることが特徴である。すなわち、VDLAは出力電圧の
低下に対する反応時間が短く、VDLBは出力電圧の電
流供給能力を高くしていることで、全体としては反応時
間が短く、しかも供給能力の高い電圧リミッタを構成し
ている。
【0019】まず回路構成について説明する。電圧リミ
ッタ回路VDLAは、基準電圧VRに基づいて、外部電
源VDDから降圧した内部電圧VDLを発生する回路で
あり、電圧比較回路部CVAと出力回路部OVAで構成
されている。電圧比較回路部CVAはカレントミラー構
成のPMOSペア31、32と、基準電圧VRと出力電
圧VDLをそれぞれゲート入力するNMOSペア33、
34、そして活性化信号BAで制御される定電流源のN
MOS30からなる差動アンプ回路(差動増幅器)であ
り、比較結果VGAを出力する。また、出力回路部OV
Aは、比較結果VGAをゲート入力とするPMOS35
で構成される。
【0020】この電圧リミッタ回路の供給電流IPA
は、PMOS35のトランジスタサイズWPAに比例す
る。また、VGAの反応時間は定電流源30の電流IN
Aに反比例し、負荷容量となる出力回路部のPMOS3
5のトランジスタサイズWPAに比例する。即ち、VG
Aの反応時間TDAはWPA/INAに比例する。さら
に、定電流INAはNMOS30のトランジスタサイズ
WNAに比例することから、反応時間TDAはWPA/
WNAに比例する。
【0021】同様に電圧リミッタ回路VDLBは、基準
電圧VRに基づいて、外部電源VDDから降圧した内部
電圧VDLを発生する回路であり、電圧比較回路部CV
Bと出力回路部OVBで構成されている。電圧比較回路
部CVBはカレントミラー構成のPMOSペア41、4
2と、基準電圧VRと出力電圧VDLをそれぞれゲート
入力するNMOSペア43、44、そして活性化信号B
Aで制御される定電流源のNMOS40からなる差動ア
ンプ回路であり、比較結果VGBを出力する。
【0022】また、出力回路部OVBは、比較結果VG
Bをゲート入力とするPMOS45で構成される。この
電圧リミッタ回路の供給電流IPBは、PMOS45の
トランジスタサイズWPBに比例する。また、VGBの
反応時間は定電流源40の電流INBに反比例し、負荷
容量となる出力回路部のPMOS45のトランジスタサ
イズWPBに比例する。即ち、VGBの反応時間TDB
はWPB/INBに比例する。さらに、定電流INBは
NMOS40のトランジスタサイズWNBに比例するこ
とから、反応時間TDBはWPB/WNBに比例する。
【0023】なお本実施例では、上記した2個の電圧リ
ミッタ回路において、以下のようなトランジスタサイズ
上の特徴を設ける。まず、それぞれの出力回路部のPM
OS35、45のトランジスタサイズWPA、WPBに
おいて、WPBのサイズをWPAより大きく設定する。
これによってVDLBの供給電流IPBをVDLAの供
給電流IPAより大きくしている。なお、IPAとIP
Bを合わせた合計の供給能力は、VDLを電源とする負
荷回路の負荷電流IDLより大きくなるように、トラン
ジスタサイズWPA、WPBは決める。
【0024】さらに、それぞれの電圧比較回路の定電流
源の電流INA、INBと、それぞれの出力回路部のP
MOS35、45のトランジスタサイズWPA、WPB
において、VDLAの比率(WPA/INA)がVDL
Bの比率(WPB/INB)より小さくなるように設定
する。すなわち、それぞれの電圧比較回路の定電流IN
A、INBが、定電流源のNMOS30、40のトラン
ジスタサイズWNA、WNBに比例することから、VD
LAの比率(WPA/WNA)がVDLBの比率(WP
B/WNB)より小さくなるように、各回路定数を設定
する。これによって、VDLAの反応時間TDAは、V
DLBの反応時間TDBより短くなる。
【0025】例えば、負荷電流IDLからWPA+WP
B=2000μmが必要であるとする。そこで、WPB
がWPAより大きくなるように、WPA=500μm、
WPB=1500μmとする。これによって、VDLB
の供給電流IPBはVDLAの供給電流IPAの3倍に
なる。ここで、定電流源はINA=INB=2mAとす
る。これで、VDLAの比率(WPA/INA)=50
0μm/2mA=250μm/mAとなり、VDLBの比
率(WPB/INB)=1500μm/2mA=750
μm/mAの3分の1となる。したがって、この場合の
VDLAの反応時間はVDLBの反応時間の3分の1と
短く、高速に反応するようになる。この時、電圧リミッ
タ回路で消費する電流は、定電流源の電流を合わせた値
(INA+INB=4mA)である。
【0026】図2を参照して、動作を説明する。チップ
が待機状態の期間T0では、活性化信号BAはLow
で、各電圧比較回路部の定電流源の定電流INA、IN
Bは電流を流していない。このため、比較結果VGAと
VGBはPMOS31、41によってVDD電位(例え
ば2.5V)付近まで上がっている。したがって、各出
力回路部はオフしており、出力VDLはフローティング
状態でVDL電圧(例えば2V)を維持している。
【0027】チップが活性化されると活性化信号BAが
Highになり、定電流源の定電流INA、INB(例
えば各2mA)が流れて、各電圧比較回路部が活性化さ
れる(T1の期間)。但し、負荷電流IDLが流れてい
ないときはVDLが基準電圧VR(例えば2V)以上で
あるため、VGAとVGBはVDD電位(例えば2.5
V)付近のままで、各出力回路部はオフしている。
【0028】次に、VDLを電源とする回路が動作を開
始して、T2の期間(例えば30ns)だけ負荷電流I
DL(例えば50mA)が流れる。VDLの電位はID
Lによって次第に下がり、反応時間の短いVDLAの電
圧比較回路の出力VGAが下がり、反応時間TDA(例
えば5ns)でVDLAの出力回路がオンして供給電流
IPA(例えば25mA)を流し始める。IPAはID
Lに比べて小さいが、早い時点で供給を開始するため、
VDLの低下を抑制する効果がある。
【0029】従って、VDLの変動量DVDLを小さく
できる。その後、反応時間TDB(例えば15ns)に
て供給能力の大きなVDLBがオンして、供給電流IP
B(例えば75mA)を流すため、VDLの電位は基準
電圧VRまで回復する。負荷電流IDLが無くなると、
再びVGAとVGBはVDD電位近くまで高くなり、各
出力回路部はオフする。この状態のT3期間では、電圧
リミッタ回路では定電流源INAとINBだけが消費
(例えば各2mAで合計4mA)されている。
【0030】次に、別の回路が動作を開始して、短いT
4の期間(例えば5ns)だけ過渡的に負荷電流IDL
(例えば50mA)が流れたとする。VDLの電位はI
DLによって下がり、反応時間の短いVDLAの電圧比
較回路の出力VGAが下がり、反応時間TDA(例えば
5ns)でVDLAの出力回路がオンして供給電流IP
A(例えば25mA)を流し始める。この時点で、負荷
電流IDLは流れ終わっているため、VDLの電位はI
PAで基準電圧VRまで回復する。このため、反応時間
の長いVDLBが動作する前に供給が完了する。
【0031】以上で、述べたように、本実施例では、反
応時間の短いVDLAと、供給能力の高いVDLBを並
列して設けたことにより、反応時間の短いVDLAでV
DLの低下を抑制し、供給能力の高いVDLBで迅速に
電圧を回復するため、VDLの安定した出力を実現でき
る。
【0032】一方、図13の従来回路で、本実施例と同
じ供給能力を得るためには、WP=2000μmが必要
である。この場合、本実施例と同等の反応時間を得るた
めには、本実施例の2倍の定電流IN=8mAが必要で
ある。したがって、本実施例では、従来回路のより少な
い消費電流で、同等の反応時間と、供給能力を達成する
ことができる。
【0033】〔実施例2〕図3に、実施例2となる、S
DRAM(シンクロナス・ダイナミック・ランダム・ア
クセス・メモリ)のブロック構成を示す。本実施例で
は、図1にて説明した2個の電圧リミッタ回路VDL
A、VDLBを動作時用電圧リミッタ回路としてSDR
AMに適用し、これに加えて待機時用の電圧リミッタ回
路VDLSを追加していることが特徴である。
【0034】まず回路構成を説明する。図中、CHIP
は半導体メモリチップ、主制御回路CTMLは、クロッ
ク信号CLK、チップセレクト信号/CS(信号名の前
の斜線”/”は補信号であることを示す)、ロウアドレ
スストローブ/RAS、カラムアドレスストローブ/C
AS、書き込みエネーブル信号/WE、クロックエネー
ブル信号CKEなどの外部入力信号を受けて、コマンド
を解釈し、動作モードにしたがってチップ内回路を制御
する回路である。
【0035】チップ内は4個のメモリバンクBank
0、Bank1、Bank2、Bank3に分かれてお
り、各バンクは周辺回路CKT、ワード選択回路WD、
複数のワード線WLとビット線BLの交点にメモリセル
MC、ビット線信号を増幅するセンスアンプSA、セン
スアンプ駆動回路SD、書込回路WAで構成されてい
る。
【0036】また、基準電圧回路RVGは、外部電源V
DD(例えば2.5V)から一定の基準電圧VR(例え
ば2V)を発生する回路である。なお、待機時用電圧リ
ミッタ回路VDLSは図1のVDLAと同じ構成である
が、待機時のVDL電圧(例えば2V)を保持するため
だけに使用するため、常時動作とし、定電流源および供
給電流を非常に小さくしている(通常、定電流源は数μ
A、供給電流は数mA)。各電圧リミッタ回路VDL
S、VDLA、VDLBの出力は一つのノードVDLに
接続され、各バンクのセンスアンプ駆動回路SD、およ
び書込アンプWAに電圧を供給している。
【0037】なお、SDRAMでは、CLK、/CS、
/RAS、/CAS、/WE、CKEなどの信号の組み
合わせによってコマンドを指定する方法が標準化されて
おり、本実施例もその標準化された方法に従っている。
【0038】図4を参照して、動作を説明する。期間T
0の待機状態では、プリチャージ回路(図3では図面簡
略化のため省略している)によってビット線BLはVD
L(例えば2V)の半分の電位(例えば1V)に保持さ
れている。また、電圧リミッタ回路VDLAとVDLB
はオフ状態であり、内部電圧VDLは常時動作している
VDLSによって電圧を保持している。従って、この期
間の電圧リミッタ回路で消費される電流は、待機時用の
VDLSの定電流源だけであり、非常に小さい(通常数
μA)。
【0039】次のT1の期間では、CLK、/CS、/
RAS、/CAS、/WE、CKEなどの外部信号に従
ってチップが活性化され、主制御回路CTMLによって
チップ内の活性化信号BAとバンク選択信号(例えばB
A0)が出力される。BAによってオフ状態にあった電
圧リミッタ回路VDLAおよびVDLBの電圧比較回路
部が活性化される。しかし、VDLの負荷電流IDLが
流れていないため、VDLは基準電圧VR(例えば2
V)と同電圧にあり、各電圧比較回路部の出力VGAお
よびVGBはVDD電位で、各出力回路部はオフしたま
まである。これに並行して、選択バンク(例えばBan
k0)が活性化され、AXによってワード選択回路WD
で一本のワード線WLが選択される。メモリセルからビ
ット線BLに微少な信号が読み出される。
【0040】次にT2の期間は、ビット線信号の増幅期
間で、通常数十nsである。CKTによってセンスアン
プ起動信号SAPが出力され、センスアンプ駆動回路S
DによってセンスアンプSAにVDLが印加される。こ
れによってセンスアンプの増幅が開始され、ビット線B
Lの微少な信号は、VDL振幅まで増幅される。同時に
増幅されるBLの本数は256Mbit−SDRAMの
場合で、約8千本と多いため、VDLから供給する電流
IDLは大きい(例えば50mA程度)。この負荷電流
IDLによってVDLの電位が次第に下がり、電圧リミ
ッタ回路が動作を開始する。
【0041】まず、反応時間の短いVDLAのVGAの
電位が下がり、出力回路部がオンして中程度の供給電流
IPA(例えば25mA)を流し始める。IPA(25
mA)はIDLに対して小さいが、早い時期から電流を
供給するため、VDLが下がるのを抑制する効果があ
る。次いで、反応時間の長いVDLBのVGBの電位が
下がり、VDLBの出力回路部がオンして大きな供給電
流IPB(75mA)を流す。IPAとIPBの和は、
負荷電流IDLよりも大きく、VDLは基準電圧VRま
で戻る。この時点でSAによるビット線の増幅動作は完
了し、負荷電流IDLも流れなくなる。このため、VG
AおよびVGBはVDDまで上がり、出力回路部はオフ
状態になり、供給電流IPA、IPBは流れなくなる。
【0042】次の期間T3は、センスアンプの増幅が完
了してから次のコマンドが入るまでの期間で、アクティ
ブスタンバイ状態と呼ばれている。基本的には回路での
消費電流はないが、動作時用電圧リミッタ回路の電圧比
較回路部の定電流INA、INB(例えば各2mA)が
流れている。
【0043】次の期間T4は、書き込みの期間で、図で
は2回の書き込みをした場合を示している。SDRAM
では、書き込みサイクルがCLKに同期しているため、
CLKのサイクルを7nsとすると、2回の書き込みを
わずか14nsで完了する。まず、書き込みコマンドが
入るとCKTから書き込み信号WTが出力し、データD
Qに応じて、書込回路WAを介してMIOにデータが出
力される。MIOのデータはカラムアドレスによって選
択されたビット線に書き込まれる。
【0044】ビット線への書き込みが完了すると、すぐ
にMIOはVDL電位にプリチャージされる。このとき
VDLの負荷電流IDLが流れる。同様に2回目の書き
込みが行われ、再び負荷電流IDLが流れる。16ビッ
トや32ビットを同時に書き込むと、過渡的に流れる負
荷電流IDLは大きくなり(例えば50mA)、VDL
電位も低下する。これによって反応時間の短いVDLA
が動作して、供給電流IPAが流れる。この場合の負荷
電流は散発的であるため、中程度の供給電流IPA(2
5mA)で十分であり、迅速にVDLを元の電圧まで回
復できる。このため、VDLの変動は小さく、安定した
電圧を供給できる。なお、この場合では、反応時間の長
いVDLBが動作する前に供給動作が完了する。
【0045】以上で、述べたように、本実施例では、動
作時用電圧リミッタ回路として、反応時間の短いVDL
Aと供給能力の高いVDLBを並列して設けたことによ
り、反応時間の短いVDLAでVDLの低下を抑制し、
供給能力の高いVDLBで迅速に電圧を回復するため、
VDLの安定した出力を実現できる。また、待機時用の
電圧リミッタ回路VDLSを追加したことで、待機時に
VDLAとVDLBをオフできるため、待機時の電圧リ
ミッタ回路での消費電流を大幅に低減できる。
【0046】なお、メモリ回路の場合に待機状態(第1
状態)と動作状態(第2状態)を区別するのは、当該メ
モリバンクが選択されているか否かであるが、このこと
は当該メモリバンクの選択ワード線の有無ととらえるこ
ともできる。
【0047】なお、本実施例では、電圧リミッタ回路の
出力VDLを、ビット線の充電、および書込回路WAに
使用した場合で示してあるが、本発明はこれに限定され
るものではない。例えば、図3の主制御回路CTMLや
周辺回路CKTの電源として、電圧リミッタ回路の出力
を使用した場合でも、本発明を適用することで上記と同
様の効果が得られる。
【0048】〔実施例3〕図5に、実施例3となる、S
DRAMのブロック構成を示す。本実施例では、前記図
3の実施例にタイマー回路TMを追加して、その出力信
号BATで供給能力の高いVDLBを活性化しているこ
とが特徴である。その他については、図3の実施例と同
じであるので、説明は省略する。なお、タイマー回路T
Mは、活性化信号BAが入力すると、一定期間TTMだ
け出力信号BATを出力する回路であり、図6に示すよ
うな遅延回路DLYとCMOS回路で構成できる。この
場合、BATを出力している一定期間TTMは、遅延回
路DLYの遅延時間で設定でき、活性化信号からビット
線の充電が完了するまでの期間(通常数十ns)に設定
する。
【0049】図7を参照して、本実施例の動作を説明す
る。T1の期間では、チップが選択され、活性化信号B
Aとバンク選択信号(例えばBA0)が出力されて、タ
イマー回路TMの出力BATも出力される。これによっ
て動作時用電圧リミッタ回路VDLAとVDLBが活性
化される。これに並行して、選択バンク(例えばBan
k0)が活性化され、AXによってワード選択回路WD
で一本のワード線WLが選択される。メモリセルからビ
ット線BLに微少な信号が読み出される。
【0050】次のT2期間は、ビット線信号の増幅期間
であり、大きな負荷電流IDLが流れるが、実施例2で
述べたように反応時間の短いVDLAと供給能力の高い
VDLBの併用により、安定した出力電圧VDLを供給
する。
【0051】次のアクティブスタンバイ状態と呼ばれて
いる期間T3になると、タイマー回路の出力BATが切
り替わり、供給能力の高いVDLBが非活性状態にな
る。ただし、反応時間の短いVDLAは活性化されてい
る。このため、電圧リミッタ回路の消費電流としては、
VDLAの定電流INA(例えば2mA)だけが流れ
る。
【0052】次の期間T4は、書き込みの期間で、図で
は2回の書き込みをした場合を示している。実施例2で
述べたように、この場合の負荷電流は散発的であるた
め、VDLAの供給電流IPA(25mA)で十分であ
り、VDLBが非活性でもVDLを安定して供給でき
る。
【0053】このように、SDRAMではバンクの活性
化からビット線の充電までの期間T1からT2で大きな
負荷電流IDLを流すが、その後の期間T3とT4では
負荷電流IDLは比較的小さい。このため、反応時間の
短いVDLAの供給電流IPAだけで十分である。従っ
て、供給能力の大きなVDLBを期間T1およびT2の
間だけ活性化し、その後の期間T3とT4は非活性化と
しても、出力電圧は安定に供給できる。この場合は、ア
クティブスタンバイ状態の電圧リミッタ回路での消費電
流は反応時間の短いVDLAの定電流INAだけであ
り、実施例2に比べてさらに消費電流を低減できる。
【0054】〔実施例4〕図8に、実施例4となる、S
DRAMのブロック構成を示す。本実施例では、4個の
バンクそれぞれに、専用の特性の異なる2個の動作時用
電圧リミッタ回路VDLA0〜VDLA3とVDLB0
〜VDLB3を設けていることが特徴である。すなわ
ち、VDLA0とVDLB0は選択信号BA0でBan
k0と同時に活性化される。同様にVDLA1とVDL
B1は選択信号BA1でBank1と、VDLA2とV
DLB2は選択信号BA2でBank2と、VDLA3
とVDLB3は選択信号BA3でBank3と、それぞ
れ同期して活性化される。なお、各電圧リミッタ回路
は、それぞれ同期するバンクの近くに配置して、VDL
のレイアウト配線による寄生抵抗を低減している。その
他は、図3の実施例と同様であるため、詳細な構成と動
作の説明は省略する。また、各バンクBank0、Ba
nk1、Bank2、Bank3については、図面の簡
略化のため内部を省略しているが、図3と同様の回路で
構成されている。
【0055】上記の構成にすることにより、各動作時用
電圧リミッタ回路と各バンク間のVDLレイアウト配線
の寄生抵抗を低減でき、寄生抵抗による電圧ドロップを
抑制できる。また、活性化するバンク数に応じて、それ
ぞれ専用の動作時用電圧リミッタ回路が活性化されるた
め、4個のバンクが同時に活性化される場合(例えばリ
フレッシュ動作)でも、全部で8個の動作時用電圧リミ
ッタ回路が動作するため、供給電流が不足することがな
く、安定に動作できる。
【0056】さらに、本実施例の場合、活性化されたバ
ンク(例えばBank0)に対応した動作時用電圧リミ
ッタ回路(例えばVDLA0とVDLB0)だけが電流
を消費し、他のバンクに対応した電圧リミッタ回路は非
活性であるため電流が消費されない。したがって、チッ
プ全体の消費電流が低減できる。
【0057】なお、本実施例では、4バンクの場合で説
明しているが、特にこのバンク数に限定されることはな
く、チップ内のバンク数に応じて、各バンクの近傍にそ
れぞれ2個の電圧リミッタ回路を設ける。例えば、2バ
ンクの場合は全部で4個、8バンクの場合は全部で16
個の電圧リミッタ回路を設けることで、上記した効果を
得ることができる。なお、これとは別に、チップに1個
の待機時用の電圧リミッタ回路VDLSも設ける。
【0058】また、本実施例においても、図5の実施例
と同様に、各バンク毎にタイマー回路TMを設け、ビッ
ト線の充電完了後のアクティブスタンバイ時に各バンク
に対応した供給能力の高いVDLBを非活性とすること
で、消費電流をさらに低減できる。
【0059】〔実施例5〕図9に、実施例5となる、S
DRAMのブロック構成を示す。本実施例では、電流供
給能力の大きなVDLBを2個のバンクで共用し、反応
時間の短いVDLAを各バンクにそれぞれ設けているこ
とが特徴である。それ以外は、図8の実施例と同じであ
る。すなわち、供給能力の高いVDLBを、Bank0
とBank1の間にVDLB0、Bank2とBank
3の間にVDLB1として設け、それぞれOR論理回路
OR0およびOR1で制御する。なお、OR論理回路
は、通常のCMOS回路等で構成され、入力信号のどち
らかが選択されると、出力が選択される。
【0060】図9の動作を、図10を参照しながら、B
ank0〜Bank3までを順次活性化する場合で説明
する。まず、外部信号によってBank0が選択される
と、選択信号BA0が出てVDLA0が活性化され、V
DLA0の定電流INA0が流れる。これと並行してO
R論理回路OR0の出力BA01も出て、VDLB0が
活性化され、VDLB0の定電流INB0が流れる。次
のサイクルでは、Bank1が選択されると、選択信号
BA1が出てVDLA1が活性化され、VDLA1の定
電流INA1が流れる。このときもOR論理回路OR1
の出力BA01が出て、VDLB0が活性化され、VD
LB0の定電流INB0が流れる。このように供給能力
の高いVDLB0は、Bank0とBank1のどちら
かが選択されると活性化される。同様にVDLB1はB
ank2とBank3のどちらかが選択されると活性化
される。
【0061】本実施例でも、1つのバンクが選択される
と、反応時間の短いVDLAと供給能力の高いVDLB
がセットで活性化されるため、図8の実施例と同様に安
定した出力電圧が得られる。さらに、供給能力の高いV
DLBを共通化したことにより、図8の実施例に比べ
て、全体では2個のVDLB回路が省略できる。
【0062】前述したように、VDLBは供給能力を高
くするため、出力回路部のトランジスタサイズを大きく
(例えば1500μm)している。このため、レイアウ
ト面積も大きい。本実施例のように、バンク間で共有化
を図ることは、チップ面積の低減に有効である。また、
SDRAMでは、高速データ転送の利点を活かすため、
全バンクを活性化した状態(アクティブスタンバイ状
態)にしておくという使われ方が多い。このような場
合、SDRAMは原理的には消費電流は流さないが、電
圧リミッタ回路が有ると、その定電流が消費電流として
見えてくる。そのような場合、本実施例のようにVDL
B回路を共通化したことで、電圧リミッタ回路の数を少
なくできるため、消費電流を小さくできる。
【0063】〔実施例6〕図11に、実施例6となる、
SDRAMのブロック構成を示す。本実施例では図9の
実施例5に加え、反応時間の短いVDLAも2個のバン
クで共用化していることが特徴である。それ以外は、図
9の構成と同じである。このような構成にすることで、
電圧リミッタ回路の個数はさらに減少するため、チップ
面積および消費電流の低減に有効である。
【0064】ここまでの説明では、電圧リミッタ回路と
して図1の一例だけで説明してきたが、次に本発明は他
の構成の電圧リミッタ回路でも適用できることを説明す
る。図12に、別の実施例になる電圧リミッタ回路を示
す。本回路は、外部電源VDD(例えば2.5V)か
ら、基準電圧VR(例えば1V)の2倍の電圧(例えば
2V)を出力VDLに供給する電圧リミッタ回路であ
る。
【0065】本電圧リミッタ回路は、参照電圧回路部R
X、電圧比較回路部CX、出力回路部OXで構成されて
いる。参照電圧回路部RXは、2個のPMOS91、9
2が、出力VDLとグランド間に直列に配置され、HV
DLを出力する。2個のPMOS91と92は同一サイ
ズのトランジスタとする事で、HVDLはVDLの半分
の電位となるようにしてある。
【0066】電圧比較回路部CXでは、2個の負荷抵抗
となるPMOS81と82、基準電圧VRと参照電圧H
VDLをそれぞれゲート入力とするペアのNMOS83
と84、および活性化信号BAで制御される定電流源の
NMOS80で差動アンプを構成している。そして、差
動アンプとカレントミラーを構成するPMOS85、8
6およびNMOS87、88で差動アンプの結果を増幅
して出力VGXを出力する構成となっている。
【0067】すなわち、PMOS82、86のトランジ
スタサイズをWP0、WP2とすると、PMOS86の
電流IA1はPMOS82の電流IA0にトランジスタ
サイズ比(WP2/WP0)を掛けた値となる。同様
に、PMOS81、85のトランジスタサイズをWP
0、WP1、NMOS87、88のトランジスタサイズ
をWN1、WN2とすると、NMOS88の電流IB2
は、PMOS81の電流IB0にトランジスタサイズ比
(WP1/WP0)および(WN2/WN1)を掛けた
値となる。なお、これらの電流増幅はIA1およびIB
2の両者が同じ比率(通常2倍)に増幅されるように、
各サイズを設定する。
【0068】出力回路部OXは電圧比較回路部の出力V
GXをゲート入力とするPMOS90で構成されてい
る。
【0069】次に動作を説明する。活性化信号BAがH
ighになると、定電流源がオンして、定電流IN0が
流れ、回路が活性化される。VDLが基準電圧VR(例
えば1V)の2倍以上(例えば2V以上)の時、HVD
Lは1V以上になっており、基準電圧VRより高い。こ
のため、NMOS84を流れる電流IA0は、NMOS
83を流れる電流IB0よりも大きい。これらの電流は
カレントミラー構成によって増幅されて、PMOS86
の電流IA1がNMOS88の電流IB2よりも大きく
なる。従って、VGXはPMOS86によって高電位
(ほぼVDD)に引き上げられ、出力回路部のPMOS
90はオフしている。
【0070】次に、VDLの負荷回路が動作して、負荷
電流IDLが流れると、VDLの電位が下がってくる。
これに追随してHVDLも下がり、基準電圧VRより低
くなると、NMOS84を流れる電流IA0は、NMO
S83を流れる電流IB0よりも小さくなる。これらの
電流はカレントミラー構成によって増幅されて、PMO
S86の電流IA1がNMOS88の電流IB2よりも
小さくなる。このため、VGXはNMOS88の電流I
B2によって低電位に引き下げられ、出力回路部のPM
OS90がオンして、供給電流IPXを流し始める。供
給電流IPXによってVDLの電位は引き上げられ、基
準電圧VRの2倍にまで電圧を回復する。
【0071】なお、本電圧リミッタ回路でのVGXの反
応時間は、VGXの引き抜き用NMOS88の電流IB
2に反比例し、負荷容量となる出力回路部のPMOS9
0のトランジスタサイズWPXに比例する。即ち、VG
Xの反応時間はWPX/IB2に比例する。さらに、定
電流IB2はカレントミラー構成によって定電流源NM
OS80の電流IN0、もしくはNMOS80のトラン
ジスタサイズWNXに比例することから、反応時間はW
PX/IN0、あるいはWPX/WNXに比例する。
【0072】したがって、本電圧リミッタ回路でも、図
1の電圧リミッタ回路と同様に、供給能力は出力回路部
のPMOS90のトランジスタサイズWPXに比例し、
反応時間は出力回路部のPMOS90のトランジスタサ
イズWPXと電圧比較回路部の定電流源の電流IN0と
の比率(WPX/IN0)、もしくは定電流源NMOS
80のトランジスタサイズWNXとの比率(WPX/W
NX)に比例する。
【0073】また、動作時での消費電流は、定電流源の
電流IN0と、NMOS87の電流IB1およびNMO
S88の電流IB2を合わせた値になる。カレントミラ
ー構成によって、IB1およびIB2はIN0に比例す
るため、消費電流は定電流源の電流IN0、すなわち定
電流源NMOS80のトランジスタサイズWNXに比例
する。
【0074】以上述べてきたように、本電圧リミッタ回
路でも、回路特性を決定しているのは出力回路部のPM
OS90のトランジスタサイズWPXと電圧比較回路部
の定電流源の電流IN0、もしくは定電流源NMOS8
0のトランジスタサイズWNXである。これは図1に示
した電圧リミッタ回路と同様である。従って、図12の
電圧リミッタ回路を2個並列に設けて、それぞれの出力
回路のトランジスタサイズ、および定電流源のトランジ
スタサイズを、図1の実施例1と同様に設定すること
で、同じ効果を得ることができる。従って、実施例2か
ら実施例6までの電圧リミッタ回路についても、図12
の電圧リミッタ回路が適用可能である。
【0075】また、本発明の適用できる電圧リミッタ回
路は、上記で示したものに限定されず、供給電流IPが
出力回路部のトランジスタサイズWPに比例し、反応時
間が出力回路部のトランジスタサイズWPと定電流源の
電流値INとの比率(WP/IN)、もしくは定電流源
のトランジスタサイズWNとの比率(WP/WN)に比
例する構成となる電圧リミッタ回路に広く適用可能であ
る。
【0076】さらに、これまでの説明では、同一回路構
成の2個の電圧リミッタ回路を組み合わせた場合で説明
してきたが、回路構成の異なる2種の電圧リミッタ回路
を組み合わせてもよい。すなわち、一方が反応時間が短
く、もう一方が供給能力の大きい構成とすることで、同
様の効果が得られる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
反応時間が短く、電流供給能力の高い電圧リミッタ回路
を実現できる。また、電圧リミッタ回路の消費電流も低
減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である電圧リミッタ回路
を示す回路図。
【図2】図1の電圧リミッタ回路の動作波形図。
【図3】本発明の第2の実施例であるシンクロナスDR
AMを示すブロック図。
【図4】図3のシンクロナスDRAMの動作波形図。
【図5】本発明の第3の実施例であるシンクロナスDR
AMを示すブロック図。
【図6】図5のタイマー回路を示す回路図。
【図7】図5のシンクロナスDRAMの動作波形図。
【図8】本発明の第4の実施例であるシンクロナスDR
AMを示すブロック図。
【図9】本発明の第5の実施例であるシンクロナスDR
AMを示すブロック図。
【図10】図9のシンクロナスDRAMの動作波形図。
【図11】本発明の第6の実施例であるシンクロナスD
RAMを示すブロック図。
【図12】本発明を適用する電圧リミッタ回路の他の構
成例を示す回路図。
【図13】従来の電圧リミッタ回路を示す回路図。
【符号の説明】
CHIP…チップ、CTLM…主制御回路、RVG…基
準電圧発生回路、Bank0〜Bank3…メモリバン
ク、CKT…周辺回路、WA…書込回路、SD…センス
アンプ駆動回路、SA…センスアンプ、WD…ワード選
択回路、VDL、VDLA、VDLA0〜VDLA3、
VDLB、VDLB0〜VDLB3…動作時用電圧リミ
ッタ回路、VDLS…待機時用電圧リミッタ回路、TM
…タイマー回路、OR0、OR1…OR論理回路、1
5、35、45、90…VDL出力トランジスタ、1
0、30、40、80…差動アンプ用定電流源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11C 11/34 362S (72)発明者 上田 茂樹 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 (72)発明者 堀口 真志 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 Fターム(参考) 5B015 JJ03 JJ15 KB64 KB72 KB73 NN03 PP01 5B024 AA01 AA03 BA27 CA07 CA16 5H420 NA17 NA31 NB03 NB25 NE26

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1出力トランジスタおよび第1電圧比較
    回路部を含む第1電源回路と、第2出力トランジスタお
    よび第2電圧比較回路部を含む第2電源回路とを有し、
    前記第1出力トランジスタの出力ノードと前記第2出力
    トランジスタの出力ノードとは共通接続され、前記第2
    出力トランジスタのサイズは、前記第1出力トランジス
    タのサイズより大きいことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第1および第2電
    源回路は、活性化信号によって同時に活性化される期間
    を有することを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記第1電圧
    比較回路部は、前記第1出力トランジスタを制御するた
    めの出力ノードを持つ第1差動増幅器と前記第1差動増
    幅器を活性化するための第1定電流源を含み、前記第2
    電圧比較回路部は、前記第2出力トランジスタを制御す
    るための出力ノードを持つ第2差動増幅器と前記第2差
    動増幅器を活性化する第2定電流源とを含み、前記第1
    出力トランジスタのサイズを前記第1定電流源の電流値
    で割った第1比率は、前記第2出力トランジスタのサイ
    ズを前記第2定電流源の電流値で割った第2比率より小
    さいことを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかにおいて、前記
    半導体装置は、各々バンク活性化信号によって独立に動
    作しうる複数のメモリバンクを有し、前記複数のメモリ
    バンクのそれぞれに対応して前記第1電源回路が配置さ
    れていることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記第1電源回路は、
    対応するメモリバンクの前記バンク活性化信号に同期し
    て活性化されることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】請求項4または5において、前記第2電源
    回路は、複数の前記バンク活性化信号の論理和OR信号
    に同期して活性化されることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】請求項1から6のいずれかにおいて、前記
    第1および第2電源回路は、活性化信号に同期して活性
    化され、前記第2電源回路は第1期間の後に非活性化さ
    れ、前記第1電源回路は活性状態を維持する期間を設け
    たことを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記第2電源回路の所
    定の活性期間は、活性化信号からタイマー回路によって
    設定されることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】内部電圧を発生し電流供給に対して第1の
    応答速度を持つ第1電源回路と、前記内部電圧を発生し
    電流供給に対して第1の応答速度よりも速い第2の応答
    速度を持つ第2電源回路と、前記第1および第2電源回
    路の出力が共通に接続される負荷回路を有する半導体装
    置であって、前記負荷回路は第1状態と第2状態とを有
    し、前記第1状態において前記第1および第2電源回路
    は非動作状態とされ、前記第2状態において前記第1お
    よび第2電源回路は動作状態とされることを特徴とする
    半導体装置。
  10. 【請求項10】請求項9において、前記第1電源回路の
    電流供給能力は前記第2電源回路の電流供給能力よりも
    大きいことを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】請求項9または10において、前記半導
    体装置は、その出力ノードが前記負荷回路に接続され前
    記内部電圧を発生し第3電源回路をさらに有し、前記第
    3電源回路は前記第1状態および第2状態の両方におい
    て動作状態とされることを特徴とする半導体装置。
  12. 【請求項12】請求項9から11のいずれかにおいて、
    前記負荷回路はワード線とデータ線の交点に設けられた
    メモリセルを含むメモリ回路を有し、前記第1状態は前
    記ワード線が非選択の状態であり、前記第2状態は前記
    ワード線が選択された状態であり、前記第1および第2
    電源回路のそれぞれは、所定の動作電源電圧を降圧して
    前記内部電圧を発生する電圧リミッタ回路であることを
    特徴とする半導体装置。
JP27178799A 1999-09-27 1999-09-27 半導体装置 Pending JP2001101862A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27178799A JP2001101862A (ja) 1999-09-27 1999-09-27 半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27178799A JP2001101862A (ja) 1999-09-27 1999-09-27 半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001101862A true JP2001101862A (ja) 2001-04-13

Family

ID=17504853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27178799A Pending JP2001101862A (ja) 1999-09-27 1999-09-27 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001101862A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005316959A (ja) * 2004-03-29 2005-11-10 Ricoh Co Ltd 定電圧回路
JP2005353037A (ja) * 2004-05-10 2005-12-22 Ricoh Co Ltd 定電圧回路
US7368896B2 (en) 2004-03-29 2008-05-06 Ricoh Company, Ltd. Voltage regulator with plural error amplifiers
JP2009032278A (ja) * 2008-09-11 2009-02-12 Fujitsu Microelectronics Ltd 電圧供給回路および半導体メモリ
JP2011508314A (ja) * 2007-12-21 2011-03-10 サンディスク コーポレイション Asicコアのためのマルチレギュレータ電力供給システム
JP2011508318A (ja) * 2007-12-21 2011-03-10 サンディスク コーポレイション 自己構成型マルチレギュレータasicコア電力供給

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005316959A (ja) * 2004-03-29 2005-11-10 Ricoh Co Ltd 定電圧回路
US7368896B2 (en) 2004-03-29 2008-05-06 Ricoh Company, Ltd. Voltage regulator with plural error amplifiers
JP4667914B2 (ja) * 2004-03-29 2011-04-13 株式会社リコー 定電圧回路
US7948223B2 (en) 2004-03-29 2011-05-24 Ricoh Company, Ltd. Constant voltage circuit using plural error amplifiers to improve response speed
JP2005353037A (ja) * 2004-05-10 2005-12-22 Ricoh Co Ltd 定電圧回路
JP4688528B2 (ja) * 2004-05-10 2011-05-25 株式会社リコー 定電圧回路
JP2011508314A (ja) * 2007-12-21 2011-03-10 サンディスク コーポレイション Asicコアのためのマルチレギュレータ電力供給システム
JP2011508318A (ja) * 2007-12-21 2011-03-10 サンディスク コーポレイション 自己構成型マルチレギュレータasicコア電力供給
KR101542353B1 (ko) 2007-12-21 2015-08-06 샌디스크 테크놀로지스, 인코포레이티드 Asic 코어를 위한 다중 레귤레이터 전력 전달 시스템
JP2009032278A (ja) * 2008-09-11 2009-02-12 Fujitsu Microelectronics Ltd 電圧供給回路および半導体メモリ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7304910B1 (en) Semiconductor memory device with sub-amplifiers having a variable current source
US20120201085A1 (en) Low power memory control circuits and methods
US9176553B2 (en) Semiconductor device employing DVFS function
JP2004022070A (ja) 半導体記憶装置
JPH04370596A (ja) 高速センシング動作を実行するセンスアンプ
US6236605B1 (en) Semiconductor integrated circuit and semiconductor memory device including overdriving sense amplifier
JP2012230737A (ja) 半導体装置
JP4959046B2 (ja) 半導体記憶装置
JP2011081855A (ja) 半導体装置
US20040013024A1 (en) Circuits for controlling internal power supply voltages provided to memory arrays based on requested operations and methods of operating
TWI299167B (en) Sense amplifier overdriving circuit and semiconductor device using the same
TWI253650B (en) Semiconductor storage device
US20100191987A1 (en) Semiconductor device using plural external voltage and data processing system including the same
CN115413357A (zh) 供电电压选择电路
JP2001101862A (ja) 半導体装置
USRE36159E (en) Semiconductor integrated circuit device having built-in voltage drop circuit
US7184341B2 (en) Method of data flow control for a high speed memory
EP1828896A2 (en) High speed and low power sram macro architecture and method
US9659629B2 (en) Sense amplifier driving device
JPH0628846A (ja) 半導体記憶装置
US6490211B2 (en) Random access memory device
JP2002352581A (ja) 半導体集積回路
US20040042303A1 (en) Method and system for accelerating coupling of digital signals
JPH02154393A (ja) 半導体記憶回路
JP3192709B2 (ja) 半導体記憶装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040311

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040329

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060502

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060703

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060926