JP2001088517A

JP2001088517A - 可搬式タイヤ交換用補助装置

Info

Publication number: JP2001088517A
Application number: JP30288699A
Authority: JP
Inventors: Takao Inagawa; 孝夫稲川
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1999-09-18
Filing date: 1999-09-18
Publication date: 2001-04-03

Abstract

(57)【要約】【課題】タイヤ交換時における、タイヤの取外し又は
取付けを容易にする、携帯性を有するタイヤ交換用補助
装置。【解決手段】支持台１に支持部２を設け、これにタイ
ヤ搭載部Ｂを載せ、高さを調節するリフト機構７を支持
台に設け、連結部を介して一体の構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はジャッキアップした
自動車のタイヤの取外し又は取付けに関わるものであ
り、詳しくはタイヤ交換用補助装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、タイヤ交換におけるタイヤの取外
し又は取付けにおいては、手動又は油圧ジャッキ或いは
油圧リフターと手動のレンチ又はエアーで作動のトルク
レンチ等を用いて行われるのみで、タイヤをボルトから
取外す操作又はボルトへのタイヤの嵌め込みに便利な、
特別な装置が使用されていることはなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の人力によるタイ
ヤ交換では、タイヤの取外しには比較的労力を要しない
ものの、取付けの場合ではボルトにタイヤホイールの穴
を合わせる作業は重労働であった。専門ショップでは、
リフトの能力から車を高く上げ、胸の高さに抱えて行う
方法もとれるが、一般の場合は中腰の姿勢で行わざるを
えず、重量のあるタイヤを取り扱う場合は特に重労働に
なる問題を抱えていた。

【０００４】本発明では、特にタイヤの取付け作業にお
いて、タイヤのホイールの穴と車体側のボルトとの位置
合わせで、重量のあるタイヤを手で支え、中腰の姿勢で
行っていた重労働から開放し、簡単に短時間で行えるよ
うにする、タイヤ交換用補助装置を提供することを目的
としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のタイヤ交換用補助装置においては、前後左
右へ移動できるようにした支持台に、タイヤを載せて円
周方向に回転のできるタイヤ搭載部を載せ、さらに高さ
方向の移動が出来るリフト機構の三つの機能を、タイヤ
を載せやすい構造とした支持台に備えた装置としたもの
である。

【０００６】即ち、前後左右の移動が出来るキャスター
を設けた台車に、タイヤの下に挿入し易く、かつタイヤ
を載せやすくするために、タイヤの接地面積に近い開口
部を設けて略凹字状とし、低い高さに制限をした平たい
構造の支持台を設ける。

【０００７】前記した支持台の凹字状の開口部の内側
に、タイヤとタイヤ搭載部を併せて載せることの出来る
強度を持つ棚状の支持部を設けた支持台とする。

【０００８】上記したタイヤ搭載部とは、支持台の支持
部に載り、凹字状の開口部に相似の形状を持つ構造体を
もち、当該構造体に回転の自由な２本のロール又は相当
品等を一定の間隔を開けて平行に設けて、タイヤを載せ
て安定して移動できるようにし、かつタイヤを円周方向
に回転出来るようにしたものをタイヤ搭載部とする。

【０００９】前記の支持台の開口部と反対側で、略中央
の上面に、タイヤ搭載部の高さを調節出来るような機能
を持つリフト機構を設ける。

【００１０】また、前記したタイヤ搭載部の構造体の開
口部側とは反対側の中央上面に、リフト機構につながる
連結部を設けておく。

【００１１】以上、前記した特徴を持つ支持台と、ロー
ルを備えたタイヤ搭載部及びリフト機構の三つの機能と
構造を持つこれらのものを、連結部を介して組み合わせ
て一体となした装置で、タイヤ交換に便利な装置とし
た。

【００１２】上記の装置は、生産ライン上の装置と異な
り、一本のタイヤ毎に対応する装置のため小型、軽量で
可搬式のタイヤ交換用補助装置とした。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下に、本発明を実施例により説
明するが、これによって本発明の範囲が限定されるもの
ではない。実施の一例として、鋼板を使用して図２のよ
うな開口部Ａを設けた略凹字状の平たい物を形成する。
この成形物の下面側に、車輪がナイロン樹脂製又はその
他の材質よりなるキャスター３を四隅に配置し、台車と
する。ここでキャスターは４個中の２個を停止装置付き
とし、非開口部側に使用することもある。

【００１４】さらに、上記の台車に設けた開口部Ａに、
タイヤ搭載部Ｂを載せるための支持部２を、図３（ａ）
又は図３（ｂ）のように等辺山形鋼を用いて開口部に沿
って図２の斜線部分の様に棚状に溶接加工して設け、投
影図の図３（ｃ）のごとき支持台１とする。

【００１５】ここで、図３（ａ）は、支持部が路面から
の距離を有する浅めの支持部１２であり、図３（ｂ）は
支持部を出来るだけ路面に近づく構造にした、深い支持
部２２であり、本装置のタイヤ下への挿入を容易にする
ように意図したものである。

【００１６】次に、上記支持部２に載るタイヤ搭載部Ｂ
は、前記の等辺山形鋼から図４（ａ）の様な略コ字状の
構造体を溶接加工で形成し、この構造体の開口部側に向
かって両側にそれぞれ平行にロール５を組みつけ、タイ
ヤを載せて、手で容易にタイヤを回転出来るような機能
を持たせたものをタイヤ搭載部として形成する。

【００１７】図５（ａ）及び図５（ｂ）は上記のように
して形成したタイヤ搭載部に、タイヤを載せた時の状態
を概念的に示した正面図とその投影図である。

【００１８】図６（ａ）及び図６（ｂ）に示すリフト機
構１７、２７に連結するための連結部１６、２６を上記
タイヤ搭載部Ｂの非開口部の略中央に設ける。

【００１９】上記のリフト機構１７、２７はタイヤ搭載
部Ｂを支持部２より持ち上げて、高さを調節する機能を
有するものであり、支持台１の非開口部側の上面の略中
央に設ける。

【００２０】リフト機構としては、図６（ａ）に示した
ように単純に梃子の原理を利用した機構と、図６（ｂ）
に示した油圧ジャッキの機構も利用出来る。また、その
他のパンタグラフ式ジャッキ等もリフト機構として使用
出来る。

【００２１】ここで、リフト機構と連結部の関係とし
て、図６（ａ）に示す連結部１６は、梃子式リフトに繋
がり、梃子の後端部の上下動によって支点より先の部分
に生ずる小さな円運動を吸収するために、連結部分を図
６（ａ）に示すように軸を用いた可動式連結部とする。

【００２２】また、図６（ｂ）に示すリフト機構２７
は、油圧式リフトであり、この場合ではポンプによる運
動エネルギーをシリンダーの上昇運動に切換えるため、
連結部２６は図６（ｂ）に示すように、シリンダーの頭
部に構造体４が直結する固定式連結部とする。

【００２３】前記の梃子式リフト機構の場合には、図６
（ａ）に示す梃子の押し下げによって生ずるタイヤ搭載
部の連結部分側の持ち上がりと、これによって生じるタ
イヤ搭載部の傾斜を防止し、水平に保つようにするため
に支えとなる機構として、止めがね８を図６（ａ）のよ
うに形成する。

【００２４】図１は上記のようにして形成した各部分
を、機能する一つの装置として組み立てた時の正面図で
あり、図７は各構成部分のそれぞれの関係を立体図とし
て示したものであり、さらに図８は本装置の組立ての全
体像を投影図として示したものである。

【００２５】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。

【００２６】タイヤの取外しの時は、目的のタイヤのボ
ルトとナットを緩めておき、車体をジャッキアップした
後、本装置をタイヤの下に、外側から凹字状の向きで挿
入する。この時、凹字状の開口部を持ち、低く平らな構
造でキャスターを設けた支持台としたため、本装置を適
正な位置へ容易に挿入出来る。

【００２７】タイヤの下に挿入後、ナットを完全に外
し、車体側のジャッキを調節して、タイヤ搭載部に軽く
タイヤを載せ、リフト機構を用いてタイヤを持上げ、ボ
ルトにホイールの穴が接触しない高さに維持したまま
で、キャスターを利用して本装置を車体の外側に引出
し、移動することによりタイヤの取外しが容易に行え
る。

【００２８】次に、タイヤ取付けの場合は、タイヤ搭載
部にタイヤを載せ、取付けを行うべき位置に略正しく移
動し、ロールに載せているタイヤを円周方向に回転させ
て、ホイール穴とボルトの位置、特に向きを合わせ、か
つリフト機構によりタイヤを上昇させ、さらにキャスタ
ーを利用して本装置を車体側に寄せ、円周方向の回転、
高さ及び前後左右の移動の微調整を行うことにより、タ
イヤをボルトに取付ける作業が、比較的少ない労力で、
容易にかつ短時間で行えるようになる。

【００２９】この結果、定期的なタイヤの交換、走行中
の不測の事態におけるパンク、或いは積雪地における冬
又は春のタイヤ交換、スキーシーズンに於けるタイヤ交
換等で、従来経験していたタイヤ交換における重労働が
軽減されるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】支持台の開口部側からみた正面図である。

【図２】支持台の平面図である。

【図３】支持台の開口部側から見た正面図（ａ）、
（ｂ）及び投影図（ｃ）である。

【図４】タイヤ搭載部の平面図（ａ）とその投影図
（ｂ）及びロールの形状（ｃ）を示す図である。

【図５】タイヤ搭載部とタイヤの関係を示す正面図
（ａ）及びその関係を投影図（ｂ）で示した図である。

【図６】リフト機構及びその連結部の実施例を示す側面
図（ａ）、（ｂ）である。

【図７】本装置を立体的に示した図である。

【図８】本装置の実施例を示す投影図である。

【符号の説明】

Ａ開口部Ｂタイヤ搭載部１支持台２支持部１２浅い支持部２２深い支持部３キャスター４構造体５ロール１５筒状ロール２５複数の小径の輪の組合せロール６連結部１６可動式連結部２６固定式連結部７リフト機構１７梃子式リフト２７油圧式リフト８止めがね

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】台車に略凹字状（以下単に凹字状とも称
す）となる開口部（Ａ）を設けたものを支持台（１）と
し、この支持台にタイヤを載せてタイヤの回転を可能と
するロール（５、１５、２５）を備えたタイヤ搭載部
（Ｂ）を載せ、当該タイヤ搭載部の高さを調節出来るリ
フト機構（７、１７、２７）を設けて、これらを連結部
（６、１６、２６）を介して一体の構造とした可搬式の
タイヤ交換用補助装置。
【請求項２】タイヤの下に挿入し易いように、凹字状
の開口部（Ａ）の大きさを、タイヤの接地面に近い長さ
と幅を持つものとした、支持台（１）を持つ請求項１の
タイヤ交換用補助装置。
【請求項３】前後左右への自由な移動が出来るよう
に、台車にキャスターを設けた支持台とした、請求項１
のタイヤ交換用補助装置。
【請求項４】キャスターの一部を停止装置付きとする
請求項３に記載の支持台を持つタイヤ交換用補助装置。
【請求項５】凹字状開口部の内側に、タイヤ搭載部
（Ｂ）とタイヤを載せて支えることのできる棚状のもの
を設けて、支持部（２）とした請求項２のタイヤ交換用
補助装置。
【請求項６】支持部（２）に載り、凹字状の開口部と
略相似の形状にした構造体（４）に、タイヤを載せて安
定して移動ができ、さらにタイヤを円周方向に回転出来
るように、平行にロール（５）を設けた、請求項１に記
載のロールを備えたタイヤ搭載部（Ｂ）。
【請求項７】支持部（２）に載せたタイヤ搭載部
（Ｂ）の高さを調節出来るように、タイヤ搭載部（Ｂ）
を持ち上げるためのリフト機構（７、１７、２７）を支
持台（１）に設けた請求項１のタイヤ交換用補助装置。
【請求項８】支持台（１）に設けたリフト機構（７）
の動きを、タイヤ搭載部（Ｂ）に伝えるために連結部
（６、１６、２６）をタイヤ部搭載部に設けた請求項１
のタイヤ交換用補助装置。