JP2001093635A - 電気コネクタ及びその製造方法、電気コネクタの接続構造、並びにこれを有する電気電子部品 - Google Patents

電気コネクタ及びその製造方法、電気コネクタの接続構造、並びにこれを有する電気電子部品

Info

Publication number
JP2001093635A
JP2001093635A JP26895399A JP26895399A JP2001093635A JP 2001093635 A JP2001093635 A JP 2001093635A JP 26895399 A JP26895399 A JP 26895399A JP 26895399 A JP26895399 A JP 26895399A JP 2001093635 A JP2001093635 A JP 2001093635A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrical
connection terminal
electrical connector
electronic component
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26895399A
Other languages
English (en)
Inventor
Takumi Suda
工 須田
Hiroto Komatsu
博登 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority to JP26895399A priority Critical patent/JP2001093635A/ja
Publication of JP2001093635A publication Critical patent/JP2001093635A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低荷重で圧下押圧でき、凹凸に対する追従性
を向上させることができるとともに、部品点数を削減
し、半導体パッケージ等の電極ピッチの細密化に対応等
できる電気コネクタ及びその製造方法、電気コネクタの
接続構造、並びにこれを有する電気電子部品を提供す
る。 【解決手段】 相対向するプリント回路基板からなる電
気電子部品1の複数の被接続電極2とLGA等からなる
電気電子部品3の複数の被接続電極4との間に介在し、
これらを電気的に導通させる電気コネクタの絶縁性シー
ト5に複数の貫通孔7を厚さ方向に設ける。そして、各
貫通孔7の下端部である一端部を絶縁性シート5の下面
である一面から接続端子8で閉塞し、この接続端子8に
各貫通孔7の上端部である他端部から突出する導電線条
10を立てて接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント回路基板
と半導体パッケージの電気的な接続、プリント回路基板
同士の接続、あるいはバーンインボード等の半導体素子
の検査用治具の構成部品等として用いられる異方導電性
の電気コネクタ及びその製造方法、電気コネクタの接続
構造、並びにこれを有する電気電子部品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電気コネクタとしては、図示しないが、
各種のエラストマー中に導電性粒子等を添加分散してな
る圧接挟持型の異方性導電シート、あるいは被接続電極
のリード等と導通する複数の板ばねを並べ備え、CSP
(chip size package)等に用いられるばね内蔵タイプの
ものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した電気コネクタ
には以下の欠点がある。先ず、異方性導電シートの場合
には、電気電子部品を高荷重で圧下押圧しなければなら
ないので、プリント回路基板等に実装されている電子回
路素子の破壊を招きやすい。また、凹凸に対する追従性
が低いので、プリント回路基板等の一面に敷設されたレ
ジスト層が障害となり、信頼性に欠けるという欠点があ
る。
【0004】一方、ばね内蔵タイプの場合、ソケットの
外部底面や側部に複数のリード等を並べて配設しなけれ
ばならないので、部品点数が増加し、組立も煩雑であ
り、しかも、半導体パッケージの電極ピッチの細密化に
対応することができない。また、プリント回路基板にソ
ケットを半田付けしているので、プリント回路基板の設
計や製造が複雑化し、コストアップが避けられないとい
う欠点がある。さらに、電気電子部品との距離が長くな
るので、信号伝達時の高周波特性が低下するという欠点
がある。
【0005】本発明は、上記問題に鑑みなされたもの
で、低荷重で圧下押圧することができ、凹凸に対する追
従性を向上させることができるとともに、部品点数を削
減し、半導体パッケージ等の電極ピッチの細密化に対応
すること等のできる電気コネクタ及びその製造方法、電
気コネクタの接続構造、並びにこれを有する電気電子部
品を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
いては、上記課題を達成するため、相対向して設けられ
た被接続電極の間に介在し、これらを導通させるもので
あって、厚さ方向に貫通する貫通孔を備えた絶縁性シー
トの該貫通孔の一端部を閉塞する接続端子を該絶縁性シ
ートの一面に有し、この接続端子が該貫通孔の他端部か
ら突出する導電線条を備えてなることを特徴としてい
る。また、請求項2記載の発明においては、上記課題を
達成するため、厚さ方向に貫通孔を有する絶縁性シート
の該貫通孔の一端部を、該絶縁性シートの一面側から接
続端子で閉塞し、この接続端子に上記貫通孔の他端部か
ら突出する導電線条を接合することを特徴としている。
【0007】また、請求項3記載の発明においては、上
記接続端子で閉塞し、次いで上記導電線条を接合する代
わりに、該接続端子が予め該導電線条を備えたものを用
いて閉塞することを特徴としている。また、請求項4記
載の発明においては、上記課題を達成するため、相対向
して設けられた被接続電極の間に、請求項1記載の電気
コネクタを介在させてなることを特徴としている。さら
に、請求項5記載の発明においては、上記課題を達成す
るため、請求項4記載の電気コネクタの接続構造を有す
ることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態を説明すると、本実施形態における電気
コネクタ、電気コネクタの接続構造、並びにこれを有す
る電気電子部品は、図1ないし図4に模式的に示すよう
に、相対向するプリント回路基板からなる電気電子部品
1の複数の被接続電極2とLGAからなる電気電子部品
3の複数の被接続電極4との間に介在し、これらを電気
的に導通させる電気コネクタの絶縁性シート5に複数の
貫通孔7を設け、各貫通孔7の下端部である一端部を絶
縁性シート5の下面である一面から接続端子8で閉塞す
るとともに、この接続端子8に各貫通孔7の上端部であ
る他端部から突出する導電線条10を接合するようにし
ている。
【0009】図1の下方側の電気電子部品1は、単なる
プリント回路基板であるが、各種のプリント回路基板
(PCBやFPC等)、高密度フレキシブル基板、ビルド
アップ配線板、液晶表示装置、プラズマディスプレイ等
の各種表示装置とすることも可能である。また、図1の
上方側の電気電子部品3は、被接続電極4であるランド
を面内に並べ備えたLGA(ランドグリッドアレイ)から
なる表面実装型の半導体パッケージであるが、図2に示
すように、被接続電極4である半田ボールを面内に並べ
備えたBGA(ボールグリッドアレイ)、CBGA、FB
GA、PBGA、TBGA、PLCC等の半導体パッケ
ージ、又は表面実装型の部品等でも良い。
【0010】絶縁性シート5は、図3に示すように、複
数の導電線条10を相互に絶縁した状態に保持し、電気
コネクタの使用環境で耐性を有する材料、例えば、ポリ
アミド、ポリアミドイミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、又はガラス繊維で補強
強化されたエポキシ樹脂等を使用して断面薄板の矩形に
成形され、保持枠6に嵌着保持されている。絶縁性シー
ト5は、50〜300μmの厚さに成形される。これ
は、電気コネクタの用途により異なるが、薄すぎると作
業性が低下し、逆に厚すぎると電子機器の小型化の障害
となるからである。
【0011】保持枠6は、汎用のエンジニアリングプラ
スチック材、セラミック材、あるいは金属を用いて薄い
矩形の枠に成形され、複数の取付孔が貫通して設けられ
ており、この複数の取付孔に図示しないビスやピン等が
それぞれ適宜挿入される。エンジニアリングプラスチッ
ク材としては、寸法安定性や耐熱性等に優れるポリエー
テルイミド、ポリフェニレンサルファイド、又はポリエ
ーテルスルホン等があげられる。
【0012】複数の貫通孔7は、図3や図4に明示する
ように、絶縁性シート5の厚さ方向に設けられてマトリ
ックスに並べられ、各貫通孔7が円形を呈している。貫
通孔7を設ける方法としては、プラズマエッチング法、
ウェットエッチング法、又はレーザ加工法等があげられ
るが、これらの中でもレーザ加工法によれば、孔開けパ
ターンとして使用するマスク等が不要となり、設計変更
や絶縁性シート5の寸法精度に合わせた調整を容易に行
うことができる。使用するレーザは、エキシマ等の紫外
域レーザでも良いし、YAG、CO2等の赤外域レーザ
でも良い。レーザは、赤外域タイプのものは熱加工とな
るので、貫通孔7の壁面が溶融状態となり、精度的に劣
るが、紫外域タイプのものは高品質に貫通孔7を設ける
ことが可能であり、より好適である。
【0013】各接続端子8は、図4に明示するように、
例えば加工性や導電性に優れ、酸化しにくい薄い円形の
銅箔等からなり、貫通孔7の一端部に絶縁性シート5の
一面側から閉塞するよう接着されており、電気電子部品
1の被接続電極2に接触する。各接続端子8の上下両面
には耐食性のニッケルめっきがそれぞれ鍍着され、各ニ
ッケルめっきに柔らかい金めっき9が鍍着されている。
金めっき9は、導電性の改善、環境信頼性の向上、経済
性等を考慮し、0.1〜5μmの厚さとされる。
【0014】各導電線条10は、金細線、ニッケル、
銀、銅、タングステン、白金、パラジウム、その他これ
らの合金等からなり、図1ないし図4に示すように、各
接続端子8の金めっき9の中心部にワイヤボンディング
法、抵抗溶接法、レーザ溶接法等により立てて接合され
ており、貫通孔7の他端部から直線的に遊貫露出して電
気電子部品3の被接続電極4に接触する。各導電線条1
0が銅や銅合金の場合には、金めっきがニッケルめっき
を介して鍍着される。各導電線条10が銅や銅合金以外
の場合、直接金めっきが鍍着される。
【0015】ワイヤボンディング法は、幾つかの種類が
あるが、ボールボンディング法を選択すれば、使用機器
の選択が容易である。このボールボンディング法を選択
する場合には、高電圧による電気エネルギで導電線条1
0が一旦溶融状態となるため、空気中で容易に酸化しな
い金、白金、貴金属、これらの合金を使用する。酸化さ
れる金属を用いるときには、窒素等の不活性ガスを吹き
付けて酸化を防ぐ等の処置が必要である。
【0016】抵抗溶接法やレーザ溶接法を選択する場
合、上記制約はなく、各種の材料からなる導電線条10
を利用することができる。但し、抵抗溶接法によれば、
溶接用電極の小型化に限界があり、溶接回数により溶接
用電極の摩耗や損傷を招いたり、溶接時の熱で溶接用電
極と被溶接物の接触点が汚れて溶接用電流の通電に支障
を来すので、溶接用電極の管理に注意が必要である。こ
れに対し、レーザ溶接法によれば、被溶接物に非接触で
あるから、上記不具合を招くことなく溶接することがで
きる。さらに、レーザ光のビーム径を数10μmにまで
絞ることができるので、微細に加工することができる。
【0017】次に、上記電気コネクタの製造方法につい
て説明すると、図5に示すように、先ず、絶縁性シート
5の一面に断面薄板形の接続端子形成層11を貼着して
積層(図5(a)参照)し、この接続端子形成層11上に円
形のレジスト12を所定のパターンで複数粘着して積層
(図5(b)参照)し、このレジスト12以外の接続端子形
成層11を部分的にエッチングする(図5(c)参照)。こ
うしてエッチング加工したら、各接続端子形成層11上
のレジスト12を除去して複数の接続端子8をパターニ
ング形成(図5(d)参照)し、絶縁性シート5を上下逆に
反転する。
【0018】次いで、複数の接続端子8に対応するよう
絶縁性シート5に貫通孔7を同心円にそれぞれ設け、各
接続端子8の両面に金めっき9を下地用のニッケルめっ
きを介しそれぞれ鍍着(図5(e)参照)する。そして、各
接続端子8の金めっき9に導電線条10を貫通孔7を介
してワイヤボンダで超音波接合し、起立した複数の導電
線条10の高さが絶縁性シート5の他面から10μm以
上の高さとなるよう高電圧やブレードカッタで切断して
一律に揃え、その後、保持枠6に絶縁性シート5を嵌着
保持させれば、電気コネクタを製造することができる
(図5(f)参照)。導電線条10の突出高さを10μm以
上とするのは、10μm未満の場合には、BGAの半田
ボールに対する食い込み量が減少し、半田ボール表面の
酸化皮膜を破壊したいときに破壊することができないか
らである。
【0019】こうして電気コネクタを製造したら、プリ
ント回路基板からなる電気電子部品1上に電気コネクタ
を配置し、この電気コネクタ上にLGA等からなる電気
電子部品3を配置して複数の導電線条10と被接続電極
2・4とを位置決めし、電気電子部品1方向に電気電子
部品3を図1や図2の矢印のように低荷重で圧下押圧し
て複数の導電線条10と被接続電極2・4とを接続すれ
ば、電気電子部品1と電気電子部品3とを電気的に接続
し、電気コネクタの接続構造、及びこれを有する電気電
子部品を得ることができる。
【0020】上記構成によれば、電気電子部品3を高荷
重で圧下押圧する必要性がないので、プリント回路基板
に実装されている電子回路素子の破壊を未然に抑制防止
することができる。また、凹凸に対する追従性も実に高
いので、プリント回路基板の一面に敷設されたレジスト
層が障害となり、信頼性に欠けるという欠点を有効に解
消することができる。また、電気コネクタが機械的なば
ね内蔵タイプではないので、部品点数が増加したり、組
立も煩雑化することがなく、半導体パッケージの電極ピ
ッチの細密化に容易に対応することも可能となる。
【0021】また、電気電子部品1上に電気コネクタを
着脱自在に配置するので、プリント回路基板の設計や製
造を非常に簡素化し、コストアップの回避が大いに期待
できる。さらに、各貫通孔7の他端部から導電線条10
が直線的に突出しているので、BGAの複数の半田ボー
ルに導電線条10の自由端部がそれぞれ強く食い込み、
各半田ボール表面の酸化皮膜を容易に破壊して接続安定
性や導通性を著しく高めることができる。
【0022】なお、電気コネクタの製造工程は、図5
(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)の順になんら限定される
ものではなく、適宜変更することが可能である。例え
ば、絶縁性シート5の一面に接続端子形成層11を貼着
して積層するとともに、この絶縁性シート5に複数の貫
通孔7を並べ設け、接続端子形成層11上に円形のレジ
スト12を所定のパターンで複数粘着して積層し、この
レジスト12以外の接続端子形成層11を部分的にエッ
チングし、各接続端子形成層11上のレジスト12を除
去して貫通孔7を閉塞する複数の接続端子8をパターニ
ング形成し、各接続端子8の両面に金めっき9を下地用
のニッケルめっきを介しそれぞれ鍍着するとともに、各
接続端子8の金めっき9に導電線条10を貫通孔7を介
しワイヤボンダで超音波接合し、その後、複数の導電線
条10の高さが絶縁性シート5の他面から10μm以上
の高さとなるよう高電圧やブレードカッタで切断して揃
え、電気コネクタを製造することも可能である。
【0023】また、絶縁性シート5に複数の貫通孔7を
並べ設けるとともに、この絶縁性シート5の一面に接続
端子形成層11を貼着して積層し、この接続端子形成層
11上に円形のレジスト12を所定のパターンで複数粘
着して積層し、このレジスト12以外の接続端子形成層
11を部分的にエッチングし、各接続端子形成層11上
のレジスト12を除去して貫通孔7を閉塞する複数の接
続端子8をパターニング形成し、各接続端子8の両面に
金めっき9を下地用のニッケルめっきを介しそれぞれ鍍
着するとともに、各接続端子8の金めっき9に導電線条
10を貫通孔7を介しワイヤボンダで超音波接合し、そ
の後、複数の導電線条10の高さが絶縁性シート5の他
面から10μm以上の高さとなるよう高電圧やブレード
カッタで切断して揃え、電気コネクタを製造しても良
い。
【0024】また、絶縁性シート5に複数の貫通孔7を
並べ設けるとともに、絶縁性シート5の一面に接続端子
形成層11を貼着して積層し、この接続端子形成層11
の両面に金めっき9を下地用のニッケルめっきを介しそ
れぞれ鍍着し、接続端子形成層11の金めっき9に複数
の導電線条10を貫通孔7を介しワイヤボンダで超音波
接合し、複数の導電線条10の高さが絶縁性シート5の
他面から10μm以上の高さとなるよう高電圧やブレー
ドカッタで切断して揃え、接続端子形成層11の金めっ
き9上に円形のレジスト12を所定のパターンで複数粘
着して積層するとともに、このレジスト12以外の接続
端子形成層11及び金めっき9を部分的にエッチング
し、その後、各接続端子形成層11上のレジスト12を
除去して貫通孔7を閉塞する複数の接続端子8をパター
ニング形成し、電気コネクタを製造しても良い。
【0025】次に、図6及び図7は本発明に係る電気コ
ネクタの第2の実施形態を示すもので、この場合には、
絶縁性シート5の他端面に、複数の導電線条10に貫通
される銅箔等からなる断面薄板形の金属箔13を積層
し、この金属箔13をグラウンドして高周波特性を向上
させるようにしている。その他の部分については、上記
実施形態と同様であるので説明を省略する。本実施形態
においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、
しかも、金属箔13をグラウンドするので、信号伝達時
の高周波特性を大幅に向上させ、最近の電気電子機器の
高機能化に伴う高速化に簡易、かつ容易に対応すること
が可能になるのは明らかである。
【0026】次に、図8及び図9は本発明に係る電気コ
ネクタの第3の実施形態を示すもので、この場合には、
各貫通孔7にポリイミドやエポキシ等の絶縁性樹脂14
を充填して埋設するとともに、この絶縁性樹脂14にカ
ーボン等の導電性フィラー15を少量混合して固有抵抗
値が103Ωの静電防止材料とし、絶縁性樹脂14から
導電線条10を10μm以上突出させるようにしてい
る。その他の部分については、上記実施形態と同様であ
るので説明を省略する。
【0027】本実施形態においても上記実施形態と同様
の作用効果が期待でき、しかも、LGAやBGAが真上
から押圧されずに斜め上から押圧され、せん断方向の力
等が作用しても、接続端子8と導電線条10との比較的
弱い接合部を絶縁性樹脂14により保護して損傷を実に
有効に防止することができるのは明白である。また、導
電線条10の傾きを防止してその自由端部の位置を高精
度に保つことができる。また、帯電防止処理して電荷の
漏洩を大きくするので、電気コネクタを検査用として使
用し、電気コネクタと電気電子部品3とを繰り返し接続
・解放しても、剥離帯電による静電気の帯電量を減少さ
せることが可能になる。よって、LGAやBGA等から
なる電気電子部品3を静電気による破壊から有効に保護
し、しかも、塵芥の付着等を抑制防止することができ
る。
【0028】次に、図10は本発明に係る電気コネクタ
の第4の実施形態を示すもので、この場合には、各接続
端子8の一面に、電気電子部品1の被接続電極2に弾接
する導電性エラストマー16を接着するようにしてい
る。この導電性エラストマー16は、例えば耐熱性等に
優れるシリコーンゴム中に10-2〜10-4Ω・cmの良
導電性を付与することが可能なAu粉やAg粉を添加分
散させた導電性シリコーンゴム等を用いて厚さ0.1m
m〜0.5mmの断面略半楕円形に成形され、硬度30
°Hs〜90Hsとされている。
【0029】導電性エラストマー16の導電率は10-2
〜10-4Ω・cmとするのが良い。この点について説明
すると、半導体素子の高速化に対応するには、接続抵抗
の低い方が望ましい。AuやAg等の金属の導電率は1
-6Ω・cm程度であるが、こうした金属を用いた導電
性エラストマー16では上記硬度との兼ね合いから、実
用上10-4Ω・cm以下とするのは困難である。そこ
で、接続端子8一個当たりの接続抵抗を10-2Ωとすれ
ば、半導体素子の高速化に対応可能と考えられるから、
接続端子8の直径や高さ等を考慮すると、導電性エラス
トマー16の導電率は10-2Ω・cmが上限となる。
【0030】次に、導電性エラストマー16の硬度につ
いて説明すると、接続対象のプリント回路基板、LG
A、BGA等の相互の反り・歪みを吸収して安定した接
続抵抗を得るためには、電気コネクタの厚さ方向に柔軟
性を確保する必要があるので、硬度は低い方が望まし
い。一般に、シリコーンゴム等のエラストマーは、硬度
が低くなると、圧縮永久歪み特性が悪化する傾向がある
ので、この圧縮永久歪み特性を悪化させない程度の低硬
度とすべきである。仮に、圧縮永久歪み特性を悪化させ
てしまうと、長期間の圧縮保持によりエラストマーの反
発弾性が失われて被接続電極2・4に対する接触圧が低
下し、接触抵抗が増加してしまう。そこで、上記制約に
鑑み、導電性エラストマー16の硬度は、30°Hs〜
90Hs、より好ましくは40°Hs〜70Hs程度が
良い。その他の部分については、金めっき9の鍍着部分
以外、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0031】本実施形態においても上記実施形態と同様
の作用効果が期待でき、しかも、弾性変形可能な導電性
エラストマー16が断面略半楕円形なので、プリント回
路基板や電気コネクタに寸法誤差や反り等がある場合で
も、これらの寸法誤差や反り等を吸収して接続の安定化
を図ることができるのは明らかである。さらに、セット
時の緩衝作用も期待できる。
【0032】次に、図11は本発明に係る電気コネクタ
の第5の実施形態を示すもので、この場合には、各接続
端子8の金めっき9に複数の導電線条10をワイヤボン
ディング法、抵抗溶接法、レーザ溶接法等により立てて
接合し、この複数の導電線条10を貫通孔7の他端部か
ら直線的に遊貫露出させて電気電子部品3の被接続電極
4に接触させるようにしている。その他の部分について
は、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。本
実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期
待でき、しかも、BGAの複数の半田ボールに導電線条
10の自由端部をそれぞれ複数強く食い込ませ、各半田
ボール表面の酸化皮膜をさらに容易に破壊して接続安定
性や導通性を大幅に高めることが可能になる。さらにま
た、複数の導電線条10にBGAの半田ボールを安定支
持させることもできる。
【0033】
【実施例】以下、本発明に係る電気コネクタ及びその製
造方法の実施例について説明する。 実施例1 以下の方法で電気コネクタを製造した。先ず、厚さ25
μmのポリイミドフィルム製の絶縁性シート5の一面に
厚さ35μmの銅箔製の接続端子形成層11を貼着して
積層し、この接続端子形成層11上に円形のレジスト1
2を所定のパターンで複数粘着して積層するとともに、
このレジスト12以外の接続端子形成層11を部分的に
エッチングした。こうしてエッチング加工したら、各接
続端子形成層11上のレジスト12を除去して複数の接
続端子8をパターニング形成し、複数の接続端子8をピ
ッチ1.27mmの格子状、直径0.75mmの円形パ
ターンとした後、絶縁性シート5を上下逆に反転した。
【0034】次いで、複数の接続端子8に対応するよう
絶縁性シート5に直径0.5mmの貫通孔7を同心円に
それぞれ設け、各接続端子8の両面に金めっき9を下地
用のニッケルめっきを介しそれぞれ無電解めっきした。
そして、各接続端子8の金めっき9に直径50μmの金
細線からなる導電線条10を貫通孔7を介してワイヤボ
ンダにより超音波接合し、その後、起立した複数の導電
線条10の高さが絶縁性シート5の他面から0.1mm
の高さとなるよう高電圧やブレードカッタで切断して一
律に揃え、電気コネクタを製造した。
【0035】実施例2 実施例1で製造した電気コネクタを相対向するプリント
回路基板からなる電気電子部品1の複数の被接続電極2
とBGAからなる電気電子部品3の複数の被接続電極4
との間に介在し、これらを電気的に接続した場合の接続
抵抗値を測定した。測定方法としては、プリント回路基
板からなる電気電子部品1上に電気コネクタを配置し、
この電気コネクタ上に575ピン(半田ボール)のBGA
からなる電気電子部品3を配置して複数の導電線条10
と被接続電極2・4とを位置決めし、電気電子部品1方
向に電気電子部品3を低荷重で圧下押圧して複数の導電
線条10と被接続電極2・4とを接続し、接続抵抗値を
測定した。
【0036】接続抵抗値を測定したところ、初期におい
ては、各導電線条10の自由端部が半田ボールの酸化皮
膜を破壊し、全半田ボールに対して50mΩ未満の安定
した接続抵抗を得ることができた。しかしながら、接続
・解放を5000回繰り返したところ、各導電線条10
の自由端部に半田が付着し、80%の半田ボール(ピン)
の接続抵抗が50mΩを超えてしまった。
【0037】実施例3 実施例1で製造した電気コネクタの複数の導電線条10
をそれぞれ厚さ5μmでパラジウムめっきし、実施例2
と同様に電気的に接続した場合の接続抵抗値を測定し
た。接続抵抗値を測定したところ、初期のみならず、接
続・解放を10000回繰り返した時点においても、5
0mΩ未満の安定した接続抵抗を確認することができ
た。
【0038】
【発明の効果】以上のように請求項1ないし5記載の発
明によれば、低荷重で圧下押圧することができ、凹凸に
対する追従性を向上させることができるという効果があ
る。また、部品点数を削減し、半導体パッケージ等の電
極ピッチの細密化に対応すること等が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気コネクタ、電気コネクタの接
続構造、及びこれを有する電気電子部品の実施形態を示
す部分断面説明図である。
【図2】本発明に係る電気コネクタ、電気コネクタの接
続構造、及びこれを有する電気電子部品の実施形態の変
形例を示す部分断面説明図である。
【図3】本発明に係る電気コネクタの実施形態を示す斜
視説明図である。
【図4】本発明に係る電気コネクタの実施形態を示す要
部拡大断面図である。
【図5】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態を示す説明図で、(a)図は絶縁性シートに接続端子形
成層を積層した状態を示す断面図、(b)図は接続端子形成
層上にレジストを所定のパターンで積層した状態を示す
断面図、(c)図はレジスト以外の接続端子形成層をエッチ
ングした状態を示す断面図、(d)図は各接続端子形成層上
のレジストを除去して複数の接続端子をパターニング形
成した状態を示す断面図、(e)図は複数の接続端子に対応
するよう絶縁性シートに貫通孔をそれぞれ設け、各接続
端子の両面に金めっきをそれぞれ鍍着した状態を示す断
面図、(f)図は各接続端子の金めっきに導電線条を接合
し、複数の導電線条の高さが絶縁性シートの他面から所
定の高さとなるよう揃えた状態を示す断面図である。
【図6】本発明に係る電気コネクタ、電気コネクタの接
続構造、及びこれを有する電気電子部品の第2の実施形
態を示す部分断面説明図である。
【図7】本発明に係る電気コネクタの第2の実施形態を
示す要部拡大断面図である。
【図8】本発明に係る電気コネクタ、電気コネクタの接
続構造、及びこれを有する電気電子部品の第3の実施形
態を示す部分断面説明図である。
【図9】本発明に係る電気コネクタの第3の実施形態を
示す要部拡大断面図である。
【図10】本発明に係る電気コネクタの第4の実施形態
を示す要部拡大断面図である。
【図11】本発明に係る電気コネクタ、電気コネクタの
接続構造、及びこれを有する電気電子部品の第5の実施
形態を示す部分断面説明図である。
【符号の説明】
1 電気電子部品 2 被接続電極 3 電気電子部品 4 被接続電極 5 絶縁性シート 7 貫通孔 8 接続端子 10 導電線条

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向して設けられた被接続電極の間に
    介在し、これらを導通させる電気コネクタであって、 厚さ方向に貫通する貫通孔を備えた絶縁性シートの該貫
    通孔の一端部を閉塞する接続端子を該絶縁性シートの一
    面に有し、この接続端子が該貫通孔の他端部から突出す
    る導電線条を備えてなることを特徴とする電気コネク
    タ。
  2. 【請求項2】 厚さ方向に貫通孔を有する絶縁性シート
    の該貫通孔の一端部を、該絶縁性シートの一面側から接
    続端子で閉塞し、この接続端子に上記貫通孔の他端部か
    ら突出する導電線条を接合することを特徴とする電気コ
    ネクタの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記接続端子で閉塞し、次いで上記導電
    線条を接合する代わりに、該接続端子が予め該導電線条
    を備えたものを用いて閉塞する請求項1記載の電気コネ
    クタの製造方法。
  4. 【請求項4】 相対向して設けられた被接続電極の間
    に、請求項1記載の電気コネクタを介在させてなること
    を特徴とする電気コネクタの接続構造。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電気コネクタの接続構造
    を有することを特徴とする電気電子部品。
JP26895399A 1999-09-22 1999-09-22 電気コネクタ及びその製造方法、電気コネクタの接続構造、並びにこれを有する電気電子部品 Pending JP2001093635A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26895399A JP2001093635A (ja) 1999-09-22 1999-09-22 電気コネクタ及びその製造方法、電気コネクタの接続構造、並びにこれを有する電気電子部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26895399A JP2001093635A (ja) 1999-09-22 1999-09-22 電気コネクタ及びその製造方法、電気コネクタの接続構造、並びにこれを有する電気電子部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001093635A true JP2001093635A (ja) 2001-04-06

Family

ID=17465600

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26895399A Pending JP2001093635A (ja) 1999-09-22 1999-09-22 電気コネクタ及びその製造方法、電気コネクタの接続構造、並びにこれを有する電気電子部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001093635A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7004760B2 (en) 2002-12-24 2006-02-28 Hitachi, Ltd. Connector and an electronic apparatus having electronic parts connected to each other by the connector
JP2009524800A (ja) * 2006-01-03 2009-07-02 フォームファクター, インコーポレイテッド プローブアレイ構造体およびプローブアレイ構造体の製造方法
KR20190055556A (ko) * 2017-11-15 2019-05-23 주식회사 오킨스전자 반도체 패키지용 어댑터 및 인서트와, 그 제조 방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7004760B2 (en) 2002-12-24 2006-02-28 Hitachi, Ltd. Connector and an electronic apparatus having electronic parts connected to each other by the connector
JP2009524800A (ja) * 2006-01-03 2009-07-02 フォームファクター, インコーポレイテッド プローブアレイ構造体およびプローブアレイ構造体の製造方法
KR20190055556A (ko) * 2017-11-15 2019-05-23 주식회사 오킨스전자 반도체 패키지용 어댑터 및 인서트와, 그 제조 방법
KR102011787B1 (ko) * 2017-11-15 2019-08-19 주식회사 오킨스전자 반도체 패키지용 어댑터 및 인서트와, 그 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8044502B2 (en) Composite contact for fine pitch electrical interconnect assembly
US6087716A (en) Semiconductor device package having a connection substrate with turned back leads and method thereof
JP5500870B2 (ja) 接続端子付き基板及び電子部品のソケット等
US20090009979A1 (en) Substrate Joining Member and Three-Dimensional Structure Using the Same
TWI451537B (zh) 具有包含經降低電感之接合黏結元件之微電子總成
JPH0684551A (ja) コネクタシステム及びその組立て操作方法
JP2001116795A (ja) テスト用ソケット、およびテスト用ソケットに用いる接続シート
JP5788166B2 (ja) 接続端子構造及びその製造方法、並びにソケット
JP2001093635A (ja) 電気コネクタ及びその製造方法、電気コネクタの接続構造、並びにこれを有する電気電子部品
JP2953984B2 (ja) 電気コネクタおよびその製造方法
JP5750101B2 (ja) コネクタ
JP4613457B2 (ja) 表面実装用接触端子、その端子を用いたプリント基板、および携帯情報端末装置
JP3061728B2 (ja) 半導体パッケージ
KR20090106777A (ko) 도전성 입자가 부착된 전극을 구비한 연성회로기판 및테이프 캐리어 패키지
KR101003393B1 (ko) 인덕턴스를 감소시키는 접합 구성을 갖는 마이크로전자 어셈블리
JP2010524180A (ja) 微細ピッチ電気的インターコネクトアッセンブリ
JP2000164270A (ja) 電気コネクタ及びその製造方法
JP2002075569A (ja) 電気コネクタ及びその製造方法
JP2000311731A (ja) 電気コネクタ
JP2000022024A (ja) 半導体表面実装部品
JPH05259221A (ja) 電子部品搭載装置
JP2001076787A (ja) 電気コネクタ及びこれを用いた接続構造
JP2002343461A (ja) 電気コネクタ及びその製造方法
JPH10125369A (ja) 電子部品の接続方法及び接続構造
JP2019054126A (ja) 電子装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081104

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090303