JP2001101652A - 磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体

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JP2001101652A
JP2001101652A JP2000221872A JP2000221872A JP2001101652A JP 2001101652 A JP2001101652 A JP 2001101652A JP 2000221872 A JP2000221872 A JP 2000221872A JP 2000221872 A JP2000221872 A JP 2000221872A JP 2001101652 A JP2001101652 A JP 2001101652A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、優れた分散性を有するとともに、
非磁性粒子粉末の粒子表面に酸化物微粒子粉末を強く固
定化することにより、研磨効果に優れた磁気記録媒体の
非磁性下地層用非磁性粒子粉末を提供する。 【解決手段】 平均粒子径0.01〜0.3μmの非磁
性粒子粉末の粒子表面に、酸化アルミニウム、酸化ジル
コニウム、酸化セリウム、酸化チタン、酸化ケイ素及び
酸化モリブデンから選ばれた平均粒子径0.001〜
0.07μmの酸化物微粒子粉末の一種又は二種以上が
テトラアルコキシシランから生成するケイ素化合物によ
って固定化されている複合非磁性粒子粉末であって、前
記酸化物微粒子粉末が前記非磁性粒子粉末に対して0.
1〜20重量%であることを特徴とする磁気記録媒体の
非磁性下地層用複合非磁性粒子粉末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐久性及び表面平滑性
がより優れた磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子
粉末として好適な複合非磁性粒子粉末を提供する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオ用、オーディオ用磁気記録
再生用機器の長時間記録化、小型軽量化が進むにつれ
て、磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に対す
る高性能化、即ち、高密度記録化、高出力特性、殊に周
波数特性の向上、低ノイズ化の要求が益々強まってい
る。
【0003】殊に、近時におけるビデオテープの高画像
高画質化に対する要求は益々強まっており、従来のビデ
オテープに比べ、記録されるキャリアー信号の周波数が
短波長領域に移行しており、その結果、磁気テープの表
面からの磁化深度が著しく浅くなっている。
【0004】短波長信号に対して、磁気記録媒体の高出
力特性、殊に、S/N比を向上させるためには、磁気記
録層の薄層化が強く要求されている。磁気記録層を薄層
化するためには、磁気記録層を平滑にし、且つ、厚みむ
らを少なくする必要がある。そのためには、ベースフィ
ルムの表面もまた平滑でなければならない。
【0005】磁気記録層の薄層化が進む中で、ベースフ
ィルム等の非磁性支持体上に針状へマタイト粒子粉末等
の非磁性粒子粉末を結合剤樹脂中に分散させてなる下地
層(以下、「非磁性下地層」という。)を少なくとも一
層設けることにより、磁気記録層の表面性の悪化や電磁
変換特性を劣化させる等の問題を解決することが提案さ
れ、実用化されている(特公平6−93297号公報、
特開昭62−159338号公報、特開昭63−187
418号公報、特開平4−167225号公報、特開平
4−325915公報、特開平5−73882号公報、
特開平5−182177号公報)。
【0006】しかしながら、非磁性下地層の表面平滑性
の更なる改善が強く求められており、非磁性粒子粉末で
ある針状ヘマタイト粒子粉末の分散性を向上させること
が試みられている。
【0007】また、上述した磁気記録層の薄層化に伴っ
て磁気記録媒体自体の耐久性が低下することとなるた
め、磁気記録媒体自体の耐久性を向上させることも強く
要求されている。
【0008】磁気記録媒体自体の耐久性向上のために、
アルミナなどの酸化物粒子が研磨剤として磁性層中や非
磁性下地層中に添加されている。しかしながら、アルミ
ナは分散性が悪く、多量に添加した場合には、ドロップ
アウトの増加の原因になるとともに、磁気記録媒体の表
面平滑性が低下することが知られている。そこで、磁気
記録層の薄層化と同時に、アルミナ等の研磨剤の添加量
を減少させても、磁気記録媒体の耐久性を維持できる非
磁性下地層及び非磁性下地層用非磁性粒子粉末が必要と
されている。
【0009】従来、非磁性粒子粉末の諸特性改善のため
に種々の試みがなされており、非磁性粒子粉末の粒子表
面をSi化合物又はAl化合物からなる表面被覆層によ
って被覆したもの(特開平5−182177号公報、特
開平5−347017号公報、特開平6−60362号
公報、特開平10−21532号公報、特開平10−3
20753号公報等)や非磁性粒子粉末の粒子表面にA
l化合物又はSi化合物の微粒子粉末を付着させたもの
(特開平7−192248号公報等)が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】耐久性及び表面平滑性
がより優れた磁気記録媒体が得られる非磁性下地層用非
磁性粒子粉末は、未だ提供されていない。
【0011】即ち、特開平5−182177号公報、特
開平5−347017号公報、特開平6−60362号
公報、特開平10−21532号公報、特開平10−3
20753号公報に記載されている非磁性粒子粉末の粒
子表面をSi化合物又はAl化合物からなる表面被覆層
によって被覆したものは、分散性の点では改善されてい
るが、非磁性下地層用非磁性粒子粉末として用いた場
合、得られる磁気記録媒体の耐久性が十分ではなく、磁
気記録媒体の研磨剤の含有量を低減できるとは言い難い
ものである。
【0012】また、特開平7−192248号公報に
は、粒子表面に沈着させたAl又はSiの酸化物又は水
酸化物微粒子を圧密粉砕処理によって粒子表面に固着さ
せる方法が記載されているが、後出比較例6に示す通
り、相当量の微粒子が粒子表面から脱離するために、磁
気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末として用い
た場合、分散性が十分とは言い難く、得られる磁気記録
媒体の耐久性も十分ではなく、磁気記録媒体の研磨剤の
含有量を低減できるとは言い難いものである。
【0013】そこで、本発明は、優れた分散性を有する
とともに、非磁性粒子粉末の粒子表面に酸化物微粒子粉
末を強く固定化することにより、研磨効果に優れた磁気
記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末を提供するこ
とを技術的課題とする。
【0014】
【課題を解決する為の手段】前記技術的課題は、次の通
りの本発明によって達成できる。
【0015】即ち、本発明は、平均粒子径0.01〜
0.3μmの非磁性粒子粉末の粒子表面に、酸化アルミ
ニウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化チタ
ン、酸化ケイ素及び酸化モリブデンから選ばれた平均粒
子径0.001〜0.07μmの酸化物微粒子粉末の一
種又は二種以上がテトラアルコキシシランから生成する
ケイ素化合物によって固定化されている複合非磁性粒子
粉末であって、前記酸化物微粒子粉末が前記非磁性粒子
粉末に対して0.1〜20重量%であることを特徴とす
る磁気記録媒体の非磁性下地層用複合非磁性粒子粉末で
ある(本発明1)。
【0016】また、本発明は、本発明1の非磁性粒子粉
末の粒子表面が、あらかじめアルミニウムの水酸化物、
アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ素の
酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる中間被覆物
によって被覆されていることを特徴とする磁気記録媒体
の非磁性下地層用複合非磁性粒子粉末である(本発明
2)。
【0017】また、本発明は、平均粒子径0.01〜
0.3μmの非磁性粒子粉末と酸化アルミニウム、酸化
ジルコニウム、酸化セリウム、酸化チタン、酸化ケイ素
及び酸化モリブデンから選ばれた平均粒子径0.001
〜0.07μmの酸化物微粒子粉末の一種又は二種以上
とを混合して非磁性粒子粉末の粒子表面に酸化物微粒子
を付着させた後に該混合物にテトラアルコキシシランを
添加して40〜200℃の温度範囲で加熱することによ
り、前記酸化物微粒子粉末を前記非磁性粒子粉末の粒子
表面に前記テトラアルコキシシランから生成するケイ素
化合物によって固定化させることを特徴とする磁気記録
媒体の非磁性下地層用複合非磁性粒子粉末の製造法であ
る。
【0018】また、本発明は、非磁性支持体、該非磁性
支持体上に形成される非磁性粒子粉末と結合剤樹脂とを
含む非磁性下地層及び該非磁性下地層の上に形成される
磁性粒子粉末と結合剤樹脂とを含む磁気記録層からなる
磁気記録媒体において、前記非磁性粒子粉末が本発明1
又は本発明2記載の非磁性下地層用複合非磁性粒子粉末
であることを特徴とする磁気記録媒体である。
【0019】次に、本発明の構成をより詳しく説明すれ
ば次の通りである。
【0020】先ず、本発明に係る複合非磁性粒子粉末に
ついて述べる。
【0021】本発明に係る複合非磁性粒子粉末は、芯粒
子粉末である平均粒子径0.01〜0.3μmの非磁性
粒子粉末の粒子表面に、平均粒子径0.001〜0.0
7μmの酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化セ
リウム、酸化チタン、酸化ケイ素及び酸化モリブデンか
ら選ばれる一種又は二種以上の酸化物微粒子粉末が付着
しており、該酸化物微粒子がテトラアルコキシシランか
ら生成するケイ素化合物によって固定化されている粒子
粉末である。
【0022】本発明における芯粒子である非磁性粒子
は、針状ヘマタイト粒子及び針状含水酸化鉄粒子等の針
状非磁性粒子である。
【0023】芯粒子として用いる非磁性粒子の粒子形状
は、針状である。ここで「針状」とは、文字通りの針状
はもちろん、紡錘状や米粒状などを含む意味である。
【0024】非磁性粒子粉末の平均長軸径は0.01〜
0.3μm、好ましくは0.02〜0.25μmであ
る。
【0025】平均長軸径が0.3μmを超える場合に
は、得られる複合非磁性粒子粉末もまた粗大粒子とな
り、これを用いて非磁性下地層を形成した場合には、塗
膜の表面平滑性が損なわれやすい。平均長軸径が0.0
1μm未満の場合には、粒子の微細化による分子間力の
増大により凝集を起こしやすいため、非磁性粒子粉末の
粒子表面への酸化物微粒子粉末による均一な付着処理及
びテトラアルコキシシランによる均一な固定化処理が困
難となる。
【0026】また、非磁性粒子粉末の軸比(平均長軸径
と平均短軸径の比)(以下、「軸比」という。)は2〜
15であり、好ましくは3〜10である。
【0027】軸比が15を超える場合には、粒子同士の
絡み合いが多くなり、針状非磁性粒子粉末の粒子表面へ
の酸化物微粒子粉末による均一な付着処理及びテトラア
ルコキシシランによる均一な固定化処理が困難となる。
軸比が2未満の場合には、得られる非磁性下地層の塗膜
強度が小さくなる。
【0028】非磁性粒子粉末の長軸径の幾何標準偏差値
は2.0以下が好ましく、より好ましくは1.8以下で
あり、更に好ましくは1.6以下である。幾何標準偏差
値が2.0を超える場合には、存在する粗大粒子によっ
て均一な分散が阻害されるため、非磁性粒子粉末粒子表
面への酸化物微粒子粉末による均一な付着処理及びテト
ラアルコキシシランによる均一な固定化処理が困難とな
る。幾何標準偏差値の下限値は1.01であり、1.0
1未満のものは工業的に得られ難い。
【0029】非磁性粒子粉末のBET比表面積値は15
〜150m/gが好ましく、より好ましくは20〜1
20m/g、更により好ましくは25〜100m
gである。BET比表面積値が15m/g未満の場合
には、非磁性粒子粉末が粗大であったり、粒子相互間で
焼結が生じた粒子となっており、得られる複合非磁性粒
子粉末もまた粗大粒子となり、これを用いて非磁性下地
層を形成した場合には、塗膜の表面平滑性が損なわれや
すい。BET比表面積値が150m/gを超える場合
には、粒子の微細化による分子間力の増大により凝集を
起こしやすいため、非磁性粒子粉末の粒子表面への酸化
物微粒子粉末による均一な付着処理及びテトラアルコキ
シシランによる均一な固定化処理が困難となる。
【0030】芯粒子粉末の体積固有抵抗値は、通常5.
0×10Ω・cm以下である。
【0031】本発明に係る複合非磁性粒子の粒子形状や
粒子サイズは、芯粒子である非磁性粒子の粒子形状や粒
子サイズに大きく依存し、芯粒子に相似する粒子形態を
有している。
【0032】本発明に係る複合非磁性粒子粉末の平均長
軸径は0.01〜0.3μm、好ましくは0.02〜
0.25μmである。
【0033】平均長軸径が0.3μmを超える場合に
は、複合非磁性粒子粉末が大粒子となり、これを用いて
非磁性下地層を形成した場合には、塗膜の表面平滑性が
損なわれやすい。平均長軸径が0.01μm未満の場合
には、粒子の微細化による分子間力の増大により凝集を
起こしやすいため、非磁性塗料の製造時におけるビヒク
ル中への分散性が低下する。
【0034】複合非磁性粒子粉末の軸比は2〜15であ
り、好ましくは3〜10である。
【0035】軸比が15を超える場合には、粒子の絡み
合いが多くなり、非磁性塗料の製造時におけるビヒクル
中への分散性が悪くなったり粘度が増加する場合があ
る。軸比が2未満の場合には、得られる非磁性下地層の
塗膜強度が小さくなる。
【0036】複合非磁性粒子粉末の長軸径の幾何標準偏
差値は、2.0以下であることが好ましい。2.0を超
える場合には、存在する粗大粒子が塗膜の表面平滑性に
悪影響を与えるために好ましくない。塗膜の表面平滑性
を考慮すれば、好ましくは1.8以下、より好ましくは
1.6以下である。工業的な生産性を考慮すれば、複合
非磁性粒子粉末の長軸径の幾何標準偏差値の下限値は
1.01であり、1.01未満のものは工業的に得られ
難い。
【0037】複合非磁性粒子粉末のBET比表面積値は
16〜160m/gが好ましく、より好ましくは21
〜130m/g、更により好ましくは26〜110m
/gである。BET比表面積値が16m/g未満の
場合には、複合非磁性粒子粉末が粗大であったり、粒子
相互間で焼結が生じた粒子となっており、これを用いて
非磁性下地層を形成した場合には、塗膜の表面平滑性が
損なわれやすい。BET比表面積値が160m/gを
超える場合には、粒子の微細化による分子間力の増大に
より凝集を起こしやすいため、非磁性塗料の製造時にお
けるビヒクル中への分散性が低下する。
【0038】複合非磁性粒子粉末の体積固有抵抗値は、
1.0×1010Ω・cm以下であることが好ましく、
より好ましくは1.0×10Ω・cm〜9.0×10
Ω・cm、更により好ましくは1.0×10Ω・c
m〜8.0×10Ω・cmである。体積固有抵抗値が
1.0×1010Ω・cmを超える場合は、得られる磁
気記録媒体の表面電気抵抗値が高くなり好ましくない。
【0039】複合非磁性粒子粉末の酸化物微粒子粉末の
脱離率は15%以下が好ましく、より好ましくは12%
以下である。酸化物微粒子粉末の脱離率が15%を超え
る場合には、非磁性下地層の製造時において、脱離した
酸化物微粒子粉末によりビヒクル中での均一な分散が阻
害される場合があるとともに、得られた磁気記録媒体は
十分な耐久性を有さない。
【0040】複合非磁性粒子粉末における酸化物微粒子
粉末は、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化セ
リウム、酸化チタン、酸化ケイ素及び酸化モリブデンか
ら選ばれる一種又は二種以上の酸化物微粒子粉末であ
る。得られる磁気記録媒体の耐久性を考慮した場合、酸
化アルミニウム、酸化ジルコニウム及び酸化セリウムか
ら選ばれる一種又は二種以上の酸化物微粒子粉末を用い
ることが好ましい。
【0041】酸化物微粒子粉末の平均粒子径は0.00
1〜0.07μm、より好ましくは0.002〜0.0
5μmである。
【0042】酸化物微粒子粉末の平均粒子径が0.00
1μm未満の場合には、酸化物微粒子粉末があまりに微
細となるため、取扱いが困難となる。0.07μmを超
える場合には、酸化物微粒子粉末の粒子サイズが非磁性
粒子粉末の粒子サイズに対して大きくなりすぎるため、
非磁性粒子粉末の粒子表面への付着強度が不十分とな
る。
【0043】酸化物微粒子粉末の付着量は、非磁性粒子
粉末に対して0.1〜20重量%である。
【0044】0.1重量%未満の場合には、酸化物微粒
子粉末の付着量が少ないため、十分な研磨効果を有する
複合非磁性粒子粉末を得ることが困難となる。20重量
%を超える場合には、得られる複合非磁性粒子粉末は十
分な研磨効果を有しているが、酸化物微粒子粉末の付着
量が多いため、酸化物微粒子粉末が非磁性粒子粉末の粒
子表面から脱離しやすくなり、耐久性に優れた磁気記録
媒体が得られにくい。より好ましくは0.15〜15重
量%、更により好ましくは0.2〜10重量%である。
【0045】本発明に係る複合非磁性粒子粉末における
ケイ素化合物は、化1で表わされるテトラアルコキシシ
ランから、加熱工程を経て生成される。
【0046】
【化1】Si(OR) R:C〜Cのアルキル基
【0047】テトラアルコキシシランとしては、テトラ
エトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポ
キシシラン、テトラブトキシシラン及びテトラペンチル
オキシシラン等が挙げられる。テトラアルコキシシラン
による酸化物微粒子の固定化効果を考慮すれば、テトラ
エトキシシラン、テトラメトキシシランが好ましい。
【0048】テトラアルコキシシランから生成するケイ
素化合物による被覆量は、複合非磁性粒子粉末に対し
て、Si換算で0.01〜5.0重量%であることが好
ましい。より好ましくは0.02〜4.0重量%、更に
より好ましくは0.03〜3.0重量%である。
【0049】テトラアルコキシシランから生成するケイ
素化合物による被覆量が0.01重量%未満の場合に
は、非磁性粒子粉末の粒子表面に付着している酸化物微
粒子粉末を固定化するには不十分な量であり、酸化物微
粒子粉末が非磁性粒子粉末の粒子表面から脱離しやすく
なるため、耐久性に優れた磁気記録媒体を得ることが困
難である。
【0050】0.01〜5.0重量%の被覆量により、
非磁性粒子粉末の粒子表面に付着している酸化物微粒子
粉末を十分に固定化することができるので、5.0重量
%を超えて必要以上に被覆する意味がない。
【0051】本発明に係る複合非磁性粒子粉末は、必要
により、非磁性粒子粉末の粒子表面をあらかじめ、アル
ミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の
水酸化物及びケイ素の酸化物から選ばれた1種又は2種
以上の中間被覆物で被覆しておいてもよく、中間被覆物
で被覆しない場合に比べ、非磁性粒子粉末の粒子表面か
らの酸化物微粒子粉末の脱離をより低減することができ
る。
【0052】中間被覆物による被覆量は、中間被覆物が
被覆された非磁性粒子粉末に対してAl換算、SiO
換算又はAl換算量とSiO換算量との総和で0.0
1〜20重量%が好ましい。
【0053】0.01重量%未満である場合には、酸化
物微粒子粉末の脱離率の改良効果が得られない。0.0
1〜20重量%の被覆量により、酸化物微粒子粉末の脱
離率改良効果が十分に得られるので、20重量%を超え
て必要以上に被覆する意味がない。
【0054】中間被覆物で被覆されている本発明に係る
複合非磁性粒子粉末は、中間被覆物で被覆されていない
本発明に係る複合非磁性粒子粉末の場合とほぼ同程度の
粒子サイズ、幾何標準偏差値、BET比表面積値及び体
積固有抵抗値を有している。また、酸化物微粒子粉末の
脱離率は中間被覆物による被覆によって向上し、脱離率
は12%以下が好ましく、より好ましくは10%以下で
ある。
【0055】次に、本発明に係る磁気記録媒体について
述べる。
【0056】本発明に係る磁気記録媒体は、非磁性支持
体、該非磁性支持体上に形成された非磁性下地層及び該
非磁性下地層上に形成された磁気記録層とからなる。
【0057】前記非磁性支持体としては、現在、磁気記
録媒体に汎用されているポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリイミド等の合成樹脂フィルム、アルミニウム、
ステンレス等金属の箔や板及び各種の紙を使用すること
ができる。その厚みは、その材質により種々異なるが、
通常好ましくは1.0〜300μm、より好ましくは
2.0〜200μmである。磁気ディスクの場合、非磁
性支持体としてはポリエチレンテレフタレートが通常用
いられ、その厚みは、通常50〜300μm、好ましく
は60〜200μmである。磁気テープの場合は、ポリ
エチレンテレフタレートの場合、その厚みは、通常3〜
100μm、好ましくは4〜20μm、ポリエチレンナ
フタレートの場合、その厚みは、通常3〜50μm、好
ましくは4〜20μm、ポリアミドの場合、その厚み
は、通常2〜10μm、好ましくは3〜7μmである。
【0058】本発明における非磁性下地層は、本発明に
係る複合非磁性粒子粉末又は本発明に係る中間被覆物で
被覆されている複合非磁性粒子粉末と結合剤樹脂とから
なる。
【0059】結合剤樹脂としては、現在、磁気記録媒体
の製造にあたって汎用されている塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−
マレイン酸共重合体、ウレタンエラストマー、ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルブチラー
ル、ニトロセルロース等セルロース誘導体、ポリエステ
ル樹脂、ポリブタジエン等の合成ゴム系樹脂、エポキシ
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイソシアネート、電子線硬
化型アクリルウレタン樹脂等とその混合物を使用するこ
とができる。また、各結合剤樹脂には−OH、−COO
H、−SOM、−OPO、−NH等の極性基
(但し、MはH、Na、Kである。)が含まれていても
よい。本発明に係る複合非磁性粒子粉末のビヒクル中に
おける分散性を考慮すれば、極性基として−COOH、
−SOMが含まれている結合剤樹脂が好ましい。
【0060】本発明に係る複合非磁性粒子粉末と結合剤
樹脂との配合割合は、結合剤樹脂100重量部に対して
複合非磁性粒子粉末が5〜2000重量部、好ましくは
100〜1000重量部である。
【0061】非磁性支持体上に形成された非磁性下地層
の塗膜厚さは、0.2〜10μmである。0.2μm未
満の場合には、非磁性支持体の表面粗さを改善すること
が困難となり、強度も不十分となりやすい。磁気記録媒
体の薄層化及び塗膜の強度を考慮すれば、塗膜厚さは
0.5〜5μmがより好ましい。
【0062】なお、非磁性下地層に、磁気記録媒体の製
造に通常用いられている潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等
を添加してもよい。
【0063】粒子表面が前記中間被覆物によって被覆さ
れていない本発明に係る複合非磁性粒子粉末を用いた非
磁性下地層は、塗膜の光沢度が176〜300%、好ま
しくは180〜300%、より好ましくは184〜30
0%であって、塗膜表面粗度Raが0.5〜8.5n
m、好ましくは0.5〜8.0nmであって、塗膜の強
度は、ヤング率(相対値)が124〜160、好ましく
は126〜160、表面電気抵抗値が1.0×10
1.0×1013Ω/cm、好ましくは1.0×10
〜7.5×1012Ω/cm、より好ましくは1.
0×10〜5.0×1012Ω/cmである。
【0064】粒子表面が前記中間被覆物によって被覆さ
れている本発明に係る複合非磁性粒子粉末を用いた非磁
性下地層は、塗膜の光沢度が180〜300%、好まし
くは184〜300%、より好ましくは188〜300
%であって、塗膜表面粗度Raが0.5〜8.0nm、
好ましくは0.5〜7.5nmであって、塗膜の強度
は、ヤング率(相対値)が126〜160、好ましくは
128〜160、表面電気抵抗値が1.0×10
1.0×1013Ω/cm、好ましくは1.0×10
〜7.5×1012Ω/cm、より好ましくは1.
0×10〜5.0×1012Ω/cmである。
【0065】本発明における磁気記録層は、磁性粒子粉
末と結合剤樹脂とからなる。
【0066】磁性粒子粉末としては、マグヘマイト粒子
粉末(γ−Fe)やマグネタイト粒子粉末(Fe
・Fe、0<x≦1)等の磁性酸化鉄粒子粉
末にCo又はCo及びFeを被着させたCo被着型磁性
酸化鉄粒子粉末、前記Co被着型磁性酸化鉄粒子粉末に
Fe以外のCo、Al、Ni、P、Zn、Si、B、希
土類金属等の異種元素を含有させたCo被着型磁性酸化
鉄粒子粉末、鉄を主成分とする針状金属磁性粒子粉末、
鉄以外のCo、Al、Ni、P、Zn、Si、B、希土
類金属等を含有する針状鉄合金磁性粒子粉末、Ba、S
r、又はBa−Srを含有するマグネトプランバイト型
板状フェライト粒子粉末並びにこれらにCo、Ni、Z
n、Mn、Mg、Ti、Sn、Zr、Nb、Cu、Mo
等の2価及び4価の金属から選ばれた保磁力低減剤の1
種又は2種以上を含有させた板状マグネトプランバイト
型フェライト粒子粉末等のいずれかを用いることができ
る。
【0067】なお、近年の短波長記録、高密度記録を考
慮すれば、鉄を主成分とする針状金属磁性粒子粉末、鉄
以外のCo、Al、Ni、P、Zn、Si、B、希土類
金属等を含有する針状鉄合金磁性粒子粉末等が好まし
い。
【0068】磁性粒子粉末は、平均長軸径(板状粒子の
場合は平均粒子径)が0.01〜0.5μm、好ましく
は0.03〜0.3μmである。該磁性粒子粉末の粒子
の形状は針状もしくは板状が好ましい。ここで「針状」
とは、文字通りの針状はもちろん、紡錘状や米粒状など
を含む意味である。
【0069】また、磁性粒子粉末の粒子形状が針状の場
合、軸比は3以上、好ましくは5以上であり、ビヒクル
中における分散性を考慮すれば、その上限値は15であ
り、好ましくは10である。
【0070】磁性粒子粉末の粒子形状が板状の場合、板
状比(平均粒子径と平均厚みの比)(以下、「板状比」
という。)は2以上、好ましくは3以上であり、ビヒク
ル中における分散性を考慮すれば、その上限値は20で
あり、好ましくは15である。
【0071】磁性粒子粉末の磁気特性は、保磁力値が3
9.8〜318.3kA/m(500〜4,000O
e)、好ましくは43.8〜318.3kA/m(55
0〜4,000Oe)であって、飽和磁化値が50〜1
70Am/kg(50〜170emu/g)、好まし
くは60〜170Am/kg(60〜170emu/
g)である。
【0072】高密度記録化等を考慮して、磁性粒子粉末
として鉄を主成分とする針状金属磁性粒子粉末又は針状
鉄合金磁性粒子粉末を用いた場合の磁気特性は、保磁力
値が63.7〜278.5kA/m(800〜3,50
0Oe)、好ましくは71.6〜278.5kA/m
(900〜3,500Oe)、飽和磁化値が90〜17
0Am/kg(90〜170emu/g)、好ましく
は100〜170Am/kg(100〜170emu
/g)である。
【0073】結合剤樹脂としては、前記非磁性下地層を
形成するために用いた結合剤樹脂を使用することができ
る。
【0074】非磁性下地層上に設けられた磁気記録層の
塗膜厚さは、0.01〜5μmの範囲である。0.01
μm未満の場合には、均一な塗布が困難であり、塗りむ
ら等の現象が出やすくなるため好ましくない。5μmを
超える場合には、反磁界の影響のため、所望の電磁変換
特性が得られにくくなる。好ましくは0.05〜1μm
の範囲である。
【0075】磁性粒子粉末と結合剤樹脂との配合割合
は、結合剤樹脂100重量部に対して磁性粒子粉末が2
00〜2000重量部、好ましくは300〜1500重
量部である。
【0076】磁気記録層中には、通常用いられている潤
滑剤、研磨剤、帯電防止剤等を添加してもよい。
【0077】本発明に係る磁気記録媒体は、磁性粒子粉
末として前記磁性粒子粉末を用い、非磁性下地層用非磁
性粒子粉末として中間被覆物によって被覆されていない
本発明に係る非磁性複合粒子粉末を用いた場合には、保
磁力値が39.8〜318.3kA/m(500〜4,
000Oe)、好ましくは43.8〜318.3kA/
m(550〜4,000Oe)、角形比(残留磁束密度
Br/飽和磁束密度Bm)が0.85〜0.95、好ま
しくは0.86〜0.95、塗膜の光沢度が170〜3
00%、好ましくは175〜300%、塗膜表面粗度R
aが11.5nm以下、好ましくは2.0〜11.0n
m、より好ましくは2.0〜10.5nm、ヤング率が
126〜160、好ましくは128〜160、表面電気
抵抗値が1.0×1010Ω/cm以下、好ましくは
9.0×10Ω/cm以下、より好ましくは8.0
×10Ω/cm以下、走行耐久性は22分以上、好
ましくは24分以上、すり傷特性は後出の評価法による
A又はB、好ましくはAである。
【0078】本発明に係る磁気記録媒体は、磁性粒子粉
末として前記磁性粒子粉末を用い、非磁性下地層用非磁
性粒子粉末として中間被覆物によって被覆されている本
発明に係る非磁性複合粒子粉末を用いた場合には、保磁
力値が39.8〜318.3kA/m(500〜4,0
00Oe)、好ましくは43.8〜318.3kA/m
(550〜4,000Oe)、角形比(残留磁束密度B
r/飽和磁束密度Bm)が0.85〜0.95、好まし
くは0.86〜0.95、塗膜の光沢度が175〜30
0%、好ましくは180〜300%、塗膜表面粗度Ra
が11.0nm以下、好ましくは2.0〜10.5n
m、より好ましくは2.0〜10.0nm、ヤング率が
128〜160、好ましくは130〜160、表面電気
抵抗値が1.0×1010Ω/cm以下、好ましくは
9.0×10Ω/cm以下、より好ましくは8.0
×10Ω/cm以下、走行耐久性は23分以上、好
ましくは25分以上、すり傷特性は後出の評価法による
A又はB、好ましくはAである。
【0079】高密度記録等を考慮して、磁性粒子粉末と
して鉄を主成分とする針状金属磁性粒子粉末又は針状鉄
合金磁性粒子粉末を用い、非磁性下地層用非磁性粒子粉
末として中間被覆物によって被覆されていない本発明に
係る非磁性複合粒子粉末を用いた場合には、保磁力値が
63.7〜278.5kA/m(800〜3,500O
e)、好ましくは71.6〜278.5kA/m(90
0〜3,500Oe)、角形比(残留磁束密度Br/飽
和磁束密度Bm)が0.87〜0.95、好ましくは
0.88〜0.95、塗膜の光沢度が195〜300
%、好ましくは200〜300%、塗膜表面粗度Raが
9.0nm以下、好ましくは2.0〜8.5nm、より
好ましくは2.0〜8.0nm、ヤング率が128〜1
60、好ましくは130〜160、表面電気抵抗値が
1.0×1010Ω/cm以下、好ましくは9.0×
10Ω/cm以下、より好ましくは8.0×10
Ω/cm 以下、走行耐久性は24分以上、好ましくは
26分以上、すり傷特性は後出の評価法によるA又は
B、好ましくはAである。
【0080】磁性粒子粉末として鉄を主成分とする針状
金属磁性粒子粉末又は針状鉄合金磁性粒子粉末を用い、
非磁性下地層用非磁性粒子粉末として中間被覆物によっ
て被覆されている本発明に係る非磁性粒子粉末を用いた
場合には、保磁力値が63.7〜278.5kA/m
(800〜3,500Oe)、好ましくは71.6〜2
78.5kA/m(900〜3,500Oe)、角形比
(残留磁束密度Br/飽和磁束密度Bm)が0.87〜
0.95、好ましくは0.88〜0.95、塗膜の光沢
度が200〜300%、好ましくは205〜300%、
塗膜表面粗度Raが8.5nm以下、好ましくは2.0
〜8.0nm、より好ましくは2.0〜7.5nm、ヤ
ング率が130〜160、好ましくは132〜160、
表面電気抵抗値が1.0×1010Ω/cm以下、好
ましくは9.0×10Ω/cm以下、より好ましく
は8.0×10Ω/cm以下、走行耐久性は25分
以上、好ましくは27分以上、すり傷特性は後出の評価
法によるA又はB、好ましくはAである。
【0081】次に本発明に係る複合非磁性粒子粉末の製
造法について述べる。
【0082】本発明に係る複合非磁性粒子粉末は、非磁
性粒子粉末の粒子表面に酸化物微粒子粉末を付着させ、
次いで、酸化物微粒子粉末が付着した非磁性粒子粉末に
テトラアルコキシシランを添加して、加熱処理すること
によって得ることができる。
【0083】非磁性粒子粉末の粒子表面への酸化物微粒
子粉末の付着は、非磁性粒子粉末と酸化アルミニウム、
酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化チタン、酸化ケ
イ素及び酸化モリブデンから選ばれた一種又は二種以上
の酸化物微粒子粉末とを機械的に混合攪拌するか、ある
いは非磁性粒子粉末と該酸化物微粒子粉末を含むコロイ
ド溶液とを機械的に混合攪拌すればよい。非磁性粒子粉
末の粒子表面への酸化物微粒子粉末の均一処理を考慮す
れば、酸化物微粒子粉末を含むコロイド溶液を用いる方
が好ましい。なお、コロイド溶液を用いた場合には、非
磁性粒子粉末との混合攪拌後、乾燥を行うことが好まし
い。
【0084】酸化物微粒子粉末としては、合成したも
の、市販のもの等いずれをも使用することができる。酸
化物微粒子粉末を含むコロイド溶液としては、酸化アル
ミニウム、酸化ジルコニウム、二酸化セリウム、二酸化
チタン、二酸化ケイ素及び酸化モリブデン等の各酸化物
微粒子粉末を含むコロイド溶液がある。
【0085】酸化アルミニウム微粒子粉末を含むコロイ
ド溶液としては、アルミナゾル溶液等(日産化学工業株
式会社製)を使用することができる。
【0086】酸化ジルコニウム微粒子粉末を含むコロイ
ド溶液としては、NZS−20A、NZS−30A、N
ZS−30B等(いずれも商品名、日産化学工業株式会
社製)を使用することができる。
【0087】酸化セリウム微粒子粉末を含むコロイド溶
液としては、セリアゾル溶液(日産化学工業株式会社
製)を使用することができる。
【0088】酸化チタン微粒子粉末を含むコロイド溶液
としては、STS−01、STS−02等(いずれも商
品名、石原産業株式会社製)を使用することができる。
【0089】酸化ケイ素微粒子粉末を含むコロイド溶液
としては、スノーテックス−XS、スノーテックス−
S、スノーテックスUP、スノーテックス−20、スノ
ーテックス−30、スノーテックス−40、スノーテッ
クス−C、スノーテックス−N、スノーテックス−O、
スノーテックス−SS、スノーテックス−20L、スノ
ーテックス−OL等(いずれも商品名、日産化学工業株
式会社製)を使用することができる。
【0090】酸化物微粒子粉末の添加量又は酸化物微粒
子粉末を含むコロイド溶液の添加量は、非磁性粒子粉末
に対して、酸化物微粒子粉末又はコロイド溶液中に含ま
れる酸化物微粒子粉末がAl換算、ZrO
算、CeO換算、TiO換算、SiO換算又はM
oOで、非磁性粒子粉末100重量部に対して0.1
〜20重量部の範囲が好ましい。0.1重量部未満の場
合には、非磁性粒子粉末に対して酸化物微粒子粉末の付
着量が不十分であり、十分な研磨効果を有する複合非磁
性粒子粉末が得られない。20重量部を超える場合に
は、得られる複合非磁性粒子粉末は十分な研磨効果を有
しているが、酸化物微粒子粉末の付着量が多いため、酸
化物微粒子粉末が非磁性粒子粉末の粒子表面から脱離し
やすくなり、耐久性及び表面平滑性に優れた磁気記録媒
体が得られにくい。
【0091】なお、酸化物微粒子粉末を均一に非磁性粒
子粉末の粒子表面に付着させるためには、非磁性粒子粉
末の凝集をあらかじめ粉砕機を用いて解きほぐしておく
ことが好ましい。
【0092】非磁性粒子粉末と酸化物微粒子粉末との混
合攪拌やテトラアルコキシシランと粒子表面に酸化物微
粒子粉末が付着している非磁性粒子粉末との混合攪拌を
するための機器としては、粉体層にせん断力を加えるこ
とのできる装置が好ましく、殊に、せん断、へらなで及
び圧縮が同時に行える装置、例えば、ホイール形混練
機、ボール型混練機、ブレード型混練機、ロール型混練
機を用いることができる。本発明の実施にあたっては、
ホイール型混練機がより効果的に使用できる。
【0093】上記ホイール型混練機としては、具体的
に、エッジランナー(「ミックスマラー」、「シンプソ
ンミル」、「サンドミル」と同義語である)、マルチマ
ル、ストッツミル、ウエットパンミル、コナーミル、リ
ングマラー等があり、好ましくはエッジランナー、マル
チマル、ストッツミル、ウエットパンミル、リングマラ
ーであり、より好ましくはエッジランナーである。上記
ボール型混練機としては、具体的に、振動ミル等があ
る。上記ブレード型混練機としては、具体的に、ヘンシ
ェルミキサー、プラネタリーミキサー、ナウタミキサー
等がある。上記ロール型混練機としては、具体的に、エ
クストルーダー等がある。
【0094】混合攪拌時における条件は、非磁性粒子粉
末の粒子表面に酸化物微粒子粉末ができるだけ均一に付
着されるように、線荷重は19.6〜1960N/cm
(2〜200Kg/cm)、好ましくは98〜1470
N/cm(10〜150Kg/cm)、より好ましくは
147〜980N/cm(15〜100Kg/cm)、
処理時間は5〜120分、好ましくは10〜90分の範
囲で処理条件を適宜調整すればよい。なお、撹拌速度は
2〜2000rpm、好ましくは5〜1000rpm、
より好ましくは10〜800rpmの範囲で処理条件を
適宜調整すればよい。
【0095】非磁性粒子粉末の粒子表面に酸化物微粒子
粉末を付着させた後、テトラアルコキシシランを添加し
て混合攪拌し加熱処理することにより、非磁性粒子粉末
の粒子表面に付着している酸化物微粒子粉末をテトラア
ルコキシシランから生成するケイ素化合物で固定化す
る。
【0096】混合攪拌時における条件は、酸化物微粒子
粉末が付着している非磁性粒子粉末の粒子表面にテトラ
アルコキシシランができるだけ均一に被覆されるように
線荷重は19.6〜1960N/cm(2〜200Kg
/cm)、好ましくは98〜1470N/cm(10〜
150Kg/cm)、より好ましくは147〜980N
/cm(15〜100Kg/cm)、処理時間は5〜1
20分、好ましくは10〜90分の範囲で処理条件を適
宜調整すればよい。なお、撹拌速度は2〜2000rp
m、好ましくは5〜1000rpm、より好ましくは1
0〜800rpmの範囲で処理条件を適宜調整すればよ
い。
【0097】テトラアルコキシシランの添加量は、非磁
性粒子粉末100重量部に対して0.05〜70重量部
が好ましい。0.05重量部未満の場合には、研磨効果
及び耐久性を改良できる程度に酸化物微粒子粉末を十分
付着させることが困難である。0.05〜70重量部の
添加量により、酸化物微粒子粉末を十分付着させること
ができるので、70重量部を超えて必要以上に添加する
意味がない。
【0098】加熱温度は、通常40〜200℃が好まし
く、より好ましくは60〜150℃である。処理時間
は、10分〜36時間が好ましく、30分〜24時間が
より好ましい。テトラアルコキシシランは、この加熱工
程によりケイ素化合物となる。
【0099】非磁性粒子粉末は、必要により、酸化物微
粒子粉末を付着させるに先立って、あらかじめ、アルミ
ニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水
酸化物及びケイ素の酸化物から選ばれる一種又は二種以
上の中間被覆物で被覆しておいてもよい。
【0100】中間被覆物による被覆は、非磁性粒子粉末
を分散して得られる水懸濁液に、アルミニウム化合物、
ケイ素化合物又は当該両化合物を添加して混合攪拌する
ことにより、又は、必要により、混合攪拌後にpH値を
調整することにより、前記非磁性粒子粉末の粒子表面
を、アルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、
ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物から選ばれる一種
又は二種以上の化合物で被覆し、次いで、濾別、水洗、
乾燥、粉砕する。必要により、更に、脱気・圧密処理等
を施してもよい。
【0101】アルミニウム化合物としては、酢酸アルミ
ニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸ア
ルミニウム等のアルミニウム塩や、アルミン酸ナトリウ
ム等のアルミン酸アルカリ塩等が使用できる。
【0102】ケイ素化合物としては、3号水ガラス、オ
ルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等が使用
できる。
【0103】次に、本発明における磁気記録媒体の製造
法について述べる。
【0104】本発明に係る磁気記録媒体は、非磁性支持
体上に複合非磁性粒子粉末、結合剤樹脂及び溶剤を含む
非磁性塗料を塗布して乾燥することにより非磁性下地層
を形成した後、該非磁性下地層上に、磁性粒子粉末、結
合剤樹脂及び溶剤を含む磁性塗料を塗布後乾燥し、磁気
記録層を形成することによって製造する。
【0105】前記非磁性下地層及び前記磁気記録層の形
成に当って用いる溶剤としては、磁気記録媒体に汎用さ
れているメチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサ
ノン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン及
びその混合物等を使用することができる。
【0106】溶剤の使用量は、粒子粉末100重量部に
対してその総量で65〜1000重量部である。65重
量部未満では塗料とした場合に粘度が高くなりすぎ塗布
が困難となる。1000重量部を超える場合には、塗膜
を形成する際の溶剤の揮発量が多くなりすぎ工業的に不
利となる。
【0107】
【発明の実施の形態】粒子の平均長軸径、平均短軸径
は、電子顕微鏡写真(×30,000)を縦方向及び横
方向にそれぞれ4倍に拡大した写真に示される粒子約3
50個について長軸径、短軸径をそれぞれ測定し、その
平均値で示した。
【0108】軸比は平均長軸径と平均短軸径との比で示
し、板状比は平均粒子径と平均厚みとの比で示した。
【0109】粒子の長軸径の粒度分布は、下記の方法に
より求めた幾何標準偏差値で示した。
【0110】即ち、上記拡大写真に示される粒子の長軸
径を測定した値を、その測定値から計算して求めた粒子
の実際の長軸径と個数から、統計学的手法に従って、対
数正規確率紙上に横軸に長軸径を、縦軸に所定の粒子径
区間のそれぞれに属する粒子の累積個数(積算フルイ
下)を百分率でプロットする。そして、このグラフから
粒子の個数が50%及び84.13%のそれぞれに相当
する長軸径の値を読みとり、幾何標準偏差値=積算フル
イ下84.13%における長軸径/積算フルイ下50%
における長軸径(幾何平均径)に従って算出した値で示
した。幾何標準偏差値が1に近いほど、粒子の長軸径の
粒度分布が優れていることを意味する。
【0111】比表面積値はBET法により測定した値で
示した。
【0112】針状ヘマタイト粒子粉末及び針状含水酸化
鉄粒子粉末の粒子表面に被覆されているAl量及びSi
量、針状ヘマタイト粒子粉末及び針状含水酸化鉄粒子粉
末の粒子表面に存在する酸化物微粒子粉末のAl量、Z
r量、Ce量、Ti量、Si量及びMo量並びにテトラ
アルコキシシランから生成するケイ素化合物に含有され
るSi量のそれぞれは、「蛍光X線分析装置3063M
型」(理学電機工業株式会社製)を使用し、JIS K
0119の「けい光X線分析通則」に従って測定した。
また、Co被着マグネタイト粒子粉末及びCo被着マグ
ヘマイト粒子粉末のCo量は、上記測定装置及び測定方
法と同様にして測定した。
【0113】なお、針状ヘマタイト粒子粉末及び針状含
水酸化鉄粒子粉末の粒子表面に被覆、存在しているケイ
素の酸化物、ケイ素の水酸化物及びテトラアルコキシシ
ランから生成するケイ素化合物並びに酸化ケイ素微粒子
粉末に含有される各Si量は、処理工程後の各段階でS
i量を測定し、その測定値から処理工程前の段階で測定
したSi量を差し引いた値で示した。また、針状ヘマタ
イト粒子粉末及び針状含水酸化鉄粒子粉末の粒子表面に
被覆、存在しているアルミニウムの水酸化物、アルミニ
ウムの酸化物及び酸化アルミニウム微粒子粉末に含有さ
れる各Al量も上記Si量と同様の方法で求めた値で示
した。
【0114】複合非磁性粒子粉末に付着している酸化物
微粒子粉末の脱離率(%)は、下記の方法により求めた
値で示した。酸化物微粒子粉末の脱離率が0%に近いほ
ど、複合非磁性粒子粉末の粒子表面からの酸化物微粒子
粉末の脱離量が少ないことを示す。
【0115】複合非磁性粒子粉末3gとエタノール40
mlを50mlの沈降管に入れ、20分間超音波分散を
行った後、120間分静置し、沈降速度の違いによって
複合非磁性粒子粉末と脱離した酸化物微粒子粉末とを分
離した。次いで、この複合非磁性粒子粉末に再度エタノ
ール40mlを加え、更に20分間超音波分散を行った
後120分間静置し、複合非磁性粒子粉末と脱離した酸
化物微粒子粉末を分離した。この複合非磁性粒子粉末を
80℃で1時間乾燥させ、前記「蛍光X線分析装置30
63M型」(理学電機工業株式会社製)を使用し、JI
S K0119の「けい光X線分析通則」に従ってAl
量、Zr量、Ce量、Ti量、Si量及びMo量を測定
し、下記式に従って求めた値を酸化物微粒子粉末の脱離
率(%)とした。
【0116】酸化物微粒子粉末の脱離率(%)={(W
a−We)/Wa}×100 Wa:複合非磁性粒子粉末の酸化物微粒子粉末付着量 We:脱離テスト後の複合非磁性粒子粉末の酸化物微粒
子粉末付着量
【0117】非磁性粒子粉末及び複合非磁性粒子粉末の
各粒子粉末の体積固有抵抗値は、まず、被測定粒子粉末
0.5gを測り取り、KBr錠剤成形器(株式会社島津
製作所)を用いて、1.37×107Pa(140Kg
/cm2)の圧力で加圧成形を行い、円柱状の被測定試
料を作製した。
【0118】次いで、被測定試料を温度25℃、相対温
度60%の環境下に12時間以上暴露した後、この被測
定試料をステンレス電極の間にセットし、「電気抵抗測
定装置model 4329A 」(横河北辰電気株式会
社製)で15Vの電圧を印加して抵抗値R(Ω)を測定
した。
【0119】次いで、被測定(円柱状)試料の上面の面
積A(cm2)と厚みt0(cm)を測定し、次式にそれ
ぞれの測定値を挿入して、体積固有抵抗値(Ω・cm)
を求めた。
【0120】 体積固有抵抗値(Ω・cm)=R×(A/t0
【0121】磁性粒子粉末の磁気特性は、「振動試料型
磁力計VSM−3S−15」(東英工業株式会社製)を
用いて外部磁場795.8kA/m(10kOe)(但
し、Co被着型磁性酸化鉄粒子粉末を用いた場合には3
97.9kA/m(5kOe))の下で測定した値であ
り、磁気テープの諸特性は外部磁場795.8kA/m
(10kOe)(但し、Co被着型磁性酸化鉄粒子粉末
を磁性粒子粉末として用いた場合には397.9kA/
m(5kOe))の下で測定した結果である。
【0122】塗料粘度は、得られた塗料の25℃におけ
る塗料粘度を、「E型粘度計EMD−R」(株式会社東
京計器製)を用いて測定し、ずり速度D=1.92se
における値で示した。
【0123】塗膜の表面光沢は、「グロスメーター U
GV−5D」(スガ試験器株式会社製)で入射角45°
で測定した値であり、標準板光沢を86.3%とした時
の値を%で示したものである。
【0124】表面粗度Raは、「Surfcom−57
5A」(東京精密株式会社製)を用いて塗膜の中心線平
均粗さを測定した。
【0125】磁気記録媒体の走行耐久性は、「Medi
a Durability Tester MDT−3
000」(Steinberg Associates
社製)を用いて、負荷1.96N(200gw)、ヘッ
ドとテープとの相対速度16m/sにおける実可動時間
で評価した。実可動時間が長いほど走行耐久性が良いこ
とを示す。
【0126】磁気記録媒体の磁気ヘッドのクリーニング
性は、「Media Durability Test
er MDT−3000」(Steinberg As
sociates社製)を用いて、負荷1.96N(2
00gw)、ヘッドとテープとの相対速度16m/sに
おいて、走行試験終了後のヘッド汚れを目視で評価し、
下記の4段階で評価を行った。ヘッドの汚れが少ないほ
ど、磁気ヘッドのクリーニング性が高いことを示す。
【0127】A:ヘッド汚れなし。 B:ヘッド汚れ若干有り。 C:ヘッド汚れ有り。 D:ヘッドにひどい汚れ有り。
【0128】塗膜の強度は、「オートグラフ」(株式会
社島津製作所製)を用いて塗膜のヤング率を測定して求
めた。ヤング率は市販ビデオテープ「AV T−12
0」(日本ビクター株式会社製)との相対値で表した。
相対値が高いほど塗膜の強度が良好であることを示す。
【0129】塗膜の表面電気抵抗値は、被測定塗膜を温
度25℃、相対湿度60%の環境下に12時間以上暴露
した後、幅6.5mmの金属製の電極に、幅6mmにス
リットした塗膜を、塗布面が金属製電極に接触するよう
に置き、その両端に各170gのおもりを付け、電極に
塗膜を密着させた後、電極間に500Vの直流電圧をか
けて表面電気抵抗値を測定した。
【0130】磁気記録媒体を構成する非磁性支持体、非
磁性下地層及び磁気記録層の各層の厚みは、下記のよう
にして測定した。
【0131】デジタル電子マイクロメーターK351C
(安立電気株式会社製)を用いて、先ず、非磁性支持体
の膜厚(A)を測定する。次に、非磁性支持体と該非磁
性支持体上に形成された非磁性下地層との厚み(B)
(非磁性支持体の厚みと非磁性下地層の厚みとの総和)
を同様にして測定する。
【0132】更に、非磁性下地層上に磁気記録層を形成
することにより得られた磁気記録媒体の厚み(C)(非
磁性支持体の厚みと非磁性下地層の厚みと磁気記録層の
厚みとの総和)を同様にして測定する。そして、非磁性
下地層の厚みは(B)−(A)で示し、磁気記録層の厚
みは(C)−(B)で示した。
【0133】<複合非磁性粒子粉末の製造>針状ヘマタ
イト粒子粉末(平均長軸径0.133μm、平均短軸径
0.0191μm、軸比7.0、幾何標準偏差値1.3
5、BET比表面積値56.2m/g、体積固有抵抗
値2.1×10Ω・cm)11.0kgを「エッジラ
ンナーMPUV−2型」(株式会社松本鋳造鉄工所製)
に投入して、196N/cm(20Kg/cm)で20
分間混合攪拌を行い、粒子の凝集を軽く解きほぐした。
【0134】次に、平均粒子径0.01μmの酸化セリ
ウム微粒子粉末を含むセリアゾル(CeO含有量20
重量%、日産化学工業株式会社製) 1,100gを上記
針状ヘマタイト粒子粉末に添加し、392N/cm(4
0Kg/cm)の線荷重で20分間混合攪拌後乾燥を行
い、上記針状ヘマタイト粒子粉末の粒子表面に酸化セリ
ウム微粒子粉末を付着させた。なお、この時の攪拌速度
は22rpmで行った。蛍光X線分析の結果、得られた
針状ヘマタイト粒子粉末の酸化セリウム微粒子粉末の付
着量は、酸化セリウム微粒子粉末が存在する針状ヘマタ
イト粒子粉末に対してCeO換算で1.92重量%で
あった。
【0135】また、電子顕微鏡観察の結果、添加した酸
化セリウム微粒子粉末の存在がほとんど認められないこ
とから、添加した酸化セリウム微粒子粉末はほぼ全量が
上記針状ヘマタイト粒子粉末の粒子表面に付着している
ことが認められた。
【0136】次に、テトラエトキシシランKBE 04
(商品名、信越化学工業株式会社製)110gを、エッ
ジランナーを稼動させながら10分間かけて添加し、更
に392N/cm(40Kg/cm)の線荷重で20分
間、混合攪拌を行い、粒子表面に酸化セリウム微粒子粉
末が付着している針状ヘマタイト粒子粉末にテトラエト
キシシランを被覆した。なお、この時の攪拌速度は22
rpmで行った。
【0137】得られた針状ヘマタイト粒子粉末を、乾燥
機を用いて120℃で12時間加熱処理することによ
り、テトラエトキシシランから生成するケイ素化合物に
よって針状ヘマタイト粒子粉末の粒子表面に酸化セリウ
ム微粒子粉末を固定化するとともに、テトラエトキシシ
ランの加水分解等によって生成したエタノールや残留し
た水分等を揮散させた。得られた針状複合ヘマタイト粒
子粉末は、電子顕微鏡観察の結果、テトラエトキシシラ
ンから生成するケイ素化合物による固定化処理後も酸化
セリウム微粒子粉末の存在がほとんど認められないこと
から、添加した酸化セリウム微粒子粉末は、ほぼ全量が
針状ヘマタイト粒子粉末の粒子表面に固定化されている
ことが認められた。
【0138】得られた針状複合ヘマタイト粒子粉末の平
均長軸径は0.133μm、平均短軸径は0.0192
μm、軸比は6.9、長軸径の幾何標準偏差値は1.3
5、BET比表面積値は58.2m/g、体積固有抵
抗値は9.1×10Ω・cm、酸化物微粒子粉末の脱
離率は6.5%であった。蛍光X線分析の結果、テトラ
エトキシシランから生成するケイ素化合物の被覆量はS
i換算で0.130重量%であった。
【0139】<非磁性下地層の製造>上記針状複合ヘマ
タイト粒子粉末12gと結合剤樹脂溶液(スルホン酸ナ
トリウム基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂
30重量%とシクロヘキサノン70重量%)及びシクロ
ヘキサノンとを混合して混合物(固形分率72%)を
得、この混合物を更にプラストミルで30分間混練して
混練物を得た。
【0140】この混練物を1.5mmφガラスビーズ9
5g、追加の結合剤樹脂溶液(スルホン酸ナトリウム基
を有するポリウレタン樹脂30重量%、溶剤(メチルエ
チルケトン:トルエン=1:1)70重量%)、シクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン及びトルエンとともに
140mlガラス瓶に添加し、ペイントシェーカーで6
時間混合・分散を行って塗料組成物を得た。
【0141】得られた非磁性塗料の組成は、下記の通り
であった。
【0142】 針状複合ヘマタイト粒子粉末 100.0重量部、 スルホン酸ナトリウム基を有する 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 10.0重量部、 スルホン酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂 10.0重量部、 シクロヘキサノン 44.6重量部、 メチルエチルケトン 111.4重量部、 トルエン 66.9重量部。
【0143】得られた非磁性塗料の塗料粘度は384c
Pであった。
【0144】次いで、上記非磁性塗料を厚さ12μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム上にアプリケータ
ーを用いて55μmの厚さに塗布し、次いで、乾燥させ
ることにより非磁性下地層を形成した。非磁性下地層の
厚みは3.5μmであった。
【0145】得られた非磁性下地層の表面光沢度は19
6%、表面粗度Raは6.2nm、ヤング率(相対値)
は130であり、表面電気抵抗値は3.5×1010Ω
/cmであった。
【0146】<磁気記録媒体の製造>鉄を主成分とする
針状金属磁性粒子粉末(平均長軸径0.115μm、平
均短軸径0.0182μm、軸比6.3、保磁力値15
2.0kA/m(1,910Oe)、飽和磁化値131
Am/kg(131emu/g))12g、研磨剤
(商品名:AKP−50、住友化学株式会社製)0.6
g、カーボンブラック(商品名:#3150B、三菱化
成株式会社製)0.36g、結合剤樹脂溶液(スルホン
酸ナトリウム基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
樹脂30重量%とシクロヘキサノン70重量%)及びシ
クロヘキサノンとを混合して混合物(固形分率78%)
を得、この混合物を更にプラストミルで30分間混練し
て混練物を得た。
【0147】この混練物を1.5mmφガラスビーズ9
5g、追加結合剤樹脂溶液(スルホン酸ナトリウム基を
有するポリウレタン樹脂30重量%、溶剤(メチルエチ
ルケトン:トルエン=1:1)70重量%)、シクロヘ
キサノン、メチルエチルケトン及びトルエンとともに1
40mlガラス瓶に添加し、ペイントシェーカーで6時
間混合・分散を行って磁性塗料を得た。その後、潤滑剤
及び硬化剤を加え、更に、ペイントシェーカーで15分
間混合・分散した。
【0148】得られた磁性塗料の組成は下記の通りであ
った。 鉄を主成分とする針状金属磁性粒子粉末 100.0重量部、 スルホン酸ナトリウム基を有する 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 10.0重量部、 スルホン酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂 10.0重量部、 研磨剤(AKP−50) 5.0重量部、 カーボンブラック(#3250B) 3.0重量部、 潤滑剤 (ミリスチン酸:ステアリン酸ブチル=1:2) 3.0重量部、 硬化剤(ポリイソシアネート) 5.0重量部、 シクロヘキサノン 63.5重量部、 メチルエチルケトン 158.7重量部、 トルエン 95.2重量部。
【0149】得られた磁性塗料の塗料粘度は5,120
cPであった。
【0150】上記磁性塗料を目開き1μmのフィルター
で濾過した後、前記非磁性下地層の上にアプリケーター
を用いて15μmの厚さに塗布し、磁場中において配向
・乾燥し、次いで、カレンダー処理を行った後、60℃
で24時間硬化反応を行い1.27cm(0.5イン
チ)幅にスリットして磁気テープを得た。得られた磁気
記録層の厚みは1.0μmであった。
【0151】得られた磁気テープは、保磁力値が15
6.7kA/m(1,969Oe)、角型比(Br/B
m)が0.88、光沢度が219%、表面粗度Raが
6.4nm、ヤング率(相対値)が133、表面電気抵
抗値が4.7×10Ω/cm、走行耐久時間は2
8.9分であって、磁気ヘッドのクリーニング性はAで
あった。
【0152】
【作用】本発明においては最も重要な点は、非磁性粒子
粉末の粒子表面に酸化アルミニウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化セリウム、酸化チタン、酸化ケイ素及び酸化モ
リブデンから選ばれる一種又は二種以上の酸化物微粒子
粉末を付着させ、該非磁性粒子と当該酸化物微粒子をテ
トラアルコキシシランから生成するケイ素化合物で固定
化することによって得られた複合非磁性粒子粉末を非磁
性下地層用非磁性粒子粉末として用いることにより、耐
久性及び表面平滑性に優れた磁気記録媒体が得られると
いう事実である。
【0153】本発明に係る複合非磁性粒子粉末を非磁性
下地層用非磁性粒子粉末として用いることによって耐久
性が優れた非磁性下地層が得られる理由について、本発
明者は、非磁性粒子粉末の粒子表面にモース硬度が高い
酸化物微粒子粉末を付着させたこと及び該酸化物微粒子
粉末をテトラアルコキシシランから生成するケイ素化合
物で固定化することによって、非磁性粒子粉末の粒子表
面からの酸化物微粒子粉末の脱離を可及的に防止したこ
とによって、非磁性粒子粉末に十分な研磨効果を付与し
たことによるものと考えている。
【0154】また、テトラアルコキシシランから生成す
るケイ素化合物による固定化機構については、テトラア
ルコキシシランが水の存在によって容易に加水分解し、
更に加熱処理を行うことにより脱水して二酸化ケイ素を
生成することが知られており、本発明においては、非磁
性粒子の粒子表面に存在する水酸基と非磁性粒子の粒子
表面に付着している酸化物微粒子の粒子表面に存在する
水酸基を介してテトラアルコキシシランの加水分解が起
こり、これを加熱処理して脱水することで、非磁性粒子
の粒子表面と酸化物微粒子とがテトラアルコキシシラン
から生成するケイ素化合物によって強固に結合されるた
めと本発明者は考えている。
【0155】また、本発明に係る複合非磁性粒子粉末が
分散性に優れる理由としては、非磁性粒子粉末の粒子表
面に酸化物微粒子が付着することによって、非磁性粒子
粉末の粒子表面に微細な凹凸が形成され粒子間の面接触
が低減するため、粒子相互間の凝集が抑制され、分散性
が向上するものと本発明者は考えている。
【0156】本発明に係る複合非磁性粒子粉末を用いた
非磁性下地層を有する磁気記録媒体は、耐久性に優れ、
且つ、十分な表面平滑性を有している。表面平滑性に優
れる理由としては、耐久性に優れた非磁性下地層が得ら
れることにより、分散性を低下させるアルミナを低減で
きたこと及び複合非磁性粒子粉末自体の分散性が向上し
たことによって、非磁性下地層の表面平滑性が向上した
ことによるものと本発明者は考えている。
【0157】
【実施例】次に、実施例及び比較例を示す。
【0158】芯粒子1〜3:芯粒子粉末として表1に示
す特性を有する非磁性粒子粉末を準備した。
【0159】
【表1】
【0160】<中間被覆物による非磁性粒子粉末の被覆
> 芯粒子4:純水150lに針状ヘマタイト粒子粉末(芯
粒子1)20kgを加えて攪拌機を用いて邂逅し、さら
にホモミックラインミル(特殊機化工業株式会社製)を
3回通して針状ヘマタイト粒子粉末のスラリーを得た。
【0161】得られた針状ヘマタイト粒子粉末を含むス
ラリーに水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH値を1
0.5に調製した後、水を加えてスラリーの濃度を98
g/lに調整した後、該スラリーから150lを抜き取
り、攪拌しながら60℃まで加熱した。
【0162】このスラリーに1.0mol/lのアルミ
ン酸ナトリウム溶液5444ml(針状ヘマタイト粒子
粉末に対してAl換算で1.0重量%に相当する)を加
え、30分間保持した後、酢酸を用いてpH値を7.5
に調整した。
【0163】この状態で30分間保持した後、濾過、水
洗し、乾燥、粉砕して粒子表面がアルミニウムの水酸化
物により被覆されている針状ヘマタイト粒子粉末を得
た。
【0164】このときの製造条件を表2に、得られた針
状ヘマタイト粒子粉末の諸特性を表3に示す。
【0165】芯粒子5、6:芯粒子粉末の種類、添加物
の種類及び添加量を種々変化させた以外は前記芯粒子4
と同様にして中間被覆物によって被覆された芯粒子5及
び6を得た。
【0166】このときの製造条件を表2に、得られた芯
粒子粉末の諸特性を表3に示す。尚、表2の被覆物の種
類のうち、Aはアルミニウムの水酸化物、Sはケイ素の
酸化物であることを示す。
【0167】
【表2】
【0168】
【表3】
【0169】酸化物微粒子粉末1〜5:酸化物微粒子粉
末として、表4に示す特性を有する各酸化物微粒子粉末
を準備した。
【0170】
【表4】
【0171】実施例1〜10及び比較例1〜5:芯粒子
粉末の種類、酸化物微粒子粉末の付着工程における酸化
物微粒子粉末の種類及び添加量、エッジランナー処理の
線荷重及び時間、テトラアルコキシシランによる被覆工
程におけるテトラアルコキシシランの種類及び添加量、
エッジランナー処理の線荷重及び時間を種々変化させた
以外は、前記発明の実施の形態と同様にして複合非磁性
粒子粉末を得た。
【0172】このときの製造条件を表5に、得られた複
合非磁性粒子粉末の諸特性を表6に示す。
【0173】
【表5】
【0174】
【表6】
【0175】比較例6(特開平7−192248号公報
の追試実験例):芯粒子1の針状ヘマタイト粒子粉末
6.0kgを水に混合・攪拌した後、0.1mol/l
の水酸化ナトリウム水溶液1000mlを添加してpH
11.4の混合懸濁液を得た。
【0176】上記混合懸濁液を攪拌・混合した後、0.
5mol/lのアルミン酸ナトリウム水溶液2200m
l(針状ヘマタイト粒子粉末に対してAl換算で0.5
重量%に該当する。)を添加して攪拌・混合した。
【0177】次いで、当該懸濁液を攪拌しながら0.1
mol/lのHCl水溶液を添加してpHを7.0に調
整した。その時の所要時間は8分であった。直ちに、常
法により濾別・水洗・乾燥して針状ヘマタイト粒子粉末
を得た。
【0178】得られた針状ヘマタイト粒子粉末5kgを
エッジランナー「MPUV−2型」(株式会社松本鋳造
鉄工所製)に投入して線荷重588N/cm(60Kg
/cm)で60分間圧密粉砕を行なった。
【0179】得られた針状ヘマタイト粒子粉末の諸特性
を表6に示す。
【0180】<非磁性下地層の製造> 実施例11〜20及び比較例7〜15:非磁性粒子粉末
の種類を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態
と同様にして非磁性下地層を得た。
【0181】このときの製造条件及び得られた非磁性下
地層の諸特性を表7に示す。
【0182】
【表7】
【0183】<磁気記録媒体の製造> 実施例21〜32及び比較例16〜24 非磁性下地層の種類、磁性粒子粉末の種類及び研磨剤の
添加量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態
と同様にして磁気記録媒体を製造した。
【0184】なお、使用した磁性粒子粉末(1)乃至
(4)の諸特性を表8に示す。
【0185】
【表8】
【0186】このときの製造条件を表9に、得られた磁
気記録媒体の諸特性を表10及び表11に示す。
【0187】
【表9】
【0188】
【表10】
【0189】
【表11】
【0190】
【発明の効果】本発明に係る複合非磁性粒子粉末は、磁
気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末として用い
た場合、耐久性及び表面平滑性に優れた磁気記録媒体が
得られることから、高密度磁気記録媒体用材料として好
適である。
【0191】本発明に係る磁気記録媒体は、非磁性下地
層用非磁性粒子粉末として上記複合非磁性粒子粉末を用
いることにより表面平滑性及び耐久性に優れているの
で、高密度磁気記録媒体として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大杉 峰子 広島県大竹市明治新開1番4戸田工業株式 会社大竹創造センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径0.01〜0.3μmの非磁
    性粒子粉末の粒子表面に、酸化アルミニウム、酸化ジル
    コニウム、酸化セリウム、酸化チタン、酸化ケイ素及び
    酸化モリブデンから選ばれた平均粒子径0.001〜
    0.07μmの酸化物微粒子粉末の一種又は二種以上が
    テトラアルコキシシランから生成するケイ素化合物によ
    って固定化されている複合非磁性粒子粉末であって、前
    記酸化物微粒子粉末が前記非磁性粒子粉末に対して0.
    1〜20重量%であることを特徴とする磁気記録媒体の
    非磁性下地層用複合非磁性粒子粉末。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の非磁性粒子粉末の粒子表
    面が、あらかじめアルミニウムの水酸化物、アルミニウ
    ムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物から
    選ばれる少なくとも一種からなる中間被覆物によって被
    覆されていることを特徴とする磁気記録媒体の非磁性下
    地層用複合非磁性粒子粉末。
  3. 【請求項3】 平均粒子径0.01〜0.3μmの非磁
    性粒子粉末と酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸
    化セリウム、酸化チタン、酸化ケイ素及び酸化モリブデ
    ンから選ばれた平均粒子径0.001〜0.07μmの
    酸化物微粒子粉末の一種又は二種以上とを混合して非磁
    性粒子粉末の粒子表面に酸化物微粒子を付着させた後
    に、該混合物にテトラアルコキシシランを添加して40
    〜200℃の温度範囲で加熱することにより、前記酸化
    物微粒子粉末を前記非磁性粒子粉末の粒子表面に前記テ
    トラアルコキシシランから生成するケイ素化合物によっ
    て固定化させることを特徴とする磁気記録媒体の非磁性
    下地層用複合非磁性粒子粉末の製造法。
  4. 【請求項4】 非磁性支持体、該非磁性支持体上に形成
    される非磁性粒子粉末と結合剤樹脂とを含む非磁性下地
    層及び該非磁性下地層の上に形成される磁性粒子粉末と
    結合剤樹脂とを含む磁気記録層からなる磁気記録媒体に
    おいて、前記非磁性粒子粉末が請求項1又は請求項2記
    載の非磁性下地層用複合非磁性粒子粉末であることを特
    徴とする磁気記録媒体。
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