JP2001089474A - 新規含硫黄π共役化合物、発光素子材料およびそれを使用した発光素子 - Google Patents

新規含硫黄π共役化合物、発光素子材料およびそれを使用した発光素子

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JP2001089474A
JP2001089474A JP27136799A JP27136799A JP2001089474A JP 2001089474 A JP2001089474 A JP 2001089474A JP 27136799 A JP27136799 A JP 27136799A JP 27136799 A JP27136799 A JP 27136799A JP 2001089474 A JP2001089474 A JP 2001089474A
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JP
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atom
group
light
carbon atoms
substituent
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JP27136799A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Ise
俊大 伊勢
Hisashi Okada
久 岡田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】温度変化に伴う発光特性の変化が小さく、特に
低温において発光輝度、発光効率、反応速度等の低下が
少ない発光素子を提供する。 【解決手段】一対の電極間に形成された発光層に一般式
(I)で表される化合物を含有する。(式中、R1 、R
2 、R3 およびR4 は、それぞれ水素原子または置換基
を表す。X1 は酸素原子、硫黄原子、セレン原子、また
はテルル原子を表す。YはC−G1 (G2 )(G1 、G
2 はそれぞれ水素原子または置換基を表す。)を表
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルター用染
料、色変換フィルター、写真感光材料染料、増感色素、
パルプ染色用染料、レーザー色素、医療診断用蛍光薬
剤、発光素子用材料等として用いるに適した化合物およ
び、それらを用いた発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機物質を使用した発光素子は、固体発
光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が
有望視され、多くの開発が行われている。一般に発光素
子は、発光層及び該層を挟んだ一対の対向電極から構成
されている。発光は、両電極間に電界が印加されると、
陰極から電子が注入され、陽極から正孔が注入される。
更に、この電子と正孔が発光層において再結合し、エネ
ルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際にエネルギー
を光として放出する現象である。
【0003】従来の発光素子は、駆動電圧が高く、発光
輝度や発光効率も低かった。また、特性劣化も著しく、
実用化には至っていなかった。近年、10V以下の低電
圧で発光する高い量子効率を持った有機化合物を含有し
た薄膜を積層した発光素子が報告され(アプライド フ
ィジックス レターズ、51巻、913頁、1987
年)、関心を集めている。この方法は、金属キレート錯
体、蛍光体層、アミン化合物を正孔注入層に使用して、
高輝度の緑色発光を得ており、6〜7Vの直流電圧で、
輝度は数1000cd/m2に達している。しかしながら
実用的な素子を考えた場合、更なる高輝度化、高効率発
光素子の開発が望まれている。また、フルカラーディス
プレイ、光源としての利用を考えた場合、実用上は三原
色あるいは白色を出す必要がある。上記の素子は発光材
料として8−キノリノールのA1錯体(Alq)を用い
ており、発光色は緑色であり、他の発光色の発光素子の
開発が望まれている。これまで緑色以外に発光する発光
材料が種々開発されているものの、発光輝度、発光効率
が低い、耐久性が低いなどの問題があり、実用に供し得
なかった。
【0004】一方、有機発光素子において高輝度発光を
実現しているものは有機物質を真空蒸着によって積層し
ている素子であるが、製造工程の簡略化、加工性、大面
積化等の観点から塗布方式による素子作製が望ましい。
しかしながら、従来の塗布方式で作製した素子では発光
輝度、発光効率の点で蒸着方式で作製した素子に劣って
おり、高輝度、高効率発光化が大きな課題となってい
た。
【0005】また、従来報告されている化合物を用いた
有機発光素子では、温度変化に伴い、素子の発光特性が
大きく変化し、特に低温において、発光輝度、発光効
率、応答速度等の低下が問題となっていた。
【0006】また、近年、フィルター用染料、色変換フ
ィルター、写真感光材料染料、増感色素、パルプ染色用
染料、レーザー色素、医療診断用蛍光薬剤、有機発光素
子用材料等に蛍光を有する物質が種々用いられ、その需
要が高まっているが、緑色から赤色の色純度が高く、且
つ蛍光強度の強い化合物はあまりなく、新たな材料開発
が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、低電圧駆動で高輝度、高効率の発光が可能で、繰り
返し使用時での安定性の優れた発光素子用材料および発
光素子の提供にある。本発明の第二の目的は、温度変化
に伴う発光特性の変化が小さく、特に低温において発光
輝度、発光効率、応答速度等の低下が少ない発光素子の
提供にある。本発明の第三の目的は、塗布方式で作製し
ても高輝度、高効率発光可能な発光素子材料およびそれ
を用いた発光素子の提供にある。本発明の第四の目的
は、蛍光強度の強い赤橙色から近赤外に蛍光を有する化
合物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題は下記手段によ
って達成された。 (1)下記一般式(I)で表される化合物であることを
特徴とする発光素子材料。
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、
それぞれ水素原子または置換基を表す。X1 は酸素原
子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。Y
はC−G 1 (G2 )(G1 、G2 はそれぞれ水素原子ま
たは置換基を表す。)を表す。) (2)下記一般式(II)で表される化合物。
【0011】
【化7】
【0012】(式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素
原子または置換基を表す。X2 は酸素原子または硫黄原
子を表す。YはC−G1 (G2 )(G1 、G2 はそれぞ
れ水素原子または置換基を表す。)を表す。Zは5また
は6員環を形成するに必要な原子群を表す。) (3)下記一般式(II)で表される化合物であることを
特徴とする発光素子材料。
【0013】
【化8】
【0014】(式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素
原子または置換基を表す。X2 は酸素原子または硫黄原
子を表す。YはC−G1 (G2 )(G1 、G2 はそれぞ
れ水素原子または置換基を表す。)を表す。Zは5また
は6員環を形成するに必要な原子群を表す。) (4)下記一般式(II−a)で表される化合物。
【0015】
【化9】
【0016】(式中、R1 、R2 、R31、R32、R33
よびR34は、それぞれ水素原子または置換基を表す。X
2 は酸素原子または硫黄原子を表す。)YはC−G
1 (G2 )(G1 、G2 はそれぞれ水素原子または置換
基を表す。)を表す。) (5)下記一般式(II−a)で表される化合物であるこ
とを特徴とする発光素子材料。
【0017】
【化10】
【0018】(式中、R1 、R2 、R31、R32、R33
よびR34は、それぞれ水素原子または置換基を表す。X
2 は酸素原子または硫黄原子を表す。YはC−G1 (G
2 )(G1 、G2 はそれぞれ水素原子または置換基を表
す。)を表す。) (6)一対の電極間に発光層もしくは発光層を含む複数
の有機化合物薄層を形成した発光素子において、少なく
とも一層が前項(1)、(3)および(5)に記載の一
般式(I)、(II)および(II−a)で表される化合物
を、少なくとも一種含有する層であることを特徴とする
発光素子。 (7)一対の電極間に発光層もしくは発光層を含む複数
の有機化合物薄層を形成した発光素子において、少なく
とも一層が前項(1)、(3)および(5)に記載の一
般式(I)、(II)および(II−a)で表される化合物
を、少なくとも一種ポリマー中に分散した層であること
を特徴とする発光素子。
【0019】
【発明の実施の形態】まず、本発明の一般式(I)で表
される化合物について詳細に説明する。R1 、R2 、R
3 およびR4 は、それぞれ水素原子または置換基を表
す。R1、R2 、R3 、R4 で表される置換基として
は、例えばアルキル基(好ましくは炭素数1〜20、よ
り好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1
〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピ
ル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n
−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シ
クロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好
ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜1
2、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばビニ
ル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げ
られる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜2
0、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭
素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニ
ルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素
数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ま
しくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メ
チルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、ナフ
チルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素
数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ま
しくは炭素数0〜6であり、例えばアミノ、メチルアミ
ノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミ
ノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭
素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好
ましくは炭素数1〜8であり、例えばメトキシ、エトキ
シ、ブトキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基
(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6
〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えば
フェニルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられ
る。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好
ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜1
2であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピ
バロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル
基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数
2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例え
ばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げ
られる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは
炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に
好ましくは炭素数7〜10であり、例えばフェニルオキ
シカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基
(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2
〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えば
アセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、
アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ま
しくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10
であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなど
が挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好
ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜1
6、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメト
キシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリール
オキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜2
0、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭
素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニル
アミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好
ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜1
6、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタ
ンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが
挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数
0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好まし
くは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メ
チルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニ
ルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル
基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数
1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例え
ばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバ
モイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、
アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ま
しくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12
であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられ
る。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、
より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数
6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられ
る。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、よ
り好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1
〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられ
る。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、
より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数
1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼン
スルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ま
しくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜1
6、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレ
イド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げら
れる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭
素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フ
ェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ
基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ
基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、ス
ルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好
ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜1
2であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素
原子、硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル、ピリ
ジル、フリル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサ
ゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、チエ
ニルなどが挙げられる。)、シリル基(好ましくは、炭
素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好
ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリ
ル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)などが挙
げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。ま
た、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なっても
よい。また、可能な場合には連結して環を形成してもよ
い。
【0020】置換基として好ましくは、アルキル基、ア
ルケニル基、アラルキル基、アリール基、アシル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
カルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモ
イル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、シアノ基、
ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ヘテロ環基であり、より
好ましくはアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、
アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カル
ボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ
基、シアノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基であり、更に
好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシカルボ
ニル基、アルキルチオ基、ヘテロ環基である。R1 、R
2 として好ましくは水素原子、アルキル基、アルキレン
基、アリール基、ヘテロ環基およびR1 とR2 で連結し
て縮環を形成したものであり、より好ましくは水素原子
またはアリール基であり、更に好ましくは水素原子また
は炭素数6〜12のフェニル基(たとえばフェニル基、
p−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、ナフチ
ル基などが挙げられる。)であり、特に好ましくは水素
原子である。R3 、R4 として好ましくは水素原子、ア
ルキル基、アリール基、ヘテロ環基およびR3 とR4
連結して縮環を形成したものであり、より好ましくは水
素原子、R3 とR4 で連結して縮環を形成したものであ
り、更に好ましくは水素原子、R3 とR4 が連結して6
員環を形成したものである。
【0021】Xは酸素原子、硫黄原子、セレン原子また
はテルル原子を表す。X1 として好ましくは酸素原子、
硫黄原子であり、より好ましくは酸素原子である。Yは
C−G1 (G2 )(G1 、G2 は水素原子または置換基
を表す。)を表し、G1 、G2 で表される水素原子また
は置換基は一般式(I)におけるR1 〜R 4 のそれらと
同義である。G1 、G2 として好ましくは電子求引性基
(電子求引性基としてはHammettのσp値が0以上の基
である。)、あるいはG1 、G2 およびそれが結合した
炭素原子が連結して環を形成したものである。G1 、G
2 で表される電子求引性基として好ましくはシアノ基、
オキシカルボニル基、アシル基、スルホニル基、カルバ
モイル基、スルファモイル基であり、より好ましくはシ
アノ基である。
【0022】G1 、G2 およびそれが結合した炭素原子
が連結して環を形成したものとしては、通常メロシアニ
ン色素で酸性核として用いられているものが好ましく、
その具体例としては以下のものが挙げられる。 (a)1,3−ジカルボニル核:例えば1,3−シクロ
ペンタンジオン、1,3−インダンジオン、1,3−シ
クロヘキサンジオン、5,5−ジメチル−1,3−シク
ロヘキサンジオン、1,3−ジオキサン−4,6−ジオ
ンなど。 (b)ピラゾリノン核:例えば1−フェニル−2−ピラ
ゾリン−5−オン、3−メチル−1−フェニル−2−ピ
ラゾリン−5−オン、1−(2−ベンゾチアゾイル)−
3−メチル−2−ピラゾリン−5−オンなど。 (c)イソオキサゾリノン核:例えば3−フェニル−2
−イソオキサゾリン−5−オン、3−メチル−2−イソ
オキサゾリン−5−オンなど。 (d)オキシインドール核:例えば1−アルキル−2,
3−ジヒドロ−2−オキシインドールなど。 (e)2,4,6−トリケトヘキサヒドロピリミジン
核:例えばバルビツル酸または2−チオバルビツル酸お
よびその誘導体など。誘導体としては例えば1−メチ
ル、1−エチル等の1−アルキル体、1,3−ジメチ
ル、1,3−ジエチル、1,3−ジブチル等の1,3−
ジアルキル体、1,3−ジフェニル、1,3−ジ(p−
クロロフェニル)、1,3−ジ(p−エトキシカルボニ
ルフェニル)等の1,3−ジアリール体、1−エチル−
3−フェニル等の1−アルキル−1−アリール体、1,
3−ジ(2―ピリジル)等の1,3位ジヘテロ環置換体
等が挙げられる。 (f)2−チオ−2,4−チアゾリジンジオン核:例え
ばローダニンおよびその誘導体など。誘導体としては例
えば3−メチルローダニン、3−エチルローダニン、3
−アリルローダニン等の3−アルキルローダニン、3−
フェニルローダニン等の3−アリールローダニン、3−
(2−ピリジル)ローダニン等の3位ヘテロ環置換ロー
ダニン等が挙げられる。 (g)2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン(2−
チオ−2,4−(3H,5H)−オキサゾールジオン
核:例えば3−エチル−2−チオ−2,4−オキサゾリ
ジンジオンなど。 (h)チアナフテノン核:例えば3(2H)−チアナフ
テノン−1,1−ジオキサイドなど。 (i)2−チオ−2,5−チアゾリジンジオン核:例え
ば3−エチル−2−チオ−2,5−チアゾリジンジオン
など。 (j)2,4−チアゾリジンジオン核:例えば2,4−
チアゾリジンジオン、3−エチル−2,4−チアゾリジ
ンジオン、3−フェニル−2,4−チアゾリジンジオン
など。 (k)チアゾリン−4−オン核:例えば4−チアゾリノ
ン、2−エチル−4−チアゾリノンなど。 (l)4−チアゾリジノン核:例えば2−エチルメルカ
プト−5−チアゾリン−4−オン、2−アルキルフェニ
ルアミノ−5−チアゾリン−4−オンなど。 (m)2,4−イミダゾリジンジオン(ヒダントイン)
核:例えば2,4−イミダゾリジンジオン、3−エチル
−2,4−イミダゾリジンジオンなど。 (n)2−チオ−2,4−イミダゾリジンジオン(2−
チオヒダントイン)核:例えば2−チオ−2,4−イミ
ダゾリジンジオン、3−エチル−2−チオ−2,4−イ
ミダゾリジンジオンなど。 (o)イミダゾリン−5−オン核:例えば2−プロピル
メルカプト−2−イミダゾリン−5−オンなど。 (p)3,5−ピラゾリジンジオン核:例えば1,2−
ジフェニル−3,5−ピラゾリジンジオン、1,2−ジ
メチル−3,5−ピラゾリジンジオンなど。
【0023】G1 、G2 およびそれらが結合する炭素原
子で形成される環として好ましくは1,3−ジカルボニ
ル核、ピラゾリノン核、2,4,6−トリケトヘキサヒ
ドロピリミジン核(チオケトン体も含む)、2−チオ−
2,4−チアゾリジンジオン核、2−チオ−2,4−オ
キサゾリジンジオン核、2−チオ−2,5−チアゾリジ
ンジオン核、2,4−チアゾリジンジオン核、2,4−
イミダゾリジンジオン核、2−チオ−2,4−イミダゾ
リジンジオン核、2−イミダゾリン−5−オン核、3,
5−ピラゾリジンジオン核であり、より好ましくは1,
3−ジカルボニル核、2,4,6−トリケトヘキサヒド
ロピリミジン核(チオケトン体も含む)、3,5−ピラ
ゾリジンジオン核であり、更に好ましくは環状1,3−
ジカルボニル核、バルビツル酸誘導体、2−チオバルビ
ツル酸誘導体、3,5−ピラゾリジンジオン核であり、
特に好ましくは1,3−インダンジオン、1,2−ジフ
ェニル−3,5−ピラゾリジンジオンである。
【0024】Yとして好ましくは、ジシアノメチレン
基、1,3−ジカルボニル核、2,4,6−トリケトヘ
キサヒドロピリミジン核(チオケトン体も含む)、3,
5−ピラゾリジンジオン核であり、より好ましくはジシ
アノメチレン基、1,3−ジカルボニル核、バルビツル
酸誘導体、2−チオバルビツル酸誘導体であり、更に好
ましくは、ジシアノメチレン基、1,3−ジカルボニル
核(1,3−ジカルボニル核として好ましくは1,3−
インダンジオン核である。)であり、特に好ましくはジ
シアノメチレン基である。次に本発明の一般式(II)で
表される化合物について詳細に説明する。R1 、R2
よびYはそれぞれ一般式(I)におけるそれらと同義で
あり、また好ましい範囲も同様である。X2 は、酸素原
子または硫黄原子を表し、好ましくは酸素原子である。
Zは5または6員環を形成するに必要な原子群を表す。
Zで形成される5、6員環としては、例えばベンゼン
環、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、ピリジン
環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、N−ア
ルキルピロール環、N−アリールピロール環、フラン
環、チオフェン環、セレノフェン環が挙げられ、好まし
くは、ベンゼン環、ピラジン環、チオフェン環であり、
更に好ましくはベンゼン環、ピラジン環である。一般式
(II)で表される化合物のうち、より好ましくは一般式
(II−a)で表される化合物である。
【0025】
【化11】
【0026】(式中、R1 、R2 は、それぞれ一般式
(II)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲
も同様である。R31、R32、R33、R34で表される置換
基としては、例えば一般式(I)における、R1 〜R4
で挙げた置換基が適用できる。また、また、R31
32、R33、R34はそれぞれ可能な場合には連結して環
を形成してもよい。R31、R32、R33、R34として好ま
しくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環
基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アルキル
チオ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基であり、より好ましくは、
水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であ
り、特に好ましくは、水素原子である。)
【0027】一般式(I)で表される化合物は低分子量
化合物であっても良いし、一般式(I)で表される残基
がポリマー主鎖に接続された高分子量化合物(好ましく
は重量平均分子量1000〜5000000、特に好ま
しくは5000〜2000000、さらに好ましくは1
0000〜1000000)もしくは、一般式(I)の
骨格を主鎖にもつ高分子量化合物(好ましくは重量平均
分子量1000〜5000000、特に好ましくは50
00〜2000000、更に好ましくは10000〜1
000000)であってもよい。高分子量化合物の場合
は、ホモポリマーであっても良いし、他のモノマーとの
共重合体であっても良い。一般式(I)で表される化合
物としては、好ましくは、低分子量化合物である。ま
た、一般式(I)は便宜的に極限構造式で表している
が、その互変異性体であってもよい。また、幾何異性体
が存在する場合にはいずれのものであってもよい。
【0028】以下に一般式(I)で表される化合物の具
体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】
【化15】
【0033】
【化16】
【0034】
【化17】
【0035】
【化18】
【0036】上記化合物例はその互変異性体であっても
よい。次に本発明の化合物の合成法について以下説明す
る。本発明の一般式(I)で表される化合物の合成につ
いて具体例を示す。 合成例
【0037】
【化19】
【0038】化合物aの合成 フタル酸無水物10g(0.068モル)をトルエンに
溶解させ、亜リン酸トリエチル200ml(1.2モル)
と4,5−ビス(メトキシカルボニル)−1,3−ジチ
オール−2−チオン25g(0.10モル)を加え、6
時間加熱還流した。室温まで冷却した後、溶媒を減圧留
去し、残渣をヘキサン、メタノールで順次洗浄した。得
られた褐色粉末をアセトニトリルから再結晶することに
より、化合物aを14g(収率60%)得た。
【0039】化合物bの合成 化合物aを3g(8.6ミリモル)、臭化リチウム一水
和物8.1g(77.6ミリモル)をN,N−ジメチル
イミダゾリジノン150mlに溶かし、95℃で1時
間、さらに130℃で1時間加熱攪拌した。室温まで冷
却した後、トルエン、水で抽出を行い、有機相を濃縮し
て、乾燥させることにより、黄色の結晶として化合物b
を1.8g(収率89.5%)得た。
【0040】化合物cの合成 化合物bを1g(4.27ミリモル)トルエン50ml
中に溶解し、Lawesson試薬0.95g(2.3
5ミリモル)を加え、110℃のオイルバスで4.5時
間加熱攪拌した。室温まで冷却した後、トルエンを30
0ml加え、セライトろ過して、残渣を除去し、ろ液を
減圧留去した。得られた赤褐色粉末をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにより精製操作を行い化合物cを赤
色粉末として1g(収率93%)を得た。
【0041】例示化合物1の合成 化合物cを200mg(0.80ミリモル)、マロノニ
トリル53mg(0.80ミリモル)をエタノール30
mlに溶解し、ピペリジンを一滴加えて、4時間加熱還
流した。室温まで冷却すると褐色沈殿が生成した。これ
をろ別した後、クロロホルムから再結晶することにより
例示化合物1を130mg(収率57%)得た。融点:
285℃
【0042】本発明の発光素子は陽極、陰極の一対の電
極間に発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合物薄
膜を形成した素子であり、発光層のほか正孔注入層、正
孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、保護層などを有し
てもよく、またこれらの各層はそれぞれ他の機能を備え
たものであってもよい。各層の形成にはそれぞれ種々の
材料を用いることができる。
【0043】陽極は正孔注入層、正孔輸送層、発光層な
どに正孔を供給するものであり、金属、合金、金属酸化
物、電気伝導性化合物、またはこれらの混合物などを用
いることができ、好ましくは仕事関数が4eV以上の化
合物である。具体例としては酸化スズ、酸化亜鉛、酸化
インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)などの導電
性金属酸化物、あるいは金、銀、クロム、ニッケルなど
の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混
合物または積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性
物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールな
どの有機導電性材料、およびこれらとITOとの積層物
などが挙げられ、好ましくは導電性金属酸化物であり、
特に、生産性、高伝導性、透明性などの点からITOが
好ましい。陽極の膜圧は材料により適宜選択可能である
が、通常10nm〜5μm の範囲のものが好ましく、よ
り好ましくは50nm〜1μm であり、更に好ましくは
100nm〜500nmである。
【0044】陽極は通常、ソーダライムガラス、無アル
カリガラス、透明樹脂基板などの上に層形成したものが
用いられる。ガラスを用いる場合、その材質について
は、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アル
カリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライ
ムガラスを用いる場合、シリカなどのバリアコートを施
したものを使用することが好ましい。基盤の厚みは機械
的強度を保つのに十分であれば特に制限はないが、ガラ
スを用いる場合には通常、0.2mm以上、好ましくは
0.7mm以上のものを用いる。陽極の作成には材料に
よって種々の方法が用いられるが、例えばITOの場
合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着
法、化学反応法(ゾル−ゲル法など)、酸化インジウム
スズの分散物の塗布などの方法で膜形成される。陽極は
洗浄その他の処理により、素子の駆動電圧を下げたり、
発光効率を高めることも可能である。例えばITOの場
合、UV−オゾン処理などが効果的である。
【0045】陰極は電子注入層、電子輸送層、発光層な
どに電子を供給するものであり、電子注入層、電子輸送
層、発光層などの負極と隣接する層との密着性やイオン
化ポテンシャル、安定性などを考慮して選ばれる。陰極
の材料としては金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化
合物、またはこれらの混合物を用いることができ、具体
例としてはアルカリ金属(例えばLi、Na、K、Cs
など)またはそのフッ化物、アルカリ土類金属(例えば
Mg、Caなど)またはそのフッ化物、金、銀、鉛、ア
ルミニウム、ナトリウム−カリウム合金またはそれらの
混合金属、リチウム−アルミニウム合金またはそれらの
混合金属、マグネシウム−銀合金またはそれらの混合金
属、インジウム、イッテルビウムなどの希土類金属など
が挙げられ、好ましくは仕事関数が4eV以下の材料で
あり、より好ましくはアルミニウム、リチウム−アルミ
ニウム合金またはそれらの混合金属、マグネシウム−銀
合金またはそれらの混合金属などである。陰極の膜厚は
材料により適宜選択可能であるが、通常10nm〜5μ
mの範囲のものが好ましく、より好ましくは50nm〜
1μmであり、更に好ましくは100nm〜1μmであ
る。陰極の作成には電子ビーム法、スパッタリング法、
抵抗加熱蒸着法、コーティング法などの方法が用いら
れ、金属を単体で蒸着することも、二成分以上を同時に
蒸着することも可能である。更に、複数の金属を同時に
蒸着して合金電極を形成することも可能で有り、またあ
らかじめ調整した合金を蒸着させてもよい。陽極及び陰
極のシート抵抗は低いほうが望ましく、数百Ω/□以下
が好ましい。
【0046】発光層の材料は、電解印加時に陽極または
正孔注入層、正孔輸送層から正孔を注入することができ
るとともに陰極または電子注入層、電子輸送層から電子
を注入することができる機能や、注入された電荷を移動
させる機能、正孔と電子の再結合の場を提供して発光す
る機能を有する層を形成することができるものであれば
何でもよい。好ましくは発光層に本発明の化合物を含有
するものであるが、本発明の化合物の他の材料を用いる
こともできる。例えばベンゾオキサゾール誘導体、ベン
ゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチ
リルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニル
ブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、
ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、ペリレン誘導
体、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルダ
ジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリル
アントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリ
ジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、スチリルア
ミン誘導体、芳香族ジメチリジン化合物、8−キノリノ
ール誘導体の金属錯体や希土類錯体に代表される各種金
属錯体など、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフ
ェニレンビニレンなどのポリマー化合物などが挙げられ
る。発光層の膜厚は特に限定されるものではないが、通
常1nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好まし
くは5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜
500nmである。発光層の形成方法は、特に限定され
るものではないが、抵抗加熱蒸着、電子ビーム、スパッ
タリング、分子積層法、コーティング法(スピンコート
法、キャスト法、ディップコート法)、LB法、インク
ジェット法などの方法が用いられ、好ましくは抵抗加熱
蒸着、コーティング法である。
【0047】正孔注入層、正孔輸送層の材料は、陽極か
ら正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、陰極から
注入された電子を障壁する機能のいずれかを有している
ものであればよい。その具体例としては、カルバゾール
誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オ
キサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリ
ールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘
導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導
体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン
誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチ
ルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化
合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系
化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、
ポリ(N−ビニルカルバゾール)誘導体、アニリン系共
重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェンなどの
導電性高分子オリゴマーなどが挙げられる。正孔注入
層、正孔輸送層の膜厚は特に限定されるものではない
が、通常1nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より
好ましくは5nm〜1μmであり、更に好ましくは10
nm〜500nmである。正孔注入層、正孔輸送層は上
述した材料の一種または二種以上からなる単層構造であ
ってもよいし、同一組成または異種組成の複数層からな
る多層構造であってもよい。正孔注入層、正孔輸送層の
形成方法としては、真空蒸着法やLB法、インクジェッ
ト法、前記正孔注入層を溶媒に溶解または分散させてコ
ーティングする方法(スピンコート法、キャスト法、デ
ィップコート法など)が用いられる。コーティング法の
場合、樹脂成分とともに溶解または分散させることがで
き、樹脂成分としては例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカ
ーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリス
ルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、ポ
リ(N−ビニルカルバゾール)、炭化水素樹脂、ケトン
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロー
ス、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン、メラミン
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキ
シ樹脂、シリコン樹脂などが挙げられる。
【0048】電子注入層、電子輸送層の材料は、陰極か
ら電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から
注入された正孔を障壁する機能のいずれかを有している
ものであればよい。その具体例としては、トリアゾール
誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導
体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導
体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオ
ピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フル
オレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導
体、ナフタレン、ペリレンなどの複素環テトラカルボン
酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘
導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサ
ゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代
表される各種金属錯体などが挙げられる。電子注入層、
電子輸送層の膜厚は特に限定されるものではないが、通
常1nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好まし
くは5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜
500nmである。電子注入層、電子輸送層は、上述し
た材料の一種、または二種以上からなる単層構造であっ
てもよいし、同一組成または異種組成の複数層からなる
多層構造であってもよい。電子注入層、電子輸送層の形
成方法としては、真空蒸着法やLB法、インクジェット
法、前記電子注入輸送剤を溶媒に溶解または分散させて
コーティングする方法(スピンコート法、キャスト法、
ディップコート法など)などが用いられる。コーティン
グ法の場合、樹脂成分とともに溶解または分散すること
ができ、樹脂成分としては例えば、正孔注入輸送層の場
合に例示したものが適用できる。
【0049】保護層の材料としては水分や酸素などの素
子劣化を促進するものが素子内に入る事を抑止する機能
を有しているものであればよい。その具体例としては、
In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、N
iなどの金属、MgO、SiO、SiO2 、Al
2 3 、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe
2 3 、Y 2 3 、TiO2 などの金属酸化物、MgF
2 、LiF、AlF3 、CaF2 などの金属フッ化物、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエ
チレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロ
ロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンと
ジクロロジフルオロエチレンの共重合体、テトラフルオ
ロエチレンと少なくとも1種のコモノマーを含むモノマ
ー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖
に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上
の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質などが
挙げられる。保護層の形成方法についても特に限定はな
く、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパ
ッタリング法、MBE(分子線エピタキシー)法、クラ
スターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラ
ズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プ
ラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガス
ソースCVD法、コーティング法、インクジェット法を
適用できる。
【0050】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれにより限定されるものではない。 実施例1 25mm×25mm×0.7mmのガラス基板上にIT
Oを150nmの厚さで製膜したもの(東京三容真空
(株)製)を透明支持基板とした。この透明支持基板を
エッチング、洗浄後、NPD(N,N’−ビス(1−ナ
フチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン)約40n
m、表1記載の化合物およびAlq(トリス(8−ヒド
ロキシキノリナト)アルミニウム)をそれぞれ1:10
の比で約60nmになるように10-5〜10-6Torr
の真空中で、約4Å/秒の蒸着速度で基板温度室温の条
件下蒸着した。次いで有機薄膜上にパターニングしたマ
スク(発光面積が5mm×5mmとなるマスク)を設置
し、蒸着装置内でマグネシウム:銀=10:1を50n
m共蒸着した後、銀50nmを蒸着し、素子を作成し
た。 素子評価はそれぞれ0℃、25℃、50℃におい
て、東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400を
用いて,直流低電圧を発光素子に印加し発光させ、その
輝度をトプコン社の輝度計BM−8、発光波長を浜松ホ
トニクス社製スペクトルアナライザーPMA−11を用
いて測定した。
【0051】
【化20】
【0052】
【表1】
【0053】表1の結果から明らかなように、本発明の
化合物を用いた素子では、温度変化に伴う輝度変化が小
さく、また半値幅の小さいシャープなスペクトルを有す
る発光を示した。
【0054】
【発明の効果】本発明により、従来に比べて発光輝度の
温度依存性が小さい発光素子を構成する新規π電子共役
化合物を提供することができた。これにより、厳しい温
度条件の下でも安定に、高輝度、高効率、高応答速度で
発光する発光素子を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 495/04 105 C07D 495/04 105Z 111 111 517/04 517/04 C09K 11/06 635 C09K 11/06 635 655 655 G03C 1/10 G03C 1/10 H05B 33/14 H05B 33/14 B // G02B 5/22 G02B 5/22 Fターム(参考) 2H023 CA06 FD01 2H048 AA05 CA04 3K007 AB00 AB02 AB03 AB04 AB06 AB13 AB14 BB05 CA01 CA05 CB01 CB03 DA00 DB03 EB00 FA01 4C063 AA01 AA03 BB01 CC97 DD76 DD94 EE10 4C071 AA01 BB01 CC01 CC02 CC11 CC12 CC21 CC22 CC23 CC24 DD04 DD05 DD07 EE12 EE13 FF05 FF06 FF15 FF16 FF23 FF24 GG03 JJ01 JJ04 JJ06 JJ07 LL05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される化合物であ
    ることを特徴とする有機発光素子材料。 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ水素
    原子または置換基を表す。X1 は酸素原子、硫黄原子、
    セレン原子、またはテルル原子を表す。YはC−G
    1 (G2 )(G1 、G2 はそれぞれ水素原子または置換
    基を表す。)を表す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)で表される化合物。 【化2】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子または置
    換基を表す。X2 は酸素原子または硫黄原子を表す。Y
    はC−G1 (G2 )(G1 、G2 はそれぞれ水素原子ま
    たは置換基を表す。)を表す。Zは5または6員環を形
    成するに必要な原子群を表す。)
  3. 【請求項3】 下記一般式(II)で表される化合物であ
    ることを特徴とする有機発光素子材料。 【化3】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子または置
    換基を表す。X2 は酸素原子または硫黄原子を表す。Y
    はC−G1 (G2 )(G1 、G2 はそれぞれ水素原子ま
    たは置換基を表す。)を表す。Zは5または6員環を形
    成するに必要な原子群を表す。)
  4. 【請求項4】 下記一般式(II−a)で表される化合
    物。 【化4】 (式中、R1 、R2 、R31、R32、R33およびR34は、
    それぞれ水素原子または置換基を表す。X2 は酸素原子
    または硫黄原子を表す。YはC−G1 (G2 )(G1
    2 はそれぞれ水素原子または置換基を表す。)を表
    す。)
  5. 【請求項5】 下記一般式(II−a)で表される化合物
    であることを特徴とする有機発光素子材料。 【化5】 (式中、R1 、R2 、R31、R32、R33およびR34は、
    それぞれ水素原子または置換基を表す。X2 は酸素原子
    または硫黄原子を表す。YはC−G1 (G2 )(G1
    2 はそれぞれ水素原子または置換基を表す。)を表
    す。)
  6. 【請求項6】 一対の電極間に発光層もしくは発光層を
    含む複数の有機化合物薄層を形成した発光素子におい
    て、少なくとも一層が請求項1、3、5に記載の一般式
    (I)、(II)および(II−a)で表される化合物を、
    少なくとも一種含有する層であることを特徴とする発光
    素子。
  7. 【請求項7】 一対の電極間に発光層もしくは発光層を
    含む複数の有機化合物薄層を形成した有機発光素子にお
    いて、少なくとも一層が請求項1、3、5に記載の一般
    式(I)、(II)および(II−a)で表される化合物
    を、少なくとも一種ポリマー中に分散した層であること
    を特徴とする発光素子。
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