JP2001089990A - 湿紙搬送ベルト及びその製造方法 - Google Patents

湿紙搬送ベルト及びその製造方法

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JP2001089990A JP26638599A JP26638599A JP2001089990A JP 2001089990 A JP2001089990 A JP 2001089990A JP 26638599 A JP26638599 A JP 26638599A JP 26638599 A JP26638599 A JP 26638599A JP 2001089990 A JP2001089990 A JP 2001089990A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙離れが良好で表層露出部の基材脱落のない
湿紙搬送ベルトを提供する。 【解決手段】 湿紙Pを載置し搬送するための湿紙載置
面2Bを有する高分子弾性部材2と、該高分子弾性部材
2内に配置され、一部が前記湿紙載置面2bに露出する
表層形成体3とからなり、該湿紙載置面2bもしくは表
層形成体3のどちらか一方を疎水性の素材にて構成した
ことを特徴とし、湿紙載置面2bに水を遠ざける部分と
水を凝縮する部分とを分散状に設け、湿紙載置面2bに
湿紙Pとの間に形成され易い水膜Wを破壊できる微細な
凹凸が簡易に形成できるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿紙載置面に水を
遠ざける部分と水を凝縮する部分とを分散状に設け、湿
紙載置面に湿紙との間に形成され易い水膜を破壊できる
機能を有する湿紙搬送ベルト及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、抄紙機のプレスパートでは
湿紙に圧力を加えて脱水する。このプレスパートにおけ
る湿紙の搬送および加圧脱水手段として、古くは一対の
プレスロール間に一対のニードルフェルトを使用してい
たが、近年では、加圧のニップ幅を広げて脱水効率を向
上させるために、単体のプレスロールとシューとにより
湿紙に圧力を加える手段が種々提案されてきた。これは
シュープレス装置と呼ばれるもので、その概要を図8
(a)に示す。
【0003】図8(a)において、シュープレス装置2
0は、プレスロール21とシュー22とを備え、該シュ
ー22は前記プレスロール21の周面に沿った形状に構
成されているため、一対のプレスロールを使用する場合
に比してニップ加圧下におけるニップ幅Nが広くなって
いる。
【0004】前記プレスロール21とシュー22との間
には、ウレタン等の高分子弾性部材と基布層とからなる
シュープレス用ベルト23が走行し、該シュープレス用
ベルト23と前記プレスロール21との間には上側ニー
ドルフェルト24と下側ニードルフェルト25とに挟持
された状態で湿紙Pが走行している。従って、湿紙Pは
前記プレスロール21とシュー22とにより形成された
ニップ加圧下で加圧搾水され、これにより排出した水分
は上側ニードルフェルト24と下側ニードルフェルト2
5にそれぞれ移行する。
【0005】ところが、前記上側及び下側ニードルフェ
ルト24、25は、ニップ加圧下を通過して加圧状態が
解除されると膨張し、これに蓄積された水分が毛細管現
象より湿紙Pへ再び移行してしまうという現象(いわゆ
る再湿現象)が生じ、搾水効率を低下させる要因となっ
ていた。
【0006】前記再湿現象を解決するために、図8
(b)の如きシュープレス装置20′が提案されてい
る。これは米国特許第4483745号に代表されるも
ので、湿紙Pは1枚のニードルフェルト24とシュープ
レス用ベルト23との間に挟持されてプレスロール21
とシュー22とにより形成されたニップ加圧下で搾水さ
れ、これにより排出した水分はニードルフェルト24に
移行するが、該ニードルフェルト24は単独1枚である
ため、湿紙Pがニップ加圧下を通過した後の再湿現象に
よる水分移動量が1枚分減少するというものである。
【0007】上記シュープレス装置20′では、シュー
プレス用ベルト23に載置されて搬送される湿紙Pは次
工程への受け渡しが非常に困難になっていた。即ち、シ
ュープレス用ベルト23は表面が非常に滑らかになるよ
うに研磨されているため、湿紙との間に均一な厚さの水
膜が出来てしまい、該水膜により該ベルト23と湿紙P
とが強力に接着するため、紙離れが非常に悪くなった。
【0008】上記問題を解決するために、最近には図8
(c)の如きシュープレス用ベルト23が提案されてい
る。これは特開平6−57678号に代表されるもの
で、その特徴はベース部材26aで補強された高分子弾
性部材26の湿紙載置面26bの表面に多数の凹凸を形
成してなるものである。この凹凸は予め高分子弾性部材
26内に、カオリンクレー、無機材料、重合材料、金属
等の高分子弾性部材26よりも硬度の高い粒子状フィラ
ー27を混入させておき、湿紙載置層面26bを研磨す
ることでその粒子状フィラー27を表面に突出させてな
る。
【0009】このように湿紙載置面26bの表面に粒子
状フィラー27からなる多数の凹凸を形成したシュープ
レス用ベルト23は、凹凸によってニップ加圧後の湿紙
Pと湿紙載置面26bと間の水膜を破壊することが可能
であって、水膜による湿紙Pとベルト23の湿紙載置面
26bとの接着力が弱くなるため、湿紙Pは容易に次工
程へと受け渡されることとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、湿紙載
置面26bの表面に粒子状フィラー27からなる多数の
凹凸を形成したベルト23は、その製造にあたって、前
記高分子弾性部材の素材に粒子状フィラー27を混入さ
せる工程、ベース部材26aに前記粒子状フィラー27
入りの高分子弾性部材26の素材を塗布含浸させる工
程、該素材を高分子弾性部材26として硬化させる工程
をそれぞれ経ることが必要で各工程での作業が困難であ
った。また、粒子状フィラー27の存在は硬化後のベル
ト全体の厚みを整えたり、平滑性を向上させる目的で、
湿紙載置面26bを研磨することを困難にしていた。さ
らに、この研磨工程は2本のロール間に張設されたベル
トを回転動作させて研磨体を押当てることにより行われ
るが、湿紙載置面26b上に現れた粒子状フィラー27
の多くがえぐり取られて脱落してしまうため、粒子状フ
ィラー27に所望の効果を持たせることが困難になると
いう問題もあった。
【0011】本発明は、上記種々の問題を一挙に解消す
るためのもので、紙離れが良好で表層露出部が脱落し難
い湿紙搬送ベルトを提供することを目的としている。ま
た、他の目的は紙離れの良好な湿紙搬送ベルトを簡易に
製造できる新規な製造方法を提供することにある。
【0012】
【問題点を解決するための手段】上記の目的を達成する
ため、本発明に係る湿紙搬送ベルトは、湿紙を載置し搬
送するための湿紙載置面を有する高分子弾性部材と、該
高分子弾性部材内に配置され、一部が前記湿紙載置面に
露出する表層形成体とからなり、該湿紙載置面もしくは
表層形成体のどちらか一方を疎水性の素材にて構成した
ことを特徴とし、湿紙載置面に水を遠ざける部分と水を
凝縮する部分とを分散状に設け、湿紙載置面に湿紙との
間に形成され易い水膜を破壊できる微細な凹凸が簡易に
形成できるように構成した。
【0013】また、請求項2に記載の発明に係る湿紙搬
送ベルトは、前記表層形成体が、繊維もしくは糸材、織
布に繊維層をニードリングにより絡合一体化させたニー
ドルフェルト、繊維体を積層した不織布、糸材を織製し
た織布の少なくとも1種からなることを特徴とし、表層
形成体の一部である表層露出部が湿紙載置面に形成し易
く、しかも基材脱落がないように構成した。
【0014】さらに、請求項3に記載の発明に係る湿紙
搬送ベルトは、前記疎水性の湿紙載置面もしくは表層形
成体の表面自由エネルギーが、30dyn/cm以下で
あることを特徴とし、疎水性側の水膜を遠ざける力、及
び非疎水性側の水を凝縮する力を強め得るように構成し
た。
【0015】さらにまた、請求項4に記載の発明に係る
湿紙搬送ベルトの製造方法は、高分子弾性部材と、該高
分子弾性部材内に配置する表層形成体のどちらか一方の
素材を疎水性に画定する第一工程と、該画定した素材を
用いた高分子弾性部材内に表層形成体を配置する第二工
程と、前記高分子弾性部材の湿紙載置面を研磨して前記
表層形成体の一部を露出させる第三工程とからなること
を特徴とし、湿紙載置面に水を遠ざける部分と水を凝縮
する部分とを分散状に設けた湿紙搬送ベルトを簡易に製
造できるように構成した。
【0016】
【発明の実施の態様】次に、本発明の実施の態様につい
て、図1〜図7に基づいて説明する。図1において、1
は本願湿紙搬送ベルト、2はベース部材2aにより補強
された高分子弾性部材、3は該高分子弾性部材2内に配
置した表層形成体である。該表層形成体3として、本図
では短繊維を示しているがこれに限らない。前記高分子
弾性部材2には湿紙を載置し搬送するための湿紙載置面
2bが研磨して形成されるが、この湿紙載置面2bには
前記表層形成体3の一部が、図2の如く、分散状に露出
し、表層露出部3′を構成している。
【0017】前記高分子弾性部材2の素材は、ゴム、エ
ラストマーの中から選択できるが、好ましくはポリウレ
タン樹脂が使用される。該ポリウレタン樹脂としては、
その物性面からすると熱硬化性ウレタン樹脂が好まし
く、硬度70〜98°(JIS−A)の範囲で選択する
とよい。
【0018】前記湿紙載置面2bもしくは表層露出部
3′のどちらか一方を疎水性の素材にて形成し、水を遠
ざける部分と水を凝縮する部分とを分散状に設け、湿紙
と湿紙載置面との間に水膜が出来ないように構成してい
る。該疎水性の湿紙載置面2bもしくは表層露出部3′
の表面自由エネルギーは、30dyn/cm(erg/
cm2 )以下のものが水を遠ざける力が強くなる点で
好ましい。
【0019】前記表層露出部3′を疎水性とするために
表層形成体3の全体を疎水性の素材にて形成してもよ
い。疎水性の素材としてはフッ素繊維が挙げられるが、
他の繊維でもシリコンやフッ素撥水剤で処理して疎水性
を付与しても、また、繊維内にシリコン粉末やシリコン
オイルなどの疎水性オイルを混入させる方法により疎水
性を付与してもよい。
【0020】また、前記湿紙載置面2bを疎水性とする
ために高分子弾性部材2の全体を疎水性の素材にて形成
してもよい。疎水性の素材としてはフッ素樹脂、シリコ
ン樹脂等がある。この場合も、高分子弾性部材2の素材
が硬化する前(流動性を保持する間)にフッ素オイル、
シリコンオイル、フッ素粉末、シリコン粉末を混入する
ことにより疎水性を付与してもよい。なお、湿紙載置面
の表面積に対する疎水性部分の比率は、10〜90%で
あり、製造する紙の種類により適宜変更されるものであ
る。
【0021】次に、湿紙載置面2bもしくは表層露出部
3′のどちらか一方を疎水性の素材にて形成してなる本
願湿紙搬送ベルト1の作用を、図3(a)〜(c)に基
づいて説明する。ここでは湿紙載置面2bに疎水性の素
材が使用されているものとする。
【0022】図3(a)は、本願湿紙搬送ベルト1がワ
イヤパートなどの前工程で多くの水分が含まれている湿
紙Pを受け取った状態を示している。この状態では湿紙
Pから出た水分が湿紙載置面2bとの間に略均一の厚み
の水膜Wを形成し、従って、該水膜Wにより湿紙載置面
2bと湿紙Pとは強力に接着されている。
【0023】図3(b)は、本願湿紙搬送ベルト1とフ
ェルト24とにより挟持された湿紙Pがプレスロール2
1とシュー22とによるニップ加圧下にある状態を示し
ている。このプレスロール21とシュー22とにより圧
力がかけられている状態では湿紙Pから搾水された水分
はフェルト24へ移行する。
【0024】図3(c)は、本願湿紙搬送ベルト1とフ
ェルト24とにより挟持された湿紙Pがプレスロール2
1とシュー22とによるニップ加圧下を通過した状態を
示している。この状態ではフェルトへ移行した水分がフ
ェルトの厚みの回復に伴い湿紙Pの方向へ再移行するた
め、湿紙Pと湿紙載置面2bとの間に薄い水膜を形成す
るが、該湿紙載置面2bが疎水性の素材で構成されてい
るため、形成される筈の水膜は湿紙載置面2bから遠ざ
けられて該面に存在する表層露出部3′及びその周囲に
凝縮し、結果として前記湿紙Pと湿紙載置面2bとの間
には破壊された滴状の水膜Wが形成されることとなる。
【0025】この破壊された滴状の水膜Wは、本願湿紙
搬送ベルト1の湿紙載置面2bを上方から見ると、図3
(d)の如く、分散状態になる。従って、本願湿紙搬送
ベルト1の湿紙載置面2bと湿紙Pとは強力に接着され
ることなく、次工程へ受け渡されるため、紙離れが良
く、受け渡しが非常にスムーズなものとなる。
【0026】前記本願湿紙搬送ベルト1の湿紙載置面2
bの表層露出部3′は、図4(a)の如く、高分子弾性
部材(点模様)2内に配置された表層形成体(ハッチン
グ)3の一部で形成されている。この表層形成体3は、
経糸と緯糸を織成してなる織布4aと繊維層4bとをニ
ードルパンチングにより絡合一体化して構成してなるニ
ードルフェルト4により構成されている。この場合、高
分子弾性部材2はニードルフェルト4の厚さと同一の厚
さになっているとともに、ニードルフェルト4の織布4
aが高分子弾性部材2の補強のためのベース部材2aも
兼ねている。
【0027】前記高分子弾性部材2の湿紙載置面2b
と、その上に露出したニードルフェルト4の繊維層4a
とのどちらか一方が疎水性の素材により構成される。上
記作用の説明では、高分子弾性部材2を疎水性の素材に
より構成させた場合について説明したが、表層形成体3
として露出した繊維層4aが疎水性の素材により構成さ
れていても同じ効果(水膜の破壊)が得られる。いずれ
にしても疎水性の素材は表面自由エネルギーが30dy
n/cm以下であることが望ましいことは前述の通りで
ある。
【0028】また、本願湿紙搬送ベルト1は、図4
(b)の如く構成してもよい。即ち、経糸と緯糸とによ
り織製された織布(ベース部材)2aにより補強された
高分子弾性部材2の表層側に表層形成体3として不織布
(ハッチング)5を配置し、該不織布5の一部が湿紙載
置面2bに表層露出部3′として存在している。
【0029】前記不織布5は、一般的に乾式不織布、湿
式不織布として周知であるもの、例えば、スパンボンド
またはスパンレースなどにより構成される。また、不織
布5を構成する際には、単一の材料による繊維層のみか
ら構成しても良いし、異なる材料の繊維層を積層し絡合
させて構成しても良い。
【0030】上記構成において、前記湿紙載置面2bと
該面に露出した不織布5の一部(表面露出部3′)のど
ちらか一方が疎水性の素材にて形成されていること、及
び疎水性の素材の表面自由エネルギーが30dyn/c
m以下が好ましいことは前述した通りである。
【0031】さらに、本願湿紙搬送ベルト1は、図4
(c)の如く構成してもよい。これは経糸と緯糸とによ
り織製された織布(ベース部材)2aに塗布含浸してな
る高分子弾性部材2の表面に、さらに不織布5を配置
し、その上から塗布含浸してなる高分子弾性部材2を形
成したものである。この場合、不織布5の上から塗布含
浸した高分子弾性部材2と、ベース部材2aに塗布含浸
した高分子弾性部材2との間に境界線Kが形成される
が、該境界線Kを挟んで高分子弾性部材2の両素材は同
一のものでも、異なる物性を有するものでも良いことは
勿論である。
【0032】上記図4(c)の如く構成された本願湿紙
搬送ベルト1においても前記湿紙載置面2bと該面に露
出した不織布5の一部(表面露出部3′)のいずれか一
方が疎水性の素材にて形成されていること、及び疎水性
の素材の表面自由エネルギーが30dyn/cm以下が
好ましいことは前述の通りである。
【0033】さらにまた、本願湿紙搬送ベルト1は、図
5(a)の如く構成してもよい。即ち、経糸と緯糸とに
より織製された織布(ベース部材)2aにより補強され
た高分子弾性部材2の表層側に経糸と緯糸とにより織製
された織布6を表層形成体3として配置し、該織布6の
一部を湿紙載置面2bに露出し、表層露出部3′として
いる。
【0034】前記表層形成体3となる織布6は、例え
ば、織機にて織成する際に、一方の糸材にクリンプを生
じさせ、該クリンプの頂部が最表面に位置するように
し、その一部を湿紙載置面2bから露出させることも可
能となる。この場合、織布6を疎水性の素材にて形成す
るように画定した場合、クリンプが生ぜられる糸材のみ
を疎水性の素材とするようにしてもよい。該疎水性の素
材は表面自由エネルギーが30dyn/cm以下である
ことが望ましいことは前述の通りである。
【0035】さらにまた、本願湿紙搬送ベルト1は、図
5(b)の如く構成してもよい。これは経2重の織物構
造の織布7を、高分子弾性部材2のベース部材(補強部
材)として利用するとともに、表層形成体3としても利
用している。即ち、経2重構造の織布7の緯糸と上側の
経糸の一部を湿紙載置面2bに露出させて表層露出部
3′としている。ここに用いる織布7は必ずしも経2重
に限らず、これ以外とすることも可能である。本願湿紙
搬送ベルト1として必要な強度等を発現できれば充分だ
からである。この場合も織布7を疎水性の素材にて形成
するように画定した場合には、その表面自由エネルギー
が30dyn/cm以下が好ましいことは勿論である。
【0036】次に、本願湿紙搬送ベルト1の製造方法を
説明する。まず、高分子弾性部材2と、該高分子弾性部
材2内に配置する表層形成体3のどちらか一方の素材を
疎水性に画定する(第1工程)。即ち、例えば、表層形
成体3に疎水性の素材を使用すると画定し、表層形成体
3としてニードルフェルト4を用いるとするならば、経
糸と緯糸を織機により織成して織布4a上に、疎水性の
素材(他の一般的な繊維との混合でもよい)からなる繊
維層4bを積層し、ニードルパンチングにより絡合一体
化させて得たエンドレスのニードルフェルト4を、図6
の如く、二本ロール製造装置8に備えた金属製ロール
9、10間に一定の張力を保ちつつ張設する。
【0037】次いで、前記ニードルフェルト4を矢印の
如く走行させながらその上面に、合成樹脂のタンク11
内において攪拌装置12により攪拌して未だ可膠性を保
持する高分子弾性部材2をポンプ13で汲み出し、トラ
バース機構14を介してノズル15より幅方向に移動し
つつ塗布含浸させる。これにより高分子弾性部材2内に
表層形成体3を配置する(第2工程)。
【0038】次いで、前記高分子弾性部材2を放置もし
くは加熱装置(図示しない)により加熱硬化させた後、
研磨機(図示せず)により研磨してベルトの厚みの均一
性と湿紙載置面2bの表面の平滑性を整え、前記高分子
弾性部材2内に配置した表層形成体3であるニードルフ
ェルト4の一部を露出させ、表層露出部3′を形成する
(第3工程)。これにより、前記湿紙載置面2bにニー
ドルフェルト4の繊維層4bの一部が露出した微細な凹
凸を有する本願湿紙搬送用ベルト1が製造されることと
なる。
【0039】なお、前記第2工程において、例えば、ニ
ードルフェルト4を高分子弾性部材2内に配置する作業
においては、該高分子弾性部材2をニードルフェルト4
の厚さの略中央まで含浸させる場合と、ニードルフェル
ト4の肉厚と同じ厚さに含浸させる場合とがある。図4
(a)は後者の例である。
【0040】また、ニードルフェルト4の片面側に高分
子弾性部材2を塗布含浸させ、硬化させ、表面を研磨し
てシュープレス装置20のシュー21に当接される面を
形成した後、内周側と外周側とを反転させ、反転された
状態の外周側に高分子弾性部材2を塗布含浸させ、硬化
させた後、表面側を研磨して湿紙載置面とするようにし
て本願湿紙搬送ベルト1を製造してもよい。
【0041】さらに、近年盛んに使用されている小径の
シュープレス用ベルトとして本願湿紙搬送ベルト1を製
造する場合には、図7の如く、1本ロール製造装置16
に備えた一本の金属製ロール17の表面にニードルフェ
ルト4を巻きつけるが、その際、ニードルフェルト4の
巻始めと巻終わりを突き合わせる。
【0042】次いで、1本の金属製ロール17の表面に
巻きつけたニードルフェルト4の表面に、図示を省略し
た合成樹脂のタンクに、ポンプ、トラバース機構を介し
て連繋したノズル15より幅方向(矢印方向)に振って
高分子弾性部材2を塗布含浸し、該高分子弾性部材2内
に表層形成体3を配置する。しかる後、高分子弾性部材
2を放置あるいは加熱手段(図示せず)による加熱硬化
させた後、高分子弾性部材2の湿紙載置面2bを研磨
し、ニードルフェルト4の繊維層の一部を露出させ、表
層露出部3′を形成する。これにより、前記湿紙載置面
2bにニードルフェルト4の繊維層4bの一部が露出し
た微細な凹凸を有する本願湿紙搬送用ベルト1が製造さ
れることとなる。
【0043】
【実施例1】3000dのナイロンマルチフィラメント
を緯糸及び経糸に使用して1/3の組織で織成した織布
4a上に、疎水性を有するPTFE(ポリテトラフルオ
ロエチレン)の7dのステープル繊維からなる繊維層
(坪量は200g/m2 )4bを積層し、ニードルパ
ンチにより絡合一体化してニードルフェルト4を得、こ
れに熱硬化性ポリウレタン樹脂(高分子弾性部材2)を
塗布含浸し、硬化後、湿紙載置面2bを研磨してニード
ルフェルト4の繊維層4bの一部で表層露出部3′を形
成して図4(a)の如き本願湿紙搬送用ベルト(表層露
出部3′が疎水性)1を製造した。
【0044】
【実施例2】3000dのナイロンマルチフィラメント
を緯糸及び経糸に使用して1/3の組織で織成した織布
4a上に、ナイロンのステープル繊維からなる繊維層4
bを積層し、該繊維層上にさらに疎水性を有するPTF
E(ポリテトラフルオロエチレン)の7dのステープル
繊維からなる表繊維層(坪量は200g/m2 )を積
層し、ニードルパンチにより絡合一体化してニードルフ
ェルト4を得、これに熱硬化性ポリウレタン樹脂(高分
子弾性部材2)を、前記ナイロンの中繊維層には含浸さ
れないように塗布含浸し、硬化後、湿紙載置面2bを研
磨して表繊維層の一部で表層露出部3′を形成して本願
湿紙搬送用ベルト(表層露出部3′が疎水性)1を製造
した。この場合は、ナイロン製の中繊維層には高分子弾
性部材が含浸されないためにクッション性に優れたベル
ト(図示を省略した)となる。
【0045】
【実施例3】3000dのナイロンマルチフィラメント
を緯糸及び経糸に使用して1/3の組織で織成した織布
4a上に、ナイロンの7dのステープル繊維からなる繊
維層(坪量は200g/m2 )4bを積層し、ニード
ルパンチにより絡合一体化してニードルフェルト4を
得、これに疎水性であるシリコンオイルを3〜10重量
部混入させた熱硬化性ポリウレタン樹脂(高分子弾性部
材2)を塗布含浸し、硬化後、湿紙載置面2bを研磨し
てニードルフェルト4の繊維層4bの一部で表層露出部
3′を形成して図4(a)の如き本願湿紙搬送用ベルト
(湿紙載置面2bが疎水性)1を製造した。
【0046】
【実施例4】3000dのナイロンマルチフィラメント
を緯糸及び経糸に使用して1/3の組織で織成した織布
をベース部材2aに用いて熱硬化性ポリウレタン樹脂
(高分子弾性部材2)を塗布含浸させ、該高分子弾性部
材2が硬化する前にその表層側に、疎水性を有するPT
FE(ポリテトラフルオロエチレン)の7dからなる不
織布5(坪量は200g/m2 )を埋め込み、高分子
弾性部材2の硬化後、湿紙載置面2bを研磨し、不織布
5の一部で表層露出部3′を形成して図4(b)の如き
本願湿紙搬送用ベルト(表層露出部3′が疎水性)1を
製造した。
【0047】
【実施例5】3000dのナイロンマルチフィラメント
を緯糸及び経糸に使用して1/3の組織で織成した織布
をベース部材2aに用い、これに疎水性であるシリコン
オイルを3〜10重量部混入させた熱硬化性ポリウレタ
ン樹脂(高分子弾性部材2)を塗布含浸する。該高分子
弾性部材2が硬化する前に、その表層側に、不織布5
(坪量は200g/m2 )を埋め込み、該高分子弾性
部材2の硬化後、湿紙載置面2bを研磨し、不織布5の
一部で表層露出部3′を形成して図4(b)の如く本願
湿紙搬送用ベルト(湿紙載置面2bが疎水性)1を製造
した。
【0048】
【実施例6】3000dのナイロンマルチフィラメント
を緯糸及び経糸に使用して1/3の組織で織成した織布
をベース部材2aに用い、これに熱硬化性ポリウレタン
樹脂(高分子弾性部材2)を塗布する。該高分子弾性部
材2が硬化する前に、その表層側に疎水性を有するPT
FE(ポリテトラフルオロエチレン)の1200dのマ
ルチフィラメントを経緯糸に使用し、1/1の組織を有
する織布6を高分子弾性部材2中に埋め込み、高分子弾
性部材2の硬化後、湿紙載置面2bを研磨し、織布6の
一部で表層露出部3′を形成して図5(a)の如き本願
湿紙搬送用ベルト(湿紙載置面2bが疎水性)1を製造
した。
【0049】
【実施例7】3000dのナイロンマルチフィラメント
を緯糸及び経糸に使用して1/3の組織で織成した織布
をベース部材2aに用い、これに疎水性であるシリコン
オイルを3〜10重量部混入させた熱硬化性ポリウレタ
ン樹脂(高分子弾性部材2)を塗布含浸する。該高分子
弾性部材2が硬化する前に、その表層側にナイロンの1
200dのマルチフィラメントを経緯糸に使用し、1/
1の組織を有する織布6を埋め込み、該高分子弾性部材
2の硬化後、湿紙載置面2bを研磨し、織布6の一部で
表層露出部3′を形成して図5(a)の如き本願湿紙搬
送用ベルト(湿紙載置面2bが疎水性)1を製造した。
【0050】
【実施例8】疎水性を有するPTFE(ポリテトラフル
オロエチレン)の3000dを緯糸及び経糸に使用した
経2重の織布7をベース部材2a及び表層形成体3とし
て用い、これに熱硬化性ポリウレタン樹脂(高分子弾性
部材2)を塗布し、硬化後、湿紙載置面2bを研磨し、
織布7の一部で表層露出部3′を形成して図5(b)の
如き本願湿紙搬送用ベルト(表層露出部3′が疎水性)
1を製造した。
【0051】
【実施例9】3000dのナイロンマルチフィラメント
を緯糸及び経糸に使用した経2重の織布7をベース部材
2a及び表層形成体3として用い、これに疎水性である
シリコンオイルを3〜10重量部混入させた熱硬化性ポ
リウレタン樹脂(高分子弾性部材2)を塗布含浸する。
該高分子弾性部材2の硬化後、湿紙載置面2bを研磨
し、織布7の一部で表層露出部3′を形成して図5
(b)の如き本願湿紙搬送用ベルト(湿紙載置面2bが
疎水性)1を製造した。
【0052】
【実施例10】3000dのナイロンマルチフィラメン
トを緯糸及び経糸に使用して1/3の組織で織成した織
布をベース部材2aに用い、これに疎水性であるPTF
E(ポリテトラフルオロエチレン)の7dのステープル
繊維(短繊維=繊維長5mm程度)を混入した熱硬化性
ポリウレタン樹脂(高分子弾性部材2)を塗布する。該
高分子弾性部材2の硬化後、湿紙載置面2bを研磨し、
短繊維の一部で表層露出部3′を形成して図1の如き本
願湿紙搬送用ベルト(表層露出部3′が疎水性)1を製
造した。
【0053】
【実施例11】3000dのナイロンマルチフィラメン
トを緯糸及び経糸に使用して1/3の組織で織成した織
布をベース部材2aに用い、これにナイロンの7dのス
テープル繊維(短繊維=繊維長5mm程度)を混入し、
かつ疎水性であるシリコンオイルを3〜10重量部混入
させた熱硬化性ポリウレタン樹脂(高分子弾性部材2)
を塗布含浸する。該高分子弾性部材2の硬化後、湿紙載
置面2bを研磨し、織布7の一部で表層露出部3′を形
成して図1の如き本願湿紙搬送用ベルト(湿紙載置面2
bが疎水性)1を製造した。
【0054】上記各実施例のように製造した本願湿紙搬
送ベルト1をシュープレス装置に使用した結果、いづれ
も紙離れが良く、また湿紙載置面2bが磨耗しても表層
露出部3′が脱落し難いことが判明し、本願湿紙搬送ベ
ルトとして優れた特性を有していることが判った。
【0055】
【発明の効果】以上の如く、本発明に係る湿紙搬送ベル
トは、湿紙を載置し搬送するための湿紙載置面を有する
高分子弾性部材と、該高分子弾性部材内に配置され、一
部が前記湿紙載置面に露出する表層形成体とからなり、
該湿紙載置面もしくは表層形成体のどちらか一方を疎水
性の素材にて構成したことを特徴としているから、湿紙
載置面に水を遠ざける部分と水を凝縮する部分とを分散
状に設け、湿紙載置面に湿紙との間に形成され易い水膜
を破壊できる微細な凹凸が簡易に形成でき、従って、紙
離れが良好で、表層形成体の一部である表層露出部が脱
落し難いなどの優れた効果を奏する。
【0056】また、請求項2に記載の発明に係る湿紙搬
送ベルトは、前記表層形成体が、繊維もしくは糸材、織
布に繊維層をニードリングにより絡合一体化させたニー
ドルフェルト、繊維体を積層した不織布、糸材を織製し
た織布の少なくとも1種からなることを特徴としている
から、表層形成体の一部である表層露出部を湿紙載置面
に形成し易く、しかも基材脱落が起こることがないとい
う優れた効果を奏する。
【0057】さらに、請求項3に記載の発明に係る湿紙
搬送ベルトは、前記疎水性の湿紙載置面もしくは表層形
成体の表面自由エネルギーが、30dyn/cm以下で
あることを特徴としているから、疎水性側の水膜を遠ざ
ける力、及び非疎水性側の水を凝縮する力を強めること
ができ、結果として湿紙と湿紙載置面との間に出来易い
水膜を有効に破壊できるという優れた効果を奏する。
【0058】さらにまた、請求項4に記載の発明に係る
湿紙搬送ベルトの製造方法は、高分子弾性部材と、該高
分子弾性部材内に配置する表層形成体のどちらか一方の
素材を疎水性に画定する第一工程と、該画定した素材を
用いた高分子弾性部材内に表層形成体を配置する第二工
程と、前記高分子弾性部材の湿紙載置面を研磨して前記
表層形成体の一部を露出させる第三工程とからなること
を特徴としているいるから、湿紙載置面に水を遠ざける
部分と水を凝縮する部分とを分散状に設けることによっ
て水膜を破壊でき、従って、紙離れが良好で、表層露出
部が脱落し難い湿紙搬送ベルトを簡易に製造できるとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願湿紙搬送ベルトの略示的断面図である。
【図2】本願湿紙搬送ベルトの平面図である。
【図3】(a)、(b)、(c)、(d)は本願湿紙搬
送ベルトの作用を示す説明図である。
【図4】(a)、(b)、(c)は本願湿紙搬送ベルト
の他の例の断面図である。
【図5】(a)、(b)は本願湿紙搬送ベルトの他の例
の断面図である。
【図6】本願湿紙搬送ベルトの製造装置の1例を示す側
面図である。
【図7】本願湿紙搬送ベルトの製造装置の他の例を示す
斜視図である。
【図8】(a)、(b)はシュープレス装置の概略図、
(c)は従来の湿紙搬送ベルトの断面図である。
【符号の説明】
1 本願湿紙搬送ベルト 2 高分子弾性部材 2a ベース部材 2b 湿紙載置面 3 表層形成体 3′ 表層露出部 4a 織布 4b 繊維層 4 ニードルフェルト 5 不織布 6 織布 7 経2重の織布 8 二本ロール製造装置 9、10 金属製ロール 11 合成樹脂のタンク 12 攪拌装置 13 ポンプ 14 トラバース機構 15 ノズル 16 一本ロール製造装置 17 金属製ロール 20 シュープレス装置 20′ シュープレス装置 21 プレスロール 22 シュー 23 シュープレス用ベルト 24 上側ニードルフェルト 25 下側ニードルフェルト 26 高分子弾性部材 26a ベース部材 26b 湿紙載置面 27 粒子状フィラー W 水膜 P 湿紙 N ニップ幅 K 境界線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿紙を載置し搬送するための湿紙載置面
    を有する高分子弾性部材と、該高分子弾性部材内に配置
    され、一部が前記湿紙載置面に露出する表層形成体とか
    らなり、該湿紙載置面もしくは表層形成体のどちらか一
    方を疎水性の素材にて構成したことを特徴とする湿紙搬
    送ベルト。
  2. 【請求項2】 前記表層形成体が、繊維もしくは糸材、
    織布に繊維層をニードリングにより絡合一体化させたニ
    ードルフェルト、繊維体を積層した不織布、糸材を織製
    した織布の少なくとも1種からなることを特徴とする請
    求項1に記載の湿紙搬送ベルト。
  3. 【請求項3】 前記疎水性の湿紙載置面もしくは表層形
    成体の表面自由エネルギーが、30dyn/cm以下で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の湿紙搬
    送ベルト。
  4. 【請求項4】 高分子弾性部材と、該高分子弾性部材内
    に配置する表層形成体のどちらか一方の素材を疎水性に
    画定する第一工程と、該画定した素材を用いた高分子弾
    性部材内に表層形成体を配置する第二工程と、前記高分
    子弾性部材の湿紙載置面を研磨して前記表層形成体の一
    部を露出させる第三工程とからなることを特徴とする湿
    紙搬送ベルトの製造方法。
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