JP2001095207A - 扁平型整流子及びその製造方法 - Google Patents

扁平型整流子及びその製造方法

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JP2001095207A
JP2001095207A JP26858099A JP26858099A JP2001095207A JP 2001095207 A JP2001095207 A JP 2001095207A JP 26858099 A JP26858099 A JP 26858099A JP 26858099 A JP26858099 A JP 26858099A JP 2001095207 A JP2001095207 A JP 2001095207A
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metal
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fixed
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JP26858099A
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Ken Yoshida
謙 吉田
Shinya Ashimura
伸哉 芦村
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OOPAKKU KK
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OOPAKKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な電気的接続を得ながら、整流子セグメ
ント等の機械的な固着強度を向上及び安定する。 【解決手段】 絶縁性支持体の少なくとも外周に沿っ
てコイル接続用端子を有する金属セグメントを相互に絶
縁して固着し、該絶縁性支持体及び該金属セグメントに
整流子セグメントを相互に絶縁して固着し、該整流子セ
グメントのブラシ摺接面が回転子の軸方向に対して垂直
である扁平型整流子において、該整流子セグメントの内
周面を該絶縁性支持体の略中央に突設した軸支部の側面
に接合材で固着し、該整流子セグメントの底部を該絶縁
性支持体の上部に接合材で固着し、該整流子セグメント
の外周面を該金属セグメントの内周面に導電性接合材で
固着することを特徴とする扁平型整流子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料ポンプなどに
使用する小型モータに組み込まれる整流子、特にブラシ
摺接面が回転子の軸方向に対して垂直である扁平型整流
子、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有毒ガス雰囲気中で使用するファ
ンやガソリンの中で用いる燃料ポンプ等の駆動源である
モータに扁平型整流子が使用されており、耐腐食性の観
点から扁平型整流子の整流子セグメント或いはそのブラ
シ摺接面の材質をカーボンとしたもの等がある。
【0003】そして、かかる扁平型整流子として例えば
米国特許公報第5175463号の扁平型整流子が提案
されており、前記扁平型整流子は整流子セグメントがカ
ーボン製で、コイル接続用端子を有する金属セグメント
の表面に前記整流子セグメントが半田或いは導電性接着
剤によって固着されているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記米国特
許公報第5175463号の扁平型整流子は、整流子部
にスリット加工や表面加工等を行う際に働く力を、整流
子部とコイル接続用端子を有する金属円盤との間の接合
面でのみ受ける構造であるため、固着が不安定で接合面
がずれるという難点があり、さらには、例えば完成した
扁平型整流子をモータに組み込むときに行う結線のため
のヒュージング作業の際、コイル接続用端子の周辺が高
温になって、整流子セグメントが所定の位置からずれる
という問題がある。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あって、良好な電気的接続を得ながら安価な製造コスト
で、整流子セグメント或いは整流子セグメント、金属セ
グメント及び絶縁性支持体の三者の機械的な固着強度を
向上及び安定する扁平型整流子及びその製造方法を提供
することを目的とする。これにより、整流子セグメント
の移動を拘束でき、例えばヒュージング作業時や加工時
に整流子セグメントが移動して位置ズレが生ずることを
防止できる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の扁平型整流子
は、絶縁性支持体の少なくとも外周に沿ってコイル接続
用端子を有する金属セグメントを相互に絶縁して固着
し、該絶縁性支持体及び該金属セグメントに整流子セグ
メントを相互に絶縁して固着し、該整流子セグメントの
ブラシ摺接面が回転子の軸方向に対して垂直である扁平
型整流子において、該整流子セグメントの内周面を該絶
縁性支持体の略中央に突設した軸支部の側面に接合材で
固着し、該整流子セグメントの底部を該絶縁性支持体の
上部に接合材で固着し、該整流子セグメントの外周面を
該金属セグメントの内周面に導電性接合材で固着するこ
とを特徴とする。
【0007】また、本発明の扁平型整流子は、絶縁性支
持体の少なくとも外周に沿ってコイル接続用端子を有す
る金属セグメントを相互に絶縁して固着し、該絶縁性支
持体及び該金属セグメントに整流子セグメントを相互に
絶縁して固着し、該整流子セグメントのブラシ摺接面が
回転子の軸方向に対して垂直である扁平型整流子におい
て、該絶縁性支持体と該金属セグメントを形状結合で固
着し、該絶縁性支持体と該整流子セグメントを接合材で
固着し、該金属セグメントと該整流子セグメントを導電
性接合材で固着していることを特徴とする。なお前記絶
縁性支持体と前記金属セグメントの固着は形状結合以外
とすることも可能である。
【0008】上記扁平型整流子では、例えば樹脂製など
の絶縁性支持体に、互いにスリットで絶縁された複数の
カーボン製等の整流子セグメントを接着剤で固着し、整
流子セグメントをコイル接続用端子を有する金属セグメ
ントに導電性接着剤で固着すると共に良好な電気的接続
を行い、前記金属セグメントは絶縁性支持体にインサー
ト成形による形状結合で固着する。なお前記接合材には
導電性接合材を含み、接合材の概念には接着剤など、導
電性接合材の概念には導電性接着剤、半田、鑞などを含
む。従って、整流子セグメントと金属セグメントを半田
付け若しくは鑞付けで固着する場合も含まれる。
【0009】さらに例えば、整流子セグメントを絶縁性
支持体に固着する際に用いる接着剤としては、熱硬化性
のフェノール若しくはエポキシ系接着剤やこれらの樹脂
に銀やカーボン等の微粉末を混入した導電性接着剤を用
いると好適である。さらに整流子セグメントと金属セグ
メントを導電性接着剤で固着する場合にも前記接着剤と
同様のものが使用できる。上記のように整流子セグメン
トと絶縁性支持体を導電性接着剤で固着するようにすれ
ば、製造プロセス及び管理が容易になる。
【0010】また、上記扁平型整流子は、前記整流子セ
グメントがカーボンを主成分とすることを特徴とする。
前記カーボンとしては例えばグラファイト、無定形炭
素、両者の混合材とすると好適である。
【0011】また、上記扁平型整流子は、前記接合材が
導電性接合材であることを特徴とする。例えば導電性接
合材として、整流子セグメントと絶縁性支持体を導電性
接着剤で固着する。
【0012】また、上記扁平型整流子は、前記整流子セ
グメントの少なくとも一部に金属メッキが施されている
ことを特徴とする。例えば整流子セグメントの全面或い
は金属セグメントへの固着面など一部に、ニッケル、
錫、銅メッキなどの金属メッキを施すと好適である。
【0013】また、上記扁平型整流子は、前記金属セグ
メントの少なくとも一部に金属メッキが施されているこ
とを特徴とする。例えば金属セグメントの全面若しくは
一部にニッケル、錫メッキなど金属メッキを施すもので
ある。
【0014】そして、本発明の扁平型整流子の製造方法
は、絶縁性支持体のモールド成形時にコイル接続用端子
を有する金属リングを少なくとも該絶縁性支持体の外周
に沿ってインサート成形する工程、整流子部の該絶縁性
支持体への固着面に接合材を塗布すると共に、整流子部
の該金属リングへの固着面に導電性接合材を塗布する工
程、整流子部を該絶縁性支持体及び該金属リングに固着
する工程、該金属リング及び該整流子部にスリットを入
れて分割し、相互に絶縁された金属セグメント及び整流
子セグメントとする工程を有することを特徴とする。
【0015】また、本発明の扁平型整流子の製造方法
は、絶縁性支持体のモールド成形時にコイル接続用端子
を有する金属リングを少なくとも該絶縁性支持体の外周
に沿ってインサート成形する工程、整流子部の該金属リ
ングへの固着面に金属メッキを施すと共に、整流子部の
該絶縁性支持体への固着面に接合材を塗布する工程、該
整流子部を該絶縁性支持体に固着する工程、該整流子部
を該金属リングに半田或いは鑞付けで固着する工程、該
金属リング及び該整流子部にスリットを入れて分割し、
相互に絶縁された金属セグメント及び整流子セグメント
とする工程を有することを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明の扁平型整流子では、例えば絶縁性支持
体上に整流子セグメントが設けられ、整流子セグメント
の外周面と金属セグメントの内周面が接し、整流子セグ
メントの内周面と絶縁性支持体の軸支部の側面が接する
構造など、所定形状の扁平型整流子において、整流子セ
グメントの絶縁性支持体への固着は導電性接着剤を含む
接着剤等、整流子セグメントの金属セグメントへの固着
は導電性接着剤、半田、鑞等で行うことで、ブラシ摺接
面以外の二面或いは好適には三面から整流子セグメント
が固着され、整流子セグメントの移動を二方向或いは好
適には三方向の面で拘束できる。
【0017】そのため、整流子セグメントの高い固着強
度が得られ、スリット加工時やヒュージョン時等におけ
る整流子セグメントの位置ズレを防止できると共に、整
流子セグメントと金属セグメントの良好な電気的接続が
的確且つ安価に実現できる。
【0018】さらに、整流子セグメント或いは整流子部
や金属セグメント或いは金属リングにニッケル、錫、銅
などのメッキを施すようにしても良好である。これによ
り、導通性を改善できると共に、半田付け・鑞付け作業
を容易にすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の扁平型整流子及び
その製造方法を図に於ける具体的な実施形態に基づいて
説明する。図1は本発明に係る扁平型整流子の第一実施
形態を示す平面図、図2は図1の扁平型整流子のA−A
線縦断面図である。
【0020】図に於いて扁平型整流子1は、絶縁性支持
体10と、絶縁性支持体10の外周面10aに沿って固
着されたコイル接続用端子20aを有する複数の金属セ
グメント20と、絶縁性支持体10と金属セグメント2
0で形成される凹部において固着されたカーボンを主成
分とする複数の整流子セグメント30とを有し、金属セ
グメント20及び整流子セグメント30はスリット40
で相互に分割することで絶縁されている。各整流子セグ
メント30のブラシ摺接面30aは回転子(図示せず)
の軸方向に対して垂直で、前記ブラシ摺接面30aはブ
ラシ(図示せず)と摺動し、コイル接続用端子20aに
接続されたコイル(図示せず)から前記コイルを巻回し
た回転子に電流が供給され、回転子が回転する構成であ
る。
【0021】絶縁性支持体10は熱硬化性樹脂などで樹
脂成形された略円盤状で、中心に軸孔10cが形成され
た軸支部10bが突設し、前記軸孔10cに図に省略し
たモータの回転子軸が挿入されて取り付けられるように
なっている。図2に於いて絶縁性支持体10の上部10
dと軸支部10bの側面10eが整流子セグメント30
が配置される凹部の一部をなしており、10fは貫通孔
である。なお絶縁製支持体10の中にセグメント毎に設
けられた前記貫通孔10fは、例えば後述する整流子セ
グメント30を接着剤50で接合する場合のガス抜けや
接着剤50の逃げ場となり、整流子セグメント30の固
着力を高めることができる。
【0022】前記絶縁性支持体10は樹脂等のモールド
成形で形成され、後述するように前記モールド成形時に
インサート成形で金属セグメント20の基となる金属リ
ングの一端側が絶縁性支持体10の外周面10aに沿っ
て取り付けられる。
【0023】金属セグメント20は前記金属リングにス
リット40を入れ、複数に分割して形成した略扇形であ
って、前記スリット40は絶縁性支持体10の整流子セ
グメント30との固着面に一部食い込む形で形成され、
隣り合う相互の金属セグメント20はスリット40で電
気的に絶縁されている。前記金属セグメント20には鉤
状のコイル接続用端子20aが外側に形成されていると
共に、内周側にはアンカー爪20b、20cが形成さ
れ、前記アンカー爪20b、20cは絶縁性支持体10
内部に食い込んで、絶縁性支持体10と金属セグメント
20が強固に固着している。
【0024】前記アンカー爪20b、20cは前記金属
リングのインサート成形時に絶縁性支持体10内部に食
い込み、外周面10aに沿って金属セグメント20が絶
縁性支持体10と形状結合することとなる。なおアンカ
ー爪20b、20cの他、小突起などを金属セグメント
20或いは前記金属リングに設けて形状結合を行っても
よい。又コイル接続用端子20aは、モータの回転子組
み立て時に回転子のコイルにヒュージングによって結線
される。又前記金属セグメント20は外周面10aを覆
うものでなくともよく、端部が絶縁性支持体10の外周
に食い込んだものや、絶縁性支持体10上に一部が位置
するもの等、絶縁性支持体10の少なくとも外周に沿っ
て設けられるものであれば適宜である。
【0025】整流子セグメント30は略扇形で、固着側
と反対側である上面にブラシ摺接面30aが形成されて
いると共に、下面には固着側である底部30bが形成さ
れている。前記整流子セグメント30は軸支部10bの
側面10eと絶縁性支持体10の上部10dと金属セグ
メント20の内周面20dで形成される断面形状コ字形
の凹部に嵌合して固着されており、前記整流子セグメン
ト30の内周面30cは軸支部10bの側面10eに接
着剤50で固着され、整流子セグメント30の底部30
bは絶縁性支持体10の上部10dに接着剤50で固着
され、整流子セグメント30の外周面30dは金属セグ
メント20の内周面20dに導電性接着剤50aで固着
されていると共に両者は電気的に接続されている。前記
外周面30dと内周面20dとの固着は導電性接着剤5
0aの他、半田或いは鑞付けで行ってもよい。なお固着
箇所は好適には前記三箇所或いは前記三面であるが、軸
支部10bが突設していない構成等では二面とすること
も可能である。
【0026】前記整流子セグメント30は略円盤状の整
流子部31にスリット40を入れて複数に分割して形成
され、前記スリット40は絶縁性支持体10の整流子セ
グメント30との固着面に一部食い込む形で形成され、
隣り合う整流子セグメント30相互はスリット40で電
気的に絶縁されている。前記整流子部31は図3に示す
ように、上面はブラシ摺接面31a、下面は固着面とな
る底部31bで、整流子セグメント30に対応して内周
面31c、外周面31dを有し、その中心には絶縁性支
持体10の軸支部10bに嵌合する嵌合孔31eが形成
されている。前記整流子部31は軸支部10b、上部1
0d及び金属セグメント20の内周面20dとなる前記
金属リングの内周面で囲まれて形成された凹部に嵌合さ
れ固着される。なお前記凹部の形状は上記断面コ字形等
に限定されるものではなく、例えば金属セグメント20
と絶縁性支持体10とからなる断面L字形など所要の整
流子セグメント30を固着できる形状であれば本発明を
適用可能である。
【0027】前記整流子セグメント30及び整流子部3
1はカーボンを主成分とするが、前記カーボンはグラフ
ァイト或いは無定形炭素或いはその両者の混合材とする
と好適で、この主成分となるカーボンの一部にはカーボ
ン繊維材を混入することもある。また整流子セグメント
30或いは整流子部31を絶縁性支持体10に固着する
際に用いる接着剤50としては、フェノール系或いはエ
ポキシ系接着剤や銀やカーボンなどの導電性材料を混入
させた導電性接着剤50a等を用いると好適である。な
おブラシ摺接面30a、金属セグメント20の上面、絶
縁性支持体10の軸支部10bの上面は面一でなくても
よく、段差を設けるなど適宜の変更が可能である。前記
段差を設けると例えば面一にする加工等の省略ができ
る。
【0028】次に本発明に係る扁平型整流子の他の実施
形態について説明する。図4は扁平型整流子の第二実施
形態を示すA−A線縦断面に相当する縦断面図、図5は
扁平型整流子の第三実施形態を示すA−A線縦断面に相
当する縦断面図、図6(a)は扁平型整流子の第四実施
形態を示すA−A線縦断面に相当する縦断面図、図6
(b)は図6(a)の扁平型整流子の部分平面図、図6
(c)は図6(a)の扁平型整流子の部分正面図、図7
は第一実施形態の扁平型整流子における整流子部挿入前
の状態を示すA−A線縦断面に相当する縦断面図であ
る。
【0029】第二実施形態の扁平型整流子1は図4に示
すように、金属セグメント20の上面20eをブラシ摺
接面30aまで到達させずに短くすると共に、整流子セ
グメント30の外周で前記上面20e上に段付部30e
を形成し、整流子セグメント30の外周面30dと前記
段付部30eの下面30fを金属セグメント20の内周
面20dと上面20eと固着する固着面とし、整流子セ
グメント30の導電性接着剤50a等による固着面積を
増加して固着強度を高めている。前記扁平型整流子1
は、整流子セグメント30のブラシ摺接面30aが広く
なってブラシとの接触面積が増加するので、全体形状を
小型化できる。他の構成は第一実施形態と同様である。
【0030】第三実施形態の扁平型整流子1は図5に示
すように、絶縁性支持体10の上部10dを段差面10
g、上面10h、上面10iで形成すると共に、整流子
セグメント30の底部30bを段差面30g、下面30
h、下面30iで形成し、絶縁性支持体10と整流子セ
グメント30との固着を前記段差面10gと段差面30
g、上面10hと下面30h、上面10iと下面30i
相互の接着剤50等による固着を介して行うもので、整
流子セグメント30の固着強度をさらに高めることがで
きる。他の構成は第一実施形態と同様である。
【0031】第四実施形態の扁平型整流子1は図6に示
すように、コイル接続用端子20aを有する金属セグメ
ント20に各セグメント毎に切欠20fを形成したもの
で、前記切欠20fによって整流子セグメント30と金
属セグメント20との半田付け或いは鑞付け作業等を容
易にすることができる。なお20gは形状結合のための
アンカー爪の一例である。他の構成は貫通孔10fがな
いことを除き、第一実施形態と同様である。
【0032】上述のように本発明の扁平型整流子1は、
例えば整流子セグメント30の内周面30cと底部30
bが絶縁性支持体10の側面10eと上部10dと接触
して接着剤50等で固着され、整流子セグメント30の
外周面30dが金属セグメント20の内周面20dと接
触して導電性接着剤50a或いは半田付け・鑞付け等に
よって固着されるので、整流子セグメント30移動は固
着された三方向から拘束され、高い固着力で安定する。
そのため、従来の半田法などのヒュージング時や加工時
における整流子セグメント30の位置ズレを防止でき
る。
【0033】次に本発明に係る扁平型整流子の製造方法
について説明する。図7は第一実施形態の扁平型整流子
における整流子部挿入前の状態を示すA−A線縦断面に
相当する縦断面図である。
【0034】上記扁平型整流子1の第一の製造方法とし
て、まず、樹脂製など絶縁性支持体10のモールド成形
時或いは同時に、コイル接続用端子20aを有する金属
リングを少なくとも絶縁性支持体10の外周に沿って形
状結合するようにインサート成形し、必要に応じて前記
金属リングの露出面に錫メッキなどのメッキを施すと共
に、さらに必要に応じて前記金属リングのコイル接続用
端子20aの曲げ加工を行う。
【0035】その後、回転子軸嵌合用の軸孔10cや、
前記金属リングの内周面や、絶縁性支持体10の整流子
部31への固着面である上部10d及び側面10eなど
の切削加工を行い、次いで図7に示すように整流子部3
1の絶縁性支持体10への固着面である底部31b及び
内周面31cに接着剤50を塗布すると共に、整流子部
31の前記金属リングへの固着面である外周面31dに
導電性接着剤50aを塗布した後、整流子部31を絶縁
性支持体10及び前記金属リングで形成される凹部に挿
入して固着し、必要に応じて接着剤50や導電性接着剤
50aに150℃前後の温度による恒温浴にて樹脂硬化
熱処理を施す。
【0036】その後、必要に応じて回転子軸嵌合用の軸
孔10cの仕上げや整流子部31のブラシ摺接面31a
などの切削加工を行い、前記金属リング及び整流子部3
1のブラシ摺接面31aや側面等にスリット40を入れ
て分割し、スリット40で相互に電気的に絶縁された複
数の金属セグメント20及び複数の整流子セグメント3
0とすることで、上記扁平型整流子が得られる。
【0037】また、上記扁平型整流子の第二の製造方法
として、整流子部31或いは整流子セグメント30と金
属リング或いは金属セグメント20との固着を、導電性
接着剤50aではなく、半田付け或いは鑞付けで行うも
のについて説明する。
【0038】先ず、絶縁性支持体10のモールド成形時
にコイル接続用端子20aを有する金属リングを少なく
とも絶縁性支持体10の外周に沿って形状結合するよう
にインサート成形し、必要に応じて前記金属リングの露
出面に錫メッキなどのメッキを施し、更に必要に応じて
前記金属リングのコイル接続用端子20aの曲げ加工を
行うと共に、回転子軸嵌合用の軸孔10cや前記金属リ
ングの内周面や絶縁性支持体10の整流子部31への固
着面などの切削加工を行う。
【0039】その後、整流子部31の前記金属リングへ
の固着面である外周面31d或いは外周面31dを含む
全面にニッケル、錫、銅メッキなど金属メッキを施すと
共に、整流子部31の絶縁性支持体10への固着面であ
る底部31b及び内周面31cに接着剤50を塗布し、
整流子部31を絶縁性支持体10に挿入して固着し、接
着剤50に150℃前後の温度による恒温浴にて硬化熱
処理を行う。
【0040】その後、整流子部31の固着面である外周
面31dを前記金属リングに半田付け或いは鑞付けで固
着すると共に、両者の電気的接続を行う。そして、整流
子部31のブラシ摺接面31aなどの切削加工を行うと
共に、前記金属リング及び整流子部31の側面などにス
リット40を入れて分割し、相互に絶縁された複数の金
属セグメント20及び複数の整流子セグメント30とす
ることで上記扁平型整流子が得られる。
【0041】
【発明の効果】本発明の扁平型整流子及びその製造方法
は上記構成であるから、良好な電気的接続を得ながら安
価な製造コストで、整流子セグメント或いは整流子セグ
メント、金属セグメント及び絶縁性支持体の三者の機械
的な固着強度を向上及び安定することができる効果があ
る。これにより、整流子セグメントの移動を拘束でき、
例えばヒュージング作業時や加工時に整流子セグメント
が移動して位置ズレが生ずることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る扁平型整流子の第一実施形態を示
す平面図。
【図2】図1の扁平型整流子のA−A線縦断面図。
【図3】整流子部の縦断面図。
【図4】本発明に係る扁平型整流子の第二実施形態を示
すA−A線縦断面に相当する縦断面図。
【図5】本発明に係る扁平型整流子の第三実施形態を示
すA−A線縦断面に相当する縦断面図。
【図6】(a)本発明に係る扁平型整流子の第四実施形
態を示すA−A線縦断面に相当する縦断面図。 (b)図6(a)の扁平型整流子の部分平面図。 (c)図6(a)の扁平型整流子の部分正面図。
【図7】第一実施形態の扁平型整流子における整流子部
挿入前の状態を示すA−A線縦断面に相当する縦断面
図。
【符号の説明】
1 扁平型整流子 10 絶縁性支持体 10a 外周面 10b 軸支部 10d 上部 10e 側面 20 金属セグメント 20a コイル接続用端子 20b、20c、20g アンカー爪 20d 内周面 30 整流子セグメント 30a ブラシ摺接面 30b 底部 30c 内周面 30d 外周面 31 整流子部 40 スリット 50 接着剤 50a 導電性接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E063 EA07 EA10 5H613 AA01 AA03 BB04 BB07 BB08 BB09 GA04 GA05 GA06 GA07 GB01 GB02 GB05 GB06 GB08 GB09 GB12 GB13 GB17 KK01 KK03 KK04 KK05 KK06 KK07 KK08 KK10 KK13 PP05 PP07 PP08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性支持体の少なくとも外周に沿って
    コイル接続用端子を有する金属セグメントを相互に絶縁
    して固着し、該絶縁性支持体及び該金属セグメントに整
    流子セグメントを相互に絶縁して固着し、該整流子セグ
    メントのブラシ摺接面が回転子の軸方向に対して垂直で
    ある扁平型整流子において、該整流子セグメントの内周
    面を該絶縁性支持体の略中央に突設した軸支部の側面に
    接合材で固着し、該整流子セグメントの底部を該絶縁性
    支持体の上部に接合材で固着し、該整流子セグメントの
    外周面を該金属セグメントの内周面に導電性接合材で固
    着することを特徴とする扁平型整流子。
  2. 【請求項2】 絶縁性支持体の少なくとも外周に沿って
    コイル接続用端子を有する金属セグメントを相互に絶縁
    して固着し、該絶縁性支持体及び該金属セグメントに整
    流子セグメントを相互に絶縁して固着し、該整流子セグ
    メントのブラシ摺接面が回転子の軸方向に対して垂直で
    ある扁平型整流子において、該絶縁性支持体と該金属セ
    グメントを形状結合で固着し、該絶縁性支持体と該整流
    子セグメントを接合材で固着し、該金属セグメントと該
    整流子セグメントを導電性接合材で固着していることを
    特徴とする扁平型整流子。
  3. 【請求項3】 前記整流子セグメントがカーボン(グラ
    ファイト、無定形炭素)を主成分とすることを特徴とす
    る請求項2又は3記載の扁平型整流子。
  4. 【請求項4】 前記接合材が導電性接合材であることを
    特徴とする請求項1、2又は3記載の扁平型整流子。
  5. 【請求項5】 前記整流子セグメントの少なくとも一部
    に金属メッキが施されていることを特徴とする請求項
    1、2、3又は4記載の扁平型整流子。
  6. 【請求項6】 前記金属セグメントの少なくとも一部に
    金属メッキが施されていることを特徴とする請求項1、
    2、3、4又は5記載の扁平型整流子。
  7. 【請求項7】 絶縁性支持体のモールド成形時にコイル
    接続用端子を有する金属リングを少なくとも該絶縁性支
    持体の外周に沿ってインサート成形する工程、整流子部
    の該絶縁性支持体への固着面に接合材を塗布すると共
    に、整流子部の該金属リングへの固着面に導電性接合材
    を塗布する工程、整流子部を該絶縁性支持体及び該金属
    リングに固着する工程、該金属リング及び該整流子部に
    スリットを入れて分割し、相互に絶縁された金属セグメ
    ント及び整流子セグメントとする工程を有することを特
    徴とする扁平型整流子の製造方法。
  8. 【請求項8】 絶縁性支持体のモールド成形時にコイル
    接続用端子を有する金属リングを少なくとも該絶縁性支
    持体の外周に沿ってインサート成形する工程、整流子部
    の該金属リングへの固着面に金属メッキを施すと共に、
    整流子部の該絶縁性支持体への固着面に接合材を塗布す
    る工程、該整流子部を該絶縁性支持体に固着する工程、
    該整流子部を該金属リングに半田或いは鑞付けで固着す
    る工程、該金属リング及び該整流子部にスリットを入れ
    て分割し、相互に絶縁された金属セグメント及び整流子
    セグメントとする工程を有することを特徴とする扁平型
    整流子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009027792A (ja) * 2007-07-18 2009-02-05 Mitsuba Corp カーボンコンミテータ
CN106158226A (zh) * 2016-08-26 2016-11-23 西北工业大学 一种放电线圈及其制作工艺方法

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