JP2001092140A - 平版印刷版用原版 - Google Patents

平版印刷版用原版

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JP2001092140A
JP2001092140A JP26523799A JP26523799A JP2001092140A JP 2001092140 A JP2001092140 A JP 2001092140A JP 26523799 A JP26523799 A JP 26523799A JP 26523799 A JP26523799 A JP 26523799A JP 2001092140 A JP2001092140 A JP 2001092140A
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JP
Japan
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group
acid
undercoat layer
printing plate
layer forming
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JP26523799A
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English (en)
Inventor
Fumikazu Kobayashi
史和 小林
Takashi Kikuchi
敬 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線を放射する固体レーザ等を用いて記録
することにより、コンピューター等のデジタルデータか
ら直接製版可能であり、更に、汚れ性能及び耐刷性能が
良好な平版印刷版用原版の提供。 【解決手段】 支持体上に、酸発生剤、架橋剤、バイン
ダー、及び赤外線吸収剤を含有する感光層を有し、該支
持体と該感光層との間に、アミノ基を有するホスホン酸
及びアミノ基を有するスルホン酸の少なくとも1種と、
アミノ酸とを含有する下塗り層を有することを特徴とす
る平版印刷版用原版である。前記下塗り層が下塗り層形
成液により形成され、該下塗り層形成液に含まれるアミ
ノ基を有するホスホン酸及びアミノ基を有するスルホン
酸の乾燥後の被覆量をP、該下塗り層形成液に含まれる
アミノ酸の乾燥後の被覆量をQとした場合に、1≦Q≦
P<P+Q≦20(mg/m)の関係を満たす態様が
好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネガ型画像記録に
用いられる平版印刷版用原版に関し、特にコンピュータ
等のデジタル信号から赤外線レーザを用い直接製版でき
る、いわゆるダイレクト製版可能な平版印刷版用原版に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、広く使用されているネガ型感
光性平版印刷版は、粗面化処理あるいはアルカリエッチ
ングあるいは陽極酸化処理を施したアルミニウム支持体
上に、ジアゾ化合物を含むネガ型感光層を設けたもので
ある。ジアゾ化合物は露光により分解して酸を発生し、
架橋反応を促進することが知られており、画像露光後ア
ルカリ水溶液で現像すると当該感光層の未露光部のみが
溶解除去され、支持体表面が露出する。従って、露光部
(画像部)は親油的な感光層が残存するためインキ受容
部になり、未露光部(非画像部)は親水的な支持体表面
が露出するため、水を保持しインキ反発部になる。とこ
ろが、アルミニウム支持体表面は親水性が不十分である
ために、インキ反発力が不十分であり、非画像部にイン
キが付着する問題があった(以後、「汚れ性能」と呼
ぶ)。
【0003】従って、通常は汚れ性能を良化する目的
で、非画像部を親水化する必要がある。ところが、一般
に親水化処理した支持体上にネガ型感光層を設けると、
親水的な支持体表面と親油的な感光層との密着が悪いた
め、正常に印刷することができる枚数が減ってしまうと
いう問題がある(以後、「耐刷性能」と呼ぶ)。従っ
て、通常は現像時に、珪酸ナトリウムや珪酸カリウム等
の珪酸塩を含む現像液を用いることにより、非画像部の
みを親水化していた。ところが、珪酸塩を含む現像液を
用いる場合、SiO2に起因する固形物が析出しやすい
こと、あるいは、現像廃液を処理する際、中和処理を行
おうとするとSiO2に起因するゲルが生成する等の問
題があった。従って、アルミニウム支持体上にネガ型感
光層を設けても、支持体と感光層との密着が良く、耐刷
性能が劣化しない技術が望まれていた。
【0004】上記の諸問題を解決するため、米国特許明
細書3,136,636号においては、ポリアクリル
酸、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースのよ
うな水溶性ポリマーの下塗り層を設けることが提案され
ているが、未だ耐刷力の点で満足のゆくものではなかっ
た。米国特許明細書4,483,913号においては、
ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムクロライド)のよ
うな4級アンモニウム化合物の下塗り層を設けることが
提案されているが、汚れ性能が不十分であり満足のゆく
ものではなかった。
【0005】一方、近年におけるレーザの発展は目ざま
しく、特に波長760〜1200nmの赤外線を放射す
る固体レーザ及び半導体レーザは、高出力かつ小型のも
のが容易に入手できる。また、コンピュータ等のデジタ
ルデータから直接製版する際の記録光源として、これら
のレーザは非常に有用である。しかし、実用上有用な多
くの感光性記録材料は、感光波長が760nm以下の可
視光域であるため、これらの赤外線レーザでは画像記録
できない。このため、赤外線レーザで記録可能な材料が
望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける問題を解決し、以下の目的を達成することを課題
とする。即ち、本発明は、赤外線を放射する固体レーザ
及び半導体レーザを用いて記録することにより、コンピ
ューター等のデジタルデータから直接製版可能であり、
更に、汚れ性能及び耐刷性能が良好な平版印刷版用原版
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、下塗り層に特定の化合物を含有させることによ
り、上記目的を達成することを見出し、本発明を完成す
るに至った。前記課題を解決するための手段は、以下の
通りである。即ち、 <1> 支持体上に、酸発生剤、架橋剤、バインダー、
及び赤外線吸収剤を含有する感光層を有する平版印刷版
用原版において、該支持体と該感光層との間に、アミノ
基を有するホスホン酸及びアミノ基を有するスルホン酸
の少なくとも1種と、アミノ酸とを含有する下塗り層を
有することを特徴とする平版印刷版用原版である。 <2> 前記下塗り層が下塗り層形成液により形成さ
れ、該下塗り層形成液に含まれるアミノ基を有するホス
ホン酸及びアミノ基を有するスルホン酸の乾燥後の被覆
量をP(mg/m2)とし、該下塗り層形成液に含まれ
るアミノ酸の乾燥後の被覆量をQ(mg/m2)とした
場合に、 1(mg/m2)≦Q≦P<P+Q≦20(mg/m2) の関係を満たす前記<1>に記載の平版印刷版用原版で
ある。
【0008】従来、珪酸塩処理等により親水化処理を施
したアルミニウム等の支持体上に感光層を設けると、密
着性が低く、耐刷性能が著しく低かったが、本発明にお
いては、酸性度の異なる酸基を有する2種以上の化合
物、即ち、アミノ基を有するホスホン酸及びアミノ基を
有するスルホン酸の少なくとも1種と、アミノ酸とを含
有(以下、「特定の化合物」と呼ぶことがある。)する
下塗り層を設けることにより、密着力が向上し、耐刷性
能が著しく向上した。一方、非画像部においては、当該
特定の化合物中の酸基がアルカリ現像液で容易に解離す
るため、この特定の化合物は支持体表面から溶解除去さ
れる。従って、非画像部においては、現像処理により親
水化処理された支持体表面が露出するため、汚れに対す
る性能も良好であった。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の平版印刷版用原版は、支持体上に、下塗
り層及び感光層をこの順に有し、更に必要に応じて、そ
の他の層を有してなる。
【0010】[下塗り層]前記下塗り層には、アミノ基
を有するホスホン酸及びアミノ基を有するスルホン酸の
少なくとも1種と、アミノ酸とを含有し、更に必要に応
じて、その他の成分を含有してなる。
【0011】(特定の化合物) −アミノ基を有するホスホン酸− 前記アミノ基を有するホスホン酸とは、1分子中に、酸
基であるホスホノ基(−P=(O)(OH)2)と、塩基で
あるアミノ基(−NH2)とを有するものであり、好ま
しくは、アミノ酸のカルボキシル基(−COOH)をホ
スホノ基(−P=(O)(OH)2)で置き換えた構造を有
するものである。前記ホスホノ基(−P=(O)(O
H)2)の酸解離指数(pKa)は、1〜3程度である。
【0012】前記アミノ基を有するホスホン酸の具体例
としては、例えば、アミノエチルホスホン酸、アミノメ
チルホスホン酸、3−アミノプロピルホスホン酸、1−
アミノプロピルホスホン酸、アミノフェニルホスホン酸
等が挙げられる。これらのうち、アミノエチルホスホン
酸、及び3−アミノプロピルホスホン酸が特に好まし
い。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併
用してもよい。
【0013】−アミノ基を有するスルホン酸− 前記アミノ基を有するスルホン酸とは、1分子中に、酸
基であるスルホ基(−SO3H)と、塩基であるアミノ
基(−NH2)とを有するものであり、好ましくは、ア
ミノ酸のカルボキシル基(−COOH)をスルホ基(−
SO3H)で置き換えた構造を有するものである。前記
スルホ基(−SO3H)の酸解離指数(pKa)は、2
以下である。
【0014】前記アミノ基を有するスルホン酸の具体例
としては、例えば、アミノエチルスルホン酸、1−アミ
ノプロピルスルホン酸、3−アミノプロピルスルホン
酸、アミノフェニルスルホン酸等が挙げられる。これら
のうち、アミノエチルスルホン酸、及び3−アミノプロ
ピルスルホン酸が特に好ましい。これらは、1種単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0015】−アミノ酸− 前記アミノ酸とは、1分子中に、酸基であるカルボキシ
ル基(−COOH)と、塩基であるアミノ基(−N
2)とを有するものであり、α−アミノ酸、β−アミ
ノ酸、γ−アミノ酸、・・・のいずれを用いてもよい。
また、1分子中に含有するカルボキシル基やアミノ基の
数も特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することが
できる。前記カルボキシル基(−COOH)の酸解離指
数(pKa)は、2〜6である。
【0016】前記アミノ酸の具体例としては、β−アラ
ニン、グリシン、アラニン、チロシン、フェニルアラニ
ン等が挙げられる。これらのうち、β−アラニン、グリ
シン、及びアラニンが特に好ましい。これらは、1種単
独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0017】前記特定の化合物における前記アミノ酸の
割合は、5〜50重量%が好ましく、10〜40重量%
がより好ましい。前記アミノ酸の割合が、5重量%より
少ないと、バーニング処理後の印刷で非画像部に汚れを
生じることがある。一方、前記アミノ酸の割合が、50
重量%より多いと、耐刷力の低下や小点のトビを起こす
ことがある。
【0018】(その他の成分)前記下塗り層には、本発
明の効果を損なわない限り、前記特定の化合物と共に、
種々の有機化合物を併用することができる。例えば、カ
ルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガ
ム、有機ホスホン酸(例えば、置換基を有してもよいフ
ェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホス
ホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸、
エチレンジホスホン酸等)、有機リン酸(例えば、置換
基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、ア
ルキルリン酸、グリセロリン酸等)、有機ホスフィン酸
(例えば、置換基を有してもよいフェニルホスフィン
酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸、グ
リセロホスフィン酸等)、トリエタノールアミンの塩酸
塩等のヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩等が挙げら
れ、これらを2種以上混合して用いてもよい。
【0019】(下塗り層の形成方法)前記下塗り層は、
以下の方法により形成することができる。例えば、メタ
ノール、エタノール、メチルエチルケトン等の有機溶
剤、もしくはそれらの混合溶剤、又はこれらの有機溶剤
と水との混合溶剤に、前記特定の化合物を溶解させた下
塗り層形成液を、アルミニウム等の支持体上に塗布、乾
燥して形成する塗布方法が挙げられる。あるいは、メタ
ノール、エタノール、メチルエチルケトン等の有機溶
剤、もしくはそれらの混合溶剤、又はこれらの有機溶剤
と水との混合溶剤に、前記特定の化合物を溶解させた下
塗り層形成液に、アルミニウム等の支持体を浸漬し、し
かる後、水洗あるいは空気等によって洗浄、乾燥して下
塗り層を設ける塗布方法が挙げられる。
【0020】前者の方法では、前記特定の化合物の合計
で0.005〜10重量%の濃度の下塗り層形成液を種
々の方法で塗布することができる。例えば、バーコータ
ー塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布等いず
れの方法を用いてもよい。また、後者の方法では、下塗
り層形成液の濃度は0.005〜20重量%、好ましく
は0.01〜10重量%であり、浸漬温度0〜70℃、
好ましくは5〜60℃であり、浸漬時間は0.1秒〜5
分、好ましくは0.5秒〜120秒である。
【0021】上記の下塗り層形成液は、アンモニア、ト
リエチルアミン、水酸化カリウム等の塩基性物質や、塩
酸、リン酸、硫酸、硝酸等の無機酸、ニトロベンゼンス
ルホン酸、ナフタレンスルホン酸等の有機スルホン酸、
フェニルホスホン酸等の有機ホスホン酸、安息香酸、ク
マル酸、リンゴ酸等の有機カルボン酸等種々の有機酸性
物質、ナフタレンスルホニルクロライド、ベンゼンスル
ホニルクロライド等の有機クロライド等によりpHを調
整し、pH=0〜12、より好ましくはpH=0〜6の
範囲で使用することもできる。また、感光性平版印刷版
の調子再現性改良のために紫外光や可視光、赤外光等を
吸収する物質を添加することもできる。
【0022】前記下塗り層の乾燥後の被覆量は、2〜2
0mg/m2が好ましく、5〜10mg/m2がより好ま
しい。該被覆量が2mg/m2よりも少ないと、十分な
効果が得られない。また、20mg/m2よりも多くて
も同様である。
【0023】更に、前記下塗り層の乾燥後の被覆量は、
前記下塗り層形成液に含まれるアミノ基を有するホスホ
ン酸及びアミノ基を有するスルホン酸(いずれか一方の
場合もある)の乾燥後の被覆量をP(mg/m2)と
し、前記下塗り層形成液に含まれるアミノ酸の乾燥後の
被覆量をQ(mg/m2)とした場合に、1(mg/
2)≦Q≦P<P+Q≦20(mg/m2)の関係を満
たすことが好ましい。即ち、アミノ酸の乾燥後の被覆量
Qが、アミノ基を有するホスホン酸及びアミノ基を有す
るスルホン酸の乾燥後の被覆量Pより多いと、耐刷力の
低下や小点のトビを起こすことがある。また、アミノ酸
の乾燥後の被覆量Qが1mg/m2未満であると、バー
ニング処理後の印刷において汚れを生じることがある。
【0024】[感光層]前記感光層は、酸発生剤、架橋
剤、バインダー、及び赤外線吸収剤を含有し、更に必要
に応じて、その他の成分を含有してなる。ここで、前記
酸発生剤とは、光又は熱により分解して酸を発生する化
合物であり、前記架橋剤とは、酸により架橋する架橋剤
である。また、バインダーには、アルカリ可溶性樹脂の
少なくとも1種を含有する。
【0025】本発明においては、照射された赤外線レー
ザー等のエネルギーが、赤外線吸収剤によって熱に変換
され、光又は熱により酸を発生する化合物がその熱によ
り分解して強酸(例えば、スルホン酸、ハロゲン酸等)
を発生する。この強酸が、酸により架橋する架橋剤と、
アルカリ可溶性基を有する高分子化合物、即ち、側鎖に
前記架橋剤と反応しうる置換基を持つ特定樹脂との架橋
反応を促進することにより、画像記録、即ち記録材料の
製版が行われるものである。
【0026】(酸発生剤)前記酸発生剤とは、200〜
500nmの波長の光照射又は100℃以上の加熱によ
り酸を発生する化合物を指す。本発明において好適に用
いられる酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始
剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光
変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている
公知の酸発生剤等、公知の熱分解して酸を発生する化合
物、及びそれらの混合物を適宜に選択して使用すること
ができる。
【0027】例えば、S.I.Schlesinge
r,Photogr.Sci.Eng.,18,387
(1974)、T.S.Bal et al,Poly
mer,21,423(1980)に記載のジアゾニウ
ム塩、米国特許第4,069,055号、同4,06
9,056号、同Re27,992号、特開平4−36
5049号の明細書に記載のアンモニウム塩、D.C.
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l,Polymer
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Ed.,17,2877(1979)、欧州特許第37
0,693号、同390,214号、同233,567
号、同297,443号、同297,442号、米国特
許第4,933,377号、同161,811号、同4
10,201号、同339,049号、同4,760,
013号、同4,734,444号、同2,833,8
27号、独国特許第2,904,626号、同3,60
4,580号、同3,604,581号に記載のスルホ
ニウム塩、
【0029】J.V.Crivello et al,
Macromolecules,10(6),1307
(1977)、J.V.Crivello et a
l,J.Polymer Sci.,Polymer
Chem.Ed.,17,1047(1979)に記載
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h,Proc.Conf.Rad.Curing AS
IA,p478 Tokyo,Oct(1988)に記
載のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,9
05,815号、特公昭46−4605号、特開昭48
−36281号、特開昭55−32070号、特開昭6
0−239736号、特開昭61−169835号、特
開昭61−169837号、特開昭62−58241
号、特開昭62−212401号、特開昭63−702
43号、特開昭63−298339号に記載の有機ハロ
ゲン化合物、K.Meier et al,J.Ra
d.Curing,13(4),26(1986),
T.P.Gill et al,Inorg.Che
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【0030】D.H.R.Barton et al,
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e Sci.Technol.,130(6)、F.
M.Houlihan et al,Macromol
ecules,21,2001(1988)、欧州特許
第0290,750号、同046,083号、同15
6,535号、同271,851号、同0,388,3
43号、米国特許第3,901,710号、同4,18
1,531号、特開昭60−198538号、特開昭5
3−133022号に記載のo−ニトロベンジル型保護
基を有する光酸発生剤、M.Tunooka et a
l,Polymer Preprints Japa
n,38(8)、G.Berner et al,J.
Rad.Curing,13(4)、W.J.Mijs
et al,Coating Technol.,5
5(697),45(1983)、Akzo,H.Ad
achi et al,Polymer Prepri
nts,Japan,37(3)、欧州特許第019
9,672号、同84515号、同199,672号、
同044,115号、同0101,122号、米国特許
第4,618,564号、同4,371,605号、同
4,431,774号、特開昭64−18143号、特
開平2−245756号、特願平3−140109号に
記載のイミノスルフォネート等に代表される、光分解し
てスルホン酸を発生する化合物、特開昭61−1665
44号に記載のジスルホン化合物を挙げることができ
る。
【0031】また、これらの酸を発生する基、あるいは
化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、例
えば、M.E.Woodhouse et al,J.
Am.Chem.Soc.,104,5586(198
2)、S.P.Pappaset al,J.Imag
ing Sci.,30(5),218(1986)、
S.Kondo et al. Makromol.C
hem.,RapidCommun.,9,625(1
988)、Y.Yamada et al,Makro
mol.Chem.,152,153,163(197
2)、J.V.Crivello et al.J.P
olymer Sci.,Polymer Chem.
Ed.,17,3845(1979)、米国特許第3,
849,137号、独国特許第3,914,407、特
開昭63−26653号、特開昭55−164824
号、特開昭62−69263号、特開昭63−1460
37、特開昭63−163452号、特開昭62−15
3853号、特開昭63−146029号に記載の化合
物を用いることができる。
【0032】更に、V.N.R.Pillai,Syn
thesis,(1),1(1980)、A.Abad
et al,Tetrahedron Lett.,
(47)4555(1971)、D.H.R.Bart
on et al,J.Chem,Soc,.(C),
329(1970)、米国特許第3,779,778
号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸
を発生する化合物も使用することができる。これらのう
ち、本発明で特に好ましく用いられる酸発生剤として
は、下記一般式(I)〜(V)で表される化合物が挙げ
られる。
【0033】
【化1】
【0034】式中、R1、R2、R4及びR5は、同じでも
異なっていてもよく、置換基を有していてもよい炭素数
20個以下の炭化水素基を表す。R3は、ハロゲン原
子、置換基を有していてもよい炭素数10個以下の炭化
水素基叉は炭素数10個以下のアルコキシ基を表す。A
1、Ar2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を
有していてもよい炭素数20個以下のアリール基を表
す。R6は、置換基を有していてもよい炭素数20個以
下の2価の炭化水素基を表す。nは、0〜4の整数を表
す。
【0035】上記一般式(I)〜(V)において、
1、R2、R4及びR5は、それぞれ独立に、置換基を有
していてもよい炭素数20個以下の炭化水素基を表し、
好ましくは炭素数1〜14の炭化水素基を表す。前記炭
化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−
ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル
基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ウンデシル
基、ドデシル基等のアルキル基、アリル基、ビニル基、
1−メチルビニル基、2−フェニルビニル基等のアルケ
ニル基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基、ト
リル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ドデシ
ルフェニル基、フェニルフェニル基、ナフチル基、アン
トラセニル基等のアリール基が挙げられる。これらの炭
化水素基は、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニ
トロ基、シアノ基、カルボキシ基等の置換基を有してい
てもよい。置換基を有する炭化水素基の具体例として
は、トリフルオロメチル基、クロロエチル基、2−メト
キシエチル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル
基、ブロモフェニル基、ヨードフェニル基、メトキシフ
ェニル基、フェノキシフェニル基、メトキシフェニルビ
ニル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、カルボ
キシフェニル基、9,10−ジメトキシアントラセニル
基等が挙げられる。
【0036】R3は、ハロゲン原子、置換基を有してい
てもよい炭素数10個以下の炭化水素基(例えば、アル
キル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基)叉
は炭素数10個以下のアルコキシ基を表す。具体的に
は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、
アリル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチ
ル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フ
ェニル基、トリル基等の炭化水素基、2−メトキシエチ
ル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモ
フェニル基、ヨードフェニル基、メトキシフェニル基等
の置換基を有する炭化水素基、メトキシ基、エトキシ基
等のアルコキシ基が挙げられる。また、nが2以上の場
合、隣接する2個のR3で互いに結合し縮環していても
よい。
【0037】Ar1、Ar2は同じであっても異なってい
てもよく、置換基を有していてもよい炭素数20個以下
のアリール基、好ましくは炭素数6〜14のアリール基
を表す。具体的には、フェニル基、トリル基、キシリル
基、クメニル基、メシチル基、ドデシルフェニル基、フ
ェニルフェニル基、ナフチル基、フルオロフェニル基、
クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨードフェニル
基、クロロナフチル基、メトキシフェニル基、フェノキ
シフェニル基、エトキシナフチル基、ニトロフェニル
基、シアノフェニル基、カルボキシフェニル基、ニトロ
ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。R
6は、置換基を有していてもよい炭素数20個以下の2
価の炭化水素基(例えば、アルキレン基、アルケニレン
基、アラルキレン基、アリーレン基)を表す。具体的に
は、エチニレン基、1,2−シクロヘキセニレン基、
1,2−フェニレン基、4−クロロ−1,2−フェニレ
ン基、4−ニトロ−1,2−フェニレン基、4−メチル
−1,2−フェニレン基、4ーメトキシ−1,2−フェ
ニレン基、4−カルボキシ−1,2−フェニレン基、
1,8−ナフタレニレン基等が挙げられる。nは0〜4
の整数を示す。ここで、nが0の場合は、R3がないこ
と、即ち、水素原子であることを示す。
【0038】一般式化合物(I)〜(V)で表される化
合物の内、好ましいものを以下に挙げる。尚、これらの
化合物は、例えば特開平2−100054号及び特開平
2−100055号に記載の方法にて合成することがで
きる。
【0039】
【化2】
【0040】
【化3】
【0041】
【化4】
【0042】
【化5】
【0043】
【化6】
【0044】
【化7】
【0045】
【化8】
【0046】
【化9】
【0047】
【化10】
【0048】
【化11】
【0049】
【化12】
【0050】また、前記酸発生剤として、ハロゲン化物
やスルホン酸等を対イオンとするオニウム塩、好ましく
は下記一般式(VI)〜(VIII)で示されるヨードニウム
塩、スルホニウム塩、ジアゾニウム塩のいずれかの構造
を有するものも、好適に挙げることができる。
【0051】
【化13】
【0052】式中、X-は、ハロゲン化物イオン、Cl
4 -、PF6 -、SbF6 -、BF4 -、又はR7−SO3 -
挙げられ、ここで、R7は、置換基を有していてもよい
炭素数20以下の炭化水素基を表す。Ar3、Ar4はそ
れぞれ、置換基を有していてもよい炭素数20以下のア
リール基を表す。R8、R9及びR10は、それぞれ置換基
を有していてもよい炭素数18以下の炭化水素基を表
す。上記一般式において、X-としては、R7−SO3 -
特に好ましく用いられ、ここで、R7は、置換基を有し
ていてもよい炭素数20以下の炭化水素基を表す。R7
で表される炭化水素基の具体例としては、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、i−プロピル基、アリル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ヘキ
シル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘ
キシル基、ドデシル基等のアルキル基、ビニル基、1−
メチルビニル基、2−フェニルビニル基等のアルケニル
基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、フェ
ニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル
基、ドデシルフェニル基、フェニルフェニル基、ナフチ
ル基、アントラセニル基等のアリール基が挙げられる。
【0053】これらの炭化水素基は、例えば、ハロゲン
原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリルオキシ基、
ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、
アルコキシカルボニル基、アニリノ基、アセトアミド基
等の置換基を有していてもよい。置換基を有する炭化水
素基の具体例としては、トリフルオロメチル基、2−メ
トキシエチル基、10−カンファーニル基、フルオロフ
ェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨー
ドフェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニ
ル基、フェノキシフェニル基、ニトロフェニル基、シア
ノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシナフチ
ル基、ジメトキシアントラセニル基、ジエトキシアント
ラセニル基、アントラキノニル基等が挙げられる。
【0054】Ar3及びAr4は、それぞれ、置換基を有
していてもよい炭素数20以下のアリール基を表す、具
体的には、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニ
ル基、メシチル基、ドデシルフェニル基、フェニルフェ
ニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フルオロフェ
ニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨード
フェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル
基、フェノキシフェニル基、ニトロフェニル基、シアノ
フェニル基、カルボキシフェニル基、アニリノフェニル
基、アニリノカルボニルフェニル基、モルホリノフェニ
ル基、フェニルアゾフェニル基、メトキシナフチル基、
ヒドロキシナフチル基、ニトロナフチル基、アントラキ
ノニル基等が挙げられる。
【0055】R8、R9及びR10は、それぞれ独立に、置
換基を有していてもよい炭素数18以下の炭化水素基を
表し、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、アリル基、n−ブチル基、sec
−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシ
ル基、ベンジル基、フェニル基、トリル基、t−ブチル
フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等の炭化水
素基、2−メトキシエチル基、フルオロフェニル基、ク
ロロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨードフェニル
基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基、フェ
ニルチオフェニル基、ヒドロキシナフチル基、メトキシ
ナフチル基、ベンゾイルメチル基、ナフトイルメチル基
等の置換基を有する炭化水素基が挙げられる。また、R
8とR9とが互いに結合し環を形成していてもよい。
【0056】一般式(VI)〜(VIII)で表されるオニウ
ム塩のカチオン部としては、ヨードニウムイオン、スル
ホニウムイオン、ジアゾニウムイオンが挙げられる。こ
れらのオニウム塩のカチオン部について、以下に具体的
な構造を示すが、これらに限定されるものではない。
【0057】
【化14】
【0058】
【化15】
【0059】
【化16】
【0060】
【化17】
【0061】
【化18】
【0062】一方、これらのオニウム塩のカウンターア
ニオンのうち、特に好ましく用いられるスルホネートイ
オンの例としては、 1)メタンスルホネート、 2)エタンスルホネート、 3)1−プロパンスルホネート、 4)2−プロパンスルホネート、 5)n−ブタンスルホネート、 6)アリルスルホネート、 7)10−カンファースルホネート、 8)トリフルオロメタンスルホネート、 9)ペンタフルオロエタンスルホネート、 10)ベンゼンスルホネート、 11)p−トルエンスルホネート、 12)3−メトキシベンゼンスルホネート、 13)4−メトキシベンゼンスルホネート、 14)4−ヒドロキシベンゼンスルホネート、 15)4−クロロベンゼンスルホネート、 16)3−ニトロベンゼンスルホネート、 17)4−ニトロベンゼンスルホネート、 18)4−アセチルベンゼンスルホネート、 19)ペンタフルオロベンゼンスルホネート、 20)4−ドデシルベンゼンスルホネート、 21)メシチレンスルホネート、 22)2、4、6−トリイソプロピルベンゼンスルホネ
ート、 23)2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−
5−スルホネート、 24)イソフタル酸ジメチル−5−スルホネート、 25)ジフェニルアミン−4−スルホネート、 26)1−ナフタレンスルホネート、 27)2−ナフタレンスルホネート、 28)2−ナフトール−6−スルホネート、 29)2−ナフトール−7−スルホネート、 30)アントラキノン−1−スルホネート、 31)アントラキノン−2−スルホネート、 32)9、10−ジメトキシアントラセン−2−スルホ
ネート、 33)9、10−ジエトキシアントラセン−2−スルホ
ネート、 34)キノリン−8−スルホネート、 35)8−ヒドロキシキノリン−5−スルホネート、 36)8−アニリノ−ナフタレン−1−スルホネート 等が挙げられる。
【0063】また、 41)m−ベンゼンジスルホネート、 42)ベンズアルデヒド−2、4−ジスルホネート、 43)1、5−ナフタレンジスルホネート、 44)2、6−ナフタレンジスルホネート、 45)2、7−ナフタレンジスルホネート、 46)アントラキノン−1、5−ジスルホネート、 47)アントラキノン−1、8−ジスルホネート、 48)アントラキノン−2、6−ジスルホネート、 49)9、10−ジメトキシアントラセン−2、6−ジ
スルホネート、 50)9、10−ジエトキシアントラセン−2、6−ジ
スルホネート、 等のジスルホネート類とオニウム塩カチオン2当量との
塩も用いることができる。
【0064】本発明で好ましく用いられるオニウム塩ス
ルホネートは、対応するCl-塩等を、スルホン酸又は
スルホン酸ナトリウム又はカリウム塩と水中、あるいは
アルコール等の親水性溶媒と水との混合溶媒中で混ぜあ
わせて塩交換を行うことにより得ることができる。オニ
ウム化合物の合成は既知の方法で行うことができ、例え
ば、丸善・新実験化学講座14−I巻の2・3章(p.
448)、14−III巻の8・16章(p.183
8)、同7・14章(p.1564)、J.W.Kna
pczyk他、ジャーナル オブ アメリカン ケミカ
ルソサエティ(J.Am.Chem.Soc.)91
巻、145(1969)、A.L.Maycok他、ジ
ャーナルオブ オーガニック ケミストリィ(J.Or
g.Chem.)35巻、2532(1970)、J.
V.Crivello他、ポリマー ケミストリィ エ
ディション(Polym.Chem.Ed.)18巻、
2677(1980)、米国特許第2,807,648
号、同4,247,473号、特開昭53−10133
1号、特公平5−53166号公報等に記載の方法で合
成することができる。本発明で酸発生剤として好ましく
使用されるオニウム塩スルホネートの好ましい例を以下
に示す。
【0065】
【化19】
【0066】
【化20】
【0067】
【化21】
【0068】
【化22】
【0069】
【化23】
【0070】
【化24】
【0071】
【化25】
【0072】
【化26】
【0073】
【化27】
【0074】
【化28】
【0075】
【化29】
【0076】
【化30】
【0077】これらの酸発生剤は、前記感光層全固形分
に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜25
重量%、より好ましくは0.5〜20重量%の割合で前
記感光層中に添加される。該添加量が0.01重量%未
満の場合は、画像が得られず、また該添加量が50重量
%を超える場合は、印刷時に非画像部に汚れが発生する
ためいずれも好ましくない。これらの化合物は単独で使
用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用しても
よい。
【0078】(架橋剤)本発明に好ましく用いられる架
橋剤としては、以下のものが挙げられる。 (i)アルコキシメチル基若しくはヒドロキシメチル基
で置換された芳香族化合物 (ii)N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル
基若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物 (iii)エポキシ化合物 これらについて詳細に説明する。 (i)アルコキシメチル基若しくはヒドロキシメチル基
で置換された芳香族化合物としては、例えば、ヒドロキ
シメチル基、アセトキシメチル基、若しくはアルコキシ
メチル基でポリ置換されている芳香族化合物及び複素環
化合物が挙げられる。但し、レゾール樹脂として知られ
るフェノール類とアルデヒド類とを塩基性条件下で重縮
合させた樹脂状の化合物は含まない。レゾール樹脂は架
橋性に優れるものの、熱安定性が充分でなく、特に感光
性の材料に含有させて高温下に長期間保存した場合、均
一な現像が困難となり好ましくない。
【0079】ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル
基でポリ置換された芳香族化合物及び複素環化合物のな
かでは、ヒドロキシ基に隣接する位置にヒドロキシメチ
ル基又はアルコキシメチル基を有する化合物を好ましい
例として挙げることができる。アルコキシメチル基の場
合はアルコキシメチル基が炭素数18以下の化合物であ
ることが好ましい。特に好ましい例として下記一般式
(1)〜(4)で表される化合物が挙げられる。
【0080】
【化31】
【0081】
【化32】
【0082】前記各式中、L1〜L8は、それぞれ独立に
メトキシメチル、エトキシメチル等のように炭素数18
以下のアルコキシ基で置換されたヒドロキシメチル基又
はアルコキシメチル基を表す。これらは架橋効率が高
く、耐刷性を向上させることができる点で好ましい。上
記に例示された架橋性化合物は、単独で使用してもよ
く、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0083】(ii)N−ヒドロキシメチル基、N−アル
コキシメチル基若しくはN−アシルオキシメチル基を有
する化合物としては、欧州特許公開(以下、EP−Aと
記載する)第0,133,216号、西独特許第3,6
34,671号、同第3,711,264号に開示され
た単量体及びオリゴマー−メラミン−ホルムアルデヒド
縮合物並びに尿素−ホルムアルデヒド縮合物、EP−A
第0,212,482号に開示されたアルコキシ置換化
合物等が挙げられる。更に好ましい例としては、例え
ば、少なくとも2個の遊離N−ヒドロキシメチル基、N
−アルコキシメチル基若しくはN−アシルオキシメチル
基を有するメラミン−ホルムアルデヒド誘導体が挙げら
れ、中でもN−アルコキシメチル誘導体が特に好まし
い。
【0084】(iii)エポキシ化合物としては、一つ以
上のエポキシ基を含む、モノマー、ダイマー、オリゴマ
ー、ポリマー状のエポキシ化合物が挙げられる。例え
ば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応生
成物、低分子量フェノール−ホルムアルデヒド樹脂とエ
ピクロルヒドリンとの反応生成物等が挙げられる。その
他、米国特許第4,026,705号公報、英国特許第
1,539,192号公報に記載され、使用されている
エポキシ樹脂を挙げることができる。
【0085】以上の(i)〜(iii)の本発明に用いる
ことのできる架橋剤は、前記感光層全固形分に対し、5
〜80重量%、好ましくは10〜75重量%、特に好ま
しくは20〜70重量%である。前記架橋剤の添加量が
5重量%未満であると、得られる平版印刷版用原版の感
光層の耐久性が悪化し、また、80重量%を超えると保
存時の安定性の観点から好ましくない。
【0086】(iv)本発明では、架橋剤として、下記一
般式(5)で表されるフェノール誘導体を使用すること
も好ましい。
【0087】
【化33】
【0088】上記一般式(5)中、Ar1は、置換基を
有していてもよい芳香族炭化水素環を表す。原料の入手
性から、芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフ
タレン環及びアントラセン環が好ましい。また、好まし
い置換基としては、ハロゲン原子、炭素数12個以下の
炭化水素基、炭素数12個以下のアルコキシ基、炭素数
12個以下のアルキルチオ基、シアノ基、ニトロ基、ト
リフルオロメチル基等が挙げられる。感度が高いという
理由で、Ar1としては、置換基を有していないベンゼ
ン環及びナフタレン環、並びに、ハロゲン原子、炭素数
6個以下の炭化水素基、炭素数6個以下のアルコキシ
基、炭素数6個以下のアルキルチオ基、ニトロ基等を置
換基として有するベンゼン環及びナフタレン環が特に好
ましい。R1及びR2は、それぞれ同じでも異なっていて
もよく、水素原子又は炭素数12個以下の炭化水素基を
表す。合成が容易であるという理由から、R1及びR
2は、それぞれ、水素原子又はメチル基であることが特
に好ましい。R3は、水素原子又は炭素数12個以下の
炭化水素基を表す。感度が高いという理由で、R3は、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキ
シル基、ベンジル基等の炭素数7個以下の炭化水素基で
あることが特に好ましい。mは、2〜4の整数を表す。
nは、1〜3の整数を表す。
【0089】本発明において好ましく用いられる上記一
般式(5)で表されるフェノール誘導体の具体例を以下
に示す(架橋剤[KZ−1]〜[KZ−8])が、本発
明はこれに制限されるものではない。
【0090】
【化34】
【0091】
【化35】
【0092】これらのフェノール誘導体は、従来公知の
方法により合成できる。例えば[KZ−1]は、フェノ
ール、ホルムアルデヒド、及びジメチルアミンやモルホ
リン等の2級アミンを反応させ、トリ(ジアルキルアミ
ノメチル)フェノールとし、次に無水酢酸と反応させ、
更に炭酸カリウム等の弱アルカリ存在下、エタノールと
反応させることにより、下記反応式[1]に表す如き経
路で合成することができる。
【0093】
【化36】
【0094】更に、別の方法によっても合成することが
できる。例えば[KZ−1]は、フェノールとホルムア
ルデヒド又はパラホルムアルデヒドを、KOH等のアル
カリ存在下反応させ、2,4,6−トリヒドロキシメチ
ルフェノールとし、引き続き硫酸等の酸存在下、エタノ
ールと反応させることにより、下記反応式[2]に表す
如き経路でも合成することができる。
【0095】
【化37】
【0096】これらのフェノール誘導体は単独で使用し
てもよく、また2種類以上を組み合わせて使用してもよ
い。また、これらのフェノール誘導体を合成する際、フ
ェノール誘導体同士が縮合して2量体や3量体等の不純
物が副生成する場合があるが、これらの不純物を含有し
たまま用いてもよい。なお、この場合でも、不純物は3
0%以下であることが好ましく、20%以下であること
が更に好ましい。
【0097】本発明において、前記フェノール誘導体は
前記感光層全固形分中、5〜70重量%、好ましくは1
0〜50重量%の添加量で用いることができる。ここ
で、架橋剤としてのフェノール誘導体の添加量が5重量
%未満であると、画像記録した際の画像部の膜強度が悪
化し、また、70重量%を超えると保存時の安定性の点
で好ましくない。
【0098】(バインダー)本発明において使用される
バインダーは、アルカリ可溶性樹脂の少なくとも1種を
含有する。該アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ノ
ボラック樹脂や側鎖にヒドロキシアリール基を有するポ
リマー等が挙げられる。本発明においてアルカリ可溶性
樹脂として使用しうるノボラック樹脂は、フェノール類
とアルデヒド類を酸性条件下で縮合させた樹脂である。
好ましいノボラック樹脂としては、例えば、フェノール
とホルムアルデヒドとから得られるノボラック樹脂、m
−クレゾールとホルムアルデヒドとから得られるノボラ
ック樹脂、p−クレゾールとホルムアルデヒドとから得
られるノボラック樹脂、o−クレゾールとホルムアルデ
ヒドとから得られるノボラック樹脂、オクチルフェノー
ルとホルムアルデヒドとから得られるノボラック樹脂、
m−/p−混合クレゾールとホルムアルデヒドとから得
られるノボラック樹脂、フェノール/クレゾール(m
−,p−,o−又はm−/p−,m−/o−,o−/p
−混合のいずれでもよい)の混合物とホルムアルデヒド
とから得られるノボラック樹脂等が挙げられる。これら
のノボラック樹脂は、重量平均分子量が800〜20
0,000で、数平均分子量が400〜60,000の
ものが好ましい。
【0099】また、本発明におけるアルカリ可溶性樹脂
としては、側鎖にヒドロキシアリール基を有するポリマ
ーも好ましく挙げることができる。このポリマーにおい
て、ヒドロキシアリール基とは、−OH基が1個以上結
合したアリール基を示す。該アリール基としては、例え
ば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェ
ナントレニル基等を挙げることができるが、入手の容易
さ及び物性の観点から、フェニル基あるいはナフチル基
が好ましい。従って、ヒドロキシアリール基としては、
ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、トリ
ヒドロキシフェニル基、テトラヒドロキシフェニル基、
ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキシナフチル基等が好
ましい。これらのヒドロキシアリール基は、更に、ハロ
ゲン原子、炭素数20個以下の炭化水素基、炭素数20
個以下のアルコキシ基、炭素数20個以下のアリールオ
キシ基等の置換基を有していてもよい。これらのヒドロ
キシアリール基は、ポリマーの側鎖としてペンダント状
にポリマー主鎖へ結合しているが、主鎖との間に連結基
を有していてもよい。
【0100】本発明において好ましく用いられる、側鎖
にヒドロキシアリール基を有するポリマーは、下記一般
式(IX)〜(XII)で表される構成単位のうち、いずれ
か1種を含有するポリマーである。
【0101】
【化38】
【0102】式中、R11は、水素原子又はメチル基を表
す。R12及びR13は、同じでも異なっていてもよく、そ
れぞれ、水素原子、ハロゲン原子、炭素数10個以下の
炭化水素基、炭素数10個以下のアルコキシ基、又は炭
素数10個以下のアリールオキシ基を表す。また、R12
とR13とが結合して、縮環したベンゼン環やシクロヘキ
サン環を形成していてもよい。R14は、単結合、又は炭
素数20個以下の2価の炭化水素基を表す。R15は、単
結合、又は炭素数20個以下の2価の炭化水素基を表
す。R16は、単結合、又は炭素数10個以下の2価の炭
化水素基を表す。X1は、単結合、エーテル結合、チオ
エーテル結合、エステル結合又はアミド結合を表す。p
は1〜4の整数を表す。q及びrは、それぞれ0〜3の
整数を表す。
【0103】一般式(IX)〜(XII)で表される構成単
位のうち、本発明において好ましく用いられる具体的な
構成単位の例を以下に挙げる。
【0104】
【化39】
【0105】
【化40】
【0106】
【化41】
【0107】
【化42】
【0108】
【化43】
【0109】これらのポリマーは、従来公知の方法によ
り合成することができる。例えば、一般式(IX)で表さ
れる構成単位を有するポリマーは、ヒドロキシ基を酢酸
エステルあるいはt−ブチルエーテルとして保護され
た、対応するスチレン誘導体をラジカル重合もしくはア
ニオン重合しポリマーとした後、脱保護することにより
得られる。また、一般式(X)で表される構成単位を有
するポリマーは、特開昭64−32256号及び同64
−35436号等に記載されている方法により合成する
ことができる。更に、一般式(XI)で表される構成単位
を有するポリマーは、ヒドロキシ基を有するアミン化合
物と無水マレイン酸とを反応させ、対応するモノマーを
得た後、ラジカル重合により得ることができる。また、
一般式(XII)で表される構成単位を有するポリマー
は、クロロメチルスチレンやカルボキシスチレン等、合
成上有用な官能基を持つスチレン類を原料として一般式
(XII)に対応するモノマーへ誘導し、更にラジカル重
合により得ることができる。
【0110】本発明では、一般式(IX)〜(XII)で表
される構成単位のみからなるホモポリマーであってもよ
いが、他の構成単位をも含む共重合体であってもよい。
好適に用いられる他の構成単位としては、例えば、アク
リル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリル
アミド類、メタクリルアミド類、ビニルエステル類、ス
チレン類、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリ
ル、無水マレイン酸、マレイン酸イミド等の公知のモノ
マーより導入される構成単位が挙げられる。
【0111】前記アクリル酸エステル類の具体例として
は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、(n−
又はi−)プロピルアクリレート、(n−、i−、se
c−又はt−)ブチルアクリレート、アミルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリ
レート、クロロエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、シクロヘキ
シルアクリレート、アリルアクリレート、トリメチロー
ルプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモ
ノアクリレート、グリシジルアクリレート、ベンジルア
クリレート、メトキシベンジルアクリレート、クロロベ
ンジルアクリレート、2−(p−ヒドロキシフェニル)
エチルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、フェニルアクリレー
ト、クロロフェニルアクリレート、スルファモイルフェ
ニルアクリレート等が挙げられる。
【0112】前記メタクリル酸エステル類の具体例とし
ては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
(n−又はi−)プロピルメタクリレート、(n−、i
−、sec−又はt−)ブチルメタクリレート、アミル
メタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、
ドデシルメタクリレート、クロロエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチル
メタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アリ
ルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタク
リレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、
グリシジルメタクリレート、メトキシベンジルメタクリ
レート、クロロベンジルメタクリレート、2−(p−ヒ
ドロキシフェニル)エチルメタクリレート、フルフリル
メタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレー
ト、フェニルメタクリレート、クロロフェニルメタクリ
レート、スルファモイルフェニルメタクリレート等が挙
げられる。
【0113】前記アクリルアミド類の具体例としては、
アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチ
ルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−
ブチルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、
N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルア
クリルアミド、N−トリルアクリルアミド、N−(p−
ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(スルファ
モイルフェニル)アクリルアミド、N−(フェニルスル
ホニル)アクリルアミド、N−(トリルスルホニル)ア
クリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−
メチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシ
エチル−N−メチルアクリルアミド等が挙げられる。
【0114】前記メタクリルアミド類の具体例として
は、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、
N−エチルメタクリルアミド、N−プロピルメタクリル
アミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−ベンジルメ
タクリルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルアミ
ド、N−フェニルメタクリルアミド、N−トリルメタク
リルアミド、N−(p−ヒドロキシフェニル)メタクリ
ルアミド、N−(スルファモイルフェニル)メタクリル
アミド、N−(フェニルスルホニル)メタクリルアミ
ド、N−(トリルスルホニル)メタクリルアミド、N,
N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェ
ニルメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メ
チルメタクリルアミド等が挙げられる。
【0115】前記ビニルエステル類の具体例としては、
ビニルアセテート、ビニルブチレート、ビニルベンゾエ
ート等が挙げられる。前記スチレン類の具体例として
は、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、ト
リメチルスチレン、エチルスチレン、プロピルスチレ
ン、シクロヘキシルスチレン、クロロメチルスチレン、
トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレ
ン、アセトキシメチルスチレン、メトキシスチレン、ジ
メトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、ブロモスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレ
ン、カルボキシスチレン等が挙げられる。
【0116】これらのモノマーのうち、特に好ましく使
用されるのは、炭素数20以下のアクリル酸エステル
類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタ
クリルアミド類、ビニルエステル類、スチレン類及び、
アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリルである。
【0117】これらを用いた共重合体中に含まれる一般
式(IX)〜(XII)で表される構成単位の割合は、5〜
100重量%であることが好ましく、10〜100重量
%であることがより好ましい。また、本発明で使用され
るポリマーの分子量は、好ましくは重量平均分子量で4
000以上であり、更に好ましくは1〜30万であり、
数平均分子量で好ましくは1000以上であり、更に好
ましくは2000〜25万である。多分散度(重量平均
分子量/数平均分子量)は、1以上が好ましく、1.1
〜10がより好ましい。これらのポリマーは、ランダム
ポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等いず
れでもよいが、ランダムポリマーであることが好まし
い。
【0118】本発明で使用されるアルカリ可溶性樹脂
は、1種類のみで使用してもよいし、あるいは2種類以
上を組み合わせて使用してもよい。前記アルカリ可溶性
樹脂の添加量は、前記感光層全固形分中、5〜95重量
%、好ましくは10〜95重量%、特に好ましくは20
〜90重量%で用いられる。前記アルカリ可溶性樹脂の
添加量が5重量%未満であると、前記感光層の耐久性が
悪化し、また、添加量が95重量%を超える場合は、画
像形成されない。
【0119】(赤外線吸収剤)本発明において使用され
る赤外線吸収剤は、波長760〜1200nmの赤外線
を有効に吸収する染料又は顔料である。好ましくは、波
長760〜1200nmに吸収極大を有する染料又は顔
料である。前記染料としては、市販の染料及び文献(例
えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的
には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染
料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシ
アニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メ
チン染料、シアニン染料、スクワリリウム色素、ピリリ
ウム塩、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。好
ましい染料としては、例えば、特開昭58−12524
6号、特開昭59−84356号、特開昭59−202
829号、特開昭60−78787号等に記載されてい
るシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭
58−181690号、特開昭58−194595号等
に記載されているメチン染料、特開昭58−11279
3号、特開昭58−224793号、特開昭59−48
187号、特開昭59−73996号、特開昭60−5
2940号、特開昭60−63744号等に記載されて
いるナフトキノン染料、特開昭58−112792号等
に記載されているスクワリリウム色素、英国特許43
4,875号記載のシアニン染料等が挙げられる。
【0120】また、米国特許第5,156,938号記
載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特
許第3,881,924号記載の置換されたアリールベ
ンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645
号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチ
ンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同
58−220143号、同59−41363号、同59
−84248号、同59−84249号、同59−14
6063号、同59−146061号に記載されている
ピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載
のシアニン色素、米国特許第4,283,475号に記
載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13
514号、同5−19702号公報に開示されているピ
リリウム化合物も好ましく用いられる。また、染料とし
て好ましい別の例として、米国特許第4,756,99
3号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近
赤外吸収染料が挙げられる。これらの染料のうち特に好
ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウム色
素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体が挙げられ
る。
【0121】本発明において使用される顔料としては、
市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、
「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年
刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年
刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)
に記載されている顔料が利用できる。前記顔料の種類と
しては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔
料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔
料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられ
る。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮
合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔
料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔
料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキ
サジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン
系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔
料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カー
ボンブラック等が使用できる。これらの顔料のうち好ま
しいものはカーボンブラックである。
【0122】これら顔料は表面処理をせずに用いてもよ
く、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法に
は樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を
付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリ
ング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔
料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処
理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印
刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)及び「最
新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載
されている。
【0123】前記顔料の粒径は、0.01〜10μmが
好ましく、0.05〜1μmが更に好ましく、0.1〜
1μmが特に好ましい。前記顔料の粒径が0.01μm
未満の場合、分散物の感光層塗布液中での安定性の点で
好ましくなく、また、10μmを超えると、感光層の均
一性の点で好ましくない。前記顔料を分散する方法とし
ては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分
散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、
サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミ
ル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミ
ル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加
圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)に記載がある。
【0124】これらの染料もしくは顔料は、前記感光層
全固形分に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.
1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜1
0重量%、顔料の場合特に好ましくは1.0〜10重量
%の割合で前記感光層中に添加することができる。前記
顔料もしくは染料の添加量が0.01重量%未満である
と感度が低くなり、また50重量%を超えると印刷時非
画像部に汚れが発生する。これらの染料もしくは顔料
は、他の成分と同一の層に添加してもよいし、別の層を
設けそこへ添加してもよい。
【0125】(その他の成分)前記感光層には、前記そ
の他の成分として、以下の化合物を添加することができ
る。例えば、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画像の
着色剤として使用することができる。具体的には、オイ
ルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイル
ピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーB
OS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オ
イルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オ
リエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブル
ー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチ
ルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレッ
ト、ローダミンB(CI145170B)、マラカイト
グリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI5
2015)等、あるいは特開昭62−293247号公
報に記載されている染料を挙げることができる。これら
の染料は、画像形成後、画像部と非画像部との区別がつ
きやすいので、添加する方が好ましい。尚、添加量は、
感光層全固形分に対し、0.01〜10重量%の割合で
ある。
【0126】また、本発明における感光層中には、現像
条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−
251740号公報や特開平3−208514号公報に
記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59
−121044号公報、特開平4−13149号公報に
記載されているような両性界面活性剤を添加することが
できる。前記非イオン界面活性剤の具体例としては、ソ
ルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテー
ト、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセ
リド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が
挙げられる。前記両性界面活性剤の具体例としては、ア
ルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミ
ノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキ
シエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタ
インやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例え
ば、商品名アモーゲンK、第一工業(株)製)等が挙げ
られる。前記非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の
感光層中に占める割合は、0.05〜15重量%が好ま
しく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0127】更に、前記感光層中には必要に応じ、塗膜
の柔軟性等を付与するために可塑剤を加えることができ
る。例えば、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブ
チル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸
ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジ
ル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン
酸テトラヒドロフルフリル等が用いられる。本発明にお
ける感光層中には、塗布性を良化するための界面活性
剤、例えば、特開昭62−170950号公報に記載さ
れているようなフッ素系界面活性剤を添加することがで
きる。好ましい添加量は、感光層全固形分に対し0.0
1〜1重量%、更に好ましくは0.05〜0.5重量%
である。
【0128】前記感光層は、通常上記各成分を溶媒に溶
かして、支持体上に塗設する。ここで使用する溶媒とし
ては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチ
ルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メト
キシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテー
ト、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキ
シエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラ
メチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホ
キシド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエン、
水等を挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではない。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用さ
れる。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃
度は、好ましくは1〜50重量%である。また塗布、乾
燥後に得られる支持体上の塗布量(固形分)は、用途に
よって異なるが、平版印刷版用原版についていえば、一
般的に0.5〜5.0g/m2が好ましい。塗布する方
法としては、種々の方法を用いることができるが、例え
ば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カー
テン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード
塗布、ロール塗布等が挙げられる。塗布量が少なくなる
につれて、見かけの感度は大になるが、感光層の皮膜特
性は低下する。
【0129】[支持体]以下に、本発明における支持体
及びその処理に関して説明する。本発明の平版印刷版用
原版に用いられる支持体としては、アルミニウム板が好
ましく、具体的には、純アルミニウム又はアルミニウム
を主成分とし微量の異原子を含むアルミニウム合金等の
板状体が好ましい。この異原子には、ケイ素、鉄、マン
ガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニ
ッケル、チタン等がある。合成組成としては、10重量
%以下の異原子含有率のものである。本発明に好適なア
ルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋な
アルミニウムは、精錬技術上製造が困難であるため、で
きるだけ異原子を含まないものがよい。また、上述した
程度の異原子含有率のアルミニウム合金であれば、本発
明に好ましく使用し得る素材ということができる。この
ように本発明に好ましく使用されるアルミニウム板は、
その組成が特に限定されるものではなく、従来公知、公
用の素材のものを適宜利用することができる。好ましい
素材としては、JISA 1050、同1100、同1
200、同3003、同3103、同3005材が含ま
れる。本発明において好ましく用いられるアルミニウム
板の厚さは、約0.1〜0.6mm程度である。アルミ
ニウム板を粗面化処理するに先立ち、表面の圧延油を除
去するための、例えば、界面活性剤又はアルカリ性水溶
液で処理する脱脂処理が必要に応じて行われる。
【0130】アルミニウム板の表面を粗面化処理する方
法としては、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表
面を溶解粗面化する方法、及び化学的に表面を選択溶解
させる方法がある。機械的方法としては、ボール研磨
法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法等と称
せられる公知の方法を用いることができる。また、電気
化学的な粗面化法としては、塩酸又は硝酸電解液中で交
流又は直流により行う方法がある。また、特開昭54−
63902号公報に開示されているように両者を組み合
わせた方法も利用することができる。このように粗面化
されたアルミニウム板は、必要に応じてアルカリエッチ
ング処理及び中和処理された後、表面の保水性や耐摩耗
性を高めるために陽極酸化処理が施される。アルミニウ
ム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔
質酸化皮膜を形成するものならばいかなるものでも使用
することができ、一般には硫酸、リン酸、蓚酸、クロム
酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電解質
の濃度は、電解質の種類によって適宜決められる。
【0131】陽極酸化の処理条件は、用いる電解質によ
り種々変わるので一概に特定し得ないが、一般的には電
解質の濃度が1〜80%溶液、液温は5〜70℃、電流
密度5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間
10秒〜5分の範囲にあれば適当である。陽極酸化皮膜
の量は1.0g/m2以上が好適であるが、より好まし
くは2.0〜6.0g/m2である。陽極酸化皮膜が
1.0g/m2未満であると、耐刷性が不十分であった
り、平版印刷版用原版の非画像部に傷が付き易くなっ
て、印刷時に傷の部分にインキが付着するいわゆる「傷
汚れ」が生じ易くなる。尚、このような陽極酸化処理
は、平版印刷版用原版の支持体の印刷に用いる面に施さ
れるが、電気力線の裏回りにより、裏面にも0.01〜
3g/m2の陽極酸化皮膜が形成されるのが一般的であ
る。
【0132】上述の処理を施した後には、親水化処理を
することが好ましく、従来より知られている、親水化処
理が用いられる。このような親水化処理としては、米国
特許第2,714,066号、第3,181,461
号、第3,280,734号、第3,902,734号
に開示されているようなアルカリ金属珪酸塩(例えば珪
酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、
支持体が珪酸ナトリウム水溶液中で浸漬処理されるか又
は電解処理される。あるいは、特公昭36−22063
号公報に開示されている弗化ジルコン酸カリウム及び米
国特許第3,276,868号、第4,153,461
号、第4,689,272号に開示されているようなポ
リビニルホスホン酸で処理する方法等が用いられる。こ
れらの中で、本発明において特に好ましい親水化処理は
珪酸塩処理である。珪酸塩処理について以下に説明す
る。
【0133】上述の如き処理を施したアルミニウム板の
陽極酸化皮膜を、アルカリ金属珪酸塩が0.1〜30重
量%、好ましくは0.5〜10重量%であり、25℃で
のpHが10〜13である水溶液に、例えば、15〜8
0℃で0.5〜120秒浸漬する。アルカリ金属珪酸塩
水溶液のpHが10より低いと液はゲル化し、該pHが
13.0より高いと酸化皮膜が溶解されてしまう。本発
明に用いられるアルカリ金属珪酸塩としては、珪酸ナト
リウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム等が使用される。
アルカリ金属珪酸塩水溶液のpHを高くするために使用
される水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム等がある。尚、上記の処理液に
アルカリ土類金属塩もしくは第IVB族金属塩を配合して
もよい。前記アルカリ土類金属塩としては、硝酸カルシ
ウム、硝酸ストロンチウム、硝酸マグネシウム、硝酸バ
リウムのような硝酸塩や、硫酸塩、塩酸塩、燐酸塩、酢
酸塩、蓚酸塩、ホウ酸塩等の水溶性の塩が挙げられる。
前記第IVB族金属塩としては、四塩化チタン、三塩化チ
タン、フッ化チタンカリウム、蓚酸チタンカリウム、硫
酸チタン、四ヨウ化チタン、塩化酸化ジルコニウム、二
酸化ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジ
ルコニウム等が挙げられる。前記アルカリ土類金属塩も
しくは第IVB族金属塩は、単独又は2以上組み合わせて
使用することができる。これらの金属塩の好ましい範囲
は、0.01〜10重量%であり、更に好ましい範囲は
0.05〜5.0重量%である。珪酸塩処理により、ア
ルミニウム板表面上の親水性が一層改善されるため、印
刷の際、インキが非画像部に付着しにくくなり、汚れ性
能が向上する。
【0134】[その他の層]前記支持体の裏面には、必
要に応じてバックコートが設けられる。かかるバックコ
ートとしては、特開平5−45885号公報記載の有機
高分子化合物及び特開平6−35174号公報記載の有
機又は無機金属化合物を加水分解及び重縮合させて得ら
れる金属酸化物からなる被覆層が好ましく用いられる。
これらの被覆層のうち、Si(OCH3)4 、Si(OC2
5)4 、Si(OC37)4、Si(OC49)4等の珪素
のアルコキシ化合物が安価で入手し易く、それから与ら
れる金属酸化物の被覆層が耐現像性に優れており特に好
ましい。
【0135】本発明の平版印刷版用原版は、必要に応じ
て支持体上にオーバーコート層を設けることができる。
以上のようにして、本発明の平版印刷版用原版を作製す
ることができる。
【0136】[露光・現像処理等]この平版印刷版用原
版は、波長760〜1200nmの赤外線を放射する固
体レーザ及び半導体レーザにより画像露光される。本発
明においては、レーザ照射後すぐに現像処理を行っても
よいが、レーザ照射工程と現像工程との間に、加熱処理
を行うことが好ましい。加熱処理の条件は、80〜15
0℃の範囲内で10秒〜5分間行うことが好ましい。こ
の加熱処理により、レーザ照射時、記録に必要なレーザ
エネルギーを減少させることができる。
【0137】必要に応じて加熱処理を行った後、本発明
の平版印刷版用原版は、アルカリ性水溶液にて現像され
る。本発明の平版印刷版用原版に用いられる現像液及び
補充液としては、従来より知られているアルカリ剤水溶
液が使用できる。この現像液及び補充液に用いられるア
ルカリ剤としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸
カリウム、第3リン酸ナトリウム、第3リン酸カリウ
ム、第3リン酸アンモニウム、第2リン酸ナトリウム、
第2リン酸カリウム、第2リン酸アンモニウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウ
ム、ほう酸ナトリウム、ほう酸カリウム、ほう酸アンモ
ニウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸
化カリウム及び水酸化リチウム等の無機アルカリ塩が挙
げられる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチ
ルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチ
レンジアミン、ピリジン等の有機アルカリ剤も用いられ
る。
【0138】これらのアルカリ剤は、単独もしくは2種
以上を組み合わせて用いられる。これらのアルカリ剤の
中で特に好ましい現像液は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸
カリウム等のケイ酸塩水溶液である。その理由は、ケイ
酸塩の成分である酸化珪素SiO2とアルカリ金属酸化
物M2Oの比率と濃度によって現像性の調節が可能とな
るためであり、例えば、特開昭54−62004号公
報、特公昭57−7427号に記載されているようなア
ルカリ金属ケイ酸塩が有効に用いられる。
【0139】更に自動現像機を用いて現像する場合に
は、現像液よりもアルカリ強度の高い水溶液(補充液)
を現像液に加えることによって、長時間現像タンク中の
現像液を交換することなく、多量の平版印刷版用原版を
処理できることが知られている。本発明においても、こ
の補充方式が好ましく適用される。前記現像液及び補充
液には、現像性の促進や抑制、現像カスの分散及び印刷
版画像部の親インキ性を高める目的で、必要に応じて種
々の界面活性剤や有機溶剤を添加できる。好ましい界面
活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系
及び両性界面活性剤が挙げられる。更に、前記現像液及
び補充液には、必要に応じて、ハイドロキノン、レゾル
シン、亜硫酸、亜硫酸水素酸等の無機酸のナトリウム
塩、カリウム塩等の還元剤、更に有機カルボン酸、消泡
剤、硬水軟化剤を加えることもできる。前記現像液及び
補充液を用いて現像処理された印刷版は、水洗水、界面
活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導
体を含む不感脂化液で後処理される。本発明の平版印刷
版用原版の後処理としては、これらの処理を種々組み合
わせて用いることができる。
【0140】近年、製版・印刷業界では製版作業の合理
化及び標準化のため、印刷用版材用の自動現像機が広く
用いられている。この自動現像機は、一般に現像部と後
処理部とからなり、印刷用版材を搬送する装置と各処理
液槽及びスプレー装置からなり、露光済みの印刷版を水
平に搬送しながら、ポンプで汲み上げた各処理液をスプ
レーノズルから吹き付けて現像処理するものである。ま
た、最近は処理液が満たされた処理液槽中に液中ガイド
ロール等によって印刷用版材を浸漬搬送させて処理する
方法も知られている。このような自動処理においては、
各処理液に処理量や稼働時間等に応じて補充液を補充し
ながら処理することができる。また、実質的に未使用の
処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用でき
る。
【0141】以上のようにして得られた平版印刷版は、
所望により不感脂化ガムを塗布した後、印刷工程に供す
ることができるが、より一層の高耐刷力の平版印刷版と
したい場合にはバーニング処理が施される。前記平版印
刷版をバーニングする場合には、バーニング前に特公昭
61−2518号、同55−28062号、特開昭62
−31859号、同61−159655号の各公報に記
載されているような整面液で処理することが好ましい。
その方法としては、前記整面液を浸み込ませたスポンジ
や脱脂綿にて、平版印刷版上に塗布するか、前記整面液
を満たしたバット中に印刷版を浸漬して塗布する方法
や、自動コーターによる塗布等が適用される。また、塗
布した後でスクィージ、あるいは、スクィージローラー
で、その塗布量を均一にすることは、より好ましい結果
を与える。
【0142】前記整面液の塗布量は、一般に0.03〜
0.8g/m2(乾燥重量)が適当である。前記整面液
が塗布された平版印刷版は、必要であれば乾燥された
後、バーニングプロセッサー(例えば、富士写真フイル
ム(株)より販売されているバーニングプロセッサー:
BP−1300)等で高温に加熱される。この場合の加
熱温度及び時間は、画像を形成している成分の種類にも
よるが、180〜300℃の範囲で1〜20分の範囲が
好ましい。バーニング処理された平版印刷版は、必要に
応じて適宜、水洗、ガム引き等の従来より行なわれてい
る処理を施すことができるが、水溶性高分子化合物等を
含有する整面液が使用された場合には、ガム引き等のい
わゆる不感脂化処理を省略することができる。このよう
な処理によって得られた平版印刷版は、オフセット印刷
機等にかけられ、多数枚の印刷に用いられる。
【0143】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。 (実施例1)厚さ0.30mmのアルミニウム板(材質
1050)を脱脂した後、ナイロンブラシと400メッ
シュのパミストン−水懸濁液を用いて、その表面を砂目
立てした後、よく水で洗浄した。この板を45℃の25
%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッチング
を行い水洗後、更に2%硝酸に20秒間浸漬して水洗し
た。この時の砂目立て表面のエッチング量は約3g/m
2であった。次に、この板を、7%硫酸を電解液として
電流密度15A/dm2で3g/m2の直流陽極酸化皮膜
を設けた後、水洗乾燥した。次に、このアルミニウム板
に下記下塗り層形成液aを塗布し、80℃で30秒間乾
燥し、下塗り層を形成した。この下塗り層の乾燥後の被
覆量は、8mg/m2であった。
【0144】−下塗り層形成液a− アミノエチルホスホン酸 ・・・・・・・・ 0.08g β−アラニン ・・・・・・・・・・・・・ 0.05g メタノール ・・・・・・・・・・・・・・・ 70g 純水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30g
【0145】次に、下記感光層形成液〔A〕を調製し
た。この溶液を上記の下塗り層の形成されたアルミニウ
ム板に塗布し、100℃で1分間乾燥して感光層を形成
し、平版印刷版用原版〔A−a〕を得た。この感光層の
乾燥後の被覆量は、1.3g/m2であった。
【0146】 −感光層形成液〔A〕− 酸発生剤 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.15g (ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、東京化成工業(株 )製) 架橋剤(下記構造式で表される化合物MM−1)・・・・・・・・ 0.50g バインダー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1.5g (フェノールとホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂、重量平均分子量 10000) 赤外線吸収剤(NK−2014、日本感光色素研究所(株)製)・ 0.10g 着色剤(Victoria Pure Blue、保土ヶ谷化学(株)製)・・・・・ 0.04g フッ素系界面活性剤 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.03g (メガファックF−176、大日本インキ化学工業(株)製) メチルエチルケトン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20g 1−メトキシ−2−プロパノール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7g メチルアルコール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3g
【0147】
【化44】
【0148】得られた平版印刷版用原版〔A−a〕を、
Creo社製露光装置Trendsetter3244
を用いて画像露光した後、ウィスコンシンオーブン社製
の搬送型加熱装置SPC−mini−34を用いて、1
43℃で75秒間加熱処理し、富士写真フイルム(株)
製アルカリ水現像液LH−DN(1:7希釈)を用いて
未露光部を除去して、ネガ画像を得た。次に、この感材
を富士写真フイルム(株)製整面液BC−7で処理した
後、バーニングプロセッサーを用いて230℃で2分間
加熱処理(バーニング処理)を行った後、ハイデルKO
R−D機で印刷した。
【0149】<耐刷性の評価>前記ハイデルKOR−D
機を用いて印刷したときに、どれだけの枚数が正常に印
刷できるかを評価した。この印刷枚数が大きいほど、耐
刷性が良好であることを示す。この結果を表1に示す。
【0150】(実施例2)実施例1において、感光層形
成液〔A〕を下記感光層形成液〔B〕に代えた外は、実
施例1と同様に平版印刷版用原版〔B−a〕を作製し、
実施例1と同様の評価を行った。尚、感光層の乾燥後の
被覆量は、1.3g/m2であった。
【0151】 −感光層形成液〔B〕− 酸発生剤 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.18g (下記構造式で表される2,4,6−トリエトキシベンゼンジアゾニウムメシチ レンスルホネート、例示化合物(VIII-x-21)) 架橋剤(前記構造式で表される化合物HM−1)・・・・・・・・ 0.30g 架橋剤(下記構造式で表される化合物HM−11)・・・・・・・ 0.30g バインダー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1.4g (ポリ(p−ヒドロキシスチレン)樹脂、丸善石油化学(株)製、重量平均分子 量20000) 赤外線吸収色素(下記構造式で表される色素IR−1)・・・・・ 0.15g 着色剤(Victoria Pure Blue、保土ヶ谷化学(株)製)・・・・・ 0.04g フッ素系界面活性剤 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.03g (メガファックF−176、大日本インキ化学工業(株)製) メチルエチルケトン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10g 1−メトキシ−2−プロパノール ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7g メチルアルコール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10g
【0152】
【化45】
【0153】(実施例3)実施例1において、感光層形
成液〔A〕を下記感光層形成液〔C〕に代えた外は、実
施例1と同様に平版印刷版用原版〔C−a〕を作製し、
実施例1と同様の評価を行った。尚、感光層の乾燥後の
被覆量は、1.3g/m2であった。
【0154】 −感光層形成液〔C〕− 酸発生剤 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.20g (下記構造式で表される2,4,6−トリス(n−ヘキシルオキシ)ベンゼンジ アゾニウム2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホネート、 例示化合物(VIII-y-23)) 架橋剤(下記構造式で表される化合物HM−1)・・・・・・・・ 0.20g 架橋剤(前記構造式で表される化合物MM−1)・・・・・・・・ 0.20g 架橋剤(前記構造式で表される化合物HM−11)・・・・・・・ 0.20g バインダー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1.4g (ポリ(p−ヒドロキシスチレン)樹脂、丸善石油化学(株)製、重量平均分子 量20000) 赤外線吸収色素(前記構造式で表される色素IR−1)・・・・・ 0.23g 着色剤(Victoria Pure Blue、保土ヶ谷化学(株)製)・・・・・ 0.04g フッ素系界面活性剤 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.03g (メガファックF−176、大日本インキ化学工業(株)製) メチルエチルケトン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3g 1−メトキシ−2−プロパノール ・・・・・・・・・・・・・・・・ 10g メチルアルコール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13g
【0155】
【化46】
【0156】(実施例4)実施例1において、下塗り層
形成液aを下記下塗り層形成液bに代えた外は、実施例
1と同様に平版印刷版用原版〔A−b〕を作製し、実施
例1と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は7mg/m2であった。
【0157】 −下塗り層形成液b− アミノエチルスルホン酸 ・・・・・・・・・・ 0.06g β−アラニン ・・・・・・・・・・・・・・・ 0.04g メタノール ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70g 純水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30g
【0158】(実施例5)実施例2において、下塗り層
形成液aを上記下塗り層形成液bに代えた外は、実施例
2と同様に平版印刷版用原版〔B−b〕を作製し、実施
例2と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は7mg/m2であった。
【0159】(実施例6)実施例3において、下塗り層
形成液aを上記下塗り層形成液bに代えた外は、実施例
3と同様に平版印刷版用原版〔C−b〕を作製し、実施
例3と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は7mg/m2であった。
【0160】(実施例7)実施例1において、下塗り層
形成液aを下記下塗り層形成液cに代えた外は、実施例
1と同様に平版印刷版用原版〔A−c〕を作製し、実施
例1と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0161】 −下塗り層形成液c− アミノエチルホスホン酸 ・・・・・・・・・・ 0.04g β−アラニン ・・・・・・・・・・・・・・・ 0.07g メタノール ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70g 純水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30g
【0162】(実施例8)実施例2において、下塗り層
形成液aを上記下塗り層形成液cに代えた外は、実施例
2と同様に平版印刷版用原版〔B−c〕を作製し、実施
例2と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0163】(実施例9)実施例3において、下塗り層
形成液aを上記下塗り層形成液cに代えた外は、実施例
3と同様に平版印刷版用原版〔C−c〕を作製し、実施
例3と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0164】(比較例1)実施例1において、下塗り層
形成液aを下記下塗り層形成液dに代えた外は、実施例
1と同様に平版印刷版用原版〔A−d〕を作製し、実施
例1と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0165】 −下塗り層形成液d− アミノエチルホスホン酸 ・・・・・・・・・ 0.10g メタノール ・・・・・・・・・・・・・・・・ 70g 純水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30g
【0166】(比較例2)実施例2において、下塗り層
形成液aを上記下塗り層形成液dに代えた外は、実施例
2と同様に平版印刷版用原版〔B−d〕を作製し、実施
例2と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0167】(比較例3)実施例3において、下塗り層
形成液aを上記下塗り層形成液dに代えた外は、実施例
3と同様に平版印刷版用原版〔C−d〕を作製し、実施
例3と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0168】(比較例4)実施例1において、下塗り層
形成液aを下記下塗り層形成液eに代えた外は、実施例
1と同様に平版印刷版用原版〔A−e〕を作製し、実施
例1と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0169】 −下塗り層形成液e− β−アラニン ・・・・・・・・・・・・・・・ 0.11g メタノール ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70g 純水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30g
【0170】(比較例5)実施例2において、下塗り層
形成液aを上記下塗り層形成液eに代えた外は、実施例
2と同様に平版印刷版用原版〔B−e〕を作製し、実施
例2と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0171】(比較例6)実施例3において、下塗り層
形成液aを上記下塗り層形成液eに代えた外は、実施例
3と同様に平版印刷版用原版〔C−e〕を作製し、実施
例3と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0172】(比較例7)実施例1において、下塗り層
形成液aを下記下塗り層形成液fに代えた外は、実施例
1と同様に平版印刷版用原版〔A−f〕を作製し、実施
例1と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0173】 −下塗り層形成液f− β−アラニン ・・・・・・・・・・・・・・・ 0.05g グリシン ・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.05g メタノール ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60g 純水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40g
【0174】(比較例8)実施例2において、下塗り層
形成液aを上記下塗り層形成液fに代えた外は、実施例
2と同様に平版印刷版用原版〔B−f〕を作製し、実施
例2と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0175】(比較例9)実施例3において、下塗り層
形成液aを上記下塗り層形成液fに代えた外は、実施例
3と同様に平版印刷版用原版〔C−f〕を作製し、実施
例3と同様の評価を行った。尚、下塗り層の乾燥後の被
覆量は8mg/m2であった。
【0176】
【表1】
【0177】表1の結果から、実施例1〜6の本発明の
平版印刷版用原版を用いると、いずれも良好な印刷物が
30万枚以上得られ、耐刷性に優れていることがわか
る。また、実施例7〜9の本発明の平版印刷版用原版を
用いた場合には、良好な印刷物が25万枚程度得られ、
実施例1〜6の平版印刷版用原版ほどではないが、耐刷
性に優れていることがわかる。一方、比較例1〜3の平
版印刷版用原版を用いると、約20万枚を超えたところ
から、かすかに汚れの発生が認められた。また、比較例
4〜9の平版印刷版用原版を用いると、約10万枚印刷
したところで、版の画像部が劣化してしまい、それ以上
良好な印刷物は得られなかった。
【0178】
【発明の効果】本発明によれば、赤外線を放射する固体
レーザ及び半導体レーザを用いて記録することにより、
コンピューター等のデジタルデータから直接製版可能で
あり、更に、汚れ性能及び耐刷性能が良好な平版印刷版
用原版を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA04 AA12 AB03 AC08 AD01 BE00 CB17 CB29 CB45 CB52 CC11 CC17 DA35 DA36 FA10 2H084 AA14 AA30 AE05 BB02 BB04 CC05 2H096 AA06 BA06 CA05 EA04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、酸発生剤、架橋剤、バイン
    ダー、及び赤外線吸収剤を含有する感光層を有する平版
    印刷版用原版において、該支持体と該感光層との間に、
    アミノ基を有するホスホン酸及びアミノ基を有するスル
    ホン酸の少なくとも1種と、アミノ酸とを含有する下塗
    り層を有することを特徴とする平版印刷版用原版。
  2. 【請求項2】 前記下塗り層が下塗り層形成液により形
    成され、該下塗り層形成液に含まれるアミノ基を有する
    ホスホン酸及びアミノ基を有するスルホン酸の乾燥後の
    被覆量をP(mg/m2)とし、該下塗り層形成液に含
    まれるアミノ酸の乾燥後の被覆量をQ(mg/m2)と
    した場合に、 1(mg/m2)≦Q≦P<P+Q≦20(mg/m2) の関係を満たす請求項1に記載の平版印刷版用原版。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006091838A (ja) * 2004-05-19 2006-04-06 Fuji Photo Film Co Ltd 画像記録方法
JP2009090631A (ja) * 2007-06-22 2009-04-30 Fujifilm Corp 平版印刷版原版及び製版方法
US8426102B2 (en) 2007-06-22 2013-04-23 Fujifilm Corporation Lithographic printing plate precursor and plate making method

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