JP2001099291A - トロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置 - Google Patents
トロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置Info
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Abstract
状態になた状態での発進を確実に検知可能にしてハイ発
進時の急なダウンシフトの回避を確実にする。 【解決手段】 制御は、エンジンキースイッチがステア
リングロックを解除した位置である時に実行され、81
では、84においてエンジンキースイッチによりイグニ
ッションスイッチがONされたエンジン始動時と判定す
るまでの間における変速機出力回転センサからのパルス
信号を積算し、エンジン停止状態での惰性走行や牽引に
よる空走距離を計測する。82で上記の積算値(空走)
が発生したと判定する時、83において警報器を作動さ
せる。84でエンジンが始動されたと判定し、且つ、8
6で上記積算値(空走距離)がトロイダル型無段変速機
を高速側変速比選択状態にするような設定値α以上であ
ると判定する時、89でハイ発進を警報し、90でハイ
発進時の急なダウンシフトを回避するために変速制御弁
を目標変速比に関係なく高速側に操作する等の変速制御
を実行する。
Description
速機の変速制御装置、特にエンジンを停止した状態での
惰性走行や牽引等により高速側変速比選択状態となった
後における発進時の急なダウンシフトを防止し得るよう
にしたトロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置に
関するものである。
特開平7−4508号公報に記載の如く、同軸配置した
入出力コーンディスクと、これら入出力コーンディスク
間で摩擦係合により動力の受渡しを行う複数のパワーロ
ーラとで伝動系を構成され、後述の如き変速制御装置を
具える。
挟圧され、パワーローラと、入出力コーンディスクとの
間の油膜の剪断によってパワーローラは入出力コーンデ
ィスク間での動力伝達を行う。つまり、入力コーンディ
スクの回転は上記油膜の剪断によってパワーローラに伝
達され、次いでパワーローラの回転が上記油膜の剪断に
よって出力コーンディスクに伝達され、逆に出力コーン
ディスクから入力コーンディスクへの動力伝達もパワー
ローラを介して同様になされる。
般的な変速制御装置を説明するに、これはステップモー
タ等の変速アクチュエータを有し、該変速アクチュエー
タは、車両運転状態に応じて求める目標変速比に対応し
た操作位置に変位され、変速制御弁をこれに応動させて
中立状態からずらせる。これにより両パワーローラは、
エンジン駆動されるオイルポンプからのオイルを媒体と
する油圧でサーボピストンを介し、パワーローラ回転軸
線が入出力コーンディスクの回転軸線と交差する非変速
位置から、相互逆向きに変位される。かかる変位により
両パワーローラは、入出力コーンディスクの回転軸線に
対し対応方向にオフセットされ、入出力コーンディスク
からの分力でパワーローラ回転軸線と直交する首振り軸
線周りに傾転され、入出力コーンディスクに対するパワ
ーローラの摩擦接触円弧径が連続的に変化することで無
段変速を行わせることができる。
達成される時、パワーローラのオフセット量および傾転
角をフィードバックされて変速制御弁は初期の中立位置
に復帰し、同時に、両パワーローラは、その回転軸線が
入出力コーンディスクの回転軸線と交差する非変速位置
に戻ることで、上記目標変速比の達成状態を維持するこ
とができる。なお、パワーローラ傾転角を目標変速比に
対応した値にすることが変速制御の狙いであることか
ら、基本的にはパワーローラ傾転角のみを変速制御弁に
フィードバックすれば良いことになるが、パワーローラ
オフセット量をもフィードバックする理由は、変速制御
が振動的になるのを防止するダンピング効果を与えて、
変速制御のハンチングを回避するためである。
型無段変速機の上記変速制御機構にあっては、エンジン
が停止していてオイルポンプからの吐出油が存在せず、
上記パワーローラのオフセットを司るサーボピストンが
位置を拘束されない状態で車両を惰性走行させたり牽引
すると、変速機出力軸側からのトルクによりトロイダル
型無段変速機が変速制御機構の構成故に、変速アクチュ
エータの操作位置とは関係なく高速側変速比選択状態に
される。ちなみに上記の惰性走行や牽引で車両が数メー
トル移動しただけでトロイダル型無段変速機は最高速変
速比が選択された状態になってしまう。
入により始動させて走行しようとすると、変速アクチュ
エータが発進時は通常、目標変速比(発進用変速比)で
ある最低速変速比対応の操作位置にされることから、変
速がダウンシフトとなり、しかもトロイダル型無段変速
機が前記の通り大抵は最高速変速比選択状態にされてい
るため、これから最低速変速比への変速比段差が大きく
結果として急な変速が発生する。この現象は運転者をし
て発進当初はトルク不足と感じさせ、その後上記の急な
ダウンシフトに伴う急なトルク上昇で車両の飛び出し感
を運転者に与えてしまい、何れにしても運転者を戸惑わ
せることとなる。
速機が高速変速比選択状態にされたもとでの発進(以
下、ハイ発進と言う)時において、運転者を戸惑わせる
ような急なトルク上昇を伴う急なダウンシフトが起きな
いようにするハイ発進対策が必要になるが、請求項1に
記載の第1発明は、当該ハイ発進対策を行うべきか否か
を判断するための資料、つまりハイ発進であるか否かの
資料を的確に、しかもエンジンのイグニッションスイッ
チが投入される前に提供して、当該ハイ発進時の適切な
対策を遅滞なく行わせ得るようにしたトロイダル型無段
変速機の発進時変速制御装置を提案し、もって上記問題
解決の一助となすことを目的とする。
型無段変速機が高速側変速比選択状態にされたハイ発進
であるのを、簡単且つ安価な圧力スイッチの状態のみか
ら検知し得るようにしたトロイダル型無段変速機の発進
時変速制御装置を提案することを目的とする。
型無段変速機が高速側変速比選択状態にされたハイ発進
であるのを、第1発明と同じくエンジンのイグニッショ
ンスイッチが投入される前に、しかし第1発明とは異な
りパワーローラ傾転角により検知して、当該ハイ発進時
の適切な対策を遅滞なく行わせ得るようにしたトロイダ
ル型無段変速機の発進時変速制御装置を提案することを
目的とする。
おけるパワーローラ傾転角を簡単に検知し得るようにし
たトロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置を提案
することを目的とする。
おけるパワーローラ傾転角を非接触型式に検知し得るよ
うにしたトロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置
を提案することを目的とする。
おけるパワーローラ傾転角を接触型式に検知し得るよう
にしたトロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置を
提案することを目的とする。
おけるパワーローラ傾転角を接触型式に検知するも、更
に確実に検知し得るようにしたトロイダル型無段変速機
の発進時変速制御装置を提案することを目的とする。
運転者に知らせ得るようにしたトロイダル型無段変速機
の発進時変速制御装置を提案することを目的とする。
運転者に警報するも、当該ハイ発進に対する対策は警報
を受けた運転者の操作に任せるようにしたトロイダル型
無段変速機の発進時変速制御装置を提案することを目的
とする。
進を運転者に知らせる警報が何時までも継続される弊害
を生ずることのないようにしたトロイダル型無段変速機
の発進時変速制御装置を提案することを目的とする。
進を運転者に知らせる警報が不必要になされることのな
いようにしたトロイダル型無段変速機の発進時変速制御
装置を提案することを目的とする。
進時において運転者を戸惑わせるような急なトルク上昇
を伴う急なダウンシフトが起きないようにするための簡
単で効果的なハイ発進対策を施したトロイダル型無段変
速機の発進時変速制御装置を提案することを目的とす
る。
進後において変速比を滑らかに目標変速比に接近させ得
るようにし、もってこの間もトルクの急増が起きないよ
うにしたトロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置
を提案することを目的とする。
によるトロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置
は、変速アクチュエータの操作位置に応じた変速比へ油
圧により変速制御されるトロイダル型無段変速機であっ
て、当該トロイダル型無段変速機が高速側変速比選択状
態である時の発進に際しては発進用の低速側変速比への
ダウンシフトを緩やかに行わせるようにしたトロイダル
型無段変速機の発進時変速制御装置において、トロイダ
ル型無段変速機が高速側変速比選択状態になっている時
の発進であるのを、エンジンのイグニッションスイッチ
が投入される直前までの変速機出力回転量が設定回転量
以上であることから検知するよう構成したことを特徴と
するものである。
発進時変速制御装置は、変速アクチュエータの操作位置
に応じた変速比へ油圧により変速制御されるトロイダル
型無段変速機であって、当該トロイダル型無段変速機が
高速側変速比選択状態である時の発進に際しては発進用
の低速側変速比へのダウンシフトを緩やかに行わせるよ
うにしたトロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置
において、トロイダル型無段変速機が高速側変速比選択
状態になっている時の発進であるのを、トロイダル型無
段変速機のアップシフト油圧回路内圧が設定圧未満であ
ることから検知するよう構成したことを特徴とするもの
である。
発進時変速制御装置は、変速アクチュエータの操作位置
に応じた変速比へ油圧により変速制御されるトロイダル
型無段変速機であって、当該トロイダル型無段変速機が
高速側変速比選択状態である時の発進に際しては発進用
の低速側変速比へのダウンシフトを緩やかに行わせるよ
うにしたトロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置
において、トロイダル型無段変速機が高速側変速比選択
状態になっている時の発進であるのを、トロイダル型無
段変速機の伝動比を決定するパワーローラの傾転角から
検知するよう構成したことを特徴とするものである。
発進時変速制御装置は、第3発明において、前記パワー
ローラの傾転に伴って回転するカムを設け、該カムの回
転位置を検知するセンサにより、トロイダル型無段変速
機が高速側変速比選択状態になっている時の発進である
のを検知するよう構成したことを特徴とするものであ
る。
発進時変速制御装置は、第4発明において、前記センサ
を非接触電磁ピックアップにより構成したことを特徴と
するものである。
発進時変速制御装置は、第4発明において、前記センサ
を、前記カムと接してトロイダル型無段変速機が高速側
変速比選択状態になっている時の発進であるのを検知す
る接点により構成したことを特徴とするものである。
発進時変速制御装置は、第6発明において、前記接点に
プリロードを付与したことを特徴とするものである。
発進時変速制御装置は、第1発明乃至第7発明のいずれ
かにおいて、トロイダル型無段変速機が高速側変速比選
択状態になっている時の発進であるのを検知する時、警
報を発するよう構成したことを特徴とするものである。
発進時変速制御装置は、第1発明乃至第7発明のいずれ
かにおいて、トロイダル型無段変速機が高速側変速比選
択状態になっている時の発進であるのを検知する時、発
進用の低速側変速比へのダウンシフトを緩やかに行わせ
る前記制御に代えて、警報を発するよう構成したことを
特徴とするものである。
の発進時変速制御装置は、第8発明または第9発明にお
いて、前記警報を設定時間だけ行うよう構成したことを
特徴とするものである。
の発進時変速制御装置は、第8発明乃至第10発明のい
ずれかにおいて、トロイダル型無段変速機の実変速比が
目標変速比に一致したところで前記警報を停止させるよ
う構成したことを特徴とするものである。
の発進時変速制御装置は、第1発明乃至第11発明のい
ずれかにおいて、トロイダル型無段変速機が高速側変速
比選択状態である時の発進に際して発進用の低速側変速
比へのダウンシフトを緩やかに行わせるために、前記変
速アクチュエータを最低速変速比対応の操作位置よりも
高速側の設定操作位置にするよう構成したことを特徴と
するものである。
の発進時変速制御装置は、第12発明において、発進に
よりトロイダル型無段変速機の実変速比を検出可能とな
った後は、目標変速比が該実変速比よりも低速側変速比
である間、前記変速アクチュエータの操作位置を急変速
とならない速度で徐々に低速側変速比の方向へ変化させ
るよう構成したことを特徴とするものである。
エータの操作位置に応じた変速比へ油圧により変速制御
される。ところでトロイダル型無段変速機が高速側変速
比選択状態である時の発進に際しては発進用の低速側変
速比へのダウンシフトを緩やかに行わせるから、当該ハ
イ発進時に急なダウンシフトに伴う急なトルク上昇を生
ずることがなく、車両の飛び出し感を運転者に与えて運
転者を戸惑わせるような状況が発生する事態を回避し得
る。
ル型無段変速機が高速側変速比選択状態になっている時
の発進であるのを、エンジンのイグニッションスイッチ
が投入される直前までの変速機出力回転量が設定回転量
以上であることから検知するため、当該ハイ発進である
のを、エンジンのイグニッションスイッチが投入される
前に検知して上記適切な変速制御を遅滞なく行わせるこ
とができる。
速機が高速側変速比選択状態になっている時の発進であ
るのを、トロイダル型無段変速機のアップシフト油圧回
路内圧が設定圧未満であることから検知するため、当該
ハイ発進であるのを、簡単且つ安価な圧力スイッチの状
態のみから検知することができる。
速機が高速側変速比選択状態になっている時の発進であ
るのを、トロイダル型無段変速機の伝動比を決定するパ
ワーローラ傾転角から検知するため、当該ハイ発進であ
るのを、第1発明と同じくエンジンのイグニッションス
イッチが投入される前に、しかし第1発明とは異なる手
段により検知して、当該ハイ発進時の前記適切な変速制
御を遅滞なく行わせることができる。
傾転に伴って回転するカムの回転位置を検知するセンサ
により、トロイダル型無段変速機が高速側変速比選択状
態になっている時の発進であるか否かを判定するため、
当該判定のために行うべきパワーローラ傾転角の検知を
簡単且つ安価に行うことができる。
ンサを非接触電磁ピックアップにより構成したから、上
記パワーローラ傾転角の検知を非接触で行うことがで
き、機械的な故障の発生を減ずることができて有利であ
る。
ンサを、前記カムと接してトロイダル型無段変速機が高
速側変速比選択状態になっている時の発進であるのを検
知する接点により構成したから、上記パワーローラ傾転
角の検知を接触型式に行うことができ、当該検知を確実
に且つ安価に行うことができる。
点にプリロードを付与したから、この接点が前記カムと
接してトロイダル型無段変速機が高速側変速比選択状態
になっているハイ発進であるのを検知する時に接点圧が
確実に発生して、パワーローラ傾転角を更に確実に検知
することができる。
速機が高速側変速比選択状態になっている時のハイ発進
であるのを検知する時に警報を発するから、当該ハイ発
進を運転者に知らせることができる。
速機が高速側変速比選択状態になっている時のハイ発進
であるのを検知する時、発進用の低速側変速比へのダウ
ンシフトを緩やかに行わせる前記制御に代えて警報を発
するため、当該ハイ発進時の対策は警報を受けた運転者
の操作に任せることができる。
間だけ作動させるため、ハイ発進を運転者に知らせる警
報が何時までも継続される弊害を回避することができ
る。
変速機の実変速比が目標変速比に一致したところで前記
警報を停止させるため、ハイ発進を運転者に知らせる警
報が不必要になされるのを防止することができる。
変速機が高速側変速比選択状態である時のハイ発進に際
して発進用の低速側変速比へのダウンシフトを緩やかに
行わせるために、変速アクチュエータを最低速変速比対
応の操作位置よりも高速側の設定操作位置にする。これ
がため当該ハイ発進時におけるダウンシフトが、変速ア
クチュエータの上記設定操作位置に対応した変速比への
変速となり、この設定操作位置が発進用の最低速変速比
対応の操作位置よりも高速側のものであることによって
ダウンシフト前後の変速比段差を小さくすることができ
る。従って、ハイ発進時に最低速変速比への急なダウン
シフトが発生するのを回避することができ、かかる急な
ダウンシフトに伴う急なトルク上昇で車両の飛び出し感
を運転者に与えて運転者を戸惑わせるような状況が発生
する事態を回避し得る。しかも、変速アクチュエータを
発進時の目標変速比である最低速変速比対応の操作位置
よりも高速側の設定操作位置にするだけで、簡単且つ効
果的に上記の作用効果を達成することができる。
ダル型無段変速機の実変速比を検出可能となったら、目
標変速比が当該実変速比よりも低速側変速比である間、
変速アクチュエータの操作位置を急変速とならない速度
で徐々に低速側変速比の方向へ変化させる。これがた
め、上記ハイ発進後において変速比を滑らかに目標変速
比に接近させることができ、この間もトルクの急増が起
きないようにしてトロイダル型無段変速機の発進時変速
性能を向上させることができる。
に基づき詳細に説明する。図1および図2は、本発明一
実施の態様になる発進時変速制御装置を具えた車両用の
トロイダル型無段変速機を例示し、図1は同トロイダル
型無段変速機の縦断側面図、図2は同じくその縦断正面
図である。
に、これは図1に示すようにエンジンEからの回転を、
トルクコンバータT/Cを経由して伝達される入力軸2
0を具え、この入力軸は同図に明示するように、エンジ
ンEから遠い端部を変速機ケース21内に軸受22を介
して回転自在に支持し、中央部を変速機ケース21の中
間壁23内に軸受24および中空出力軸25を介して回
転自在に支持する。入力軸20上には入出力コーンディ
スク1,2をそれぞれ回転自在に支持し、これらコーン
ディスクを、トロイド曲面1a,2aが相互に対向する
よう配置する。そして入出力コーンディスク1,2の対
向するトロイド曲面間には、入力軸20を挟んでその両
側に配置した一対のパワーローラ3を介在させ、これら
パワーローラを入出力コーンディスク1,2間に挟圧す
るために、以下の構成を採用する。
ングナット26を螺合し、該ローディングナットにより
抜け止めして入力軸20上に回転係合させたカムディス
ク27と、入力コーンディスク1のトロイド曲面1aか
ら遠い端面との間にローディングカム28を介在させ、
このローディングカムを介して入力軸20からカムディ
スク27への回転が入力コーンディスク1に伝達される
ようになす。ここで、入力コーンディスク1の回転はパ
ワーローラ3の回転を介して出力コーンディスク2に伝
わり、この伝動中ローディングカム28は伝達トルクに
比例したスラストを発生して、パワーローラ3を入出力
コーンディスク1,2間に挟圧し、上記の動力伝達を可
能ならしめる。
楔着し、この軸上に出力歯車29を一体回転するよう嵌
着することで、出力コーンディスク2の回転を出力歯車
29およびディファレンシャルギヤ装置D/Gを介して
左右駆動車輪WL ,WR に伝達可能とする。出力軸25
は更に、ラジアル兼スラスト軸受30を介して変速機ケ
ース21の端蓋31内に回転自在に支持し、この端蓋3
1内には別にラジアル兼スラスト軸受32を介して入力
軸20を回転自在に支持する。
2はスペーサ33を介して相互に接近し得ないよう突き
合わせ、また相互に遠去かる方向へも相対変位不能にな
るよう、対応する出力歯車29および入力軸20に対し
軸線方向に衝接させる。かくて、ローディングカム28
によって入出力コーンディスク1,2間に作用するスラ
ストは、スペーサ33を挟むような内力となり、変速機
ケース21に作用することがない。
トラニオン41に回転自在に支持し、該トラニオンは各
々、上端を球面継手42によりアッパリンク43の両端
に回転自在および揺動自在に、また下端を球面継手44
によりロアリンク45の両端に回転自在および揺動自在
に連結する。そして、アッパリンク43およびロアリン
ク45は中央を球面継手46,47により変速機ケース
21に上下方向揺動可能に支持し、両トラニオン41を
相互逆向きに同期して上下動させ得るようにする。
同期して上下動させることにより変速を行う変速制御装
置を、図2に基づき次に説明する。各トラニオン41に
は、これらを個々に上下方向へストロークさせるための
サーボピストン6を設け、両サーボピストン6の両側に
それぞれ上方室51,52および下方室53,54を画
成する。そして両サーボピストン6を相互逆向きにスト
ローク制御するために、変速制御弁5を設置する。ここ
で、変速制御弁5はスプール型の内弁体5aとスリーブ
型の外弁体5bとを相互に摺動自在に嵌合して具え、外
弁体5bを弁外筐5cに摺動自在に嵌合して構成する。
圧力源55に接続し、一方の連絡ポート5eをアップシ
フト用のサーボピストン室51,54に通じたアップシ
フト油圧回路56に、また他方の連絡ポート5fをダウ
ンシフト用のサーボピストン室52,53に通じたダウ
ンシフト油圧回路57にそれぞれ接続する。そして変速
制御弁5の内弁体5aを、一方のトラニオン41の下端
に固着したプリセスカム7のカム面に、ベルクランク型
の変速レバー8を介して共働させ、外弁体5bを変速ア
クチュエータとしてのステップモータ4にラックアンド
ピニオン型式で駆動係合させる。
態に応じて定めた目標変速比(変速アクチュエータ操作
量=ステップ数ASTP)に応動するステップモータ4
がラックアンドピニオンを介し外弁体5bにストローク
として与えることとする。この操作指令で変速制御弁5
の外弁体5bが内弁体5aに対し相対的に中立位置から
例えば図2の矢印Low方向へ図示位置に変位される
時、圧力源55からの流体圧が室52,53へのダウン
シフト油圧回路57内に供給されてダウンシフト油圧P
LOを上昇させる一方、他の室51,54へのアップシフ
ト油圧回路56がドレンポートに通じてアップシフト油
圧PHIを低下させ、サーボピストン6の上下間に圧力差
を生じさせる。
aに対し相対的に中立位置から逆方向に変位される時、
圧力源55からの流体圧がアップシフト油圧回路56を
経て室51,54に供給される一方、他の室52,53
に通じたダウンシフト油圧回路57がドレンされてサー
ボピストン6の上下間に上記とは逆の圧力差を生じさせ
る。これにより、両トラニオン41が流体圧でサーボピ
ストン6を介して図中、対応した上下方向へ相互逆向き
に変位され、両パワーローラ3は、その回転軸線O 1 が
入出力コーンディスク1,2の回転軸線O2 と交差する
図示の非変速位置からオフセット(オフセット量y)さ
れる。かかるオフセットによりパワーローラ3は入出力
コーンディスク1,2からの首振り分力で、自己の回転
軸線O1 と直交する首振り軸線O3 の周りに傾転(傾転
角φ)されて無段変速を行うことができる。
端に結合したプリセスカム7は変速リンク8を介して、
トラニオン41およびパワーローラ3の上述した上下動
(オフセット量y)および傾転角φを変速制御弁5の内
弁体5aに機械的にフィードバックする。そして上記の
無段変速によりステップモータ4への目標変速比(変速
アクチュエータ操作量=ステップ数ASTP)が達成さ
れる時、上記のプリセスカム7を介した機械的フィード
バックが変速制御弁5の内弁体5aをして、外弁体5b
に対し相対的に初期の中立位置に復帰させ、同時に、両
パワーローラ3は、回転軸線O1 が入出力コーンディス
ク1,2の回転軸線O2 と交差する図示の非変速位置に
戻ることで、上記目標変速比の達成状態を維持すること
ができる。
に対応した値にすることが制御の狙いであるから、基本
的にプリセスカム7はパワーローラ傾転角φのみをフィ
ードバックすればよいことになるが、ここでパワーロー
ラオフセット量yをもフィードバックする理由は、変速
制御が振動的になるのを防止するダンピング効果を与え
て、変速制御のハンチング現象を回避するためである。
クチュエータ操作量=ステップ数ASTP)はコントロ
ーラ61によりこれを決定し、これがためコントローラ
61には、エンジンスロットル開度TVOを検出するス
ロットル開度センサ62からの信号、変速機出力軸25
の回転数No を検出する出力回転センサ63からの信
号、変速機入力軸20の回転数Nt を検出する入力回転
センサ64からの信号、エンジン回転数Ne を検出する
エンジン回転センサ65からの信号、エンジンキースイ
ッチ66からのエンジンキー位置信号、アップシフト油
圧回路56内におけるアップシフト油圧PHIが設定圧以
上である時にONする油圧スイッチ73からの信号、お
よびパワーローラ傾転角φが設定角以上(高速側変速比
選択状態)である時にONになるパワーローラ傾転角ス
イッチ67からの信号をそれぞれ入力する。コントロー
ラ61の出力端子には上記のステップモータ4を接続す
る他に、詳しくは後述の用に供する警報器68を接続し
て設ける。
明示するように、トラニオン41の下端に固着されてパ
ワーローラ3の前記傾転に伴って回転するカム69と、
パワーローラ傾転角φが設定角以上(高速側変速比選択
状態)である時にこのカム69に接してON信号を発す
るセンサとしての接点70とを具え、接点70をブラケ
ット71により変速機ケースに取着する。
とに以下の演算によりステップモータ4への目標変速比
(ステップ数ASTP)を決定するものとする。まず通
常の変速制御を概略説明するに、変速機出力回転数No
に定数を掛けて車速を演算し、この車速とスロットル開
度TVOとから予定の変速マップを基に目標変速機入力
回転数を検索し、これを変速機出力回転数No で除算し
て目標変速比を算出する。そして当該目標変速比に対応
するステップモータ4のステップ数ASTPを算出す
る。なお当該ステップ数ASTPは周知のごとく、スロ
ットル開度TVO、エンジン回転数Ne 、変速機入力回
転数Nt から求め得る変速機入力トルクに応じたトルク
シフトを補償するためトルクシフト補償ステップ数だけ
修正することもできる。
の制御プログラムを実行して行う本発明に係わる発進時
変速制御を詳述する。図3は、トロイダル型無段変速機
が高速側変速比を選択している状態でのハイ発進か否か
を判定するプログラムで、エンジンキースイッチがステ
アリングロックを解除した位置である時に実行されるも
のとする。ステップ81では、ステップ84においてエ
ンジンキースイッチによりイグニッションスイッチがO
Nされたエンジン始動時と判定するまでの間における出
力回転センサ63からのパルス信号を積算する。つまり
ステップ81では、エンジンキースイッチによりステア
リングロックが解除されてからエンジンが始動されるま
での間における変速機出力回転量(エンジン停止状態で
の惰性走行や牽引による走行距離)を計測する。
止状態での惰性走行や牽引による走行距離)が発生した
と判定する空走時は、ステップ83において警報器68
を作動させることによりかかる車両の空走(ハイ発進の
可能性)を運転者に知らせて注意を促すが、そうでなけ
ればステップ83をスキップして警報を発しない。ステ
ップ84においてイグニッションスイッチのONにより
エンジンが始動されたと判定する場合、ステップ85で
警報器68を一旦OFFさせ、次のステップ86におい
て、ステップ82での積算値(エンジン停止状態での惰
性走行や牽引による走行距離)が、トロイダル型無段変
速機を高速側変速比選択状態にするような設定値α(例
えば0.5mの空走距離相当値)以上であるか否かを判
定する。
型無段変速機が高速側変速比選択状態になっておらず、
ハイ発進に当たらないから制御をステップ87に進め、
前記した通常通りに目標変速比(発進時故に最低速変速
比)を求め、ステップモータ4のステップ数ASTPを
これに対応したものに定めて出力する。しかして積算値
が設定値α以上であればトロイダル型無段変速機が高速
側変速比選択状態になっているハイ発進であるから制御
をステップ88〜90に進める。
記の積算値を0にクリアし、ステップ89では警報器6
8を設定時間だけ作動させて当該ハイ発進を運転者に警
報し、ステップ90では当該ハイ発進時における急なダ
ウンシフトを回避するための変速制御を実行する。ステ
ップ89におけるハイ発進の警報は、登坂路での発進に
際してハイ発進故に発進不能になっているのを運転者に
知らせることにも通じ、この警報を聞いて運転者は発進
不能の原因がハイ発進のためであることを知ることがで
き、一旦車両を後退走行させてトロイダル型無段変速機
を最低速変速比が選択された状態にした後に再度前発進
を行うなどの処置で発進不能対策をとることができる。
なおステップ89での警報と、ステップ90でのハイ発
進時変速制御は必ずしも併用する必要はなく、いずれか
一方のみを実行するようにしてもよいが、警報のみの場
合は、ハイ発進時における急なダウンシフトの回避や登
坂路発進不能の解消は運転者の操作に委ねられること勿
論である。
4に示す如きものとし、先ずステップ91においてステ
ップモータ4のステップ数ASTPを、発進時に目標変
速比として設定される最低速変速比よりも高速側の設定
変速比(例えば1.26)に対応した設定ステップ数β
にセットして出力する。これがため当該ハイ発進時にお
けるダウンシフトが、通常なら最低速変速比への変速で
あるところながら、これよりも高速側のステップ数βに
対応した設定変速比への変速となり、通常よりもダウン
シフト前後の変速比段差を小さくしてハイ発進時のダウ
ンシフトを緩やかなものにすることができる。従って、
ハイ発進時に最低速変速比への急なダウンシフトが生起
されるのを回避することができ、かかる急なダウンシフ
トに伴う急なトルク上昇で車両の飛び出し感を運転者に
与えて運転者を戸惑わせるような状況が発生する事態を
回避し得る。しかもステップモータ4を、発進時の目標
変速比である最低速変速比対応の操作位置よりも高速側
の、設定ステップ数βに対応した操作位置にするだけ
で、簡単且つ効果的に上記の作用効果を達成することが
できる。
回転数NO から求めた車速を基に停車中か否か(例えば
6km/h未満か否か)を判定する。停車中と判定する
間は変速機出力回転数NO を実質上検出できない状況で
あり、これと変速機入力回転数Nt とから算出する変速
機の実変速比も求め得ないことから、以後への制御に未
だ進めないこととする。停車中でなくなったらステップ
93において、変速機出力回転数NO および変速機入力
回転数Nt から変速機の実変速比を算出し、さらに前記
のごとく予定の変速マップから求める車両運転状態に応
じた通常の目標変速比が当該実変速比よりも低速側のも
のであるか否かをチェックする。目標変速比が実変速比
よりも低速側である間は、まだ目標変速比に向けての急
なダウンシフトが起き得るからこれを防止するためにス
テップ94において、ステップモータ4のステップ数A
STPを急変速とならない限界速度で徐々に低速側変速
比に向かう方向へ変化させる。従って、上記ハイ発進に
より車両が走行を開始した後において実変速比を滑らか
に目標変速比に接近させることができ、この間もトルク
の急増が起きないようにしてトロイダル型無段変速機の
発進時変速性能を向上させることができる。
も低速側でないと判定した後は、実変速比が目標変速比
に追いついて急なダウンシフトが起きることはないか
ら、制御をステップ95に進めて上記ハイ発進時変速制
御を終了し、実変速比が目標変速比に追従するようステ
ップモータ4のステップ数ASTPを決定する通常の変
速制御に移行する。次いでステップ96において、図3
のステップ89で作動させた警報器68が未だ作動中か
否かをチェックし、作動中ならもはや警報は不要である
からステップ97で警報器68をOFFする。
したように、エンジン停止中における車両の空走距離を
もとに、トロイダル型無段変速機が高速側変速比にされ
た状態でのハイ発進であるか否かを判定することとした
が、この代わりに、ハイ発進時はエンジン始動時におけ
るアップシフト油圧PHI(図2参照)が低くなることか
ら、図2の油圧スイッチ73がエンジン始動時にOFF
であることをもってハイ発進であると判定することがで
きる。ここでハイ発進時はアップシフト油圧PHIが低く
なる理由を説明する。ハイ発進でなければトロイダル型
無段変速機が最低速変速比選択状態であって目標変速比
がこれよりも低速側変速比であることはないから変速制
御がアップシフトとなり、ステップモータ4は変速制御
弁5の外弁体5bを図2の左方へ変位させてアップシフ
ト油圧PHIを上昇させ、ダウンシフト油圧PLOを低下さ
せる。しかしてハイ発進であるの場合、トロイダル型無
段変速機が高速側変速比選択状態であって目標変速比が
これよりも低速側変速比であることから変速制御がダウ
ンシフトとなり、ステップモータ4は変速制御弁5の外
弁体5bを図2に示すように右行させてアップシフト油
圧PHIを低下させ、ダウンシフト油圧PLOを上昇させ
る。これが、ハイ発進時はアップシフト油圧PHIが低く
なる理由である。
るか否かを判定するようにした本発明の他の実施の形態
を示し、図3におけると同様のステップを同一符号によ
り示した。本実施の形態においては、ステップ84にお
いてエンジンキースイッチによりイグニッションスイッ
チがONされ、エンジンが始動されたと判定する時、ス
テップ98において図2の油圧スイッチ73がOFFか
否かにより、アップシフト油圧PHIがハイ発進を示すよ
うな低さであるか否かをチェックする。エンジン始動時
にアップシフト油圧PHIがハイ発進を示すような低さで
あると判定する場合、ステップ89において警報器68
を設定時間だけ作動させて当該ハイ発進を運転者に警報
し、ステップ90において当該ハイ発進時における急な
ダウンシフトを回避するための前記した変速制御を実行
する。
油圧PHIが設定圧未満(油圧スイッチ73がOFF)で
あることをもってハイ発進と判定する本実施の形態によ
れば、簡単且つ安価な油圧スイッチ73の状態のみから
ハイ発進を検知することができて大いに有利である。
あるか否かの判定は、上記した油圧スイッチ73の状態
による代わりに、トロイダル型無段変速機の伝動比を決
定するパワーローラ傾転角φによっても可能である。こ
の場合、図2および図6につき前述したように設けたパ
ワーローラ傾転角スイッチ67の接点70が図6に明示
するようにカム69に接してON信号を発する時をもっ
てハイ発進と判定する。本実施の形態においても、図1
〜図4に示す実施の形態におけると同様、エンジンのイ
グニッションスイッチが投入されるエンジン始動時より
前にハイ発進を検知して、当該ハイ発進時の前記適切な
変速制御を遅滞なく行わせることができる。さらに本実
施の形態によれば、パワーローラ3の傾転に伴って回転
するカム69と接し、その回転位置を検知する接点70
によりハイ発進であるか否かを判定するため、当該判定
を接触型式により確実且つ安価に行うことができる。
ム69と接する前において自由状態のままにされている
ことから、接点70がカム69と接したことを検知する
ための所定の接点圧となる時のカム69の回転位置がバ
ラツキを持ったものになる傾向にあり、予定通りのパワ
ーローラ傾転角で接点70からON信号が出力される補
償がない。この問題解決のためには図7に示すように、
ブラケット71により変速機ケースに取着するパワーロ
ーラ傾転角スイッチ67の接点70を1点鎖線で示す自
由状態から押さえ板74により実線で示す位置に保持し
て接点70にプリロードを付与した構成にする。この場
合、接点70がカム69と接した瞬間に上記プリロード
分の接点圧が発生して、接点70からON信号が確実に
出力されることとなり、予定通りのパワーローラ傾転角
において確実に接点70からON信号を出力させること
ができ、ハイ発進の検知を正確に行うことができる。
記いずれの実施形態においても、カム69に接触する接
点70により当該検知を行うこととしたが、接点70に
代えて図8および図9に示すように電磁ピックアップ7
2で設定以上のパワーローラ傾転角を検知するようにし
てもよい。この場合、上記の検知をカム69に接触する
ことなく行うことができ、機械的な故障の発生を減じ得
て大いに有利である。
装置を具えたトロイダル型無段変速機を例示する縦断側
面図である。
システムと共に示す縦断正面図である。
進検知プログラムを示すフローチャートである。
進時変速制御プログラムを示すフローチャートである。
プログラムを示すフローチャートである。
いるパワーローラ傾転角スイッチを実用状態で示すトロ
イダル型無段変速機の要部底面図である。
示す接点の詳細断面図である。
例を示す要部断面図である。
る。
Claims (13)
- 【請求項1】 変速アクチュエータの操作位置に応じた
変速比へ油圧により変速制御されるトロイダル型無段変
速機であって、該トロイダル型無段変速機が高速側変速
比選択状態である時の発進に際しては発進用の低速側変
速比へのダウンシフトを緩やかに行わせるようにしたト
ロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置において、 トロイダル型無段変速機が高速側変速比選択状態になっ
ている時の発進であるのを、エンジンのイグニッション
スイッチが投入される直前までの変速機出力回転量が設
定回転量以上であることから検知するよう構成したこと
を特徴とするトロイダル型無段変速機の発進時変速制御
装置。 - 【請求項2】 変速アクチュエータの操作位置に応じた
変速比へ油圧により変速制御されるトロイダル型無段変
速機であって、該トロイダル型無段変速機が高速側変速
比選択状態である時の発進に際しては発進用の低速側変
速比へのダウンシフトを緩やかに行わせるようにしたト
ロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置において、 トロイダル型無段変速機が高速側変速比選択状態になっ
ている時の発進であるのを、トロイダル型無段変速機の
アップシフト油圧回路内圧が設定圧未満であることから
検知するよう構成したことを特徴とするトロイダル型無
段変速機の発進時変速制御装置。 - 【請求項3】 変速アクチュエータの操作位置に応じた
変速比へ油圧により変速制御されるトロイダル型無段変
速機であって、該トロイダル型無段変速機が高速側変速
比選択状態である時の発進に際しては発進用の低速側変
速比へのダウンシフトを緩やかに行わせるようにしたト
ロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置において、 トロイダル型無段変速機が高速側変速比選択状態になっ
ている時の発進であるのを、トロイダル型無段変速機の
伝動比を決定するパワーローラの傾転角から検知するよ
う構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機の
発進時変速制御装置。 - 【請求項4】 請求項3において、前記パワーローラの
傾転に伴って回転するカムを設け、該カムの回転位置を
検知するセンサにより、トロイダル型無段変速機が高速
側変速比選択状態になっている時の発進であるのを検知
するよう構成したことを特徴とするトロイダル型無段変
速機の発進時変速制御装置。 - 【請求項5】 請求項4において、前記センサを非接触
電磁ピックアップにより構成したことを特徴とするトロ
イダル型無段変速機の発進時変速制御装置。 - 【請求項6】 請求項4において、前記センサを、前記
カムと接してトロイダル型無段変速機が高速側変速比選
択状態になっている時の発進であるのを検知する接点に
より構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機
の発進時変速制御装置。 - 【請求項7】 請求項6において、前記接点にプリロー
ドを付与したことを特徴とするトロイダル型無段変速機
の発進時変速制御装置。 - 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項におい
て、トロイダル型無段変速機が高速側変速比選択状態に
なっている時の発進であるのを検知する時、警報を発す
るよう構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速
機の発進時変速制御装置。 - 【請求項9】 請求項1乃至7のいずれか1項におい
て、トロイダル型無段変速機が高速側変速比選択状態に
なっている時の発進であるのを検知する時、発進用の低
速側変速比へのダウンシフトを緩やかに行わせる前記制
御に代えて、警報を発するよう構成したことを特徴とす
るトロイダル型無段変速機の発進時変速制御装置。 - 【請求項10】 請求項8または9において、前記警報
を設定時間だけ行うよう構成したことを特徴とするトロ
イダル型無段変速機の発進時変速制御装置。 - 【請求項11】 請求項8乃至10のいずれか1項にお
いて、トロイダル型無段変速機の実変速比が目標変速比
に一致したところで前記警報を停止させるよう構成した
ことを特徴とするトロイダル型無段変速機の発進時変速
制御装置。 - 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれか1項にお
いて、トロイダル型無段変速機が高速側変速比選択状態
である時の発進に際して発進用の低速側変速比へのダウ
ンシフトを緩やかに行わせるために、前記変速アクチュ
エータを最低速変速比対応の操作位置よりも高速側の設
定操作位置にするよう構成したことを特徴とするトロイ
ダル型無段変速機の発進時変速制御装置。 - 【請求項13】 請求項12において、発進によりトロ
イダル型無段変速機の実変速比を検出可能となった後
は、目標変速比が該実変速比よりも低速側変速比である
間、前記変速アクチュエータの操作位置を急変速となら
ない速度で徐々に低速側変速比の方向へ変化させるよう
構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機の発
進時変速制御装置。
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