JP2001088718A - 電気式動力操舵装置 - Google Patents

電気式動力操舵装置

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JP2001088718A
JP2001088718A JP27281899A JP27281899A JP2001088718A JP 2001088718 A JP2001088718 A JP 2001088718A JP 27281899 A JP27281899 A JP 27281899A JP 27281899 A JP27281899 A JP 27281899A JP 2001088718 A JP2001088718 A JP 2001088718A
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brush
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brush holder
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Takeshi Yamazaki
武志 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組付け性が良く、回転方向特性差の少ない電
気式動力操舵装置を提供する。 【解決手段】 操向車輪に連結されたラック軸の周囲に
電動機を同軸的に配置する。電動機は、ハウジング内に
一体に成形された円筒状のヨーク7と、ヨーク7の内側
に配置されたマグネット14と、マグネット14の内側
に回転自在に配置されたアーマチュアアッセンブリ44
と、アーマチュアアッセンブリ44に対し給電を行うブ
ラシ23と、ブラシ23を収容保持するブラシホルダ4
1を有する。ブラシホルダ41は、ブラシ保持部41a
と、ブラシ保持部41aと一体に形成されマグネット収
容部45を形成するマグネットホルダアーム41bを備
える。マグネット14の内側にはマグネットカバー46
が圧入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の動力操舵
装置に関し、特に、回転電機を用いて操舵力をアシスト
する電気式動力操舵装置に適用して有効な技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、多くの直流電動機や発電機等
の回転電機では、黒鉛などによって形成されたブラシに
より回転子と外部回路間との間の通電を行っている。こ
のブラシは一般に、絶縁材料によって形成されたブラシ
ホルダに保持された状態で回転電機内に組み込まれ、整
流子やスリップリングに摺接される。また、このような
回転電機内には界磁用の永久磁石が配設されており、通
常、磁石はヨーク内周面に等間隔で取り付けられる。こ
の場合、磁石はヨークに直接貼着される他、非磁性体か
らなるマグネットホルダに保持されて回転電機内に配設
され、さらにその内周側に磁石保持用のマグネットカバ
ーを取り付けたものも提案されている。
【0003】一方、操舵力補助のため、近年多くの車両
にいわゆるパワーステアリング装置が装備されており、
特開平10−152058号公報の装置のように操舵補
助力を電動機によって得るものも多く登場している。図
8は、このような電気式動力操舵装置の構成を示す説明
図である。そこでは、ラック軸51と同軸的に電動機5
2が設けられ、電動機52が発生する操舵補助力をボー
ルねじ機構53を介してラック軸51に伝達し、運転者
の操舵負担を軽減している。
【0004】この場合、電動機52のブラシ54は、ブ
ラシホルダ55に収容されてハウジング56に取り付け
られる。また、マグネット57は、マグネットホルダ5
8によって保持された状態でヨーク59の内周に取り付
けられる。そして、ハウジング56とヨーク59をねじ
止めし、さらに、ボールねじ機構53を収容したハウジ
ング60とヨーク59とをねじ止めすることにより、装
置全体が組み付けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電動機を用
いた動力操舵装置では、特開平11−34891号公報
のように部品形状の簡素化や加工コストの削減のため、
ハウジングを延長して、ヨークをハウジング内に一体に
鋳込んだものが提案されている。そこでは、ヨークが一
方のハウジングと一体化されており、その内部に電動機
の各構成部品が収容され、ブラシやマグネットもまた、
それぞれホルダに保持された状態でハウジング内に収容
される。
【0006】この場合、ブラシホルダは、ブラシ等がア
ッセンブリされた状態でヨーク開口端面側からハウジン
グ内へと挿入され、その底部にねじ止めされる。また、
マグネットホルダは、ブラシホルダを固定した後、ブラ
シとマグネットの位置関係を調整した上でハウジング内
に挿入される。その後、マグネットホルダにマグネット
を取り付け、その内側にマグネットカバーを圧入する。
そして、マグネットカバーの先端部を内側から挿入した
治具によって径方向に押し広げ、カバーの抜け止めを行
う。
【0007】しかしながら、このような動力操舵装置に
おける電動機では、深穴の底にブラシホルダをねじ止め
する形になるため、組付け性が良くないという問題があ
った。また、マグネットホルダを位置決めして筒内に配
置した後、そこへマグネットやマグネットカバーを取り
付けるため、組付け中にホルダ位置がずれ易くマグネッ
トとブラシの位置関係に微妙なずれを生じるという問題
があった。このため、回転方向によってモータ特性に差
が生じるなど、モータ特性にバラツキが生じ易く、その
改善が望まれていた。
【0008】本発明の目的は、組付け性が良く、しかも
回転方向特性差の少ない電気式動力操舵装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電気式動力操舵
装置は、操向車輪に連結されたラック軸の周囲に電動機
を同軸的に配置し、前記電動機の回転力をボールねじ機
構を介して前記ラック軸に伝達して操舵力を補助する電
気式動力操舵装置であって、前記ラック軸を収容するハ
ウジング内に設けられた円筒状のヨークと、前記ヨーク
の内周面に等間隔で配置された複数個のマグネットと、
前記マグネットの内側に回転自在に配置され前記ボール
ねじ機構と連結された電機子と、前記電機子に対し給電
を行うブラシと、前記ブラシを収容保持するブラシ保持
部と、前記ブラシ保持部と一体に軸方向に沿って複数個
突設され、その間に前記マグネットを収容するマグネッ
ト収容部を形成するマグネットホルダ部とを備えたブラ
シホルダと、円筒状に形成され、前記マグネットおよび
前記マグネットホルダ部の内側に圧入されて前記マグネ
ットおよび前記マグネットホルダ部を前記ヨーク内に固
定するマグネットカバーとを有することを特徴としてい
る。
【0010】これにより、ブラシとマグネットをひとつ
のブラシホルダにて保持することが可能となり、両者の
位置精度の向上が図られる。また、部品点数や組み付け
工数の削減も図られる。さらに、ブラシホルダをマグネ
ットカバーの張力によって固定するため、ブラシホルダ
をハウジング内にねじ止めする必要がなく、組み付け性
が大幅に改善される。特に、ヨークをハウジングと一体
化して形成した電気式動力操舵装置においては、ヨーク
の底部にブラシホルダを取り付ける構成となるため、深
穴の奥にブラシホルダをねじ止めするような作業が不要
となり、工数削減の効果が顕著である。
【0011】また、前記ブラシホルダに、前記電機子を
回転自在に支持する軸受を収容する軸受保持部を設けて
も良く、これにより、ハウジングに後加工にて設けてい
た軸受収容穴を単なる逃げ穴とすることが可能となり、
加工工数の削減を図ることができる。
【0012】さらに、前記ヨークの内面に周方向に間隔
をおいて複数個の凸部を突設し、前記凸部と前記ブラシ
ホルダの外周面に前記凸部と対応して周方向に間隔をお
いて形成した複数個の凹部とを係合して前記ブラシホル
ダの回り止めを行うようにしても良い。
【0013】加えて、前記ブラシホルダに前記ブラシに
対し給電を行うための給電端子部を設けると共に、前記
ハウジングに前記給電端子部を前記ハウジング外に導出
するための挿通孔を形成し、前記給電端子部を前記挿通
孔に挿入することにより前記ブラシホルダを回り止めす
るようにしても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本
発明の実施の形態1である電気式動力操舵装置の全体構
成を示す断面図、図2は図1に示した電気式動力操舵装
置の要部の拡大断面図である。
【0015】当該電気式動力操舵装置(以下、動力操舵
装置と略す)は、図8に示した従来の動力操舵装置と同
様、中空状の電動機1をラック軸2の周囲に配した構成
となっており、例えば自動車前輪等の操向車輪の操舵装
置として取り付けられる。本発明による動力操舵装置で
は、電動機1のヨーク7がハウジングAと一体化されて
おり、そこにマグネットホルダを兼ねた本発明によるブ
ラシホルダ41を適用した構成となっている。
【0016】図1の動力操舵装置では、ハウジングAと
ハウジングBはスクリュー部8において結合されてお
り、ハウジングA側には電動機1が、ハウジングB側に
はボールねじ機構3がそれぞれ収容されている。ハウジ
ングAおよびBの内部には、ラック軸2が左右方向に移
動自在に取り付けられており、その両端にはタイロッド
やナックルアーム等を介して車輪が連結される。この場
合、当該動力操舵装置は、ハウジングAの取付部9とブ
ラケット10により車両本体に取り付けられる。そし
て、電動機1が発生する力をボールねじ機構3を介して
ラック軸2に伝達し、操舵力のアシストを行っている。
【0017】ハウジングAはアルミダイキャスト製の中
空部材であり、電動機1のヨーク7と一体に形成されて
いる。ヨーク7としては、鉄等の磁性体によって略一定
の肉厚に形成された円筒形状のパイプが用いられハウジ
ングA内に鋳込まれる。あるいは、ハウジングAを単独
でアルミダイキャストにて鋳造したのちにヨーク7を圧
入することで、一体に形成することもできる。
【0018】ハウジングAの図1において右端側には、
操向ハンドルと連結された操舵軸5とラック軸2との結
合部6が形成されている。この結合部6では、操舵軸5
に設けられた図示しないピニオンと、ラック軸2の側部
に形成された図示しないラック歯とが噛み合っており、
操舵軸5の回転がラック軸2の図中の左右方向の動きに
変換される。なお、結合部6の軸上には操舵軸5の回転
トルクを検出する図示しないトルクセンサが設けられて
おり、その検出値に基づき電動機1による補助操舵力が
制御される。
【0019】次に、電動機1は、ヨーク7の内周側にマ
グネット14を設け、その内側にアーマチュアアッセン
ブリ(電機子)44を配設した構成となっている。図3
は電動機1の構成を示す分解斜視図、図4はヨーク7の
配設状態を示した説明図である。この場合、ヨーク7
は、図4に示すような形で前述のようにハウジングAに
鋳込まれており、図3では、ハウジングAのうちヨーク
7の外周を覆う部分(図4における符号a部分)は省略
されている。
【0020】アーマチュアアッセンブリ44は、円筒状
のアーマチュアシャフト11と、アーマチュアシャフト
11の外側に取り付けられたアーマチュアコア15と、
アーマチュアシャフト11に固定されたコンミテータ2
2とから構成されている。アーマチュアアッセンブリ4
4の中央は軸方向に貫通する形で空洞となっており、こ
こにラック軸2が挿通される。ここではコンミテータ2
2としてディスク形のものが使用されており、その端面
には軸方向からブラシ23が摺接している。ブラシ23
は、合成樹脂製のブラシホルダ41内に保持されてお
り、スプリング43によりコンミテータ22に所定圧力
で押し付けられている。
【0021】ここで、ブラシホルダ41は、ハウジング
A内においてマグネット14に隣接して配設されてい
る。つまり、当該動力操舵装置では、ブラシホルダ41
とマグネット14が別のハウジングに分かれて配設され
る構成ではなく、両者が同じハウジングA内に配設され
る構成となっている。また、ブラシホルダ41を構成す
る合成樹脂は非磁性体でもある。そこで、当該動力操舵
装置では、マグネットホルダとブラシホルダを一体化
し、ブラシホルダ41にマグネットホルダとしての機能
をも持たせ、部品点数や作業工数の削減を図っている。
【0022】すなわち、ブラシホルダ41は、図3に示
したようにブラシ23を収容保持するブラシ保持部41
aと、それと一体となった複数のマグネットホルダアー
ム(マグネットホルダ部、以下、アームと略記する)4
1bが突設されている。そして、このアーム41bの間
にはマグネット収容部45が形成されており、そこにマ
グネット14が装着される。この場合、本発明によるブ
ラシホルダ41では、アーム41bがホルダ41と一体
化されていることから、ブラシ23とアーム41bとの
位置関係は、常に所定の関係が維持される。従って、カ
バー46を圧入しても両者の位置関係がずれることがな
く、モータ特性のバラツキを極小化することが可能とな
る。
【0023】また、マグネット14の内側にはさらにマ
グネットカバー(以下、カバーと略記する)46が圧入
され、これにより、ヨーク7の内側には界磁極であるマ
グネット14が周方向に間隔をおいて複数固定されるこ
とになる。この場合、カバー46内には図示しない弾性
治具が挿入され、その先端部(図3において右端側)4
6aが図2のように外側に変形されてハウジングA内に
抜け止めされる。
【0024】一方、ヨーク7の内周面にはボス(凸部)
62が複数個(例えば、6個)等分に突設されている。
また、ブラシホルダ41の外周面には、このボス62と
対応して凹部63が複数個形成されている。従って、両
者が嵌合するようにブラシホルダ41をヨーク7内に挿
入することにより、ブラシホルダ41はヨーク7内に回
り止めされた状態で収容される。また、ブラシホルダ4
1のアーム41bの部分は、前述のようにカバー46を
圧入し膨出させることによりヨーク7内に固定される。
従って、ブラシホルダ41は、ボス62とカバー46の
張力によりマグネット14と共にヨーク7内に固定さ
れ、ブラシホルダを深穴の底にねじ止めする作業が不要
となり、その組み付け性が大幅に改善される。
【0025】ブラシホルダ41の図3において右側の端
面には、電力供給用のバスバー(給電端子部)47が突
出形成されている。このバスバー47は、ブラシホルダ
41と一体に成形されており、ハウジングAに形成され
たバスバー挿通孔48に挿通される。バスバー47の先
端は、バスバー挿通孔48からハウジングA外に突出し
ており、そこにはカプラー42が取り付けられる。そし
て、このカプラー42とバスバー47を介してブラシ2
3に電力が供給される。
【0026】なお、本実施の形態では、前述のようにブ
ラシホルダ41を、ヨーク7内周面に形成したボス62
とブラシホルダ41の凹部63とを係合させることによ
り回り止めしているが、バスバー47とバスバー挿通孔
48とによって回り止めしても良い。すなわち、ブラシ
ホルダ41を、バスバー47を包囲するブラシホルダ4
1の樹脂部と、ハウジングAのバスバー挿通孔48との
嵌合により、回り止めすることも可能である。
【0027】アーマチュアシャフト11の一端側(図1
において右端側)はハウジングAに取り付けられたベア
リング17によって保持されている。また、その他端側
(図1において左端側)には、複数の突起を有するトレ
ランスリング18aが固定された嵌合部18が形成され
ている。そして、この嵌合部18をボールねじ機構3の
ナット部19に圧入することにより両者が嵌合固定さ
れ、ナット部19がアーマチュアシャフト11と一体に
回転するようになる。
【0028】次に、ハウジングBは、ハウジングAと同
様、アルミダイキャスト製の中空部材であり、内部にボ
ールねじ機構3が組み込まれている。このボールねじ機
構3は、ナット部19と、ラック軸2の外周に形成され
たスクリュー部30と、ナット部19とスクリュー部3
0との間に介装された多数のボール31とからなる一般
に周知な構成のものである。そして、ラック軸2は、軸
回りの回動が規制された状態でナット部19によって左
右方向に往復動自在支持され、ナット部19の回転に伴
って左右方向に移動する。
【0029】ナット部19は、ハウジングBに固定され
たアンギュラーベアリング4を介してハウジングBに対
し軸回りに回動自在に保持されている。アンギュラーベ
アリング4は、ハウジングBの開口部にねじ込まれたベ
アリング固定用リング32とハウジングBの内部に形成
された段部33との間で軸方向の動きが規制された状態
で固定されている。また、ナット部19とアンギュラー
ベアリング4との間の軸方向の動きは、ナット部19の
左端にねじ込まれたベアリング固定用リング34とナッ
ト部19の外周に形成された段部35とによって規制さ
れる。
【0030】このような構成からなる当該動力操舵装置
では、電動機1が組み付けられたハウジングAと、アン
ギュラーベアリング4とラック軸2が取り付けられたボ
ールねじ機構3を組み付けたハウジングBとを組み付け
製品とする。そこで、まずハウジングAの組み付けにつ
いて説明する。
【0031】ここでは初めに、ヨーク7が一体に鋳込ま
れたハウジングA内に、開口側(図1において左端側)
からその底部にベアリング17を取り付ける。次に、ブ
ラシ23等を装着したブラシホルダ41を開口側からハ
ウジングA内に挿入する。この際、ブラシホルダ41の
バスバー47がバスバー挿通孔48と合うように、ま
た、凹部63がヨーク7内のボス62と合うようにブラ
シホルダ41を挿入する。バスバー挿通孔48からハウ
ジングAに突出したバスバー47の先端部には、カプラ
ー42が取り付けられる。
【0032】ブラシホルダ41挿入後、マグネット14
を取り付ける。この場合、マグネット14は、ブラシホ
ルダ41に突設されたアーム41bの間に装着される。
また、マグネット14の内側にはカバー46が圧入され
る。カバー46を圧入した後、カバー46内には弾性治
具が遊嵌状態で挿入される。そして、この弾性治具をブ
ラシホルダ41の基部と当接させ、その状態でさらに軸
方向に押圧する。これにより、弾性治具の先端部が径方
向に膨出し、カバー46の先端部46aが外側に変形さ
れ、カバー46はハウジングA内に固定される。また、
それと共にアーム41bもカバー46によってハウジン
グA内に固定される。すなわち、マグネット14と共に
ブラシホルダ41もヨーク7内に固定され、これにより
ブラシホルダを深穴の底にねじ止めする作業が不要とな
り、組み付け性が大幅に向上することが可能となってい
る。
【0033】このようにカバー46を固定した後、予め
組み付けておいたアーマチュアアッセンブリ44をハウ
ジングA内に挿入する。この際、アーマチュアシャフト
11の先端部はベアリング17に嵌合させ、ハウジング
Aの組み付けを完了する。なお、当該動力操舵装置では
この時点で電動機1の構成が出来上がっているため、ハ
ウジングBを組み付ける前にモータ性能の検査を行うこ
とができる。従って、製品完全以前にモータの適否を判
断でき、不良損失の低減を図ることが可能となってい
る。
【0034】一方、ハウジングBでは、ラック軸2と組
み付けられた状態のボールねじ機構3が、アンギュラー
ベアリング4を介して装着される。そこでは、まずナッ
ト部19の段部35とベアリング固定用リング34の間
にアンギュラーベアリング4が取り付けられる。次に、
アンギュラーベアリング4とナット部19およびラック
軸2が一体化したモジュールを、ハウジングBの開口側
(図1において右端側)からハウジングB内に挿入す
る。そして、アンギュラーベアリング4を段部33に当
接させ、ベアリング固定用リング32をハウジングBの
開口部にねじ込んで前記モジュールをハウジングB内に
固定する。
【0035】このようにして組み付けられた両ハウジン
グA, Bはスクリュー部8にて結合される。すなわち、
ハウジングAの図中左端内周に形成された雌ねじに、ハ
ウジングBの図中右端外周に形成した雄ねじをねじ込む
ことにより両者が一体化される。この際、アーマチュア
シャフト11の嵌合部18はナット部19に圧入され、
ナット部19がアーマチュアシャフト11と連結され
る。その後、ハウジングAに挿入されたラック軸2と操
舵軸5とを接続させ、操舵軸5のピニオン歯とラック軸
2のラック歯とを噛み合わせる。
【0036】このように、当該動力操舵装置では、ハウ
ジングAに電動機1がユニット化されて組み込まれる一
方、ハウジングBにボールねじ機構3およびラック軸2
がユニット化されて組み込まれている。従って、最終的
な組み付けは両ユニットを結合させるだけで良く、ボー
ルねじ機構3部分の組み付け性の向上が図られる。
【0037】一方、当該動力操舵装置は次のように動作
する。すなわち、まず操向ハンドルが操作されて操舵軸
5が回動し、この回動に応じた方向にラック軸2が移動
して転舵操作がなされる。この操作により、図示しない
ステアリングトルクセンサが作動すると、検出トルクに
応じてカプラー42を介してブラシ23からコンミテー
タ22に電力が供給される。そして、これにより電動機
1が作動してアーマチュアシャフト11が回転し、これ
と結合されたナット部19もまた回転する。ナット部1
9が回転するとボールねじ機構3の作用によりラック軸
2に操舵補助力が伝達される。これによりラック軸2の
移動が促進され、操舵力が補助されることになる。
【0038】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2である動力操舵装置について説明する。図5は、そ
の要部の拡大断面図である。なお、実施の形態1の動力
操舵装置と同様の部材、部分等については同一の符号を
付しその詳細は省略する。
【0039】実施の形態2の動力操舵装置は、基本的構
成は図1のものと同様であるが、そのブラシホルダ41
にはベアリング収容部(軸受保持部)49が形成されて
おり、そこにベアリング(軸受)17が収容されるよう
になっている。すなわち、図5,6に示したように、ブ
ラシホルダ41の図中右側の端面には、バスバー47と
共にベアリング収容部49が突設されている。このベア
リング収容部49内には、ベアリング17の外径に合わ
せた円筒形の空間が形成されており、そこにベアリング
17が収容保持される。
【0040】一方、ハウジングA側には、このベアリン
グ収容部49に対応して逃げ穴61が形成されている。
この逃げ穴61は、ベアリング収容部49の外径よりも
若干大径に形成されており、ハウジングA内にブラシホ
ルダ41を挿入したときに、ベアリング収容部49が挿
入されるようになっている。
【0041】ここで、実施の形態1の動力操舵装置で
は、ベアリング17を取り付けるためハウジングAの奥
部に、切削加工によりベアリング17取りつけ用の穴を
形成している。これに対し、実施の形態2の動力操舵装
置では、ベアリング17がブラシホルダ41側に収容さ
れるため、ハウジングAにおける逃げ穴61はベアリン
グ収容部49を逃がせば足り、そこには精度は要求され
ない。従って、逃げ穴61は鋳造時に成形したもので足
り、更なる切削加工は不要となる。このため、ハウジン
グAの加工工数をその分削減することができ、製品コス
トダウンを図ることが可能となる。
【0042】(実施の形態3)さらに、本発明の実施の
形態3である動力操舵装置について説明する。図7は、
そのブラシホルダとマグネットホルダの構成を示す説明
図である。なお、ブラシホルダとマグネットホルダ以外
の構成は、実施の形態1の動力操舵装置と同様であり、
同様の部材、部分等については同一の符号を付しその詳
細は省略する。
【0043】本実施の形態においては、先の実施の形態
では一体に形成されていたブラシホルダとマグネットホ
ルダが分割形成されている。すなわち、図7に示したよ
うに、ブラシホルダ71とマグネットホルダ72は別体
に成形され、結合部73において一体化される構成とな
っている。
【0044】ここで、ブラシホルダとマグネットホルダ
は、その用途の差異から、必要とされる強度や耐熱性を
それぞれ異にしている。すなわち、マグネットホルダ
は、ブラシホルダに比して、要求される強度や耐熱性が
低く、使用する材料もブラシホルダに比してグレードの
低いもので実用上差し支えない。ところが、ブラシホル
ダとマグネットホルダを一体に形成した場合、求められ
る最高の条件に合わせて材料を選択して部品を形成しな
くてはならない。従って、ブラシホルダの設計条件に基
づき、部品全体を高グレードの樹脂にて形成する必要が
あり、コスト高の要因となるという問題があった。
【0045】また、一体化により製品自体のサイズも大
きくなるため、その分、大型の成型機が必要となる。さ
らに、一体部品の内側奥にブラシを組み込む構成のた
め、ブラシ周りの組み付け性が良くなく、その改善が望
まれていた。
【0046】そこで、実施の形態3では、ブラシホルダ
71とマグネットホルダ72を分割形成することによ
り、それぞれの要求に応じた材料によって両者を別個に
形成して材料コストの削減を図ると共に、より小型の成
型機にて各部品を成型可能にしている。すなわち、強度
や耐熱性が要求されないマグネットホルダ72を、ブラ
シホルダ71よりもグレードの低い安価な合成樹脂を用
いて形成し、材料コストを低減させている。また、ブラ
シホルダとマグネットホルダを一体化したものより、1
部品のサイズを小さくすることができ、小型の樹脂成型
機を使用することが可能となる。さらに、ブラシホルダ
72にブラシ23を組み付ける際にも、マグネットホル
ダ部のような組付作業を阻害する構造物が存在せず、ブ
ラシ周りの組み付け性も格段に改善される。
【0047】一方、図7のブラシホルダ71とマグネッ
トホルダ72は、結合部73によってワンタッチで結合
可能に構成されている。すなわち、マグネットホルダ7
2のブラシホルダ71側にはまず、ブラシホルダ71の
嵌合部71aと、嵌合部71aの外周側に形成された径
方向に弾性変位可能な結合フック71bが設けられてい
る。これに対し、ブラシホルダ71の嵌合部71a外周
には、結合溝72bが形成されており、嵌合部71aを
嵌合部72aに嵌入させると、この結合溝72bに結合
フック71bがスナップフィットするようになってい
る。そして、このように結合フック71bが結合溝72
bに係合することにより、ブラシホルダ71とマグネッ
トホルダ72は軸方向に抜け止めされて結合される。従
って、当該実施の形態におけるブラシホルダ71は、ブ
ラシ23を組み付けた後、マグネットホルダ72と容易
に組み付け可能な構成となっており、その後の組み付け
作業は、両ホルダを一体化したものと同様に行うことが
可能である。
【0048】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実
施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0049】例えば、本発明は前輪操舵装置のみなら
ず、具体的な構成や取り付け上の環境が同じである後輪
操舵装置にも適用できる。また、前記の実施の形態で
は、ハウジングAを取付部9によって、またハウジング
Bをブラケット10を介して車両本体に固定している
が、これとは逆にハウジングAをブラケット止めとし、
ハウジングBに取付部を形成して固定しても良く、車体
への取り付け形態は前記の例には限られない。
【0050】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明を自動車の動力操舵装置に適用した場合に
ついて説明したが、その適用対象はこれに限定されるも
のではなく、例えば、産業機械等、操舵機構を有する車
両に広く適用できる。
【0051】
【発明の効果】本発明の電気式動力操舵装置によれば、
マグネットホルダと一体化されたブラシホルダを用いた
ことにより、ブラシとマグネットをひとつのブラシホル
ダにて保持することが可能となり、両者の位置関係の精
度向上を図ることができる。従って、カバーを圧入して
も両者の位置関係がずれることがなく、モータ特性のバ
ラツキが極小化され、回転方向による特性差を低減する
ことが可能となる。
【0052】また、部品点数を削減することができ、製
品のコストダウンを図ることが可能となる。さらに、ブ
ラシホルダをマグネットカバーの張力によって固定する
ため、深穴の奥にブラシホルダをねじ止めするような作
業が不要となり、組み付け性が大幅に改善され、作業工
数の削減を図ることができる。
【0053】一方、ブラシホルダにベアリング保持部を
設けたことにより、ハウジングにベアリング収容用の穴
を切削加工にて形成する必要がなくなり、加工工数の削
減を図ることが可能となる。
【0054】また、ヨークの内面のボスとブラシホルダ
の外周面の凹部とによりブラシホルダを回り止めしたこ
とにより、ねじ止めによることなくブラシホルダの回り
止めが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である電気式動力操舵装
置の全体構成を示す断面図である。
【図2】図1に示した電気式動力操舵装置の要部の拡大
断面図である。
【図3】図1の電気式動力操舵装置に使用される電動機
の構成を示す分解斜視図である。
【図4】図1の電気式動力操舵装置に使用される電動機
におけるヨークの配設状態を示した説明図である。
【図5】本発明の実施の形態2である電気式動力操舵装
置の要部の拡大断面図である。
【図6】図5の電気式動力操舵装置に使用される電動機
の構成を示す分解斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態3である電気式動力操舵装
置におけるブラシホルダとマグネットホルダの構成を示
す説明図である。
【図8】従来の電気式動力操舵装置の全体構成を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 電動機 2 ラック軸 3 ボールねじ機構 4 アンギュラーベアリング 5 操舵軸 6 結合部 7 ヨーク 8 スクリュー部 9 取付部 10 ブラケット 11 アーマチュアシャフト 14 マグネット 15 アーマチュアコア 17 ベアリング(軸受) 18 嵌合部 18a トレランスリング 19 ナット部 22 コンミテータ 23 ブラシ 30 スクリュー部 31 ボール 32 ベアリング固定用リング 33 段部 34 ベアリング固定用リング 35 段部 41 ブラシホルダ 41a ブラシ保持部 41b マグネットホルダアーム(マグネットホルダ
部) 42 カプラー 43 スプリング 44 アーマチュアアッセンブリ(電機子) 45 マグネット収容部 46 マグネットカバー 46a 先端部 47 バスバー(給電端子部) 48 バスバー挿通孔(挿通孔) 49 ベアリング収容部(軸受保持部) 51 ラック軸 52 電動機 53 ボールねじ機構 54 ブラシ 55 ブラシホルダ 56 ハウジング 57 マグネット 58 マグネットホルダ 59 ヨーク 60 ハウジング 61 逃げ穴 62 ボス(凸部) 63 凹部 71 ブラシホルダ 71a 嵌合部 71b 結合フック 72 マグネットホルダ 72a 嵌合部 72b 結合溝 73 結合部 A ハウジング B ハウジング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操向車輪に連結されたラック軸の周囲に
    電動機を同軸的に配置し、前記電動機の回転力をボール
    ねじ機構を介して前記ラック軸に伝達して操舵力を補助
    する電気式動力操舵装置であって、 前記ラック軸を収容するハウジング内に設けられた円筒
    状のヨークと、 前記ヨークの内周面に等間隔で配置された複数個のマグ
    ネットと、 前記マグネットの内側に回転自在に配置され、前記ボー
    ルねじ機構と連結された電機子と、 前記電機子に対し給電を行うブラシと、 前記ブラシを収容保持するブラシ保持部と、前記ブラシ
    保持部と一体に軸方向に沿って複数個突設され、その間
    に前記マグネットを収容するマグネット収容部を形成す
    るマグネットホルダ部とを備えたブラシホルダと、 円筒状に形成され、前記マグネットおよび前記マグネッ
    トホルダ部の内側に圧入されて前記マグネットおよび前
    記マグネットホルダ部を前記ヨーク内に固定するマグネ
    ットカバーとを有することを特徴とする電気式動力操舵
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気式動力操舵装置にお
    いて、前記ブラシホルダは、前記電機子を回転自在に支
    持する軸受を収容する軸受保持部を有することを特徴と
    する電気式動力操舵装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の電気式動力操舵
    装置において、前記ヨークは、その内面に周方向に間隔
    をおいて突設された複数個の凸部を有し、前記ブラシホ
    ルダは、その外周面に前記凸部と対応して周方向に間隔
    をおいて形成され前記凸部と係合して前記ブラシホルダ
    の回り止めを行う複数個の凹部を有することを特徴とす
    る電気式動力操舵装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の電気式動力操舵
    装置において、前記ブラシホルダは、前記ブラシに対し
    給電を行うための給電端子部を有し、前記ハウジング
    は、前記給電端子部を前記ハウジング外に導出するため
    の挿通孔を有し、前記ブラシホルダは、前記給電端子部
    を前記挿通孔に挿入することにより回り止めされること
    を特徴とする電気式動力操舵装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002225736A (ja) * 2001-02-05 2002-08-14 Showa Corp 電動パワーステアリング装置
JP2014110659A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 Asmo Co Ltd モータ

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