JP2001097816A - 水中油型乳化組成物 - Google Patents

水中油型乳化組成物

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JP2001097816A JP2000206082A JP2000206082A JP2001097816A JP 2001097816 A JP2001097816 A JP 2001097816A JP 2000206082 A JP2000206082 A JP 2000206082A JP 2000206082 A JP2000206082 A JP 2000206082A JP 2001097816 A JP2001097816 A JP 2001097816A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温安定性及び使用性の良好な水中油型乳化
組成物を提供すること。 【解決手段】 親水性非イオン系界面活性剤と高級脂肪
族アルコールと水と油分とを含有し、下記〜の条件
を満足することを特徴とする水中油型乳化組成物。 親水性非イオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコール
と水とでゲルを形成し、形成されるゲルの転移温度が60
℃以上である。 親水性非イオン系界面活性剤の配合量が、水中油型乳
化組成物全量に対して0.2〜1.0重量%である。 上記ゲルを形成する親水性非イオン系界面活性剤と高
級脂肪族アルコールの配合量のモル比が、1:3であ
る。 ゲルの形成に関与しない過剰の高級脂肪族アルコール
又は両親媒性物質を含有し、その配合量が1〜10重量
%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水中油型乳化組成物
に関する。さらに詳しくは、経時安定性に優れ、使用性
が良好な水中油型乳化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、非イオン系界面活性剤で乳化し
た水中油型クリーム製剤は、非イオン系界面活性剤と高
級脂肪族アルコールとのモル比が1:3となるα−ゲル
を系中に形成させてクリームを固化することにより調製
している。
【0003】したがって、この製剤を安定化させるに
は、クリームを固化させ、クリーミングを防ぐために、
十分な量のα−ゲルを形成させる必要があり、通常、α
−ゲル中に4重量%以上の高級脂肪族アルコールなどの
両親媒性物質と非イオン系界面活性剤を配合している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法により水中油型クリームを調製した場合には、クリ
ームを固化させるのに必要なα−ゲルの存在によりクリ
ームは安定化するものの、塗布時に重い使用感を与え、
さっぱりして軽い使用感を有するクリームを得ることは
極めて困難であった。
【0005】また、使用感を向上させる目的で、界面活
性剤の配合量を減らした場合には、系の硬度が低下し、
クリーム状とならない、あるいは高温でクリーミングを
起こすという問題点があった。
【0006】本発明者らは、上述の事情に鑑み前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、水中油型乳化組成
物において、親水性非イオン系界面活性剤及び高級脂肪
族アルコールを特定の条件で配合することにより、経時
安定性及び使用性に優れた水中油型乳化組成物が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明は、経時安定性が良好で、かつ、使
用感についても満足できる水中油型乳化組成物を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、親
水性非イオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコールと水
と油分とを含有し、下記〜の条件を満足することを
特徴とする水中油型乳化組成物を提供するものである。 親水性非イオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコール
と水とでゲルを形成し、形成されるゲルの転移温度が60
℃以上である。 前記ゲルを形成する親水性非イオン系界面活性剤の配
合量が、水中油型乳化組成物全量に対して0.2〜1.0重量
%である。 上記ゲルを形成する親水性非イオン系界面活性剤と高
級脂肪族アルコールの配合量のモル比が、1:3であ
る。 ゲルの形成に関与しない過剰の高級脂肪族アルコール
又は両親媒性物質を含有し、その配合量が1〜10重量
%である。
【0009】また、本発明は、前記水中油型乳化組成物
が、クリーム状皮膚外用剤であることを特徴とする前記
の水中油型乳化組成物を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の態様】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0011】本発明に配合される親水性非イオン系界面
活性剤は、炭素数16以上の直鎖アルキル基を有するアル
キルエーテル系界面活性剤又はアルキルエステル系界面
活性剤が好ましく、例えば、POEステアリルエーテル、P
OEベヘニルエーテル等のPOEアルキルエーテル類、モノ
ステアリン酸ポリエチレングリコール等のPOEアルキル
エステルが挙げられる。さらに好ましくは、HLBが12〜2
0の範囲の界面活性剤であり、例えば、POEオレイルエー
テル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル等
のPOEアルキルエーテル類が挙げられる。
【0012】本発明に配合される高級脂肪族アルコール
は、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、
ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチ
ルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルア
ルコール等が挙げられ、これらの一種または二種以上が
配合されるが、二種以上の高級脂肪族アルコールの混合
物が好ましく、さらに好ましくは、その混合物の融点が
60℃以上である組み合わせである。この融点が60℃未満
であると、処方によっては、系の温度安定性が低下し、
クリーミングを起こす場合がある。例えば、ステアリル
アルコールとベヘニルアルコールの組み合わせが好まし
く使用される。
【0013】本発明の水中油型乳化組成物においては、
上記の高級脂肪族アルコールと親水性非イオン系界面活
性剤と水とで形成されるゲルの転移温度が60℃以上とな
るような組み合わせであることが必要である。好ましく
は65℃以上である。このゲルの転移温度が60℃未満で
あると、系の温度安定性が低下し、クリーミングを起こ
す恐れがある。なお、このゲルは、通常は、α−ゲルが
構成される。α−ゲルとは、高級脂肪族アルコールと親
水性界面活性剤が水中で形成する会合体であってα−構
造(福島正二著「セチルアルコールの物理化学」フレグ
ランスジャーナル社)をとるゲルを意味する。
【0014】上記ゲルを形成する親水性非イオン系界面
活性剤の配合量は、水中油型乳化組成物全体に対して0.
2〜1.0重量%であることが必要であり、好ましくは、0.
3〜0.8重量%である。配合量が0.2重量%未満である
と、系の温度安定性が低下し、クリーミングを起こす恐
れがあり、また、1.0重量%を超えると塗布中の使用感
が重く、満足できる使用性のものは得られない。
【0015】さらに、上記ゲルにおいて、ゲルを形成す
る親水性非イオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコール
の配合量比は、モル比で1:3である。本発明におい
て、ゲルとは水相において形成された親水性非イオン系
界面活性剤と高級アルコールのラメラ構造からなる会合
体を意味している。親水性非イオン系界面活性剤と高級
アルコールが会合体を形成していることはDSC(示差
走査熱量測定器)により確認することができる。両者を
混合し水に分散した試料の吸熱ピークは、それぞれの単
独を水に溶解または分散した試料で得られる吸熱ピーク
よりも高温側に単一の吸熱ピークを示すが高級アルコー
ル組成が低い(高級アルコールが不足している)場合は
会合体の吸熱ピークの温度は低く、その温度は高級アル
コールの組成の増大と共に上昇し、会合体構造が完成さ
れた後、高級アルコールが過剰になると一定となり、過
剰な高級アルコールのピークが出現する。ここで、会合
体構造が完成される組成は、単一のアルキル鎖を持つ親
水性界面活性剤と単一のアルキル鎖を持つ高級アルコー
ルで会合体を形成する場合は親水性界面活性剤1モルに
対して高級アルコール3モルであることが知られてい
る。
【0016】本発明においては、さらに、上記ゲルの形
成に関与しない過剰の高級脂肪族アルコール、又は、両
親媒性物質を含有し、その含有量は水中油型乳化組成物
全量に対して1〜10重量%である。
【0017】ゲルの形成に関与しない過剰の高級脂肪族
アルコールの説明は、上記ゲル形成に関与する高級脂肪
族アルコールの説明と同じである。通常は、同一の高級
脂肪族アルコールが過剰に添加される。すなわち、ゲル
を形成する親水性非イオン系界面活性剤と高級脂肪族ア
ルコールの配合モル比は1:3であるので、α−ゲルに
関与する高級脂肪族アルコールの含有量は、親水性アニ
オン系界面活性剤のモル数を3倍した数字に、高級脂肪
族アルコールの平均分子量を乗じた値となる。したがっ
て、この値よりも大きい過剰の高級脂肪族アルコールが
配合され、過剰分が1〜10重量%でなければならな
い。高級脂肪族アルコール以外の両親媒性物質が配合さ
れてもよく、好ましくはその融点が55℃以上、さらに好
ましくは60℃以上の両親媒性物質である。この融点が55
℃未満であると、処方によっては、系の温度安定性が低
下し、クリーミングを起こす場合がある。好ましい両親
媒性物質としては、例えば、グリセリルモノアルキルエ
ーテル、モノグリセライド、バチルアルコールが挙げら
れる。ゲルの形成に関与しない高級脂肪族アルコールと
両親媒性物質の両方が配合される場合は、両者の合計配
合量が1〜10重量%である。
【0018】上記の通り、ゲル形成には寄与しない過剰
の高級脂肪族アルコール又は高級アルコール以外の両親
媒性物質の配合量は、水中油型乳化組成物全量に対して
1.0〜10重量%であることが必要であるが、この配合量
が1.0重量%未満であると過剰な高級アルコール又は両
親媒性物質の結晶の量が少なく、十分に高温安定性を維
持できない恐れがある。また、配合量が10重量%を超え
ると、組成によっては硬度が高くなりすぎ、使用感も悪
くなる。両者を併せて配合することも可能であるが、配
合量の合計は水中油型乳化組成物全量に対して1〜10
重量%である。
【0019】本発明においては、ゲルを形成する上記必
須成分の親水性非イオン系界面活性剤の他に、親油性非
イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、アニオン
系界面活性剤又は両性界面活性剤を本発明の効果を損な
わない限り配合することができる。なお、ゲルの形成に
関与していない親水性非イオン界面活性剤が存在しても
よい。
【0020】本発明の水中油型乳化組成物に配合される
水は、製品に応じて適宜決定されるが、水中油型乳化組
成物全量に対して40〜90重量%である。
【0021】本発明の水中油型乳化組成物に配合される
油分は、通常の水中油型乳化化粧料に配合される油分で
あれば特に制限はなく、例えば、アマニ油、ツバキ油、
マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリ
ーブ油、アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワ
ー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ
油、ヒマワリ油、アーモンド油、ナタネ油、ゴマ油、小
麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花
生油、茶実油、月見草油、卵黄油、牛脚油、肝油、トリ
グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパル
ミチン酸グリセリン等の液体油脂;ヤシ油、パーム油、
パーム核油等の液体又は固体の油脂;カカオ脂、牛脂、
羊脂、豚脂、馬脂、硬化油、硬化ヒマシ油、モクロウ、
シアバター等の固体油脂;ミツロウ、キャンデリラロ
ウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタ
ロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、還
元ラノリン、硬質ラノリン、カポックロウ、サトウキビ
ロウ、ホホバロウ、セラックロウ等のロウ類;オクタン
酸セチル等のオクタン酸エステル、トリ−2−エチルヘ
キサン酸グリセリン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペ
ンタエリスリット等のイソオクタン酸エステル、ラウリ
ン酸ヘキシル等のラウリン酸エステル、ミリスチン酸イ
ソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のミリス
チン酸エステル、パルミチン酸オクチル等のパルミチン
酸エステル、ステアリン酸イソセチル等のステアリン酸
エステル、イソステアリン酸イソプロピル等のイソステ
アリン酸エステル、イソパルミチン酸オクチル等のイソ
パルミチン酸エステル、オレイン酸イソデシル等のオレ
イン酸エステル、アジピン酸ジイソプロピル等のアジピ
ン酸ジエステル、セバシン酸ジエチル等のセバシン酸ジ
エステル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油;
流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、スクワレ
ン、プリスタン、パラフィン、イソパラフィン、セレシ
ン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化
水素油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリ
シロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の
鎖状シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサ
ン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチル
シクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン、3次元網
目構造を有するシリコーン樹脂、シリコーンゴム等のシ
リコーン油を配合することができる。
【0022】配合される油分は、製品に応じて適宜決定
されるが、水中油型乳化組成物全量に対して5〜50重
量%である。なお、本発明において油分とは、上記必須
成分の高級脂肪族アルコール及び両親媒性物質は含まな
い。
【0023】上記必須成分を含有する本発明は、クリー
ム状の水中油型乳化組成物において、親水性非イオン系
界面活性剤−高級脂肪族アルコール−水で構成されるゲ
ルを形成するが、配合される親水性非イオン系界面活性
剤が1重量%以下であるため、ゲルの形成量が少なく、
従来のクリームに比してさっぱりして軽い使用感を有す
る。また、ゲルとともに、過剰量の高融点の高級脂肪族
アルコールの結晶を共存させているため、ゲルが少ない
にも関わらず、十分に固化し、クリーミングを防ぐこと
が可能である。本発明により、配合される界面活性剤量
が少量であるにも関わらず、経時安定性が良好で、か
つ、使用性も良好な水中油型乳化組成物を提供すること
が可能である。
【0024】上記必須成分を含有する水中油型乳化組成
物は、常法により、主に、化粧料、医薬品、医薬部外品
等の皮膚外用剤として用いられる水中油型乳化組成物を
製造できるが、特に系中にゲルを形成する水中油型クリ
ーム状の剤型を原則として有する皮膚外用剤として利用
されることが好ましい。皮膚外用剤においては、具体的
な目的に応じて、本発明の効果を損なわない限りにおい
て、一般的な薬効成分や基剤成分を配合することができ
る。
【0025】薬効成分としては、例えば、本発明の皮膚
外用剤をサンケア製品として用いる場合には、パラアミ
ノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル
酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル
酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメン
チル等のサリチル酸系紫外線吸収剤;パラメトキシケイ
皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パ
ラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、ジパラメト
キシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、
〔4−ビス(トリメチルシロキサン)メチルシリル−3−
メチルブチル〕−3,4,5−トリメトキシケイ皮酸エ
ステル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム等のベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤;ウロカニン酸、ウロカニン
酸エチル、2−フェニル−5−メチルベンゾオキサゾー
ル、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、4−tert−ブチル−4−メトキシジベン
ゾイルメタン等の紫外線吸収剤を配合することができ
る。
【0026】また、保湿効果を本発明の皮膚外用剤に付
与するために、ポリエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグ
リセリン、1,3-ブチレングリコール、ヘキシレングリコ
ール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、マ
ルトース、D−マンニット、水アメ、ブドウ糖、果糖、
乳糖、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナ
トリウム、アデノシンリン酸ナトリウム、乳酸ナトリウ
ム、胆汁酸塩、ピロリドンカルボン酸、グルコサミン、
シクロデキストリン等の保湿剤を配合することができ
る。
【0027】さらに、薬効成分として、油溶性抗酸化剤
以外の用途を有するビタミン類;エストラジオール、エ
チニルエストラジオール等のホルモン類;アルギニン、
アスパラギン酸、シスチン、システイン、メチオニン、
セリン、ロイシン、トリプトファン等のアミノ酸類;ア
ラントイン、アズレン、グリチルレチン酸等の抗炎症
剤;アルブチン等の美白剤;酸化亜鉛、タンニン酸等の
収斂剤;L−メントール、カンフル等の清涼剤、イオ
ウ、塩化リゾチーム、塩酸ピリドキシン、γ−オリザノ
ール等を配合することができる。
【0028】また、多様な薬効を有する各種の抽出物を
配合することができる。すなわち、ドクダミエキス、オ
ウバクエキス、メリロートエキス、オドリコソウエキ
ス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエ
キス、ヘチマエキス、キナエキス、ユキノシタエキス、
クララエキス、コウホネエキス、ウイキョウエキス、サ
クラソウエキス、バラエキス、ジオウエキス、レモンエ
キス、シコンエキス、アロエエキス、ショウブ根エキ
ス、ユーカリエキス、スギナエキス、セージエキス、タ
イムエキス、茶エキス、海草エキス、キューカンバーエ
キス、チョウジエキス、キイチゴエキス、メリッサエキ
ス、ニンジンエキス、マロニエエキス、モモエキス、桃
葉エキス、クワエキス、ヤグルマギクエキス、ハマメリ
スエキス、プラセンタエキス、胸腺抽出物、シルク抽出
液等を本発明の皮膚外用剤中に配合することができる。
【0029】なお、本発明の皮膚外用剤に配合可能な薬
効成分は上記の薬効成分に限定されるものではない。ま
た、上記の薬効成分は、単独で本発明の皮膚外用剤に配
合されてもよいし、2種類以上を、目的に応じ、適宜組
み合わせて配合することも可能である。
【0030】本発明の基剤成分としては、上記必須成分
の他に、具体的に所望する形態に応じて、公知の基剤成
分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合できる。
【0031】例えば、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール等の低級アルコール;コレステロール、シ
トステロール、フィトステロール、ラノステロール等の
ステロール類;アラビアゴム、トラガントガム、ガラク
タン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギ
ーナン、ペクチン、寒天、クインシード(マルメロ)、
アルゲコロイド(褐藻エキス)、デンプン(コメ、トウ
モロコシ、バレイショ、コムギ)等の植物系高分子、デ
キストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系
高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシ
プロピルデンプン等のデンプン系高分子、コラーゲン、
カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、メ
チルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロー
ス、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロ
キシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース
ナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等のセルロ
ース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロ
ピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポ
リビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等
のビニル系高分子、ポリエキシエチレン系高分子、ポリ
エキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分
子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレー
ト、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子、ポリ
エチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケ
イ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトラ
イト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子を皮膚外用剤
中に配合することができる。
【0032】さらに、アラニン、エデト酸ナトリウム
塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リ
ン酸等の金属イオン封鎖剤;2−アミノ−2−メチル−
1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−
プロパンジオール、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、L−アルギニン、L−リジン、トリエタノールアミ
ン、炭酸ナトリウム等の中和剤;乳酸、クエン酸、グリ
コール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カ
リウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等
のpH調製剤等の酸化防止剤;安息香酸、サリチル酸、石
炭酸、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタク
レゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニド、感
光素、フェノキシエタノール、パラベン類等の抗菌剤;
香料、色素等を本発明の効果を損なわない範囲で本発明
の皮膚外用剤に配合することができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によりさら
に具体的に説明する。ただし、これらの実施例により、
本発明の技術的範囲が限定されるものではない。なお、
これらの実施例における配合量は、特に断りのない限
り、配合される系全体に対する重量%である。
【0034】「表1」及び「表2」に示す実施例、比較
例の組成を有する水中油型乳化組成物を調製し、これを
試料として、下記評価基準に従って、経時安定性、使用
性の評価を行った。結果を併せて各表に示した。表中の
配合成分において、(a)は親水性非イオン界面活性
剤、(b)は高級脂肪族アルコール、(c)は両親媒性
物質である。
【0035】[経時安定性]各試料を50℃、1ヵ月間保存
した後の状態を目視で観察し、以下の基準により評価し
た。 (評価) ○:状態に全く変化なし △:水相の分離がわずかにみられる ×:水相がかなり分離している [使用性]各試料を以下の基準に従って評価した。 ○:軽い使用感 △:やや重い使用感 ×:重い使用感
【0036】[製法]処方中の水相成分及び油相成分をそ
れぞれ混合し、70℃の水相に、70℃に加温した油相を加
え、ホモミキサーで均一に乳化して、室温まで冷却し
て、クリーム状の水中油型乳化組成物を調製した。
【0037】
【表1】
【0038】「表1」において、実施例1〜3及び比較例
1〜3は親水性非イオン系界面活性剤の配合量及び高級脂
肪族アルコールの配合量について検討した例である。親
水性非イオン系界面活性剤及び高級脂肪酸の配合量も適
切な実施例1〜3は、長期安定性及び使用性ともに良好で
あったが、ゲル形成に関与しない過剰な高級脂肪族アル
コールの配合量が1重量%未満である比較例1は長期安定
性が劣っており、配合量が10重量%を超えている比較例
2は使用性が劣っていた。また、界面活性剤の配合量が2
重量%である比較例3は使用性が劣っていた。
【0039】
【表2】
【0040】「表2」において、実施例4〜6は長期安定
性及び使用性が良好であるが、これは本発明に係わる効
果である。比較例4は、親水性非イオン系界面活性剤の
配合量が0.1%と基準値を外れており長期安定性が劣って
いた。比較例5はゲルの転移温度が60℃未満となるよう
に高級脂肪族アルコール―親水性非イオン系界面活性剤
−水系の配合処方を設定した例である。この比較例5で
は長期安定性が劣っていた。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、高温安定性及び使用性
の良好な水中油型乳化組成物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA17 BB31 CC18 DD08F DD34A DD37A DD38X DD45R DD46A DD49Q FF16 FF35 FF36 FF39 FF57 4C083 AB051 AC012 AC022 AC071 AC072 AC122 AC172 AC182 AC372 AC392 AC482 AC532 BB04 BB11 CC01 CC05 DD27 DD33 DD41 EE01 EE06 EE07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性非イオン系界面活性剤と高級脂肪
    族アルコールと水と油分とを含有し、下記〜の条件
    を満足することを特徴とする水中油型乳化組成物。 親水性非イオン系界面活性剤と高級脂肪族アルコール
    と水とでゲルを形成し、形成されるゲルの転移温度が60
    ℃以上である。 前記ゲルを形成する親水性非イオン系界面活性剤の配
    合量が、水中油型乳化組成物全量に対して0.2〜1.0重量
    %である。 上記ゲルを形成する親水性非イオン系界面活性剤と高
    級脂肪族アルコールの配合量のモル比が、1:3であ
    る。 ゲルの形成に関与しない過剰の高級脂肪族アルコール
    又は両親媒性物質を含有し、その配合量が1〜10重量
    %である。
  2. 【請求項2】 前記水中油型乳化組成物が、クリーム状
    皮膚外用剤であることを特徴とする請求項1記載の水中
    油型乳化組成物。
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