JP2001089397A - 生理活性物質含有錠剤及びその製造方法 - Google Patents
生理活性物質含有錠剤及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2001089397A JP2001089397A JP26330799A JP26330799A JP2001089397A JP 2001089397 A JP2001089397 A JP 2001089397A JP 26330799 A JP26330799 A JP 26330799A JP 26330799 A JP26330799 A JP 26330799A JP 2001089397 A JP2001089397 A JP 2001089397A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fatty acid
- tablet
- active substance
- physiologically active
- acid ester
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 口中崩壊性に優れ、風味良好で、かつ不良品
発生率の低い生理活性物質含有錠剤及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 少なくとも生理活性物質及び親水親油バ
ランス(hyrdophile-liophile balance) 11以上の親水
性ショ糖脂肪酸エステルを含有する生理活性物質含有錠
剤及びその製造方法であり、親水性ショ糖脂肪酸エステ
ルが、60重量%以上のステアリン酸からなること、親
水性ショ糖脂肪酸エステルのエステルが、50重量%以
上のモノエステルであること、生理活性物質が、ビフィ
ズス菌生菌末及び/又はラクトフェリン類であること、
生理活性物質が、錠剤1g当り少なくとも1×108個
の割合のビフィズス菌生菌であること、生理活性物質
が、錠剤1g当り少なくとも5mgの割合のラクトフェ
リン類であること、グリセリン脂肪酸エステルを含有す
ること、並びに親水性ショ糖脂肪酸エステルを少なくと
も0.1重量%、及びグリセリン脂肪酸エステルを1〜
3重量%の割合で含有することを望ましい態様としても
いる。
発生率の低い生理活性物質含有錠剤及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 少なくとも生理活性物質及び親水親油バ
ランス(hyrdophile-liophile balance) 11以上の親水
性ショ糖脂肪酸エステルを含有する生理活性物質含有錠
剤及びその製造方法であり、親水性ショ糖脂肪酸エステ
ルが、60重量%以上のステアリン酸からなること、親
水性ショ糖脂肪酸エステルのエステルが、50重量%以
上のモノエステルであること、生理活性物質が、ビフィ
ズス菌生菌末及び/又はラクトフェリン類であること、
生理活性物質が、錠剤1g当り少なくとも1×108個
の割合のビフィズス菌生菌であること、生理活性物質
が、錠剤1g当り少なくとも5mgの割合のラクトフェ
リン類であること、グリセリン脂肪酸エステルを含有す
ること、並びに親水性ショ糖脂肪酸エステルを少なくと
も0.1重量%、及びグリセリン脂肪酸エステルを1〜
3重量%の割合で含有することを望ましい態様としても
いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生理活性物質含有
錠剤及びその製造方法に関する。詳しくは、口中崩壊性
に優れ、風味良好で、かつ不良品発生率の低い、少なく
とも生理活性物質及び親水親油バランス(hyrdophile-li
ophile balance。以下、HLBと記載する。) 11以上
の親水性ショ糖脂肪酸エステルを含有する生理活性物質
含有錠剤及びその製造方法に関するものである。
錠剤及びその製造方法に関する。詳しくは、口中崩壊性
に優れ、風味良好で、かつ不良品発生率の低い、少なく
とも生理活性物質及び親水親油バランス(hyrdophile-li
ophile balance。以下、HLBと記載する。) 11以上
の親水性ショ糖脂肪酸エステルを含有する生理活性物質
含有錠剤及びその製造方法に関するものである。
【0002】尚、本明細書において、百分率(%)の表
示は、不良品発生率を除き、特に断りのない限り重量に
よる値である。
示は、不良品発生率を除き、特に断りのない限り重量に
よる値である。
【0003】また、本明細書において、ビフィドバクテ
リウム(Bifidobacterium)に属する微生物をビフィズス
菌、ビフィズス菌生菌を粉末化したものをビフィズス菌
生菌末、ビフィズス菌以外の乳酸菌類を乳酸菌、乳酸菌
生菌を粉末化したものを乳酸菌生菌末、及び微生物の細
胞又は菌体をまとめて菌体と記載することがある。
リウム(Bifidobacterium)に属する微生物をビフィズス
菌、ビフィズス菌生菌を粉末化したものをビフィズス菌
生菌末、ビフィズス菌以外の乳酸菌類を乳酸菌、乳酸菌
生菌を粉末化したものを乳酸菌生菌末、及び微生物の細
胞又は菌体をまとめて菌体と記載することがある。
【0004】
【従来の技術】従来、生理活性物質含有錠剤にショ糖脂
肪酸エステルを使用した例として、生理活性物質の一種
である乳酸菌の生残性の改善の問題を解決するために、
大量のHLB値の低い親油性ショ糖脂肪酸エステルによ
り少量の乳酸菌をコーテイングすることにより、乳酸菌
の死滅を減少させた乳酸菌含有錠菓の製造方法(特公昭
53−37430号公報。以下、従来技術1と記載す
る。)、生理活性物質の一種であるビフィズス菌の生残
性の改善の問題を解決するために、結合剤として錠剤中
にショ糖脂肪酸エステルを添加してビフィズス菌の死滅
を減少させたビフィズス菌含有錠剤の製法(特公平7−
17514号公報。以下、従来技術2と記載する。)、
生理活性物質の一種であるラクトフェリン類を含有する
錠剤の滑沢剤としてショ糖脂肪酸エステルを添加したラ
クトフェリン錠剤(国際公開公報第WO98/3023
5号。以下、従来技術3と記載する。)等が知られてい
る。
肪酸エステルを使用した例として、生理活性物質の一種
である乳酸菌の生残性の改善の問題を解決するために、
大量のHLB値の低い親油性ショ糖脂肪酸エステルによ
り少量の乳酸菌をコーテイングすることにより、乳酸菌
の死滅を減少させた乳酸菌含有錠菓の製造方法(特公昭
53−37430号公報。以下、従来技術1と記載す
る。)、生理活性物質の一種であるビフィズス菌の生残
性の改善の問題を解決するために、結合剤として錠剤中
にショ糖脂肪酸エステルを添加してビフィズス菌の死滅
を減少させたビフィズス菌含有錠剤の製法(特公平7−
17514号公報。以下、従来技術2と記載する。)、
生理活性物質の一種であるラクトフェリン類を含有する
錠剤の滑沢剤としてショ糖脂肪酸エステルを添加したラ
クトフェリン錠剤(国際公開公報第WO98/3023
5号。以下、従来技術3と記載する。)等が知られてい
る。
【0005】また、生理活性物質含有錠剤にグリセリン
脂肪酸エステルを使用した例として、生理活性物質の一
種である乳酸菌の生残性の改善の問題を解決するため
に、大量のHLB値の低い親油性グリセリン脂肪酸エス
テルにより少量の乳酸菌をコーテイングすることによ
り、乳酸菌の死滅を減少させた前記従来技術1の乳酸菌
含有錠菓の製造方法、従来技術2の不良品発生率が高い
という問題を解決するために、結合剤として錠剤中にグ
リセリン脂肪酸エステルを添加し、ビフィズス菌が長期
間高い生残性を示し、風味良好で、かつ不良品発生率の
低いビフィズス菌生菌を大量に含有するビフィズス菌含
有錠剤及びその製造方法(特開平11−80007号公
報。以下、従来技術4と記載する。)、生理活性物質の
一種であるラクトフェリン類を含有する錠剤の滑沢剤と
してグリセリン脂肪酸エステルを添加した前記従来技術
3のラクトフェリン錠剤等が知られている。
脂肪酸エステルを使用した例として、生理活性物質の一
種である乳酸菌の生残性の改善の問題を解決するため
に、大量のHLB値の低い親油性グリセリン脂肪酸エス
テルにより少量の乳酸菌をコーテイングすることによ
り、乳酸菌の死滅を減少させた前記従来技術1の乳酸菌
含有錠菓の製造方法、従来技術2の不良品発生率が高い
という問題を解決するために、結合剤として錠剤中にグ
リセリン脂肪酸エステルを添加し、ビフィズス菌が長期
間高い生残性を示し、風味良好で、かつ不良品発生率の
低いビフィズス菌生菌を大量に含有するビフィズス菌含
有錠剤及びその製造方法(特開平11−80007号公
報。以下、従来技術4と記載する。)、生理活性物質の
一種であるラクトフェリン類を含有する錠剤の滑沢剤と
してグリセリン脂肪酸エステルを添加した前記従来技術
3のラクトフェリン錠剤等が知られている。
【0006】尚、生理活性物質の一種であるビフィズス
菌は有用な腸内細菌の一つとして広く知られており、そ
の生理学的意義については多数の報告があり、腸内にお
いて乳酸、酢酸等の有機酸を生産し、かつ有害菌の増殖
を抑制する作用、ビタミンの産生、免疫力の賦活化等が
明らかにされており、ビフィズス菌を摂取することによ
り健康を維持することを目的として、ヨ−グルト、菓子
類、飲料類、打錠食品等のビフィズス菌を含有する種々
の食品が開発されている(光岡知足編著、「ビフィズス
菌の研究」、財団法人日本ビフィズス菌センター、19
94年)。
菌は有用な腸内細菌の一つとして広く知られており、そ
の生理学的意義については多数の報告があり、腸内にお
いて乳酸、酢酸等の有機酸を生産し、かつ有害菌の増殖
を抑制する作用、ビタミンの産生、免疫力の賦活化等が
明らかにされており、ビフィズス菌を摂取することによ
り健康を維持することを目的として、ヨ−グルト、菓子
類、飲料類、打錠食品等のビフィズス菌を含有する種々
の食品が開発されている(光岡知足編著、「ビフィズス
菌の研究」、財団法人日本ビフィズス菌センター、19
94年)。
【0007】また、生理活性物質の一種であるラクトフ
ェリン類は有害微生物に対する抗菌作用、有用細菌の腸
内定着作用[ジャーナル・オブ・ペディアトリクス(Jo
urnal of Pediatrics )、第94巻、第1ぺージ、19
79年。特許第2532911号。]等が明らかにされ
ており、ラクトフェリン類を摂取することにより健康を
維持することを目的として、乳幼児用調製粉乳、打錠食
品等のラクトフェリン類を含有する種々の食品が開発さ
れている(ドラッグ・トピックス、1996年9月9日
号)。
ェリン類は有害微生物に対する抗菌作用、有用細菌の腸
内定着作用[ジャーナル・オブ・ペディアトリクス(Jo
urnal of Pediatrics )、第94巻、第1ぺージ、19
79年。特許第2532911号。]等が明らかにされ
ており、ラクトフェリン類を摂取することにより健康を
維持することを目的として、乳幼児用調製粉乳、打錠食
品等のラクトフェリン類を含有する種々の食品が開発さ
れている(ドラッグ・トピックス、1996年9月9日
号)。
【0008】しかしながら、これらの従来技術には、次
に記載するとおりの不都合があった。
に記載するとおりの不都合があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のとおり、従来の
ショ糖脂肪酸エステルを生理活性物質の一種である乳酸
菌又はビフィズス菌の錠剤中の生残性の改善に使用する
こと、並びに滑沢剤として使用することは公知であった
が、これらの技術は、不良品発生率が高く、また、苦味
を感じる等の風味上の問題点を有していた。
ショ糖脂肪酸エステルを生理活性物質の一種である乳酸
菌又はビフィズス菌の錠剤中の生残性の改善に使用する
こと、並びに滑沢剤として使用することは公知であった
が、これらの技術は、不良品発生率が高く、また、苦味
を感じる等の風味上の問題点を有していた。
【0010】更に、前記のとおり、従来から、グリセリ
ン脂肪酸エステルを生理活性物質の一種である乳酸菌又
はビフィズス菌の錠剤中の生残性、風味、及び不良品発
生率の改善に使用すること、並びに滑沢剤として使用す
ることは公知であったが、これらの技術は、口中崩壊性
に劣るという問題点を有していた。
ン脂肪酸エステルを生理活性物質の一種である乳酸菌又
はビフィズス菌の錠剤中の生残性、風味、及び不良品発
生率の改善に使用すること、並びに滑沢剤として使用す
ることは公知であったが、これらの技術は、口中崩壊性
に劣るという問題点を有していた。
【0011】本発明者らは、前記従来技術に鑑みて、錠
剤に使用可能な各種結合剤について鋭意検討した結果、
後記試験例から明らかなとおり、ショ糖脂肪酸エステル
としてHLB11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを
選択することにより、口中崩壊性に優れ、風味良好で、
かつ不良品発生率の低い生理活性物質含有錠剤が製造で
きることを見い出した。
剤に使用可能な各種結合剤について鋭意検討した結果、
後記試験例から明らかなとおり、ショ糖脂肪酸エステル
としてHLB11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを
選択することにより、口中崩壊性に優れ、風味良好で、
かつ不良品発生率の低い生理活性物質含有錠剤が製造で
きることを見い出した。
【0012】本発明の目的は、従来の欠点を解消した口
中崩壊性に優れ、風味良好で、かつ不良品発生率の低い
生理活性物質含有錠剤及びその製造方法を提供すること
である。
中崩壊性に優れ、風味良好で、かつ不良品発生率の低い
生理活性物質含有錠剤及びその製造方法を提供すること
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第一の発明は、少なくとも生理活性物質及びHLB
11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを含有する生理
活性物質含有錠剤であり、親水性ショ糖脂肪酸エステル
が、60%以上のステアリン酸からなること(以下、態
様1と記載する。)、親水性ショ糖脂肪酸エステルのエ
ステルが、50%以上のモノエステルであること(以
下、態様2と記載する。)、生理活性物質が、ビフィズ
ス菌生菌末及び/又はラクトフェリン類であること(以
下、態様3と記載する。)、生理活性物質が、錠剤1g
当り少なくとも1×108 個の割合のビフィズス菌生菌
であること(以下、態様4と記載する。)、生理活性物
質が、錠剤1g当り少なくとも5mgの割合のラクトフ
ェリン類であること(以下、態様5と記載する。)、グ
リセリン脂肪酸エステルを含有すること(以下、態様6
と記載する。)、並びに親水性ショ糖脂肪酸エステルを
少なくとも0.1%、及びグリセリン脂肪酸エステルを
1〜3%の割合で含有すること(以下、態様7と記載す
る。)を望ましい態様としてもいる。
明の第一の発明は、少なくとも生理活性物質及びHLB
11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを含有する生理
活性物質含有錠剤であり、親水性ショ糖脂肪酸エステル
が、60%以上のステアリン酸からなること(以下、態
様1と記載する。)、親水性ショ糖脂肪酸エステルのエ
ステルが、50%以上のモノエステルであること(以
下、態様2と記載する。)、生理活性物質が、ビフィズ
ス菌生菌末及び/又はラクトフェリン類であること(以
下、態様3と記載する。)、生理活性物質が、錠剤1g
当り少なくとも1×108 個の割合のビフィズス菌生菌
であること(以下、態様4と記載する。)、生理活性物
質が、錠剤1g当り少なくとも5mgの割合のラクトフ
ェリン類であること(以下、態様5と記載する。)、グ
リセリン脂肪酸エステルを含有すること(以下、態様6
と記載する。)、並びに親水性ショ糖脂肪酸エステルを
少なくとも0.1%、及びグリセリン脂肪酸エステルを
1〜3%の割合で含有すること(以下、態様7と記載す
る。)を望ましい態様としてもいる。
【0014】前記課題を解決する本発明の第二の発明
は、生理活性物質に、結合剤として少なくともHLB1
1以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを添加して混合
し、得られた混合粉末を打錠することを特徴とする生理
活性物質含有錠剤の製造方法であり、生理活性物質であ
るビフィズス菌生菌末及び/又はラクトフェリン類に、
結合剤として錠剤の少なくとも0.1%の割合のHLB
11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステル及び錠剤の1〜
3%の割合のグリセリン脂肪酸エステルを添加して混合
し、得られた混合粉末を打錠すること(以下、態様8と
記載する。)を望ましい態様としてもいる。
は、生理活性物質に、結合剤として少なくともHLB1
1以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを添加して混合
し、得られた混合粉末を打錠することを特徴とする生理
活性物質含有錠剤の製造方法であり、生理活性物質であ
るビフィズス菌生菌末及び/又はラクトフェリン類に、
結合剤として錠剤の少なくとも0.1%の割合のHLB
11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステル及び錠剤の1〜
3%の割合のグリセリン脂肪酸エステルを添加して混合
し、得られた混合粉末を打錠すること(以下、態様8と
記載する。)を望ましい態様としてもいる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0016】本発明の生理活性物質は、生理活性を有す
る物質であればいずれであっても使用することができ、
具体的には、ビフィズス菌生菌等の有用微生物、ラクト
フェリン類等の生理活性蛋白質又はペプチド、アロエ、
ロイヤルゼリー等の生薬、ラクチュロース、ラフィノー
ス等のオリゴ糖等を例示することができるが、本発明の
態様3に示すとおり、本発明によりビフィズス菌の生残
性及びラクトフェリン類の生理活性が良好に保持される
ことから、生理活性物質がビフィズス菌生菌末及び/又
はラクトフェリン類であることが望ましい。
る物質であればいずれであっても使用することができ、
具体的には、ビフィズス菌生菌等の有用微生物、ラクト
フェリン類等の生理活性蛋白質又はペプチド、アロエ、
ロイヤルゼリー等の生薬、ラクチュロース、ラフィノー
ス等のオリゴ糖等を例示することができるが、本発明の
態様3に示すとおり、本発明によりビフィズス菌の生残
性及びラクトフェリン類の生理活性が良好に保持される
ことから、生理活性物質がビフィズス菌生菌末及び/又
はラクトフェリン類であることが望ましい。
【0017】尚、本発明の態様3のビフィズス菌は、ビ
フィドバクテリウム(Bifidobacterium)属に属する微生
物であり、例えば、ビフィドバクテリウム・ロングム
(Bifidobacterium longum), ビフィドバクテリウム・
インファンチス(Bifidobacterium infantis)、ビフィ
ドバクテリウム・アドレッセンティス(Bifidobacteriu
m adolescentis)、ビフィドバクテリウム・ブレ−ベ
(Bifidobacterium breve)等であり、いずれも市販され
ているか又は寄託機関から容易に入手することができる
菌株である。
フィドバクテリウム(Bifidobacterium)属に属する微生
物であり、例えば、ビフィドバクテリウム・ロングム
(Bifidobacterium longum), ビフィドバクテリウム・
インファンチス(Bifidobacterium infantis)、ビフィ
ドバクテリウム・アドレッセンティス(Bifidobacteriu
m adolescentis)、ビフィドバクテリウム・ブレ−ベ
(Bifidobacterium breve)等であり、いずれも市販され
ているか又は寄託機関から容易に入手することができる
菌株である。
【0018】本発明の態様3のビフィズス菌生菌末は、
前記ビフィズス菌を適当な培地により生育させ、遠心分
離等により分離し、脱脂粉乳溶液等の凍結乾燥保護剤と
混合し、凍結乾燥し、得られた乾燥品を粉砕し、必要に
応じてデキストリン、ブドウ糖、澱粉等の適当な倍散剤
と混合し、調製することができる。より具体的には、ビ
フィズス菌生菌末は、後記する参考例に示した方法で調
製することができる。
前記ビフィズス菌を適当な培地により生育させ、遠心分
離等により分離し、脱脂粉乳溶液等の凍結乾燥保護剤と
混合し、凍結乾燥し、得られた乾燥品を粉砕し、必要に
応じてデキストリン、ブドウ糖、澱粉等の適当な倍散剤
と混合し、調製することができる。より具体的には、ビ
フィズス菌生菌末は、後記する参考例に示した方法で調
製することができる。
【0019】本発明のビフィズス菌生菌の含有割合は、
本発明の態様4に示すとおり、錠剤1g当り少なくとも
1×108 個であることが、ビフィズス菌の生理活性を
発揮させるうえから望ましい。尚、このビフィズス菌生
菌の含有割合の達成は、錠剤当たりのビフィズス菌生菌
末の配合割合が、1%未満ではビフィズス菌生菌の含有
割合の達成が困難であり、60%を超えると不良品発生
率が高くなることから、ビフィズス菌生菌末を錠剤の1
〜60%、望ましくは3〜50%の割合で配合すること
により可能となる。
本発明の態様4に示すとおり、錠剤1g当り少なくとも
1×108 個であることが、ビフィズス菌の生理活性を
発揮させるうえから望ましい。尚、このビフィズス菌生
菌の含有割合の達成は、錠剤当たりのビフィズス菌生菌
末の配合割合が、1%未満ではビフィズス菌生菌の含有
割合の達成が困難であり、60%を超えると不良品発生
率が高くなることから、ビフィズス菌生菌末を錠剤の1
〜60%、望ましくは3〜50%の割合で配合すること
により可能となる。
【0020】また、本発明の態様3のラクトフェリン類
は、哺乳類(例えばヒト、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ
等)の初乳、移行乳、常乳、末期乳等、又はこれらの乳
の処理物である脱脂乳、乳清等から常法(例えば、イオ
ン交換クロマトグラフィー)により分離したラクトフェ
リン、それらを塩酸、クエン酸等により脱鉄したアポラ
クトフェリン、アポラクトフェリンを鉄、亜鉛、銅、マ
ンガン等の金属でキレートさせた金属飽和又は部分飽和
ラクトフェリン、これらの加水分解物、ペプチド、又は
これらの2以上の混合物等であり、簡便には、市販のラ
クトフェリン(例えば、森永乳業社製等。)を使用する
ことができる。
は、哺乳類(例えばヒト、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ
等)の初乳、移行乳、常乳、末期乳等、又はこれらの乳
の処理物である脱脂乳、乳清等から常法(例えば、イオ
ン交換クロマトグラフィー)により分離したラクトフェ
リン、それらを塩酸、クエン酸等により脱鉄したアポラ
クトフェリン、アポラクトフェリンを鉄、亜鉛、銅、マ
ンガン等の金属でキレートさせた金属飽和又は部分飽和
ラクトフェリン、これらの加水分解物、ペプチド、又は
これらの2以上の混合物等であり、簡便には、市販のラ
クトフェリン(例えば、森永乳業社製等。)を使用する
ことができる。
【0021】本発明のラクトフェリン類の含有割合は、
本発明の態様5に示すとおり、錠剤1g当り少なくとも
5mgであることが、ラクトフェリン類の生理活性を発
揮させるうえから望ましい。尚、このラクトフェリン類
の含有割合の達成は、錠剤当たりのラクトフェリン類の
配合割合が、0.5%未満ではラクトフェリン類の含有
割合の達成が困難であり、90%を超える場合、不良品
発生率が高くなることから、ラクトフェリン類を錠剤の
0.5〜90%、望ましくは5〜80%の割合で配合す
ることにより可能となる。
本発明の態様5に示すとおり、錠剤1g当り少なくとも
5mgであることが、ラクトフェリン類の生理活性を発
揮させるうえから望ましい。尚、このラクトフェリン類
の含有割合の達成は、錠剤当たりのラクトフェリン類の
配合割合が、0.5%未満ではラクトフェリン類の含有
割合の達成が困難であり、90%を超える場合、不良品
発生率が高くなることから、ラクトフェリン類を錠剤の
0.5〜90%、望ましくは5〜80%の割合で配合す
ることにより可能となる。
【0022】本発明のHLB11以上の親水性ショ糖脂
肪酸エステルは、脂肪酸とショ糖のエステル及びその誘
導体であって、HLB11以上であればいずれであって
も使用することができるが、本発明の態様1及び態様2
に示すとおり、結合脂肪酸の60%以上がステアリン酸
であること、即ち、60%以上のステアリン酸からなる
こと、及びエステル組成の50%以上がモノエステルで
あること、即ち、エステルが、50%以上のモノエステ
ルであることが、一層口中崩壊性に優れ、風味良好であ
ることから、望ましい。具体的には、HLB11以上の
親水性ショ糖脂肪酸エステルであって、結合脂肪酸の6
0%以上がステアリン酸であり、エステル組成の50%
以上がモノエステルである市販のHLB11の親水性シ
ョ糖脂肪酸エステル(例えば、三菱化学フーズ社製のリ
ョートーシュガーエステルS−1170等)を使用する
ことができる。
肪酸エステルは、脂肪酸とショ糖のエステル及びその誘
導体であって、HLB11以上であればいずれであって
も使用することができるが、本発明の態様1及び態様2
に示すとおり、結合脂肪酸の60%以上がステアリン酸
であること、即ち、60%以上のステアリン酸からなる
こと、及びエステル組成の50%以上がモノエステルで
あること、即ち、エステルが、50%以上のモノエステ
ルであることが、一層口中崩壊性に優れ、風味良好であ
ることから、望ましい。具体的には、HLB11以上の
親水性ショ糖脂肪酸エステルであって、結合脂肪酸の6
0%以上がステアリン酸であり、エステル組成の50%
以上がモノエステルである市販のHLB11の親水性シ
ョ糖脂肪酸エステル(例えば、三菱化学フーズ社製のリ
ョートーシュガーエステルS−1170等)を使用する
ことができる。
【0023】尚、本発明のHLB11以上の親水性ショ
糖脂肪酸エステルの含有割合は、0.1%未満では十分
な口中崩壊性が得られないことから、錠剤の少なくとも
0.1%の割合で含有することが望ましいが、6.0%
を超える場合、風味に悪影響を及ぼすことから、錠剤の
0.1〜6.0%の割合で含有することが一層望まし
い。
糖脂肪酸エステルの含有割合は、0.1%未満では十分
な口中崩壊性が得られないことから、錠剤の少なくとも
0.1%の割合で含有することが望ましいが、6.0%
を超える場合、風味に悪影響を及ぼすことから、錠剤の
0.1〜6.0%の割合で含有することが一層望まし
い。
【0024】本発明の態様6に示すとおり、HLB11
以上の親水性ショ糖脂肪酸エステル及びグリセリン脂肪
酸エステルを併用することにより、口中崩壊性、風味、
及び不良品発生率が相乗的に一層改善されることから、
本発明の生理活性物質含有錠剤中にグリセリン脂肪酸エ
ステルを含有することが望ましい。
以上の親水性ショ糖脂肪酸エステル及びグリセリン脂肪
酸エステルを併用することにより、口中崩壊性、風味、
及び不良品発生率が相乗的に一層改善されることから、
本発明の生理活性物質含有錠剤中にグリセリン脂肪酸エ
ステルを含有することが望ましい。
【0025】本発明の態様6のグリセリン脂肪酸エステ
ルは、脂肪酸とグリセリン又はポリグリセリンのエステ
ル及びその誘導体であり、グリセリン酢酸脂肪酸エステ
ル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンクエン
酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステ
ル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、グリ
セリン酢酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、
及びポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル等を例
示することができ、いずれも食品添加物として広く利用
されており、また市販されており容易に入手可能であ
る。
ルは、脂肪酸とグリセリン又はポリグリセリンのエステ
ル及びその誘導体であり、グリセリン酢酸脂肪酸エステ
ル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンクエン
酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステ
ル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、グリ
セリン酢酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、
及びポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル等を例
示することができ、いずれも食品添加物として広く利用
されており、また市販されており容易に入手可能であ
る。
【0026】本発明のHLB11以上の親水性ショ糖脂
肪酸エステル及びグリセリン脂肪酸エステルの含有割合
は、本発明の態様7に示すとおり、錠剤当たりの親水性
ショ糖脂肪酸の含有割合が、0.1%未満では十分な口
中崩壊性が得られないこと、並びに、錠剤当たりのグリ
セリン脂肪酸エステルの含有割合が、1%未満では不良
品発生率の十分な低下がなく、3%を超えると口中崩壊
性、風味、及び不良品発生率に悪影響を及ぼすことか
ら、HLB11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを錠
剤の少なくとも0.1%、及びグリセリン脂肪酸エステ
ルを錠剤の1〜3%の割合で含有することが望ましい。
肪酸エステル及びグリセリン脂肪酸エステルの含有割合
は、本発明の態様7に示すとおり、錠剤当たりの親水性
ショ糖脂肪酸の含有割合が、0.1%未満では十分な口
中崩壊性が得られないこと、並びに、錠剤当たりのグリ
セリン脂肪酸エステルの含有割合が、1%未満では不良
品発生率の十分な低下がなく、3%を超えると口中崩壊
性、風味、及び不良品発生率に悪影響を及ぼすことか
ら、HLB11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを錠
剤の少なくとも0.1%、及びグリセリン脂肪酸エステ
ルを錠剤の1〜3%の割合で含有することが望ましい。
【0027】本発明の錠剤に使用される他の成分として
は、倍散剤、風味改良剤、香料、着色料等を適宜使用す
ることができる。
は、倍散剤、風味改良剤、香料、着色料等を適宜使用す
ることができる。
【0028】倍散剤としては砂糖、グルコース、デキス
トリン、澱粉、脱脂粉乳、乳蛋白質、天然物エキス類等
であり、風味改良剤としてはアスコルビン酸、クエン酸
等であり、香料としては粉末ヨーグルトフレーバー、粉
末レモンフレーバー等であり、及び着色料としては天然
色素等である。
トリン、澱粉、脱脂粉乳、乳蛋白質、天然物エキス類等
であり、風味改良剤としてはアスコルビン酸、クエン酸
等であり、香料としては粉末ヨーグルトフレーバー、粉
末レモンフレーバー等であり、及び着色料としては天然
色素等である。
【0029】また、通常、錠剤に使用されているカルシ
ウム、鉄、ビタミン類、核酸類、ペプチド、又はその他
の細菌類等のヒトにとって有用な物質を使用することも
可能である。
ウム、鉄、ビタミン類、核酸類、ペプチド、又はその他
の細菌類等のヒトにとって有用な物質を使用することも
可能である。
【0030】本発明の生理活性物質含有錠剤は、後記実
施例からも明らかなとおり、少なくとも生理活性物質及
びHLB11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを含有
する生理活性物質含有錠剤であり、口中崩壊性に優れ、
風味良好で、かつ不良品発生率の低い生理活性物質含有
錠剤である。
施例からも明らかなとおり、少なくとも生理活性物質及
びHLB11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを含有
する生理活性物質含有錠剤であり、口中崩壊性に優れ、
風味良好で、かつ不良品発生率の低い生理活性物質含有
錠剤である。
【0031】尚、本発明の生理活性物質含有錠剤は、適
当な量(例えば、20g又は10錠単位等)を公知の方
法で密封包装し、最終製品とすることができる。
当な量(例えば、20g又は10錠単位等)を公知の方
法で密封包装し、最終製品とすることができる。
【0032】次に本発明の第二の発明について記載す
る。
る。
【0033】本発明の方法は、生理活性物質に、結合剤
として少なくともHLB11以上の親水性ショ糖脂肪酸
エステルを添加し、適宜その他の成分であるオリゴ糖、
倍散剤、風味改良材、香料、又は着色料を添加し、均一
に混合し、得られた混合粉末を、打錠機により打錠し、
口中崩壊性、風味、不良品発生等の問題点を解決し、口
中崩壊性に優れ、風味良好で、かつ不良品発生率の低い
生理活性物質含有錠剤を製造することができる。尚、一
部の原材料粉末を予め乾式又は湿式造粒したうえで、他
の原材料粉末と混合し打錠することもできる。
として少なくともHLB11以上の親水性ショ糖脂肪酸
エステルを添加し、適宜その他の成分であるオリゴ糖、
倍散剤、風味改良材、香料、又は着色料を添加し、均一
に混合し、得られた混合粉末を、打錠機により打錠し、
口中崩壊性、風味、不良品発生等の問題点を解決し、口
中崩壊性に優れ、風味良好で、かつ不良品発生率の低い
生理活性物質含有錠剤を製造することができる。尚、一
部の原材料粉末を予め乾式又は湿式造粒したうえで、他
の原材料粉末と混合し打錠することもできる。
【0034】本発明の方法の望ましい態様である態様8
の方法は、生理活性物質であるビフィズス菌生菌末及び
/又はラクトフェリン類に、結合剤として錠剤の少なく
とも0.1%の割合のHLB11以上の親水性ショ糖脂
肪酸エステル及び錠剤の1〜3%の割合のグリセリン脂
肪酸エステルを添加し、均一に混合し、得られた混合粉
末を、打錠機により打錠し、口中崩壊性、風味、不良品
発生等の問題点を解決し、一層口中崩壊性に優れ、風味
良好で、かつ不良品発生率の低い生理活性物質含有錠剤
を製造することができる。
の方法は、生理活性物質であるビフィズス菌生菌末及び
/又はラクトフェリン類に、結合剤として錠剤の少なく
とも0.1%の割合のHLB11以上の親水性ショ糖脂
肪酸エステル及び錠剤の1〜3%の割合のグリセリン脂
肪酸エステルを添加し、均一に混合し、得られた混合粉
末を、打錠機により打錠し、口中崩壊性、風味、不良品
発生等の問題点を解決し、一層口中崩壊性に優れ、風味
良好で、かつ不良品発生率の低い生理活性物質含有錠剤
を製造することができる。
【0035】本発明の方法に使用される打錠機は、一般
に錠剤又は錠菓の製造に使用されている装置であって、
例えば、畑鉄鋼所社製のHT12SS等を例示すること
ができる。
に錠剤又は錠菓の製造に使用されている装置であって、
例えば、畑鉄鋼所社製のHT12SS等を例示すること
ができる。
【0036】次に試験例を示して本発明を詳細に説明す
るが、本発明においては、次の試験方法を採用した。
るが、本発明においては、次の試験方法を採用した。
【0037】(1)各試料の口中崩壊性の試験方法 第十三改正日本薬局方[鈴木郁生他監修、「第十三改正
日本薬局方解説書」、1996年、B−475乃至B−
484頁、47.崩壊試験法の項]に定める崩壊試験法
に準拠して、崩壊試験器(型式T−2S。富山産業社
製)及び試験液として蒸留水を使用し、錠剤の崩壊時間
を測定し、これを口中崩壊性の指標とした。
日本薬局方解説書」、1996年、B−475乃至B−
484頁、47.崩壊試験法の項]に定める崩壊試験法
に準拠して、崩壊試験器(型式T−2S。富山産業社
製)及び試験液として蒸留水を使用し、錠剤の崩壊時間
を測定し、これを口中崩壊性の指標とした。
【0038】(2)各試料の風味試験方法 各試料の錠剤を、20歳から40歳までの男女各20人
のパネルにより官能的に風味を試験し、風味良好(0
点)、風味やや良(1点)、風味やや不良(2点)、風
味不良(3点)の4段階に評価し、評価点の平均値か
ら、0.5点未満を良、0.5点以上1.5点未満をや
や良、1.5点以上2.5点未満をやや不良、及び2.
5点以上3.0点未満を不良と判定した。
のパネルにより官能的に風味を試験し、風味良好(0
点)、風味やや良(1点)、風味やや不良(2点)、風
味不良(3点)の4段階に評価し、評価点の平均値か
ら、0.5点未満を良、0.5点以上1.5点未満をや
や良、1.5点以上2.5点未満をやや不良、及び2.
5点以上3.0点未満を不良と判定した。
【0039】(3)各試料の不良品発生率の算出法 各試料の錠剤から無作為に100錠を採取し、各錠剤の
表面を肉眼で観察し、表面が粗雑なもの若しくは表面に
凹凸のあるもの、キャッピング等が観察されるものを不
良品とし、次式により算出した。
表面を肉眼で観察し、表面が粗雑なもの若しくは表面に
凹凸のあるもの、キャッピング等が観察されるものを不
良品とし、次式により算出した。
【0040】不良品発生率(%)=(不良品の錠剤数/
100)×100
100)×100
【0041】試験例1 この試験は、従来の生理活性物質含有錠剤と比較して、
口中崩壊性(崩壊時間)、風味、及び不良品発生率にお
いて、本発明の生理活性物質含有錠剤が優れていること
を示すために行った。
口中崩壊性(崩壊時間)、風味、及び不良品発生率にお
いて、本発明の生理活性物質含有錠剤が優れていること
を示すために行った。
【0042】(1)被検試料の調製 次に示す7種類の試料を調製した。 試料1:実施例1と同一の方法により調製された本発明
の生理活性物質含有錠剤。 試料2:従来技術1に従って、HLB11の親水性ショ
糖脂肪酸エステルをHLB8の疎水性ショ糖脂肪酸エス
テル(DKエステルF−70。第一工業製薬社製)に変
更して使用したことを除き、実施例1と同一の方法によ
り調製された本発明の生理活性物質含有錠剤。 試料3:従来技術1に従って、HLB11の親水性ショ
糖脂肪酸エステルをHLB2の疎水性ショ糖脂肪酸エス
テル(DKエステルF−20W。第一工業製薬社製)に
変更して使用したことを除き、実施例1と同一の方法に
より調製された本発明の生理活性物質含有錠剤。 試料4:従来技術4の実施例1と同一の方法により調製
された本発明の生理活性物質含有錠剤。 試料5:実施例2と同一の方法により調製された本発明
の生理活性物質含有錠剤。 試料6:HLB11の親水性ショ糖脂肪酸エステルをH
LB8の疎水性ショ糖脂肪酸エステル(DKエステルF
−70。第一工業製薬社製)に変更して使用したことを
除き、実施例2と同一の方法により調製された本発明の
生理活性物質含有錠剤。 試料7:HLB11の親水性ショ糖脂肪酸エステルをH
LB2の疎水性ショ糖脂肪酸エステル(DKエステルF
−20W。第一工業製薬社製)に変更して使用したこと
を除き、実施例2と同一の方法により調製された本発明
の生理活性物質含有錠剤。
の生理活性物質含有錠剤。 試料2:従来技術1に従って、HLB11の親水性ショ
糖脂肪酸エステルをHLB8の疎水性ショ糖脂肪酸エス
テル(DKエステルF−70。第一工業製薬社製)に変
更して使用したことを除き、実施例1と同一の方法によ
り調製された本発明の生理活性物質含有錠剤。 試料3:従来技術1に従って、HLB11の親水性ショ
糖脂肪酸エステルをHLB2の疎水性ショ糖脂肪酸エス
テル(DKエステルF−20W。第一工業製薬社製)に
変更して使用したことを除き、実施例1と同一の方法に
より調製された本発明の生理活性物質含有錠剤。 試料4:従来技術4の実施例1と同一の方法により調製
された本発明の生理活性物質含有錠剤。 試料5:実施例2と同一の方法により調製された本発明
の生理活性物質含有錠剤。 試料6:HLB11の親水性ショ糖脂肪酸エステルをH
LB8の疎水性ショ糖脂肪酸エステル(DKエステルF
−70。第一工業製薬社製)に変更して使用したことを
除き、実施例2と同一の方法により調製された本発明の
生理活性物質含有錠剤。 試料7:HLB11の親水性ショ糖脂肪酸エステルをH
LB2の疎水性ショ糖脂肪酸エステル(DKエステルF
−20W。第一工業製薬社製)に変更して使用したこと
を除き、実施例2と同一の方法により調製された本発明
の生理活性物質含有錠剤。
【0043】(2)試験方法 各試料の口中崩壊性(崩壊時間)、風味、及び不良品発
生率を、いずれも前記の試験方法により各試料毎に5回
測定して平均値を算出して試験した。
生率を、いずれも前記の試験方法により各試料毎に5回
測定して平均値を算出して試験した。
【0044】(3)試験結果 この試験の結果は、表1に示すとおりである。表1から
明らかなとおり、本発明の生理活性物質含有錠剤(試料
1及び試料5)は、従来の疎水性ショ糖脂肪酸エステル
を使用した生理活性物質含有錠剤(試料2、試料3、試
料6、及び試料7)に比較して、風味及び不良品発生率
において優れていること、及び従来のグリセリン脂肪酸
エステルを単独で使用した生理活性物質含有錠剤(試料
4)に比較して、口中崩壊性において優れていることが
判明した。
明らかなとおり、本発明の生理活性物質含有錠剤(試料
1及び試料5)は、従来の疎水性ショ糖脂肪酸エステル
を使用した生理活性物質含有錠剤(試料2、試料3、試
料6、及び試料7)に比較して、風味及び不良品発生率
において優れていること、及び従来のグリセリン脂肪酸
エステルを単独で使用した生理活性物質含有錠剤(試料
4)に比較して、口中崩壊性において優れていることが
判明した。
【0045】また、試料1及び試料5の比較から明らか
なとおり、口中崩壊性、風味、及び不良品発生率を相乗
的に一層改善するためには、HLB11以上の親水性シ
ョ糖脂肪酸エステル及びグリセリン脂肪酸エステルを併
用することが望ましいことが判明した。
なとおり、口中崩壊性、風味、及び不良品発生率を相乗
的に一層改善するためには、HLB11以上の親水性シ
ョ糖脂肪酸エステル及びグリセリン脂肪酸エステルを併
用することが望ましいことが判明した。
【0046】尚、本発明の生理活性物質含有錠剤(試料
1及び試料5)は、生理活性物質であるビフィズス菌の
生残性においても従来技術(試料2、試料3、試料4、
試料6、及び試料7)と同等であった。
1及び試料5)は、生理活性物質であるビフィズス菌の
生残性においても従来技術(試料2、試料3、試料4、
試料6、及び試料7)と同等であった。
【0047】また、生理活性物質、HLB11以上の親
水性ショ糖脂肪酸エステル、疎水性ショ糖脂肪酸エステ
ル、及びグリセリン脂肪酸エステルの種類、並びに含有
割合を適宜変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得ら
れた。
水性ショ糖脂肪酸エステル、疎水性ショ糖脂肪酸エステ
ル、及びグリセリン脂肪酸エステルの種類、並びに含有
割合を適宜変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得ら
れた。
【0048】
【表1】
【0049】試験例2 この試験は、口中崩壊性(崩壊時間)、風味、及び不良
品発生率を指標として、錠剤中のHLB11以上の親水
性ショ糖脂肪酸エステル及びグリセリン脂肪酸エステル
の含有割合の望ましい範囲を調べるために行った。
品発生率を指標として、錠剤中のHLB11以上の親水
性ショ糖脂肪酸エステル及びグリセリン脂肪酸エステル
の含有割合の望ましい範囲を調べるために行った。
【0050】(1)被検試料の調製 HLB11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステル及びグリ
セリン脂肪酸エステルをマルツデキストリンにより置換
し、表2に示すとおり、錠剤中の親水性ショ糖脂肪酸エ
ステル及びグリセリン脂肪酸エステルの含有割合を変更
したことを除き、実施例2と同一の方法により、18種
類の生理活性物質含有錠剤試料を調製した。
セリン脂肪酸エステルをマルツデキストリンにより置換
し、表2に示すとおり、錠剤中の親水性ショ糖脂肪酸エ
ステル及びグリセリン脂肪酸エステルの含有割合を変更
したことを除き、実施例2と同一の方法により、18種
類の生理活性物質含有錠剤試料を調製した。
【0051】(2)試験方法 各試料の口中崩壊性(崩壊時間)、風味、及び不良品発
生率を、いずれも前記の試験方法により各試料毎に5回
測定して平均値を算出して試験した。
生率を、いずれも前記の試験方法により各試料毎に5回
測定して平均値を算出して試験した。
【0052】(3)試験結果 この試験の結果は、表2に示すとおりである。表2から
明らかなとおり、十分な口中崩壊性を得るために、HL
B11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを錠剤の少な
くとも0.1%の割合で含有することが望ましく、更に
6.0%を超えると風味に悪影響を及ぼすことから、錠
剤の0.1〜6.0%の割合で含有することが一層望ま
しいことが判明した。また、一層口中崩壊性に優れ、風
味良好で、かつ不良品発生率の低い生理活性物質含有錠
剤を製造するためには、HLB11以上の親水性ショ糖
脂肪酸エステルを錠剤の少なくとも0.1%、及びグリ
セリン脂肪酸エステルを錠剤の1〜3%の割合で含有す
ることが望ましく、特に、HLB11以上の親水性ショ
糖脂肪酸エステルを錠剤の0.1〜0.4%の割合で含
有することが望ましいことが判明した。
明らかなとおり、十分な口中崩壊性を得るために、HL
B11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを錠剤の少な
くとも0.1%の割合で含有することが望ましく、更に
6.0%を超えると風味に悪影響を及ぼすことから、錠
剤の0.1〜6.0%の割合で含有することが一層望ま
しいことが判明した。また、一層口中崩壊性に優れ、風
味良好で、かつ不良品発生率の低い生理活性物質含有錠
剤を製造するためには、HLB11以上の親水性ショ糖
脂肪酸エステルを錠剤の少なくとも0.1%、及びグリ
セリン脂肪酸エステルを錠剤の1〜3%の割合で含有す
ることが望ましく、特に、HLB11以上の親水性ショ
糖脂肪酸エステルを錠剤の0.1〜0.4%の割合で含
有することが望ましいことが判明した。
【0053】尚、生理活性物質、HLB11以上の親水
性ショ糖脂肪酸エステル、疎水性ショ糖脂肪酸エステ
ル、及びグリセリン脂肪酸エステルの種類、並びに含有
割合を適宜変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得ら
れた。
性ショ糖脂肪酸エステル、疎水性ショ糖脂肪酸エステ
ル、及びグリセリン脂肪酸エステルの種類、並びに含有
割合を適宜変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得ら
れた。
【0054】
【表2】
【0055】尚、各実施例で使用する生理活性物質であ
るビフィズス菌生菌末は以下の参考例と同一の方法によ
り調製した。
るビフィズス菌生菌末は以下の参考例と同一の方法によ
り調製した。
【0056】参考例 2%グルコ−ス(ディフコ社製)を添加したGAM液体
培地(ニッスイ社製)にビフィドバクテリウム・ロング
ム(Bifidobacterium longum)ATCC15707[ア
メリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATC
C)より入手]を接種し、37℃で12時間培養した。
培養終了後、培養液から遠心分離により集菌し、水洗
し、再度集菌し、この湿菌体を10%濃度に調整した脱
脂粉乳の水溶液を使用して、菌体固形分濃度10%の懸
濁液を調製した。この懸濁液を、10%水酸化ナトリウ
ム溶液(ナカライテスク社製)によりpHを7.0に調
整し、凍結乾燥機(エドワーズ社製)を使用して30℃
で15時間凍結乾燥した。この凍結乾燥物を粉砕し、マ
ルツデキストリン(松谷化学工業社製)と重量比1:1
の割合で混合し、1g当りに含有されるビフィズス菌生
菌数が3×1010個であるビフィズス菌生菌末を製造し
た。
培地(ニッスイ社製)にビフィドバクテリウム・ロング
ム(Bifidobacterium longum)ATCC15707[ア
メリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATC
C)より入手]を接種し、37℃で12時間培養した。
培養終了後、培養液から遠心分離により集菌し、水洗
し、再度集菌し、この湿菌体を10%濃度に調整した脱
脂粉乳の水溶液を使用して、菌体固形分濃度10%の懸
濁液を調製した。この懸濁液を、10%水酸化ナトリウ
ム溶液(ナカライテスク社製)によりpHを7.0に調
整し、凍結乾燥機(エドワーズ社製)を使用して30℃
で15時間凍結乾燥した。この凍結乾燥物を粉砕し、マ
ルツデキストリン(松谷化学工業社製)と重量比1:1
の割合で混合し、1g当りに含有されるビフィズス菌生
菌数が3×1010個であるビフィズス菌生菌末を製造し
た。
【0057】次に実施例を示して本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0058】
【実施例】実施例1 参考例で製造されたビフィズス菌生菌末2kgに、HL
B11の親水性ショ糖脂肪酸エステル製剤(リョートー
シュガーエステルS−1170。三菱化学フーズ社製)
300g、ラクチュロース粉末(森永乳業社製)2k
g、マルツデキストリン(松谷化学工業社製)4.7k
g、脱脂粉乳(森永乳業社製)850g、アスコルビン
酸(第一製薬社製)100g、及びヨーグルトフレーバ
ー(三栄源エフ・エフ・アイ社製)50gの各粉末を添
加して均一に混合し、打錠機(畑鉄鋼所社製:HT12
SS)を使用して、錠剤1錠当り0.5gとし、12錠
/分の打錠速度、3t/m2 の圧力で前記混合粉末を連
続的に打錠し、生理活性物質含有錠剤18000錠(約
9kg)を製造した。
B11の親水性ショ糖脂肪酸エステル製剤(リョートー
シュガーエステルS−1170。三菱化学フーズ社製)
300g、ラクチュロース粉末(森永乳業社製)2k
g、マルツデキストリン(松谷化学工業社製)4.7k
g、脱脂粉乳(森永乳業社製)850g、アスコルビン
酸(第一製薬社製)100g、及びヨーグルトフレーバ
ー(三栄源エフ・エフ・アイ社製)50gの各粉末を添
加して均一に混合し、打錠機(畑鉄鋼所社製:HT12
SS)を使用して、錠剤1錠当り0.5gとし、12錠
/分の打錠速度、3t/m2 の圧力で前記混合粉末を連
続的に打錠し、生理活性物質含有錠剤18000錠(約
9kg)を製造した。
【0059】得られた生理活性物質含有錠剤の平均重量
は0.5gであり、平均硬度は10.5kg/cm2で
あり、打錠直後のビフィズス菌生菌数は錠剤1g当り
2.3×109 個であった。
は0.5gであり、平均硬度は10.5kg/cm2で
あり、打錠直後のビフィズス菌生菌数は錠剤1g当り
2.3×109 個であった。
【0060】得られた錠剤は、ビフィズス菌生菌を大量
に含有しており、25℃で3か月保存後の生残率は98
%であり、長期間高い生残性を示し、口中崩壊性に優
れ、風味が良好であり、かつ不良品発生率は4%であっ
た。
に含有しており、25℃で3か月保存後の生残率は98
%であり、長期間高い生残性を示し、口中崩壊性に優
れ、風味が良好であり、かつ不良品発生率は4%であっ
た。
【0061】実施例2 参考例で製造されたビフィズス菌生菌末2kgに、HL
B11の親水性ショ糖脂肪酸エステル製剤(リョートー
シュガーエステルS−1170。三菱化学フーズ社製)
40g、グリセリン脂肪酸エステル製剤(理研ビタミン
社製)200g、ラクチュロース粉末(森永乳業社製)
2kg、マルツデキストリン(松谷化学工業社製)4.
86kg、脱脂粉乳(森永乳業社製)850g、及びヨ
ーグルトフレーバー(三栄源エフ・エフ・アイ社製)5
0gの各粉末を添加して均一に混合し、打錠機(畑鉄鋼
所社製:HT12SS)を使用して、錠剤1錠当り0.
5gとし、12錠/分の打錠速度、1t/m2 の圧力で
前記混合粉末を連続的に打錠し、生理活性物質含有錠剤
18000錠(約9kg)を製造した。
B11の親水性ショ糖脂肪酸エステル製剤(リョートー
シュガーエステルS−1170。三菱化学フーズ社製)
40g、グリセリン脂肪酸エステル製剤(理研ビタミン
社製)200g、ラクチュロース粉末(森永乳業社製)
2kg、マルツデキストリン(松谷化学工業社製)4.
86kg、脱脂粉乳(森永乳業社製)850g、及びヨ
ーグルトフレーバー(三栄源エフ・エフ・アイ社製)5
0gの各粉末を添加して均一に混合し、打錠機(畑鉄鋼
所社製:HT12SS)を使用して、錠剤1錠当り0.
5gとし、12錠/分の打錠速度、1t/m2 の圧力で
前記混合粉末を連続的に打錠し、生理活性物質含有錠剤
18000錠(約9kg)を製造した。
【0062】得られた生理活性物質含有錠剤の平均重量
は0.5gであり、平均硬度は10kg/cm2 であ
り、打錠直後のビフィズス菌生菌数は錠剤1g当り2.
2×109 個であった。
は0.5gであり、平均硬度は10kg/cm2 であ
り、打錠直後のビフィズス菌生菌数は錠剤1g当り2.
2×109 個であった。
【0063】得られた錠剤は、ビフィズス菌生菌を大量
に含有しており、25℃で6か月保存後の生残率は98
%であり、長期間高い生残性を示し、口中崩壊性に優
れ、風味が良好であり、かつ不良品発生率は2%であっ
た。
に含有しており、25℃で6か月保存後の生残率は98
%であり、長期間高い生残性を示し、口中崩壊性に優
れ、風味が良好であり、かつ不良品発生率は2%であっ
た。
【0064】実施例3 参考例で製造されたビフィズス菌生菌末2kgに、HL
B15の親水性ショ糖脂肪酸エステル製剤(リョートー
シュガーエステルS−1570。三菱化学フーズ社製)
20g、グリセリン脂肪酸エステル製剤(理研ビタミン
社製)240g、ラクチュロース粉末(森永乳業社製)
2kg、マルチトール(東和化成社製)4.84kg、
脱脂粉乳(森永乳業社製)850g、及びヨーグルトフ
レーバー(三栄源エフ・エフ・アイ社製)50gの各粉
末を添加して均一に混合し、打錠機(畑鉄鋼所社製:H
T12SS)を使用して、錠剤1錠当り0.5gとし、
12錠/分の打錠速度、1t/m2 の圧力で前記混合粉
末を連続的に打錠し、生理活性物質含有錠剤18000
錠(約9kg)を製造した。
B15の親水性ショ糖脂肪酸エステル製剤(リョートー
シュガーエステルS−1570。三菱化学フーズ社製)
20g、グリセリン脂肪酸エステル製剤(理研ビタミン
社製)240g、ラクチュロース粉末(森永乳業社製)
2kg、マルチトール(東和化成社製)4.84kg、
脱脂粉乳(森永乳業社製)850g、及びヨーグルトフ
レーバー(三栄源エフ・エフ・アイ社製)50gの各粉
末を添加して均一に混合し、打錠機(畑鉄鋼所社製:H
T12SS)を使用して、錠剤1錠当り0.5gとし、
12錠/分の打錠速度、1t/m2 の圧力で前記混合粉
末を連続的に打錠し、生理活性物質含有錠剤18000
錠(約9kg)を製造した。
【0065】得られた生理活性物質含有錠剤の平均重量
は0.5gであり、平均硬度は9.5kg/cm2であ
り、打錠直後のビフィズス菌生菌数は錠剤1g当り2.
4×109 個であった。
は0.5gであり、平均硬度は9.5kg/cm2であ
り、打錠直後のビフィズス菌生菌数は錠剤1g当り2.
4×109 個であった。
【0066】得られた錠剤は、ビフィズス菌生菌を大量
に含有しており、25℃で6か月保存後の生残率は98
%であり、長期間高い生残性を示し、口中崩壊性に優
れ、風味が良好であり、かつ不良品発生率は4%であっ
た。
に含有しており、25℃で6か月保存後の生残率は98
%であり、長期間高い生残性を示し、口中崩壊性に優
れ、風味が良好であり、かつ不良品発生率は4%であっ
た。
【0067】実施例4 ラクトフェリン(森永乳業社製)1kg、ラクチュロー
ス粉末(森永乳業社製)2kg、マルチトール(東和化
成社製)4.7kg、エリスリトール(日研化学社製)
1kg、及びステビア甘味料(三栄源エフ・エフ・アイ
社製)10gを混合し、バインダーとして0.1%グア
ーガム液(三栄源エフ・エフ・アイ社製)1.12kg
添加し、流動層造粒機(大川原製作所社製)内で造粒、
乾燥し、顆粒約8kgを調製し、次いで、この顆粒に参
考例で製造されたビフィズス菌生菌末1kg、ヨーグル
トフレーバー(三栄源エフ・エフ・アイ社製)40g、
HLB11の親水性ショ糖脂肪酸エステル製剤(リョー
トーシュガーエステルS−1170。三菱化学フーズ社
製)40g、及びグリセリン脂肪酸エステル製剤(理研
ビタミン社製)210gの各粉末を添加して均一に混合
し、打錠機(畑鉄鋼所社製:HT12SS)を使用し
て、錠剤1錠当り0.5gとし、12錠/分の打錠速
度、1.3t/m2 の圧力で前記混合粉末を連続的に打
錠し、生理活性物質含有錠剤18000錠(約9kg)
を製造した。
ス粉末(森永乳業社製)2kg、マルチトール(東和化
成社製)4.7kg、エリスリトール(日研化学社製)
1kg、及びステビア甘味料(三栄源エフ・エフ・アイ
社製)10gを混合し、バインダーとして0.1%グア
ーガム液(三栄源エフ・エフ・アイ社製)1.12kg
添加し、流動層造粒機(大川原製作所社製)内で造粒、
乾燥し、顆粒約8kgを調製し、次いで、この顆粒に参
考例で製造されたビフィズス菌生菌末1kg、ヨーグル
トフレーバー(三栄源エフ・エフ・アイ社製)40g、
HLB11の親水性ショ糖脂肪酸エステル製剤(リョー
トーシュガーエステルS−1170。三菱化学フーズ社
製)40g、及びグリセリン脂肪酸エステル製剤(理研
ビタミン社製)210gの各粉末を添加して均一に混合
し、打錠機(畑鉄鋼所社製:HT12SS)を使用し
て、錠剤1錠当り0.5gとし、12錠/分の打錠速
度、1.3t/m2 の圧力で前記混合粉末を連続的に打
錠し、生理活性物質含有錠剤18000錠(約9kg)
を製造した。
【0068】得られた生理活性物質含有錠剤の平均重量
は0.5gであり、平均硬度は9.9kg/cm2であ
り、打錠直後のビフィズス菌生菌数は錠剤1g当り1.
0×109個であった。
は0.5gであり、平均硬度は9.9kg/cm2であ
り、打錠直後のビフィズス菌生菌数は錠剤1g当り1.
0×109個であった。
【0069】得られた錠剤は、ビフィズス菌生菌及びラ
クトフェリンを大量に含有しており、25℃で6か月保
存後の生残率は98%であり、長期間高い生残性を示
し、口中崩壊性に優れ、風味が良好であり、かつ不良品
発生率は2%であった。
クトフェリンを大量に含有しており、25℃で6か月保
存後の生残率は98%であり、長期間高い生残性を示
し、口中崩壊性に優れ、風味が良好であり、かつ不良品
発生率は2%であった。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、生理活
性物質含有錠剤及びその製造方法に関するものであり、
本発明により奏される効果は次のとおりである。 1)口中崩壊性に優れる生理活性物質含有錠剤を製造す
ることができる。 2)風味が良好な生理活性物質含有錠剤を製造すること
ができる。 3)不良品発生率の低い生理活性物質含有錠剤を製造す
ることができる。
性物質含有錠剤及びその製造方法に関するものであり、
本発明により奏される効果は次のとおりである。 1)口中崩壊性に優れる生理活性物質含有錠剤を製造す
ることができる。 2)風味が良好な生理活性物質含有錠剤を製造すること
ができる。 3)不良品発生率の低い生理活性物質含有錠剤を製造す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 祐三 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森永 乳業株式会社食品総合研究所内 (72)発明者 飯山 百合子 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森永 乳業株式会社食品総合研究所内 Fターム(参考) 4C076 AA57 BB01 CC16 CC31 CC40 DD46 DD59 DD67 DD68 EE30 EE57 FF06 FF52 GG14 4C087 AA01 AA02 BC60 MA05 MA35 MA52 NA09 NA11 ZA66 ZB35
Claims (10)
- 【請求項1】 少なくとも生理活性物質及び親水親油バ
ランス(hyrdophile-liophile balance) 11以上の親水
性ショ糖脂肪酸エステルを含有する生理活性物質含有錠
剤。 - 【請求項2】 親水性ショ糖脂肪酸エステルが、60重
量%以上のステアリン酸からなることを特徴とする請求
項1に記載の生理活性物質含有錠剤。 - 【請求項3】 親水性ショ糖脂肪酸エステルのエステル
が、50重量%以上のモノエステルであることを特徴と
する請求項2に記載の生理活性物質含有錠剤。 - 【請求項4】 生理活性物質が、ビフィズス菌生菌末及
び/又はラクトフェリン類である請求項1乃至請求項3
のいずれかに記載の生理活性物質含有錠剤。 - 【請求項5】 生理活性物質が、錠剤1g当り少なくと
も1×108 個の割合のビフィズス菌生菌である請求項
4に記載の生理活性物質含有錠剤。 - 【請求項6】 生理活性物質が、錠剤1g当り少なくと
も5mgの割合のラクトフェリン類である請求項4に記
載の生理活性物質含有錠剤。 - 【請求項7】 グリセリン脂肪酸エステルを含有する請
求項1乃至請求項6のいずれかに記載の生理活性物質含
有錠剤。 - 【請求項8】 親水性ショ糖脂肪酸エステルを少なくと
も0.1重量%、及びグリセリン脂肪酸エステルを1〜
3重量%の割合で含有する請求項7に記載の生理活性物
質含有錠剤。 - 【請求項9】 生理活性物質に、結合剤として少なくと
も親水親油バランス(hyrdophile-liophile balance) 1
1以上の親水性ショ糖脂肪酸エステルを添加して混合
し、得られた混合粉末を打錠することを特徴とする生理
活性物質含有錠剤の製造方法。 - 【請求項10】 生理活性物質であるビフィズス菌生菌
末及び/又はラクトフェリン類に、結合剤として錠剤の
少なくとも0.1重量%の割合の(hyrdophile-liophile
balance) 11以上の親水性ショ糖脂肪酸エステル及び
錠剤の1〜3重量%の割合のグリセリン脂肪酸エステル
を添加して混合し、得られた混合粉末を打錠することを
特徴とする請求項9に記載の生理活性物質含有錠剤の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26330799A JP2001089397A (ja) | 1999-09-17 | 1999-09-17 | 生理活性物質含有錠剤及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26330799A JP2001089397A (ja) | 1999-09-17 | 1999-09-17 | 生理活性物質含有錠剤及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001089397A true JP2001089397A (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=17387670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26330799A Pending JP2001089397A (ja) | 1999-09-17 | 1999-09-17 | 生理活性物質含有錠剤及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001089397A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008533134A (ja) * | 2005-03-15 | 2008-08-21 | キャンピナ・ネダーランド・ホールディング・ビー.ブイ. | 乳タンパク質の皮膚科学的な使用 |
JP2010504981A (ja) * | 2006-09-27 | 2010-02-18 | リトル カルメット ホールディングス, エルエルシー | プロバイオティクス経口剤形 |
JP2010099019A (ja) * | 2008-10-24 | 2010-05-06 | Kracie Foods Ltd | 酸味成分被覆乾燥果実用の吸湿防止剤、酸味成分被覆乾燥果実及び酸味成分被覆乾燥果実の吸湿防止方法 |
WO2011077701A1 (ja) * | 2009-12-24 | 2011-06-30 | 株式会社ロッテ | 抗アンドロゲン剤、皮脂分泌抑制剤、養毛剤及び飲食品 |
WO2015182735A1 (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-03 | キリン株式会社 | 乳酸菌免疫賦活作用増強組成物及び乳酸菌免疫賦活作用増強方法 |
WO2016163460A1 (ja) * | 2015-04-08 | 2016-10-13 | ライオン株式会社 | 錠剤組成物、及び錠剤組成物の崩壊性・溶出性改善方法 |
WO2016163463A1 (ja) * | 2015-04-08 | 2016-10-13 | ライオン株式会社 | 錠剤組成物、及び錠剤組成物の崩壊性・溶出性改善方法 |
JP2017149681A (ja) * | 2016-02-25 | 2017-08-31 | 日清ファルマ株式会社 | 大腸デリバリーカプセル製剤 |
-
1999
- 1999-09-17 JP JP26330799A patent/JP2001089397A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008533134A (ja) * | 2005-03-15 | 2008-08-21 | キャンピナ・ネダーランド・ホールディング・ビー.ブイ. | 乳タンパク質の皮膚科学的な使用 |
JP2010504981A (ja) * | 2006-09-27 | 2010-02-18 | リトル カルメット ホールディングス, エルエルシー | プロバイオティクス経口剤形 |
US9084434B2 (en) | 2006-09-27 | 2015-07-21 | Little Calumet Holdings Llc | Probiotic oral dosage forms |
US9549984B2 (en) | 2006-09-27 | 2017-01-24 | Little Calumet Holdings, Llc | Probiotic oral dosage forms and method of enhancing the stability, thereof |
JP2010099019A (ja) * | 2008-10-24 | 2010-05-06 | Kracie Foods Ltd | 酸味成分被覆乾燥果実用の吸湿防止剤、酸味成分被覆乾燥果実及び酸味成分被覆乾燥果実の吸湿防止方法 |
WO2011077701A1 (ja) * | 2009-12-24 | 2011-06-30 | 株式会社ロッテ | 抗アンドロゲン剤、皮脂分泌抑制剤、養毛剤及び飲食品 |
JP2011132166A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Lotte Co Ltd | 抗アンドロゲン剤及び皮脂分泌抑制剤 |
WO2015182735A1 (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-03 | キリン株式会社 | 乳酸菌免疫賦活作用増強組成物及び乳酸菌免疫賦活作用増強方法 |
US10525088B2 (en) | 2014-05-30 | 2020-01-07 | Kirin Holdings Kabushiki Kaisha | Lactic acid bacterial immunopotentiating activity-increasing composition and method for increasing immunopotentiating activity of lactic acid bacteria |
WO2016163460A1 (ja) * | 2015-04-08 | 2016-10-13 | ライオン株式会社 | 錠剤組成物、及び錠剤組成物の崩壊性・溶出性改善方法 |
WO2016163463A1 (ja) * | 2015-04-08 | 2016-10-13 | ライオン株式会社 | 錠剤組成物、及び錠剤組成物の崩壊性・溶出性改善方法 |
JP2017149681A (ja) * | 2016-02-25 | 2017-08-31 | 日清ファルマ株式会社 | 大腸デリバリーカプセル製剤 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5001847B2 (ja) | セロオリゴ糖含有組成物 | |
KR100459995B1 (ko) | 비피더스균 증식촉진 조성물 및 그 용도 | |
JP4791429B2 (ja) | オリゴ糖および植物性乳酸菌を含有する発酵乳および乳酸菌飲料 | |
CN105792676A (zh) | 益生菌稳定化 | |
JP5054687B2 (ja) | 乳糖不耐症を改善するための乳酸菌 | |
EP2842560A1 (en) | Composition for promoting bifidobacteria growth | |
JP4778490B2 (ja) | 難消化性オリゴ糖と乳酸菌を含有する発酵乳 | |
EP1885207A1 (en) | Compositions for enteral application of microorganisms | |
CN109890222A (zh) | 包含人乳低聚糖的个性化儿科营养产品 | |
CN114786692A (zh) | 用于调节肠道免疫的新型益生菌组合物 | |
JP2816726B2 (ja) | 腸内環境改善用組成物 | |
JP3381010B2 (ja) | プロポリスエキスを含有する発酵物とその製造方法並びに用途 | |
EP1219630B1 (en) | Immunopotentiating compositions | |
CA2812909C (en) | Compositions and methods for augmenting kidney function | |
JP2001089397A (ja) | 生理活性物質含有錠剤及びその製造方法 | |
WO2013168548A1 (ja) | 飲食品 | |
JP7440144B1 (ja) | 経口組成物 | |
JP2000245393A (ja) | 健康食品 | |
JP6854502B2 (ja) | シルクペプチド含有組成物 | |
JP2902750B2 (ja) | ビフィドバクテリウム菌の増殖促進剤 | |
JP5827783B2 (ja) | 月経痛緩和剤 | |
JP4156057B2 (ja) | ビフィズス菌含有錠剤及びその製造方法 | |
JP2024008239A (ja) | 末梢血の単球数増強用組成物 | |
JP2023086469A (ja) | 線維芽細胞増殖促進用組成物、飲食品及び製造方法 | |
JP2019151559A (ja) | ビフィズス菌増殖促進剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041104 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20041104 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080701 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081216 |