JP2004218030A - 表面処理金属ニッケル粉末とその製造方法 - Google Patents

表面処理金属ニッケル粉末とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】時間の経過によっても、凝集して粗大な粒子を形成することのない表面処理金属ニッケル粉末の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明による表面処理金属ニッケル粉末は、金属ニッケル粉末を多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤で処理する表面処理工程とこのように表面処理した金属ニッケル粉末を温度100〜300℃で加熱する加熱工程とジェットミルにて粉砕する粉砕工程とを含む方法によって得ることができる。特に好ましい態様によれば、例えば、表面処理した金属ニッケル粉末の加熱及び粉砕工程として、温度100〜300℃の噴流流体を用いてジェットミルにて粉砕する。また、別の好ましい態様によれば、例えば、表面処理した金属ニッケル粉末の加熱工程として、例えば、電気炉を用いて温度100〜300℃に加熱した後、粉砕工程として、ジェットミルにて粉砕する。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面処理金属ニッケル粉末とその製造方法に関し、詳しくは、時間が経過しても、凝集して、粗大な粒子を形成することのない高分散性の表面処理金属ニッケル粉末とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、積層セラミックコンデンサは、内部電極材料であるパラジウム、銀−パラジウム合金、白金等の貴金属の粉末を有機バインダーに分散させてペーストとし、これを主としてチタン酸バリウムからなるセラミック誘電体のグリーンシート上にスクリーン印刷等の手段によって塗布し、乾燥させた後、これらのセラミック誘電体のグリーンシートを多数、その内部電極が交互に重なるように積層し、熱圧着し、次いで、この積層体を適宜の寸法に裁断した後、約1300℃の温度で焼成して、脱バインダーしつつ、内部電極とセラミック誘電体とを焼結させ、この後、このようにして得られた焼結体の表裏両面に上記内部電極と導通する外部電極を焼き付けることによって製造されている。
【0003】
従って、内部電極材料としては、セラミック誘電体が焼結する上記温度において溶融せず、しかも酸化されないものでなければならず、かくして、従来、内部電極材料としては、上述したように、パラジウム、銀−パラジウム合金、白金等の貴金属が用いられているので、積層セラミックコンデンサも高価とならざるを得ない。
【0004】
他方、近年、電子部品の小型化高容量化の要請のなかで、積層セラミックコンデンサも、小型化高容量化が一層強く求められるに至っている。このような積層セラミックコンデンサの小型化のためには、セラミック誘電体の薄層化が必要不可欠であり、高容量化のためには、セラミック誘電体の積層数の増加が必要不可欠である。
【0005】
そこで、近年、積層セラミックコンデンサの製造費用の低減を目的として、内部電極材料として、上記高価な貴金属材料に代わって、卑金属である金属ニッケルを用いると共に、上述したような電子部品の小型化高容量化の要請を受けて、積層セラミックコンデンサの小型化高容量化を実現しようとする種々の試みが提案されている。
【0006】
このような積層セラミックコンデンサの小型化高容量化のためには、上記焼結体の製造に際して、クラックやデラミネーション等のような構造欠陥を生じることなく、セラミック誘電体の間に均一で緻密な連続した内部電極層を形成することが必須であり、このような内部電極を金属ニッケル粉末を用いて形成するには、用いるニッケル金属の粒子が好ましくは0.1〜1.0μmの範囲の平均粒径を有する球状で滑らかな表面を有する粒子であって、粒径が2μm以上の粗大な凝集粒子やこれらが更に変形された巨大粒子の混在がなく、高分散性であることが必要である。
【0007】
そこで、従来、このような金属ニッケル粉末の焼結性や分散性を改善するために、金属ニッケル粉末の種々の表面処理が提案されている。例えば、金属ニッケル粉末の表面に種々の金属酸化物や複合酸化物の被覆を形成して、特に、900〜1100℃における熱収縮性を低減することが提案されており(例えば、特許文献1参照)、更に、このような金属酸化物や複合酸化物の被覆の上に更に不飽和脂肪酸で表面処理することも提案されている(例えば、特許文献2参照)。チタネート系カップリング剤で表面処理して、金属ニッケル粉末の焼結性を制御することが提案されている(特許文献3参照)。
【0008】
これらのほかにも、積層セラミックコンデンサの製造に際して、脱バインダー時の金属ニッケル粉末の酸化の防止を図るために、種々の金属酸化物からなる被覆を設けることが提案されており(特許文献4参照)、また、同様に、積層セラミックコンデンサの製造に際して、すぐれた焼結挙動を示し、導電性ペーストを形成する際には、すぐれた分散性を有するように、金属ニッケル粉末の表面を非イオン系界面活性剤で表面処理することも提案されている(特許文献5参照)。
【0009】
しかしながら、従来、積層セラミックコンデンサの内部電極材料として用いられている金属ニッケル粉末は、時間の経過と共に凝集しやすいので、製造後、保管時に、通常、凝集して、一部は、粒径数十μmの粗大な粒子を生成することがある。上述したように、積層セラミックコンデンサの製造には、内部電極材料である金属粉末を有機バインダーに分散させてペーストとし、これをセラミック誘電体のグリーンシート上に塗布する工程が含まれるが、金属ニッケル粉末のぺーストは、通常、ニッケル粉末をビーズミルやロールミル等を用いて有機バインダー中に分散させ、これに希釈溶剤を加えることによって製造される。
【0010】
そこで、ニッケル粉末のペーストの製造の際に、用いる金属ニッケル粉末に凝集した粗大な粒子が混在している場合には、球状のニッケル粒子の変形や潰れを防止すると共に、上記粗大な粒子を解きほぐすために、比較的弱い剪断条件下にロールミルやボールミルを用いて、ニッケル粒子を有機バインダー中に分散させることが行われている。しかし、このような剪断条件によっては、上記粗大な粒子を解きほぐすことができず、他方、例えば、ロールミルを用いて金属ニッケル粉末を有機バインダー中に分散させたような場合には、金属ニッケルは、柔らかく、展性を有するので、前記粗大な粒子がロール間の間隙で更に圧延されて、偏平な巨大粒子を生成することさえある。
【0011】
かくして、このような粗大粒子や巨大粒子は、金属ニッケル粉末のペースト化の後、篩による異物除去の段階において、捕集され、除去されるが、しかし、粗大粒子や巨大粒子は篩を目詰まりさせ、篩の頻繁な交換を必要とするので、金属ニッケル粉末のペーストの製造、延いては、積層セラミックコンデンサの生産性を著しく低下させることとなる。
【0012】
しかし、従来、時間の経過によっても、凝集して、粗大な粒子を形成しない高分散性の表面処理金属ニッケル粉末は知られていない。
【0013】
【特許文献1】特開平11−343501号公報
【特許文献2】特開2001−131601号公報
【特許文献3】特開2001−059101号公報
【特許文献4】特開2001−247901号公報
【特許文献5】WO00/03823号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、積層セラミックコンデンサの内部電極材料として用いられる従来の金属ニッケル粉末における上述した問題を解決するためになされたものであって、時間の経過によっても、凝集して、粗大な粒子を形成することのない高分散性の表面処理金属ニッケル粉末とその製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤にて金属ニッケル粉末を表面処理してなることを特徴とする表面処理金属ニッケル粉末が提供される。
【0016】
また、多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤にて金属ニッケル粉末を表面処理することを特徴とする表面処理金属ニッケル粉末の製造方法が提供される。
【0017】
特に、本発明によれば、金属ニッケル粉末を多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤で処理する表面処理工程とこのように表面処理した金属ニッケル粉末を温度100〜300℃で加熱する加熱工程と粉砕する粉砕工程とを含むことを特徴とする表面処理金属ニッケル粉末の製造方法が提供される。
【0018】
本発明の特に好ましい態様として、金属ニッケル粉末を多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤で処理する表面処理工程とこのように表面処理した金属ニッケル粉末を温度100〜300℃で加熱する加熱工程とジェットミルにて粉砕する粉砕工程とを含むことを特徴とする表面処理金属ニッケル粉末の製造方法が提供される。
【0019】
このような本発明の方法において、表面処理した金属ニッケル粉末の加熱工程と粉砕工程は、同時に行ってもよく、また、別々に行ってもよい。従って、本発明の好ましい態様によれば、表面処理した金属ニッケル粉末の加熱及び粉砕工程として、温度100〜300℃の噴流体を用いてジェットミルにて粉砕することによって、目的とする表面処理金属ニッケル粉末を得ることができ、また、表面処理した金属ニッケル粉末の加熱工程として、例えば、電気炉を用いて、温度100〜300℃に加熱した後、粉砕工程として、ジェットミルにて粉砕することによっても、目的とする表面処理金属ニッケル粉末を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明において、原料として用いる金属ニッケル粉末は、その製造方法においては、特に限定されるものではなく、例えば、ニッケル塩の蒸気の気相水素還元法のような乾式法や、ニッケル塩を含む水溶液を還元剤で還元し、析出させる湿式法によるものでもよいが、好ましくは、0.1〜5μm、より好ましくは、0.1〜2μm、特に好ましくは、0.1〜1μmの範囲の平均粒径を有する。
【0021】
しかし、本発明によれば、特に、特開平12−44252号公報や特開2001−152214号に記載されているように、エマルジョン法にて微細球状の塩基性ニッケル炭酸塩又はニッケル炭酸塩(以下、(塩基性)ニッケル炭酸塩という。)を製造し、これを酸化、還元して得られる金属ニッケル粉末や、また、上記(塩基性)ニッケル炭酸塩をアルカリ土類元素、アルミニウム、ケイ素、希土類元素等の化合物からなる融着防止剤の存在下で水素雰囲気下に加熱して、上記(塩基性)ニッケル炭酸塩を還元して得られる金属ニッケル粉末が好ましく用いられる。このようにして得られる金属ニッケル粉末は、エマルジョン法による(塩基性)ニッケル炭酸塩の形態を承継して、微細球状の形態を有する。
【0022】
本発明による表面処理金属ニッケル粉末は、多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤にて金属ニッケル粉末を表面処理してなるものであり、このような表面処理金属ニッケル粉末は、多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤にて金属ニッケル粉末を表面処理することによって得ることができる。
【0023】
好ましくは、本発明によれば、そのような表面処理金属ニッケル粉末は、金属ニッケル粉末を多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤で処理する表面処理工程とこのように表面処理した金属ニッケル粉末を温度100〜300℃で加熱する加熱工程と粉砕する粉砕工程とを含む方法によって得ることができる。
【0024】
特に好ましくは、本発明によれば、そのような表面処理金属ニッケル粉末は、金属ニッケル粉末を多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤で処理する表面処理工程とこのように表面処理した金属ニッケル粉末を温度100〜300℃で加熱する加熱工程とジェットミルにて粉砕する粉砕工程とを含む方法によって得ることができる。
【0025】
上記多価アルコールは、特に、限定されるものではないが、しかし、炭素原子数2〜6、ヒドロキシル基数2〜5のものが好ましく、従って、例えば、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1,2−ペンタンジオール、トリエチレングリコール、3−ブテン−1,2−ジオール、1,2,3−ブタントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール等が好ましく用いられる。
【0026】
アルカノールアミンも、特に、限定されるものではないが、しかし、炭素原子数2〜6、ヒドロキシル基数1〜3アミノ基数1〜3のものが好ましく、従って、例えば、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、1−アミノプロパン−2−オール、2−アミノブタン−1−オール、2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール、2−アミノ−2−メチルプロパン−1,3−ジオール、1,2−ジアミノプロパン−3−オール、1−アミノ−2,2−ジアミノメチルプロパン−1−オール、N−(2−オキシプロピル)エチレンジアミン等が好ましく用いられる。しかし、上記に限定されるものではない。
【0027】
また、シランカップリング剤も、特に限定されるものではないが、しかし、一般式(I)
−Si−(OR)4−m …(I)
(式中、Xは反応性有機官能基を有する有機基を示し、Rは炭素原子数1〜5のアルキル基を示し、mは0〜3の整数を示す。)
で表されるものが好ましく用いられる。上記有機基における反応性有機官能基としては、例えば、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、塩素原子、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等を挙げることができ、従って、このような反応性有機官能基を有する有機基Xとしては、例えば、ビニル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−アミノプロピル基、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピル基、N−2−(アミノエチル−3−アミノプロピル基、N−フェニル−3−アミノプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、3−クロロプロピル基、3−メタクリロキシプロピル基等を挙げることができ、また、アルキル基Rとして、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、メトキシエトキシル基等を挙げることができる。
【0028】
従って、本発明によれば、このようなシランカップリング剤の好ましい具体例として、例えば、テトラエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0029】
本発明において、金属ニッケル粉末をこのような表面処理剤で処理するには、乾式法と湿式法のいずれによってもよい。乾式法によるときは、例えば、金属ニッケル粉末を表面処理剤と混合し、必要に応じて、乾燥すればよい。他方、湿式法によるときは、例えば、金属ニッケル粉末を適宜の媒体中に分散させてスラリーとし、このスラリーに表面処理剤を加え、攪拌、混合した後、上記媒体を除去し、必要に応じて、乾燥すればよい。上記媒体としては、通常、水が好ましく用いられる。
【0030】
このように、金属ニッケル粉末を表面処理剤で表面処理するに際して、表面処理剤は、必要に応じて、適宜の溶剤中に分散させ、又は溶解させて、用いることができる。上記溶剤としては、特に限定されるものではないが、通常、水が好ましく用いられる。金属ニッケル粉末を湿式法にて表面処理した場合に、金属ニッケル粉末のスラリーから上記媒体を除去するための手段、方法は、特に限定されるものではないが、効率の点から、噴霧乾燥によるのが好ましい。但し、この噴霧乾燥は、金属ニッケル粉末が噴霧乾燥機の出口において、100〜300℃の範囲内の温度となる場合には、本発明における「温度100〜300℃で加熱する加熱工程」に含めるものとする。また、この場合において、このような噴霧乾燥による加熱は、他の手段による加熱、例えば、後述するようなジェットミルによる加熱や電気炉を用いる加熱と重複して行ってもよい。
【0031】
かくして、本発明によれば、金属ニッケル粉末を湿式法にて表面処理した後、金属ニッケル粉末の温度が100〜300℃の範囲となるように噴霧乾燥し、この噴霧乾燥を本発明における加熱工程とし、この後、金属ニッケル粉末を粉砕することによっても、本発明による表面処理金属ニッケル粉末を得ることができる。本発明によれば、上記金属ニッケル粉末を粉砕することは、好ましくは、ジェットミルを用いて行うことが好ましく、従って、この態様においては、金属ニッケル粉末をジェットミルにて粉砕するに際しては、常温の噴流体を用いてもよく、また、必要に応じて、加熱した噴流体を用いてもよい。
【0032】
本発明によれば、表面処理剤は、金属ニッケル粉末100重量部に対して、通常、0.1〜5重量部、好ましくは、0.2〜1重量部の範囲で用いられる。
【0033】
本発明によれば、このように金属ニッケル粉末を表面処理剤にて表面処理した後、これを加熱工程と粉砕工程とに付すが、この加熱工程と粉砕工程は、同時に行ってもよく、また、別々に行ってもよい。
【0034】
従って、本発明によれば、第一の好ましい態様として、表面処理した金属ニッケル粉末の加熱及びジェットミルによる粉砕工程として、温度100〜300℃、好ましくは、120〜280℃の噴流体を用いてジェットミルにて粉砕することによって、目的とする表面処理金属ニッケル粉末を得ることができる。この第一の態様においては、表面処理した金属ニッケル粉末の加熱工程と粉砕工程を同時に行うものである。即ち、ジェットミルは、流体エネルギーを利用する超微粉粉砕機であって、流体エネルギーミルとも呼ばれており、この第一の態様によれば、特に、限定されるものではないが、例えば、圧縮空気、過熱蒸気、燃焼ガス、窒素ガス等の温度100〜300℃の噴流体を用いて、表面処理した金属ニッケル粉末をジェットミルにて粉砕することによって、表面処理した金属ニッケル粉末の加熱工程と粉砕工程を同時に行うのである。
【0035】
第二の好ましい態様として、表面処理した金属ニッケル粉末を適宜の加熱手段を用いて温度100〜300℃、好ましくは、120〜280℃に加熱した後、ジェットミルにて粉砕することによっても、目的とする表面処理金属ニッケル粉末を得ることができる。上記加熱手段は、特に、限定されるものではないが、例えば、電気炉が好ましく用いられる。この第二の態様においては、表面処理した金属ニッケル粉末の加熱工程と粉砕工程を別々に行うものである。従って、この第二の態様においては、金属ニッケル粉末をジェットミルにて粉砕するに際しては、常温の噴流体を用いてもよく、また、必要に応じて、加熱した噴流体を用いてもよい。
【0036】
このように、本発明によれば、金属ニッケル粉末を表面処理剤で処理した後、温度100〜300℃で加熱しながら、又は加熱した後、粉砕することによって、時間の経過によっても、凝集して、粗大粒子を形成せず、高分散性の金属ニッケル粉末を得ることができる。
【0037】
本発明においては、表面処理剤で表面処理した金属ニッケル粉末を粉砕するには、上述したように、好ましくは、ジェットミルを用いて行われる。即ち、ジェットミルは、粉砕媒体を用いず、高圧でノズルから噴出させた流体に粉体を巻き込みながら、粒子相互や粒子と衝撃板との衝突によって粉砕するものであるので、粉砕媒体との衝突による粒子の変形が生じ難く、また、その分級によって粉砕の不十分な粗粒を系外に出さないからである。しかし、本発明において、粉砕手段はこれに限定されるものではなく、例えば、金属ニッケルが柔らかく、展性を有することから、その条件を適宜に調節すれば、ハンマーミル、ピン型ミル、ボールミル、ロールミル等の粉砕手段も用いることもできる。
【0038】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0039】
参考例1
(金属ニッケル粉末の製造)
(第1段階)
市販の塩基性炭酸ニッケル(NiCO・Ni(OH)・4HO)4700gと炭酸水素アンモニウム(NHHCO)8066gとを28%アンモニア水/水混合物に加え、よく攪拌して、pH9.5の塩基性炭酸ニッケルの炭酸水素アンモニウム水溶液を調製した。このようにして得られたニッケル塩の水溶液6666gにノニオン系界面活性剤ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(花王(株)製レオドールTW−O120)1000gを加え、50℃にて攪拌して溶解させた。別に、有機溶媒であるスクワラン(スクアテック(株)製スーパースクワラン)26664gにノニオン系界面活性剤ソルビタンモノオレエート(花王(株)製レオドールSR−O10)1667gを加え、80℃にて撹拌して、溶解させた。
【0040】
次に、上記界面活性剤を溶解させたニッケル塩水溶液と上記界面活性剤を溶解させた有機溶媒とを混合し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)を用いて1500rpmで3分間攪拌し、W/O型のエマルジョンを調製した。
【0041】
温度50℃において、このエマルジョンを20〜30mmHgの減圧下に吸引して、アンモニアを蒸発させ、この後、アンモニア臭がなくなった後も、吸引を続けて、炭酸ガスと水を蒸発させたところ、エマルジョンが破壊されて、油層と水層に分離し、水層に炭酸ニッケルの淡緑色の沈殿を得た。この沈殿を濾過し、へキサン、メタノール及び水の順序にて洗浄した後、温度100℃で2時間乾燥させて、球状の炭酸ニッケル粒子500gを得た。
【0042】
(第2段階)
このようにして得られた炭酸ニッケルを50℃/時の速度で昇温し、空気雰囲気中、600℃で2時間焼成して、均一微細な球状の酸化ニッケル粒子を得た。次に、この酸化ニッケル粒子を水素気流中100℃/時の速度で昇温し、600℃で6時間還元して、平均粒径0.2μmの球状の金属ニッケル粉末を得た。
【0043】
参考例2
(金属ニッケル粉末の製造)
参考例1の第2段階と同様にして得られた球状の酸化ニッケル636gとイオン交換水2000mLに直径1mmのジルコニアビーズ7000gを加え、遊星ミルを用いて、200rpmで10分間粉砕処理した。この粉砕処理の後、ジルコニアビーズを分離し、十分に洗浄して、酸化ニッケルを全量回収し、この酸化ニッケルを水に分散させて、スラリーを調製した。
【0044】
この酸化ニッケルのスラリーに酢酸マグネシウム四水和物(Mg(CHCOO)・4HO)133gと硝酸イットリウム六水和物(Y(NO・6HO)84.8gを加え、攪拌し、溶解させた。このスラリーを攪拌しながら氷冷し、これに2%アンモニア水をゆっくり滴下して、中和し、沈殿を生成させた。得られた沈殿を含む固形分を濾過、水洗し、110℃で一晩乾燥して、ニッケルに対して酸化マグネシウム(MgO)を6%、酸化イットリウム(Y)を5%有する酸化ニッケル粉末を得た。
【0045】
次に、この酸化ニッケル粉末を瑪瑙乳鉢を用いて粉砕した後、水素気流中、900℃で3時間還元して、粒子表面に酸化マグネシウム5%と酸化イットリウム5%を有する平均粒径0.2μmの球状の金属ニッケル微粉末を得た。
【0046】
(表面処理金属ニッケル粉末の製造)
実施例1
参考例1にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末500gをポリエチレンシート上に広げ、これにトリメチロールプロパンの10%水溶液25mLを噴霧器にて吹き付けながら、攪拌、混合した。このように処理した金属ニッケル粉末をジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、温度200℃、圧力6kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕して、トリメチロールプロパン処理量0.5%の金属ニッケル粉末を得た。
【0047】
実施例2
参考例1にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末500gをポリエチレンシート上に広げ、これにトリメチロールプロパンの10%水溶液50mLを噴霧器にて吹き付けながら、攪拌、混合した。このように処理した金属ニッケル粉末をジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、温度150℃、圧力7kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕して、トリメチロールプロパン処理量1.0%の金属ニッケル粉末を得た。
【0048】
実施例3
参考例1にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末500gをポリエチレンシート上に広げ、これにトリメチロールプロパンの10%水溶液50mLを噴霧器にて吹き付けながら、攪拌、混合した。このように処理した金属ニッケル粉末をジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、温度100℃、圧力6kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕して、トリメチロールプロパン処理量1.0%の金属ニッケル粉末を得た。
【0049】
実施例4
参考例1にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末500gをポリエチレンシート上に広げ、これに2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールの10%水溶液25mLを噴霧器にて吹き付けながら、攪拌、混合した。このように処理した金属ニッケル粉末を電気炉に仕込み、温度250℃で7時間加熱した後、ジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、常温、圧力6kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕して、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール処理量0.5%の金属ニッケル粉末を得た。
【0050】
実施例5
参考例1にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末500gをイオン交換水2Lに投入し、ミクロアジターを用いて、1000rpmで30分間、攪拌して分散させた。これにトリメチロールプロパンの10%水溶液25mLを加えた後、スラリー供給量250mL/分、熱風入口温度210℃、噴霧乾燥機出口温度90℃の条件にて噴霧乾燥して、出口における温度が80℃の金属ニッケル粉末を得た。このようにして処理した金属ニッケル粉末をジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、温度200℃、圧力6kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕して、トリメチロールプロパン処理量0.5%の金属ニッケル粉末を得た。
【0051】
実施例6
参考例1にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末500gをイオン交換水2Lに投入し、ミクロアジターを用いて、1000rpmで30分間、攪拌して分散させた。これに2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールの10%水溶液25mLを加えた後、スラリー供給量250mL/分、熱風入口温度210℃、噴霧乾燥機出口温度90℃の条件にて噴霧乾燥して、出口における温度が80℃の金属ニッケル粉末を得た。このようにして処理した金属ニッケル粉末を電気炉に仕込み、温度250℃で7時間加熱した後、ジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、温度100℃、圧力6kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕して、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール処理量0.5%の金属ニッケル粉末を得た。
【0052】
実施例7
参考例2にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末500gをポリエチレンシート上に広げ、これにテトラメトキシシランの10%水溶液25mLを噴霧器にて吹き付けながら、攪拌、混合した。このように処理した金属ニッケル粉末をジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、温度200℃、圧力6kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕して、テトラメトキシシラン処理量0.5%の金属ニッケル粉末を得た。
【0053】
実施例8
湿式反応で製造された市販の平均粒径0.4μmの金属ニッケル粉末500gをポリエチレンシート上に広げ、これにトリメチロールプロパンの10%水溶液25mLを噴霧器にて吹き付けながら、攪拌、混合した。このように処理した金属ニッケル粉末をジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、温度200℃、圧力6kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕して、トリメチロールプロパン処理量0.5%の金属ニッケル粉末を得た。
【0054】
実施例9
参考例1にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末500gをイオン交換水2Lに投入し、ミクロアジターを用いて、1000rpmで30分間、攪拌して分散させた。これにトリメチロールプロパンの10%水溶液25mLを加えた後、スラリー供給量250mL/分、熱風入口温度300℃、噴霧乾燥機出口温度180℃の条件にて噴霧乾燥して、出口における温度が170℃の金属ニッケル粉末を得た。このようにして処理した金属ニッケル粉末をジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、常温、圧力6kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕して、トリメチロールプロパン処理量0.5%の金属ニッケル粉末を得た。
【0055】
比較例1
参考例1にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末をジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、常温、圧力6kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕した。
【0056】
比較例2
参考例1にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末500gをポリエチレンシート上に広げ、これにトリメチロールプロパンの10%水溶液25mLを噴霧器にて吹き付けながら、攪拌、混合した。このように処理した金属ニッケル粉末をジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、常温、圧力6kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕して、トリメチロールプロパン処理量0.5%の金属ニッケル粉末を得た。
【0057】
比較例3
参考例1にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末500gをイオン交換水2Lに投入し、ミクロアジターを用いて、1000rpmで30分間、攪拌して分散させた。これにトリメチロールプロパンの10%水溶液50mLを加えた後、スラリー供給量250mL/分、熱風入口温度210℃、噴霧乾燥機出口温度90℃の条件にて噴霧乾燥機を用いて乾燥させた。このようにして処理した金属ニッケル粉末を電気炉に仕込み、温度150℃で7時間加熱して、トリメチロールプロパン処理量1.0%の金属ニッケル粉末を得た。
【0058】
比較例4
参考例1にて得られた平均粒径0.2μmの金属ニッケル粉末500gをイオン交換水2Lに投入し、ミクロアジターを用いて、1000rpmで30分間、攪拌して分散させた。これにトリメチロールプロパンの10%水溶液25mLを加えた後、スラリー供給量250mL/分、熱風入口温度210℃、噴霧乾燥機出口温度90℃の条件にて噴霧乾燥して、出口における温度が80℃の金属ニッケル粉末を得た。このようにして処理した金属ニッケル粉末をジェットミル(日本ニューマチック(株)製PJM−200SP型)に3kg/時の割合で供給しながら、常温、圧力6kg/cmの圧縮空気を噴流体として用いて、粉砕して、トリメチロールプロパン処理量0.5%の金属ニッケル粉末を得た。
【0059】
(表面処理金属ニッケル粉末の分散性試験)
500mL容量ビーカー中のイオン交換水300mLにヘキサメタリン酸ナトリウム2gを加え、溶解させた後、この溶液に上記実施例又は比較例で得られた表面処理金属ニッケル粉末(試料)20gを投入し、TKホモディスパー(特殊機化工業(株)製)を用いて、1500rpmで5分間、攪拌、混合した。このようにして得られた表面処理金属ニッケル粉末の分散液を重量が予め知られている標準篩(目開き45μm)に通し、水洗後、標準篩と篩上の残分を乾燥機中、110℃で2時間乾燥させた。放冷後、標準篩と篩上の残分(弱分散篩残分)を計量して、初期弱分散篩残分を求めた。更に、表面処理金属ニッケル粉末を調製してから、それぞれ2週間及び1か月が経過した表面処理金属ニッケル粉末についても、同様にして、弱分散篩残分を求めた。結果を表1に示す。
【0060】
弱分散篩残分Rは次式にて定義される。即ち、用いた試料の重量をW、篩残分をWとするとき、R=(W/W)×100(%)である。
【0061】
【表1】
Figure 2004218030
【0062】
表1に示す結果から明らかなように、比較例1においては、金属ニッケル粉末を表面処理することなく、常温で粉砕したので、粉砕直後は、目開き45μm篩残分となる粗大粒子はないが、時間の経過と共に著しく凝集して、篩残分が著しく増加する。比較例2においては、金属ニッケル粉末を表面処理しても、その後の加熱処理がないので、比較例1によるものと同様に、粉砕直後は、粗大粒子がないが、時間の経過と共に著しく凝集する。比較例3においては、金属ニッケル粉末を表面処理した後、加熱処理もなされるが、ジェットミルによる粉砕がなされないので、処理の直後から凝集が著しい。比較例4においては、比較例2と同様に、金属ニッケル粉末を表面処理しても、その後の加熱処理がないので、粉砕直後は、粗大粒子がないが、時間の経過と共に著しく凝集する。
【0063】
これに対して、本発明によれば、金属ニッケル粉末はいずれも、初期は勿論、時間が経過しても、実質的に凝集せず、高分散性を有している。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、本発明に従って、多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤にて金属ニッケル粉末を表面処理してなる表面処理金属ニッケル粉末は、時間の経過によっても、実質的に凝集せず、弱分散篩残分(45μm)でみられる粗大粒子がなく、高分散性を有しているので、金属ニッケル粉末のペーストの製造時の巨大粒子の生成もなく、生産性が向上し、延いては、積層セラミックコンデンサの生産性を高めることができる。

Claims (8)

  1. 多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤にて金属ニッケル粉末を表面処理してなることを特徴とする表面処理金属ニッケル粉末。
  2. 多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤にて金属ニッケル粉末を表面処理することを特徴とする表面処理金属ニッケル粉末の製造方法。
  3. 金属ニッケル粉末を多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤で処理する表面処理工程とこのように表面処理した金属ニッケル粉末を温度100〜300℃で加熱する加熱工程と粉砕する粉砕工程とを含むことを特徴とする表面処理金属ニッケル粉末の製造方法。
  4. 金属ニッケル粉末を多価アルコール、シランカップリング剤及びアルカノールアミンから選ばれる表面処理剤で処理する表面処理工程とこのように表面処理した金属ニッケル粉末を温度100〜300℃で加熱する加熱工程とジェットミルにて粉砕する粉砕工程とを含むことを特徴とする表面処理金属ニッケル粉末の製造方法。
  5. 表面処理した金属ニッケル粉末の加熱及び粉砕工程として、温度100〜300℃の噴流体を用いてジェットミルにて粉砕する請求項4に記載の表面処理金属ニッケル粉末の製造方法。
  6. 表面処理した金属ニッケル粉末の加熱工程として、温度100〜300℃に加熱した後、粉砕工程として、ジェットミルにて粉砕する請求項4に記載の表面処理金属ニッケル粉末の製造方法。
  7. 加熱工程における加熱温度が120〜280℃の範囲の温度である請求項3から6のいずれかに記載の表面処理金属ニッケル粉末の製造方法。
  8. 平均粒径0.1〜5μmの金属ニッケル粉末を表面処理する請求項2から7のいずれかに記載の表面処理金属ニッケル粉末の製造方法。
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