JP2001092087A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JP2001092087A
JP2001092087A JP26709599A JP26709599A JP2001092087A JP 2001092087 A JP2001092087 A JP 2001092087A JP 26709599 A JP26709599 A JP 26709599A JP 26709599 A JP26709599 A JP 26709599A JP 2001092087 A JP2001092087 A JP 2001092087A
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Masanori Miyoshi
正紀 三好
Hirohide Ito
博英 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、感材の処理による汚れが発生しに
くい写真感光材料の処理方法を提供することにある。さ
らには迅速処理及び低補充処理が可能でかつ汚れの発生
しにくいイメージセッター用ハロゲン化銀写真感光材料
の処理方法を提供することにある。 【解決手段】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
銀乳剤層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層またはその他の
非感光性親水性コロイド層に少なくとも一種のヒドラジ
ン誘導体を含有し、且つ色素添加量が10mg/m2
下のハロゲン化銀乳剤層を有する側のGel量が3g/
2以下であるハロゲン化銀写真感光材料をイメージセ
ッターで露光し、その後自動現像機で処理する方法にお
いて、該自動現像機の現像槽中の現像液、或いは、定着
槽中の定着液の少なくともいずれか一方の液が循環して
おり、かつ該循環量が2.0l/min以上10.0l
/min以下であることを特徴とするハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は白黒ハロゲン化銀写
真感光材料の処理方法に関し、詳しくはイメージセッタ
ー用印刷製版用ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】印刷製版用のハロゲン化銀写真感光材料
は、イメージセッターと呼ばれるレーザー出力装置と連
結された自動現像機で処理されることが多くなってきて
いる。このイメージセッターで出力された感材が最終版
としてPS版の露光原稿として供されることが多く、感
材の汚れ付着がないことは重要な性能である。一方でイ
メージセッターの生産効率を行かすため、自動現像機の
ハロゲン化銀写真感光材料(以下感材、又は感光材料と
も云う)のくわえ込み速度(搬送速度)の向上や全処理
時間の短縮が望まれている。また、スペースの有効利用
の点から自動現像機の小型化が求められている。しかし
ながら、発明者らは自動現像機の搬送速度を早めたり、
処理時間を短縮したりすると、感材に付着する汚れが増
大するという課題に直面した。自動現像機が小型化する
ほど汚れの蓄積が大きくなり汚れ付着が劣化する。ま
た、この傾向は600〜800nmに分光増感された感
材を処理する場合に色のついた汚れが付着する現象が顕
著になる。特に現像、定着、及びリンス水の補充量を低
減した場合、更には水洗工程の水温が10℃以下の場合
には処理された感材が使用できないほど汚れが悪化する
場合がある。感材への汚れ付着を防止する技術として
は、水洗水に酸化剤を添加する方法が知られており既に
広く普及しているが、完全ではなく、この手段の有無に
依らず汚れが発生する場合があることがわかった。ま
た、汚れ付着以外にもこの様な迅速処理をおこなうため
には高活性な感光材料が必要であることに加え、ランニ
ングによる処理液の性能変動に対する耐性が更に高いも
のが要求される。
【0003】一方、環境問題への関心の高まりから、現
像、定着、水洗などの写真処理廃液の低減が強く要求さ
れてきている。また、コストの面からも写真処理廃液の
低減が強く望まれてきている。写真処理廃液を低減する
ために、処理液補充量を減らしたり、水洗工程を2段以
上の多段向流式で行う方法が知られているが、低補充ラ
ンニング処理においては上記指摘の汚れの劣化が更に大
きくなり、処理液の性能変動も大きくなりやすい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感材
の処理による汚れが発生しにくい写真感光材料の処理方
法を提供することにある。さらには迅速処理及び低補充
処理が可能でかつ汚れの発生しにくいイメージセッター
用ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記目的を
達成する為に鋭意検討を重ねた結果、本発明の目的は下
記の構成により達成された。
【0006】1.支持体上に少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層またはその他
の非感光性親水性コロイド層に少なくとも一種のヒドラ
ジン誘導体を含有し、且つ色素添加量が10mg/m2
以下のハロゲン化銀乳剤層を有する側のGel量が3g
/m2以下であるハロゲン化銀写真感光材料をイメージ
セッターで露光し、その後自動現像機で処理する方法に
おいて、該自動現像機の現像槽中の現像液、或いは、定
着槽中の定着液の少なくともいずれか一方の液が循環し
ており、かつ該循環量が2.0l/min以上10.0
l/min以下であることを特徴とするハロゲン化銀写
真感光材料の処理方法。
【0007】2.前記自動現像機の現像液補充量が感光
材料1m2当たり30〜150ml、定着液補充量が感
光材料1m2当たり50〜300mlで処理することを
特徴とする前記1記載のハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法。
【0008】3.前記自動現像機のハロゲン化銀写真感
光材料の現像処理時間が20秒以下であり、且つ全処理
時間(Dry to Dry)が10秒〜60秒である
ことを特徴とする前記1又は2記載のハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法。
【0009】4.固形処理剤から調液された処理液を用
いて処理することを特徴とする前記1〜3のいずれか1
項に記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0010】5.実質的にハイドロキノンを含有しない
下記一般式(B)で表される化合物を現像主薬として含
有する現像液で処理することを特徴とする前記1〜4の
いずれか1項に記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法。
【0011】
【化2】
【0012】〔式中、R11及びR12はそれぞれアルキル
基、アミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基を表し、
これらは置換基を有してもよく、互いに結合して環を形
成してもよい。kは0又は1を表し、k=1のときXは
−CO−又は−CS−を表す。M1及びM2はそれぞれ水
素原子又はアルカリ金属を表す。〕以下、本発明につい
て詳細に説明する。
【0013】本発明は支持体上に少なくとも1層のハロ
ゲン化銀乳剤層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層またはそ
の他の非感光性親水性コロイド層に少なくとも一種のヒ
ドラジン誘導体を含有し、且つ色素添加量が10mg/
2以下のハロゲン化銀乳剤層を有する側のGel量が
3g/m2以下であるハロゲン化銀写真感光材料をイメ
ージセッターで露光し、その後自動現像機で処理する方
法において、該自動現像機の現像槽中の現像液、或い
は、定着槽中の定着液の少なくともいずれか一方の液が
循環しており、かつ該循環量が2.0l/min以上1
0.0l/min以下であることを特徴とするハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法である。
【0014】本発明において、ヒドラジン誘導体として
は、下記一般式〔H〕で表される化合物が好ましい。
【0015】
【化3】
【0016】式中、Aはアリール基、又は硫黄原子また
は酸素原子を少なくとも1個を含む複素環を表し、Gは
−(CO)n−基、スルホニル基、スルホキシ基、−P
(=O)R2−基、またはイミノメチレン基を表し、n
は1または2の整数を表し、A1、A2はともに水素原子
あるいは一方が水素原子で他方が置換もしくは無置換の
アルキルスルホニル基、または置換もしくは無置換のア
シル基を表し、Rは水素原子、各々置換もしくは無置換
のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ
基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環
オキシ基、アミノ基、カルバモイル基、またはオキシカ
ルボニル基を表す。R2は各々置換もしくは無置換のア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、
アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ
基、アリールオキシ基、アミノ基等を表す。
【0017】一般式〔H〕で表される化合物のうち、更
に好ましくは下記一般式〔Ha〕で表される化合物であ
る。
【0018】
【化4】
【0019】式中、R1は脂肪族基(例えばオクチル
基、デシル基)、芳香族基(例えばフェニル基、2−ヒ
ドロキシフェニル基、クロロフェニル基)又は複素環基
(例えばピリジル基、チェニル基、フリル基)を表し、
これらの基はさらに適当な置換基で置換されたものが好
ましく用いられる。更に、R1には、バラスト基又はハ
ロゲン化銀吸着促進基を少なくとも一つ含むことが好ま
しい。
【0020】耐拡散基としてはカプラー等の不動性写真
用添加剤にて常用されるバラスト基が好ましく、バラス
ト基としては炭素数8以上の写真性に対して比較的不活
性である例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アルキ
ルフェノキシ基等が挙げられる。
【0021】ハロゲン化銀吸着促進基としては、チオ尿
素、チオウレタン基、メルカプト基、チオエーテル基、
チオン基、複素環基、チオアミド複素環基、メルカプト
複素環基、或いは特開昭64−90439号に記載の吸
着基等が挙げられる。
【0022】一般式〔Ha〕において、Xはフェニル基
に置換可能な基を表し、mは0〜4の整数を表し、mが
2以上の場合Xは同じであっても異なってもよい。
【0023】一般式〔Ha〕において、A3、A4は一般
式〔H〕におけるA1及びA2と同義であり、ともに水素
原子であることが好ましい。
【0024】一般式〔Ha〕において、Gはカルボニル
基、スルホニル基、スルホキシ基、ホスホリル基または
イミノメチレン基を表すが、Gはカルボニル基が好まし
い。
【0025】一般式〔Ha〕において、R2としては水
素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ア
リル基、複素環基、アルコキシ基、水酸基、アミノ基、
カルバモイル基、オキシカルボニル基を表す。最も好ま
しいR2としては、−COOR3基及び−CON(R4
(R5)基が挙げられる(R3はアルキニル基または飽和
複素環基を表し、R4は水素原子、アルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表
し、R5はアルケニル基、アルキニル基、飽和複素環
基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基を表す)。
【0026】次に一般式〔H〕で表される化合物の具体
例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0027】
【化5】
【0028】
【化6】
【0029】
【化7】
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】その他の好ましいヒドラジン誘導体の具体
例としては、米国特許5,229,248号第4カラム
〜第60カラムに記載されている(1)〜(252)で
ある。
【0034】本発明のヒドラジン誘導体は、公知の方法
により合成することができ、例えば米国特許5,22
9,248号第59カラム〜第80カラムに記載された
ような方法により合成することができる。
【0035】添加量は、硬調化させる量(硬調化量)で
あれば良く、ハロゲン化銀粒子の粒径、ハロゲン組成、
化学増感の程度、抑制剤の種類等により最適量は異なる
が、一般的にハロゲン化銀1モル当たり10-6〜10-1
モルの範囲であり、好ましくは10-5〜10-2モルの範
囲である。
【0036】ヒドラジン誘導体による硬調化を効果的に
促進するためには、構造中に4級窒素化合物及び/また
は4級リン化合物を有する4級オニウム化合物、アミン
化合物から選ばれる造核促進剤を少なくとも一種用いる
ことが好ましい。
【0037】本発明において、ヒドラジン誘導体による
硬調化を効果的に促進するために、下記一般式〔Na〕
で表されるアミン化合物を用いることが好ましい。
【0038】
【化11】
【0039】一般式〔Na〕において、R1、R2、R3
は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル
基、置換アルケニル基、アルキニル基、アリール基、置
換アリール基を表す。R1、R2、R3で環を形成するこ
とができる。特に好ましくは脂肪族の3級アミン化合物
である。これらの化合物は分子中に耐拡散性基又はハロ
ゲン化銀吸着基を有するものが好ましい。耐拡散性を有
するためには分子量100以上の化合物が好ましく、さ
らに好ましくは分子量300以上である。
【0040】好ましいハロゲン化銀吸着基としては複素
環基含有化合物、メルカプト基、チオエーテル基、チオ
ン基、チオウレア基などが挙げられる。一般式〔Na〕
として特に好ましくは、分子中にハロゲン化銀吸着基と
してチオエーテル基を少なくとも一つ有する化合物であ
る。
【0041】以下、これらアミン化合物である一般式
〔Na〕の具体例を挙げる。
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】その他の好ましいアミン化合物の具体例
は、特開平6−258751号公報(13)頁「006
2」〜(15)頁「0065」に記載されている(2−
1)〜(2−20)の化合物及び同(15)頁「006
7」〜(16)頁「0068」に記載されている3−1
〜3−6である。
【0047】本発明に好ましく用いられる上記のアミン
化合物は、ハロゲン化銀乳剤層側の写真構成層ならば、
どの層に用いてもよく、上述したヒドラジン誘導体と同
様の方法で用いることができる。また2種類以上を併用
して用いてもよい。
【0048】添加量はハロゲン化銀粒子の粒径、ハロゲ
ン組成、化学増感の程度、抑制剤の種類などにより最適
量は異なるが、一般にハロゲン化銀1モル当たり10-6
〜10-1モルの範囲が好ましく、特に10-5〜10-2
ルの範囲が好ましい。
【0049】次に本発明のハロゲン化銀写真感光材料に
用いられる4級オニウム塩化合物について述べる。本発
明に用いる4級オニウム塩化合物は、分子内に窒素原子
又は燐原子の4級カチオン基を有する化合物であり、好
ましくは下記一般式(P)で表される化合物である。
【0050】
【化16】
【0051】式中、Qは窒素原子又は燐原子を表し、R
1、R2、R3及びR4は各々、水素原子又は置換基を表
し、X-はアニオンを表す。又、R1〜R4は互いに連結
して環を形成してもよい。
【0052】R1〜R4で表される置換基としては、アル
キル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘ
キシル、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば
アリル、ブテニル基等)、アルキニル基(例えばプロパ
ルギル、ブチニル基等)、アリール基(フェニル、ナフ
チル基等)、複素環基(例えばピペリジニル、ピペラジ
ニル、モルホリニル、ピリジル、フリル、チエニル、テ
トラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、スルホラニ
ル基等)、アミノ基等が挙げられる。R1〜R4が互いに
連結して形成しうる環としては、ピペリジン環、モルホ
リン環、ピペラジン環、キヌクリジン環、ピリジン環、
ピロール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラ
ゾール環等が挙げられる。R1〜R4で表される基はヒド
ロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルボ
キシル基、スルホ基、アルキル基、アリール基等の置換
基を有してもよい。
【0053】R1、R2、R3及びR4としては、水素原子
及びアルキル基が好ましい。
【0054】X-が表すアニオンとしては、ハロゲンイ
オン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、p−トル
エンスルホン酸イオン等の無機及び有機のアニオンが挙
げられる。
【0055】本発明に用いられる4級オニウム塩化合物
としては、下記一般式(Pa)、(Pb)及び(Pc)
で表される化合物、或いは下記一般式〔T〕で表される
化合物を用いることができる。
【0056】
【化17】
【0057】式中、A1、A2、A3、A4及びA5は、含
窒素複素環を完成させるための非金属原子群を表し、酸
素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよく、ベンゼン
環が縮合しても構わない。A1、A2、A3、A4及びA5
で構成される複素環は置換基を有してもよく、それぞれ
同一でも異なっていてもよい。置換基としては、アルキ
ル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、ハロゲン原子、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホ基、カル
ボキシ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アミド基、スルファモイル基、カルバモイル
基、ウレイド基、アミノ基、スルホンアミド基、スルホ
ニル基、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、アルキル
チオ基、アリールチオ基が挙げられる。A1、A2
3、A4及びA5の好ましい例としては、5〜6員環
(ピリジン、イミダゾール、チアゾール、オキサゾー
ル、ピラジン、ピリミジン等の各環)を挙げることがで
き、更に好ましい例としてピリジン環である。
【0058】Bpは2価の連結基を表し、mは0又は1
を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、アリー
レン基、アルケニレン基、−SO2−、−SO−、−O
−、−S−、−CO−、−N(R6)−(R6はアルキル
基、アリール基、水素原子を表す)を単独又は組み合わ
せて構成されるものを表す。Bpとして好ましくは、ア
ルキレン基、アルケニレン基である。
【0059】R1、R2及びR5は各々、置換或いは無置
換の炭素数1〜20のアルキル基を表す。又、R1及び
2は同一でも異っていてもよい。置換基としては、
1、A2、A3、A4及びA5の置換基として挙げた置換
基と同様である。R1、R2及びR5の好ましい例として
は、それぞれ炭素数4〜10のアルキル基である。更に
好ましい例としては、置換或いは無置換のアリール置換
アルキル基が挙げられる。
【0060】Xp -は分子全体の電荷を均衡させるのに必
要な対イオンを表し、例えば塩素イオン、臭素イオン、
沃素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、p−トルエンス
ルホナート、オキザラート等を表す。npは分子全体の
電荷を均衡させるに必要な対イオンの数を表し、分子内
塩の場合にはnpは0である。
【0061】
【化18】
【0062】上記一般式〔T〕で表されるトリフェニル
テトラゾリウム化合物のフェニル基の置換基R5、R6
7は水素原子もしくは電子吸引性度を示すハメットの
シグマ値(σP)が負のものが好ましい。
【0063】フェニル基におけるハメットのシグマ値は
多くの文献、例えばジャーナル・オブ・メディカル・ケ
ミストリー(Journal of Medical
Chemistry)20巻、304頁、1977年記
載のC.ハンシュ(C.Hansch)等の報文等に見
ることが出来、特に好ましい負のシグマ値を有する基と
しては、例えばメチル基(σP=−0.17以下何れも
σP値)、エチル基(−0.15)、シクロプロピル基
(−0.21)、n−プロピル基(−0.13)、is
o−プロピル基(−0.15)、シクロブチル基(−
0.15)、n−ブチル基(−0.16)、iso−ブ
チル基(−0.20)、n−ペンチル基(−0.1
5)、シクロヘキシル基(−0.22)、アミノ基(−
0.66)、アセチルアミノ基(−0.15)、ヒドロ
キシル基(−0.37)、メトキシ基(−0.27)、
エトキシ基(−0.24)、プロポキシ基(−0.2
5)、ブトキシ基(−0.32)、ペントキシ基(−
0.34)等が挙げられ、これらは何れも一般式〔T〕
の化合物の置換基として有用である。
【0064】nは1或いは2を表し、XT n-で表される
アニオンとしては、例えば塩化物イオン、臭化物イオ
ン、ヨウ化物イオン等のハロゲンイオン、硝酸、硫酸、
過塩素酸等の無機酸の酸根、スルホン酸、カルボン酸等
の有機酸の酸根、アニオン系の活性剤、具体的にはp−
トルエンスルホン酸アニオン等の低級アルキルベンゼン
スルホン酸アニオン、p−ドデシルベンゼンスルホン酸
アニオン等の高級アルキルベンゼンスルホン酸アニオ
ン、ラウリルスルフェートアニオン等の高級アルキル硫
酸エステルアニオン、テトラフェニルボロン等の硼酸系
アニオン、ジ−2−エチルヘキシルスルホサクシネート
アニオン等のジアルキルスルホサクシネートアニオン、
セチルポリエテノキシサルフェートアニオン等の高級脂
肪酸アニオン、ポリアクリル酸アニオン等のポリマーに
酸根のついたもの等を挙げることができる。
【0065】以下、4級オニウム塩化合物の具体例を下
記に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0066】
【化19】
【0067】
【化20】
【0068】
【化21】
【0069】
【化22】
【0070】
【化23】
【0071】
【化24】
【0072】
【化25】
【0073】
【化26】
【0074】
【化27】
【0075】
【化28】
【0076】上記の4級オニウム塩化合物は公知の方法
に従って容易に合成でき、例えば上記テトラゾリウム化
合物はChemical Reviews.55.p.
335〜483に記載の方法を参考にできる。
【0077】これら4級オニウム塩化合物の添加量は、
ハロゲン化銀1モル当たり1×10-8〜1モル程度、好
ましくは1×10-7〜1×10-1モルである。より好ま
しくは1×10-5〜1×10-2モルである。これらはハ
ロゲン化銀粒子形成時から塗布までの任意の時期に感光
材料中に添加できる。親水性コロイド層への添加量は上
記のハロゲン化銀乳剤層に準じた量でよい。
【0078】4級オニウム塩化合物は、単独で用いても
2種以上を適宜併用して用いてもよい。また感光材料の
構成層中のいかなる層に添加してもよいが、好ましくは
ハロゲン化銀乳剤層を有する側の構成層の少なくとも1
層、更にはハロゲン化銀乳剤層及び/又はその隣接層に
添加する。
【0079】本発明の乳剤にはイリジウム塩及びロジウ
ム塩を含有することが好ましい。好ましくはハロゲン化
銀粒子は粒子を形成する過程又は成長させる過程の少な
くとも1つの過程で添加することであり更には水溶性の
塩として添加されることが好ましい。これらの錯塩の配
位子としては、ハロゲン原子、ニトロシル基、シアノ
基、アコ基、アルキル基、擬ハロゲン基、アルコキシ
基、アンモニウム基、及びこれらの任意の組み合わせな
どを用いることができる。添加量はそれぞれいずれもハ
ロゲン化銀1モル当たり1×10-9〜1×10-5モル、
好ましくは1×10-8〜1×10-4モルである。
【0080】またルテニウム塩、オスニウム塩、鉄塩、
銅塩、白金塩、パラジウム塩等の周期律表の3族から1
3族の元素を含む錯塩を併せて添加しても良い。
【0081】本発明のハロゲン化銀写真感光材料では、
親水性コロイド層の結合剤或いは保護コロイドとしては
ゼラチンを用いるのが有利である。
【0082】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの他、
酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解物、
ゼラチン酵素分解物も用いることができる。乳剤層を有
する側の添加量は0.5以上3.0g/m2以下、更に
好ましくは0.8以上2.8g/m2以下である。0.
5g/m2より少ないと処理適性は向上するが処理中の
汚れの劣化が大きく、また3.0g/m2より多いと迅
速処理適性が失われる。
【0083】結合剤又は保護コロイドとしてはゼラチン
を用いるのが有利であるが、それ以外の親水性コロイド
も用いることができる。例えばゼラチン誘導体、ゼラチ
ンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カ
ゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エステル類等
の如きセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、澱粉
誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアク
リルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラ
ゾール等の単一或いは共重合体の如き多種の合成親水性
高分子物質を用いることができる。
【0084】これらのモノマーには水酸基、スルホン
基、カルボキシル基、アミド基等の水溶性基を有しても
よく、また1から4級のアミノ基、ホスホニウム基、脂
肪族、芳香族、−NR1NR2−R3(R1、R2、R3は互
いに異なっていてもよい水素原子、脂肪族基、芳香族
基、スルフィン酸残基、カルボニル基、オキザリル基、
カルバモイル基、アミノ基、スルホニル基、スルホキシ
基、イミノメチレン基、アルケニル基、アルキニル基、
アリール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アル
キニルオキシ基、アリールオキシ基等を介して結合する
任意の基)、カチオン基等を有していてもよい。合成方
法としては、通常の合成方法の他、ゼラチンやポリビニ
ルアルコール類等の水溶性有機物の存在下で重合しても
よい。また合成の終了後、ゼラチンやシランカップリン
グ剤でシェリングしてもよい。
【0085】次に、本発明のハロゲン化銀写真感光材料
の処理方法について詳述する。
【0086】本発明は廃液量の低減の要望から、感光材
料の面積に比例した一定量の現像液および定着液を補充
しながら処理される。現像液の補充量は処理する感光材
料1m2当たり30〜150mlで、より好ましくは5
0〜130mlである。定着液の補充量は処理する感光
材料1m2当たり50〜300mlで、より好ましくは
100〜250mlである。
【0087】ここでいう現像液補充量、定着液補充量と
は補充される液の量を指し、具体的には現像母液又は定
着母液と同一組成液を補充する場合のそれぞれの液の補
充量であり、現像濃縮液又は定着濃縮液を水で希釈した
液で補充される場合のそれぞれの濃縮液と水の合計量で
ある。固形現像処理剤又は固形定着処理剤の場合は、水
で溶解した液で補充される場合のそれぞれの固形処理剤
容積と水の容積の合計量であり、また固形現像処理剤又
は固形定着処理剤と水を別々に補充する場合のそれぞれ
の固形処理剤容積と水の容積の合計量である。固形処理
剤で補充される場合は自動現像機の処理槽に直接投入す
る固形処理剤の容積と、別に加える補充水の容積を合計
した量を表すことが好ましい。
【0088】固形処理剤の場合、一回に投入される処理
剤の量は0.1〜50gが好ましく、この範囲の固形処
理剤を自動現像機の処理槽に直接投入し、ゆっくり溶解
させながら処理した場合でも写真状態には影響を与えな
い。なぜなら固形処理剤は急激には溶解せずゆっくり溶
解するために一回に添加する量が多くても処理しながら
消費される量と見合った組成にバランスされ、安定した
写真性能を示すからである。補充水を溶解に合わせて注
入することでも写真性能を一定とすることができること
がわかった。処理液は常に処理温度に温調されており、
ほぼ一定の温度に維持されている。すなわち溶解スピー
ドはほぼ一定であるために計算された固形処理剤の投入
と成分のバランス化が達成される。
【0089】本発明の画像形成方法では現像、定着処理
後、水洗及び/又は安定化浴で処理されることが好まし
い。安定化浴としては、画像を安定化させる目的で、膜
pHを調整(処理後の膜面pHを3〜8に)するための
無機及び有機の酸及びその塩又はアルカリ剤(例えば硼
酸塩、メタ硼酸塩、硼砂、燐酸塩、炭酸塩、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、アンモニア水、モノカルボン
酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸、クエン酸、蓚酸、
リンゴ酸、酢酸等の塩を組み合わせて使用)、アルデヒ
ド類(例えばホルマリン、グリオキザール、グルタルア
ルデヒド等)、キレート剤(例えばエチレンジアミン四
酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ
燐酸塩等)、防黴剤(例えばフェノール、4−クロロフ
ェノール、クレゾール、o−フェニルフェノール、クロ
ロフェン、ジクロロフェン、ホルムアルデヒド、p−ヒ
ドロキシ安息香酸エステル、2−(4−チアゾリン)−
ベンゾイミダゾール、ベンゾイソチアゾリン−3−オ
ン、ドデシル−ベンジル−メチルアンモニウムクロライ
ド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミ
ド、2,4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロオキシ
ジフェニルエーテル等)、色調調節剤及び/又は残色改
良剤(例えばメルカプト基を置換基として有する含窒素
ヘテロ環化合物、具体的には2−メルカプト−5−スル
ホン酸ナトリウム−ベンゾイミダゾール、1−フェニル
−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプトベンゾ
チアゾール、2−メルカプト−5−プロピル−1,3,
4−トリアゾール、2−メルカプトヒポキサンチン等)
を含有させる。その中でも安定化浴中には防黴剤が含ま
れることが好ましい。これらは液状でも固形状で補充さ
れてもよい。
【0090】補充量としては、感光材料1m2当たり5
0〜400mlである。
【0091】本発明の画像形成方法では、現像時間短縮
の要望から水洗効率を向上する目的で水洗槽又は安定化
槽を2層以上の多数槽で構成することが好ましい。好ま
しくは2〜6、より好ましくは2〜4槽で構成し、かつ
水洗又は安定化補充液の量を処理する感光材料の単位面
積当たり前浴からの持ち込み量2〜50容量倍、好まし
くは3〜30倍の量で多段向流方式で補充するのがよ
い。
【0092】なお、この場合、補充量を感光材料1m2
当たり50〜400ml以下、特に好ましくは70〜2
00mlとするのがよい。
【0093】自動現像機による処理時間は現像処理時間
が20秒以下であることが好ましい。更には、フィルム
先端が自動現像機に挿入されてから乾燥ゾーンから出て
来るまでの全処理時間(Dry to Dry)が10
秒〜60秒であることが好ましい。
【0094】ここで言う全処理時間とは黒白写真感光材
料を処理するのに必要な全工程時間を含み、具体的には
処理に必要な、例えば現像、定着、水洗又はリンス、乾
燥などの工程の全てを含んだ時間、つまりDry to
Dryの時間である。
【0095】全処理時間が10秒未満では減感、軟調化
などが起こり満足な写真性能が得られない。好ましくは
全処理時間が15秒〜60秒であることである。また1
0m2以上の大量の感光材料を安定にランニング処理す
るためには、現像時間は5秒〜20秒であることが好ま
しい。
【0096】本発明は現像時間短縮の要望から自動現像
機を用いて処理する。該自動現像機において現像槽、定
着槽の内1つ以上の槽で現像液または定着液が循環して
おり、かつ循環量が2.0l/min以上10.0l/
min以下である。好ましくは4.0l/min以上
8.0l/min以下である。2.0l/minより小
さいまたは10.0l/minより大きくなるとフィル
ムの汚れの劣化が大きくなる。
【0097】本発明の感光材料は、出力用感光材料とし
て用いられることが最も効果的であり、光源としてはA
rレーザー、He−Neレーザー、赤色レーザーダイオ
ード、赤外半導体レーザー、赤色LEDレーザーが代表
的であるがその他に、He−Cdレーザー等の青色レー
ザー等の任意のレーザーを用いることができる。また出
力方法は、単独のレーザーでも複数個のレーザーを同時
に用いておこなってもよい。
【0098】本発明の感光材料には、一般的に知られて
いる硫黄増感、Se、Te増感、還元増感及び貴金属増
感法を適宜選択し併用してもよい。また化学増感を行わ
なくてもよい。硫黄増感剤としてはゼラチン中に含まれ
る硫黄化合物の他、種々の硫黄化合物、例えばチオ硫酸
塩、チオ尿素類、ローダニン類、ポリスルフィド化合物
等を用いることができる。また感光材料の製造工程にお
いて銀に対する酸化剤を使用することもできる。
【0099】本発明の感光材料は、ハロゲン組成として
純塩化銀、60モル%以上の塩化銀を含む塩臭化銀又は
60モル%以上の塩化銀を含む塩沃臭化銀であることが
好ましい。
【0100】ハロゲン化銀の平均粒径は0.7μm以下
であることが好ましく、特に0.5〜0.1μmが好ま
しい。平均粒径とは、写真科学の分野の専門家には常用
されており、容易に理解される用語である。粒径とは、
粒子が球状又は球に近似できる粒子の場合には粒子直径
を意味する。粒子が立方体である場合には球に換算し、
その球の直径を粒径とする。平均粒径を求める方法の詳
細については、C.E.K.Mees&T.H.Jam
es著:The theory of thephot
ographic process,第3版,36〜4
3頁(1966年Mcmillan社刊)を参照すれば
よい。
【0101】ハロゲン化銀粒子の形状には制限はなく平
板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その他
何れの形状でもよい。又、粒径分布は狭い方が好まし
く、特に平均粒径の±40%の粒径域内に全粒子数の9
0%、望ましくは95%が入るような、いわゆる単分散
乳剤が好ましい。
【0102】ハロゲン化銀乳剤の調製に際して可溶性銀
塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としては、片側
混合法、同時混合法、それらの組合せなどの何れを用い
てもよい。粒子を銀イオン過剰の下において形成させる
方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同時
混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成される液
相中のpAgを一定に保つ方法、即ちいわゆるコントロ
ールド・ダブルジェット法を用いることができ、この方
法によると、結晶形が規則的で粒径が均一に近いハロゲ
ン化銀乳剤が得られる。
【0103】またハロゲン化銀粒子の表面は水溶性ハロ
ゲン化物、或いはハロゲン化銀微粒子を用いてハロゲン
組成を制御することができる。この手法は当業界におい
てはコンバージョンといわれ、広く知られている。
【0104】ハロゲン化銀粒子は、内部から表面まで均
一であってもよいし、ハロゲン組成、ドープ剤種及び
量、格子欠陥の分布などが異なる複数の層からなってい
てもよい。本発明においては、ハロゲン化銀粒子として
は、粒径、感度、晶癖、感光波長、ハロゲン組成、単分
散度、ドーピング剤の量及び種類、電位、pH、脱塩方
法等の製造条件、表面状態、化学増感状態などが異なる
複数の種類の粒子を併用することができる。その場合、
これらのハロゲン化銀粒子は同一の層に含有されてもよ
いし、複数の異なった層に含有されてもよい。
【0105】ハロゲン化銀乳剤及びその調製方法につい
ては、詳しくはリサーチ・ディスクロージャー(RD)
17643,22〜23頁(1978年12月)に記載
もしくは引用された文献に記載されている。
【0106】本発明のハロゲン化銀写真感光材料では、
ハロゲン化銀乳剤層の銀含有量が2.0g/m2以上
3.5g/m2以下、さらに好ましくは2.5g/m2
上3.5g/m2以下であることが好ましい。銀含有量
が多いとランニング安定性が悪く、銀含有量が少ないと
十分な濃度を得ることができない。
【0107】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られるハロゲン化銀乳剤は、増感色素により所望の波長
に分光増感できる。用いることができる増感色素として
は、シアニン、メロシアニン、複合シアニン、複合メロ
シアニン、ホロポーラーシアニン、ヘミシアニン、スチ
リル色素及びヘミオキソノール色素が包含される。これ
らの色素類には、塩基性異節環核としてシアニン色素類
に通常利用される核の何れをも適用できる。即ち、ピロ
リン核、オキサゾリン核、チアゾリン核、ピロール核、
オキサゾール核、チアゾール核、セレナゾール核、イミ
ダゾール核、テトラゾール核、ピリジン核など;これら
の核に脂環式炭化水素環が融合した核;及びこれらの核
に芳香炭化水素環が融合した核、即ち、インドレニン
核、ベンズインドレニン核、インドール核、ベンズオキ
サゾール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾール
核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベン
ゾイミダゾール核、キノリン核などが適用できる。これ
らの核は炭素原子上に置換されていてもよい。メロシア
ニン色素又は複合メロシアニン色素にはケトメチレン構
造を有する核として、ピラゾリン−5−オン核、チオヒ
ダントイン核、2−チオオキサゾリジン−2,4−ジオ
ン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダニン
核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異節環を適用
することができる。
【0108】具体的には(RD)17643(1978
年12月号)第2〜3頁、米国特許4,425,425
号、同4,425,426号に記載されているものを用
いることができる。また増感色素は米国特許3,48
5,634号に記載されている超音波振動を用いて溶解
してもよい。
【0109】増感色素は単独に用いてもよいが、それら
の組み合わせを用いてもよく、増感色素の組み合わせは
特に強色増感の目的でしばしば用いられる。有用な強色
増感を示す色素の組み合わせ及び強色増感を示す物質は
RD17643(1978年12月発行)第23頁IV
のJ項に記載されている。増感色素の添加量は0.5m
g/m2以上10mg/m2以下が好ましい。更に好まし
くは、1mg/m2以上8mg/m2以下である。0.5
mg/m2より少ないとでは感度が低すぎて使用に適さ
ず、10mg/m2より多いと処理中の汚れの劣化が大
きくなってしまう。ここで言う増感色素の添加量とは、
増感色素化合物の添加量であり、増感色素が対塩をなす
場合は塩としての添加される量である。
【0110】本発明の感光材料には、感光材料の製造工
程、保存中或いは写真処理中のカブリを防止し、或いは
写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含有さ
せることができる。即ちアゾール類、例えばベンゾチア
ゾリウム塩、ニトロインダゾール類、ニトロベンズイミ
ダゾール類、クロロベンズイミダゾール類、ブロモベン
ズイミダゾール類、メルカプトチアゾール類、メルカプ
トベンゾチアゾール類、メルカプトベンゾイミダゾール
類、メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール
類、ベンゾトリアゾール類、ニトロベンゾトリアゾール
類、メルカプトテトラゾール類(特に1−フェニル−5
−メルカプトテトラゾール)等;メルカプトピリミジン
類、メルカプトトリアジン類;例えばオキサゾリンチオ
ンのようなチオケト化合物;アザインデン類、例えばト
リアザインデン類、テトラザインデン類(特に4−ヒド
ロキシ置換−1,3,3a,7−テトラザインデン
類)、ペンタザインデン類等;ベンゼンチオスルホン
酸、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルホン酸アミ
ド、臭化カリウム等のようなカブリ防止剤又は安定剤と
して知られた多くの化合物を加えることができる。特に
好ましくは、N、O、S、Seの何れかを含む置換もし
くは無置換の複素環或いは複素縮合環、水溶性ハロゲン
化物である。
【0111】本発明の感光材料の乳剤層び非感光性の親
水性コロイドには、無機又は有機の硬膜剤を含有してよ
い。例えばクロム塩(クロム明礬、酢酸クロム等)、ア
ルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキザール、グル
タルアルデヒド等)、N−メチロール化合物(ジメチロ
ール尿素、メチロールジメチルヒダントイン等)、ジオ
キサン誘導体(2,3−ジヒドロキシジオキサン等)、
活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘ
キサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ビニルスルホニ
ル)メチルエーテル、N,N′−メチレンビス−〔β−
(ビニルスルホニル)プロピオンアミド〕等)、活性ハ
ロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s
−トリアジン等)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、
フェノキシムコクロル酸等)イソオキサゾール類、ジア
ルデヒド澱粉、2−クロロ−6−ヒドロキシトリアジニ
ル化ゼラチン、イソシアネート類、カルボキシル基活性
型硬膜剤等を、単独又は組み合わせて用いることができ
る。
【0112】感光性乳剤層及び/又は非感光性の親水性
コロイド層には、塗布助剤、帯電防止、滑り性改良、乳
化分散、接着防止及び写真特性改良など種々の目的で種
々の公知の界面活性剤を用いてもよい。
【0113】本発明の感光材料には、その他の種々の添
加剤が用いられる。例えば、減感剤、可塑剤、現像促進
剤、オイル、コロイド状シリカなどが挙げられる。
【0114】これらの添加剤及び前述の添加剤につい
て、具体的には(RD)17643号22〜31頁等に
記載されたものを用いることができる。
【0115】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は少な
くとも2層以上からなる層構成である。重層の場合には
間に中間層などを設けてもよい。また非感光性の乳剤を
有していてもよい。また非乳剤層としては支持体と支持
体に最も近い乳剤層との間、複数の乳剤層の間、支持体
から最も遠い乳剤層の外側に、必要に応じて任意の数の
層を設けることができる。これらの層には、水溶性或い
は非水溶性の染料、イメージワイズ或いは非イメージワ
イズな現像調整(抑制或いは促進)剤、硬調化剤、物性
調整剤等を水溶液、或いは有機溶媒に溶けた状態、又は
固体微粒子状に分散された形態(オイルで保護されてい
てもいなくてもよい)で含有することができる。
【0116】また乳剤層は支持体に対して片面であって
も両面であってもよい。また片面の場合でも反対側に任
意の数の親水性或いは非親水性の層を組み合わせて設け
ることができる。特に支持体に対して親水性コロイド層
の外側に疎水性ポリマーの層を設けると、乾燥性を向上
することができる。
【0117】本発明の感光材料において、写真乳剤層そ
の他の層は感光材料に通常用いられる可撓性支持体の片
面又は両面に塗布される。可撓性支持体として有用なも
のは、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリスチ
レン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレ
ナフタレートの合成高分子から成るフィルム(これらは
有色の含量を含んでいてよい)、或いはポリエチレンや
ポリエチレンテレフタレート等の高分子でコーティング
された紙支持体等である。これらの支持体は磁気記録
層、帯電防止層、剥離層を有していてもよい。
【0118】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法において現像廃液は通電して再生することができ
る。具体的には、現像廃液に陰極(例えばステンレスウ
ール等の電気伝導体又は半導体)を、電解質溶液に陽極
(例えば炭素、金、白金、チタン等の溶解しない電気伝
導体)を入れ、陰イオン交換膜を介して現像廃液槽と電
解質溶液槽が接するようにし、両極に通電して再生す
る。通電しながら本発明の感光材料を処理することもで
きる。その際、現像液に添加される各種の添加剤、例え
ば現像液に添加することができる保恒剤、アルカリ剤、
pH緩衝剤、増感剤、カブリ防止剤、銀スラッジ防止剤
等を追加添加することが出来る。また、現像液に通電し
ながら感光材料を処理する方法があり、その際に上記の
ような現像液に添加できる添加剤を追加添加できる。現
像廃液を再生して利用する場合には、用いられる現像液
の現像主薬としては、遷移金属錯塩類が好ましい。
【0119】本発明において保恒剤として用いる亜硫酸
塩、メタ重亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫
酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸ナトリ
ウムなどがある。亜硫酸塩は0.25モル/リットル以
上が好ましい。特に好ましくは0.4モル/リットル以
上である。
【0120】現像液には、その他必要によりアルカリ剤
(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、pH緩衝剤
(例えば炭酸塩、燐酸塩、硼酸塩、硼酸、酢酸、枸櫞
酸、アルカノールアミン等)、溶解助剤(例えばポリエ
チレングリコール類、それらのエステル、アルカノール
アミン等)、増感剤(例えばポリオキシエチレン類を含
む非イオン界面活性剤、四級アンモニウム化合物等)、
界面活性剤、消泡剤、カブリ防止剤(例えば臭化カリウ
ム、臭化ナトリウムの如きハロゲン化物、ニトロベンズ
インダゾール、ニトロベンズイミダゾール、ベンゾトリ
アゾール、ベンゾチアゾール、テトラゾール類、チアゾ
ール類等)、キレート化剤(例えばエチレンジアミン四
酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ
燐酸塩等)、現像促進剤(例えば米国特許2,304,
025号、特公昭47−45541号に記載の化合物
等)、硬膜剤(例えばグルタルアルデヒド又は、その重
亜硫酸塩付加物等)、或いは消泡剤などを添加すること
ができる。現像液のpHは8.5以上〜10.5未満に
調整されることが好ましく、9.0〜10.4に調整さ
れることが特に好ましい。
【0121】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法において用いられる現像液は、実質的にジヒドロキ
シベンゼン化合物を含有せず、この場合、下記一般式
(B)で表される化合物が含有されることが好ましい。
【0122】
【化29】
【0123】上記一般式(B)において、R11及びR12
はそれぞれアルキル基、アミノ基、アルコキシ基、アル
キルチオ基を表し、これらは置換基を有してもよく、互
いに結合して環を形成してもよい。kは0又は1を表
し、k=1のときXは−CO−又は−CS−を表す。M
1及びM2はそれぞれ水素原子又はアルカリ金属を表す。
【0124】前記一般式(B)で示される化合物におい
て、R11とR12が互いに結合して環を形成した下記一般
式(B−a)で示される化合物が好ましい。
【0125】
【化30】
【0126】上記一般式(B−a)において、式中、R
13は水素原子、各々置換又は無置換のアルキル基、アリ
ール基、アミノ基、アルコキシ基、又は、スルホ基、カ
ルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基を表し、Y
11はO又はSを表し、Y12はO、S又はNR14を表す。
14は各々置換又は無置のアルキル基、アリール基を表
す。M1、M2は各々、水素原子またはアルカリ金属原子
を表す。
【0127】上記アルキル基の置換基の例としては、ハ
ロゲン原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシ基、炭
素数6〜20のアリール基(例えばフェニル、ナフチル
基等)、複素環基(例えば2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジル基、キノリジニル基、N,N′−ジエチル
ピラゾリジニル基、ピリジル基等)、炭素数1〜20の
アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、炭
素数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェノキシ基
等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基(例えばア
リルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキニルオキシ
基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環オキシ基
(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜26のアシル
アミノ基(例えばアセチルアミノ、ヘプチルアミノ、プ
ロピオニルアミノ基等)、アミノ基(例えばアミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、ジベンジルアミノ基等)
などが挙げられる。
【0128】上記アミノ基の置換基の例としては、ハロ
ゲン原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシ基、炭素
数6〜20のアリール基(例えばフェニル基、ナフチル
基等)、炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチル、
エチル、ブチル、シクロヘキシル、イソプロピル、ドデ
シル基等)、複素環基(例えば2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジル基、キノリジニル基、N,N′−ジエ
チルピラゾリジニル基、ピリジル基等)、炭素数1〜2
0のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ基等)、
炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェノキシ
基等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基(例えば
アリルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキニルオキ
シ基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環オキシ基
(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜20のアシル
基(例えばアセチル基、ヘプチル基、プロピオニル基
等)などが挙げられる。
【0129】上記アルキルチオ基の置換基の例として
は、ハロゲン原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシ
基、炭素数6〜20のアリール基(例えばフェニル基、
ナフチル基等)、複素環基(例えば2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジル基、キノリジニル基、N,N′−
ジエチルピラゾリジニル基、ピリジル基等)、炭素数1
〜20のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基
等)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェ
ノキシ基等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基
(例えばアリルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキ
ニルオキシ基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環
オキシ基(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜26
のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、ヘプチル
アミノ基、プロピオニルアミノ基等)、アミノ基(例え
ばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジベンジル
アミノ基等)などが挙げられる。
【0130】上記アリール基の置換基の例としては、ハ
ロゲン原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシル基、
炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチル、エチル、
ブチル、シクロヘキシル、イソプロピル、ドデシル基
等)、複素環基(例えば2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジル基、キノリジニル基、N,N′−ジエチルピ
ラゾリジニル基、ピリジル基等)、炭素数1〜20のア
ルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、炭素
数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェノキシ基
等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基(例えばア
リルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキニルオキシ
基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環オキシ基
(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜26のアシル
アミノ基(例えばアセチルアミノ、ヘプチルアミノ、プ
ロピオニルアミノ基等)、アミノ基(例えばアミノ基、
メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジベンジルアミノ
基等)などが挙げられる。
【0131】上記アルコキシ基の置換基の例としては、
ハロゲン原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシ基、
炭素数6〜20のアリール基(例えばフェニル基、ナフ
チル基等)、炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチ
ル基、エチル基、ブチル基、シクロヘキシル基、イソプ
ロピル基、ドデシル基等)、複素環基(例えば2,2,
6,6−テトラメチルピペリジル基、キノリジニル基、
N,N′−ジエチルピラゾリジニル基、ピリジル基
等)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェ
ノキシ基等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基
(例えばアリルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキ
ニルオキシ基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環
オキシ基(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜26
のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、ヘプチル
アミノ基、プロピオニルアミノ基等)、アミノ基(例え
ばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジベンジル
アミノ基等)などが挙げられる。
【0132】上記スルホ基、カルボキシル基、アミド
基、スルホンアミド基の置換基の例としては、ハロゲン
原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシル基、アルカ
リ金属基(例えばナトリウム、カリウム等)、炭素数6
〜20のアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基
等)、炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチル、エ
チル、ブチル、シクロヘキシル、イソプロピル、ドデシ
ル基等)、複素環基(例えば2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジル基、キノリジニル基、N,N′−ジエチ
ルピラゾリジニル基、ピリジル基等)、炭素数1〜20
のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、
炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェノキシ
基等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基(例えば
アリルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキニルオキ
シ基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環オキシ基
(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜26のアシル
アミノ基(例えばアセチルアミノ、ヘプチルアミノ、プ
ロピオニルアミノ基等)、アミノ基(例えばアミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、ジベンジルアミノ基等)
などが挙げられる。
【0133】次に前記一般式(B)または一般式(B−
a)で表される化合物例を示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0134】
【化31】
【0135】
【化32】
【0136】
【化33】
【0137】
【化34】
【0138】これらの化合物は、代表的にはアスコルビ
ン酸或いはエリソルビン酸又はそれらから誘導される誘
導体であり、市販品として入手できるか或いは容易に公
知の合成法により合成することができる。
【0139】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の画像
形成方法に於いては、実質的にハイドロキノン類(例え
ばハイドロキノン、クロルハイドロキノン、ブロムハイ
ドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモ
ノスルフォネートなど)を含有しないことが好ましい。
実質的に含有しないとは、現像液1リットル当たり0.
01モル未満の量を言う。
【0140】本発明においては、本発明に係る遷移金属
錯塩からなる現像主薬と3−ピラゾリドン類(例えば1
−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−エチル−
3−ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピ
ラゾリドン等)やアミノフェノール類(例えばo−アミ
ノフェノール、p−アミノフェノール、N−メチル−o
−アミノフェノール、N−メチル−p−アミノフェノー
ル、2,4−ジアミノフェノール等)の現像主薬を組み
合わせて使用することが出来る。組み合わせて使用する
場合、3−ピラゾリドン類やアミノフェノール類の現像
主薬は、通常現像液1リットル当たり0.01〜1.4
モルの量で用いられるのが好ましい。
【0141】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の画像
形成方法において用いることのできる抑制剤とは、メル
カプト基を有する化合物や、単環もしくは縮合複素環式
化合物を言う。メルカプト基を有する単環もしくは縮合
複素環式化合物も本発明における抑制剤にあたる。
【0142】以下に具体例を示すが、本発明の化合物は
以下に限定されるものではない。具体的には、オキサゾ
ール化合物、ベンゾオキサゾール化合物、チアゾール化
合物、ベンゾチアゾール化合物、イミダゾール化合物、
ベンゾイミダゾール化合物、ピラゾール化合物、インダ
ゾール化合物、トリアゾール化合物、ベンゾトリアゾー
ル化合物、テトラゾール化合物、ピリミジン化合物、ト
リアジン化合物、キノリン化合物、キナリゾン化合物、
プリン化合物等があげられ、いずれの化合物も置換基及
びメルカプト基を有しても構わない。置換基には、メチ
ル基、スルホ基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシ基、
ヒドロキシ基、フェニル基、ハロゲン原子等があげられ
るが、これらに限定されるものではない。また、抑制剤
は、1リットルあたり通常0.3〜1.5g、さらに好
ましくは、0.3〜0.75gである。
【0143】本発明の感光材料の現像処理の特殊な形式
として、現像主薬を感光材料中、例えば乳剤層中に含
み、感光材料をアルカリ水溶液中で処理して現像を行わ
せるアクチベータ処理液に用いてもよい。このような現
像処理は、チオシアン酸塩による銀塩安定化処理と組み
合わせて、感光材料の迅速処理の方法の一つとして利用
されることが多く、そのような処理液に適用も可能であ
る。このような迅速処理の場合、本発明の効果が特に大
きい。
【0144】定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着液は一般に定着剤とその
他から成る水溶液であり、pHは通常3.8〜5.8で
ある。定着剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸
カリウム、チオ硫酸アンモニウム等のチオ硫酸塩、チオ
シアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシア
ン酸アンモニウム等のチオシアン酸塩の他、可溶性安定
銀錯塩を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として知ら
れているものを用いることができる。
【0145】定着液には、硬膜剤として作用する水溶性
アルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、カリ明礬などを加えることができる。定着液に
は、所望により、保恒剤(例えば亜硫酸塩、重亜硫酸
塩)、pH緩衡剤(例えば酢酸)、pH調整剤(例えば
硫酸)、硬水軟化能のあるキレート剤等の化合物を含む
ことができる。また現像処理においては、定着の後に水
洗を行うが、水洗層は処理に応じて新しい水を毎分数リ
ットルの量で供給する方式でも良いし、水洗水を循環、
薬剤やフィルター、オゾン、光等により処理して再利用
する方式、或いは水洗浴を安定化剤を加えた安定化浴と
して処理量に応じて少量の安定化液を補充する方式等が
用いられる。この工程は通常は常温であるが、30℃か
ら50℃に加温してもよい。また安定化浴を用いる場合
は、水道と直結する必要のない無配管処理にすることが
出来る。また各処理層の前後にはリンス浴を設けること
ができる。
【0146】現像液や定着液、安定化液の母液或いは補
充液は、使用液或いは濃縮液を直前に希釈したものを供
給するのが普通であるが、母液や補充液のストックは使
用液あるいは濃縮液、粘度の高い半練り状態の粘稠液体
の形でもよいし、固形成分の単体や混合物を使用時に溶
解する方式でもよい。混合物を用いる場合、互いに反応
しにくい成分を隣接させて層状にパッキングした上で真
空包装したものを使用時に開封して溶解する方式や、錠
剤成形する方式を用いることができる。特に錠剤成形し
たものを溶解層や直接処理層に添加する方式は、作業
性、省スペース、保恒性の点で極めて優れた方式であり
特に好ましく用いることができる。
【0147】また、自動現像機の乾燥ゾーンでは、通常
温風を用いて乾燥する方式が用いられるが、90℃以上
の伝熱体(例えば90℃〜130℃のヒートローラー
等)或いは150℃以上の輻射物体(例えばタングステ
ン、炭素、ニクロム、酸化ジルコニウム・酸化イットリ
ウム・酸化トリウムの混合物、炭化ケイ素などに直接電
流を通して発熱放射させたり、抵抗発熱体から熱エネル
ギーを銅、ステンレス、ニッケル、各種セラミックなど
の放射体に伝達させて発熱させたりして赤外線を放出す
るもの)で乾燥するゾーンを持つもの、或いは除湿装
置、マイクロ波発生装置、吸水性樹脂など公知の乾燥手
段を備えたものが含まれる。また、乾燥状態の制御機構
を設けてもよい。
【0148】
【実施例】以下、本発明の効果を実施例によって具体的
に説明するが、本発明はこれによって限定されるもので
はない。
【0149】実施例1 (ハロゲン化銀乳剤A1の調製)同時混合法を用いて塩
化銀70モル%、残りは臭化銀からなる平均直径0.0
9μmの塩臭化銀コア粒子を調製した。コア粒子混合時
にK3Rh(NO)4(H2O)2を銀1モル当たり粒子形
成終了時の銀1モルに対して60μgの存在下に40
℃、pH3.0銀電位(EAg)165mVに保ちなが
ら硝酸銀水溶液と水溶性ハライド溶液を同時混合した。
【0150】このコア粒子に、EAgを食塩で125m
Vに下げて同時混合法を用いてシェルを付けた。その際
ハライド液にK3RhCl6を銀1モルに対して20μg
とK2IrCl6を銀1モルに対して100μg添加し
た。さらに沃化銀微粒子を用いてKIコンバージョンを
行い、得られた乳剤は平均直径0.17μmのコア/シ
ェル型単分散(変動係数10%)の塩沃臭化銀(塩化銀
70モル%、沃臭化銀0.2モル%、残りは臭化銀から
なる)立方晶の乳剤であった。ついで特開平2−280
139号に記載の変性ゼラチン(ゼラチン中のアミノ基
をフェニルカルバミルで置換したもので例えば特開平2
−280139号287(3)頁の例示化合物G−8)
を使い脱塩した。脱塩後のEAgは50℃で190mV
であった。
【0151】得られた乳剤に臭化カリウムを銀1モルに
対して100mg及びクエン酸を添加してpH5.6、
EAg123mVに調整してp−トルエンスルホニルク
ロルアミドナトリウム3水和物(クロラミンT)を銀1
モルに対して170mg添加して反応させた。そして、
固体状に分散した無機硫黄(S8)化合物(セイシン企
業〔株〕;PM−1200を用いてサポニンを加えて平
均0.5μmに分散したもの)を銀1モル当たり0.6
mg、および、塩化金酸6mgを添加して温度52℃で
最高感度がでるまで化学熟成を行った後、40℃でd−
13の増感色素を銀1モル当たり1×10-4モル添加
し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラザインデン(TAI)を銀1モル当たり600m
g、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールを20
mg及び沃化カリウムを300mg添加したのちクエン
酸でpHを5.1に調整した。
【0152】(He−Neレーザー光源用印刷製版スキ
ャナー用ハロゲン化銀写真感光材料の調製)支持体上
に、下記の処方1のゼラチン下塗層をゼラチン量が0.
2g/m2になるように、さらにその上層に下記処方2
のハロゲン化銀乳剤層を銀量3.3g/m2、ゼラチン
量が表1に示す量になるように、さらに下記処方3の保
護層塗布液をゼラチン量が表1に示す量になるよう同時
重層塗布した。また反対側の下引層上には下記処方4の
バッキング層をゼラチン量が1.9g/m2になるよう
に、その上に下記処方5のバッキング保護層をゼラチン
量が0.6g/m2になるように乳剤層側とカーテン塗
布方式で150m/minの速さで乳剤層側を同時重層
塗布して冷却セットした後、引き続きバッキング層側を
同時重層塗布し−1℃で冷却セットし、両面を同時に乾
燥することで試料を得た。
【0153】 ・処方1(ゼラチン下塗層) ゼラチン 0.2g/m2 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 2.0mg/m2 殺菌剤Z 0.5mg/m2 固体分散染料1−25 12mg/m2 ・処方2(ハロゲン化銀乳剤層の組成) ハロゲン化銀乳剤A1 銀量3.3g/m2相当量 ヒドラジン化合物H−30 10mg/m2 活性剤(S−1)ソジウム−イソ−アミル−n−デシルスルホサクシネート 2mg/m2 2−メルカプトヒポキサンチン 2mg/m2 ニコチン酸アミド 1mg/m2 没食子酸n−プロピルエステル 50mg/m2 メルカプトピリミジン 1mg/m2 EDTA 25mg/m2 ポリマーラテックスL4 0.65g/m2 染料k 10mg/m2 (ゼラチンはフタル化ゼラチンを用い塗布液pHは4.8であった。) ・処方3(乳剤保護層組成) ゼラチン 1g/m2 S−1 27mg/m2 フッ素系界面活性剤 F16 30mg/m2 フッ素系界面活性剤 F17 0.5mg/m2 マット剤:平均粒径3.5μmの球状ポリメチルメタクリレート 15mg/m2 平均粒径8μm不定系シリカ 13mg/m2 アミン化合物 Na−21 12.5mg/m2 ハイドロキノン 200mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 250mg/m2 化合物S 80mg/m2 1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール 40mg/m2 硬膜剤h2 180mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 殺菌剤Z 0.5mg/m2 2−メルカプトヒポキサンチン 30mg/m2 ・処方4(バッキング層組成) ゼラチン 1.9g/m2 S−1 5mg/m2 ポリマーラテックスL3 0.3g/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 500mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 染料f1 65mg/m2 染料f2 15mg/m2 染料f3 100mg/m2 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 10mg/m2 硬膜剤h3 50mg/m2 水酸化亜鉛 50mg/m2 EDTA 50mg/m2 ・処方5(バッキング保護層) ゼラチン 0.6g/m2 マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 平均粒径3μm不定系シリカ 12.5mg/m2 ソジウム−ジ−(2−エチルヘキシル)−スルホサクシネート 10mg/m2 S−1 1mg/m2 染料f1 65mg/m2 染料f2 15mg/m2 染料f3 100mg/m2 フッ素系界面活性剤 F17 0.5mg/m2 硬膜剤h1 64mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 上記試料中に用いた化合物構造を下記に示す。
【0154】
【化35】
【0155】
【化36】
【0156】
【化37】
【0157】
【化38】
【0158】このようにして得られた試料を、光源とし
て633nmのHe−Neレーザーを用いたレーザー感
光計で1.5×10-7秒で光量変化しながらステップ露
光を行い、コニカ〔株〕製自動現像機GR−27の現像
槽、定着槽の循環量が表1になるように改造して、下記
処方の処理剤、及び下記条件で処理した。
【0159】得られた現像済みの試料についてPDA−
65(コニカデジタル濃度計)で黒化濃度を測定した。
【0160】 ・(現像液組成)使用液1リットル当たり ジエチレン−トリアミン5酢酸・5ナトリウム塩 1g 亜硫酸ナトリウム 42.5g 亜硫酸カリウム 17.5g 炭酸カリウム 55g ハイドロキノン 20g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン 0.85g 臭化カリウム 4g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.2g 硼酸 8g ジエチレングリコール 40g 8−メルカプトアデニン 0.3g 使用液のpHが10.4になるようにKOHを加えた。
【0161】 ・(定着液組成)使用液1リットル当たり チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 200ml 亜硫酸ナトリウム 22g 硼酸 9.8g 酢酸ナトリウム・3水和物 34g 酢酸(90%水溶液) 14.5g 酒石酸 3.0g 硫酸アルミニウム(27%水溶液) 25ml 硫酸にて使用液のpHが4.9になるように調整した。
【0162】
【表1】
【0163】得られた試料について以下の二つの処理条
件にて評価した。
【0164】 (ランニング条件)ランニング開始時と、感光材料1m
2当たり現像液120ml、定着液150mlを補充し
ながら、感光材料を200m2処理(黒化率10%)し
たランニング後の試料についてPDA−65(コニカデ
ジタル濃度計)で黒化濃度を測定した。
【0165】さらに、処理済みの感光材料に付着した汚
れの評価を行った。なお表中のラン前とラン後は、それ
ぞれランニングの前後を意味する。
【0166】〈感度、ガンマの評価〉下記表中の感度は
条件No.1の濃度2.5に於ける感度を100とした
場合の相対感度で表した。又、ガンマは濃度0.1と
3.0の正接をもって表し、表中のガンマ値が10以上
ではじめて超硬調な画像が得られることを示す。
【0167】〈残色の評価〉得られた素現試料(前記感
光材料の未露光試料を処理条件で処理したもの)を5枚
重ねで目視で評価を行い、残色を下記の1〜5の5段階
にランク付けした。ランク1、2及び3は実用上、好ま
しくないレベルである。
【0168】〈汚れの評価〉ランニング処理後、目視で
下記の5段階評価を行った。
【0169】ランク1:ローラーに析出物があり、その
汚れが感光材料に付着して画像に影響を与えるレベル ランク3:ローラーに析出物が多少あり、実用上問題あ
るレベル ランク5:汚れが全くないレベル ランク2、4はそれぞれの中間レベルとした。また実用
的に許容されるレベルは4、5である得られた結果を表
2、表3に示す。
【0170】
【表2】
【0171】
【表3】
【0172】表2、表3から明らかなように、本発明の
循環量では感度、ガンマの劣化無く、残色に優れ、低補
充で大量枚処理した後も、性能劣化が小さく、且つ感光
材料の汚れも少ないことがわかる。
【0173】また本発明の循環量では迅速処理において
も、感度、ガンマの劣化無く、残色に優れ、且つ低補充
で大量枚処理した後も、性能劣化が小さく、感光材料の
汚れも少ないことがわかる。
【0174】実施例2 実施例1で作製した試料を実施例1と同様に露光し下記
条件で処理した。
【0175】得られた現像済みの試料について、実施例
1と同様な評価を行った。
【0176】・(処理条件)下記組成の現像液及び定着
液を用いて自動現像機GR−26を現像タンクの比表面
積を8cm2/リットル{比表面積の定義:現像タンク
の液量(リットル)に対する空気と接する現像液表面積
(cm2)の割合}となるように改造し、現像槽、定着
槽の循環量は実施例1の表1の条件、処理条件−1、処
理条件−2も実施例1の条件を用い、且つ下記条件で迅
速処理した。なお錠剤は、溶解ミキサーで溶解後、現
像、定着ともに25個に対して1リットルになるよう仕
上げた。
【0177】 〈処理液処方〉 (1)補充現像錠剤(D−SR) 造粒物Aパーツの作製(使用液1リットル当たり) ジエチレントリアミン5酢酸・5ナトリウム塩 1.00g 亜硫酸塩 0.25モル 8−メルカプトアデニン 0.06g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.27g 臭化カリウム 4.72g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.03g ジメゾンS 1.1g エリソルビン酸ナトリウム(A−1) 35.6g イソエリートP(塩水港精糖(株)) 20g D−マンニトール(花王(株)) 4g 上記素材を市販のバンタムミル中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間、造粒した後、
造粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物
Aパーツを得た。
【0178】 造粒物Bパーツの作製(使用液1リットル当たり) 炭酸塩 1.0モル D−マンニトール(花王(株)) 5g 水酸化リチウム 3.4g 上記素材を市販のバンタムミル中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物B
パーツを得た。
【0179】上記AパーツとBパーツを10分間完全混
合し得られた混合物を、マシーナUD−DFE30−4
0打錠装置(マシーナ(株)製)を用い1錠当たり9.
83g充填して1.5トン/m2の圧縮打錠により直径
30mm、厚さ10mmの錠剤25個を得た。
【0180】 (2)補充定着錠剤 造粒物Aパーツの作製(使用液1リットル分) チオ硫酸アンモニウム(10%Na塩:ヘキスト社製) 140g 重亜硫酸ナトリウム 10g 酢酸ナトリウム 40g イソエリートP(塩水港精糖(株)) 5g パインフロー(商品名:松谷化学) 8g 上記素材を市販のバンタムミル中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物A
パーツを得た。
【0181】 造粒物Bパーツの作製(使用液1リットル当たり) ほう酸 10g 酒石酸 3g 硫酸水素ナトリウム 18g 硫酸アルミニウム・18水塩 37g パインフロー(商品名:松谷化学) 4g 上記素材を市販のバンタムミル中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物B
パーツを得た。
【0182】上記AパーツとBパーツを10分間、完全
混合し、得られた混合物をマシーナUD・DFE30・
40打錠装置を用い1錠当たり11.0gの充填量にし
て1.5トン/m2の圧縮打錠により直径30mm、厚
さ10mmの錠剤25個を得た。
【0183】ランニング開始時試料と、ランニング後に
得られた現像済みの試料(感光材料1m2当たり現像液
120ml、定着液150ml、水150mlを補充し
ながら200m2処理、黒化率50%:未露光試料1枚
と全面露光試料1枚を交互に処理)についてPDA−6
5(コニカデジタル濃度計)で黒化濃度を測定し、さら
に実施例1と同様、汚れの評価をした。
【0184】得られた結果を下記表4、5に示す。なお
表中のラン前とラン後は、それぞれランニングの前後を
意味する。
【0185】
【表4】
【0186】
【表5】
【0187】表4、表5から明らかなように、本発明の
効果は固形処理剤を用いても優れていることがわかる。
【0188】実施例3 実施例1において現像液処方のうちハイドロキノンをエ
リソルビン酸ナトリウム・1水塩40g/リットルに置
き換えた現像液組成を作製し現像液pHを10.3とし
た以外は実施例1と全く同じ処理を行った。結果を表
6、7に示す。
【0189】
【表6】
【0190】
【表7】
【0191】表6、表7の結果を実施例1の結果と比較
すると、本発明の効果はハイドロキノンの代わりにアス
コルビン酸誘導体を含む現像液の場合により効果が大き
い。
【0192】
【発明の効果】実施例で実証した如くに本発明によれ
ば、感材の処理による汚れが発生しにくい写真感光材料
の処理方法、さらには迅速処理が可能でかつ汚れの発生
しにくいイメージセッター用ハロゲン化銀写真感光材料
の処理方法を提供できた。また600〜800nmに分
光増感されている感光材料を処理する場合に特に効果が
大きい。この発明は現像液がアスコルビン酸誘導体を含
む場合に特に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 5/30 G03C 5/30 5/38 5/38 5/395 5/395

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層またはその他の
    非感光性親水性コロイド層に少なくとも一種のヒドラジ
    ン誘導体を含有し、且つ色素添加量が10mg/m2
    下のハロゲン化銀乳剤層を有する側のGel量が3g/
    2以下であるハロゲン化銀写真感光材料をイメージセ
    ッターで露光し、その後自動現像機で処理する方法にお
    いて、該自動現像機の現像槽中の現像液、或いは、定着
    槽中の定着液の少なくともいずれか一方の液が循環して
    おり、かつ該循環量が2.0l/min以上10.0l
    /min以下であることを特徴とするハロゲン化銀写真
    感光材料の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記自動現像機の現像液補充量が感光材
    料1m2当たり30〜150ml、定着液補充量が感光
    材料1m2当たり50〜300mlで処理することを特
    徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料の処
    理方法。
  3. 【請求項3】 前記自動現像機のハロゲン化銀写真感光
    材料の現像処理時間が20秒以下であり、且つ全処理時
    間(Dry to Dry)が10秒〜60秒であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のハロゲン化銀写真
    感光材料の処理方法。
  4. 【請求項4】 固形処理剤から調液された処理液を用い
    て処理することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  5. 【請求項5】 実質的にハイドロキノンを含有しない下
    記一般式(B)で表される化合物を現像主薬として含有
    する現像液で処理することを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理
    方法。 【化1】 〔式中、R11及びR12はそれぞれアルキル基、アミノ
    基、アルコキシ基、アルキルチオ基を表し、これらは置
    換基を有してもよく、互いに結合して環を形成してもよ
    い。kは0又は1を表し、k=1のときXは−CO−又
    は−CS−を表す。M1及びM2はそれぞれ水素原子又は
    アルカリ金属を表す。〕
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