JP2001097241A - サスペンションメンバ取付構造 - Google Patents

サスペンションメンバ取付構造

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JP2001097241A
JP2001097241A JP27664099A JP27664099A JP2001097241A JP 2001097241 A JP2001097241 A JP 2001097241A JP 27664099 A JP27664099 A JP 27664099A JP 27664099 A JP27664099 A JP 27664099A JP 2001097241 A JP2001097241 A JP 2001097241A
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stay
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bolt
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Hajime Kato
一 加藤
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】補剛ステーによるサスペンションメンバの取付
剛性を高めると共に、車両衝突時等の車体前後方向に向
かう過大な入力に対して取付ボルト下端部の後退量を小
さく抑えることが可能なサスペンションメンバ取付構造
を提供する。 【解決手段】サスペンションメンバの車体前後方向後端
部を取り付ける取付ボルトに取り付けられる補剛ステー
10は、取付ボルトへの取付位置から車体前後方向に延
びるステー本体13と、そのステー本体13から車体幅
方向に張り出す張出部14とを備え、上記張出部14の
先端部分を車体側部材に取り付けられる。また、補剛ス
テー10には、上記取付ボルトの軸部の後退量を規制す
るボルト抑え部材16が固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サスペンションリ
ンクを支持するサスペンションメンバの取付構造に係
り、特に、サスペンションメンバの取付剛性を高めるた
めに補剛ステーを備えたサスペンションメンバ取付構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】サスペンションメンバ1は、例えば、車
体前後方向にそれぞれ延在する左右のサイドメンバ2と
当該サイドメンバ2間を連結するクロスメンバ3とから
構成され、上記各サイドメンバ2に対して、ロアリンク
やアッパリンクなどのサスペンションリンクの車体側端
部がそれぞれ揺動可能に支持されている。そして、上記
サイド部材の車体前後方向両端部がそれぞれ、平面図で
ある図1や側面図である図2に示すように、マウントイ
ンシュレータ4,5を介して弾性支持されて車体側部材
6に取り付けられている。
【0003】上記後側のマウントインシュレータ5は、
図3に示すように、軸を上下に向けた内筒5aと外筒5
bとの間に弾性体5cが介装されて構成され、外筒5b
がサイドメンバ2の後端部に固定されると共に、内筒5
a側が取付ボルト7を介して車体側部材6に取り付けら
れることで、当該サイドメンバ2の後端部が車体側部材
6に弾性支持されている。すなわち、車体側部材6から
取付ボルト7の軸部7aが下方に向けて突出し、その軸
部7aが上記マウントインシュレータ5の内筒5aを同
軸に貫通し、その軸部7aの下端部にナット8が締結す
ることで内筒5aが車体側部材6に取り付けられる。
【0004】また、上記取付ボルト7の下端部に補剛ス
テー9が取り付けられて車体前後方向後方に向けて水平
に延びている。この補剛ステー9は、車体前後方向に延
びる略長方形形状をした平板状の部品であって、前端部
にボルト挿入穴9aが設けられ、後端部に車体取付用穴
9bが2つ車体幅方向に並んで設けられている。そし
て、補剛ステー9は、上記ボルト挿入穴9aに上記取付
ボルト7の下端部が挿入されて上下から内筒5a下端面
とナット8の座面とで挟み込まれることで取付ボルト7
及び内筒5aに固定されて車体前後方向後方に延び、そ
の後端部が車体側部材6にボルト止めされている。
【0005】これによって、サスペンションメンバ1
は、マウントインシュレータ5を介して車体側部材6に
弾性支持されると同時に、マウントインシュレータ5の
内筒5aを車体側部材6に連結する取付ボルト7の下端
部が、補剛ステー9を介して車体側部材6に固定される
ことで当該取付ボルト7が上下で両持ち支持状態になる
結果、取付ボルト7の不要な揺動によるサスペンション
メンバ1の取付剛性の低下を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように補剛ステ
ー9で取付ボルト7の下端部を車体側に連結した場合に
は、サスペンションメンバ1の後端取付部は、車体前後
方向の剛性が高くなる。しかしながら、補剛ステー9に
おける取付ボルト7への取付点と車体側取付点とは車体
前後方向に所定間隔だけオフセットして車体側取付け点
周りのモーメントの腕が長くなるにも関わらず、後端部
に設けた2つの車体取付用穴9b間の車体幅方向のスパ
ンが小さいたいめに、車体前後方向に比べて車体幅方向
の入力に対する取付剛性が不十分となるおそれがある。
【0007】また、補剛ステー9によって取付ボルト7
の下端部の車体前後方向の取付剛性が高く設定されてい
るものの、車両の衝突によって車体前後方向後方に向か
う大きな荷重がサスペンションメンバ1に入力された場
合に、サスペンションメンバ1が車体前後方向後方に変
位し、上記入力が過大な場合には、補剛ステー9が変形
して後側の取付ボルト7の下端部が大きく車体前後方向
後方に後退したり当該取付ボルト7が補剛ステー9から
抜けたりする場合があり、この場合に、サスペンション
メンバ1がその分だけ多く車体前後方向後方に後退して
必要以上に他の部品と衝突するおそれがあるという問題
もある。
【0008】またこのとき、例えば、上記サスペンショ
ンメンバ1がフロントサスペンションのメンバであり、
当該サスペンションメンバ1にステアリング装置の下部
を構成するステアリングラック等が支持されている場合
には、サスペンションメンバ1の後退によるステアリン
グ装置の下部の後退に応じた分だけ車両衝突時等にステ
アリングホイールが上下方向などに揺動するという問題
がある。ここで、補剛ステー9の板厚を厚くして当該補
剛ステー9を変形しにくくするといった対策も考えられ
るが、上記変形を防止できるだけ板厚を厚く設計した場
合には当該補剛ステー9が必要以上に重くなり重量的に
不利なサスペンションメンバ取付構造となる。
【0009】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、補剛ステーによるサスペンションメン
バの取付剛性を高めると共に、車両衝突時等の車体前後
方向に向かう過大な入力に対して取付ボルト下端部の後
退量を小さく抑えることが可能なサスペンションメンバ
取付構造を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載した発明は、サスペン
ションリンクを揺動自在に支持するサスペンションメン
バの車体前後方向前端部及び後端部の少なくとも一方
に、軸を上下に向けたマウントインシュレータが設けら
れ、そのマウントインシュレータを、車体側部材から下
方に突出する取付ボルトが貫通して上記サスペンション
メンバの端部が車体側部材に取り付けられると共に、上
記取付ボルトの下端部に取り付けられた補剛ステーが車
体前後方向に延び、その延在方向先端部が車体側部材に
取り付けられるサスペンションメンバ取付構造におい
て、上記補剛ステーは、取付ボルトへの取付位置から車
体前後方向に延びるステー本体とそのステー本体から車
体幅方向に張り出す張出部とを備え、上記張出部の先端
部分を車体側部材に取り付けることを特徴とするもので
ある。
【0011】次に、請求項2に記載した発明は、サスペ
ンションリンクを揺動自在に支持するサスペンションメ
ンバの車体前後方向前端部及び後端部の少なくとも一方
に、軸を上下に向けたマウントインシュレータが設けら
れ、そのマウントインシュレータを、車体側部材から下
方に突出する取付ボルトが貫通して上記サスペンション
メンバの端部が車体側部材に取り付けられると共に、上
記取付ボルトの下端部に取り付けられた補剛ステーが車
体前後方向に延び、その延在方向先端部が車体側部材に
取り付けられるサスペンションメンバ取付構造におい
て、上記補剛ステーに固定されて、車体前後方向から上
記取付ボルトの軸部側面に対向するボルト抑え部材を備
えることを特徴とするものである。
【0012】ここで、取付ボルトの軸部側面とボルト抑
え部材とはできるだけ接近させることが、取付ボルト下
端部の変位量を小さく抑える点で好ましい。次に、請求
項3に記載した発明は、サスペンションリンクを揺動自
在に支持するサスペンションメンバの車体前後方向前端
部及び後端部の少なくとも一方に、軸を上下に向けたマ
ウントインシュレータが設けられ、そのマウントインシ
ュレータを、車体側部材から下方に突出する取付ボルト
が貫通して上記サスペンションメンバの端部が車体側部
材に取り付けられると共に、上記取付ボルトの下端部に
取り付けられた補剛ステーが車体前後方向に延び、その
延在方向先端部が車体側部材に取り付けられるサスペン
ションメンバ取付構造において、上記補剛ステーは、取
付ボルトへの取付位置から車体前後方向に延びるステー
本体とそのステー本体から車体幅方向に張り出す張出部
とを備え、上記張出部の先端部分を車体側部材に取り付
けると共に、上記補剛ステーに固定されて、車体前後方
向から上記取付ボルトの軸部側面に対向するボルト抑え
部材を備えることを特徴とするものである。
【0013】次に、請求項4に記載した発明は、請求項
3に記載した構成に対し、上記張出部における少なくと
も車体幅方向中央部が、ステー本体よりも下方に位置
し、且つ、ステー本体が、上板部と車体幅方向で対向す
る一対の側板部とから下側が開口した断面コ字状になっ
ていると共に、上記ボルト抑え部材は、上記一対の側板
部間を連結する連結部材を兼ねることを特徴とするもの
である。
【0014】次に、請求項5に記載した発明は、請求項
2〜請求項4のいずれかに記載された構成に対し、上記
サスペンションメンバにステアリング装置の下部が支持
されているサスペンションメンバ取付構造において、上
記マウントインシュレータが、サスペンションメンバの
車体前後方向後端部に配置されたマウントインシュレー
タであり、上記ステーが車体前後方向後方に延びている
と共に、ボルト抑え部材が車体前後方向後方から取付ボ
ルトに対向していることを特徴とするものである。
【0015】次に、請求項6に記載した発明は、請求項
2〜請求項5のいずれかに記載された構成に対し、上記
ボルト抑え部材における、上記取付ボルトの軸部側面に
対向する部分は、車体前後方向に延びる板形状をしてい
ることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、補剛ステ
ーにおける車体取付部間の車体幅方向のスパンが大きく
なって車体幅方向の取付剛性が向上する。この剛性向上
によって、サスペンションメンバ取付部の車体前後方向
ばかりか車体幅方向の取付剛性も向上する結果、サスペ
ンションメンバの音振性能の向上が可能となる。
【0017】また、請求項2に係る発明によれば、車両
の衝突等によって車体前後方向に過大な荷重が入力され
て、取付ボルトの下端部が車体前後方向に変位しても当
該取付ボルトの軸部がボルト抑え部材にぶつかることで
それ以上の車体前後方向への移動が規制される。つま
り、車体前後方向に過大な荷重が入力されても、補剛ス
テーの重量の増加を小さく抑えつつ取付ボルトの下端部
の後退量を小さく抑えることができる。この結果、車両
衝突時等のような過大な入力時におけるサスペンション
メンバの車体前後方向への変位を小さく抑えることがで
き、当該サスペンションメンバやサスペンションメンバ
に支持されている部品の他の部品との間の必要以上の干
渉が回避できる。
【0018】また、請求項3に係る発明によれば、上記
請求項1及び請求項2の発明の両方の効果を有すること
ができる。また、請求項4に係る発明によれば、ステー
本体の側方に集中配管などの他の部品が配置されていて
も、張出部の少なくとも一部をステー本体よりも下方に
配置することで、当該他の部品と補剛ステーとの干渉が
回避される。また、張出部を下方に変位させると、その
分、ステー本体部分の車体幅方向への剛性が低下するこ
ととなるが、ボルト抑え部材でステー本体の側壁間を連
結することで、例えば、ステー本体部分がボックス構造
等となって車体幅方向の剛性低下が防止される。
【0019】また、請求項5に係る発明によれば、車両
衝突時等の車体前後方向後方に向かう過大な入力があっ
ても、サスペンションメンバの車体前後方向後方への移
動が小さく抑えられる結果、当該サスペンションメンバ
に下部が支持されているステアリング装置の車体前後方
向後方への移動がその分小さくなり、車両衝突時におけ
るステアリングホイールの揺動量がその分抑えられると
いう効果がある。
【0020】また、補剛ステーに張出部を設けた場合に
は、ステアリング装置の下部を支持するサスペンション
メンバの左右剛性が向上する結果、ステアリング装置の
下部を構成するステアリングラック等の車体幅方向の揺
動が小さくなり、操縦安定性が向上する。また、請求項
5に係る発明を採用すると、車体前後方向に延びる板状
部材の端面で取付ボルトの移動を規制するようになるの
で、当該板状部分の肉厚を小さく抑えられる結果、取付
ボルトの軸部が車体前後方向への移動を抑えるために設
けるボルト抑え部材の軽量化が図られるという効果があ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。なお、上記従来例と同様な
部品等については同一の符号を付して説明する。図4
は、本実施形態に係るサスペンションメンバ取付構造を
説明する平面図であり、図5〜図7は、本実施形態の補
剛ステー10を示す図である。
【0022】本実施形態のサスペンションメンバ1は、
図4に示すように、上述の従来例で示したサスペンショ
ンメンバ形状と同様であって、それぞれ車体前後方向に
延在する左右のサイドメンバ2(図4中では左輪側のみ
図示している。)と、車体幅方向に延在して上記左右の
サイドメンバ2間を連絡するクロスメンバ3とによって
略H状に構成されている。なお、符号11は、サスペン
ションメンバ1に支持されるサスペンションリンクであ
るロアリンクを、符号12は、左輪を示している。ま
た、本願発明の取付構造が適用できるサスペンションメ
ンバ形状は、図4に示す形状に限定されるものではな
い。
【0023】上記各サイドメンバ2の車体前後方向前端
部及び後端部には、それぞれマウントインシュレータ
4,5が固定されている。その各マウントインシュレー
タ4,5は、軸を上下に向けた内筒4a、5aと外筒4
b、5bとの間に弾性体4c、5cが介装されて構成さ
れ、外筒4b、5bがサイドメンバ2の端部に固定され
ている。なお、外筒4b、5bの上下端部より内筒4
a、5aの上下端部が上下に突出している。そして、車
体側部材6から下方に突出する取付ボルト7の軸部が上
方からマウントインシュレータ4,5の内筒4a、5a
を貫通し、内筒5aから下方に突出した当該取付ボルト
7の下端部にナット8を締結することで、内筒5aが車
体側部材6に固定される。この結果、サイドメンバ2の
車体前後方向前端部及び後端部が車体側部材6に弾性支
持されて取り付けられている。
【0024】また、後端部側の取付ボルト7下端部には
補剛ステー10の前端部が取り付けられ、当該補剛ステ
ー10が車体前後方向後方に延びている。本実施形態の
補剛ステー10は、図5に示すように、車体前後方向に
延びる平面視略長方形形状のステー本体13と、そのス
テー本体13から車体幅方向外方に張り出した張出部1
4とから構成されている。本実施形態では、張出部14
は、車輪12との干渉を避けるために若干車体前後方向
後方に傾いて車体幅方向に張り出している場合を例示し
ている。また、本実施形態では、ステー本体13の車体
幅方向外方側に、集中配管20が配置されている。この
ため、当該集中配管20と張出部14との干渉を避ける
ために、図7示すように、張出部14を大きく車体幅方
向に張り出させると共に集中配管20の下側を通るよう
に配置位置を低く設定してある。
【0025】次に、本実施形態の補剛ステー10の形状
について詳説する。ステー本体13は、車体前後方向に
水平に延在する上板部13aと、その上板部13aの幅
方向両側からそれぞれ下方に延びる2つの側板部13
b、13cとから構成され、上記2つの側板部13b、
13cは車体幅方向で対向配置する。これによって、ス
テー本体13は、下方に開口した断面コ字状に形成され
ている。なお、車体幅方向内側の側板部13cは、図6
に示すように、中央部分以外は上下方向の寸法を小さく
して軽量化が図られている。
【0026】上記ステー本体13の前端部は、ボルト取
付部を構成し、当該ボルト取付部に取付ボルト7を挿入
するボルト穴13dが設けられている。また、ステー本
体13の後端部には、車体取付用の長穴13eが2つ開
口している。上記ステー本体13における車体幅方向外
側に位置する側板部13bの下端に張出部14が連続し
て車体幅方向外方に延在している。その張出部14の先
端部に車体取付用の第3の取付穴14aが設けられてい
る。なお、その第3の取付穴14aには、補強及び車体
側部材6との高さ位置を調整するための円柱状のボス1
5が上方に突設している。
【0027】また、上記ステー本体13には、ボルト抑
え部材16が取り付けられている。ボルト抑え部材16
は、図6に示すように、上部水平板部16aと、下部水
平板部16bと、上部水平板部16aと下部水平板部1
6bとの間を連結する垂直板部16cと、を有するよう
に加工された板部材から構成されている。上記上部水平
板部16aは、ステー本体13の上板部13aと上下に
所定間隔を開けて対向配置した状態で、車体前後方向を
向く左右の端面が側板部13b、13c内面に固定され
ることで、2つの側板部13b、13c間を連結してい
る。その上部水平板部16aの前端部は、車体前後方向
後方から取付ボルト7の下端部側面に所定間隙を持って
対向している。この上部水平板部16aの前端部は、取
付ボルト7にできるだけ接近させて配置することが望ま
しいが、取付ボルト7の下端部にナット8を螺合するだ
けの隙間を開ける必要があるため所定の間隙が設けられ
ている。なお、ステー本体13の上板部13aと上下に
所定間隔を開けて上部水平板部16aを設けているの
は、上部水平板部16aの前端部を、ナット8から下方
に突出する取付ボルト7の軸部7a側面に対向させるた
めである。
【0028】その上部水平板部16aの後端部に連続す
る垂直板部16cが下方に延びている。この垂直板部1
6cも車体前後方向の各端面が側板部13b、13c内
面にそれぞれ固定されることで、2つの側板部13b、
13c間を連結している。その垂直板部16cの下端部
にから車体前後方向後方に向けて下部水平板部16bが
延在している。この下部水平板部16bは、2つの側板
部13b、13c間の寸法よりも幅広に形成されてい
て、その上面を、2つの側板部13b、13cの各下端
面及び張出部14下面に当接した状態で固定されること
で2つの側板部13b、13cを連結している。なお、
この下部水平板部16bは、クロスバー17を取り付け
る部材を兼ねる。符号18がクロスバー17を取り付け
るために下部水平板部16bの上面に固着しているナッ
トである。
【0029】そして、上記ボルト抑え部材16が取り付
けられた補剛ステー10は、前端部のボルト13d穴に
取付ボルト7の下端部が挿入され、その状態で当該取付
ボルト7の下端部にナット8が締結されることで、マウ
ントインシュレータ5の内筒5a下端面とナット8の座
面とによって挟み込まれて、前端部が取付ボルト7下端
部に取り付けられる。また、ステー本体13の後端部及
び張出部14の先端部がそれぞれ車体側部材6にボルト
止めされて取り付けられる。
【0030】次に、上記構成のサスペンションメンバ取
付構造の作用や効果等について説明する。車両の発進や
停止などによって、サスペンションメンバ1に車体前後
方向に向かう前後荷重が入力されると、サスペンション
メンバ1はマウントインシュレータ5の弾性体5cの撓
み分だけ車体前後方向に変位すると共に、その荷重がマ
ウントインシュレータ5を介して取付ボルト7に伝達さ
れる。後端部の取付ボルト7に着目した場合、上記入力
に対して、上端部は車体側部材6に固定されているため
に、下端部が車体前後方向に移動しようとするが、補剛
ステー10がそれに抵抗して、上記取付ボルト7の下端
部が車体前後方向に揺動することが抑えられる。このと
き、補剛ステー10における取付ボルト7への取付け点
とステー本体13の車体側取付点とは、車体前後方向に
並んで車体幅方向にオフセットしていないために不要な
モーメントが発生することなく、確実に取付ボルト7の
車体前後方向への揺動が規制され、この結果、車体前後
方向の取付け剛性が高く設定されている。
【0031】また、コーナリングなどによってサスペン
ションメンバ1に横荷重が入力されると、サスペンショ
ンメンバ1はマウントインシュレータ5の弾性体5cの
撓み分だけ車体幅方向に変位すると共に、その荷重がマ
ウントインシュレータ5を介して取付ボルト7に伝達さ
れる。後端部の取付ボルト7に着目した場合、上記入力
に対して、上端部は車体側部材6に固定されているため
に、下端部が車体幅方向に移動しようとするが、補剛ス
テー10がそれに抵抗して、上記取付ボルト7の下端部
が車体幅方向へ揺動することが抑えられる。このとき、
補剛ステー10における取付ボルト7への取付け点とス
テー本体13の車体側取付点とは、車体前後方向にオフ
セットしていることから、車体幅方向に向かうモーメン
トが車体取付点に入力されることとなるが、本実施形態
では、ステー本体13の車体取付用穴13eと、張出部
14の車体取付用穴14aが車体幅方向に所定量の長さ
を持って配置されている結果、上記モーメントに十分抵
抗できるので、、確実に取付ボルト7の車体幅方向への
揺動も規制され、この結果、車体幅方向の取付け剛性が
高く設定されている。
【0032】このように、本実施形態では、車体前後方
向及び車体幅方向のいずれの方向への取付ボルト7の揺
動が確実に抑えられて水平方向全方向への取付剛性を高
く設定することができる。これによって、マウントイン
シュレータ5によって取付剛性の調整ができるために、
つまり、取付ボルト7の揺動による各影響を排除して、
音振性能の向上を図ることが可能となる。
【0033】また、車体幅方向の剛性を高めるために張
出部14を設けても、ステー本体13の横方向に配置さ
れる集中配管20を避けるために、ステー本体13の上
板部13aよりも張出部14を低く配置することで、ス
テー本体13と張出部14との間に段差ができて車体幅
方向の荷重を受ける際のステー本体13の剛性が低くな
って、車体幅方向の取付剛性の向上が小さく抑えられる
おそれがある。しかし、本実施形態では、ステー本体1
3の側板部13b、13c間をボルト受け部材で連結し
て、当該ステー本体13部分がボックス構造としている
ことから、ステー本体13の車体幅方向の剛性低下が防
止されて、上記効果を確実に発揮することができる。ま
た、板状のボルト抑え部材16で剛性低下を防止してい
るため、ステー本体13の肉厚を厚くして対処する場合
に比べて重量の点で有利である。しかも、ボルト抑え部
材16は、後述のボルトの後退を抑える部材を兼ねるも
のでもある。
【0034】また、車両が前面衝突等してサイドメンバ
2に車体前後方向後方に向かう過大な前後荷重が入力さ
れた場合には、例えばステー本体13に設けたボルト取
付穴13dがその過大な荷重によって変形して、取付け
ボルトの下端部が車体前後方向後方に後退するが、ナッ
ト8を通すだけのわずかな隙間を開けて対向していたボ
ルト抑え部材16の上部水平板部16aに当接すること
でそれ以上の後退が抑えられる。この結果、サイドメン
バ2に車体前後方向後方に向かう過大な前後荷重が入力
されても、取付ボルト7の抜け落ちが防止されることは
勿論、取付ボルト7後端部の後退量が小さく抑えられ
て、車両が前面衝突等しても、サスペンションメンバ1
の車体前後後方への後退量が小さく抑えられ、車両衝突
時などにおいてサスペンションメンバ1及びそれに支持
されている部材が、他の部材と必要以上に干渉すること
が防止される。
【0035】なお、本実施形態ではではてステー本体1
3はボックス構造となっているため、従来のような平板
形状の場合に比べて変形しにくい。また、上記サスペン
ションメンバ1がフロントサスペンションのメンバであ
り、サスペンションメンバ1にステアリング装置の下部
を構成するステアリングラックが搭載されている場合に
は、上記実施形態のサスペンションメンバ取付構造を採
用することで、車両衝突時などによって車体前後方向後
方への過大な入力によるステアリングラック後退量が小
さく抑えられ、ステアリングラックにステアリングシャ
フトを介して連続するステアリングホイールの上下方向
の揺動量も小さく抑えることができる。
【0036】ここで、上記実施形態では、補剛ステー1
0の張出部14を車体幅方向外方に張り出した場合を例
に説明しているが、張出部14を車体幅方向内方に張り
出させても良い。さらには、車体幅方向内方及び外方の
両方に張出部14を張り出しても良い。また、張出部1
4をステー本体13よりも下方に配置して、集中配管2
0との干渉を回避しているが、張出部14の張り出し方
向に他の部品が無い場合など、他の部品との干渉の可能
性がない場合には、ステー本体13と張出部14とを同
じ高さに設定しても良い。この場合には、最低限の補強
リブや補強部材を除いて、ステー本体13と張出部14
とを平板状の部材から構成しても良い。
【0037】また、上記実施形態では、車体前後方向後
端部のマウントインシュレータ5に補剛ステー10が設
けられている場合を例に説明しているが、車体前後方向
前端部のマウントインシュレータ4に補剛ステーが設け
られている場合に、その補剛ステーに対して、上記実施
形態の張出部14やボルト抑え部材16を設けても良
い。車体前後方向先端部の補剛ステーに張出部14を設
けることで、サスペンションメンバ1の前端部における
車体幅方向の取付け剛性が向上し、また、ボルト抑え部
材16を設けることで、衝突によって車両前後方向前方
に向かう過大な入力があって、サスペンションメンバ1
の車体前後方向前方への変位を小さく抑えられ、必要以
上に他の部品への干渉が回避される。
【0038】また、ボルト抑え部材16の形状は、上記
形状に限定されない。例えば、クロスバー17を取り付
け無い場合には、下部水平部は必ずしも必要ではない。
また、図8に示すように、車体前後方向に延びる平板部
材からボルト抑え部材16を構成してしても良い。ま
た、上記実施形態では、取付ボルト7の軸部7aと対向
する部分を車体前後方向に延びる平板形状として、十分
な抑えを確保しつつ、ボルト抑え部材16の軽量化を図
っているが、図9に示すように、取付ボルト7の軸部7
aと対向する部分を、上下方向に延びる板部材16eで
構成しても良い。但し、当該上下方向に延びる板部材の
板厚を厚くする必要があり、軽量化を図る点で不利であ
る。
【0039】また、上記実施形態では、補剛ステー10
に張出部14を設けた例で説明しているが、張出部14
が無くてもよい。車体幅方向の剛性向上は見込めないも
のの、車両衝突時など車体前後方向の過大な入力時にお
けるサスペンションメンバ1の車体前後方向への変位を
小さく抑えることができる。また、上記実施形態では、
ボルト抑え部材16を設けた例で説明しているが、ボル
ト抑え部材16を設けなくても良い。この場合には、車
両衝突時など車体前後方向の過大な入力時におけるサス
ペンションメンバ1の車体前後方向への変位を小さく抑
えることができないものの、車体幅方向の取付剛性を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のサスペンションメンバ取付構造を説明す
る平面図である。
【図2】従来のサスペンションメンバ取付構造を説明す
る側面図である。
【図3】重リアの補剛ステーを説明する断面図である。
【図4】本発明に基づく実施形態に係るサスペンション
メンバ取付構造を説明する平面図である。
【図5】本発明に基づく実施形態に係る補剛ステーを示
す平面図である。
【図6】図5におけるA−A矢視図である。
【図7】図5におけるB−B矢視図である。
【図8】ボルト抑え部材の他の形状を示す図である。
【図9】ボルト抑え部材の他の形状を示す図である。
【符号の説明】
1 サスペンションメンバ 2 サイドメンバ 3 クロスメンバ 4,5 マウントインシュレータ 5a 内筒 5b 外筒 5c 弾性体 6 車体側部材 7 取付ボルト 7a 軸部 8 ナット 10 補剛ステー 13 ステー本体 14 張出部 16 ボルト抑え部材 16a 上部水平部 16b 下部水平部 16c 垂直部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サスペンションリンクを揺動自在に支持
    するサスペンションメンバの車体前後方向前端部及び後
    端部の少なくとも一方に、軸を上下に向けたマウントイ
    ンシュレータが設けられ、そのマウントインシュレータ
    を、車体側部材から下方に突出する取付ボルトが貫通し
    て上記サスペンションメンバの端部が車体側部材に取り
    付けられると共に、上記取付ボルトの下端部に取り付け
    られた補剛ステーが車体前後方向に延び、その延在方向
    先端部が車体側部材に取り付けられるサスペンションメ
    ンバ取付構造において、 上記補剛ステーは、取付ボルトへの取付位置から車体前
    後方向に延びるステー本体とそのステー本体から車体幅
    方向に張り出す張出部とを備え、上記張出部の先端部分
    を車体側部材に取り付けることを特徴とするサスペンシ
    ョンメンバ取付構造。
  2. 【請求項2】 サスペンションリンクを揺動自在に支持
    するサスペンションメンバの車体前後方向前端部及び後
    端部の少なくとも一方に、軸を上下に向けたマウントイ
    ンシュレータが設けられ、そのマウントインシュレータ
    を、車体側部材から下方に突出する取付ボルトが貫通し
    て上記サスペンションメンバの端部が車体側部材に取り
    付けられると共に、上記取付ボルトの下端部に取り付け
    られた補剛ステーが車体前後方向に延び、その延在方向
    先端部が車体側部材に取り付けられるサスペンションメ
    ンバ取付構造において、 上記補剛ステーに固定されて、車体前後方向から上記取
    付ボルトの軸部側面に対向するボルト抑え部材を備える
    ことを特徴とするサスペンションメンバ取付構造。
  3. 【請求項3】 サスペンションリンクを揺動自在に支持
    するサスペンションメンバの車体前後方向前端部及び後
    端部の少なくとも一方に、軸を上下に向けたマウントイ
    ンシュレータが設けられ、そのマウントインシュレータ
    を、車体側部材から下方に突出する取付ボルトが貫通し
    て上記サスペンションメンバの端部が車体側部材に取り
    付けられると共に、上記取付ボルトの下端部に取り付け
    られた補剛ステーが車体前後方向に延び、その延在方向
    先端部が車体側部材に取り付けられるサスペンションメ
    ンバ取付構造において、 上記補剛ステーは、取付ボルトへの取付位置から車体前
    後方向に延びるステー本体とそのステー本体から車体幅
    方向に張り出す張出部とを備え、上記張出部の先端部分
    を車体側部材に取り付けると共に、上記補剛ステーに固
    定されて、車体前後方向から上記取付ボルトの軸部側面
    に対向するボルト抑え部材を備えることを特徴とするサ
    スペンションメンバ取付構造。
  4. 【請求項4】 上記張出部における少なくとも車体幅方
    向中央部が、ステー本体よりも下方に位置し、且つ、ス
    テー本体が、上板部と車体幅方向で対向する一対の側板
    部とから下側が開口した断面コ字状になっていると共
    に、上記ボルト抑え部材は、上記一対の側板部間を連結
    する連結部材を兼ねることを特徴とする請求項3に記載
    したサスペンションメンバ取付構造。
  5. 【請求項5】 上記サスペンションメンバにステアリン
    グ装置の下部が支持されているサスペンションメンバ取
    付構造において、 上記マウントインシュレータが、サスペンションメンバ
    の車体前後方向後端部に配置されたマウントインシュレ
    ータであり、上記ステーが車体前後方向後方に延びてい
    ると共に、ボルト抑え部材が車体前後方向後方から取付
    ボルトに対向していることを特徴とする請求項2〜請求
    項4のいずれかに記載されたサスペンションメンバ取付
    構造。
  6. 【請求項6】 上記ボルト抑え部材における、上記取付
    ボルトの軸部側面に対向する部分は、車体前後方向に延
    びる板形状をしていることを特徴とする請求項2〜請求
    項5のいずれかに記載したサスペンションメンバ取付構
    造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002347650A (ja) * 2001-05-28 2002-12-04 Fuji Heavy Ind Ltd サブフレーム支持構造
JP2012061918A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 Suzuki Motor Corp 車両のトルクロッド取付構造

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