JP2001095555A - そばみりん及びその製造方法 - Google Patents

そばみりん及びその製造方法

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JP2001095555A
JP2001095555A JP27949199A JP27949199A JP2001095555A JP 2001095555 A JP2001095555 A JP 2001095555A JP 27949199 A JP27949199 A JP 27949199A JP 27949199 A JP27949199 A JP 27949199A JP 2001095555 A JP2001095555 A JP 2001095555A
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JP
Japan
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buckwheat
mirin
raw material
seasoning
producing
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JP27949199A
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English (en)
Inventor
Koichiro Muramatsu
浩一郎 村松
Yoshikazu Izumi
美和 泉
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Aioi Hakko KK
Original Assignee
Aioi Hakko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のみりんに新規な機能を与えるために、
新たな原料を検討し、そばに含まれるルチンに着目し、
そばを原料とした新規なそばみりん及びその製法を提案
する。 【解決手段】 そばを含む原料を液化糖化し、得られた
糖化液にアルコール又は焼酎を加え、熟成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は原料にそばを含む
そばみりんとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】そば(蕎麦)は栄養豊富で独特の芳香が
ある食品として知られている。そばには、毛細血管強化
作用や活性酸素除去作用等を示すルチンが含まれてお
り、その効果は注目されている。
【0003】そばを原料とした食品には、切りそばやそ
ば茶、そば焼酎などが広く知られており、このほかに
も、酒やビール、水飴等について、そばを用いることが
知られている。しかしながら、みりんについては、そば
を原料に用いることはいまだ知られていない。
【0004】最近は、食品や健康に関心の高い人も多
く、特に食品に対する消費者の要求には厳しいものがあ
る。また、加工食品に至っては、保存料無添加、有機栽
培の材料の使用等をうたったものが多くなってきてお
り、商品としての付加価値が求められている。みりんも
例外ではない。
【0005】従来のみりんは、米、もち米およびアルコ
ール(又は焼酎)を主な原料としている。これらを仕込
んで、アルコール共存下で酵素を作用させ、デンプンの
糖化により糖分を、またタンパク質の分解によってアミ
ノ酸を生成させて、旨味成分が作られる。これは、所謂
みりんもろみの状態である。このみりんもろみを温度管
理のもとに一定時間熟成させる。この熟成により、香
味、全糖や直糖等がみりんの示す値となったことを確認
し液体を搾る。適宜、おり引き、濾過等を行い、成分調
整の上所望のみりんを得ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来のみ
りんに新規な機能を与えるために、新たな原料を検討
し、そばに含まれるルチンに着目し、そばを原料に含む
そばみりん及びその製造方法を提案するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1の発
明は、主原料又は副原料としてそばを用いたことを特徴
とするそばみりんに係る。
【0008】請求項2の発明は、請求項1において、前
記そばの総米(但し麹を除く)に占める割合が20ない
し65%(重量比率)であるそばみりんに係る。
【0009】また、請求項3の発明は、そば粉及びもち
米粉を含む原料を液化糖化し、得られた糖化液にアルコ
ール又は焼酎を加え、熟成することを特徴とするそばみ
りんの製造方法に係る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明のそばみりんの製造
工程の一実施例を表す概略工程図である。
【0011】そばはデンプン及びタンパク質を含む食品
で、デンプンとタンパク質の分解により生成される成分
が、みりんの風味等を特徴づける重要な成分となる。そ
ばは、また、その成分としてルチンを含んでいる。さら
に、そばは独特の芳香を有している。
【0012】ルチンは、従来技術の項でも説明したよう
に、毛細血管強化作用や活性酸素除去作用等の効果を示
すものである。原料にそばを使用することにより、そば
みりん中にルチンが溶出する。
【0013】この発明のそばみりんにおいて、主原料又
は副原料としてそばが使用される。ここでそばとは、そ
ばの実を意味し、そばの実をそのまま用いることもでき
るが、そば粉は入手しやすい好ましい材料である。そば
のほかの原料としては、もち米、米などが用いられる。
なお、必要に応じ他の原料を添加してもよい。以下の実
施例では、そばともち米を用いた例について説明する。
また、各原料に含まれるデンプンやタンパク質等を分解
するために麹及び酵素が使用される。これらの麹や酵素
は原料の種類や配合率、条件等により適宜に選択され
る。また、使用する麹によっては、酵素を添加する必要
がないこともある。
【0014】次に、そばみりんの製造方法の一実施例
を、図1に従い説明する。仕込釜中の水に、原料のそば
ともち米を加え蒸煮する。なお、使用する酵素の種類に
よっては必ずしも蒸煮しなくてもよい場合もある。蒸煮
後、原料の混合物に第1の酵素を添加して液化する。液
化後一旦昇温して加熱殺菌した後、再び降温して麹及び
第2の酵素を添加し糖化する。糖化終了後、アルコール
又は焼酎を加えてみりんもろみを得る。みりんもろみを
圧搾機等で圧搾し、適宜精製段階を経てみりんを得る。
【0015】
【実施例】以下本発明の具体的な実施例を説明する。先
ず、仕込釜中の水に、原料のそば(そば粉)ともち米
(もち米粉)を添加し、98℃で30分間蒸煮する。蒸
煮終了後、餅状となった原料の混合物を50℃まで降温
し、第1の酵素である焼酎用酵素A「アマノ」2(複合
酵素)を添加し、120分間保持して液化を行う。その
後、一旦95℃に昇温し30分間保持して加熱殺菌す
る。その後液化物を50℃に降温し、麹(みりん麹又は
米麹)および第2の酵素であるコクゲンG20(糖化酵
素)を添加し50℃で18時間保持して糖化を行う。糖
化終了後、原料温度を20℃に下げ、95%アルコール
を添加して、もろみ中のアルコール濃度を16%とす
る。これを30分間攪拌し、20℃で7日間保持して熟
成させ、みりんもろみを得る。なお、熟成期間は、本実
施例では7日間としたが、原料の配合や熟成前の条件等
によっては、2〜3ヶ月間といった長期間の場合もあ
る。
【0016】こうして得たみりんもろみを圧搾機で圧搾
し、濾液を精製濾過、殺菌することにより清澄なそばみ
りん製品を得る。
【0017】次に、本発明のそばみりんについて、原料
のそばの比率を変えた実施例を示す。表1は、実施例1
から3の原料等の配合表である。
【0018】
【表1】
【0019】(実施例1)実施例1の配合は、そば(そ
ば粉)を160g、もち米(もち米粉)を480g、米
麹を58.4gとし、糖質原料(総米)の総重量は69
8.4gである。水は蒸留水800g使用し、酵素は焼
酎用酵素A「アマノ」2およびコクゲン20をそれぞれ
0.32g使用した。アルコール(95%)は281m
l用いた。そばの原料比率は、麹を除く総米に対して2
5%で、全体では約9%である。
【0020】(実施例2)実施例2の配合は、原料(総
米)の重量を同じく698.4gで、その内訳はそば
(そば粉)を256g、もち米(もち米粉)を384
g、麹を58.4gとした。実施例1と同様に、水は8
00gを使用し、酵素は、焼酎用酵素A「アマノ」2お
よびコクゲン20をそれぞれ0.32g使用し、アルコ
ールは281ml用いた。実施例2におけるそばの原料
比率は、麹を除く総米に対しては40%で、全体では約
14%である。
【0021】(実施例3)実施例3の配合は、原料(総
米)の重量を上と同じ698.4gとし、その内訳をそ
ば(そば粉)を384g、もち米(もち米粉)を256
g、麹を58.4gとした。上と同様に、水は800g
を使用し、酵素は、焼酎用酵素A「アマノ」2およびコ
クゲン20をそれぞれ0.32g使用し、アルコールは
281ml用いた。この実施例3におけるそばの原料比
率は、麹を除く総米に対しては約60%で、全体では約
22%である。
【0022】実施例1から3のそばみりんについて、表
2に示す結果を得た。表2中の末尾の項に、従来品A、
Bとしてみりん製品の標準的な成分値を表した。
【0023】
【表2】
【0024】表2の評価について、ボーメはエキス分、
全糖、直糖(直接還元糖)と共に、みりん中の糖成分の
分析値である。アミノ酸(アミノ酸度)は旨味成分を示
す値を示す。総窒素は未分解のタンパク質等を含む窒素
の総量を示す。また、全糖や直糖はみりんの甘みを示す
値である。
【0025】上記実施例1から3の結果から、麹を除い
た総米に対するそばの占める割合が概ね20ないし65
%の範囲では、そばみりん中にルチンが溶出した品質的
に良好なみりん製品が得られることが実証された。
【0026】なお、実験の結果、そばの混入比率とルチ
ンの溶出量(ルチン濃度)とは必ずしも比例しないこと
がわかった。これは、そばの混入比率が上がると、そば
の液化が十分に行われにくくなりルチンの溶出割合が低
くなるからであると考えられる。
【0027】また、第1の酵素及び第2の酵素について
は、原料の液化や糖化(分解)等を促すことができ、か
つみりんとしての風味を損なわないものであれば特に限
定されないが、種類によっては、高粘度となったり、苦
みや異臭が発生することがある。本実施例で用いた第1
の酵素である焼酎酵素A「アマノ」2(複合酵素)と第
2の酵素であるコクゲンG20(糖化酵素)にあって
は、本発明のそばみりんを製造するに適するものであ
る。
【0028】また、そばみりんを製造する際の原料は、
そばおよびもち米は粉末状として用いた方が、蒸煮及び
その後の酵素による液化や糖化(分解)工程を効率よく
行うことができる。
【0029】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明に
よれば、そばみりん中にルチンを含み、従来のみりん製
品にはなかった毛細血管強化作用や活性酸素除去作用等
の効果を示し、商品価値の高いものを提供することがで
きた。
【0030】また、原料の配合や用いる酵素の選択によ
り、従来のみりんと近似した風味とすることが可能であ
り、通常と変わらない調味料として使える。一方、従来
のみりんとは異なる風味とすることも可能であるため、
例えば、そばの芳香を引き出した、新規な風味のそばみ
りんとして用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のそばみりんの製造工程の一実施例を
示す概略工程図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主原料又は副原料としてそばを用いたこ
    とを特徴とするそばみりん。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記そばの総米(但
    し麹を除く)に占める割合が20ないし65%(重量比
    率)であるそばみりん。
  3. 【請求項3】 そばを含む原料を液化糖化し、得られた
    糖化液にアルコール又は焼酎を加え、熟成することを特
    徴とするそばみりんの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006280257A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Takara Shuzo Co Ltd 新規みりん類及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006280257A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Takara Shuzo Co Ltd 新規みりん類及びその製造方法
JP4682304B2 (ja) * 2005-03-31 2011-05-11 宝酒造株式会社 新規みりん類及びその製造方法

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