JP2001099698A - ロードセル - Google Patents
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Abstract
測定できるような小容量のものを支障なく作成すること
ができるロードセルを提供する。 【解決手段】 起歪体11における起歪部12と荷重受
け部13とを別体で構成し、これらの起歪部12と荷重
受け部13とを圧接により接合させる。これにより、起
歪部12と荷重受け部13とが圧接により接合されてい
るため、起歪部12や荷重受け部13として適した個々
の材料を選択できながら、小さな力に対しても良好に測
定できるような小容量のものを支障なく作成することが
でき、また、荷重を加えたときに、起歪部12と荷重受
け部13との接合した箇所で滑りが発生することがな
く、良好な負荷特性が得られる。
Description
る。
れて歪みを発生する起歪部1を備え、直立に自立した姿
勢に配置され、荷重を受ける荷重受け部2の両端部2a
が曲面とされたコラム形状である、いわゆるロッカーピ
ン型の起歪体5を用いたロードセルは知られている。こ
の種の起歪体5は、例えば、ピンを旋盤で回転させるこ
となどにより、比較的簡単に製造できるので、製造コス
トを安価に済ますことができるなどの利点を有する。起
歪部1には複数のストレインゲージ4が貼り付けられ
る。また、起歪体5は、荷重受け部2からの荷重を起歪
部1に良好に伝達しなければならないため、起歪部1と
荷重受け部2とが例えば鋼材などにより一体形成されて
いる。
ドセルを用いて、小さな荷重に対しても良好に測定でき
るような小容量のものを作成しようとすると、単に起歪
体5の形状を小さくした場合には、起歪部1におけるス
トレインゲージ4の貼り付け箇所の外周面が極めて小さ
い面積ならびに曲率半径となるため、ストレインゲージ
4を貼り付けることが物理的に困難となってしまう。ま
た、これに対処するために、ヤング率の小さい材料で起
歪体5を構成すると、起歪部1としては一般のものと同
様な、横断面形状における外周面が比較的大きな面積な
らびに曲率半径のものを用いることができるため、スト
レインゲージ4を貼り付けることができる。しかしなが
ら、このようにヤング率の小さい材料を起歪部1として
採用すると、荷重受け部2の先端部の接触面強度が不足
してしまうので、これに対応させて荷重受け部2の先端
の曲率半径を大きくしなければならず、この結果、接触
面積が大きくなり荷重負荷特性が悪くなる。
な荷重に対しても良好に測定できるような小容量のもの
を支障なく作成することができるロードセルを提供する
ことを目的とするものである。
に本発明の請求項1記載のロードセルは、起歪体におけ
る起歪部と荷重受け部とを別体で構成し、これらの起歪
部と荷重受け部とを溶接により接合させたものである。
この構成により、起歪部として、小さな力に対しても良
好に測定できるような小さいヤング率のものを採用した
り、荷重受け部として、荷重を良好に受けることができ
る材料を採用したりすることが自由に行うことができ、
この場合には、ストレインゲージを良好に貼り付けるこ
とのできる形状に起歪部を形成できるとともに、面積強
度の不足を生じたりすることなく荷重受け部にて荷重を
確実に受けることができるため、荷重受け部の荷重受け
面積を広げたりしなくても済む。しかも、これらの起歪
部と荷重受け部とが溶接により接合されているため、荷
重受け部で受けた力が確実に起歪部に伝達されて、良好
な荷重負荷特性が得られる。
ードセルにおいて、圧接することにより溶接して接合さ
せたものである。この構成により、荷重受け部と起歪部
との結合強度が向上し、荷重受け部で受けた力が良好に
起歪部に伝達されて、荷重負荷特性がさらに良好とな
る。請求項3記載の発明は、請求項2記載のロードセル
において、起歪体における起歪部と荷重受け部との圧接
による接合面の中央部に隙間を設けて圧接され、中央部
を除く箇所で起歪部と荷重受け部とが接合されてなるも
のである。
部との圧接による接合面の中央付近に隙間を設けること
なく、起歪部または荷重受け部のいずれか一方を固定
し、他方を中心部を軸心として回転させながら圧接させ
ると、中央部では接合時の周速度が低いため、接合しな
かったり、接合強度が弱い部分ができ、この場合には、
ロードセルの性能にばらつきを生じる。
部に隙間を設けて圧接させることで、起歪部と荷重受け
部との中央部で不安定な接合部分を生じることが防止さ
れるため、ロードセルの性能が安定する。請求項4記載
の発明は、請求項1〜3の何れかに記載のロードセルに
おいて、起歪部の周囲をケースで覆い、ケースと荷重受
け部とを接合して起歪部の周囲を密閉したものである。
と荷重受け部とにより密閉されるため、耐食性を要する
環境などに対してもロードセルを良好に設置することが
できる。請求項5記載の発明は、請求項4に記載のロー
ドセルにおいて、荷重受け部およびケースが起歪部より
も防食性の高い材料で構成されているものである。
が防食性の高い材料で構成されているため、耐食性に優
れたロードセルを得ることができながら、これらの内部
に密閉される起歪部にロードセルの特性に適した材料を
使用することによって、高精度なロードセルを得ること
ができる。請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れ
かに記載のロードセルにおいて、起歪体はロッカーピン
型であるものである。
るロードセルを図面に基づいて説明する。図1、図2に
示すように、このロードセル10においても、直立に自
立した姿勢に配置されたコラム形状である、いわゆるロ
ッカーピン型の起歪体11を用いており、荷重を受ける
荷重受け部13と、圧縮されて歪みを発生する起歪部1
2とを備えている。起歪部12の両端に荷重受け部13
が設けられ、起歪部12には複数のストレインゲージ1
4が貼り付けられている。
2と荷重受け部13とを別体で構成し、これらの起歪部
12と荷重受け部13とを溶接の一種である圧接により
接合させた構成とさせている。例えば、起歪部12は、
アルミニウム合金の超ジュラルミン材などのヤング率が
小さく、ロードセル10を構成したときのヒステリシス
が少ない材料にて形成されている。荷重受け部13は起
歪部12の両端に配設けられ、例えば鋼材などの強度が
高い材料で構成されている。そして、これらの起歪部1
2と荷重受け部13とは、図2に示すように、一方(例
えば起歪部12)が固定され、他方(例えば荷重受け部
13)が旋盤などにより回転自在に支持された状態でこ
れらを接触させ、他方(荷重受け部13)側をその中心
軸を中心に高速度で回転させることによって、互いの接
触面を摩擦によって発熱させ、高温に達して赤熱状態に
なった際に回転を停止させ、軸方向に加圧させて溶接を
行う摩擦圧接により、接合させている。なお、前記一方
側を固定させることなく、他方側とは反対方向に回転さ
せてもよい。
接合面における少なくとも片方の中央部、例えば起歪部
12の軸心中央部には凹部12aが形成され、接合面の
中央部にこの凹部12aによる隙間を設けて圧接してい
る。このようにして、起歪部12の両端に荷重受け部1
3をそれぞれ圧接して接合して起歪体11を製造し、こ
の起歪体11における起歪部12の中央部に複数(例え
ば4枚)のストレインゲージ14を貼り付けてロードセ
ル10を構成している。なお、各荷重受け部13の先端
は球面とされており、この球面によって外部からの荷重
を良好に受けることができるように構成されている。
2として、例えば、小さな荷重に対しても良好に測定で
きるような小さいヤング率のもの、例えば超ジュラルミ
ン材などを採用することで、ストレインゲージ14を良
好に貼り付けることができる直径の起歪部12を得るこ
とができて、小さな荷重に対しても良好に測定できるよ
うな小容量のロードセル10を得ることができる。ま
た、荷重受け部13として、荷重を良好に受けることが
できる強固な材料であるとともに安価である鋼材などを
採用したりすることで、荷重を良好に受けることができ
ながら、製造コストの上昇も図ることができる。また、
接触面強度の不足を生じたりすることなく荷重受け部1
3にて荷重を確実に受けることができるため、荷重受け
部13の先端の曲率半径を過度に大きくする必要がなく
なり、荷重負荷特性が悪くなることがない。
13とが圧接により接合されているため、荷重受け部1
3で受けた力が良好に起歪部12に伝達されて、良好な
荷重負荷特性を得られることとなる。しかも、接合面の
中央部に隙間を設けて圧接させることで、起歪部12と
荷重受け部13との中央部で不安定な接合部分を生じる
ことが防止されるため、ロードセル10の性能が安定す
る。この結果、高精度でしかもその性能が安定して確保
されるロードセル10を得られる。
量タイプのロードセル10の場合を述べたが、これに限
られるものでないことはもちろんである。すなわち、起
歪部12としての機能に適した材料と、荷重受け部13
としての機能に適した材料をそれぞれ別個に採用できる
ため、起歪体を1つの材料で構成する場合と比べて、材
料の選択の自由度が増えるだけでなく、性能を向上させ
たり、その用途に応じた容量や価格のものを、ストレイ
ンゲージの貼り付け不良などの支障を生じたりすること
なく採用できる。荷重受け部13としては、金属だけで
なく、セラミックス材なども採用することが可能であ
る。
12の軸心中央部に凹部12aを形成したが、これに代
えて、図3に示すように、荷重受け部13における起歪
部12との接合面中央部に凹部13aを形成して隙間を
設けて圧接してもよく、また、荷重受け部13および起
歪部12の両方の接合面中央部に凹部12a,13aを
形成して隙間を設けてもよい(図示せず)。
12の形状を、中央が細径となった円柱形状のものを用
いた場合を示したが、これに限るものではなく、図4の
(a)、(b)に示すように、中央に楕円形状や丸孔
(もしくは楕円)連結型の貫通孔が設けられた矩形状の
起歪部21、22を用いたり、図4の(c)に示すよう
に、内部が空洞となった筒形状の起歪部23を用いた
り、図4の(d)、(e)に示すように、丸型の凹部2
4aが両側面に設けられた矩形状の起歪部24を用いた
り、図4の(f)に示すように、複数の円弧状凹部25
aが側面に設けられた矩形状の起歪部25を用いたりし
てもよい。
すもので、この実施の形態においても、起歪体31にお
ける起歪部32と荷重受け部33とを別体で構成し、こ
れらの起歪部32と荷重受け部33とを圧接により接合
させた構成とさせている。また、起歪部32と荷重受け
部33との接合面における少なくとも片方の中央部、例
えば起歪部32の軸心中央部には凹部32aが形成さ
れ、接合面の中央部にこの凹部32aによる隙間を設け
て圧接している。
起歪部32の周囲をケース35で覆い、ケース35と荷
重受け部33とを接合して起歪部31の周囲を密閉して
いる。起歪部32は、SNCM鋼などの鋼材や、超ジュ
ラルミン材などの、ロードセル30を構成したときのヒ
ステリシスが少ない材料にて形成されている。荷重受け
部33は起歪部32の両端に配設けられ、耐食性が高
く、しかも強度が高い材料で構成され、例えばオーステ
ナイト系などのステンレス材で構成されている。
形状で上下が開口された本体部36と、この本体部36
の各開口部を閉じるように設けられた、ダイヤフラムや
ベローズなどの可撓性部材37とによって構成されてい
る。このケース35は、耐食性に優れ、かつ強度の高
い、例えばステンレス材などの材料で構成されている。
そして、各可撓性部材37の内周側部分が荷重受け部3
3に溶接されて、起歪部32がこのケース35によって
完全に囲んだ密閉構造としている。
5によって完全に密閉した状態で囲まれているため、ロ
ードセル30が耐食性を必要とする環境に配設する場合
でも、起歪部32は耐食性を考慮する必要がなく、起歪
部32を安価でかつ高精度のロードセルを構成できる材
料によって形成することができる。一方、荷重受け部3
3とケース35とは、その材質がロードセル自体の特性
に影響を及ぼすことがないため、上述のように耐食性や
強度の観点のみからその材料を選定することができる。
これにより、防食性に優れ、高精度であり、しかも安価
なロードセル30を得ることができる。
て用いて、防食性に優れたロードセルを得ようとする
と、例えば、図6に示すように、一体構造の起歪部41
の周りをケース42で覆い、このケース42から突出し
た起歪部41の前端に、別体の荷重受け部43を圧入し
て被せ、ケース42と荷重受け部43とを接合して起歪
部41の周囲を密閉することが考えられるが、この場合
には、荷重を加えた際に、荷重受け部43を圧入して接
合している箇所44で僅かではあるものの滑りが発生す
るため、負荷特性、特にヒステリシス特性が悪くなると
いう不具合が生じる。
食構造を得ようとしてステンレス材を用いる場合には、
起歪部の性能上の制約から、析出硬化系のステンレス鋼
を使わざるを得ず、十分な防食性能を得られないことが
あった。これに対して、本発明の実施の形態によれば、
起歪部32と荷重受け部33とを圧接により接合させて
いるため、これらの間に滑りを生じるようなことがなく
なり、この結果、ヒステリシス特性を含む良好な負荷特
性を得られることとなる。また、荷重受け部33とし
て、十分な防食性能を得ることができるオーステナイト
系ステンレス鋼を使用することができるため、耐食性能
を向上させることができる。なお、ケース35などの形
状や材質は上記実施の形態に限るものでないことは申す
までもない。
部12、21〜25、32と荷重受け部13、33とを
圧接により接合させた場合を延べ、これによれば、荷重
受け部13、33と起歪部12、21〜25、32との
が十分な強度で結合され、荷重受け部13、33で受け
た力が良好に起歪部12、21〜25、32に伝達され
て、荷重負荷特性が良好に保たれる利点を有するが、こ
れに限るものではなく、溶融溶接や拡散接合、ろう鑞付
溶接などの各種の溶接によって荷重受け部と起歪部とを
接合してもよく、この場合においても、荷重受け部で受
けた力が確実に起歪部に伝達されて、良好な荷重負荷特
性が得られるものである。なお、この場合には、溶接に
適した材料を選ぶ必要がある。
おける起歪部と荷重受け部とを別体で構成し、これらの
起歪部と荷重受け部とを圧接などの溶接により接合させ
ることにより、起歪部として適した材料と、荷重受け部
として適した材料とを別個に選択することができ、例え
ば小容量のロードセルなども、起歪体の大型化や製造コ
ストの増加を招くことなく製造することができる。しか
も、これらの起歪部と荷重受け部とが圧接などの溶接に
より接合されているため、荷重受け部で受けた力が良好
に起歪部に伝達されて、良好な荷重負荷特性を得られる
こととなる。
との圧接による接合面の中央部に隙間を設けて圧接さ
せ、中央部を除く箇所で起歪部と荷重受け部とを接合さ
せることにより、起歪部と荷重受け部との中央部で不安
定な接合部分を生じることが防止されるため、ロードセ
ルの性能が安定する。さらに、起歪部の周囲をケースで
覆い、ケースと荷重受け部とを接合して前記起歪部の周
囲を密閉することにより、耐食性を要する環境などに対
してもロードセルを良好に設置することができる。
である。
る様子を示す斜視図である。
分正面図である。
の他の実施の形態に係るロードセルの正面図、(e)は
図4(d)に示すロードセルの側面図である。
の部分切欠正面図である。
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 起歪体における起歪部と荷重受け部とを
別体で構成し、これらの起歪部と荷重受け部とを溶接に
より接合させたロードセル。 - 【請求項2】 圧接することにより溶接して接合させた
請求項1記載のロードセル。 - 【請求項3】 起歪体における起歪部と荷重受け部との
圧接による接合面の中央部に隙間を設けて圧接され、中
央部を除く箇所で起歪部と荷重受け部とが接合されてな
る請求項2記載のロードセル。 - 【請求項4】 起歪部の周囲をケースで覆い、ケースと
荷重受け部とを接合して起歪部の周囲を密閉した請求項
1〜3の何れかに記載のロードセル。 - 【請求項5】 荷重受け部およびケースが起歪部よりも
防食性の高い材料で構成されている請求項4に記載のロ
ードセル。 - 【請求項6】 起歪体はロッカーピン型である請求項1
〜5の何れかに記載のロードセル。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP27767899A JP2001099698A (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | ロードセル |
Applications Claiming Priority (1)
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JP27767899A JP2001099698A (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | ロードセル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001099698A true JP2001099698A (ja) | 2001-04-13 |
Family
ID=17586790
Family Applications (1)
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Country Status (1)
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-
1999
- 1999-09-30 JP JP27767899A patent/JP2001099698A/ja active Pending
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