JP2001098337A - 球状ニッケル粉末、及びその製造方法 - Google Patents

球状ニッケル粉末、及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001098337A
JP2001098337A JP30977399A JP30977399A JP2001098337A JP 2001098337 A JP2001098337 A JP 2001098337A JP 30977399 A JP30977399 A JP 30977399A JP 30977399 A JP30977399 A JP 30977399A JP 2001098337 A JP2001098337 A JP 2001098337A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nickel
spherical
slurry
rare earth
spherical nickel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30977399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4341119B2 (ja
Inventor
Toshihiro Sugaya
俊宏 菅谷
Minoru Yoneda
稔 米田
Hideto Mizutani
英人 水谷
Hiroyoshi Urasumi
浩良 浦隅
Chiyo Honda
千代 本田
Narifumi Kamisaka
成文 神坂
Kazuhiko Nagano
一彦 永野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakai Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Sakai Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakai Chemical Industry Co Ltd filed Critical Sakai Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP30977399A priority Critical patent/JP4341119B2/ja
Publication of JP2001098337A publication Critical patent/JP2001098337A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4341119B2 publication Critical patent/JP4341119B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】積層コンデンサー用内部電極として好適に用い
ることが出来る球状ニッケル粉末の製造方法を提供する
ことである。 【解決手段】 球状ニッケルまたは球状ニッケル化合物
に、希土類化合物を添加し、水素雰囲気中で還元処理、
及びもしくは還元後さらに非酸化性雰囲気下で加熱処理
し、この一連の加熱処理を通じて、ニッケル粒子同士の
融着、巨大化を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は球状ニッケル微粉末
の製造方法に関し、詳しくは、平均粒径が0.1μmか
ら10μmの範囲にあり、粒度分布の狭い球状のニッケ
ル微粉末であって、例えば、積層セラミックコンデンサ
内部電極として好適に用いることができる球状ニッケル
微粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品の小型化高容量化が進展
するにつれて、積層セラミックコンデンサも、小型化高
容量化が一層強く求められるに至っている。積層セラミ
ックコンデンサは、チタン酸バリウム等のセラミック誘
電体粉末とプロビニルプチラール等のバインダーとから
なる誘電体グリーンシートにパラジウム、白金などのよ
うな内部電極のための貴金属粉末を含むペーストを印刷
し、乾燥して、内部電極が交互に重なるように積層し、
熱圧着し、次いで、これを適宜の寸法に裁断した後、約
1300℃の温度で焼成して、脱バインダーしつつ、内
部電極とセラミック誘電体とを燒結させ、この後、銀等
の外部電極を形成して、製造される。
【0003】従って、内部電極のための金属としては、
セラミック誘電体が燒結する温度において溶融せず、し
かも、酸化されないものであることが必要であり、かく
して、従来、上述したように、白金やパラジウム等、高
価な貴金属が用いられており、積層セラミックコンデン
サも、高価とならざるを得ない。
【0004】そこで、近年、卑金属であるニッケルを内
部電極とする低廉な積層セラミックコンデンサが白金や
パラジウムを内部電極とする上記高価な積層セラミック
コンデンサに替わるものとして、実用化への研究が種々
行なわれているが、ここに、大きな問題がある。
【0005】積層セラミックコンデンサの内部電極は、
内部電極に用いる金属粉の大きさによって制約を受け、
その金属粉の粒径よりも薄くすることができない。内部
電極の厚みは、通常、1〜2μmであるので、粒径が1
μmより大きい粒子を用いるときは、電極層が不均一と
なり、導通不良を起こすおそれがあり、また、積層工程
において、内部電極層が誘電体層を貫通して、絶縁不良
を起こしたりする。従って、積層セラミックコンデンサ
の内部電極に用いるニッケル粉は、積層コンデンサ作成
時の耐酸化性を向上させるためニッケルとしての結晶性
が高く、粒径が0.1〜1μm程度であり、充填性をも
考慮すれば、粒度分布が狭いものであることが強く求め
られる。
【0006】このため従来、このような特性を有するニ
ッケル微粉末を得る方法が種々提案されている。これら
は大別すると以下のように分類される。(1)酸化ニッ
ケルなどのニッケル化合物粉末を水素ガスにより還元処
理する乾式還元法、(2)ニッケル塩水溶液、又はニッ
ケル化合物スラリーをpH、温度等を制御下にヒドラジ
ンなどを用いて還元する湿式方法、(3)ニッケル塩水
溶液を超音波や2流体ノズルで霧化し、還元雰囲気下に
加熱してニッケル粉末を得る噴霧分解法、および(4)
高温下に塩化ニッケル蒸気を水素還元してニッケル粉末
を得るCVD法。
【0007】上記製造方法において、乾式還元法、噴霧
分解法、およびCVD法では、10μm以下の粒径の均
一な球状粒子を得ることが困難であり、これらの方法に
よって10μm以下の粒子を得る場合、分級が不可避で
あり、かつ10μm以下の粒子の歩留りが悪く、得られ
るニッケル粉末は非常に高価となる。
【0008】また、湿式還元法では、一般に還元反応
は、急速に進行するため、得られるニッケル粉末の粒径
は、過度に小さくなりやすいため、有機酸やアンモニア
などの錯体形成剤を添加して還元反応速度をコントロー
ルしている。しかし、このような錯体形成剤を使用する
と、その廃液処理が困難で、得られるニッケル粉末は非
常に高価となる。仮にまた、このようにして目的の球状
ニッケルが得られたとしても、その結晶性は低く、実用
に耐えないものとなり、それを避けるために非酸化性雰
囲気下での焼成が必要となるが、その場合には、前記乾
式還元法と同様の問題が避けられない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、球状ニッケ
ル微粉末の製造における上述した問題を解決するために
なされたものであって、ニッケルとしての結晶性が高
く、平均粒径が0.1μm〜10μmの範囲にあり、粒
度分布の狭い球状のニッケル微粉末であって、例えば、
積層セラミックコンデンサ内部電極として好適に用いる
ことができる球状ニッケル微粉末の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による球状ニッケ
ル粉末の製造方法は、球状ニッケルまたは球状ニッケル
化合物粉末に、希土類化合物を0.01〜30wt%添
加する第1工程と、この工程で得られた混合物中のニッ
ケルを水素雰囲気中で加熱還元、及びもしくは還元後さ
らに非酸化性雰囲気下で加熱する第2工程とからなるこ
とを特徴とする。
【0011】また、球状ニッケル、または球状ニッケル
化合物粉末に、希土類化合物を0.01〜30wt%添
加する第1工程と、この工程で得られた混合物中のニッ
ケルを水素雰囲気中で加熱還元、及びもしくは還元後さ
らに非酸化性雰囲気下で加熱する第2工程と、得られた
混合物中の希土類化合物を酸洗、除去する第3工程から
なることを特徴とする。
【0012】ここで前述した第1工程における希土類の
添加は、粉末同士の混合により行なうことができるが、
好ましくは、(1)球状ニッケルまたは球状ニッケル化
合物粉末の懸濁液に希土類水溶液を添加した後、苛性ア
ルカリまたは炭酸アルカリを添加し、希土類化合物の沈
殿を生成させて行なう、(2)球状ニッケルまたは球状
ニッケル化合物粉末の懸濁液に、苛性アルカリまたは炭
酸アルカリを添加した後、希土類水溶液を添加し、希土
類化合物の沈殿を生成させて行なう、(3)球状ニッケ
ルまたは、球状ニッケル化合物粉末の懸濁液に、希土類
水溶液と、苛性アルカリまたは炭酸アルカリ水溶液とを
同時に添加し、希土類化合物の沈殿を生成させて行な
う、(4)球状ニッケル、または球状ニッケル化合物粉
末の懸濁液に、希土類化合物を添加した後スプレードラ
イヤーで乾燥させて行なうことができる。
【0013】また、(1)第2工程における加熱還元
は、300℃〜1000℃で行なう、(2)第2工程に
おける非酸化性雰囲気下での加熱は、700℃〜150
0℃で行なうのが好ましい。
【0014】さらに、(1)前述した希土類化合物は、
Sc、Yおよび、La、Ce、Pr、Nd、Pm、S
w、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Luより選ばれた少なくとも1種以上である、
(2)ニッケル化合物は、酸化ニッケル、炭酸ニッケル
および水酸化ニッケルより選ばれた少なくとも1種以上
で有ることが好ましい。
【0015】尚、得られた球状ニッケル粉末は平均粒径
が0.1〜10μmであることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記問題を解決す
るべく鋭意研究をおこない、(1)上記従来の乾式還元
法において、ニッケル化合物を水素ガスにより還元処理
する際、10μm以下の粒子の歩留りが悪いのは、生成
したニッケル粉末同士の焼結や融着による粒子の粗大化
がおこっているためであること、(2)希土類化合物
が、上記焼結、融着を防止する効果があること、および
(3)希土類化合物のイオン半径がニッケルのそれと比
べて大きく、加熱還元処理等を通じてニッケルの表面に
偏析するため、希土類化合物を酸で溶解し、ニッケル粉
末からの分解除去が可能なことを見出した。
【0017】すなわち、本発明の球状ニッケル粉末の製
造方法は、球状ニッケル、またはニッケル化合物粉末に
希土類化合物を0.01〜30wt%添加する第1工程
と、この工程で得られた、混合物中のニッケルを水素雰
囲気中で加熱、還元、及びもしくは還元後、混合物中の
ニッケル粒子の結晶性をさらに向上させるために、該混
合物を非酸化性雰囲気で粒子の粗大化を防止しつつ加熱
する第2工程とからなる。
【0018】本発明の更なる発明は球状ニッケル粉末の
製造方法は、第1工程と第2工程によって得られた混合
物から、希土類化合物を酸で溶解し除去する第3工程か
らなる。
【0019】以下の各工程について詳述する。
【0020】球状ニッケルおよび球状ニッケル化合物粉
末 球状ニッケルおよび球状ニッケル化合物粉末は、公知の
方法で調整することが出来る。球状ニッケルは、前述し
た湿式還元法により調整することが出来る。すなわち、
ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロースあ
るいはゼラチンなどの保護コロイドの存在下、ニッケル
塩水溶液を加熱、撹拌しつつ、ヒドラジンを滴下するこ
とによって液中に球状のニッケル粒子を析出させ、これ
らを濾過、水洗し、乾燥させることによって、結晶性は
低いが球状のニッケル粒子を得ることが出来る。又、球
状ニッケル化合物粉末は、例えばエマルション法を用い
た塩基性炭酸ニッケルの球状前駆体及び、これらを、球
状性を維持するために、空気中で比較的低温で熱分解し
て得られる、球状の酸化ニッケルなどを、好ましく用い
ることが出来る。
【0021】希土類の添加 添加に供される希土類は、例えば硝酸塩、炭酸塩、硫酸
塩、酢酸塩、及び塩化物などの各種の塩類、及び酸化
物、水酸化物などである。また、球状ニッケル、及び球
状ニッケル化合物は例えば、公知の方法で調製される球
状のニッケル、酸化ニッケル、炭酸ニッケル、及び水酸
化ニッケルなどであるが、好ましくは前述したようなも
のが用いられる。
【0022】希土類化合物は、還元及び還元後の非酸化
性雰囲気下での加熱中、固体として存在し、還元によっ
て生成したニッケル粒子同士の焼結や融着を防止する効
果があり、該ニッケル粒子が粗大化するのを防止する。
また希土類化合物は、そのニッケル表面に偏析するた
め、酸により溶解除去し、ニッケル粒子と分離すること
が可能である。
【0023】希土類化合物の焼結あるいは、融着防止効
果を有効に発揮させるためには希土類化合物粉末と、ニ
ッケル化合物粉末とをよく混合し、希土類化合物粒子を
ニッケル化合物粒子中に充分均一に分散させることが重
要である。そのため例えば、次のような方法が好ましく
用いられる。
【0024】水に不溶性の希土類化合物粉末(酸化物、
水酸化物、炭酸塩など)と球状ニッケル、あるいは球状
ニッケル化合物粉末を純水にリバルブし、撹拌混合する
か、あるいはボールミル、ビーズミル中で粉砕混合す
る。あるいは、リパルブした希土類化合物粉末、および
同じくニッケル化合物粉末をボールミル、ビーズミルな
どを用いて別々に粉砕し、引き続き両者を軽く混合粉砕
する。いずれにしても、この粉砕によって、球状ニッケ
ル及び球状ニッケル化合物の球状性が破壊されないよう
に注意深く粉砕条件は選択されなければならない。
【0025】球状ニッケル、または球状ニッケル化合物
粉末をボールミルあるいはビーズミルなどを用いて十分
分散させた懸濁液に、希土類水溶液を添加した後、苛性
アルカリまたは炭酸アルカリを添加し、希土類化合物の
沈殿を生成させて混合する。
【0026】球状ニッケルまたは球状ニッケル化合物粉
末をボールミルあるいはビーズミルなどを用いて十分分
散させた懸濁液に、苛性アルカリまたは炭酸アルカリを
添加した後、希土類水溶液を添加し、希土類化合物の沈
殿を生成させて混合する。
【0027】球状ニッケルまたは球状ニッケル化合物粉
末をボールミルあるいはビーズミルなどを用いて十分分
散させた懸濁液に、希土類水溶液と、苛性アルカリまた
は炭酸アルカリ水溶液とを同時に添加し、希土類化合物
の沈殿を生成させて混合する。
【0028】球状ニッケルまたは球状ニッケル化合物粉
末をボールミルあるいはビーズミルなどを用いて十分分
散させた懸濁液に、希土類水溶液を添加した後、スプレ
ードライヤーで乾燥させて混合する。
【0029】このようにして得られた湿式混合物を濾
過、水洗し、乾燥粉砕などを適宜行い還元などの加熱処
理に供する。
【0030】還元処理 還元時の加熱温度は300℃〜1000℃が好ましい。
加熱温度が300℃以下では、十分に還元が進まず未還
元のニッケル化合物が残存する。また一方、加熱温度が
1000℃を超えると、本来、六方晶であるニッケルの
晶癖が支配的となり、球状性が著しく崩れる。また同時
に、このような高温での水素ガス還元炉は、材質的にも
構造的にも高価なものとならざるを得ず好ましくない。
【0031】非酸化雰囲気下での加熱処理 そこで、最初の水素による還元は、比較的低温で長時間
かけて十分に行ない、しかる後、N2などの非酸化性雰
囲気下で高温で焼きしめ、結晶性を向上させることなど
の対策を必要に応じて取ることが出来る。この場合、加
熱温度は700℃〜1500℃が好ましい。加熱温度が
700℃以下では、ニッケルの結晶性の向上が十分でな
く、一方加熱温度が1500℃以上となると、ニッケル
粉末粒子が液滴となり、また希土類化合物粒子が焼結や
融着を起こすため、ニッケル粒子の粗大化が進行し、か
つ球状性を維持することが困難となる。
【0032】希土類化合物の分離、除去 こうして得られた加熱物は、必要に応じて酸洗し、そこ
に含まれる希土類化合物を溶解し、ニッケル粉末から分
離、除去する。ここで使用する酸の種類使用量は、特に
制限はないが、ニッケル粉末粒子自身の溶出を極力抑制
するようにしなければならない。
【0033】以下に前駆体の具体的な調製例を示すが、
これら前駆体の調製は、調製例によって何ら限定される
ものではない。
【0034】前駆体の調製1 球状ニッケルの調製 ゼラチン20gに500mlの水を加え、60℃に加熱
して溶解させた。この液に、市販の塩化ニッケル(Ni
Cl・6HO)100gを400mlの水に予め溶
解させた液を加え、全量を1000mlとし、よく攪拌
混合し、ニッケルとして、0.42mol/Lの水溶液
を調製した。この水溶液を80℃まで加熱し、市販のヒ
ドラジン60g(ニッケル/ヒドラジン=1/3モル
比)をすばやく添加し、さらに触媒として硝酸パラジウ
ム(50g/Las Pd)水溶液を数滴加え、反応を
開始させ80℃で2時間攪拌して、ニッケルのコロイド
水溶液を得た。
【0035】このようにして得られたニッケルコロイド
水溶液650gにHLB値が15ノニオン系活面活性剤
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(花王
(株)製レオドールTW−O120)5gを加え、50
℃にて攪拌して、溶解させた。別に、非水媒体として、
沸点が約280℃のスーパースクワラン(スクアテック
(株)製スクワラン)350gにHLB値が4.3のノ
ニオン系界面活性剤ソルビタンモノオレエート(花王
(株)製レオドールSP−O10)10gを加え、80
℃にて攪拌して、溶解させた。
【0036】次に、界面活性剤を溶解させたニッケルコ
ロイド水溶液と非水媒体とを混合し、ホモミキサー(特
殊機化工業(株)製)を用いて5000rpmで10分
間攪拌し、W/O型のエマルジョンを調製した。
【0037】温度50℃において、このエマルジョンを
20〜30mmHgの減圧下に吸引して、水を蒸発さ
せ、さらに、吸引を続けて、ニッケルの油中分離液を得
た。この液を濾過し、ヘキサン、メタノール及び水の順
序にて十分洗浄した後、温度100℃で2時間乾燥させ
て、 平均粒径0.55μmの球状のニッケル粉末を得
た。
【0038】このようにして得られた粒子は、X線回折
の結果、金属ニッケルであることが確認された。このと
きのニッケル結晶子の大きさは223Å(オングストロ
ーム)であった。また、このようにして得られたニッケ
ル粉末は、走査型電子顕微鏡写真によれば、球状かつよ
く分散していることが観察された。
【0039】前駆体の調製2 球状ニッケル化合物の調製 市販の塩基性炭酸ニッケル(NiCO3・Ni(OH)
2・4H2O、以下、同じ)141gと炭酸水素アンモ
ニウム(NH4HCO3)242gとを15%アンモニ
ア水に加え、よく撹拌して、pHが9.5の塩基性炭酸
ニッケルのアンモニア一炭酸水素アンモニウム水溶液
(Niとして1.1モル/L濃度)を調製した。
【0040】このようにして得られたニッケル塩の水溶
液200gにHLB値15のノニオン系界面活性剤ポリ
オキシエチレンソルビタンモノオレエート(花王(株)
製レオドールTW−0120)30gを加え、50℃に
て撹拌して、溶解させた。別に、非水媒体として、沸点
約280℃のスーパースクワラン(スクアッテク(株)
製スクワラン)800gにHLB値4.3のノニオン系
界面活性剤ソルビタンモノオレエート(花王(株)製レ
オドールSR−O10)50gを加え、80℃にて撹拌
して、溶解させた。
【0041】次に、上記界面活性剤を溶解させたニッケ
ル塩水溶液と非水媒体とを混合し、ホモミキサー(特殊
機化工業(株)製)を用いて5000rpmで5分間撹
拌し、これを2回繰り返して、W/O型のエマルジョン
を調製した。
【0042】温度50℃において、このエマルジョンを
20〜30mmHgの減圧化に吸引して、アンモニアと
炭酸ガスを主成分とする気化性成分を蒸発させて、エマ
ルジョンの液滴中に塩基性炭酸ニッケルを沈殿させた。
その後、更に、上記減圧下にエマルジョンを吸引し、水
を主成分とする気化性成分を蒸発させて、エマルジョン
の液敵中に生じた塩基性炭酸ニッケルの球状の粒子を油
中乾燥した。
【0043】この塩基性炭酸ニッケルの粒子を遠心分離
し、ヘキサン、メタノール及び水の順序にて洗浄した
後、温度100℃で2時間乾燥させて、平均粒径0.5
5μmの均一な塩基性炭酸ニッケルの球状粒子の粉末を
得た。このようにして得られた塩基性炭酸ニッケル粒子
は、走査型電子顕微鏡写真によれば、球状かつよく分散
していることが観察された。
【0044】前駆体の調製3 前駆体の調製2によって得られた塩基性炭酸ニッケル
を、空気中、20℃/Hrの昇温速度で、500℃まで
昇温し、500℃で3時間保持することによって熱分解
し、平均粒径0.45μmの均一微細な球状の酸化ニッ
ケル粒子粉末を得た。このようにして得られた酸化ニッ
ケル粒子は、走査型電子顕微鏡写真によれば、球状かつ
よく分散していることが観察された。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明について詳述す
るが本発明は、これら実施例により何ら限定されるもの
ではない。
【0046】実施例1 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸スカンジウム
4水和物(Sc(NO3)3・4H2O)1.10gを
添加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しなが
ら氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を
生成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄
し、110℃で一晩乾燥することによって、Niに対し
てSc2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を
得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕
し、水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元
後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通さ
せ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。このよ
うにして得られたニッケルの結晶子径は895Å(オン
グストローム)であり、平均粒径は0.48μmであっ
た。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、
よく分散していることが観察された。
【0047】実施例2 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を5Wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷却
し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還
元したニッケルの安定化処理を行なった。このようにし
て得られたニッケルの結晶子径は911Å(オングスト
ローム)であり、平均粒径は0.42μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0048】実施例3 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸ランタン6水
和物(La(NO3)3・6H2O)0.66gを添加
して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら氷
冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成
させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、1
10℃で一晩乾燥することによって、Niに対してLa
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷却
し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還
元したニッケルの安定化処理を行なった。このようにし
て得られたニッケルの結晶子径は917Å(オングスト
ローム)であり、平均粒径は0.72μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0049】実施例4 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸セリウム6水
和物(Ce(NO3)3・6H2O)0.66gを添加
して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら氷
冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成
させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、1
10℃で一晩乾燥することによって、Niに対してCe
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷却
し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還
元したニッケルの安定化処理を行なった。このようにし
て得られたニッケルの結晶子径は886Å(オングスト
ローム)であり、平均粒径は0.62μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0050】実施例5 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸プラセオジウ
ム6水和物(Pr(NO3)3・6H2O)0.66g
を添加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しな
がら氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿
を生成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄
し、110℃で一晩乾燥することによって、Niに対し
てPr2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を
得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕
し、水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元
後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通さ
せ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。このよ
うにして得られたニッケルの結晶子径は935Å(オン
グストローム)であり、平均粒径は0.58μmであっ
た。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、
よく分散していることが観察された。
【0051】実施例6 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸ネオジウム6
水和物(Nd(NO3)3・6H2O)0.65gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してN
d2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得
た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、
水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷
却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、
還元したニッケルの安定化処理を行なった。このように
して得られたニッケルの結晶子径は899Å(オングス
トローム)であり、平均粒径は0.60μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0052】実施例7 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸サマリウム6
水和物(Sm(NO3)3・6H2O)0.64gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してS
m2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得
た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、
水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷
却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、
還元したニッケルの安定化処理を行なった。このように
して得られたニッケルの結晶子径は910Å(オングス
トローム)であり、平均粒径は0.56μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0053】実施例8 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸ユーロピウム
水和物(Eu(NO3)3・6H2O)0.63gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してE
u2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得
た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、
水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷
却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、
還元したニッケルの安定化処理を行なった。このように
して得られたニッケルの結晶子径は899Å(オングス
トローム)であり、平均粒径は0.59μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0054】実施例9 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸ガドリニウム
6水和物(Gd(NO3)3・6H2O)0.62gを
添加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しなが
ら氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を
生成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄
し、110℃で一晩乾燥することによって、Niに対し
てGd2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を
得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕
し、水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元
後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通さ
せ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。このよ
うにして得られたニッケルの結晶子径は915Å(オン
グストローム)であり、平均粒径は0.52μmであっ
た。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、
よく分散していることが観察された。
【0055】実施例10 前駆体の調製3によって得た球状の球状の酸化ニッケル
(NiO)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφ
ジルコニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200
rpm、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニア
ビーズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収し
たNiOスラリーを得た。このスラリーに硝酸テルビウ
ム6水和物(Tb(NO3)3・6H2O)0.62g
を添加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しな
がら氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿
を生成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄
し、110℃で一晩乾燥することによって、Niに対し
てTb2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を
得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕
し、水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元
後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通さ
せ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。このよ
うにして得られたニッケルの結晶子径は908Å(オン
グストローム)であり、平均粒径は0.53μmであっ
た。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、
よく分散していることが観察された。
【0056】実施例11 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸ジスプロシウ
ム6水和物(Dy(NO3)3・6H2O)0.61g
を添加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しな
がら氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿
を生成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄
し、110℃で一晩乾燥することによって、Niに対し
てDy2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を
得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕
し、水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元
後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通さ
せ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。このよ
うにして得られたニッケルの結晶子径は889Å(オン
グストローム)であり、平均粒径は0.49μmであっ
た。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、
よく分散していることが観察された。
【0057】実施例12 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに塩化ホルミウム6
水和物(HoCl3・6H2O)0.50gを添加して
撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら氷冷
し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成さ
せた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、11
0℃で一晩乾燥することによって、Niに対してHo2
O3を5Wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。更
に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素気
流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷却し、
5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還元し
たニッケルの安定化処理を行なった。このようにして得
られたニッケルの結晶子径は903Å(オングストロー
ム)であり、平均粒径は0.55μmであった。又、走
査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく分散し
ていることが観察された。
【0058】実施例13 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸エルビウム6
水和物(Er(NO3)3・6H2O)0.60gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してE
r2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得
た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、
水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷
却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、
還元したニッケルの安定化処理を行なった。このように
して得られたニッケルの結晶子径は888Å(オングス
トローム)であり、平均粒径は0.55μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0059】実施例14 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸ツリウム4水
和物(Tm(NO3)3・4H2O)0.55gを添加
して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら氷
冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成
させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、1
10℃で一晩乾燥することによって、Niに対してTm
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷却
し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還
元したニッケルの安定化処理を行なった。このようにし
て得られたニッケルの結晶子径は922Å(オングスト
ローム)であり、平均粒径は0.63μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0060】実施例15 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イッテルビウ
ム4水和物(Yb(NO3)3・4H2O)0.55g
を添加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しな
がら氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿
を生成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄
し、110℃で一晩乾燥することによって、Niに対し
てYb2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を
得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕
し、水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元
後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通さ
せ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。このよ
うにして得られたニッケルの結晶子径は879Å(オン
グストローム)であり、平均粒径は0.66μmであっ
た。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、
よく分散していることが観察された。
【0061】実施例16 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸ルテチウム2
水和物(Lu(NO3)3・2H2O)0.50gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してL
u2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得
た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、
水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷
却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、
還元したニッケルの安定化処理を行なった。このように
して得られたニッケルの結晶子径は900Å(オングス
トローム)であり、平均粒径は0.58μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0062】実施例17 前駆体の調製1によって得た球状ニッケル(Ni)5.
0gとイオン交換水20mLに1mmφジルコニアビー
70gを加えて、遊星ミルで、100rpm、5分間粉
砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビーズを分離し、十
分に洗浄して、Niを全量回収したNiスラリーを得
た。このスラリーに硝酸イットリウム6水和物(Y(N
O3)3・6H2O)0.85gを添加して撹拌、溶解
させた。このスラリーを撹拌しながら氷冷し、2%NH
3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成させた。得られ
た沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、110℃で一晩乾
燥することによって、Niに対してY2O3を5wt%
混合させたニッケル粉末を得た。更に、これら乾燥物を
メノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素気流中900℃、3時
間還元処理をした。還元後冷却し、5%O2/N2ガス
を50℃で1時間流通させ、還元したニッケルの安定化
処理を行なった。このようにして得られたニッケルの結
晶子径は955Å(オングストローム)であり、平均粒
径は0.35μmであった。又、走査型電子顕微鏡写真
により粒子は球状かつ、よく分散していることが観察さ
れた。
【0063】実施例18 前駆体の調製1によって得た球状ニッケル(Ni)5.
0gとイオン交換水20mLに1mmφジルコニアビー
ズ70gを加えて、遊星ミルで、100rpm、5分間
粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビーズを分離し、
十分に洗浄して、Niを全量回収したNiスラリーを得
た。このスラリーに硝酸ユーロピウム6水和物(Eu
(NO3)3・6H2O)0.63gを添加して撹拌、
溶解させた。このスラリーを撹拌しながら氷冷し、2%
NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成させた。得
られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、110℃で一
晩乾燥することによって、Niに対してEu2O3を5
wt%混合させたニッケル粉末を得た。更に、これら乾
燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素気流中900
℃、3時間還元処理をした。還元後冷却し、5%O2/
N2ガスを50℃で1時間流通させ、還元したニッケル
の安定化処理を行なった。このようにして得られたニッ
ケルの結晶子径は938Å(オングストローム)であ
り、平均粒径は0.48μmであった。又、走査型電子
顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく分散しているこ
とが観察された。
【0064】実施例19 前駆体の調製1によって得た球状ニッケル(Ni)5.
0gとイオン交換水20mLに1mmφジルコニアビー
ズ70gを加えて、遊星ミルで、100rpm、5分間
粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビーズを分離し、
十分に洗浄して、Niを全量回収したNiスラリーを得
た。このスラリーに硝酸ルテチウム2水和物(Lu(N
O3)3・2H2O)0.50gを添加して撹拌、溶解
させた。このスラリーを撹拌しながら氷冷し、2%NH
3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成させた。得られ
た沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、110℃で一晩乾
燥することによって、Niに対してLu2O3を5wt
%混合させたニッケル粉末を得た。更に、これら乾燥物
をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素気流中900℃、3
時間還元処理をした。還元後冷却し、5%O2/N2ガ
スを50℃で1時間流通させ、還元したニッケルの安定
化処理を行なった。このようにして得られたニッケルの
結晶子径は933Å(オングストローム)であり、平均
粒径は0.45μmであった。又、走査型電子顕微鏡写
真により粒子は球状かつ、よく分散していることが観察
された。
【0065】実施例20 前駆体の調製2によって得た球状の塩基性炭酸ニッケル
(以下NiBCと記す。43% as Ni)11.6
gとイオン交換水20mLに1mmφジルコニアビーズ
70gを加えて、遊星ミルで、100rpm、10分間
粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビーズを分離し、
十分に洗浄して、NiBCを全量回収したNiBCスラ
リーを得た。このスラリーに硝酸ネオジウム6水和物
(Nd(NO3)3・6H2O)0.65gを添加して
撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら氷冷
し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成さ
せた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、11
0℃で一晩乾燥することによって、Niに対してNd2
O3を5wt%混合させたNiBC粉末を得た。更に、
これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素気流中
900℃、3時間還元処理をした。還元後冷却し、5%
O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還元したニ
ッケルの安定化処理を行なった。このようにして得られ
たニッケルの結晶子径は822Å(オングストローム)
であり、平均粒径は0.53μmであった。又、走査型
電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく分散してい
ることが観察された。
【0066】実施例21 前駆体の調製2によって得た球状の塩基性炭酸ニッケル
(以下NiBCと記す。43% as Ni)11.6
gとイオン交換水20mLに1mmφジルコニアビーズ
70gを加えて、遊星ミルで、100rpm、10分間
粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビーズを分離し、
十分に洗浄して、NiBCを全量回収したNiBCスラ
リーを得た。このスラリーに硝酸ガドリニウム6水和物
(Gd(NO3)3・6H2O)0.62gを添加して
撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら氷冷
し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成さ
せた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、11
0℃で一晩乾燥することによって、Niに対してGd2
O3を5wt%混合させたNiBC粉末を得た。更に、
これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素気流中
900℃、3時間還元処理をした。還元後冷却し、5%
O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還元したニ
ッケルの安定化処理を行なった。このようにして得られ
たニッケルの結晶子径は911Å(オングストローム)
であり、平均粒径は0.63μmであった。又、走査型
電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく分散してい
ることが観察された。
【0067】実施例22 前駆体の調製2によって得た球状の塩基性炭酸ニッケル
(以下NiBCと記す。43% as Ni)11.6
gとイオン交換水20mLに1mmφジルコニアビーズ
70gを加えて、遊星ミルで、100rpm、10分間
粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビーズを分離し、
十分に洗浄して、NiBCを全量回収したNiBCスラ
リーを得た。このスラリーに硝酸イッテルビウム4水和
物(Yb(NO3)3・4H2O)0.55gを添加し
て撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら氷冷
し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成さ
せた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、11
0℃で一晩乾燥することによって、Niに対してYb2
O3を5wt%混合させたNiBC粉末を得た。更に、
これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素気流中
900℃、3時間還元処理をした。還元後冷却し、5%
O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還元したニ
ッケルの安定化処理を行なった。このようにして得られ
たニッケルの結晶子径は890Å(オングストローム)
であり、平均粒径は0.59μmであった。又、走査型
電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく分散してい
ることが観察された。
【0068】実施例23 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.51gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を3wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷却
し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還
元したニッケルの安定化処理を行なった。このようにし
て得られたニッケルの結晶子径は916Å(オングスト
ローム)であり、平均粒径は0.63μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0069】実施例24 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)1.70gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を10wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得
た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、
水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷
却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、
還元したニッケルの安定化処理を行なった。このように
して得られたニッケルの結晶子径は890Å(オングス
トローム)であり、平均粒径は0.38μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0070】実施例25 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)3.40gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を20wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得
た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、
水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷
却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、
還元したニッケルの安定化処理を行なった。このように
して得られたニッケルの結晶子径は900Å(オングス
トローム)であり、平均粒径は0.38μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0071】実施例26 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸ガドリニウム
6水和物(Gd(NO3)3・6H2O)0.37gを
添加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しなが
ら氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を
生成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄
し、110℃で一晩乾燥することによって、Niに対し
てGd2O3を3wt%混合させた酸化ニッケル粉末を
得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕
し、水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元
後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通さ
せ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。このよ
うにして得られたニッケルの結晶子径は899Å(オン
グストローム)であり、平均粒径は0.66μmであっ
た。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、
よく分散していることが観察された。
【0072】実施例27 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸ガドリニウム
6水和物(Gd(NO3)3・6H2O)1.24gを
添加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しなが
ら氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を
生成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄
し、110℃で一晩乾燥することによって、Niに対し
てGd2O3を10wt%混合させた酸化ニッケル粉末
を得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕
し、水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元
後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通さ
せ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。このよ
うにして得られたニッケルの結晶子径は921Å(オン
グストローム)であり、平均粒径は0.41μmであっ
た。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、
よく分散していることが観察された。
【0073】実施例28 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸ガドリニム6
水和物(Gd(NO3)3・6H2O)2.48gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してG
d2O3を20wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得
た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、
水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷
却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、
還元したニッケルの安定化処理を行なった。このように
して得られたニッケルの結晶子径は907Å(オングス
トローム)であり、平均粒径は0 35μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0074】実施例29 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中300℃、10時間還元処理をした。還元後冷却
し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還
元したニッケルの安定化処理を行なった。このようにし
て得られたニッケルの結晶子径は288Å(オングスト
ローム)であり、平均粒径は0.38μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0075】実施例30 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中500℃、10時間還元処理をした。還元後冷却
し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還
元したニッケルの安定化処理を行なった。このようにし
て得られたニッケルの結晶子径は367Å(オングスト
ローム)であり、平均粒径は0.35μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0076】実施例31 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中700℃、5時間還元処理をした。還元後冷却
し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還
元したニッケルの安定化処理を行なった。このようにし
て得られたニッケルの結晶子径は572Å(オングスト
ローム)であり、平均粒径は0.41μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0077】実施例32 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中1000℃、3時間還元処理をした。還元後冷却
し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還
元したニッケルの安定化処理を行なった。このようにし
て得られたニッケルの結晶子径は955Å(オングスト
ローム)であり、平均粒径は0.45μmであった。
又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく
分散していることが観察された。
【0078】実施例33 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中300℃、10時間還元処理をした。還元後さら
に、窒素気流中で700℃、5時間の加熱処理をした。
その後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流
通させ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。こ
のようにして得られたニッケルの結晶子径は773Å
(オングストローム)であり、平均粒径は0.40μm
であった。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状
かつ、よく分散していることが観察された。
【0079】実施例34 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中300℃、10時間還元処理をした。還元後さら
に、窒素気流中で900℃、3時間の加熱処理をした。
その後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流
通させ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。こ
のようにして得られたニッケルの結晶子径は913Å
(オングストローム)であり、平均粒径は0.40μm
であった。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状
かつ、よく分散していることが観察された。
【0080】実施例35 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中300℃、10時間還元処理をした。還元後さら
に、窒素気流中で1100℃、3時間の加熱処理をし
た。その後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時
間流通させ、還元したニッケルの安定化処理を行なっ
た。このようにして得られたニッケルの結晶子径は97
7Å(オングストローム)であり、平均粒径は0.43
μmであった。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は
球状かつ、よく分散していることが観察された。
【0081】実施例36 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中300℃、10時間還元処理をした。還元後さら
に、窒素気流中で1500℃、3時間の加熱処理をし
た。その後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時
間流通させ、還元したニッケルの安定化処理を行なっ
た。このようにして得られたニッケルの結晶子径は99
3Å(オングストローム)であり、平均粒径は0.48
μmであった。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は
球状かつ、よく分散していることが観察された。
【0082】実施例37 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに炭酸水素アンモニ
ウム(NH4HCO3)3.50gを添加して撹拌、溶
解させた。このスラリーを撹拌しながら氷冷し、予め調
製した硝酸イットリウム6水和物(Y(NO3)3・6
H2O)0.85gをイオン交換水25mlに溶解させ
た水溶液をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成させた。
得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、110℃で
一晩乾燥することによって、Niに対してY2O3を5
wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。更に、これ
ら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素気流中90
0℃、3時間還元処理をした。還元後冷却し、5%O2
/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還元したニッケ
ルの安定化処理を行なった。このようにして得られたニ
ッケルの結晶子径は898Å(オングストローム)であ
り、平均粒径は0.51μmであった。又、走査型電子
顕微鏡写真により粒子は球状かつ、よく分散しているこ
とが観察された。
【0083】実施例38 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーこのスラリーを撹拌
しながら氷冷し、予め調製した硝酸イットリウム6水和
物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gをイオン交
換水25mlに溶解させた水溶液と、2%NH3水溶液
とを同時にゆっくり滴下し中和し、沈殿を生成させた。
このとき、スラリーのpHが7〜8になるように2液の
滴下スピードをコントロールした。得られた沈殿を含む
固形分を濾過、洗浄し、110℃で一晩乾燥することに
よって、Niに対してY2O3を5wt%混合させた酸
化ニッケル粉末を得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳
鉢を用いて粉砕し、水素気流中900℃、3時間還元処
理をした。還元後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃
で1時間流通させ、還元したニッケルの安定化処理を行
なった。このようにして得られたニッケルの結晶子径は
915Å(オングストローム)であり、平均粒径は0.
39μmであった。又、走査型電子顕微鏡写真により粒
子は球状かつ、よく分散していることが観察された。
【0084】実施例39 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gを添
加し、撹拌、溶解させた後、スプレードライヤーで乾燥
し、、Niに対してY2O3を5wt%混合させた酸化
ニッケル粉末を得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢
を用いて粉砕し、大気中500℃、3時間の加熱処理を
した後、水素気流中900℃、3時間還元処理をした。
還元後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流
通させ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。こ
のようにして得られたニッケルの結晶子径は922Å
(オングストローム)であり、平均粒径は0.35μm
であった。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状
かつ、よく分散していることが観察された。
【0085】実施例40 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。別に、酸化イットリウム
(Y2O3)0.25gとイオン交換水20mlに1m
mφジルコニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、2
00rpm、60分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコ
ニアビーズを分離し、十分に洗浄して、NiOおよびY
2O3を全量回収したそれぞれのスラリーを得た。こう
して得られたスラリーを混合し、十分に撹拌した。次に
これらを濾過洗浄し、110℃で一晩乾燥することによ
って、Niに対してY2O3を5wt%混合させた酸化
ニッケル粉末を得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢
を用いて粉砕し、水素気流中900℃、3時間還元処理
をした。還元後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で
1時間流通させ、還元したニッケルの安定化処理を行な
った。このようにして得られたニッケルの結晶子径は9
07Å(オングストローム)であり、平均粒径は0.4
3μmであった。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子
は球状かつ、よく分散していることが観察された。
【0086】実施例41 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸イットリウム
6水和物(Y(NO3)3・6H2O)0.85gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してY
2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得た。
更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、水素
気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷却
し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、還
元したニッケルの安定化処理を行なった。次に、これら
をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、10%塩酸水溶液中に浸
漬し30分間撹拌した後、濾過、水洗し乾燥した。この
操作を2回繰り返してY2O3を除去した。このときY
2O3はNiに対して0.11wt%であった。又、こ
のようにして得られたニッケルの結晶子径は931Å
(オングストローム)であり、平均粒径は0.45μm
であった。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は球状
かつ、よく分散していることが観察された。
【0087】実施例42 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸プラセオジウ
ム6水和物(Pr(NO3)3・6H2O)0.66g
を添加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しな
がら氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿
を生成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄
し、110℃で一晩乾燥することによって、Niに対し
てPr2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を
得た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕
し、水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元
後冷却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通さ
せ、還元したニッケルの安定化処理を行なった。次に、
これらをメノウ乳鉢を用いて粉砕し、10%塩酸水溶液
中に浸漬し30分間撹拌した後、濾過、水洗し乾燥し
た。この操作を2回繰り返してPr2O3を除去した。
このときPr2O3はNiに対して0.18wt%であ
った。又、このようにして得られたニッケルの結晶子径
は928Å(オングストローム)であり、平均粒径は
0.42μmであった。又、走査型電子顕微鏡写真によ
り粒子は球状かつ、よく分散していることが観察され
た。
【0088】実施例43 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸テルビウム6
水和物(Tb(NO3)3・6H2O)0.62gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してT
b2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得
た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、
水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷
却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、
還元したニッケルの安定化処理を行なった。次に、これ
らをメノウ乳鉢を用いて粉砕し、10%塩酸水溶液中に
浸漬し30分間撹拌した後、濾過、水洗し乾燥した。こ
の操作を2回繰り返してTb2O3を除去した。このと
きTb2O3はNiに対して0.28wt%であった。
又、このようにして得られたニッケルの結晶子径は89
9Å(オングストローム)であり、平均粒径は0.47
μmであった。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は
球状かつ、よく分散していることが観察された。
【0089】実施例44 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)6.4gとイオン交換水20mLに1mmφジルコ
ニアビーズ70gを加えて、遊星ミルで、200rp
m、10分間粉砕処理をした。粉砕後、ジルコニアビー
ズを分離し、十分に洗浄して、NiOを全量回収したN
iOスラリーを得た。このスラリーに硝酸エルビウム6
水和物(Er(NO3)3・6H2O)0.60gを添
加して撹拌、溶解させた。このスラリーを撹拌しながら
氷冷し、2%NH3をゆっくり滴下し中和し、沈殿を生
成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、洗浄し、
110℃で一晩乾燥することによって、Niに対してE
r2O3を5wt%混合させた酸化ニッケル粉末を得
た。更に、これら乾燥物をメノウ乳鉢を用いて粉砕し、
水素気流中900℃、3時間還元処理をした。還元後冷
却し、5%O2/N2ガスを50℃で1時間流通させ、
還元したニッケルの安定化処理を行なった。次に、これ
らをメノウ乳鉢を用いて粉砕し、10%塩酸水溶液中に
浸漬し30分間撹拌した後、濾過、水洗し乾燥した。こ
の操作を2回繰り返してEr2O3を除去した。このと
きEr2O3はNiに対して0.35wt%であった。
又、このようにして得られたニッケルの結晶子径は92
7Å(オングストローム)であり、平均粒径は0.58
μmであった。又、走査型電子顕微鏡写真により粒子は
球状かつ、よく分散していることが観察された。
【0090】比較例1 前駆体の調製1によって得た球状ニッケル(Ni)を、
希土類と混合をせずして、水素気流中900℃、3時間
還元処理をした。還元後冷却し、5%O2/N2ガスを
50℃で、1時間流通させ、還元したニッケルの安定化
処理を行なった。このようにして得られたニッケルの結
晶子径は985Å(オングストローム)であり、平均粒
径は22 82μmであった。また、走査型電子顕微鏡
写真により粒子は非球状で融着、巨大化していることが
観察された。
【0091】比較例2 前駆体の調製2によって得た球状の塩基性炭酸ニッケル
(以下NiBCと記す。43% as Ni)を、希土
類との混合をせずして水素気流中900℃、3時間還元
処理をした。還元後冷却し、5%O2/N2ガスを50
℃で、1時間流通させ、還元したニッケルの安定化処理
を行なった。このようにして得られたニッケルの結晶子
径は995Å(オングストローム)であり、平均粒径は
18.35μmであった。また、走査型電子顕微鏡写真
により粒子は非球状で融着、巨大化していることが観察
された。
【0092】比較例3 前駆体の調製3によって得た球状の酸化ニッケル(Ni
O)を、希土類との混合をせずして水素気流中900
℃、3時間還元処理をした。還元後冷却し、5%O2/
N2ガスを50℃で、1時間流通させ、還元したニッケ
ルの安定化処理を行なった。このようにして得られたニ
ッケルの結晶子径は983Å(オングストローム)であ
り、平均粒径は33.62μmであった。また、走査型
電子顕微鏡写真により粒子は非球状で融着、巨大化して
いることが観察された。
【0093】実施例1〜44、及び比較例1〜3で得ら
れた結果をまとめて表1の1および表1の2に示す。表
1の1および表1の2において、希土類の混合方法につ
いて、実施例1〜36、実施例41〜44及び比較例1
〜3で示した方法を通常中和法、実施例37で示した方
法を逆中和法、実施例38で示した方法を同時中和法、
実施例39で示した方法をスプレードライヤー法、およ
び実施例40で示した方法を粉体混合法とそれぞれ表示
する。残存希土類については、実施例41−44は分析
の結果をしましたが他の実施例については分析は実施し
ていない。走査型電子顕微鏡写真による観察は、粒子が
融着し、巨大化したものを×、粒子の球状が維持され融
着が少なく、また分散の良好なものを△、粒子の球状性
が維持され融着がなく、又分散にすぐれたものを○とし
て、3段階で表示する。
【0094】尚、平均粒径は堀場製作所製のレーザー回
折式粒度分布測定装置LA−500を用いて測定した。
結晶子径は理学電機製のX線回折装置RAD−IIC型
を用いてScherrer法により求めた。走査型電子
顕微鏡写真は日本電子製、JSM−840F型を用いて
観察した。また、希土類の分析はICPを用いて行っ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例2において得られたニッケル粒子の
走査型電子顕微鏡写真である。
【図2】は、実施例9において得られたニッケル粒子の
走査型電子顕微鏡写真である。
【図3】は、実施例16において得られたニッケル粒子
の走査型電子顕微鏡写真である。
【図4】は、実施例18において得られたニッケル粒子
の走査型電子顕微鏡写真である。
【図5】は、実施例22において得られたニッケル粒子
の走査型電子顕微鏡写真である。
【図6】は、実施例39において得られたニッケル粒子
の走査型電子顕微鏡写真である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月1日(2000.2.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦隅 浩良 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社内 (72)発明者 本田 千代 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社内 (72)発明者 神坂 成文 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社内 (72)発明者 永野 一彦 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社内 Fターム(参考) 4K017 AA03 BA03 BB12 CA01 DA01 EH01 EH08 EH13 EH15 EH16 EH18 FB03 FB06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】希土類化合物を0.01〜30wt%含有
    する球状ニッケル粉末。
  2. 【請求項2】球状ニッケルまたは球状ニッケル化合物粉
    末に、希土類化合物を0.01〜30wt%添加する第
    1工程と、この工程で得られた混合物中のニッケルを水
    素雰囲気中で加熱還元、及びもしくは還元後さらに非酸
    化性雰囲気下で加熱する第2工程とからなる球状ニッケ
    ル粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、得られた混合物中の希
    土類化合物を酸洗・除去する、第3工程とからなる球状
    ニッケル粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】第1工程における希土類の添加が、粉体同
    士の混合で行う請求項1または2に記載の球状ニッケル
    粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】第1工程における希土類の添加が、球状ニ
    ッケルまたは球状ニッケル化合物粉末の懸濁液に、希土
    類水溶液を添加した後、苛性アルカリまたは炭酸アルカ
    リを添加し、希土類化合物のの沈殿を生成させて行う請
    求項1または2に記載の球状ニッケル粉末の製造方法。
  6. 【請求項6】第1工程における希土類の添加が、球状ニ
    ッケルまたは球状ニッケル化合物粉末の懸濁液に苛性ア
    ルカリまたは炭酸アルカリを添加した後、希土類水溶液
    を添加し、希土類化合物の沈殿を生成させて行う請求項
    1または2に記載の球状ニッケル粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】第1工程における希土類の添加が、球状ニ
    ッケルまたは球状ニッケル化合物粉末の懸濁液に、希土
    類水溶液と、苛性アルカリまたは炭酸アルカリ水溶液と
    を同時に添加し、希土類化合物の沈殿を生成させて行う
    請求項1または2に記載の球状ニッケル粉末の製造方
    法。
  8. 【請求項8】第1工程における希土類の添加が、球状ニ
    ッケルまたは球状ニッケル化合物の懸濁液に、希土類水
    溶液を添加した後、スプレードヤイヤーで乾燥させて行
    う請求項1または2に記載の球状ニッケル粉末の製造方
    法。
  9. 【請求項9】第2工程における加熱還元が、300℃〜
    1000℃で行う請求項1または2に記載の球状ニッケ
    ル粉末の製造方法。
  10. 【請求項10】第2工程における非酸化性雰囲気下での
    加熱が、700℃〜1500℃で行う請求項1または2
    に記載の球状ニッケル粉末の製造方法。
  11. 【請求項11】希土類化合物が、Sc、YおよびLa、
    Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、D
    y、Ho、Er、Tm、Yb、Luより選ばれた少なく
    とも1種以上である請求項1〜7にいずれかに記載の球
    状ニッケル粉末の製造方法。
  12. 【請求項12】ニッケル化合物が、酸化ニッケル、炭酸
    ニッケルおよび水酸化ニッケルより選ばれた少なくとも
    1種以上である請求項1〜7のいずれかに記載の球状ニ
    ッケル粉末の製造方法。
  13. 【請求項13】得られた球状ニッケル粉末が、平均粒径
    0.1〜10μmである請求項1〜11のいずれかに記
    載の球状ニッケル粉末の製造方法。
JP30977399A 1999-09-24 1999-09-24 球状ニッケル粉末の製造方法 Expired - Fee Related JP4341119B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30977399A JP4341119B2 (ja) 1999-09-24 1999-09-24 球状ニッケル粉末の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30977399A JP4341119B2 (ja) 1999-09-24 1999-09-24 球状ニッケル粉末の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001098337A true JP2001098337A (ja) 2001-04-10
JP4341119B2 JP4341119B2 (ja) 2009-10-07

Family

ID=17997095

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30977399A Expired - Fee Related JP4341119B2 (ja) 1999-09-24 1999-09-24 球状ニッケル粉末の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4341119B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102709529A (zh) * 2012-05-07 2012-10-03 江门市芳源环境科技开发有限公司 一种提高球形氢氧化镍性能的方法
CN112317758A (zh) * 2019-08-05 2021-02-05 涂传鉷 一种纳米镍的制备方法
CN113102747A (zh) * 2020-01-13 2021-07-13 天津大学 一种在增材制造用金属粉末中掺杂稀土氧化物的制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102709529A (zh) * 2012-05-07 2012-10-03 江门市芳源环境科技开发有限公司 一种提高球形氢氧化镍性能的方法
CN112317758A (zh) * 2019-08-05 2021-02-05 涂传鉷 一种纳米镍的制备方法
CN113102747A (zh) * 2020-01-13 2021-07-13 天津大学 一种在增材制造用金属粉末中掺杂稀土氧化物的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4341119B2 (ja) 2009-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4385457B2 (ja) 微細球状金属ニッケル微粉末の製造方法
JP5063252B2 (ja) 多孔質ジルコニア系粉末及びその製造方法
EP1543902A1 (en) Metallic nickel powder and method for production thereof
EP1894620A1 (en) Porous zirconia powder and production method of same
JPH06305850A (ja) 重合体フォーム内に組み込まれた前駆体からのサブミクロン/ナノサイズのセラミック粉体の製造法
EP1205440B1 (en) Spherical tetragonal barium titanate particles and process for producing the same
JPWO2005123307A1 (ja) ニッケル粉末およびその製造方法
EP1934384A1 (en) Coating method of metal oxide superfine particles on the surface of metal oxide and coating produced therefrom
JP2007126744A (ja) 微粒ニッケル粉末及びその製造方法
JP2010099638A (ja) 触媒、排ガス浄化用触媒及び触媒の製造方法
JP4839854B2 (ja) ニッケル微粒子の製造方法
JP4341119B2 (ja) 球状ニッケル粉末の製造方法
JP3841607B2 (ja) ニッケル粉及び導電ペースト
JP2992270B2 (ja) 複合ニッケル微粉末及びその製造方法
EP1928788B1 (en) Method for preparing metal oxide containing precious metals
JP2001107103A (ja) 球状ニッケル粉末、及びその製造方法
JP2012211046A (ja) チタン酸バリウム粉末の製造方法、チタン酸バリウム粉末および電子部品の製造方法
JP4643443B2 (ja) チタン酸バリウム粉末の製造方法
JP3951449B2 (ja) 微細球状金属ニッケル微粉末の製造方法
JP2003313607A (ja) 金属粉末およびその製造方法ならびに該金属粉末を含む導体ペースト
JP6573653B2 (ja) ペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法
JP2004323884A (ja) 超微粒子のニッケル粉末及びその製造方法
JP2001089803A (ja) 微細球状金属粉末の製造方法
JP2004218030A (ja) 表面処理金属ニッケル粉末とその製造方法
JP2014198871A (ja) ニッケル微粒子粉末の製造法及び該製造法により得られるニッケル微粒子粉末

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060911

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090106

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090616

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090629

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130717

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130717

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees